JP2009143369A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイヤのグリップが失われた度合を表すグリップロス度をグリップロス度検出手段23で検出すると共に、車両のステア状態をステア状態検出部24で検出し、さらにヨーレートをヨーレート検出手段42で検出し、検出したヨーレート、ステア状態及びグリップロス度に基づいて補償値補正手段25で操舵補助電流指令値に対するステアリング特性補償値を補正する。
【選択図】 図2
Description
また、このような電動パワーステアリング装置において、操舵性能の向上やコーナリング時の車両の挙動を安定させるために、車両に取り付けられた車輪を中立に戻そうとするトルクであるセルフアライニングトルクを求めて操舵制御に用いたもの、さらにタイヤのグリップ状態を考慮して操舵制御を行うようにしたもの等も提案されている。
車両のステア状態を検出するステア状態検出手段と、タイヤのグリップ力が失われた度合を表すグリップロス度を検出するグリップロス度検出手段と、前記操舵補助電流指令値に対してステアリング特性を補償する指令値補償手段と、前記ステア状態検出手段で検出したステア状態と前記グリップロス度検出手段で検出したグリップロス度とに基づいて前記指令値補償手段のステアリング特性補償値を補正する補償値補正手段とを備えたことを特徴としている。
さらに、請求項3に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1に係る発明において、前記指令値補償手段は、前記転舵輪側に発生するセルフアライニングトルクを検出するセルフアライニングトルク検出手段と、該セルフアライニングトルク検出手段で検出したセルフアライニングトルク検出値に基づいて前記操舵補助電流指令値に対してセルフアライニングトルク補償を行うセルフアライニングトルク補償手段とを少なくとも有し、前記補償値補正手段は、前記ステア状態がオーバーステアであって且つ前記グリップロス度が所定値以上であるときに、グリップロス度に応じて前記セルフアライニングトルク補償手段のセルフアライニングトルク補償値を補正するように構成されていることを特徴としている。
図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成図であって、図中、SMはステアリング機構である。このステアリング機構SMは、ステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が伝達される入力軸2aとこの入力軸2aに図示しないトーションバーを介して連結された出力軸2bとを有するステアリングシャフト2を備えている。このステアリングシャフト2は、ステアリングコラム3に回転自在に内装され、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端は図示しないトーションバーに連結されている。
このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ機構8を介して左右のタイロッド9に伝達され、これらタイロッド9によって左右の転舵輪WL,WRを転舵させる。ここで、ステアリングギヤ機構8は、ギヤハウジング8a内に、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8bとこのピニオン8bに噛合するラック軸8cとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8bに伝達された回転運動をラック軸8cで車幅方向の直進運動に変換して、タイロッド9に伝達する。
また、減速機11のステアリングホイール1側に連接されたハウジング13内に操舵トルクセンサ14が配設されている。この操舵トルクセンサ14は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、例えば、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介挿した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を磁気変化や抵抗変化として検出し、それを電気信号に変換するように構成されている。
