JP2009136803A - 廃棄物処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】廃棄物を収容する廃棄物処理槽と、該廃棄物処理槽を加熱する加熱手段と、該廃棄物処理槽内に設けられた撹拌手段と、を備え
前記廃棄物処理槽内に投入された廃棄物を、前記加熱手段によって加熱すると共に、前記撹拌手段によって撹拌して分解処理する廃棄物処理装置であって、
少なくとも前記分解処理後の処理物を、前記撹拌手段によって撹拌した際、所定の時間内において変化する前記廃棄物処理槽内の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段によって検知された検知温度を監視し、前記検知温度の変化量を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段で記憶された温度の変化量に基づいて前記処理物の嵩を判定する判定手段と、を有する構成とする。
【選択図】 図1
Description
この廃棄物処理装置は、処理槽内に廃棄物を分解処理させるため微生物を含む基材が充填してあり、
投入蓋を開いて処理槽に設けた投入口から廃棄物を処理槽内に投入し、基材中に生息する微生物の働きで廃棄物を撹拌しながら分解処理するようになっている。
従来においては、このような廃棄物処理装置で廃棄物を撹拌手段等で撹拌しながら分解処理するに際し、
微生物で分解されない未分解物、微生物による分解後の処理物、余剰の基材、等の堆積により機械的な負荷が増すことで、装置に異常が発生する。
これを防ぐため、処理槽内で処理される処理物の排出時期を的確に検知することが必要であった。
使用者が投入口から処理槽内を覗いて基材の嵩の増加量を確認するという作業が必要であったり、廃棄物処理後の処理物の嵩が増えることで機械的な負荷が増して機械異常が発生したりするという問題があった。
この装置では、処理槽に光学式センサーの発光部と受光部を設け、投入された厨芥混合物の容量が増大し、光学式センサーの光路を遮るようになると検知信号が制御部に伝達され、厨芥の投入禁止を知らせるように構成されている。
この装置では、基本温度センサーが検出した温度と比較温度センサーが検出した温度とを比較し、
基本温度センサーよりも高い温度を検出した比較温度センサーと、基本温度センサーとほぼ同じ温度を検出した比較温度センサーとの間の高さから基材の上面の高さである嵩を推定し、推定結果を表示するように構成されている。
すなわち、光学式センサーの光路を厨芥処理物が遮る方式では、生ごみや厨芥処理物がセンサーに付着して光量が変化してしまい、正確に厨芥処理物の嵩を検知できない恐れがあった。
また、特許文献2のような処理装置では前述したように基本温度センサーと複数の比較温度センサーが必要である。
本発明の廃棄物処理装置は、廃棄物を収容する廃棄物処理槽と、該廃棄物処理槽を加熱する加熱手段と、該廃棄物処理槽内に設けられた撹拌手段と、を備え
前記廃棄物処理槽内に投入された廃棄物を、前記加熱手段によって加熱すると共に、前記撹拌手段によって撹拌して分解処理する廃棄物処理装置であって、
少なくとも前記分解処理後の処理物を、前記撹拌手段によって撹拌した際、所定の時間内において変化する前記廃棄物処理槽内の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段によって検知された検知温度を監視し、前記検知温度の変化量を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段で記憶された温度の変化量に基づいて前記処理物の嵩を判定する判定手段と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記記憶手段が、前記温度の変化量として前記温度検知手段によって検知された温度から最高温度と最低温度を抽出し、これら最高温度と最低温度の差を記憶する手段によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記判定手段が、前記記憶手段で記憶された最高温度と最低温度の差と、予め設定された