JP2003153327A - 無線通信システム及びそれに用いられるハンドオーバを実施する方法及び無線通信端末 - Google Patents

無線通信システム及びそれに用いられるハンドオーバを実施する方法及び無線通信端末

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JP2003153327A
JP2003153327A JP2001346163A JP2001346163A JP2003153327A JP 2003153327 A JP2003153327 A JP 2003153327A JP 2001346163 A JP2001346163 A JP 2001346163A JP 2001346163 A JP2001346163 A JP 2001346163A JP 2003153327 A JP2003153327 A JP 2003153327A
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wireless communication
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Yukie Goshima
雪絵 五島
Hiroshi Yokota
博史 横田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドオーバ時におけるパケットの紛失を防
止すると共に、ハンドオーバを実施したとしてもリアル
タイム的にパケット転送を行うことができる無線通信シ
ステムおよび当該無線通信システムで用いるハンドオー
バを実施する方法を提供することである。 【解決手段】 無線端末100は、ハンドオーバを実施
する際のパケットの番号を予測して、基地局200(#
1)に送信する。基地局200(#1)は、切替パケッ
ト番号を交換機300に転送しする。交換機300は、
当該切替パケット番号のパケットから、無線端末100
宛てのパケットを基地局200(#2)に送信する。こ
のように、無線端末100は、基地局を切り替えるべき
パケットの番号を予測して、交換機300に当該番号を
通知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パケット交換を行
う無線通信システムに関し、より特定的には、無線端末
と交信する基地局を切り替えるためのハンドオーバを実
現する無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】無線LANや携帯電話システムなどのパ
ケット交換を行う従来の無線通信システムでは、無線端
末が基地局および交換機を介してネットワークに接続し
ている。無線端末は、ネットワークを介して、ネットワ
ークに接続された有線端末または他の無線機器との間
で、パケットの送受信を行うことができる。基地局に
は、無線端末と通信可能な範囲(以下、無線ゾーンとい
う)が各々設定されている。
【0003】無線端末が移動して基地局の無線ゾーンを
横切った場合、当該基地局との通信が不可能になるの
で、無線通信システムは、当該無線端末が通信を行う基
地局を別な基地局に切り替える必要がある。このように
基地局を切り替えることをハンドオーバという。従来の
無線通信システムにおいては、いくつかのハンドオーバ
を実施する方法が提案されている。
【0004】従来の無線通信システムにおけるハンドオ
ーバの基本的な手順は、宇式他の「ハンドオーバ処理遅
延の削減に関する検討」(1997年2月、電子情報通
信学会技術報告 SSE96−153)に開示されてい
る。図20は、従来の無線通信システムにおける基本的
なハンドオーバ処理の手順を示す図である。以下、図2
0を参照しながら、従来の無線通信システムにおけるハ
ンドオーバ処理の手順について説明する。
【0005】図20において、従来の無線通信システム
は、無線端末3001と、現在無線端末3001が交信
中の基地局3002と、ハンドオーバ後の基地局300
3と、交換機3004とを備える。このように構成され
た無線通信システムにおいて、無線端末3001は、ハ
ンドオーバを実施する否かを判断するため、電波の受信
レベルを測定する(T91)。電波の受信レベルが一定
レベル以下となる場合、無線端末3001は、現在交信
中の基地局3002にハンドオーバを行うよう要求する
(T92)。
【0006】ハンドオーバの要求を受け取った基地局3
002は、交換機3004に対して、基地局を切り替え
るように要求する(T93)。交換機3004は、無線
端末3001が次に交信を行う新しい基地局3003に
対して、無線端末3001と交信を行うように指示する
(T94)。基地局3003は、交換機3004からの
指示に応じて、無線端末3001に対して、基地局が切
り替わった旨を通知する(T95)。その後、交換機3
004は、基地局3002に対して、無線端末3001
との交信を終了するように指示する(T96)。以後、
無線端末3001は、基地局3003との間で交信す
る。このようにして、ハンドオーバが実現される。
【0007】また、別な従来技術として、特開平186
704号公報に開示されているハンドオーバを実施する
方法が挙げられる。図21は、特開平186704号公
報で開示されているハンドオーバを実施する方法の概念
を示した図である。以下、図21を参照しながら、特開
平186704号公報で開示されているハンドオーバを
実施する方法について説明する。
【0008】図21において、交換機3014はネット
ワークに接続している。基地局3012が始めに無線端
末3011と交信している基地局であり、基地局301
3がハンドオーバ後の基地局である。交換機3014
は、基地局を切替べきタイミングが到来したら、ネット
ワークからのパケットをハンドオーバ後の基地局に送信
する。
【0009】基地局3012および基地局3013は、
それぞれ第1及び第2のFIFO(First−in
First−out)バッファを含む。交換機3014
からのパケットは、第1のFIFOバッファに格納さ
れ、他の基地局からのパケットは、第2のFIFOバッ
ファに格納される。基地局3012は、交換機3014
からのパケットを第1のFIFOバッファに格納してか
ら、無線端末3011にパケットを送信する。基地局3
012は、無線端末3011へ送信すべきパケットが全
て送信される前に基地局が切り替わったら、残されたパ
ケットを基地局3013に転送する。基地局3013
は、基地局3012から転送されてきたパケットを第2
のFIFOバッファに格納して、パケット送信の順番を
整理してから、パケットを無線端末3011に送信す
る。
【0010】図21において、基地局3012は、〜
のパケットを無線端末3011に送信する予定であっ
