JP2009138334A - 道路橋用伸縮継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】道路橋継目部の漏水を防止する。
【解決手段】遊間を存して相対する両縦板4の頂面にシール板5を掛け渡してその両側部を両縦板4の背面に保持する一方、両縦板4各々に背部に張り出したベースプレート6の上にシール板5の側部を介在させることなくフェイスプレート7をボルトによって着脱自在に設置し、このフェイスプレート7の遊間側の縁がシール板5の上記縦板頂面に掛けられた部分に被さるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路橋の継目部に設ける道路橋用伸縮継手に関する。
道路橋用伸縮継手として、道路橋の継目部において各々継目部の長手方向に波状に曲折して延び且つ波形遊間が形成されるように対設された一対の波形板と、波形遊間からの漏水を防止するゴム製シール板とを備えたものは一般に知られている(特許文献1参照)。かかる伸縮継手においては、シール板の両側部が両側の波形板に対して、加硫接着により結合されている。また、このシール板を接着剤により波形板に結合することも行なわれている。
また、同文献1には、道路橋の伸縮を許容する遊間両側の道路橋端部にアンカーボルトを植設し、これにフェイスプレートを取り付けるようにした伸縮装置も記載されている。このものでは、シール板が上記遊間をまたぐように設けられてその両側部が遊間両側の道路橋端部に掛け渡され、その上に上記フェイスプレートが設置されている。
また、道路橋の端部にアングル板をアンカーによって固定し、アングル板の片側の垂直プレート部で道路橋端面を被い、反対側の水平プレート部に溶接ボルトを設けて、この水平プレート部にフェイスプレートを固定することも知られている(特許文献2参照)。シール板は、特許文献1の場合と同じく、遊間をまたぐように設けられてその両側部が上記水平プレート部の上に掛け渡され、その上に上記フェイスプレートが設置されている。
特開昭63−312403号公報 特開2000−199203号公報
ところで、昭和30年代後半以降に建設された多くの道路橋は今後、架け替えの時期を順次迎えていく。しかし、その架け替えには多大な費用を要し、また、架け替えの間の交通規制による混乱も大きくなる。このため、最近は橋梁の延命化が叫ばれ、補強や補修によって道路橋の架け替え時期を延ばすことが要請されている。従って、道路橋用伸縮継手にあっても、そのような時代の要請に応えるべく、止水性が高く且つ堅牢な構造にすること、部品の交換によってその延命化が図ることができること、その部品交換を簡単なものにすること等が必要になる。
これに対して、特許文献1に記載されている伸縮継手の場合、シール板を波形板のような縦板に加硫接着させておいても、経年変化によってその接着力が低下していくことから、シール板が縦板から部分的に剥離して両者間に隙間を生じ、漏水する懸念がある。この漏水は、コンクリート桁、鋼桁、橋梁シュー等へ悪影響を及ぼす。
また、特許文献1のフェイスプレートをアンカーボルトによって道路橋端部に固定する構造では、堅牢性に欠ける憾みがある。特に車両の輪荷重によってシール板が圧縮されてフェイスプレートが上下することから、アンカーボルトに衝撃荷重が繰り返し加わり易く、その耐久性の確保が難しくなるとともに、車両走行性の点でも不利になる。
部品の交換に関しては、フェイスプレートをアンカーボルトから外すと、シール板の交換を行なうことができるものの、アンカーボルトの交換には、道路橋端部のコンクリートを大きく斫りとる必要があり、交換作業を短時間に完了することができない。しかも、新たに打設したアンカーボルト定着用コンクリートの養生に時間がかかるために、部品交換のための交通規制の解除も遅れるという問題がある。
一方、特許文献2に記載されている伸縮継手の場合、フェイスプレートとアングル板の水平プレート部との間にシール板を挟み込む構造であるため、特許文献1の伸縮継手と同じく、耐久性及び車両走行性に難がある。また、水平プレート部の溶接ボルトが繰り返し荷重によって傷んだ場合、アングル板そのものを交換する必要があり、特許文献1のアンカーボルトの交換と同様に、補修施工が面倒になるととともに、長時間を要すると言う問題がある。
