JP2009135864A - ハンドオーバの制御方法およびそれを利用した制御装置、端末装置 - Google Patents

ハンドオーバの制御方法およびそれを利用した制御装置、端末装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ハンドオーバによって通信できない期間を低減したい。
【解決手段】第2インターフェイス部32は、移動元の基地局装置を介して、端末装置から、ハンドオーバ実行の予定タイミングと、端末装置との間の伝送遅延時間とを受けつける。切替制御部44は、受けつけた予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに、端末装置へ送信すべき原データを、移動元の基地局装置経由にて送信すべき第1データと、移動先の基地局装置経由にて送信すべき第2データとに分類する。第2インターフェイス部32は、分類した第1データを移動元の基地局装置へ出力し、第2データを移動先の基地局装置へ出力する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハンドオーバの制御技術に関し、特に移動元の基地局装置から移動先の基地局装置へ接続を切りかえるハンドオーバの制御方法およびそれを利用した制御装置、端末装置に関する。
無線通信システムでは、基地局装置によって形成される無線ゾーン内において、当該基地局装置に端末装置が接続する。端末装置が移動することによって無線ゾーンを横切った場合、端末装置と基地局装置との通信が不可能になる。このような場合においても、通信を可能にするための技術がハンドオーバである。ハンドオーバでは、端末装置が無線ゾーンから別の無線ゾーンへ移動した場合、端末装置と接続している基地局装置が、元の無線ゾーンを形成している基地局装置から、別の無線ゾーンを形成している基地局装置へ切りかわる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−153327号公報
ハンドオーバでは、複数の基地局装置と有線にて接続された制御装置が、フロー制御処理を実行することによって、移動元の基地局装置へのデータの送信を停止し、ハンドオーバ終了後、移動先の基地局装置へのデータの送信を再開する。このようなフロー制御においては、端末装置と基地局装置との間の切替処理に加えて、移動元の基地局装置から制御装置へ通信停止が知らされるとともに、移動先の基地局装置から制御装置へ通信再開も知らされる。制御装置は、通信停止を受けつけてから通信再開を受けつけるまで、端末装置との通信を実行することができず、無駄な期間が発生してしまう。ユーザの利便性を向上するために、無駄な期間を低減することが好ましい。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハンドオーバによって通信できない期間を低減するための通信技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の制御装置は、移動元の基地局装置を介して、端末装置から、ハンドオーバ実行の予定タイミングと、端末装置との間の伝送遅延時間とを受けつける入力部と、入力部において受けつけた予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに、端末装置へ送信すべき原データを、移動元の基地局装置経由にて送信すべき第1データと、移動先の基地局装置経由にて送信すべき第2データとに分類する分類部と、分類部において分類した第1データを移動元の基地局装置へ出力し、第2データを移動先の基地局装置へ出力する出力部と、を備える。
本発明の別の態様は、端末装置である。この装置は、移動元の基地局装置を経由した制御装置との間の伝送遅延時間を測定する測定部と、測定部において測定した伝送遅延時間をもとに、ハンドオーバ実行の予定タイミングを決定する決定部と、決定部において決定したハンドオーバ実行の予定タイミングと、測定部において測定した伝送遅延時間とを移動元の基地局装置経由にて制御装置へ通知する通知部と、通知部において通知した予定タイミングまで移動元の基地局装置との通信を実行し、予定タイミング以降において移動先の基地局装置との通信を実行する通信部と、を備える。
本発明のさらに別の態様は、ハンドオーバの制御方法である。この方法は、移動元の基地局装置を介して、端末装置から、ハンドオーバ実行の予定タイミングと、端末装置との間の伝送遅延時間とを受けつけるステップと、受けつけた予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに、端末装置へ送信すべき原データを、移動元の基地局装置経由にて送信すべき第1データと、移動先の基地局装置経由にて送信すべき第2データとに分類するステップと、分類した第1データを移動元の基地局装置へ出力し、第2データを移動先の基地局装置へ出力するステップと、を備える。
本発明のさらに別の態様もまた、ハンドオーバの制御方法である。この方法は、移動元の基地局装置を経由した制御装置との間の伝送遅延時間を測定するステップと、測定した伝送遅延時間をもとに、ハンドオーバ実行の予定タイミングを決定するステップと、決定したハンドオーバ実行の予定タイミングと、測定した伝送遅延時間とを移動元の基地局装置経由にて制御装置へ通知するステップと、通知した予定タイミングまで移動元の基地局装置との通信を実行し、予定タイミング以降において移動先の基地局装置との通信を実行するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、ハンドオーバによって通信できない期間を低減できる。
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、PAC(Paging Area Controller)、複数の基地局装置、端末装置によって構成される通信システムに関する。端末装置は、複数の基地局装置のうちのいずれか(以下、「移動元基地局装置」という)に接続されており、PACは、一端に複数の基地局装置を接続し、他端にネットワークを接続する。PACは、複数の基地局装置のうち移動元基地局装置を介して、端末装置との通信を実行する。端末装置は、移動元基地局装置の無線ゾーンから別の基地局装置(以下、「移動先基地局装置」という)の無線ゾーンへ移動する。その際、通信システムはハンドオーバを実行する。