たが、 パケット、を送信した直後に、交換機30
14によって、基地局が切り替えられた場合の例が示さ
れている。図21に示したように、基地局3012は、
送信することができなかったパケット〜を基地局3
013に転送する。基地局3013は、パケット〜
を第2のFIFOバッファに格納して、交換機3014
からのパケット、との順番を整理して、パケット
から順番に無線端末3011にパケットを送信する。
【0011】このように、特開平186704号公報で
開示されている無線通信システムでは、基地局の切替タ
イミングによってパケットが紛失してしまわないよう
に、基地局は、送信すべきパケットをFIFOバッファ
に格納した後、送信に失敗したパケットを新しい基地局
に転送する。送信に失敗したパケットを受信した新しい
基地局は、パケットの順番を整理して、パケットを送信
し、ハンドオーバを実施する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図22は、宇式他の
「ハンドオーバ処理遅延の削減に関する検討」(199
7年2月、電子情報通信学会技術報告 SSE96−1
53)に開示されている従来のハンドオーバ処理の問題
点を説明するための図である。図22では、無線端末3
001が移動中であると想定しており、かかる場合にお
ける基地局3002および3003の出力する電波の無
線端末3001での受信強度が示されている。図22で
は、最初、無線端末3001は、基地局3002と交信
中であるとする。
【0013】図22に示したように、基地局3002の
電波の受信レベルは、時間とともに減少していき、基地
局3003の電波の受信レベルが時間とともに増加して
いる。無線端末3001は、基地局からの電波が一定の
強度(図22では、最低電波強度と記す)以上の場合、
基地局との交信が可能となる。
【0014】図22において、ケース1の場合、無線端
末3001は、基地局3002および3003からの電
波強度が同一となったときにハンドオーバを要求する
(タイミングT31)。当該ハンドオーバの要求は、基
地局3002から交換機3004に伝えられ、交換機3
004によって、基地局3003に対して、無線端末3
001と交信するよう指示が与えられる。その後、交換
機3004は、基地局3002に対して、無線端末30
01との交信を中止するよう指示を与え、基地局300
2は、無線端末3001との交信を終了する。このよう
にして、無線端末3001が交信を行う基地局が基地局
3003に切り替えられ、ハンドオーバが実行される。
【0015】上記のようにハンドオーバを実行するに
は、ある程度の処理時間が必要である。この時間のこと
を、ハンドオーバ処理遅延時間という。ケース1の場
合、ハンドオーバを要求して(タイミングT31)、ハ
ンドオーバ処理時間αが経過した後に、基地局が基地局
3003に切り替えられるタイミング(タイミングT3
2、以下、切替タイミングという)が到来する。上記切
替タイミングにおける電波の強度aは、最低電波強度を
下回っている。従って、無線端末3001がハンドオー
バ要求(T31)から切替タイミング(T32)の間に
基地局3002からパケットを受信中であったとすれ
ば、その間のパケットは、電波強度が弱かったために受
信できず、喪失してしまうこととなる。
【0016】また、図22のケース2の場合、無線端末
3001は、ケース1の時と比べて、早めにハンドオー
バを要求している(タイミングT33)。しかし、この
場合、ハンドオーバ処理遅延時間βが経過し、切替タイ
ミングが到来した時点(タイミングT34)では、基地
局3003からの電波の受信強度bが最低電波強度に達
していない。従って、無線端末3001は、基地局が基
地局3003に切り替わったとしても、基地局3003
からの電波強度が最低電波強度に達するまでのしばらく
の間、基地局3003からのパケットを受信することが
できないこととなる。すなわち、基地局3003からの
電波強度が最低電波強度に達するまでの間、基地局30
02から送信されたパケットを喪失してしまうこととな
る。
【0017】このように、宇式他の「ハンドオーバ処理
遅延の削減に関する検討」(1997年2月、電子情報
通信学会技術報告 SSE96−153)に開示されて
いる従来のハンドオーバ処理では、無線端末と交信中の
基地局に存在する全てのパケットが当該無線端末に転送
される前に、交換機によって基地局が切り替えられた
り、電波受信のレベルが弱くなりすぎたりすると、パケ
ットが当該無線端末に最後まで届かなかったり、完全に
喪失してしまうなどの問題が生ずる。
【0018】また、基地局の切替タイミングが早かった
場合、新たな基地局から電波の受信レベルが弱いため、
新たな基地局からのパケットを受信することができず、
パケットが喪失してしまうなどの問題が生ずる。
【0019】また、無線端末3001がネットワークに
存在する他の端末にパケットを送信する場合も同様、無
線端末3001が交信中の基地局3002に送信したパ
ケットが全て交換局3004に到着する前に、交換機3
004によって基地局が切り替えられたりすると、パケ
ットが他の端末に最後まで届かなかったり、完全に喪失
してしまうなどの問題が生ずる。
【0020】このようにパケットが最後まで届かなかっ
たり喪失したりすると、通常、より高いプロトコルレベ
ル(TCP/IPなど)でパケットの誤りを検出して再
送が要求される結果となる。これは通信網の資源利用と
いう観点から不経済であるだけでなく、音声やビデオな
どの実時間サービスを必要とするアプリケーションで
は、音の途切れや画像の乱れの発生する要因となる。
【0021】また、特開平186704号公報で開示さ
れているハンドオーバを実施する方法では、宇式他の
「ハンドオーバ処理遅延の削減に関する検討」(199
7年2月、電子情報通信学会技術報告 SSE96−1
53)に開示されている従来のハンドオーバ処理と異な
り、旧基地局から新基地局に対して、送信に失敗したパ
ケットを転送することで、パケットの喪失を防止する。
しかしながら、旧基地局で送信失敗したパケットは、送
信失敗が判明した後に新基地局にデータ転送されるた
め、無線端末に到着するのはデータ転送処理にかかる遅
延時間分だけ遅れることになる。
【0022】また、交換機から新基地局に直接送られた
パケット(送信失敗のパケットに続くパケット)も、旧
基地局からのパケットの送信完了まで、バッファに格納
されて待たされるため、本来の(ハンドオーバが無い場
合の)到着時刻より遅れて無線端末に到着することにな
る。このように、特開平186704号公報で開示され
ているハンドオーバを実施する方法では、ハンドオーバ
が行われる際、パケット送信のリアルタイム性が損なわ
れるという問題がある。リアルタイム性の損失は、電話