温度差と前記処理物の嵩の関係に基づいて前記処理物の嵩を判定する手段によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記判定手段が、正逆撹拌可能に構成された前記撹拌手段の、正転時または逆転時のいずれか一方における前記記憶手段に記憶された最高温度と最低温度の差によって、前記処理物の嵩を判定することを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記判定手段が、正逆撹拌可能に構成された前記撹拌手段の、正転時と逆転時のそれぞれにおける前記記憶手段に記憶された最高温度と最低温度の差同士を加算した値によって、前記処理物の嵩を判定することを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記温度検知手段が、前記処理槽の壁面の温度を検知する壁面温度検知手段によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記壁面温度検知手段は、前記処理槽の壁面の外側で、かつ前記処理槽加熱手段の加熱領域外に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の廃棄物処理装置は、前記壁面温度検知手段が、前記処理槽加熱手段よりも高い位置に設けられていることを特徴とする。
なお、本発明の排出時期検知での処理物としては、廃棄物処理槽内に投入された廃棄物と前記微生物を含む基材との混合物が少なくとも含まれている処理物が対象とされている。
具体的には、投入された廃棄物と廃棄処理後の生成物との混合物のような微生物を含んだ基材や、乾燥・減量処理が完了しており微生物を含んでいない廃棄処理後の生成物のような残渣物等も、処理物として本発明の対象とされる。
図1に、本実施形態における壁面温度検知センサーを備えた廃棄物処理装置の構成例を説明するための図を示す。
図2は、上記図1に示す廃棄物処理装置における外装カバー装着時の概略斜視図である。
図3は、上記図1に示す廃棄物処理装置をA視方向からみたときの概略断面図である。
図4は、上記図1に示す廃棄物処理装置を上面方向からみたときの通気経路を示す模式図である。
5は撹拌軸6から水平方向に突き出した、廃棄物を撹拌する撹拌羽根、6は撹拌羽根5を回転させる撹拌軸、7は撹拌軸6を支持する軸受けである。
本実施の形態の撹拌手段としての撹拌部は、以上の各部材によって構成されている。
また、8は廃棄物処理装置を覆う枠体としての外装カバー、10は外装カバー8内に設けられ廃棄物を処理するための廃棄物処理槽である。
処理槽10の下部には、処理槽10内の基材を加熱する処理槽加熱手段としての処理槽面状ヒータ9が設けられる。50は処理槽面状ヒータ9の加熱温度を検知する処理槽温度検知センサーである。
13は基材の含水率を検知する基材含水率検知センサーである。
16は微生物への空気の供給と、分解処理で生成する水分と炭酸ガスの排気を行なう排気ファン、17は処理槽10内へ外気を取り込む吸気口、18は処理槽10内で発生した炭酸ガスを排出する排気口である。
また、20は投入蓋21に付けたマグネット19によって投入蓋の開閉を検知する投入蓋開閉検知センサー、21は投入蓋、22は廃棄物を投入する投入口である。
27は処理槽10から発生する臭気を帯びた空気を触媒ヒータ27aにより加熱し、酸化触媒27bを用いて脱臭する脱臭手段としての脱臭部、28は脱臭部27の出口温度を検知する触媒温度センサーである。
また、29は外装カバー8の左側面の上部に設けた外気取り入れ口、31は外気取り入れ口から取り入れた外気の流れを強制的に作る通気ファン、30は廃棄物処理装置を覆う枠体としての外装カバー8の一部である底板である。
また、35は処理槽10で廃棄物を処理後の分解残渣を排出させる排出口、40は排出口35を開閉する排出蓋、42は排出蓋40に付けたマグネット41によって排出蓋の開閉を検知する排出蓋開閉検知センサーである。
43は排出口35に連通して設けられた基材搬送ガイド、44は排出蓋40をカバーする排出カバー、45は排出カバー44をロックする施錠部である。