つまり、端末装置は、移動元基地局装置との通信を切断した後に、移動先基地局装置との通信を開始する。また、移動元基地局装置あるいは移動先基地局装置からの通知をもとに、PACは、移動元基地局装置から移動先基地局装置へ、端末装置へのデータの送信先および端末装置からのデータの受信を切りかえる。このようなハンドオーバにおいて、端末装置には通信できない期間が存在する。ユーザの利便性を向上するために、通信できない期間は短い方が好ましい。これに対応するために、本実施例に係る通信システムは以下の処理を実行する。
端末装置は、移動元基地局装置を介したPACとの間の伝送遅延時間を測定する。また、端末装置は、伝送遅延時間をもとにハンドオーバの予定タイミングを決定する。端末装置は、移動元基地局装置を介して、予定タイミングと伝送遅延時間とをPACへ送信する。PACでは、予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに切替タイミングを決定する。PACは、端末装置へ送信すべきデータのうち、切替タイミングまでの部分を移動元基地局装置へ出力する。一方、PACは、切替タイミング以降の部分を移動先基地局装置へ出力する。
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。通信システム100は、端末装置10、基地局装置12と総称される第1基地局装置12a、第2基地局装置12b、PAC14、ネットワーク16を含む。端末装置10は、所定の無線方式に対応した無線装置である。ここで、端末装置10は、通話機能を有するとともに、データ通信の機能も有する。データ通信とは、例えば、電子メールの送受信やワールド・ワイド・ウエブ(WWW)の閲覧、VoIP(Voice over Internet Protocol)の実行であり、これらの処理が端末装置10単独でなされてもよいし、図示しないPCとの接続にてなされてもよい。
基地局装置12は、一端に、無線通信にて端末装置10と接続し、他端に、有線通信にてPAC14と接続する。また、基地局装置12は、PAC14を介してネットワーク16に接続する。ここで、第1基地局装置12aが移動元基地局装置に相当し、第2基地局装置12bが移動先基地局装置に相当する。端末装置10と第1基地局装置12aとが通信中において、いずれか一方からハンドオーバの開始を通知する。端末装置10と第1基地局装置12aとは通信を切断し、端末装置10は、第2基地局装置12bへ接続を要求する。その後、端末装置10と第2基地局装置12bとが通信を開始する。ハンドオーバの開始前において、第1基地局装置12aは、PAC14からデータを受けつけ、端末装置10にデータを送信する。また、ハンドオーバの開始後において第2基地局装置12bは、PAC14からデータを受けつけ、端末装置10との通信が開始された後に端末装置10にデータを送信する。
PAC14は、端末装置10と通信を実行すべき基地局装置12を制御する。例えば、PAC14は、端末装置10宛のデータをネットワーク16から受けつけ、端末装置10と接続している基地局装置12へデータを送信する。このような処理を実現するために、PAC14は、端末装置10が基地局装置12に接続したときに、基地局装置12から、端末装置10の位置登録の要求を受けつけ、端末装置10に対して位置登録を実行する。また、端末装置10と接続している基地局装置12が、第1基地局装置12aから第2基地局装置12bへ切りかわった場合に、PAC14は、第2基地局装置12bを介して位置登録を再度実行する。ここで、ハンドオーバにおけるデータの切断期間を短縮するために、PAC14は、次の処理を実行する。
端末装置10は、第1基地局装置12aを介してPAC14との間で伝送遅延時間を測定する。端末装置10は、伝送遅延時間をもとに、ハンドオーバの予定タイミングを決定する。例えば、伝送遅延時間よりも後になるように、ハンドオーバの予定タイミングが決定される。端末装置10は、第1基地局装置12aを介して、予定タイミングと伝送遅延時間とをPAC14へ送信する。PAC14は、予定タイミングと伝送遅延時間とを受けつけ、切替タイミングを決定する。例えば、PAC14は、伝送遅延時間だけ予定タイミングを前方にシフトすることによって、切替タイミングを決定する。PAC14は、ネットワーク16から受けつけたデータのうち、切替タイミングまでに受けつけたデータを第1基地局装置12aに出力する。
また、PAC14は、切替タイミング以降に受けつけたデータを第2基地局装置12bに出力する。このように、PAC14は、切替タイミングを推定して、推定した切替タイミングに応じて、データの出力先を切りかえるので、実際に端末装置10におけるハンドオーバの終了を確認する前にデータを送信できるので、データの切断期間を短縮できる。また、PAC14は、端末装置10からハンドオーバの終了予定タイミング(以下、「終了タイミング」という)も受けつけてもよい。その際、PAC14は、第2基地局装置12bへデータを送信する際、終了タイミングだけ送信を遅延させる。ネットワーク16は、PAC14と接続するとともに、図示しない通信装置とも接続する。例えば、ネットワーク16は、IP(Internet Protocol)ネットワークにて構成されるが、それに限定されるものではない。ネットワーク16は、通信装置から受けつけたデータをPAC14へ送信する。
図2は、PAC14の構成を示す。PAC14は、第1インターフェイス部30、第2インターフェイス部32、記憶部34、制御部40、時間制御部42、切替制御部44を含む。第1インターフェイス部30は、図示しないネットワーク16とのインターフェイスである。ネットワーク16がIPネットワークにて構成されている場合、第1インターフェイス部30は、IPに対応した処理を実行する。例えば、第1インターフェイス部30は、図示しない通信装置から、端末装置10宛のデータを受けつける。また、第1インターフェイス部30は、後述の第2インターフェイス部32において受けつけたデータをネットワーク16へ出力してもよい。