や映像配信などの音の途切れや映像の乱れをもたらす原
因となる。
【0023】それゆえ、本発明の目的は、ハンドオーバ
時におけるパケットの喪失を防止すると共に、ハンドオ
ーバを実施したとしてもリアルタイム的にパケット転送
を行うことができる無線通信システムおよび当該無線通
信システムで用いるハンドオーバを実施する方法を提供
することである。
【0024】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、基地局および交換機を介して、ネットワーク上
の他の通信端末との間でパケットを無線で送受信する無
線通信端末が基地局間を移動するのに伴って、当該無線
通信端末の通信を中継する基地局を切り替えるための方
法であって、無線通信端末は、現在交信中の基地局を他
の基地局に切り替えるべきであるか否かを判断し、基地
局を切り替えるべきであると判断した場合、交換機が基
地局を切り替えるべき最適なパケットの区切目を決定
し、当該パケットの区切目を基地局を介して交換機に送
信して基地局を切り替えるべきパケットの区切目を指示
し、交換機は、無線通信端末から指示されたパケットの
区切目が到来したら、基地局の切替を実行することを特
徴とする。
【0025】上記第1の発明によれば、無線通信端末
は、交換機に対して基地局を切り替えるべき最適なパケ
ットの区切目を指示するので、実際に基地局が切り替え
られる時期が早すぎたり若しくは遅すぎたりして、送信
中のパケット若しくは受信中のパケットが無線通信端末
に届かずに喪失することを防止することが可能となる。
また、基地局の切り替えの前後において、送信または受
信されるパケットの順番は維持され、さらに、最適なパ
ケットの区切目で基地局の切り替えがスムーズに行わ
れ、パケットの送信が基地局または交換機で滞ることが
ない。したがって、パケット送信のリアルタイム性をハ
ンドオーバ前の状態と変わることなく確保することが可
能となる。
【0026】第2の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、近隣の各基地局からの電波
の受信状態の変化に基づいて、ハンドオーバ後に基地局
となる予定の基地局から出力される電波の受信強度が一
定以上の強度となる時間を予測して、パケットの区切目
を決定することを特徴とする。
【0027】上記第2の発明によれば、基地局を切り替
えるべきであると判断された都度、無線通信端末は、基
地局を切り替えるべき最適なパケットの区切目を予測す
ることができるので、無線通信端末の移動状況に応じて
パケットの区切目を交換機に指示することが可能とな
り、無線通信端末の移動状況に応じて、パケットの喪失
をより防止することが可能となる。
【0028】第3の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、現在交信中の基地局から出
力される電波の受信強度と、ハンドオーバ後に基地局と
なる予定の基地局から出力される電波の受信強度とが一
致する時間を予測して、パケットの区切目を決定するこ
とを特徴とする。
【0029】上記第3の発明によれば、基地局を切り替
えるべきであると判断された都度、無線通信端末は、基
地局を切り替えるべき最適なパケットの区切目を予測す
ることができるので、無線通信端末の移動状況に応じて
パケットの区切目を交換機に指示することが可能とな
り、無線通信端末の移動状況に応じて、パケットの喪失
をより防止することが可能となる。
【0030】第4の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、基地局を切り替えるべきで
あると判断した時点から所定の時間経過の時を基地局を
切り替えるべきパケットの区切目であると決定する。
【0031】上記第4の発明によれば、無線通信端末
は、基地局を切り替えるべきであると判断してから、予
め決められた所定の時間の経過時を基地局を切り替える
べきパケットの区切目であるとするだけでいいので、処
理の負担増を将来することなくパケットの区切目を決定
することができる。
【0032】第5の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、基地局を切り替えるべきで
あると判断した時点から所定の数だけ後のパケットをパ
ケットの区切目であると決定する。
【0033】上記第5の発明によれば、無線通信端末
は、基地局を切り替えるべきであると判断してから、予
め決められた所定の数だけ後のパケットをパケットの区
切目であるとするだけでいいので、処理の負担増を将来
することなくパケットの区切目を決定することができ
る。
【0034】第6の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、交換機に、この指示を受け
取った時点から所定の時間経過後を基地局の切り替える
べきパケットの区切目であるとして、指示を与えること
を特徴とする。
【0035】上記第6の発明によれば、無線通信端末
は、交換機がハンドオーバ要求を受け取った時点から所
定の時間の経過後を基地局を切り替えるべきパケットの
区切目であるとして、指示するだけでいいので、処理の
負担増を将来することなくパケットの区切目を決定する
ことができる。
【0036】第7の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、交換機に、この指示を受け
取った時点から所定の数だけ後のパケットをパケットの
区切目であるとして、指示を与えることを特徴とする。
【0037】上記第7の発明によれば、無線通信端末
は、交換機がハンドオーバ要求を受け取った時点から所
定の数だけ後のパケットをパケットの区切目であるとし
て、指示するだけでいいので、処理の負担増を将来する
ことなくパケットの区切目を決定することができる。
【0038】第8の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、パケットの区切目として、
パケットを受信するための基地局を切り替えるべきパケ
ットの区切目と、パケットを送信するための基地局を切
り替えべきパケットの区切目とを区別して決定し、交換
機は、無線通信端末から指示される二種類のパケットの
区切目にしたがって、無線通信端末にパケットを送信す
るための基地局と、無線通信端末からのパケットを受信
するための基地局とを、別々のパケットの区切目で切り
替えることを特徴する。
【0039】上記第8の発明によれば、パケット送信の
ための電波強度と、パケット受信のための電波強度とが
異なるような無線通信システムにおいて、パケットの喪
失を防止しつつ、基地局の切り替えを別々に行うことが
可能となる。