また、36はダクト32内を仕切る隔壁38によって区画された外気の吸気通路における処理槽10内への吸気を加熱する吸気熱交換部であり、37はダクト32内に設けられた処理槽10内を循環する気体を加熱する循環熱交換部である。また、39はダクト32内を仕切る隔壁38によって区画された外気の吸気通路へ外気を取り込む外気口である。
投入口22から1槽目の処理槽10bに投入された廃棄物は撹拌羽根5を有する撹拌軸6を正逆回転させることにより、処理槽10内に充填された基材12と万遍なく撹拌混合されて分解処理が始まる。
1槽目の処理槽10bで分解処理された基材が増えてくると、基材12は処理槽10内に設けられた仕切り板11a、11bから順次オーバーフローし、2槽目の処理槽10c、3槽目の10dに移動する。
そして、3槽目の処理槽10dに基材が蓄積されると、排出蓋40を開けて排出口35から基材を回収することができる。
また、このとき撹拌により水分と炭酸ガスが撹拌停止時以上に発生するため、吸気口17からの空気の供給と同時に、排気ファン16の排気流量を増加することで、分解で発生する水分と炭酸ガスを処理槽10の外部へと排出する。
これにより、処理槽10内の混合物が多湿気味になることが防止でき、混合物の含水率を調整することが可能となる。
また、処理槽10から発生する臭気を帯びた空気は、脱臭部27で触媒ヒータ27aにより加熱され、酸化触媒27bを用いて脱臭されて排気ダクト26を通して処理機外へ排気される。
なお、本発明の排出時期検知での処理物には、上記したように投入された廃棄物と廃棄処理後の生成物との混合物のような微生物を含んだ基材や、乾燥・減量処理が完了しており微生物を含んでいない廃棄処理後の生成物のような残渣物等も、対象とされている。
以下の説明では、これらのものを含めて基材として説明する。
この制御部23は、例えば、マイクロ・コンピュータ等を用いて構成することができる。
処理槽内の基材12は処理槽面状ヒータ9により一定温度に加熱され、撹拌によって全体の温度を均一に保たれている。
また、処理槽の外側面で、かつ処理槽面状ヒータ9よりも上部に、処理槽内の温度を検知する温度検知手段として、壁面温度検知センサー49が設けられている。
壁面温度検知センサー49は、処理槽10の壁を介して処理槽内の温度及び基材の温度を検知するものであり、本実施例ではサーミスタや熱電対などで構成されるが、その他にも、赤外線センサーを設けて所定の場所の温度を非接触で検知する方法でも良い。
さらに、壁面温度検知センサー49の取り付け位置は、撹拌による基材の偏りを検知できるように、正逆撹拌方向の一つの方向で、かつ撹拌軸6と平行または垂直またはその範囲内の壁面外側上に設けられている。
本実施形態では、逆転方向に一つの壁面温度検知センサー49を設ける。
具体的には、制御部23に、撹拌時の所定の時間、壁面温度検知センサー49の検知温度を比較・記憶し、判定するするシステムを構成する。
例えば、この制御部23には、
撹拌時において変化する処理槽内の温度を検知する壁面温度検知センサー49によって検知された温度の変化量を記憶する記憶手段56と、
この記憶手段で記憶された温度に基づいて基材の嵩を判定する判定手段57と、が構成されている。
また、本実施形態の廃棄物処理装置における撹拌手段による撹拌動作は、所定の周期で運転休止と正逆撹拌運転を繰り返す。
正逆撹拌の動作は、基材が壁面温度検知センサー49から離れる方向に偏る正転方向に撹拌した後、連続的に、基材が壁面温度検知センサー49に近づく方向に偏る逆転方向に、それぞれ一定時間、例えば本実施例では5分間ずつ撹拌する。
例えば、2分間だけ、断続的または継続的に、処理槽の温度を検知する。
このとき、壁面温度検知センサー49が検知する温度は、通常、検知開始直後は基材が略水平に蓄えられた状態で処理槽内の常温を検知する。
その後、正転撹拌が進むにつれ、基材12が壁面温度検知センサーから離れる方向に基材が偏るため、検知温度は徐々に下がっていく。
その際、記憶手段56によって壁面温度検知センサー49によって検知された温度から、最高温度と最低温度を抽出して記憶する。
