JP2009144024A - 難燃性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

難燃性シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】難燃性に優れ、且つシリコーンゴムの本来有する物性もそのまま維持している難燃性シリコーンゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)熱硬化性ポリオルガノシロキサン組成物100重量部に対して、(B)常温常圧下で固体であり、熱重量分析装置で重量減少率50重量%を超える時の温度が300℃以上である白金錯体を白金元素量として0.1〜1000ppm添加する。
【選択図】なし

Description

本発明は優れた難燃性を有するシリコーンゴム組成物に関する。
従来から、硬化してシリコーンゴムとなるシリコーン組成物はよく知られており、その耐候性、耐熱性、電気絶縁性などの優れた性質を利用して、電気・電子部品のポッティング材、コーティング材、型取り用などの成形材料、電線用材料などに広く使用されている。また、このシリコーン組成物に各種添加剤を配合することによって、用途に応じた特性たとえば難燃性を付与して用いることも一般に行われている。上記シリコーンゴム組成物に対する難燃性付与の技術としては、従来より多数の報告がなされており、たとえば難燃性付与剤として白金系化合物を配合する方法(特許文献1参照)、また白金系化合物と金属酸化物等とを併用する方法(特許文献2参照)、さらに白金系化合物とカーボンブラック等とを併用する方法(特許文献3参照)などが知られている。また、白金系化合物を用いずに難燃性を付与する技術として、有機ハロゲン化合物を配合する方法(特許文献4参照)などが知られている。しかし、着色可能でUL94V0級の難燃性を得ようとすると、難燃助剤が持つ色調が影響することや、ベースに用いるメチルシロキサンの低分子シロキサン量を削減しなければならないなどの条件があった。また試験体の厚さに関わらず良好な難燃性を示すものがなかった。
特公昭44−2591号公報 特開昭48−96650号公報 特開昭53−130753号公報 特開昭55−108454号公報
本発明は斯かる従来技術の問題点に鑑み案出されたものであり、難燃性に優れ、且つシリコーンゴムの本来有する物性もそのまま維持している難燃性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、熱硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に対し、難燃性付与剤として常温常圧下で固体である白金錯体を一定量配合することで試験体の厚さに関わらず有効な難燃性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(A)熱硬化性ポリオルガノシロキサン組成物100重量部に対して、
(B)常温常圧下で固体であり、熱重量分析装置で重量減少率50重量%を超える時の温度が300℃以上である白金錯体を白金元素量として0.1〜1000ppm
添加してなる難燃性シリコーンゴム組成物である。
本発明によれば、ベースに用いるメチルシロキサンの低分子シロキサン量を削減しなければならないなどの条件なく着色可能な難燃性シリコーンゴム組成物を提供することができる。本発明の難燃性シリコーンゴム組成物は、難燃性に優れると共にシリコーンゴムの本来有する優れた物性をそのまま維持しているので、ULの難燃認定を必要とするケーブル、パッキン、コネクター等に供される電気部品に好適に用いられ、また、熱や火炎に対して、本質的に難燃性が求められる建築部材(ガスケット、パッキング、シール材)にも好適に用いられる。
上記(A)成分の熱硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(a)ポリオルガノシロキサンベースポリマーと、(b)硬化剤と、必要に応じて各種添加剤等とを均一に分散させたものである。このような組成物に用いられる各種成分のうち、(a)シリコーンベースポリマーと(b)硬化剤とは、ゴム弾性体を得るための反応機構に応じて適宜選択されるものである。その反応機構としては、(1) 有機過酸化物加硫剤による架橋方法、(2) 縮合反応による方法、(3) 付加反応による方法等が知られており、その反応機構によって、(a)成分と(b)成分すなわち硬化用触媒もしくは架橋剤との好ましい組合せが決まることは周知である。先ず、上記(1) の架橋方法を適用する場合においては、通常、(a)成分のベースポリマーとしては、1分子中のケイ素原子に結合した有機基のうち、少なくとも2個がビニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニルなどのアルケニル基であるポリオルガノシロキサンが用いられる。特に合成の容易さ、原料の入手のし易さから、上記基の中でもビニル基が多用される。また、(b)成分の硬化剤としては、ベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオキシド、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド等の各種の有機過酸化物加硫剤が用いられ、特に低い圧縮永久歪みを与えることから、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチルペルオキシド、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシドが好ましい。なお、これらの有機過酸化物加硫剤は、1種または2種以上の混合物として用いられる。(b)成分の硬化剤である有機過酸化物の配合量は、(a)成分のシリコーンベースポリマー 100重量部に対し0.05〜15重量部の範囲が好ましい。有機過酸化物の配合量が0.05重量部未満では加硫が十分に行われず、15重量部を超えて配合してもそれ以上の格別な効果がないばかりか、得られたシリコーンゴムの物性に悪影響を与えることがあるからである。