以上から明らかなように、本発明の課題は、止水性の高い堅牢な道路橋用伸縮継手を提供することにある。
また、本発明の課題は、部品の交換を容易にした道路橋用伸縮継手を提供することにある。
請求項1に係る発明は、道路橋の継目部に設ける道路橋用伸縮継手であって、
各々上記継目部の長手方向に延び、上記道路橋の伸縮を許容する遊間を存して互いの板面が向かい合う一対の縦板と、
上記両縦板の頂面に掛け渡されて中央部が上記遊間に設けられ、両側部が上記両縦板の背面に保持されたシール板と、
上記両縦板各々に固定され、板面を横にして該縦板の背部に張り出したベースプレートと、
上記各ベースプレートの上に上記シール板の側部を介在させることなくボルトによって着脱自在に設置され、上記遊間側の縁が上記シール板の上記縦板頂面に掛けられた部分に被さるように設けられたフェイスプレートとを備えていることを特徴とする道路橋用伸縮継手である。
このような伸縮継手であれば、シール板は両縦板の頂面に掛け渡されて両側部が両縦板の背面側に回されているから、シール板と縦板との間に漏水を生ずるような隙間はできない。また、シール板の縦板頂面に掛けられた部分はフェイスプレートによって被われているから、車両のタイヤがシール板に触れることがなく、該シール板の損傷が防止される。
そうして、フェイスプレートをベースプレートの上にシール板を介在させることなく着脱自在に設置するようにしたから、輪荷重が作用してもフェイスプレートは上下動することがない。従って、車両走行性が良好になるとともに、ボルトに衝撃荷重が繰り返し加わることが避けられ、堅牢な伸縮装置が得られる。
また、ベースプレートからフェイスプレートを外すと、シール板を縦板の背面から外すことができる。このため、鋼材に比べて耐用年数が短い傾向にあるシール板を適宜短時間で交換することが容易になり、シール板の交換によって道路橋継目部の止水性を恒久的に維持していくことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1において、
上記フェイスプレートには、上記シール板の側部を上記縦板の背面に当てて保持するシール押さえが設けられていることを特徴とする。
従って、シール板を縦板に接着ないしはボルト結合せずとも、フェイスプレートによってシール板を縦板に保持することができ、シール板の縦板への装着が容易になる。また、ベースプレートからフェイスプレートを外すと、シール押さえによるシール板の縦板への押さえが解除されるから、シール板を縦板から簡単に外すことができる。このため、傷んだシール板の交換に要する時間を大幅に短縮することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2において、
上記ベースプレートには、上記ボルトの頭部又は該ボルトに適用するナットを該ベースプレートの上からその下へ通すための大径孔部と、該ベースプレートの下に通されたボルト頭部又はナットを横移動させて上記フェイスプレート締付け位置に位置付けるための、該ボルト頭部又はナットよりも小径の小径孔部とを有する組付用孔が設けられ、
上記ベースプレートの下面には、上記ボルト又はナットに伸縮継手定着用コンクリートが付着しないように該ボルト又はナットを保護する、上記組付用孔に沿って延びた保護キャップが設けられていることを特徴とする。
従って、フェイスプレート締付け用のボルト又はナットには伸縮継手定着用コンクリートが付着しないので、当該ボルト及びナットによるフェイスプレートの締付けを解いてフェイスプレートをベースプレートから外すと、そのボルト又はナットを締付け位置から大径孔部に移動させて上方へ抜き取ることができる。すなわち、ボルト又はナットが傷んだとき、上記定着用コンクリートを斫ることなく、その傷んだボルト又はナットを外して新たなボルト及びナットに交換することができ、その交換作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
以上のように、請求項1に係る発明によれば、相対する両縦板の頂面にシール板を掛け渡してその両側部を両縦板の背面に保持する一方、両縦板各々に背部に張り出したベースプレートの上に上記シール板の側部を介在させることなくフェイスプレートをボルトによって着脱自在に設置し、このフェイスプレートの遊間側の縁がシール板の上記縦板頂面に掛けられた部分に被さるようにしたから、タイヤによるシール板の損傷を招かず、輪荷重によるフェイスプレートの上下動も招かない堅牢で且つ車両走行性及び止水性が高い伸縮装置を得ることができ、しかもシール板を短時間で交換することができ、道路橋継目部の止水性の維持が容易になる。