【0040】第9の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、無線通信端末は、パケットの区切目として、
パケットに予め付された番号を用いることを特徴とす
る。
【0041】上記第9の発明によれば、パケットの区切
目が交換機にはっきりと認識されることとなり、基地局
の切り替え時期が明確となる。
【0042】第10の発明は、第1の発明に従属する発
明であって、無線通信端末は、パケットの区切目とし
て、パケットに予め付されたタイムカウンタを用いるこ
とを特徴とする。
【0043】上記第10の発明によれば、映像データな
どが格納されたパケットにおいて、映像の順序が乱れた
りすることを防止できる。
【0044】第11の発明は、第1の発明に従属する発
明であって、交換機は、無線通信端末からの基地局切り
替えの指示を受け取る前に、パケットの区切目が過ぎ去
ってしまっていた場合、直ちに基地局を切り替え、その
時点でのパケットの順序に関する情報を無線通信端末に
送信し、パケットの順序に関する情報を受信した無線通
信端末は、パケットを喪失しているか否かを判断し、パ
ケットが喪失していない場合、基地局を切り替えるべき
パケットの区切目を修正して、交換機にパケットの区切
目を指示し直すことを特徴とする。
【0045】上記第11の発明によれば、通信経路や基
地局、交換機への処理の集中により、交換機がハンドオ
ーバ要求を受け取る前にパケットの区切目が過ぎ去って
しまったがパケットの喪失が発生していなかった場合、
速やかに無線通信端末は、パケットの区切目を修正する
ことができるので、その後のパケットの喪失を防止する
ことが可能となる。
【0046】第12の発明は、第1の発明に従属する発
明であって、無線通信端末と交信中の基地局は、基地局
が正常に切り替わる前に、交信中である無線通信端末と
の通信が不能となった場合、当該無線通信端末に送信す
ることができなかったパケットを切替後の新たな基地局
に転送することを特徴とする。
【0047】上記第12の発明によれば、無線通信端末
への送信に失敗したパケットを新たな基地局に転送する
ことができるので、パケットの喪失を防止することが可
能となる。
【0048】第13の発明は、第1の発明に従属する発
明であって、無線端末からの指示によりハンドオーバ後
に基地局となる予定の基地局は、自己の処理能力に応じ
て当該無線端末とのコネクションを受け付けずに、当該
無線端末に対してハンドオーバ後の基地局を別の基地局
にするように指示し、当該指示を受け取った無線端末
は、当該基地局とは別の交信可能な基地局をハンドオー
バ後の基地局として、交換機に指示を与えることを特徴
とする。
【0049】上記第13の発明によれば、基地局の処理
能力に応じて、無線通信端末とのコネクション数を調整
することができるので、無線通信システム上の基地局に
おける処理の分散を実現することが可能となる。
【0050】第14の発明は、基地局および交換機を介
して、ネットワーク上の他の通信端末との間でパケット
を無線で送受信する無線通信端末の通信を中継する基地
局を切り替えるための方法であって、基地局は、現在交
信中の無線通信端末の基地局を自己とは別の基地局に切
り替えるべきであるか否かを判断し、基地局を切り替え
るべきであると判断した場合、交換機が基地局を切り替
えるべき最適なパケットの区切目を決定し、当該パケッ
トの区切目を交換機に送信して基地局を切り替えるべき
パケットの区切目を指示し、交換機は、基地局から指示
されたパケットの区切目が到来したら、新たな基地局へ
の切替を実行することを特徴とする、ハンドオーバを実
施する方法。
【0051】上記第14の発明によれば、基地局は、交
換機に対して現在交信中の無線端末の基地局を切り替え
るべき最適なパケットの区切目を指示するので、実際に
基地局が切り替えられる時期が早すぎたり若しくは遅す
ぎたりして、送信中のパケット若しくは受信中のパケッ
トが無線通信端末に届かずに喪失することを防止するこ
とが可能となる。また、基地局の切り替えの前後におい
て、送信または受信されるパケットの順番は維持され、
さらに、最適なパケットの区切目で基地局の切り替えが
スムーズに行われ、パケットの送信が基地局または交換
機で滞ることがない。したがって、パケット送信のリア
ルタイム性をハンドオーバ前の状態と変わることなく確
保することが可能となる。
【0052】第15の発明は、第14の発明に従属する
発明であって、基地局は、自己に対する処理が集中して
きたら、現在交信中の無線通信端末の基地局を自己とは
別の基地局に切り替えるべきであると判断することを特
徴とする。
【0053】上記第15の発明の発明によれば、基地局
に処理が集中してきた場合、当該基地局は、基地局の切
り替えを交換機に要求することによって、無線通信端末
とのコネクション数を調整することができるので、無線
通信システム上の基地局における処理の分散を実現する
ことが可能となる。
【0054】第16の発明は、基地局および交換機を介
して、ネットワーク上の他の通信端末との間でパケット
を無線で送受信する無線通信端末が基地局間を移動する
のに伴って、当該無線通信端末の通信を中継する基地局
を切り替える無線通信システムであって、無線通信端末
は、現在交信中の基地局を他の基地局に切り替えるべき
であるか否かを判断するハンドオーバ要否判断手段と、
ハンドオーバ要否判断手段において、基地局を切り替え
るべきであると判断された場合、交換機が基地局を切り
替えるべきパケットの区切目を決定する切替タイミング
決定手段と、切替タイミング決定手段が決定したパケッ
トの区切目を基地局を介して交換機に送信する切替タイ
ミング送信手段とを含み、交換機は、切替タイミング送
信手段から送信されてきたパケットの区切目が到来した
ら、基地局の切替を実行する基地局切替手段を含む。
【0055】第17の発明は、基地局および交換機を介
して、ネットワーク上の他の通信端末との間でパケット
を無線で送受信し、基地局間を移動するのに伴って、当
該無線通信端末の通信を中継する基地局を切り替える無
線通信端末であって、現在交信中の基地局を他の基地局
に切り替えるべきであるか否かを判断するハンドオーバ
要否判断手段と、ハンドオーバ要否判断手段において、
基地局を切り替えるべきであると判断された場合、交換
機が基地局を切り替えるべきパケットの区切目を決定す
る切替タイミング決定手段と、切替タイミング決定手段
が決定したパケットの区切目を基地局を介して交換機に
送信する切替タイミング送信手段とを含む。
【0056】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態にお
ける無線通信システムおよび当該無線通信システムが適
用されるネットワークの全体構成を示す図である。図1