また、上記(2) の縮合反応を適用する場合においては、(a)成分のベースポリマーとしては両末端に水酸基を有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。(b)成分の硬化剤としては、まず架橋剤として、エチルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン等のアルコキシ型;メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシ型;メチルトリ(アセトンオキシム)シラン、ビニルトリ(アセトンオキシム)シラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン等、およびその部分加水分解物が例示される。また、ヘキサメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチルジブチル- ビス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘプタメチル(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ペンタメチル−トリス(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘキサメチル−ビス(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)−モノ(メチルエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサンのような環状シロキサン等も例示される。このように、架橋剤はシランやシロキサン構造のいずれでもよく、またそのシロキサン構造は直鎖状、分岐状および環状のいずれでもよい。さらに、これらを使用する際には、1種類に限定される必要はなく、2種類以上の併用も可能である。また、(b)成分の硬化剤のうち、硬化用触媒としては、鉄オクトエート、コバルトオクトエート、マンガンオクトエート、スズナフテネート、スズカプリレート、スズオレエートのようなカルボン酸金属塩;ジメチルスズジオレエート、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機スズ化合物が用いられる。(b)成分の硬化剤のうち、上記架橋剤の配合量は(a)成分のベースポリマー 100重量部に対し 0.1〜20重量部が好ましい。架橋剤の使用量が 0.1重量部未満では、硬化後のゴムに充分な強度が得られず、また20重量部を超えると得られるゴムが脆くなり、いずれも実用に耐え難い。また、硬化用触媒の配合量は(a)成分のベースポリマー 100重量部に対し0.01〜5重量部が好ましい。これより少ない量では硬化用触媒として不十分であって、硬化に長時間を要し、また空気との接触面から遠い内部での硬化が不良となる。他方、これよりも多い場合には、保存安定性が低下してしまう。より好ましい配合量の範囲としては、 0.1〜3重量部の範囲である。
上記(3) の付加反応を適用する場合の(a)成分のベースポリマーとしては、上記(1) におけるベースポリマーと同様なものが用いられる。また、(b)成分の硬化剤としては、硬化用触媒として、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金黒、白金等の白金系触媒が用いられ、架橋剤として、ケイ素原子に結合した水素原子が1分子中に少なくとも平均2個を超える数を有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。(b)成分の硬化剤のうち、硬化用触媒の配合量は、(a)成分のベースポリマーに対し白金元素量で1〜1000ppm の範囲となる量が好ましい。硬化用触媒の配合量が白金元素量として1ppm 未満では、充分に硬化が進行せず、また1000ppm を超えても特に硬化速度の向上等が期待できない。また、架橋剤の配合量は、(a)成分中のアルケニル基1個に対し、架橋剤中のケイ素原子に結合した水素原子が 0.5個〜4.0 個となるような量が好ましく、さらに好ましくは 1.0〜3.0個となるような量である。水素原子の量が0.5 個未満である場合は、組成物の硬化が充分に進行せずに、硬化後の組成物の硬さが低くなり、また水素原子の量が4.0 個を超えると硬化後の組成物の物理的性質と耐熱性が低下する。
以上のような各種の反応機構において用いられる(a)成分のベースポリマーとしてのポリオルガノシロキサンにおける有機基は、1価の置換または非置換の炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基のようなアルキル基、フェニル基のようなアリール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピル基のようなアラルキル基等の非置換の炭化水素基や、クロロメチル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基等の置換炭化水素基が例示される。なお、一般的にはメチル基が合成のしやすさ等から多用される。