この操舵補助電流指令値算出マップは、図3に示すように、横軸に操舵トルクTをとり、縦軸に操舵補助電流指令値Irefをとると共に、車速Vxをパラメータとした放物線状の曲線で表される特性線図で構成され、操舵トルクTが"0"からその近傍の設定値Ts1までの間は操舵補助電流指令値Irefが"0"を維持し、操舵トルクTが設定値Ts1を超えると最初は操舵補助電流指令値Irefが操舵トルクTの増加に対して比較的緩やかに増加するが、さらに操舵トルクTが増加すると、その増加に対して操舵補助電流指令値Irefが急峻に増加するように設定され、この特性曲線が車速の増加に従って傾きが小さくなるように設定されている。
J・αm+ Fr・sign(ωm) + SAT = Tm + T …(1)
SAT(s) = Tm(s) + T(s) − J・αm(s) − Fr・sign(ωm(s)) …(2)
上記(2)式から分かるように、電動モータ12の慣性J及び静摩擦Frを定数として予め求めておくことで、モータ角速度ωm、モータ角加速度αm、アシストトルクTm及び操舵トルクTよりセルフアライニングトルクSATを検出することができ、このセルフアライニングトルク検出値をSATdとする。ここで、アシストトルクTmは操舵補助電流指令値Irefに比例するので、アシストトルクTmに代えて操舵補助電流指令値Irefを適用する。
ここで、SAT推定部41でセルフアライニングトルク推定値SATpを推定する原理は、以下の通りである。
タイヤが横滑りしながら転動する車両運動の様子をモデル化したものを、図5及び図6に示す。
SATp=εn・Fy ……(3)
Fy=(L2・m・Gy+Mo・dγ/dt)/L ……(4)
g=SATp−SATd ……(5)
図8は、セルフアライニングトルク検出値SATdとセルフアライニングトルク推定値SATp(トレールεn×横力Fy)とを比較して示す特性図であり、スリップ角が大きくなるにしたがって、セルフアライニングトルクSATが失われる様子を示しており、上記(5)式から算出されるセルフアライニングトルク検出値SATdとセルフアライニングトルク推定値SATpとの差をグリップロス度g(図中網かけ部)として示している。
このステア状態の判定は、以下のようにして行う。先ず、車両の規範ヨーレートγ0は下記(6)式で表すことができる。
ここで、δは操舵角、Vxは車速、Lはホイールベース、Tは時定数、sはラプラス演算子、Aはスタビリティファクタ、αはステアリングレシオである。
また、スタビリティファクタAは、下記(7)式で表される。
A=(m/2L2){(Lf・Kf−Lr・Kr)/Kf・Kr} …………(7)
ここで、mは車両重量、Lfは車両重心点と前輪車軸との間の距離、Lrは車両重心点と後輪車軸との間の距離、Kfは前輪タイヤのコーナリングパワー、Krは後輪タイヤのコーナリングパワーである。
|γ|−|γ0|>0 :オーバーステア
|γ|−|γ0|<0 :アンダーステア
この車両のステア状態がオーバーステアであるときには論理値“1”、アンダーステアであるときには論理値“0”のステア状態信号SSを補償値補正部25に出力する。
SAT補償ゲイン演算処理は、図9に示すように、先ず、ステップS1で、ヨーレートγ、ステア状態信号SS及びグリップロス度gを読込み、次いでステップS2に移行して、ヨーレートγを微分してヨーレート変化率Δγを算出してからステップS3に移行する。
このステップS10では、補正開始時ヨーレート変化率Δγ1と補正開始後ヨーレート変化率Δγ2との符号を比較して両者が異符号であるか否かを判定し、両者が同符号であるときには切増し操舵中であると判断してステップS11に移行する。
このステップS13では、図11に示すSAT補償ゲイン算出マップの傾きの小さい特性線L2を選択して、グリップロス度gをもとに特性線L2に従った関数Fs2(g)で表されるSAT補償ゲインKsを算出し、算出したSAT補償ゲインKsを乗算器52に出力してからステップS14に移行する。
すなわち、図9のSAT補償ゲイン演算処理におけるステップS3が、グリップロス度gが予め設定したグリップ限界を表す所定値g2以上であるか否かを判定するステップS3′に変更されている。このステップS3′の判定結果が、g≧g2であるときにはグリップ力がグリップ限界に達したものと判断して図9と同様のステップS5に移行し、g<g2であるときにはタイヤのグリップ力がグリップ限界に達していない通常操舵状態であるものと判断してステップS4′に移行する。