において、各無線通信システム400は、公衆網を介し
て、相互に接続されている。無線通信システム400
は、複数の無線端末100と、複数の基地局200と、
交換機300とを備える。
【0057】交換機300は、公衆網に接続しており、
他の無線通信システム400と通信できる。無線端末1
00からのパケットは、交換機300および基地局20
0を介して、他の無線端末100に送信される。無線端
末100は、基地局200と電波でパケットの送受信を
行う。無線端末100は、他の無線端末100宛のパケ
ットを基地局200に送信すると共に、基地局200か
ら送られてくる自己宛のパケットを受信する。なお、公
衆網に接続された有線端末や他の通信システムがあって
もよい。この場合も、交換機300および基地局200
を介して、有線端末や他の通信システムに含まれる端末
と無線端末100との間でパケットを送受信することが
できる。
【0058】基地局200は、無線端末100からのパ
ケットを交換機300に中継すると共に、交換機300
から送られてくる無線端末100宛のパケットを無線端
末100に送信する。交換機300は、基地局200か
らのパケットの宛先を判断して、他の無線通信システム
400にパケットを中継するかあるいは、当該無線通信
システム400内の基地局200にパケットを中継す
る。また、交換機300は、公衆網を介して他の交換機
300から送信されてくるパケットを受信して、当該パ
ケットの宛先を判断し、基地局200に送信する。
【0059】図2は、本発明の一実施形態に係る無線通
信システムにおけるハンドオーバを実施する方法の概要
を説明するための模式図である。図2において、無線通
信システム400は、交換機300と、二つの基地局2
00と、一つの無線端末100とを備える。ここでは、
説明を簡単にするために基地局200を二つとしたが、
別に二以上であってもよい。また、無線端末100につ
いても二以上存在してもよい。図2においては、二つの
基地局200を区別するために、符号のあとに(#番
号)を記している。基地局200(#1)は、最初に無
線端末100と交信を行っていた基地局(以下、旧基地
局という)である。基地局200(#2)は、ハンドオ
ーバ後の基地局(以下、新基地局という)である。ま
た、図2では、パケットの順番がわかるように○の中に
番号を記して、パケットの順番を示す。パケットの番号
は、無線端末100がパケットを送信する際に付す。
【0060】図2では、交換機300に無線端末100
宛ての6個のパケット〜が送信されてくると想定し
ている。無線端末100は、最初、旧基地局200(#
1)と交信中であるとする。無線端末100は、旧基地
局200(#1)および新基地局200(#2)からの
電波の受信強度を調べて、旧基地局200(#1)およ
び新基地局200(#2)からの電波の受信強度が一致
する時間(旧基地局200(#1)および新基地局20
0(#2)からの電波の受信強度が最低電波強度以上に
なる時間でもよい)を予測し、基地局の切り替えを行う
べきパケットの番号(以下、切替パケット番号いう)を
判断する。
【0061】切替パケット番号を判断した無線端末10
0は、切替パケット番号を旧基地局200(#1)に送
信する。旧基地局200(#1)は、当該切替パケット
番号を交換機300に送信する。交換機300は、当該
切替パケット番号のパケットからは新基地局200(#
2)にパケットを送信する。無線端末100は、当該切
替パケット番号以降のパケットを新基地局200(#
2)から受信する。
【0062】図2では、無線端末100は、切替パケッ
ト番号をとして、旧基地局200(#1)に通知して
いる。交換機300は、パケット番号のパケットから
は、無線端末100宛てのパケットを新基地局200
(#2)に送信する。無線端末100は、パケット番号
以降のパケットを新基地局200(#2)から受信す
ることとなる。
【0063】図3は、無線通信システム400における
無線端末100の機能的構成を示すブロック図である。
図3において、無線端末100は、送受信部101と、
ハンドオーバ要否判定部102と、ハンドオーバ制御部
103と、パケット処理部104とを備える。
【0064】送受信部101は、基地局200から送信
されてくるパケットを受信する。送受信部101は、受
信したパケットがハンドオーバの制御のために必要なメ
ッセージを含むパケット(以下、制御系パケットとい
う)であるか、ハンドオーバの制御とは関係のないデー
タのみを含んでいるパケット(以下、データパケットと
いう)であるか否かを判断する。送受信部101は、制
御系パケットをハンドオーバ制御部103に送り、デー
タパケットをパケット処理部104に送る。送受信部1
01は、基地局から受信した電波を全てハンドオーバ要
否判定部102に送る。また、送受信部101は、パケ
ット処理部104からのデータパケット、ハンドオーバ
制御部103からの制御系パケットを受け取り、基地局
200に対して送信する。
【0065】ハンドオーバ要否判定部102は、送受信
部101から送られてくる電波の強度を測定し、ハンド
オーバが必要であるか否かを判断する。ハンドオーバ要
否判定部102は、ハンドオーバが必要であると判断し
た場合、ハンドオーバ制御部103に対して、ハンドオ
ーバの要求を行うよう通知(以下、ハンドオーバ検出通
知という)する。ハンドオーバ検出通知には、ハンドオ
ーバ後の基地局(新基地局)のIDと、基地局の切り替
えまでの遅延時間が含まれている。新基地局のIDは、
当該新基地局からの通知によって、認識することができ
る。基地局の切り替えまでの遅延時間の算出方法につい
ては、あとで詳しく説明する。
【0066】ハンドオーバ制御部103は、ハンドオー
バ要否判定部102からのハンドオーバ検出通知を受け
ると、切り替えるべきパケットの番号(切替パケット番
号)を計算する。ハンドオーバ制御部103は、基地局
200へのハンドオーバ要求を含む制御系パケットを送
受信部101に与えると共に、切替パケット番号をパケ
ット処理部104に通知する。
【0067】上記ハンドオーバ要求には、切替パケット
番号と新基地局のIDとが含まれている。ハンドオーバ
制御部103は、切替パケット番号を計算する際、パケ
ット処理部104から現在のパケット番号(送受信部1
01が最後に受信したパケットの番号のこと)および最
新のデータ転送帯域(一秒間に受信するパケットの数
[パケット数/秒]を取得して、切替パケット番号の計
算を行う。切替パケット番号の計算方法については、あ
とで詳述する。また、ハンドオーバ制御部103は、パ
ケット処理部104から、切替パケット番号の一つ前の
パケットを受信完了した旨の通知を受けたら、旧基地局
200とのリンクの切断、新基地局200とのリンクの
確立の処理を行う。