第2インターフェイス部32は、図示しない基地局装置12とのインターフェイスである。ここで、第2インターフェイス部32には、複数の基地局装置12が接続されており、それらはページングエリアを形成している。説明を明瞭するために、ここでは、ふたつの基地局装置12のみを示す。また、第2インターフェイス部32は、第1基地局装置12aが端末装置10と接続している場合、第1基地局装置12aから、端末装置10の位置登録の要求を受けつける。なお、端末装置10がハンドオーバを実行することによって第2基地局装置12bに接続した場合、第2インターフェイス部32は、第2基地局装置12bから端末装置10の位置登録の要求を受けつける。第2インターフェイス部32は、位置登録を実現するために、位置登録の要求として受けつけた端末装置10および基地局装置12の情報を記憶部34に出力する。
時間制御部42は、第2インターフェイス部32を使用しながら、図示しない端末装置10からの指示に応じて、通信路の時間計測を実行する。具体的に説明すると、時間制御部42は、ハンドオーバ実行に先立って、第1基地局装置12aを介して、端末装置10からの伝送遅延時間の測定要求を受けつける。時間制御部42は、第1基地局装置12aを経由した端末装置10との伝送遅延時間の測定を実行する。ここで、時間制御部42は、伝送遅延時間を直接測定するのではなく、端末装置10における測定を補助する。例えば、伝送遅延時間の測定要求がPINGであれば、それの応答信号を端末装置10へ返信する。また、時間制御部42は、図示しないNTPやGPSから現在の時刻を取得し、当該時刻の情報を端末装置10へ送信してもよい。
これに続いて、時間制御部42は、第2インターフェイス部32を使用しながら、第1基地局装置12aを介して、端末装置10から、移動先の基地局装置12に関する情報、予定タイミング、伝送遅延時間、終了タイミングとが含まれたパケット信号を受けつける。移動先の基地局装置12に関する情報は、図1の場合、第2基地局装置12bに関する情報に相当する。時間制御部42は、パケット信号に含まれた情報をもとに、ハンドオーバのタイミングの制御を実行する。特に、時間制御部42は、予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに、切替タイミングを決定する。前述のごとく、例えば、切替タイミングは、予定タイミングを伝送遅延時間だけ前方にシフトさせることによって導出される。このような切替タイミングは、データを端末装置10に送信している間にハンドオーバがなされるという状況を回避するために導出される。時間制御部42は、切替タイミングを切替制御部44に出力する。また、時間制御部42は、第2インターフェイス部32を介して、予定タイミングを第2基地局装置12bへ通知する。
切替制御部44は、通信ルートの切替制御を実行する。特に、切替制御部44は、第1インターフェイス部30において受けつけた端末装置10宛のデータを第1基地局装置12a経由にて出力すべきデータと、第2基地局装置12b経由にて出力すべきデータとに分類する。具体的に説明すると、切替制御部44は、切替タイミングよりも前に出力可能なデータを第1基地局装置12aへ出力し、それ以降のデータを第2基地局装置12bへ出力するように制御する。第2インターフェイス部32は、切替制御部44における決定に応じて、データを第1基地局装置12aあるいは第2基地局装置12bへ出力する。その際、第2インターフェイス部32は、終了タイミングをもとに、第2基地局装置12bへのデータの出力を遅延させてもよい。記憶部34は、予定タイミングを記憶するとともに、終了タイミングも記憶する。また、記憶部34は、ハンドオーバの変更前のルートを記憶するとともに、変更後のルートも記憶する。制御部40は、PAC14全体の動作を制御する。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図3は、基地局装置12の構成を示す。基地局装置12は、無線部50、インターフェイス部52、記憶部54、制御部60、時間制御部62を含む。インターフェイス部52は、PAC14とのインターフェイスである。インターフェイス部52は、図2の第2インターフェイス部32に対応した処理を実行する。ここで、インターフェイス部52は、図示しないPAC14より端末装置10宛のデータを受けつける。また、インターフェイス部52は、端末装置10からのデータをPAC14へ出力する。
無線部50は、端末装置10との無線通信を実行する。無線部50と端末装置10との間における無線通信方式は、任意のものでよい。第1基地局装置12aの無線部50は、端末装置10との通信を実行するが、予定タイミングにおいて、端末装置10から切断の要求を受けつけると、端末装置10との通信を中止する。一方、第2基地局装置12bの無線部50が、端末装置10から接続要求を受けつけると、制御部60は、端末装置10に対して通信チャネルを割り当てる。その後、当該無線部50は、端末装置10との通信を実行する。なお、通信が実行されるまで、認証等のさまざまなステップが実行されるが、ここではそれらの説明を省略する。
記憶部54は、端末装置10に割り当てた通信チャネルに関する情報を記憶する。時間制御部62は、端末装置10とPAC14との通信路の時間計測を実行する。時間制御部62は、無線部50を介して、端末装置10からの伝送遅延時間の測定要求を受けつけると、これをインターフェイス部52からPAC14へ出力する。また、時間制御部62は、インターフェイス部52を介して、PAC14から応答を受けつけると、これを無線部50から端末装置10へ出力する。また、第2基地局装置12bの時間制御部62は、インターフェイス部52を介して、PAC14から予定タイミングに関する情報を受けつける。また、予定タイミングになると、第2基地局装置12bの制御部60は、端末装置10からの接続要求をもとに、当該端末装置10に通信チャネルを割り当てる。制御部60は、基地局装置12全体のタイミングを制御する。