請求項2に係る発明によれば、上記フェイスプレートには、上記シール板の側部を上記縦板の背面に当てて保持するシール押さえが設けられているから、シール板を接着ないしはボルト結合によらず、フェイスプレートによって縦板に保持することができるとともに、シール板の交換に要する時間を大幅に短縮することができる。
請求項3に係る発明によれば、上記ベースプレートには、大径孔部を有する組付用孔が設けられ、ベースプレートの下面には、ボルトの頭部又はナットを保護する保護キャップが設けられているから、ボルト又はナットに伸縮継手定着用コンクリートが付着することが避けられるとともに、上記大径孔部からボルトの頭部又はナットを抜き差しすることができるので、上記定着用コンクリートを斫ることなく、ボルト及びナットを簡単に交換することができ、その交換作業に要する時間を大幅に短縮することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
−実施形態1−
(伸縮継手及びこれを設置した道路橋継目部の構造)
図1は本発明に係る伸縮継手1を設置した道路橋継目部を示す。同図において、2は道路橋本体(コンクリート床版又はコンクリート桁)、3は舗装である。伸縮継手1は、一対の鋼製縦板4、ゴム等による可撓性のシール板5、一対の鋼製ベースプレート6及び一対の鋼製フェイスプレート7を備えて構成されている。この伸縮継手1は、遊間両側の道路橋本体2の端部に形成された切欠段部8に後打ちコンクリート(定着用コンクリート)9を打設することにより、道路橋本体2に固定されている。
縦板4は、図2に破線で示すように、波状に曲折して道路橋継目部の長手方向(道路橋幅員方向)に延びている。一対の縦板4は道路橋の伸縮を許容する波形遊間20が形成されるように互いの凹面と凸面とを向かい合わせて配設されている。一対の縦板4各々の相手側へ突出した凸部の下端には台形状の底板10が接合されている。図3に示すように、各縦板4の背面にはアンカー11が突設されている。各縦板4の上部背面には、シール板5を止めるための突起12が設けられている。アンカー11及び突起12は継目部の長手方向に間隔をおいて複数設けられている。
シール板5は、道路橋継目部の長手方向に延び、両縦板4,4の頂面に掛け渡されて、その中央部が上記波形遊間20に設けられ、両側部5a,5aが両縦板4,4の背面に回されている。シール板5の中央部は、波形遊間20において略V字状ないしは略U字状に撓ませて溝形状になっている。図3に示すように、シール板5の側部5aには、縦板4の背面の突起12を通す係合孔13が形成されている。係合孔13は、突起12に対応させて継目部の長手方向に間隔をおいて複数形成されている。
図3及び図4に示すように、ベースプレート6は、縦板4の背面に継目部の長手方向に間隔をおいて固定された複数のリブプレート15の上に固定されて、縦板4の背部に水平に張り出している。ベースプレート6の一側(遊間側)は縦板4の波形状に倣った波形に形成されていて、該一側と縦板4との間には所定幅の隙間16が設けられている。ベースプレート6の反対側も、同じく波形に形成され、その側面にはアンカー17が固定されている。リブプレート15には継目長手方向に延びる通し筋18を通す通し孔19が形成されている。
ベースプレート6には、複数の組付用孔21が継目部の長手方向に間隔をおいて設けられている。その組付用孔21は、橋軸方向に長く延びており、その中央に図1及び図2に示すフェイスプレート締付け用のナット23をベースプレート6の上からその下に通すための大径孔部21aを備え、該大径孔部21aより両側へ延びる小径孔部21b,21bによって当該ナット23を横移動させて両端のフェイスプレート締付け位置に位置付けることができるようになされている。大径孔部21aは、ナット23の二面幅よりも大径に(本実施例では図5等に示すワッシャ27よりも大径に)形成され、小径孔部21bは、そのナット23の二面幅よりも小径で且つボルト軸部よりも大径に形成されている。
