JP2009144908A - 車両用減速装置とこれを用いた電子式パーキングブレーキおよび電子式モータブレーキ - Google Patents
車両用減速装置とこれを用いた電子式パーキングブレーキおよび電子式モータブレーキ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】少ない体積を占めるコンパクトな構成を有しながらも、所望する時点に所望する減速比と出力トルクを発揮して適用された装置の作動性を大きく向上させられるようにした車両用減速装置とこれを用いた電子式パーキングブレーキおよび電子式モータブレーキを提供する。
【解決手段】サンギヤ1とキャリア3およびリングギヤ5の3要素を含んで構成された遊星ギヤセット7と、遊星ギヤセットの3要素のうちの1つに回転力を供給するように連結された駆動モータ9と、遊星ギヤセットの3要素のうちの駆動モータが連結されたものを除く残りの2要素のうちの1つに回転力を変速して供給するように連結された速度調節モータ11と、遊星ギヤセットの3要素のうちの前記駆動モータと速度調節モータが連結されたもの以外の残りの1要素に連結された出力軸13と、駆動モータと速度調節モータを制御するモータコントローラ15と、を含む。
【選択図】図4
【解決手段】サンギヤ1とキャリア3およびリングギヤ5の3要素を含んで構成された遊星ギヤセット7と、遊星ギヤセットの3要素のうちの1つに回転力を供給するように連結された駆動モータ9と、遊星ギヤセットの3要素のうちの駆動モータが連結されたものを除く残りの2要素のうちの1つに回転力を変速して供給するように連結された速度調節モータ11と、遊星ギヤセットの3要素のうちの前記駆動モータと速度調節モータが連結されたもの以外の残りの1要素に連結された出力軸13と、駆動モータと速度調節モータを制御するモータコントローラ15と、を含む。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両用減速装置に関し、より詳しくは、コンパクトな構成を有して、減速比を調節することができるようにすることによって、所望する時点に所望するトルク増配をなすことができるようにし、車両用各種装置の円滑な作動性を確保できるようにする減速装置の構成およびこれを用いた電子式パーキングブレーキおよび電子式モータブレーキに関する技術である。
図1は、従来の車両に用いられる電子式パーキングブレーキの構造を示したものであり、モータ500の回転力は、第1ギヤ502と第2ギヤ504および第3ギヤ506に順次伝えられるようになっており、前記第3ギヤ506は両方向調節スクリュ508に一体に備えられ、前記両方向調節スクリュ508を回転させることによって、前記両方向調節スクリュ508に一側が螺合して、他側は駐車ブレーキケーブル510が連結された作動ナット512を引いたり放すことで、駐車ブレーキが作動したり解除されるようにする。
前記モータ500の回転速度を減速して、トルクを増配させ、前記第3ギヤ506に伝達する構造は、前記第1ギヤ502と第2ギヤ504および第3ギヤ506が順に小さい歯数と大きい歯数のギヤが繰り返し噛合しながらギヤ歯数比に係る減速およびトルクの増大がなされるようになっており、基本的な連結構造は外接ギヤの順次的連結方式である。
したがって、前記第1ギヤ502から第3ギヤ506のなす減速装置の減速比は一定の定数値として決められている。
上記のような電子式パーキングブレーキにおいて、駐車ブレーキケーブル510のストロークに係るモータ500負荷、減速比およびケーブル張力は、図2に示すグラフのような様相を有するようになる。
したがって、前記第1ギヤ502から第3ギヤ506のなす減速装置の減速比は一定の定数値として決められている。
上記のような電子式パーキングブレーキにおいて、駐車ブレーキケーブル510のストロークに係るモータ500負荷、減速比およびケーブル張力は、図2に示すグラフのような様相を有するようになる。
前記第1ギヤ502〜第3ギヤ506が構成する減速装置のようなタイプの減速装置から出力されるトルクをより増大させるためには、ギヤの大きさを大きく形成したり連結されたギヤの段数を増加させなければならないが、このような方法は減速装置の大きさを拡大して、体積を多く占めるようになり、周辺の各種部品との干渉などのような制約によって制限があり、結局減速比が制限されるようになる。