図4は、端末装置10の構成を示す。無線部70、処理部72、インターフェイス部74、記憶部76、決定部78、制御部82、時間制御部84、生成部86を含む。インターフェイス部74は、ユーザからの入力を受けつける。例えば、インターフェイス部74は、ボタン等によって構成されており、ユーザがボタンを押し下げることによって、ユーザからの指示が入力される。処理部72は、通信アプリケーションの動作を制御する。通信アプリケーションとは、通話機能、電子メール機能等である。
無線部70は、基地局装置12との無線通信を実行する。無線部70は、図3の無線部50に対応した処理を実行する。時間制御部84は、通信路の時間計測を実行する。具体的に説明すると、時間制御部84は、前述のごとく、無線部70、第1基地局装置12aを介して、伝送遅延時間の測定要求をPAC14へ送信する。また、時間制御部84は、無線部70、第1基地局装置12aを介して、応答をPAC14から受信する。時間制御部84は、受信した応答をもとに、伝送遅延時間を導出する。例えば、伝送遅延時間の測定要求がPINGである場合、時間制御部84は、PINGの応答時間の1/2を伝送遅延時間とする。
また、時間制御部84は、測定した伝送遅延時間をもとに、予定タイミングを決定する。つまり、時間制御部84は、伝送遅延時間よりも先のタイミングとなるように予定タイミングを決定する。フレームの期間が5msecのごとく規定されている場合、時間制御部84は、例えば、Nフレーム後のように予定タイミングを決定する。なお、上記の場合、タイミングの誤差が5msec以内であれば、スロットのタイミングにより誤差を吸収できるので、予定タイミングが絶対時間によって決定されてもよい。また、時間制御部84は、自らの処理能力を反映させながら、予定タイミングよりも後になるように終了タイミングを決定する。ここで、時間制御部84は、固定値を予め規定しており、予定タイミングに固定値を加算することによって、終了タイミングを決定してもよい。
生成部86は、PAC14へのメッセージを生成する。メッセージには、移動先の基地局装置12に関する情報、予定タイミング、伝送遅延時間、終了タイミングが含まれる。無線部70は、生成部86において生成したメッセージを第1基地局装置12a経由にてPAC14へ通知する。また、記憶部76は、予定タイミングを記憶する。決定部78は、記憶部76に記憶した予定タイミングにおいて、ハンドオーバの実行を決定する。また、決定部78は、ハンドオーバの実行を無線部70に指示する。その結果、無線部70は、予定タイミングまで第1基地局装置12aとの通信を実行し、予定タイミング以降において第2基地局装置12bとの通信を実行する。なお、予定タイミングが到来すると、無線部70は、第2基地局装置12bへ接続要求を送信する。制御部82は、端末装置10全体の動作を制御する。
以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図5は、通信システム100の比較対象となる通信システムにおけるハンドオーバ手順を示すシーケンス図である。PACは、第1基地局装置へデータを送信し(S10)、第1基地局装置は、端末装置へデータを送信する(S12)。PACは、データを第1基地局装置へ再び送信するが(S14)、その間に、端末装置と第2基地局装置との間でハンドオーバ処理が実行され(S16)、第1基地局装置は、PACへ通信停止を通知する(S18)。その結果、第1基地局装置は、PACへデータ破棄通知を送信する(S20)。端末装置は、第2基地局装置へ通信再開を通知し(S22)、第2基地局装置は、PACへ通信再開を通知する(S24)。PACは、第2基地局装置へデータを送信し(S26)、第2基地局装置は、端末装置へデータを送信する(S28)。以上の処理において、端末装置10での通信停止期間は、矢印のごとく示される。
図6は、通信システム100におけるハンドオーバ手順を示すシーケンス図である。端末装置10は、第1基地局装置12aへ測定要求を送信し(S40)、第1基地局装置12aは、PAC14へ測定要求を送信する(S42)。PAC14は、第1基地局装置12aへ応答信号を送信し(S44)、第1基地局装置12aは、端末装置10へ応答信号を送信する(S46)。また、端末装置10は、第1基地局装置12aへメッセージを送信し(S48)、第1基地局装置12aは、PAC14へメッセージを送信する(S50)。PAC14は、メッセージに含まれた予定タイミングを第2基地局装置12bへ通知する(S52)。
PAC14は、切替タイミングまで、第1基地局装置12aへデータを送信し(S54)、第1基地局装置12aは、端末装置10へデータを送信する(S56)。端末装置10と第2基地局装置12bとの間でハンドオーバ処理が実行される(S58)。PAC14は、切替タイミング以降、第2基地局装置12bへデータを送信し(S60)、第2基地局装置12bは、端末装置10へデータを送信する(S62)。以上の処理において、端末装置10での通信停止期間は、矢印のごとく示されるが、図5の場合よりも通信停止期間は短くなっている。
図7は、PAC14によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。第2インターフェイス部32は、予定タイミング、伝送遅延時間を受けつける(S100)。時間制御部42は、切替タイミングを特定する(S102)。第2インターフェイス部32は、データを第1基地局装置12aへ出力する(S104)。切替タイミングが到来しなければ(S106のN)、ステップ104に戻る。一方、切替タイミングが到来すれば(S106のY)、第2インターフェイス部32は、ハンドオーバの終了タイミングに応じてデータを遅延させた後(S108)、データを第2基地局装置12bへ出力する(S110)。