【0068】パケット処理部104は、送受信部101
から送られてくるデータパケットを処理すると共に、他
の無線端末100、基地局200および交換機300に
送信すべきパケットを作成し、送受信部101に送信さ
せる。パケットを作成する際、パケット処理部は、パケ
ットに通し番号を付す。
【0069】また、パケット処理部104は、ハンドオ
ーバ制御部103からの要求に応じて、現在のパケット
の番号および最新のデータ転送帯域をハンドオーバ制御
部103に通知する。また、パケット処理部104は、
ハンドオーバ制御部103から通知された切替パケット
番号を記憶し、切替パケット番号の一つ前のパケットを
受信完了したら、その旨をハンドオーバ制御部103に
通知する。
【0070】図4は、無線通信システム400における
基地局200の機能的な構成を示すブロック図である。
図4において、基地局200は、無線I/F部201
と、有線I/F部202と、制御系/データ分離部20
3と、制御系メッセージ処理部204と、データ処理部
205と、無線端末情報管理部206とを備える。
【0071】無線I/F部201は、無線端末100と
の間で、パケットを送受信するためのネットワークイン
ターフェースである。無線I/F部201は、無線端末
100からのパケットを制御系/データ分離部203に
送る。また、無線I/F部201は、制御系メッセージ
処理部204からの制御系パケットおよびデータ処理部
205からのデータパケットを受け取って、無線端末1
00に送信する。
【0072】有線I/F部202は、交換機300との
間で、パケットを送受信するためのネットワークインタ
ーフェースである。有線I/F部202は、交換機30
0からのパケットを制御系/データ分離部203に送
る。また、有線I/F部202は、制御系メッセージ処
理部204からの制御系パケットおよびデータ処理部2
05からのデータパケットを受け取って、交換機300
に送信する。
【0073】制御系/データ分離部203は、無線I/
F部201または有線I/F部202からのパケット
が、制御系パケットであるかデータパケットであるか否
かを判断する。制御系パケットである場合、制御系/デ
ータ分離部203は、当該パケットを制御系メッセージ
処理部204に送る。データパケットである場合、制御
系/データ分離部203は、当該パケットをデータ処理
部205に送る。
【0074】無線端末情報管理部206は、当該基地局
200が統括している無線端末100の情報を管理す
る。図5は、無線端末情報管理部206に設定されてい
る内容の一例を示した図である。図5に示すように、無
線端末情報管理部206には、無線端末100のIDと
対応して、リンクが確立されている無線端末100へパ
ケットを送信する際の送信周波数、当該無線端末100
とのリンクが確立されているか否か、当該無線端末10
0へのルーティングが交換機300から指示されている
か否かが設定されている。
【0075】たとえば、図5では、無線端末ID“2”
の無線端末については、交換機300からのルーティン
グの指示があるものの、当該無線端末とのリンクは、未
だ確立されていない。無線端末情報管理部206は、ル
ーティングの指示が“有り”の場合、基地局200を実
現するコンピュータ装置にルーティングすべき無線端末
100用のバッファを確保し、ルーティングの指示が
“無し”の場合、当該バッファを解放する。無線端末情
報管理部206は、リンクが確立した無線端末100に
対して、送信周波数を割り当てる。
【0076】制御系メッセージ処理部204は、制御系
パケットに含まれる制御系メッセージの処理を行う。制
御系メッセージが無線端末100からのハンドオーバ要
求である場合、制御系メッセージ処理部204は、当該
ハンドオーバ要求を含む制御系パケットを交換機300
に送信するため、当該制御系パケットを有線I/F部2
02に送る。また、制御系メッセージがハンドオーバ要
求に対する交換機からの応答メッセージである場合、制
御系メッセージ処理部204は、当該応答メッセージを
含む制御系パケットを無線端末100に送信するため、
当該制御系パケットを無線I/F部201に送る。この
際、制御系メッセージ処理部204は、無線端末情報管
理部206を参照して、当該無線端末100への送信周
波数に基づいて、無線I/F部201に制御系パケット
を送信させる。
【0077】制御系メッセージが無線端末100から送
られてきたリンクを切断する旨のメッセージである場
合、制御系メッセージ処理部204は、無線端末情報管
理部206の設定内容を当該無線端末100とのリンク
を切断するように設定する。同時に、ルーティングの指
示を“無し”に設定する。
【0078】制御系メッセージが無線端末100から送
られてきたリンクを確立する旨のメッセージである場
合、制御系メッセージ処理部204は、無線端末情報管
理部206の設定内容を当該無線端末100とのリンク
を確立するように設定する。
【0079】制御系メッセージが交換機300から送ら
れてきた無線端末100へのルーティングを指示する旨
のメッセージである場合、制御系メッセージ処理部20
4は、無線端末情報管理部206の設定内容を当該無線
端末100へのルーティングが“有り”に設定する。
【0080】データ処理部205は、無線端末100お
よび交換機300間でデータパケットを送受信するため
の処理を行う。制御系/データ分離部203から無線端
末宛のデータパケットを受け取った場合、データ処理部
205は、無線端末情報管理部206を参照して、宛先
の無線端末100が、自己の統括する無線端末であるか
否かを判断する。自己の統括する無線端末100である
場合、データ処理部205は、宛先の無線端末100の
送信周波数を調べ、無線I/F部201に当該送信周波
数でデータパケットを送信させる。一方、宛先の無線端
末100が自己の統括対象でない無線端末100である
場合、データ処理部205は、当該データパケットを有
線I/F部202に送り、当該パケットを交換機300
に向けて送信させる。
【0081】図6は、無線通信システム400における
交換機300の機能的な構成を示すブロック図である。
図6において、交換機300は、第1のネットワークI
/F部301と、第2のネットワークI/F部302
と、制御系/データ分離部303と、制御系メッセージ
処理部304と、データ処理部305と、宛先判定テー
ブル306とを備える。
【0082】第1のネットワークI/F部301は、基
地局200との間で、パケットを送受信するためのネッ
トワークインターフェースである。第1のネットワーク
I/F部301は、基地局200からのパケットを制御
系/データ分離部303に送る。また、第1のネットワ
ークI/F部301は、制御系メッセージ処理部304
からの制御系パケットおよびデータ処理部305からの