すなわち、記憶手段56はこの検知時間の間、所定の周期で順次この壁面温度検知センサー49による検知温度を監視し、検知温度の中で、常に最高温度と最低温度だけを記憶する。
具体的には、記憶手段56は最初に壁面温度検知センサー49が検知した最高温度と最低温度を記憶し、その後壁面温度検知センサー49で検知する中で、常に最高と最低との比較を行い、中間温度を記憶手段56から削除する。
こうして一回の正転を終えると、以上のようにして、結局において記憶された最高温度と最低温度の差(以下、壁面温度差Hとする)を、最終的に記憶手段56において記憶する。
すなわち、正転撹拌から切り替わって連続して行われる逆転撹拌時においても、壁面温度検知センサー49は、所定の時間、断続的または継続的に処理槽の温度を検知する。
例えば、逆転開始から撹拌運転休止までの5分間、またはその内、基材が撹拌方向に十分偏り、本発明の温度検知に十分な時間、例えば2分間だけ、断続的または継続的に処理槽の温度を検知する。
このとき、壁面温度検知センサー49が検知する温度は、通常、検知開始直後は、この直前の正転撹拌により常温よりも低い温度を検知する。
その後、逆転撹拌が進むにつれ、基材12が壁面温度検知センサーに近づく方向に基材が偏るため、検知温度は徐々に上がって変化していく。その後の記憶手段56の制御動作は、正転撹拌時と同様である。
そして、判定手段57において、このように記憶手段56で記憶された壁面温度差Hと、予め設定された壁面温度差Hと基材の嵩の関係に基づいて基材の嵩を判定することで、処理槽内の基材12の排出時期を的確に検知することが可能となる。
また、壁面温度検知センサー49を処理槽壁面の外側に設けることで、温度センサーの防水、防錆のためのステンレスあるいはアルミ製の保護部材が必要なくなることからコストダウンが可能となる。
また、処理槽内の基材と接触しない状態で測定可能なことから、基材撹拌時の撹拌負荷が基材を通して温度センサーに加わることがなく、温度センサーの機械的剛性が大幅に緩和される。
また、壁面温度検知センサー49に生ごみや基材が付着しないことから、付着による温度の外来変化がなくなり、的確に排出時期を検知することが可能となる。また、基材で汚れる温度センサーを掃除するための清掃手段が不要になることから装置のコストダウンが可能になる。
また、撹拌手段に過負荷が掛かる満杯状態で撹拌してしまうことを防ぎ、撹拌部などの機械異常の発生を防ぐことができる。
また、基材の排出時期を的確に検知し、使用者に報知することによって、適切な時期に基材を排出できて処理槽内の廃棄物を常に適量の範囲に保つことができ、廃棄物を安定して処理できる。
また、排出時期を使用者が処理槽内を覗いて確認する必要もなくなるから、覗く手間が減り、メンテナンスが容易となる。
[実施例1]
本発明の実施例1として、正逆撹拌可能な撹拌手段の正転時または逆転時のどちらか一方の時においてのみ記憶された壁面温度差Hと、予め設定された壁面温度差と基材の嵩との関係から基材の嵩を判定するようにした構成例について説明する。
基材の嵩が小さいときは壁面温度差Hの値も小さく、基材の嵩が大きいときは壁面温度差Hの値が十分に大きくなるため、判定手段57は上記関係に基づいて基材の嵩が判定可能となる。
図6は、基材の嵩が少量時に撹拌羽根によって基材を正逆撹拌する構成例を説明するための図を示す。
図7は、基材の嵩が増加時に撹拌羽根によって基材を正逆撹拌する構成例を説明するための図を示す。
図8は、基材の嵩が排出時期に撹拌羽根によって基材の正逆撹拌する構成例を説明するための図を示す。
図9は、本実施例における撹拌時の壁面温度の変化を説明するための図を示す。
図9は、基材12を正逆撹拌したとき壁面温度検知センサー49が検知する壁面温度を表した図であり、図9(a)は上記図6に示すように基材12の嵩が小さいときの処理槽外壁面の温度変化を示している。
また、図9(b)は上記図8に示すように基材12の嵩が排出時期に近づいたときの処理槽外壁面の温度変化を示している。
なお、図9で示している壁面温度は一つの例を示すものであり、検知温度は壁面温度検知センサー49の取り付け位置や処理槽加熱温度によって異なることから、ここに示す値に限定されるものではない。