また、上記のような減速装置を用いる場合、駐車ブレーキケーブル510の必要ストローク到達時間と減速比の関係は図3のように表現される。すなわち、高いトルクを得るために減速比を大きくする場合、駐車ブレーキケーブル510のストロークが小さくなって必要なストロークに到達するのにかかる時間が増加するようになる問題点があり、結局減速装置の減速比を一定の範囲内に限定して用いるようになる。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、相対的に少ない体積を占めるコンパクトな構成を有しながらも、適用された装置の作動状況により必要とする減速比および出力トルクで調節することができるようにすることによって、所望する時点に所望する減速比と出力トルクを発揮して、適用された装置の作動性を大きく向上させられるようにした車両用減速装置とこれを用いた電子式パーキングブレーキおよび電子式モータブレーキを提供することにその目的がある。
上記のような目的を達成するための本発明の車両用減速装置は、サンギヤとキャリアおよびリングギヤの3要素を含んで構成された遊星ギヤセットと、前記遊星ギヤセットの3要素のうちの1つに回転力を供給するように連結された駆動モータと、前記遊星ギヤセットの3要素のうちの前記駆動モータが連結されたものを除く残りの2要素のうちの1つに回転力を変速して供給するように連結された速度調節モータと、前記遊星ギヤセットの3要素のうちの前記駆動モータと速度調節モータが連結されたもの以外の残りの1要素に連結された出力軸と、前記駆動モータと速度調節モータを制御するモータコントローラと、を含んで構成されたことを特徴とする。
前記駆動モータは前記遊星ギヤセットのサンギヤに連結され、前記速度調節モータは前記遊星ギヤセットのリングギヤに連結され、前記出力軸は前記遊星ギヤセットのキャリアに連結された構造とすることができる。
また、本発明に係る車両用減速装置を用いた電子式パーキングブレーキは、上記のような車両用減速装置の出力軸が電子式パーキングブレーキの駐車ブレーキケーブルを引く作動要素に連結されたことを特徴とする。
前記出力軸が連結された電子式パーキングブレーキの作動要素は、両側にそれぞれ駐車ブレーキケーブルと連結された作動ナットと螺合された両方向調節スクリュとで構成することができる。
前記出力軸が連結された電子式パーキングブレーキの作動要素は、両側にそれぞれ駐車ブレーキケーブルと連結された作動ナットと螺合された両方向調節スクリュとで構成することができる。
また、本発明に係る車両用減速装置を用いた電子式モータブレーキは、前記車両用減速装置の出力軸が電子式モータブレーキのガイドピストンをブレーキディスク側に加圧するようにする作動要素に連結されたことを特徴とする。
前記出力軸が連結された電子式モータブレーキの作動要素は、スピンドルで前記ガイドピストンを押してブレーキパッドがブレーキディスクに圧着するようにするローラねじで構成することができる。
前記出力軸が連結された電子式モータブレーキの作動要素は、スピンドルで前記ガイドピストンを押してブレーキパッドがブレーキディスクに圧着するようにするローラねじで構成することができる。
本発明は、相対的に少ない体積を占めるコンパクトな構成を有しながらも、適用された装置の作動状況により必要とする減速比および出力トルクで調節することができるようにすることによって、所望する時点に所望する減速比と出力トルクを発揮して適用された装置の作動性を大きく向上させられるようにする。
図4を参照すると、本発明の車両用減速装置の実施形態は、サンギヤ1とキャリア3およびリングギヤ5の3要素を含んで構成された遊星ギヤセット7と、前記遊星ギヤセット7の3要素のうちの1つに回転力を供給するように連結された駆動モータ9と、前記遊星ギヤセット7の3要素のうちの前記駆動モータ9が連結されたものを除く残りの2要素のうちの1つに回転力を変速して供給するように連結された速度調節モータ11と、前記遊星ギヤセット7の3要素のうちの前記駆動モータ9と速度調節モータ11が連結されたもの以外の残りの1要素に連結された出力軸13と、前記駆動モータ9と速度調節モータ11とを制御するモータコントローラ15を含んで構成される。
本実施形態において、前記駆動モータ9は前記遊星ギヤセット7のサンギヤ1に連結され、前記速度調節モータ11は前記遊星ギヤセット7のリングギヤ5に連結され、前記出力軸13は前記遊星ギヤセット7のキャリア3に連結された構造とした。
もちろん、前記駆動モータ9と速度調節モータ11および出力軸13がそれぞれ前記遊星ギヤセット7のどの要素に連結するかは具体的な適用状況に応じて前記例とは異なり得る。
もちろん、前記駆動モータ9と速度調節モータ11および出力軸13がそれぞれ前記遊星ギヤセット7のどの要素に連結するかは具体的な適用状況に応じて前記例とは異なり得る。