データパケットを受け取って、基地局200に送信す
る。
【0083】第2のネットワークI/F部302は、公
衆網からのパケットを送受信するためのネットワークイ
ンターフェースである。第2のネットワークI/F部3
02は、公衆網からのパケットを制御系/データ分離部
303に送る。また、第2のネットワークI/F部30
2は、データ処理部305からのデータパケットを受け
取って、公衆網を介して、他の交換機300に送信す
る。
【0084】制御系/データ分離部303は、基地局2
00の制御系/データ分離部203と同様、制御系パケ
ットを制御系メッセージ処理部304に送り、データパ
ケットをデータ処理部305に送る。
【0085】宛先判定テーブル306は、無線端末10
0と基地局200との対応関係を示すテーブルである。
図7は、宛先判定テーブル306の一例を示した図であ
る。図7に示したように、宛先判定テーブル306は、
無線端末IDと対応して、当該無線端末100の現在の
基地局のID、ハンドオーバの待ち状態であるか否かを
示すフラグ、ハンドオーバ後の基地局のIDおよび切替
パケット番号で構成される。ハンドオーバの待ち状態で
あるか否かを示すフラグは、“ON”のときハンドオー
バの待ち状態であることを示し、“OFF”のときハン
ドオーバの待ち状態でないことを示す。
【0086】図7では、たとえば、無線端末IDが
“1”の無線端末100の場合、現在の基地局のIDは
“AAA”であり、ハンドオーバは待ち状態であり、ハ
ンドオーバ後の基地局のIDは“BBB”であり、かつ
切替パケット番号は“5”であることが示されている。
【0087】データ処理部305は、制御系/データ分
離部303からのデータパケットの宛先を認識して、当
該宛先に応じて、基地局200または他の交換機300
にパケットを送信するため、第1のネットワークI/F
部301または第2のネットワークI/F部302にデ
ータパケットを送る。また、データ処理部305は、宛
先判定テーブル306を参照して、ハンドオーバ待ち状
態を示すフラグが設定されている無線端末宛のパケット
を処理する場合、切替パケット番号と、処理中のパケッ
ト番号とを比較する。処理中のパケットが、切替直前の
パケットである(すなわち、処理中のパケット番号が、
切替パケット番号−1である)場合、制御系メッセージ
処理部304に切替直前のパケットを受信した旨を通知
する。
【0088】制御系メッセージ処理部304は、制御系
/データ分離部303から送られてきた制御系パケット
に含まれる制御系メッセージを処理する。制御系メッセ
ージがハンドオーバ要求である場合、制御系メッセージ
処理部304は、宛先判定テーブル306の設定内容を
変更する。また、データ処理部305から切替直前のパ
ケットを処理した旨の通知を受けた場合、制御系メッセ
ージ処理部304は、宛先判定テーブルを参照して、基
地局IDをハンドオーバ後の基地局IDに変更し、フラ
グをOFFにする。
【0089】次に、上記のように構成される無線通信シ
ステムにおいて、ハンドオーバを実行する際のシステム
全体の動作について説明する。図8は、ハンドオーバを
実行する際の無線通信システム全体の動作を示す図であ
る。以下、図8を参照しながら、ハンドオーバを実行す
る際の無線通信システム全体の動作について説明する。
【0090】まず、無線端末100におけるハンドオー
バ要否判定部102は、ハンドオーバが必要か否かを判
定する処理(以下、ハンドオーバ検出処理という)を行
う。ハンドオーバが必要な場合、ハンドオーバ要否判定
部102は、ハンドオーバ制御部103にハンドオーバ
が必要な旨のハンドオーバ検出通知をなす。ハンドオー
バ検出通知には、ハンドオーバ後の基地局のIDと、切
り替えまでの遅延時間とが含まれている。ハンドオーバ
検出通知を受け取ったハンドオーバ制御部103は、ハ
ンドオーバを要求するための処理(以下、ハンドオーバ
通知処理)を行う。
【0091】ハンドオーバ通知処理において、ハンドオ
ーバ制御部103は、パケット処理部104に対して、
現在のパケット情報を要求する。パケット処理部104
は、当該要求に応じて、現在のパケット情報をハンドオ
ーバ制御部103に通知する。現在のパケット情報に
は、現在のパケット番号と、最新のデータ転送帯域とが
含まれている。次に、ハンドオーバ制御部103は、現
在、交信中の基地局200(切替前の基地局)に対し
て、ハンドオーバを行うよう要求する。当該ハンドオー
バ要求には、切替後の基地局200のIDと、切替パケ
ット番号とが含まれている。
【0092】ハンドオーバ要求を受信した基地局200
は、ハンドオーバ要求を転送するためのハンドオーバ要
求転送処理を実行し、交換機300に対して、無線端末
100からのハンドオーバ要求を送信する。当該ハンド
オーバ要求には、切替後の基地局200のIDと、切替
パケット番号とが含まれている。
【0093】基地局200からのハンドオーバ要求を受
信した交換機300は、ハンドオーバを実行するために
ハンドオーバ要求受信処理を実行し、切替前の基地局2
00に対して、応答を返す。当該応答を受け取った切替
前の基地局200は、さらに無線端末100のハンドオ
ーバ制御部103に対して、応答を返す。
【0094】現在交信中の切替前の基地局200からの
応答を受け取ったハンドオーバ制御部103は、パケッ
ト処理部104に切替パケット番号を登録するように通
知する。切替パケット番号の通知を受けたパケット処理
部104は、切替直前のパケットを受信するか否かを判
断するための切替パケット登録処理を行う。
【0095】パケット処理部104は、切替パケット登
録処理の間に、基地局200を介して送信されてきた切
替直前のパケットを受信したら、ハンドオーバ制御部1
03に対して、切替直前のパケットの受信を完了した旨
を通知する。当該通知を受けたハンドオーバ制御部10
3は、現在交信中の切替前の基地局200に対して、リ
ンクを切断する旨を通知する。当該通知を受け取った基
地局は、リンクの切断を実行するためのリンク切断処理
を行う。
【0096】一方、切替直前のパケットを受信した交換
機300は、基地局を切り替えるための切替直前パケッ
ト受信処理を実行し、切替後の基地局200に対して、
当該無線端末100の基地局を切り替えた旨を通知す
る。当該通知を受け取った切替後の基地局200は、当
該無線端末100へパケットをルーティングするための
登録を行うルーティング切替通知処理を実行する。
【0097】再び、ハンドオーバ制御部103の動作に
戻る。切替前の基地局200とのリンクを切断したハン
ドオーバ制御部103は、切替後の基地局200に対し
て、リンクを確立する旨を通知する。当該通知を受け取
った切替後の基地局200は、リンクを確立するための