このとき、基材12は処理槽の壁面を介した壁面温度検知センサー49と近接しないことから、壁面温度検知センサー49の検知温度の変化はほとんど生じない。
このとき温度変化を図9(a)で説明すると、記憶手段56の記憶する逆転時の壁面温度差Hはゼロに近い値となる。
よって、判定手段57は、予め設定された壁面温度差Hと基材の嵩の関係に基づき、基材の嵩が小さいと判定し、前述のように壁面温度検知センサー49による検知を継続するため、使用者は基材がまだ交換時期になっていないことを容易に確認することができる。
一定温度に加熱されている基材12が処理槽の壁を介して壁面温度検知センサー49に図のように近づくため、記憶手段56はこのときの温度変化から5℃から10℃程の逆転時の壁面温度差Hを記憶する。
よって、判定手段57は予め設定された壁面温度差Hと基材嵩の関係に基づいて基材の嵩が中の状態にあると判定して、壁面温度検知センサー49による検知を継続する。
図8(b)のように逆転撹拌したとき、処理槽面状ヒータ9で一定温度に高温に加熱されて混ぜ合わされている基材12が、処理槽10の壁面を介して壁面温度検知センサー49の位置までくる。
これによって、基材12の熱が処理槽10の壁面を通して、壁面温度検知センサー49に熱伝導し、壁面温度検知センサー49が図9(b)に示すような温度変化を検知する。
記憶手段56は30℃程の逆転時の壁面温度差Hを記憶し、判定手段57は予め設定された壁面温度差Hと基材の嵩の関係に基づいて、基材12が排出時期であると判定する。
本発明の実施例2として、正転時と逆転時のそれぞれの壁面温度h1,h2を加算した値Hと、予め設定された加算値と基材の嵩の関係に基づき、該加算した値から基材の嵩を判定するようにした構成例について説明する。
正転時と逆転時の壁面温度検知センサー49による壁面温度の検知と記憶手段56及び判定手段57の制御については実施例1で説明したとおりである。
上記実施例1では正転時または逆転時のどちらか一方の壁面温度差Hによって基材の嵩を判定したが、実施例2ではさらに正転・逆転撹拌の一連の動作を終えたとき、つぎのように基材の嵩を判定する。
すなわち、判定手段57は、記憶手段56が記憶している正転時と逆転時のそれぞれの壁面温度差h1,h2を加算した値Hと、予め設定された加算値と基材の嵩の関係に基づき、該加算した値から基材の嵩を判定する。
そして、この加算した値が所定以上になったとき、判定手段56は基材12が排出時期にあると判定して、報知手段によって使用者に報知する。
壁面温度検知センサー49が検知する温度は、前述のように通常、正転時は徐々に下降し、逆転時は除々に上昇していく。
しかし、仮に検知温度に多少の下降上昇のばらつきがあっても、このように正転時と逆転時のそれぞれの壁面温度差h1,h2の差同士を加算して加算値Hとして、温度変化幅を大きく持たせることによって、これに基づいた基材の嵩の判定も、精度よく行なえる。
なお、図10は本実施例における撹拌時の壁面温度の変化を説明するための図である。
図6(a)は、基材12の嵩が小さいとき、撹拌羽根5を反時計方向に正転撹拌したときの基材12の偏り状態を示している。
処理槽内の基材12が少ないときは、偏り状態も少なく、基材12は処理槽の壁面を介した壁面温度検知センサー49と近接しないことから、壁面温度検知センサー49の検知温度の変化はほとんど生じない。
また、実施例1で説明したように、図6(b)の逆転撹拌のときも、壁面温度検知センサー49の検知温度の変化はほとんど生じない。
このとき温度変化を図9(a)で説明すると、正転時・逆転時ともに壁面温度差Hはゼロに近い値となる。
よって、判定手段57は、各壁面温度差h1,h2を加算した値Hと、予め設定された加算値と基材の嵩の関係に基づき、基材の嵩が小さいと判定し、前述したように所定の周期で壁面温度検知センサー49による検知を継続する。
このため、使用者は基材がまだ交換時期になっていないことを容易に確認できる。
このとき図6(a)の場合と同様に、壁面温度検知センサー49の検知温度に変化はほとんど生じない。
また、実施例1で説明したように、図7(b)の逆転撹拌の時、壁面温度検知センサー49が5℃から10℃程の逆転時の壁面温度差h2を検知する。