図8は、端末装置10によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。時間制御部84は、伝送遅延時間を測定する(S150)。時間制御部84は、予定タイミングを決定する(S152)。生成部86は、無線部70を介して、予定タイミングと伝送遅延時間をPAC14へ通知する(S154)。無線部70は、第1基地局装置12aとの通信を実行する(S156)。予定タイミングが到来しなければ(S158のN)、ステップ156に戻る。予定タイミングが到来すれば(S158のY)、無線部70は、ハンドオーバ処理を実行し(S160)、第2基地局装置12bとの通信を実行する(S162)。
以下、変形例を説明する。変形例は、実施例と同様に、端末装置がハンドオーバを実行する通信システムに関する。実施例では、移動元基地局装置から移動先基地局装置へ端末装置がハンドオーバを実行している。しかしながら、変形例は、端末装置が移動先基地局装置へのハンドオーバを失敗する場合を対象にする。特に、変形例は、ハンドオーバが失敗しても、端末装置が新たな基地局装置に接続された場合に、通信できない期間が短縮されることを目的とする。ハンドオーバ前の段階において、変形例に係るPACは、端末装置から、移動先基地局装置に関する情報に加えて、さらにその次の移動先基地局装置(以下、「補欠基地局装置」という)に関する情報、端末装置の処理速度に関する情報を受けつける。
PACは、移動先基地局装置と端末装置との接続が失敗した場合に、端末装置と補欠基地局装置との間において接続処理が実行されると推定する。また、PACは、端末装置の処理速度とハンドオーバに要する期間との関係を予め記憶しており、端末装置から受けつけた処理速度に関する情報をもとにハンドオーバに要する期間を特定する。さらに、PACは、ハンドオーバに要する期間にあわせて、補欠基地局装置へデータを送信する。なお、補欠基地局装置へ送信すべきデータは、本来、移動先基地局装置へ送信すべきデータであるとする。
変形例に係る通信システム100は、図1に示された通信システム100と同様であるが、前述の補欠基地局装置に対応した第3基地局装置12cがさらに含まれる。また、変形例に係る基地局装置12は、図3と同様の構成であり、ここでは説明を省略する。さらに、変形例に係るPAC14、端末装置10は、図2に示されたPAC14、図4に示された端末装置10と同様の構成であり、以下では相違点を中心に説明する。
PAC14は、図2に示されたPAC14と同様の構成を有する。変形例に係るPAC14は、図2に示されたPAC14に加えて、以下の処理を実行する。時間制御部42は、ハンドオーバ前の状態において、第2インターフェイス部32を使用しながら、第1基地局装置12aを介して端末装置10から、前述のパケット信号、つまりメッセージを受けつける。ここで、メッセージには、移動先の基地局装置12に関する情報等に加えて、少なくともひとつの次の移動先の基地局装置12(以下、「補欠の基地局装置12」という)、端末装置10の処理速度(以下、「装置クラス」という)の情報も含まれている。装置クラスは、例えば、端末装置10に備えられた図示しないCPUの速度に応じて定められている。また、補欠の基地局装置12として、図1に示されていない第3基地局装置12cが示されている。
その後、時間制御部42は、前述の実施例と同様に、端末装置10に対するハンドオーバ処理を実行する。具体的には、第1基地局装置12aから第2基地局装置12bへのハンドオーバがなされる。時間制御部42は、第2インターフェイス部32を介して、第2基地局装置12bと端末装置10との接続失敗を検出する。接続失敗は、次のように検出される。第2インターフェイス部32は、ハンドオーバ処理の最終段階において、第2基地局装置12bへデータを出力する。第2基地局装置12bと端末装置10との接続が完了しなければ、つまりハンドオーバ処理が失敗すれば、第2基地局装置12bは、PAC14に対して非接続通知を送信する。時間制御部42は、非接続通知を接続失敗として認識する。
時間制御部42は、接続失敗を検出すると、既に受けつけたメッセージから、「補欠の基地局装置12」を特定する。ここでは、補欠の基地局装置12として、第3基地局装置12cが特定される。また、時間制御部42は、装置クラスから、ハンドオーバに要する期間(以下、「所要期間」という)も特定する。図9は、本発明の変形例に係る時間制御部42に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、テーブルには、装置クラス欄200、所要期間欄202が含まれている。装置クラス欄200には、処理速度に応じた値「C1」、「C2」等が含まれており、所要期間欄202には、「C1」、「C2」等に対応するような期間の値「T1」、「T2」等が含まれている。なお、処理速度が高くなるほど、所要期間が短くなる傾向があり、「C1」の処理速度が最も高く、「T1」の所要期間が最も短いものとする。図2に戻る。
時間制御部42は、図9に示されたテーブルを参照しながら、装置クラスをもとに所要期間を特定する。また、時間制御部42は、現在の時刻に、特定した所要期間を加算することによって、第3基地局装置12cへのデータ出力を開始するタイミング(以下、「再開タイミング」という)を特定する。再開タイミングは、現在の時刻を所要タイミングだけ後方に遅延させたタイミングに相当する。時間制御部42は、再開タイミングおよび第3基地局装置12cに関する情報を切替制御部44へ出力する。
切替制御部44は、時間制御部42から、再開タイミングおよび第3基地局装置12cに関する情報を受けつける。また、切替制御部44は、前述の切替タイミングにおいて、第2基地局装置12bへデータを出力してから、第2基地局装置12bと端末装置10との接続完了を確認するまでの間、第2基地局装置12bへ出力したデータを記憶している。切替制御部44は、再開タイミングになったとき、第2インターフェイス部32を介して第3基地局装置12cへデータを出力する。その際、切替制御部44は、記憶したデータ、つまり第2基地局装置12bへ既に出力したデータも第3基地局装置12cへ出力する。これは、所要期間をもとに、切替タイミング以降の出力を遅延させることに相当する。