本発明に用いられる(B)成分の白金錯体は常温常圧下で固体であることが必須である。液状の白金錯体単独では十分な難燃性を付与することが困難である。また、熱重量分析装置で300℃以上で重量減少率50重量%を超えるものが特に好ましい。
(B)成分として好ましいものは、成分が白金−リン元素を含有する化合物錯体であり、特に白金−亜リン酸エステル錯体が好ましい。
ここで用いられるリン化合物については、たとえばトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2, 4, 8, 10-テトラ-tert-ブチルジベンズ[d, f,][1.3.2]ジオキサホスフェピンなどで例示される化合物であり、亜リン酸エステル化合物として常温常圧下で固体であるものが好ましい。
(B)白金錯体の配合量は、(A)成分の熱硬化性シリコーンゴム組成物100重量部に対し、白金の元素量に換算して0.01〜1000ppm となる範囲であり、好ましくは 0.5〜200ppmの範囲である。これらの白金元素としての配合量が0.01ppm 未満では難燃性付与効果が不十分となる。他方、白金系化合物は貴金属を含み一般に高価であることから多量の添加は経済的に不利であり、また1000ppm を超えても格別の意味がない上に耐熱性が悪くなるため、このような範囲が画定される。
さらには本発明に用いられる固体の白金錯体に液体の白金錯体を併用することが好ましい。液体の白金錯体としては、前述したポリオルガノシロキサンの付加反応における硬化用触媒として用いられる白金系化合物と同様なものでよく、たとえばアルコール変性塩化白金酸、白金とオレフィンとの錯体、白金とケトン類との錯体、白金とビニルシロキサンとの錯体などで例示される白金系化合物が例示される。斯かる白金系化合物を前述の(B)成分と併用することにより、難燃性に優れ、且つシリコーンゴムの本来有する物性を阻害しないシリコーンゴムを得ることができる。併用する液体の白金系化合物の配合量は、(A)成分のシリコーンゴム組成物 100重量部に対し、白金金属の元素量に換算して0.01〜1000ppm となる範囲であり、好ましくは 0.5〜200ppmの範囲である。これらの白金化合物の配合量が0.01ppm 未満では難燃性付与効果が不十分となる。他方、白金化合物は一般に高価であることから多量の添加は経済的に不利であり、また1000ppm を超えても格別の意味がない上に耐熱性が悪くなるため、このような範囲が画定される。
なお、本発明の難燃性シリコーンゴム組成物には、補強性充填剤、耐熱性向上剤、上記以外の難燃剤等の各種添加剤を随時付加的に配合してもよい。このようなものとしては、通常、煙霧質シリカ、沈澱法シリカ、けいそう土等の補強性充填剤、グラファイト、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化セリウム、マイカ、クレイ、ガラスビーズ、ポリジメチルシロキサン、アルケニル基含有ポリシロキサン等の耐熱向上剤が例示される。
以下、本発明の実施例について説明する。尚、実施例中の部は重量部を示す。
錯体調製例1
5gの塩化白金酸(H2PtCl6)(白金含有量37wt%)、90gのTHF(テトラヒドロフラン)、12.3gのトリス(2,4,-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトを混合し、窒素雰囲気下6時間加熱還流させた。次に減圧下濃縮した。200gのエタノールを加え白色沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過によって取り分けた後、エタノールで洗浄した。このものの、熱重量分析装置(air雰囲気下、10℃/minの昇温条件下)で50%の重量減少率を超えた温度は395℃であった。粘度10Pa・sの両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサンで25℃において希釈し、ペースト1(白金含有量1wt%)を調製した。
錯体調製例2
5gの塩化白金酸(H2PtCl6)(白金含有量37wt%)、90gのTHF、12.2gの6-[3-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロポキシ]-2, 4, 8, 10-テトラ-tert-ブチルジベンズ[d, f,][1.3.2]ジオキサホスフェピンを混合し、窒素雰囲気下6時間加熱還流させた。次に減圧下濃縮した。200gのエタノールを加え白色沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過によって取り分けた後、多量のエタノールで洗浄した。このものの、熱重量分析装置(air雰囲気下、10℃/minの昇温条件下)で50%の重量減少率を超えた温度は436℃であった。粘度10Pa・sの両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサンで25℃において希釈し、ペースト2(白金含有量1wt%)を調製した。
比較錯体調製例1
5gの塩化白金酸(H2PtCl6)(白金含有量37wt%)、80gのエタノール、13gのトリスノニルフェニルホスファイト、34gの炭酸水素ナトリウムを混合し、4時間加熱還流させた。次に生成した塩を濾過し更に20gのエタノールで洗浄して、白金錯体のエタノール溶液を得た。過剰のエタノールを減圧下で除去した。このものの、熱重量分析装置(air雰囲気下、10℃/minの昇温条件下)で50%の重量減少率を超えた温度は286℃であった。次いで、白金含有量が1%になるように粘度10Pa・sの両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサンで25℃において希釈し、ペースト3を調整した。