ベースプレート6の下面には、ボルト22及びナット23に伸縮継手定着用コンクリートが付着しないように該ボルト22及びナット23を保護する、上記組付用孔に沿って延びた保護キャップ25が固定されている。本例の保護キャップ25は、橋軸方向に長い箱状のものであり、図5及び図6に示すように、両側部にナット23の空回りを阻止する回り止め26,26が設けられている。両側の相対する回り止め26,26の間隔はナット23の二面幅に相当する寸法(二面幅よりも若干大きく、対角長さよりも小さい寸法)になされている。回り止め26とベースプレート6の下面との間にはワッシャ27を配置する隙間が形成されている。また、保護キャップ25には、ナット23を受けるナット受け24,24が回り止め26,26に沿って設けられている。相対するナット受け24,24の間隔はボルト22の軸部よりも大きくなっている。
フェイスプレート7は、図2に示すように、その一側(遊間側)が縦板4の波形状に倣った波形に形成され、反対側も同じく波形に形成されている。フェイスプレート7には、図3にも示すように、該フェイスプレート7をベースプレート6に締付けるボルト22の頭部を収める段付孔29が上記ベースプレート6の組付用孔21の両端の締付け位置に対応させて複数設けられている。
フェイスプレート7の一側(遊間側)には、シール板5の上記縦板頂面に掛けられた部分に被さるカバー部7aが設けられているとともに、シール板5の側部5aを縦板4の背面に当てて保持する垂直なシール押さえ7bが設けられている。カバー部7aはその厚さがフェイスプレート7の本体部の厚さよりも少し小さくなるように形成されている。シール押さえ7bの下部には、ベースプレート6の突起12に干渉しないように下方へ開口した切欠き30が形成されている。フェイスプレート7の表面にはすべり止め加工及び防食加工が施されている。
道路橋継目部においては、図2に示すように、一対の継手ユニット(一定長さの縦板4、ベースプレート6及びフェイスプレート7からなるユニット)の複数組が継目部の長手方向に並べ、互いの端面同士を突き合わせて配設されている。シール板5は、継目部の長手方向に並ぶ複数組の継手ユニットに亘って該長手方向に連続して延びている。シール板5は道路橋の継目部長手方向の全長に亘って連続させることが好ましい。
また、図1に示すように、フェイスプレート7と後打ちコンクリート9との隙間にはクッション材31が介装され、ベースプレート6とフェイスプレート7のシール押さえ7bとの間にはクッション材32が介装されている。
(伸縮継手の施工方法)
(1) 道路橋本体2,2の端部には路面よりも低くなった切欠段部8を形成する。ベースプレート6が固定された縦板4を切欠段部8に配置する。通し筋18をリブプレート15及びアンカー11,17に組み付け、縦板4の背部下端にはコンクリート漏れ防止板41を設ける。
(2) シール板5を縦板4に組み付ける。すなわち、シール板5の中央部をV字状又はU字状に撓めて、シール板5を相対する縦板4の頂面に掛け渡す。図3に示すように、シール板5の両側部5aを縦板4の背面に回し、シール板5の係合孔13を縦板4の突起12に嵌める。ベースプレート6の一側にはゴム板等のクッション材32を配置する。
(3) フェイスプレート締付け用ナット23をワッシャ27と共にベースプレート6の上から組付用21の大径孔部21aに通し、ナット23をナット受け24に載せ、ワッシャ27を回り止め26の上に載せる。ナット23及びワッシャ27を横移動させて、小径孔部21bの端に位置付ける。各組付用孔21の両端にナット23及びワッシャ27を配置した後、フェイスプレート7をベースプレート6の上に載置し、各ナット23にボルト22及びワッシャを適用してフェイスプレート7をベースプレート6に締付ける。このとき、回り止め26により、ナット23の空回りが阻止される。
これにより、シール板5は、その縦板4の頂面に掛けられた部分がフェイスプレート7のカバー部7aによって該縦板頂面に押さえ付けられるとともに、その側部5aがフェイスプレート7のシール押さえ7bによって縦板4の背面に押さえ付けられて保持される。
(4) 次いで、フェイスプレート7の外側面にゴム板等のクッション材31を配置し、後打ちコンクリート9を切欠段部8に打設する。
(伸縮継手の補修)