端末装置10は、図4に示された端末装置10と同様の構成を有する。変形例に係る端末装置10は、図4に示された端末装置10に加えて、以下の処理を実行する。無線部70は、第1基地局装置12aと接続している場合において、他の基地局装置12から報知された制御信号を受信する。また、無線部70は、受信した制御信号に対応した基地局装置12を移動先の基地局装置12の候補とする。なお、複数の基地局装置12を移動先の基地局装置12の候補とした場合、例えば、無線部70は、各制御信号に対する受信電力を測定し、受信電力が最大の制御信号に対応した基地局装置12を移動先の基地局装置12とする。
さらに、無線部70は、受信電力が2番目に大きい制御信号に対応した基地局装置12を補欠の基地局装置12とする。ここでは、移動先の基地局装置12として、第2基地局装置12bが選択され、補欠の基地局装置12として、第3基地局装置12cが選択されているものとする。無線部70は、決定した内容を生成部86、決定部78へ出力する。なお、無線部70は、必要に応じて他の構成要素へ、決定した内容を出力してもよい。
生成部86は、前述のごとく、メッセージを生成する。ここで、メッセージには、移動先の基地局装置12に関する情報等に加えて、補欠の基地局装置12、装置クラスの情報も含まれている。なお、装置クラスの情報は、記憶部76に予め記憶されており、生成部86は、メッセージを生成する際に記憶部76を参照する。生成部86は、生成したメッセージを無線部70へ出力する。無線部70は、生成部86において生成したメッセージを第1基地局装置12a経由にてPAC14へ通知する。
決定部78、無線部70は、前述のごとく、第2基地局装置12bへのハンドオーバ処理を実行する。しかしながら、何らかの要因によって、第2基地局装置12bへのハンドオーバ処理が失敗した場合、決定部78は、第3基地局装置12cへのハンドオーバを決定し、それを無線部70へ指示する。無線部70は、決定部78からの指示に応じて、第3基地局装置12cへ接続要求を送信する。これに続く処理は、これまでと同様であるので、ここでは説明を省略する。
図10は、本発明の変形例に係る通信システム100におけるハンドオーバ手順を示すシーケンス図である。端末装置10は、第1基地局装置12aへ測定要求を送信し(S200)、第1基地局装置12aは、PAC14へ測定要求を送信する(S202)。PAC14は、第1基地局装置12aへ応答信号を送信し(S204)、第1基地局装置12aは、端末装置10へ応答信号を送信する(S206)。また、端末装置10は、第1基地局装置12aへメッセージを送信し(S208)、第1基地局装置12aは、PAC14へメッセージを送信する(S210)。PAC14は、メッセージに含まれた予定タイミングを第2基地局装置12bへ通知する(S212)。
PAC14は、切替タイミングまで、第1基地局装置12aへデータを送信し(S214)、第1基地局装置12aは、端末装置10へデータを送信する(S216)。端末装置10と第2基地局装置12bとの間でハンドオーバ処理が実行される(S218)。PAC14は、切替タイミング以降、第2基地局装置12bへデータを送信する(S220)。しかしながら、端末装置10と第2基地局装置12bとの間でハンドオーバ処理は失敗しているので、第2基地局装置12bは、PAC14へ非接続通知を送信する(S222)。また、端末装置10と第3基地局装置12cとの間でハンドオーバ処理が実行される(S224)。PAC14は、再開タイミング以降、第3基地局装置12cへデータを送信すし(S226)、第3基地局装置12cは、端末装置10へデータを送信する(S228)。
図11は、本発明の変形例に係るPAC14によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。第2インターフェイス部32は、予定タイミング、伝送遅延時間、移動先の基地局装置12の情報、補欠の基地局装置12の情報、装置クラスを受けつける(S250)。時間制御部42は、切替タイミングを特定する(S252)。第2インターフェイス部32は、データを第1基地局装置12aへ出力する(S254)。切替タイミングが到来しなければ(S256のN)、ステップ254に戻る。一方、切替タイミングが到来すれば(S256のY)、第2インターフェイス部32は、ハンドオーバの終了タイミングに応じてデータを遅延させた後(S258)、データを第2基地局装置12bへ出力する(S260)。
非接続の通知がなければ(S262のN)、処理は終了される。非接続の通知があれば(S262のY)、時間制御部42は、補欠の基地局装置12として第3基地局装置12cを特定する(S264)。また、時間制御部42は、所要期間を特定する(S266)。時間制御部42は、所要期間に応じて現在の時刻を遅延する(S268)ことによって、再開タイミングを決定する。第2インターフェイス部32は、再開タイミングにおいて、データを第3基地局装置12cへ出力する(S270)。
図12は、本発明の変形例に係る端末装置10によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。無線部70は、移動先の基地局装置12、補欠の基地局装置12を特定する(S300)。時間制御部84は、伝送遅延時間を測定する(S302)。時間制御部84は、予定タイミングを決定する(S304)。生成部86は、無線部70を介して、予定タイミング、伝送遅延時間、移動先の基地局装置12の情報、補欠の基地局装置12の情報、装置クラスをPAC14へ通知する(S306)。無線部70は、第1基地局装置12aとの通信を実行する(S308)。
予定タイミングが到来しなければ(S310のN)、ステップ308に戻る。予定タイミングが到来すれば(S310のY)、無線部70は、ハンドオーバ処理を実行する(S312)。ハンドオーバが成功すれば(S314のY)、無線部70は、第2基地局装置12bとの通信を実行する(S316)。一方、ハンドオーバが成功しなければ(S314のN)、無線部70は、ハンドオーバ処理を実行し(S318)、第3基地局装置12cとの通信を実行する(S320)。