上述したように、構成された減速装置は、前記出力軸13から出力される回転力の源としては前記駆動モータ9から発生する回転力を用い、前記速度調節モータ11の回転力を用いて減速比と出力トルクを調節する。すなわち、前記モータコントローラ15では本発明の減速装置が適用される装置の要求トルクに応じて前記駆動モータ9を駆動しながら、前記速度調節モータ11を制御して減速比を調節することによって、前記出力軸13に出される回転力のトルクおよび減速比をリアルタイムで可変させるものである。
例えば、前記遊星ギヤセット7のサンギヤ1、遊星ギヤ39およびリングギヤ5の歯数比が1:1:3である場合、前記モータコントローラ15が前記サンギヤ1の回転角速度とリングギヤ5の回転角速度の比率が3:1になるように前記速度調節モータ11を制御すれば、前記遊星ギヤ39はその場で自転だけして公転しないため、キャリア3は回転しない状態になり、このように前記モータコントローラ15で前記速度調節モータ11を制御して、前記サンギヤ1に対するリングギヤ5の回転角速度比率を調節するようになれば、前記遊星ギヤセット7は前記サンギヤ1とリングギヤ5の相対回転角速度によりキャリア3を介した出力軸13の回転速度および出力トルクを所望する状態に可変できるようになる。
上述したように構成された減速装置は、同一の減速比を形成する従来の単純なギヤ列の連結による減速装置に比べて非常にコンパクトな構成を有しながらも、減速比を前記速度調節モータ11によって可変させることができるという長所がある。
図5は、上記のような減速装置を電子式パーキングブレーキに適用した例を説明したものであり、前記減速装置の出力軸13は電子式パーキングブレーキの駐車ブレーキケーブル17を引く作動要素に連結された構造である。
すなわち、前記出力軸13が連結された電子式パーキングブレーキの作動要素は、両側にそれぞれ駐車ブレーキケーブル17と連結された作動ナット41と螺合された両方向調節スクリュ19である。
もちろん、前記両方向調節スクリュ19には、図に示すように被動ギヤ21が備えられ、前記出力軸13には前記被動ギヤ21に噛合する駆動ギヤ23が連結されており、動力を伝達できる状態に連結された構造を取っている。
すなわち、前記出力軸13が連結された電子式パーキングブレーキの作動要素は、両側にそれぞれ駐車ブレーキケーブル17と連結された作動ナット41と螺合された両方向調節スクリュ19である。
もちろん、前記両方向調節スクリュ19には、図に示すように被動ギヤ21が備えられ、前記出力軸13には前記被動ギヤ21に噛合する駆動ギヤ23が連結されており、動力を伝達できる状態に連結された構造を取っている。
上述したように構成された電子式パーキングブレーキは、図6に示すような駐車ブレーキケーブル17のストロークに係るモータ負荷、減速比およびケーブル張力の様相を示すようになるが、前記モータ負荷と減速比が従来とは異なるように変化したことを確認することができる。
すなわち、前記減速比を図に示すように必要なケーブルストロークの状態に応じて適切な時点に適切に可変させることができ、電子式パーキングブレーキで必要とするトルクを適切な時点に適切に提供することによって、電子式パーキングブレーキの作動性が非常に円滑な状態に確保されるのである。
すなわち、前記減速比を図に示すように必要なケーブルストロークの状態に応じて適切な時点に適切に可変させることができ、電子式パーキングブレーキで必要とするトルクを適切な時点に適切に提供することによって、電子式パーキングブレーキの作動性が非常に円滑な状態に確保されるのである。
図7は、本発明に係る車両用減速装置を用いた電子式モータブレーキの構成を例示したものであり、前記減速装置の出力軸13は電子式モータブレーキのガイドピストン25をブレーキディスク27側に加圧するようにする作動要素に連結された構造である。
すなわち、前記出力軸13が連結された電子式モータブレーキの作動要素は、スピンドル29で前記ガイドピストン25を押して、ブレーキパッド31がブレーキディスク27に圧着するようにするローラねじ33で構成されたものである。
もちろん、前記ローラねじ33の外周には被動ベベルギヤ35が連結されており、前記出力軸13には前記被動ベベルギヤ35に噛合する駆動ベベルギヤ37が備えられ、前記出力軸13の回転力を前記駆動ベベルギヤ37と被動ベベルギヤ35を介して前記ローラねじ33に伝達することのできる構成である。
すなわち、前記出力軸13が連結された電子式モータブレーキの作動要素は、スピンドル29で前記ガイドピストン25を押して、ブレーキパッド31がブレーキディスク27に圧着するようにするローラねじ33で構成されたものである。
もちろん、前記ローラねじ33の外周には被動ベベルギヤ35が連結されており、前記出力軸13には前記被動ベベルギヤ35に噛合する駆動ベベルギヤ37が備えられ、前記出力軸13の回転力を前記駆動ベベルギヤ37と被動ベベルギヤ35を介して前記ローラねじ33に伝達することのできる構成である。