シール板5が傷んだ場合、ボルト22を外してフェイスプレート7をベースプレート6から取り外す。これにより、シール板5はフェイスプレート7による保持が解かれるから、縦板4から外すことができる。そうして、新たなシール板5に付け替えて、再びフェイスプレート7をベースプレート6に固定すればよい。
ボルト22及びナット23によるフェイスプレート7の締付けが悪くなった場合、同様にフェイスプレート7を外し、ナット23をベースプレート6の組付用孔21の小径孔部21bから大径孔部21aに移動させ、この大径孔部21aから抜き取って、新しいボルト22及びナット23に替えることになる。この場合、ボルト22の軸部及びナット23は保護キャップ25によって保護され、後打ちコンクリート9が付着することがないから、後打ちコンクリート9を斫ることなく、ボルト22及びナット23の交換を行なうことができる。
(作用効果)
従って、上記伸縮継手1が構築された道路橋継目部においては、シール板5は相対する縦板4,4の頂面に掛け渡されて両側部5a,5aが両縦板4,4の背面側に回されているから、シール板5と縦板4との間には漏水を招くような隙間はできない。しかも、シール板5が継目部の長手方向に複数組の縦板4に亘って連続しているから、シール板同士の接続部がなくなり、漏水防止に有利になる。
また、シール板5の縦板4の頂面に掛けられた部分はフェイスプレート7のカバー部7aによって被われているから、車両のタイヤがシール板5に触れることがない。よって、シール板5の損傷が防止される。
そうして、ベースプレート6の上にシール板5の側部を介在させることなく、フェイスプレート7をベースプレート6に直接載置して締付けるから、車両が通過するたびにフェイスプレート7が上下動することがない。従って、車両走行性が良好になるとともに、ボルト22に衝撃荷重が繰り返し加わることが避けられ、堅牢な伸縮装置となる。
また、上記施工方法においては、シール板5の両側部5a,5aの係合孔13を縦板4の背面の突起12に掛けることにより、該シール板5を両側の縦板4,4に仮保持することができる。従って、シール板5が複数組の縦板4に亘って連続した長いものになっても、シール板5の縦板4への取付は容易である。しかも、当該仮保持により、フェイスプレート7のベースプレート6への取り付け作業が容易になる。そうして、このフェイスプレート7の取り付けによって、シール板5を縦板4に簡単に且つ確実に固定することができる。
また、フェイスプレート7をベースプレート6から外すことによって、シール板5を交換することができ、さらに、コンクリート9を斫ることなく、ボルト22及びナット23を交換することができ、それら交換作業を短時間で終えることができる。
−実施形態2−
本実施形態はスパンの短い道路橋に適した簡易型の伸縮継手1に関し、図7及び図8に示す。縦板4として、先の実施形態1では波形板を採用したが、本実施形態では継目部長手方向に直線状に延びる平板を採用している。従って、ベースプレート6もその一側(遊間側)は継目部長手方向に直線状に延びており、本例の場合は、ベースプレート6の他側も継目部長手方向に直線状に延ばしている。
フェイスプレート7は、図2に示すように、その一側(遊間側)及び他側共に波形に形成されているが、波のピッチは実施形態1のケースよりも小さくしている。また、実施形態1では、フェイスプレート7の一側(遊間側)に厚さが少し薄いカバー部7aを形成したが、本実施形態のフェイスプレート7はその全幅に亘って同じ厚さに形成され、波形になった一側の凸部が相対する縦板4,4間に突出している。フェイスプレート7の波形になった他側の凸部はベースプレート6の他側よりも外側へ突出している。
実施形態1ではシール押さえ7bをフェイスプレート7に一体に設けたが、本実施形態では、フェイスプレート7とは別個独立したシール押さえ35を採用している。このシール押さえ35は板面を垂直にして継目部長手方向に直線状に延びる板によって形成されている。縦板4の背面にはシール板用の係合孔は設けていない。
具体的な図示は省略するが、縦板4へのベースプレート6の支持、該ベースプレート6の組付用孔21、回り止め付保護キャップ25、リブプレート15など、他の構造は実施形態1と同じである。