さらに、ステップS6が補正開始時ヨーレート変化率Δγ4及び補正開始時ヨーレートγ4の符号を記憶するステップS6′に変更され、ステップS7が、図12に示す収斂性補償ゲイン算出マップの傾きの小さい特性線L11を選択して、グリップロス度gをもとに特性線L11に従った関数Fd1(g)で表される収斂性補償ゲインKdを算出し、算出した収斂性補償ゲインKdを乗算器53に出力してからステップS8に移行する処理を行うステップS7′に変更されている。
まず、操舵トルクセンサ14からの操舵トルクT、車速センサ16からの車速Vx、回転角センサ17からのモータ回転角θm、ヨーレートセンサ42からのヨーレートγ、横加速度センサ43からの横加速度Gy、操舵角センサ45からの操舵角δを読込む(ステップS21)。次いで、読込んだ操舵トルクT及び車速Vxに基づき図3に示す操舵補助電流指令値算出マップを参照して操舵トルクT及び車速Vxに応じた操舵補助電流指令値Irefを算出し(ステップS22)、回転角センサ17からのモータ回転角θmを微分して電動モータ12のモータ角速度ωmを算出し、算出したモータ角速度ωmを微分してモータ角加速度αmを算出する(ステップS23)。
次いで、算出した補償後操舵補助電流指令値Iref′に基づいてd軸電流指令値Idrefを算出すると共に、q軸電流指令値Iqrefを算出し(ステップS35)、次いでd軸電流指令値Idref及びq軸電流指令値Iqrefを電気角θeに基づいて2相/3相変換して3相モータ電流指令値Iaref、Ibref及びIcrefを算出する(ステップS36)。
したがって、図9のSAT補償ゲイン演算処理では、図11に示すように、グリップロス度gが所定値g1未満であるときには、通常操舵状態であると判断して、ステップS3からステップS4に移行し、SAT補償ゲインKsが“1”に設定される。このため、SAT補償ゲインKsが乗算器52でSAT補償部36から出力されるセルフアライニングトルク補償値SATcに乗算されるので、セルフアライニングトルク補償値SATcがそのまま補正セルフアライニングトルク補償値SATc′として減算器37に入力される。
一方、図10の収斂性補償ゲイン演算処理でも、通常操舵状態から、前輪(又は後輪)のグリップ力がグリップ限界を超えてアンダーステア(又はオーバーステア)となって、グリップロス度検出部23で検出されるグリップロス度gが所定値g2以上となると、図10のSAT補償ゲイン演算処理で、ステップS3′からステップS5に移行する。このとき、車両のステア状態がアンダーステアである場合には、ステア状態検出部24で|γ|−|γ0|<0となってアンダーステアと判定され、これに応じて論理値“0”のステア状態信号SSが補償ゲイン演算部51に出力される。
ところが、車両が後輪のグリップ力がグリップ限界を超えてオーバーステアとなると、ステア状態検出部24で|γ|−|γ0|≧0となってオーバーステアと判定され、これに応じて論理値“1”のステア状態信号SSが補償ゲイン演算部51に入力される。
このため、乗算器52で、SAT補償部36で算出されるセルフアライニングトルク補償値SATcに“1”より大きいSAT補償ゲインKsが乗算されるので、乗算器52から出力される補正セルフアライニングトルク補償値SATc′がセルフアライニングトルク補償値SATcより大きな値となり、通常時又はアンダーステア状態よりは操舵反力を大きくするセルフアライニングトルク補償が行われる。
次いで、ステップS10に移行して、所定記憶領域に記憶されている補正開始時ヨーレート変化率Δγ1及びステップS9で算出された補正開始後ヨーレート変化率Δγ2の符号を比較し、両者の符号が一致する場合には、車両のオーバーステアが収束方向に操舵しているものではなく、オーバーステアを強める方向に操舵されているものと判断してステップS11に移行し、オーバーステアとなった時点から所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間が経過していないときにはステップS12に移行する。このため、オーバーステアを継続している場合には、補正開始時ヨーレートγ1及び補正開始後ヨーレートγ2の符号が同符号となるので、ステップS7に戻って上記処理を繰り返し、切増し抑制状態を継続する。