比較錯体調製例2
5gの塩化白金酸(H2PtCl6)(白金含有量37wt%)、80gのエタノール、13gの2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、34gの炭酸水素ナトリウムを混合し4時間加熱還流させた。次に生成した塩を濾過し更に20gのエタノールで洗浄して、白金錯体のエタノール溶液を得た。過剰のエタノールを減圧下で除去し、析出してきた塩を更に濾過した。このものの、熱重量分析装置(air雰囲気下、10℃/minの昇温条件下)で50%の重量減少率を超えた温度は207℃であった。次いで、白金含有量が1%になるように粘度10Pa・sの両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖直鎖状ジメチルポリシロキサンで25℃において希釈し、ペースト4を調整した。
実施例1
メチルビニルシロキサン単位を0.13モル%含有するポリジメチルシロキサン(重合度約5500)100 部、及び煙霧質シリカ(Aerosil 130 、日本アエロジル(株)製)30部を、ニーダーを用いて均一に混練した後、これを150℃の温度で2時間処理した。室温まで冷却した後、結晶性シリカ(Crystalite VX-S、龍森(株)製)60部、酸化チタン(P-25 、日本アエロジル(株)製)5部、水酸化セリウム(第一稀元素化学工業(株)製)10部、錯体調製例1で調製したペースト(白金含有量1wt%)を混合、撹拌してコンパウンドを得た。
このコンパウンドに加硫剤(2,5−ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン)を添加後、170℃×10分でプレス後、200℃×4時間で熱空気加硫を行い、3種類の厚さ(0.5, 1.0, 2.0 mm)のゴムシートを作成した。
実施例2〜4、比較例1〜4
表1に示すように、錯体調製例1〜2、比較錯体調製例1〜2で調製したペースト1〜4、並びにこれらと白金−トリフェニルホスファイト錯体(白金含有量6.3wt%)を表1に示す量添加した以外は実施例1と同様にしてゴムシートを作成した。
比較例5〜7
表1に示すように、ペースト1に代えてビニル錯体とホスフィンの混合物を表1に示す量添加した以外は実施例1と同様にしてゴムシートを作成した。
実施例5
粘度が10Pa・sである分子鎖両末端がビニルジメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部、及び煙霧質シリカ(Aerosil 130 、日本アエロジル(株)製)27部、ヘキサメチルシラザン4部を、万能混練機を用いて均一に混練した後、これを150℃の温度で2時間減圧処理した。室温まで冷却した後、結晶性シリカ(Crystalite VX-S、龍森(株)製)60部、酸化チタン(P-25 、日本アエロジル(株)製)60部、錯体調整例1で調整したペースト(白金含有量1wt%)、白金−亜リン酸トリフェニル錯体(白金含有量6.3wt%)を混合撹拌してコンパウンドを得た。そこに粘度が0.04Pa・sであるメチルハイドロジェンポリシロキサン5部加え、均一に混合し、難燃性シリコーン組成物を得た。
この組成物を170℃×10 分でプレス後、200℃×4時間で熱空気加硫を行い、3種類の厚さ(0.5, 1.0, 2.0 mm)のゴムシートを作成した。
実施例6〜8、比較例8〜10
表2に示すように、錯体調製例1〜2、比較錯体調製例1〜2で調製したペースト1〜4、並びにこれらと白金−トリフェニルホスファイト錯体(白金含有量6.3wt%)を表2に示す量添加した以外は実施例1と同様にしてゴムシートを作成した。
比較例11〜13
表2に示すように、ペースト1に代えてビニル錯体とホスフィンの混合物を表2に示す量添加した以外は実施例5と同様にしてゴムシートを作成した。
(難燃性の評価)
該硬化物の難燃性の評価を、UL−94の難燃性の試験方法に準じて、以下のようにして行った。ブンゼンバーナー(内径9.5mm)の頂部から上方に発生している高さ20mmの開放青色炎中において、試験片の末端がブンゼンバーナーの頂部から10mmの高さの位置になるように、前記試験片を垂直に固定した。そして、開放青色炎中に10秒間暴露した。その後、該試験片を開放青色炎中から取り出し、該試験片が完全に消炎するまでの時間(秒)を測定した(操作1)。この操作1を、同一の試料について、2回繰返した。以上の操作を5個の試料について行い、操作1の最大燃焼時間、合計10回の測定値(離炎後、試料が完全に消炎するまでの時間)の合計値を求めた。またそれぞれの厚さの合計値も求めた。その結果を、表1、表2の難燃性の欄に示す。
Figure 2009144024
Figure 2009144024

Claims (3)

  1. (A)熱硬化性ポリオルガノシロキサン組成物100重量部に対して、
    (B)常温常圧下で固体であり、熱重量分析装置で重量減少率50重量%を超える時の温度が300℃以上である白金錯体を白金元素量として0.1〜1000ppm
    添加してなる難燃性シリコーンゴム組成物。
  2. (B)成分が白金−リン元素を含有する化合物錯体である請求項1記載の難燃性シリコーンゴム組成物。
  3. (B)成分が白金−亜リン酸エステル錯体である請求項1記載の難燃性組成物。
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