上記のような電子式モータブレーキにおいても、前記モータコントローラ15の制御に応じて前記駆動モータ9で提供されている回転力を前記遊星ギヤセット7を介して前記出力軸13に提供するようになり、これと共に前記速度調節モータ11を制御して、前記出力軸13に所望する時点に所望するトルクが出力されるようにして、前記電子式モータブレーキのローラねじ33に伝えられるようになる。
前記ローラねじ33は、ナット43とローラ45およびスピンドル29が含まれているが、前記ナット43に伝えられた回転力によって、前記スピンドル29が直線運動して前記ガイドピストン25を押すようになり、前記ガイドピストン25が押す力は前記ブレーキパッド31とブレーキディスク27との間の圧着力として作用し、ここで発生する摩擦力によって制動力を得るようになる。
上記のような作動のうち、前記モータコントローラ15は前記スピンドル29の初期の速い直線運動と後記の強いトルクの特性を前記速度調節モータ11を調節することによって容易に達成し、電子式モータブレーキの作動性を大きく向上させられるようになる。
1:サンギヤ
3:キャリア
5:リングギヤ
7:遊星ギヤセット
9:駆動モータ
11:速度調節モータ
13:出力軸
15:モータコントローラ
17:駐車ブレーキケーブル
19:両方向調節スクリュ
21:被動ギヤ
23:駆動ギヤ
25:ガイドピストン
27:ブレーキディスク
29:スピンドル
31:ブレーキパッド
33:ローラねじ
35:被動ベベルギヤ
37:駆動ベベルギヤ
39:遊星ギヤ
41:作動ナット
43:ナット
45:ローラ
3:キャリア
5:リングギヤ
7:遊星ギヤセット
9:駆動モータ
11:速度調節モータ
13:出力軸
15:モータコントローラ
17:駐車ブレーキケーブル
19:両方向調節スクリュ
21:被動ギヤ
23:駆動ギヤ
25:ガイドピストン
27:ブレーキディスク
29:スピンドル
31:ブレーキパッド
33:ローラねじ
35:被動ベベルギヤ
37:駆動ベベルギヤ
39:遊星ギヤ
41:作動ナット
43:ナット
45:ローラ
Claims (8)
- サンギヤとキャリアおよびリングギヤの3要素を含んで構成された遊星ギヤセットと、
前記遊星ギヤセットの3要素のうちの1つに回転力を供給するように連結された駆動モータと、
前記遊星ギヤセットの3要素のうちの前記駆動モータが連結されたものを除く残りの2要素のうちの1つに回転力を変速して供給するように連結された速度調節モータと、
前記遊星ギヤセットの3要素のうちの前記駆動モータと速度調節モータが連結されたもの以外の残りの1要素に連結された出力軸と、
前記駆動モータと速度調節モータを制御するモータコントローラと、
を含んで構成されたことを特徴とする車両用減速装置。 - 前記駆動モータは前記遊星ギヤセットのサンギヤに連結され、
前記速度調節モータは前記遊星ギヤセットのリングギヤに連結され、
前記出力軸は前記遊星ギヤセットのキャリアに連結されたことを特徴とする、請求項1に記載の車両用減速装置。 - 請求項1の車両用減速装置の出力軸は、電子式パーキングブレーキの駐車ブレーキケーブルを引く作動要素に連結されたことを特徴とする、車両用減速装置を用いた電子式パーキングブレーキ。
- 請求項2の車両用減速装置の出力軸は、電子式パーキングブレーキの駐車ブレーキケーブルを引く作動要素に連結されたことを特徴とする、車両用減速装置を用いた電子式パーキングブレーキ。
- 前記出力軸が連結された電子式パーキングブレーキの作動要素は、両側にそれぞれ駐車ブレーキケーブルと連結された作動ナットと螺合された両方向調節スクリュとで構成されたことを特徴とする、請求項4に記載の車両用減速装置を用いた電子式パーキングブレーキ。
- 請求項1の車両用減速装置の出力軸は、電子式モータブレーキのガイドピストンをブレーキディスク側に加圧するようにする作動要素に連結されたことを特徴とする、車両用減速装置を用いた電子式モータブレーキ。
- 請求項2の車両用減速装置の出力軸は、電子式モータブレーキのガイドピストンをブレーキディスク側に加圧するようにする作動要素に連結されたことを特徴とする、車両用減速装置を用いた電子式モータブレーキ。
- 前記出力軸が連結された電子式モータブレーキの作動要素は、スピンドルで前記ガイドピストンを押してブレーキパッドがブレーキディスクに圧着するようにするローラねじで構成されたことを特徴とする、請求項7に記載の車両用減速装置を用いた電子式モータブレーキ。
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