さらには、特性線L2の傾きを図11で破線図示の特性線L3のように傾きを負とすることにより、グリップロス度gが所定値g1を超える状態となると、SAT補償ゲインKsが“1”未満の値となり、これを乗算器52によりSAT補償部36で算出されたセルフアライニングトルク補償値SATcに乗算することにより、セルフアライニングトルク補償値SATcが減少補正されることになり、さらに操舵反力が減少されて運転者のカウンターステア状態とするステアリングホイール1の操舵をさらに容易に行うことができる。
さらには、特性線L11の傾きを図12で破線図示の特性線L13のように傾きを負とすることにより、グリップロス度gが所定値g2を超える状態となると、収斂性補償ゲインKdが“1”未満の値となり、これを乗算器53によって収斂性補償部33で算出された収斂性補償値Idに乗算することにより、収斂性補償値Idが減少補正されることになり、この分操舵補助電流指令値演算部21で算出される操舵補助電流指令値Irefが減少されることになり、電動モータ12で発生する操舵補助力が減少してカウンターステア操作を容易に行うことができる。
また、上述のようにグリップロス度gが所定値g1未満である場合には、SAT補償ゲインKsが“1”に設定されてセルフアライニングトルク補償値SATcの補正は行わないと共に、グリップロス度gが所定値g2未満である場合には、収斂性補償ゲインKdが“1”に設定されて収斂性補償値Idの補正は行わないので、グリップロスが発生していないか比較的グリップロスが小さく悪影響を及ぼすことのない状況であるにも関わらず操舵補助力が抑制され、十分な操舵補助力を発生されないことに起因して運転者に違和感を与えることを抑制することができる。
さらに、上記実施形態では、補償ゲイン演算部51で算出した補償ゲインでセルフアライニングトルク補償値SATc及び収斂性補償値Idを補正する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、補償ゲイン演算部51で算出した補償ゲインで操舵補助電流指令値Irefを直接補償するようにしてもよい。
なおさらに、上記実施形態においては、ヨーレートγ、横加速度Gy及び車両運動モデルに基づいて横力Fyを推定し、この横力Fyに基づいて実際に車両に作用するセルフアライニングトルクを推定する場合について説明したが、ハブ等に横力センサを設け、この横力センサで直接横力を検出し、これを用いてセルフアライニングトルク推定値SATpを算出してもよい。
つまり、ヨーレートγとスリップ角βと車速Vxと操舵角δとの関係は、次式(8)及び(9)で表すことができる。
mVx・(dβ/dt)
=−[mVx+[(Kf・Lf−Kr・Lr)/Vx]]・γ−(Kf+Kr)・β+Kf・δ/n
……(8)
I・(dγ/dt)
=−[(Kf・Lf2+Kr・Lr2)/Vx]・γ+(−Kf・Lf+Kr・Lr)・β
+Kf・Lf・δ/n
……(9)
さらに、上記実施形態においては、モータ角速度ωm、モータ角加速度αm、操舵トルクT及び操舵補助電流指令値Irefに基づいてセルフアライニングトルクSATを推定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、操舵補助電流指令値Irefに代えて、モータ電流検出部70で検出したモータ電流Ia〜Icを3相/2相変換してq軸電流Iqを算出し、このq軸電流Iqとモータ角加速度αmとに基づいて下記(10)式の演算を行って算出したモータアシストトルクTmaを適用するようにしてもよい。
Tma= Kt・Iq−Jm・α m ……(10)
ここで、Ktはモータのトルク定数、Jmはモータのロータ部の慣性モーメントである。
ここで、Rmはモータ巻線抵抗、K0はモータの起電力定数である。
2 ステアリングシャフト
12 電動モータ
14 操舵トルクセンサ
15 コントローラ
16 車速センサ
17 回転角センサ
21 操舵補助電流指令値演算部
22 指令値補償部
23 グリップロス検出部
24 ステア状態検出部
25 補償値補正部
26 d−q軸電流指令値演算部
27 モータ電流制御部
33 収斂性補償部
34 慣性補償部
35 SAT検出部
36 SAT補償部
41 SAT推定部
42 ヨーレートセンサ
43 横加速度センサ
44 横力検出部
45 操舵角センサ
51 補償ゲイン演算部
52 乗算器
53 乗算器
Claims (7)