本発明の実施例によれば、予定タイミングと伝送遅延時間を受けつけるので、移動先の基地局装置へ切りかえるための切替タイミングを予め推定できる。また、切替タイミングを予め推定し、そのタイミングになれば、データの出力先を切りかえるので、基地局装置からの通知を受けつける前に、データを出力できる。また、基地局装置からの通知を受けつける前にデータを出力するので、ハンドオーバによって通信できない期間を低減できる。また、終了タイミングに応じてデータの出力を遅延させるので、移動先の基地局装置においてデータが破棄される可能性を低減できる。また、移動先の基地局装置においてデータが破棄される可能性が低減されるので、ハンドオーバをスムーズに実行できる。また、PACとの間の伝送遅延時間を実測するので、伝送遅延時間の信頼性を向上できる。
また、移動先の基地局装置と端末装置との接続失敗を検出した場合に、補欠の基地局装置へデータを出力するので、次にデータの送信を開始するまでの期間を短縮できる。また、端末装置の所要期間をもとに、データの送信を遅らせるので、補欠の基地局装置にとって適したタイミングにてデータを送信できる。また、補欠の基地局装置に関する情報を予め受けつけているので、ハンドオーバが失敗すると、所要期間とをもとに、補欠の基地局装置に対する再開タイミングを決定できる。また、再開タイミングを直ちに決定するので、通信の中断期間を短縮できる。また、通信の中断期間が短縮されるので、ユーザの利便性を向上できる。また、補欠の基地局装置へ送信するデータは、移動先の基地局装置へ送信するデータと同一であるので、データの連続性を維持できる。また、所要期間は、装置クラスから導出するので、新たな情報のネゴシエーションを不要にできる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例において、基地局装置12の無線部50と端末装置10の無線部70との間における無線方式は、任意のものであるとしている。しかしながらこれに限らず例えば、OFDMA方式であってもよい。その場合、割当要求の前に、端末装置10と基地局装置12との間においてレンジング処理が実行されてもよい。本変形例によれば、さまざまな無線方式に本発明を適用できる。
本発明の実施例において、複数の基地局装置12に接続された機器がPAC14であるとしている。しかしながらこれに限らず例えば、PAC14の代わりに、通信キャリアのゲートウエイであってもよく、通信キャリアのルートを決める中継サーバであってもよい。本変形例によれば、本発明をさまざまな機器に適用できる。
本発明の実施例において、時間制御部42は、予定タイミングを伝送遅延時間だけ前方にシフトさせることによって、切替タイミングを導出している。しかしながらこれに限らず例えば、時間制御部42は、無線方式をIEEE802.11a等の規格に準拠した無線LAN(Local Area Network)であるとした場合の最大データ長(1500バイト)を考慮して切替タイミングを導出してもよい。この場合、時間制御部42は、最大データ長を処理できる時間だけ予定タイミングを前方にシフトさせることによって別の切替タイミングを導出する。また、時間制御部42は、前述の切替タイミングよりも別の切替タイミングが先になる場合に、別の切替タイミングを最終的な切替タイミングとする。
さらに、時間制御部42は、別の切替タイミングを以下のように導出してもよい。時間制御部42は、データが格納されたパケット信号の長さより処理時間を推定し、別の切替タイミングを導出する。また、時間制御部42は、パケット信号の長さと現在のスループットをもとに、別の切替タイミングを導出する。ここで、スループットは、第1基地局装置12aと端末装置10との間の無線環境がハンドオーバ直前まで現在の状況を維持されると仮定することによって、導出されてもよい。また、スループットは、第1基地局装置12aと端末装置10との間の無線環境が現在の状況よりも悪化されると仮定することによって、導出されてもよい。なお、端末装置10と基地局装置12とがリンクアダプテーション機能を有する場合、最低の伝送レートをもとに、スループットが導出されてもよい。本変形例によれば、切替タイミングを正確に導出できる。
本発明の実施例において、端末装置10は、PAC14に対して終了タイミングを通知している。しかしながらこれに限らず例えば、端末装置10は、PAC14に対して終了タイミングを通知せずに、PAC14は、ハンドオーバ処理に要する期間(以下、「ハンドオーバ期間」という)を予め規定していてもよい。その際、PAC14は、予定タイミングにハンドオーバ期間を加算することによって、終了タイミングを導出する。本変形例によれば、端末装置10にとって、終了タイミングの通知を不要にできる。
本発明の実施例において、端末装置10は、PAC14へひとつの補欠の基地局装置12に関する情報を送信している。しかしながらこれに限らず例えば、補欠の基地局装置12が複数存在してもよい。その際、端末装置10は、制御信号の受信電力等に応じて、補欠の基地局装置12に優先順位を付与する。また、端末装置10は、優先順位の高い基地局装置12から順番にハンドオーバを試みる。一方、PAC14も、優先順位の高い基地局装置12から順番にデータの送信を試みる。本変形例によれば、最終的にハンドオーバが失敗になる可能性を低減できる。
本発明の実施例において、端末装置10は、PAC14へひとつの補欠の基地局装置12に関する情報を送信し、PAC14は、接続失敗を検出した場合、補欠の基地局装置12へデータを送信する。しかしながらこれに限らず例えば、切替制御部44は、接続失敗を検出した場合、複数の基地局装置へデータを報知してもよい。具体的には、移動元の基地局装置12の周囲に配置された基地局装置12へデータを報知する。本変形例によれば、処理を簡易にできる。