よって、判定手段57は、正転・逆転の壁面温度差h1,h2の加算値Hの5℃から10℃程度の値を認知し、予め設定された加算値と基材嵩の関係に基づいて基材の嵩が中の状態にあると判定して、壁面温度検知センサー49による検知を継続する。
図8(a)のように正転撹拌したとき、図9(b)及び図10に示すように、壁面温度検知センサー49が10℃程の正転時の壁面温度差h1を検知する。
図8(b)の逆転撹拌のときは、実施例1と同様に壁面温度検知センサー49が30℃程の逆転時の壁面温度差h2を検知する。
よって、判定手段57は、正転・逆転の壁面温度差h1,h2を加算した値40℃以上を認知し、基材12が排出時期であると判定する。
図10に示している壁面温度、本実施例に示す正転・逆転の壁面温度差h1,h2及び加算した値Hは、一つの例であり、ここに示す値に限定されるものではない。
また、温度を比較・記憶・判定等する手段を、記憶手段、判定手段としているが、これに限らず、各動作別に制御部を設けても良いし、また、これらの動作を一つの制御部で一体に行なってもよい。その他、本発明の範囲内で構成の名称や形態、値等が変わってもよい。
また、本実施例のように3槽構造の処理機では、図6、図7、図8は、3槽目10dの排出槽の状態を示しているが、単槽処理槽で構成する廃棄物処理装置に壁面温度検知センサーを設けるようにしてもよい。
そのため、排出槽に蓄積した基材の嵩を判定するには、使用者が投入口から排出槽を覗き込む必要があり、手間がかかる。
よって、多槽処理槽の排出槽に壁面温度検知センサー49を設け、基材12の嵩を検知して排出時期を報知するうにすることで、このような手間を解消するようにしてもよい。
本発明の実施例3として、縦軸撹拌の処理槽に壁面温度検知センサー49を設けた構成例について説明する。
図11に、本実施例の構成例について説明する図を示す。
本実施例においては、垂直に設けた撹拌軸6に、水平方向に突き出した撹拌羽根5が設けられている。
また、撹拌軸6を駆動する撹拌モーター1が処理槽の下部に収容され、廃棄物を処理する基材12を収容する処理槽10には、基材を一定温度に加熱する処理槽面状ヒータ9が円周状に設けられている。
これにより、撹拌によって全体の温度が均一に保たれた基材の排出時期を検知して報知することが可能となる。
本発明の実施例4として、斜め処理槽に壁面温度検知センサー49を設けた構成例について説明する。
図12に、本実施例の構成例について説明する図を示す。
本実施例においては、斜めに設けた撹拌軸6に対して、垂直方向に突き出した撹拌羽根5が設けられている。
撹拌軸6を駆動する撹拌モーター1が処理槽の下部に収容され、廃棄物を処理する基材12を収容する処理槽10には、基材を一定温度に加熱する処理槽面状ヒータ9が円周状に設けられている。
処理槽10はフロアーラインDから角度Cで斜めに設けられており、角度Cは45℃から60℃の範囲にしている。
これにより、撹拌によって全体の温度が均一に保たれた基材12の排出時期を検知して報知することが可能となる。
次に、壁面温度検知センサー49の取り付け位置の構成例について示す。
まず、構成例1として、壁面温度検知センサー49を処理槽面状ヒータ9の加熱領域外に設けるようにした構成例について説明する。
図13に、本実施例における構成例1について説明するための図を示す。
この構成例1のように加熱領域外に設けることで、処理槽面状ヒータ9の加熱熱が、壁面温度検知センサーに直接伝わってしまい温度検知に影響するのを減らすことができ、基材の撹拌による温度変化をより大きく捉えることができる。
これにより、排出時期をより的確に判定可能とすることができる。
撹拌軸6より低い位置に排出位置検知センサー49を設けると、基材12が満杯にならないところで排出時期と判定してしまうことから、排出頻度が増えてしまい使用者の手間が増えてしまう。
これに対して、この構成例2のように壁面温度検知センサー49を撹拌軸6より高い位置に設けることで、基材12が満杯に近いところで排出時期を報知することが可能となる。
図14に、本実施例における構成例3について説明するための図を示す。