- 転舵輪を転舵するステアリング機構に入力される操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記ステアリング機構に操舵補助力を付与する電動モータと、前記操舵トルクに基づいて操舵補助電流指令値を演算し、演算した操舵補助電流指令値に基づいて前記電動モータを制御する制御手段とを有する電動パワーステアリング装置であって、
車両のステア状態を検出するステア状態検出手段と、タイヤのグリップ力が失われた度合を表すグリップロス度を検出するグリップロス度検出手段と、前記操舵補助電流指令値に対してステアリング特性を補償する指令値補償手段と、前記ステア状態検出手段で検出したステア状態と前記グリップロス度検出手段で検出したグリップロス度とに基づいて前記指令値補償手段のステアリング特性補償値を補正する補償値補正手段とを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記補償値補正手段は、前記ステア状態がオーバーステアであって且つ前記グリップロス度が所定値以上であるときに、グリップロス度に応じてステアリング特性補償値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記指令値補償手段は、前記転舵輪側に発生するセルフアライニングトルクを検出するセルフアライニングトルク検出手段と、該セルフアライニングトルク検出手段で検出したセルフアライニングトルク検出値に基づいて前記操舵補助電流指令値に対してセルフアライニングトルク補償を行うセルフアライニングトルク補償手段とを少なくとも有し、前記補償値補正手段は、前記ステア状態がオーバーステアであって且つ前記グリップロス度が所定値以上であるときに、グリップロス度に応じて前記セルフアライニングトルク補償手段のセルフアライニングトルク補償値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記指令値補償手段は、車両のヨーレートの収斂性を補償する収斂性補償手段を少なくとも有し、前記補償値補正手段は、前記ステア状態がオーバーステアであって且つ前記グリップロス度が所定値以上であるときに、グリップロス度に応じて前記収斂性補償手段の収斂性補償値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記指令値補償手段は、車両のヨーレートの収斂性を補償する収斂性補償手段と、前記転舵輪側に発生するセルフアライニングトルクを検出するセルフアライニングトルク検出手段と、該セルフアライニングトルク検出手段で検出したセルフアライニングトルク検出値に基づいて前記操舵補助電流指令値に対してセルフアライニングトルク補償を行うセルフアライニングトルク補償手段とを少なくとも有し、前記補償値補正手段は、前記ステア状態がオーバーステアであって且つ前記グリップロス度が所定値以上であるときに、グリップロス度に応じて前記収斂性補償手段の収斂性補償値を補正すると共に、前記セルフアライニングトルク補償手段のセルフアライニングトルク補償値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 車両のヨーレートを検出するヨーレート検出手段を備え、前記補償値補正手段は、前記ステア状態がオーバーステアであって且つ前記グリップロス度が所定値以上であるときに、前記ヨーレート検出手段で検出したヨーレートの変化率に基づいて前記ステアリング特性補償値の補正態様を変更するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記転舵輪側に発生するセルフアライニングトルクを検出するセルフアライニングトルク検出手段と、車両の横力を検出する横力検出手段と、該横力検出手段で検出した横力に基づいてセルフアライニングトルクを推定するセルフアライニングトルク推定手段とを備え、前記グリップロス度検出手段は、前記セルフアライニングトルク検出手段で検出したセルフアライニングトルク検出値と、前記セルフアライニングトルク推定手段で推定したセルフアライニングトルク推定値とに基づいてグリップロス度を検出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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