本発明の実施例に係る通信システムの構成を示す図である。 図1のPACの構成を示す図である。 図1の基地局装置の構成を示す図である。 図1の端末装置の構成を示す図である。 図1の通信システムの比較対象となる通信システムにおけるハンドオーバ手順を示すシーケンス図である。 図1の通信システムにおけるハンドオーバ手順を示すシーケンス図である。 図2のPACによるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。 図4の端末装置によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。 本発明の変形例に係る時間制御部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。 本発明の変形例に係る通信システムにおけるハンドオーバ手順を示すシーケンス図である。 本発明の変形例に係るPACによるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。 本発明の変形例に係る端末装置によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 端末装置、 12 基地局装置、 14 PAC、 16 ネットワーク、 30 第1インターフェイス部、 32 第2インターフェイス部、 34 記憶部、 40 制御部、 42 時間制御部、 44 切替制御部、 50 無線部、 52 インターフェイス部、 54 記憶部、 60 制御部、 62 時間制御部、 70 無線部、 72 処理部、 74 インターフェイス部、 76 記憶部、 78 決定部、 82 制御部、 84 時間制御部、 86 生成部、 100 通信システム。

Claims (10)

  1. 移動元の基地局装置を介して、端末装置から、ハンドオーバ実行の予定タイミングと、端末装置との間の伝送遅延時間とを受けつける入力部と、
    前記入力部において受けつけた予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに、前記端末装置へ送信すべき原データを、移動元の基地局装置経由にて送信すべき第1データと、移動先の基地局装置経由にて送信すべき第2データとに分類する分類部と、
    前記分類部において分類した第1データを移動元の基地局装置へ出力し、第2データを移動先の基地局装置へ出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. ハンドオーバ終了の予定タイミングを取得する取得部をさらに備え、
    前記出力部は、前記取得部において取得した予定タイミングをもとに、第2データの出力を遅延させることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. ハンドオーバ実行に先立って、端末装置からの要求に応じて、移動元の基地局装置を経由した端末装置との伝送遅延時間の測定を実行する実行部をさらに備える請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記移動先の基地局装置と前記端末装置との接続失敗を検出する検出部をさらに備え、
    前記出力部は、前記検出部において接続失敗を検出した場合、次の移動先の基地局装置へ第2データを出力することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御装置。
  5. 前記入力部は、前記端末装置から、前記移動先の基地局装置、少なくともひとつの次の移動先の基地局装置、前記端末装置がハンドオーバに要する期間の情報も受けつけ、
    前記出力部は、前記入力部において受けつけた情報から次の移動先の基地局装置を特定するとともに、前記検出部において接続失敗を検出した後、ハンドオーバに要する期間をもとに、第2データの出力を遅延させることを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記移動先の基地局装置と前記端末装置との接続失敗を検出する検出部をさらに備え、
    前記出力部は、前記検出部において接続失敗を検出した場合、複数の基地局装置へ第2データを報知することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御装置。
  7. 移動元の基地局装置を経由した制御装置との間の伝送遅延時間を測定する測定部と、
    前記測定部において測定した伝送遅延時間をもとに、ハンドオーバ実行の予定タイミングを決定する決定部と、
    前記決定部において決定したハンドオーバ実行の予定タイミングと、前記測定部において測定した伝送遅延時間とを移動元の基地局装置経由にて前記制御装置へ通知する通知部と、
    前記通知部において通知した予定タイミングまで移動元の基地局装置との通信を実行し、予定タイミング以降において移動先の基地局装置との通信を実行する通信部と、
    を備えることを特徴とする端末装置。
  8. 前記決定部は、前記移動先の基地局装置、少なくともひとつの次の移動先の基地局装置も決定し、
    前記通知部は、前記決定部において決定した移動先の基地局装置、少なくともひとつの次の移動先の基地局装置に関する情報も移動元の基地局装置経由にて前記制御装置へ通知することを特徴とする請求項7に記載の端末装置。
  9. 移動元の基地局装置を介して、端末装置から、ハンドオーバ実行の予定タイミングと、端末装置との間の伝送遅延時間とを受けつけるステップと、
    受けつけた予定タイミングと伝送遅延時間とをもとに、前記端末装置へ送信すべき原データを、移動元の基地局装置経由にて送信すべき第1データと、移動先の基地局装置経由にて送信すべき第2データとに分類するステップと、
    分類した第1データを移動元の基地局装置へ出力し、第2データを移動先の基地局装置へ出力するステップと、
    を備えることを特徴とするハンドオーバの制御方法。
  10. 移動元の基地局装置を経由した制御装置との間の伝送遅延時間を測定するステップと、
    測定した伝送遅延時間をもとに、ハンドオーバ実行の予定タイミングを決定するステップと、
    決定したハンドオーバ実行の予定タイミングと、測定した伝送遅延時間とを移動元の基地局装置経由にて前記制御装置へ通知するステップと、
    通知した予定タイミングまで移動元の基地局装置との通信を実行し、予定タイミング以降において移動先の基地局装置との通信を実行するステップと、
    を備えることを特徴とするハンドオーバの制御方法。
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