排出口35より低い位置に排出位置検知センサー49を設けると、まだ排出には早い時期に排出時期と判定してしまうことから、排出頻度が増えてしまい使用者の手間が増えてしまう。
これに対して、この構成例3のように壁面温度検知センサー49を排出口35より高い位置に設けることで、適切な排出時期を報知することが可能となる。
前記判定手段の判定に基づいて、前記廃棄物を含む処理物が排出時期であることを報知する報知手段を有する構成とすることができる。
このような報知手段としては、例えば図5に示すように、判定手段57で基材が排出時期と判定したとき、操作パネル47の操作パネル・表示部47bで報知することで、使用者に排出時期を知らせるように構成することができる。
操作パネル・表示部47bで報知する手段としては、排出報知灯などを点灯させて報知する方法でもよいし、表示部にコードを表示するなどの方法によって報知してもよい。
また、基材の排出時期だけでなく、上述のように検知した基材の嵩に応じて、段階的に使用者に報知するようにしてもよい。
6:撹拌軸
8:外装カバー(枠体)
9:処理槽面状ヒータ(過熱手段)
10、10b、10c、10d:処理槽
10a:槽部
12:基材
23:制御部
35:排出口
40:排出蓋
47:操作パネル
47b:操作パネル・表示部
49:壁面温度検知センサー
57:判定手段
Claims (8)
- 廃棄物を収容する廃棄物処理槽と、該廃棄物処理槽を加熱する加熱手段と、該廃棄物処理槽内に設けられた撹拌手段と、を備え
前記廃棄物処理槽内に投入された廃棄物を、前記加熱手段によって加熱すると共に、前記撹拌手段によって撹拌して分解処理する廃棄物処理装置であって、
少なくとも前記分解処理後の処理物を、前記撹拌手段によって撹拌した際、所定の時間内において変化する前記廃棄物処理槽内の温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段によって検知された検知温度を監視し、前記検知温度の変化量を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段で記憶された温度の変化量に基づいて前記処理物の嵩を判定する判定手段と、
を有することを特徴とする廃棄物処理装置。 - 前記記憶手段は、前記温度の変化量として前記温度検知手段によって検知された温度から最高温度と最低温度を抽出し、これら最高温度と最低温度の差を記憶する手段によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物処理装置。
- 前記判定手段は、前記記憶手段で記憶された最高温度と最低温度の差と、予め設定された温度差と前記処理物の嵩の関係に基づいて前記処理物の嵩を判定する手段によって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の廃棄物処理装置。
- 前記判定手段は、正逆撹拌可能に構成された前記撹拌手段の、正転時または逆転時のいずれか一方における前記記憶手段に記憶された最高温度と最低温度の差によって、前記処理物の嵩を判定することを特徴とする請求項3に記載の廃棄物処理装置。
- 前記判定手段は、正逆撹拌可能に構成された前記撹拌手段の、正転時と逆転時のそれぞれにおける前記記憶手段に記憶された最高温度と最低温度の差同士を加算した値によって、前記処理物の嵩を判定することを特徴とする請求項3に記載の廃棄物処理装置。
- 前記温度検知手段は、前記処理槽の壁面の温度を検知する壁面温度検知手段によって構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の廃棄物処理装置。
- 前記壁面温度検知手段は、前記処理槽の壁面の外側で、かつ前記処理槽加熱手段の加熱領域外に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の廃棄物処理装置。
- 前記壁面温度検知手段は、前記処理槽加熱手段よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の廃棄物処理装置。
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