施工にあたっては、実施形態1と同様にベースプレート6が固定された縦板4を切欠段部8に配置し、通し筋18の配筋及び型枠材の設置を行なった状態で、後打ちコンクリート9を切欠段部8に打設して型枠材を外す。シール板5の設置に当たっては、その中央部をV字状又はU字状に撓めてシール板5を相対する縦板4の頂面に掛け渡し、シール板5の側部にシール押さえ35を当てた状態で、このシール押さえ35とベースプレート6との間にゴム板等のクッション材32を挿入し、シール板5の側部を縦板4の背面に押さえ付ける。しかる後、実施形態1と同様にして、フェイスプレート7をベースプレート6に固定し、フェイスプレート7と後打ちコンクリート9との隙間にゴムシール材等のクッション材31を詰める。
従って、本実施形態においては、縦板4及びベースプレート6はその両側は継目長手方向に直線状に延びたものであり、しかもシール押さえ35がフェイスプレート7とは別体になった平板であるから、部品コストが下がり、実施形態1と同様の作用効果を得ながら、伸縮装置のコスト低減を図る上で有利になる。
−その他−
上記実施形態1ではベースプレート6及びフェイスプレート7各々の他側(遊間とは反対側)を波形に形成したが、継目長手方向に直線状に延びた形状にすることもできる。
上記実施形態2では、フェイスプレート7の両側を波形に形成したが、この両側を共に、或いはいずれか一方のみを継目長手方向に直線状に延びた形状にすることもできる。
また、ボルト22の頭部をベースプレート6の大径孔部21aから保護キャップ25内に入れ、ナット23をフェイスプレート7の段付孔29に配置してもよい。
なお、道路橋と橋台との継目部に伸縮継手1を施工するときは、道路橋本体2の端部と橋台とに切欠段部を形成し、上述の道路橋同士の継目部の場合と同様に行なえばよい。
本発明の実施形態1に係る伸縮継手を設置した道路橋継目部の断面図である。 同道路橋継目部の平面図である。 同伸縮継手のベースプレートにフェイスプレートを組み付ける状態を示す断面図を示す断面図である。 同伸縮継手の縦板及びベースプレートを示す平面図である。 同伸縮継手の保護キャップ部分を示す断面図である。 同伸縮継手の保護キャップとボルト・ワッシャとの関係を示す平面図である。 本発明の実施形態2に係る伸縮継手を設置した道路橋継目部の断面図である。 同道路橋継目部の平面図である。
符号の説明
1 伸縮継手
2 道路橋本体
3 舗装
4 縦板
5 シール板
5a 側部
6 ベースプレート
7 フェイスプレート
7b シール押さえ
9 コンクリート
21 組付用孔
21a 大径孔部
21b 小径孔部
22 ボルト
23 ナット
25 保護キャップ
35 シール押さえ

Claims (3)

  1. 道路橋の継目部に設ける道路橋用伸縮継手であって、
    各々上記継目部の長手方向に延び、上記道路橋の伸縮を許容する遊間を存して互いの板面が向かい合う一対の縦板と、
    上記両縦板の頂面に掛け渡されて中央部が上記遊間に設けられ、両側部が上記両縦板の背面に保持されたシール板と、
    上記両縦板各々に固定され、板面を横にして該縦板の背部に張り出したベースプレートと、
    上記各ベースプレートの上に上記シール板の側部を介在させることなくボルトによって着脱自在に設置され、上記遊間側の縁が上記シール板の上記縦板頂面に掛けられた部分に被さるように設けられたフェイスプレートとを備えていることを特徴とする道路橋用伸縮継手。
  2. 請求項1において、
    上記フェイスプレートには、上記シール板の側部を上記縦板の背面に当てて保持するシール押さえが設けられていることを特徴とする道路橋用伸縮継手。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記ベースプレートには、上記ボルトの頭部又は該ボルトに適用するナットを該ベースプレートの上からその下へ通すための大径孔部と、該ベースプレートの下に通されたボルト頭部又はナットを横移動させて上記フェイスプレート締付け位置に位置付けるための、該ボルト頭部又はナットよりも小径の小径孔部とを有する組付用孔が設けられ、
    上記ベースプレートの下面には、上記ボルト又はナットに伸縮継手定着用コンクリートが付着しないように該ボルト又はナットを保護する、上記組付用孔に沿って延びた保護キャップが設けられていることを特徴とする道路橋用伸縮継手。
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