処理(以下、リンク確立処理という)を実行し、以後、
当該無線端末100の基地局として働き、交換機300
から当該無線端末100宛に送られてくるパケットを当
該無線端末100に転送する。
【0098】図9は、ハンドオーバ要否判定部102の
ハンドオーバ検出処理を示すフローチャートである。以
下、図9を参照しながら、ハンドオーバ検出処理を実行
する際のハンドオーバ要否判定部102の動作について
説明する。
【0099】まず、ハンドオーバ要否判定部102は、
周辺に位置する基地局200からの電波の受信強度を測
定する(ステップS101)。ここで、ハンドオーバ要
否判定部102は、基地局のIDが格納されている制御
系パケットのヘッダが認識できるレベルまで電波強度が
強くなった段階で、周辺の基地局をハンドオーバの切り
替え後の基地局の候補に挙げものとする。なお、制御系
パケットのヘッダが認識できるレベルの電波強度は、パ
ケットの最低電波強度よりも低いレベルである。
【0100】次に、ハンドオーバ要否判定部102は、
基地局を上記で候補に挙がった基地局に切り替えるべき
であるか否か、すなわち、ハンドオーバを行う必要があ
るか否かを所定の判定条件に従って判定する(ステップ
S102)。上記判定条件として、ここでは、現在の基
地局200からの電波の受信強度が単位時間で一定以上
減少し、かつ別の基地局200からの電波の受信強度が
単位時間で一定以上増加している場合、ハンドオーバが
必要であると判定することにする。
【0101】次に、ハンドオーバ要否判定部102は、
基地局を切り替える必要があるまでの時間(以下、切替
までの予測遅延時間という)を予測する(ステップS1
03)。具体的には、ハンドオーバ要否判定部102
は、新旧基地局の電波強度が一致するまでの時間を予測
する。具体的には、測定間隔(時間)を定数Tmとし
(Tm=t2−t1、ただし、t1=0とする)、Pa
1,Pa2を現在の基地局の時刻t1,t2の時点での
電波強度とし、Pb1,Pb2を別な基地局の時刻t
1,t2の時点での電波強度とした場合、 Pa1−t(Pa1−Pa2)/Tm=Pb1+t(P
b2−Pb1)/Tmとなり、 t=(Pa1−Pb1)*Tm/(Pb2−Pb1+P
a1−Pa2) として、新旧基地局の電波が一致するまでのt1からの
時間(切替までの予測遅延時間)を予測する。なお、こ
こでは、新旧基地局の電波が一致するまでの時間を予測
したが、別に、新基地局から出力される電波が最低電波
強度以上となるときであればよい。
【0102】次に、ハンドオーバ要否判定部102は、
ハンドオーバ制御部103に対するハンドオーバ検出通
知を発行する(ステップS104)。当該ハンドオーバ
検出通知には、ハンドオーバ後の基地局のIDおよび切
替までの予測遅延時間が含まれている。ハンドオーバ後
の基地局のIDは、制御系パケットのヘッダを参照して
認識できる。
【0103】次に、ハンドオーバ要否判定部102は、
一定時間経過したらステップS106の動作に進む(ス
テップS105)。上記ステップS105の動作は、頻
繁にハンドオーバ検出処理を行い、処理負担となるのを
防止するためである。ステップS106の動作におい
て、ハンドオーバ要否判定部102は、無線端末100
の電源がOFFになっているか否かを判断して、処理を
終了するか否かを判断する。処理を終了しない場合、ハ
ンドオーバ要否判定部102は、ステップS101の動
作に戻り、上記の処理を繰り返す。
【0104】なお、上記では、無線端末100がハンド
オーバ後の基地局IDを認識する際、制御系パケットの
ヘッダを参照することとしたが、その他にも、基地局2
00が周期的に発行する信号(ビーコンなど)の中に基
地局IDの情報が含まれているようにして、無線端末
が、それをスキャンして基地局IDを認識するようにし
てもよい。また、無線端末側で基地局に対して、pin
g(Packet InterNet Groper)
をかけ、その応答信号から基地局IDを認識するように
してもよい。
【0105】図10は、ハンドオーバ制御部103のハ
ンドオーバ通知処理を示すフローチャートである。以
下、図10を参照しながら、ハンドオーバ通知処理を実
行する際のハンドオーバ制御部103の動作について説
明する。
【0106】まず、ハンドオーバ制御部103は、ハン
ドオーバ要否判定部102からのハンドオーバ検出通知
を受信する(ステップS201)。次に、ハンドオーバ
制御部103は、パケット処理部104から現在のパケ
ットの情報を取得する(ステップS202)。現在のパ
ケットの情報として、ハンドオーバ制御部103は、パ
ケット処理部104が最後に受信したパケットの番号
(現在のパケット番号)と、1秒間に送受信できるパケ
ットの数(最近のデータ転送帯域という)とをパケット
処理部104から取得する。
【0107】次に、ハンドオーバ制御部103は、上記
現在のパケット番号および最近のデータ転送帯域から、
切替パケット番号を算出する(ステップS203)。具
体的には、tを切替までの予測遅延時間[秒]とし、n
を現在のパケット番号とし、Rを最新のデータ転送帯域
[パケット数/秒]としたとき、切替パケット番号=n
+t*Rとする。このようにして、基地局を切り替える
べき最適の切替パケット番号を算出する。
【0108】次に、ハンドオーバ制御部103は、現在
交信中の切替前の基地局200に対して、ハンドオーバ
を実行するよう要求する(ステップS204)。次に、
ハンドオーバ制御部103は、当該基地局200からの
応答を受信する(ステップS205)。次に、ハンドオ
ーバ制御部103は、パケット処理部104に切替パケ
ット番号を登録するよう要求する(ステップS20
6)。切替パケット番号をパケット処理部104に登録
しておくことによって、パケット処理部104は、切替
直前のパケットを処理したとき、切替直前のパケットを
処理した旨をハンドオーバ制御部103に通知すること
ができる。
【0109】次に、ハンドオーバ制御部103は、パケ
ット処理部104から、切替直前のパケットを処理した
旨の通知を受信する(ステップS207)。その後、ハ
ンドオーバ制御部103は、今まで交信していた基地局
200とのリンクを切断して、新しい基地局200との
リンクを確立し(ステップS208)、処理を終了す
る。
【0110】図11は、パケット処理部104における
切替パケット登録処理を示すフローチャートである。以
下、図11を参照しながら、切替パケット登録処理を実
行する際のパケット処理部104の動作について説明す
る。
【0111】まず、パケット処理部104は、ハンドオ
ーバ制御部103から送られてくる切替パケット番号を
受信する(ステップS301)。次に、パケット処理部
104は、切替パケット番号を記憶する(ステップS3
02)。次に、パケット処理部104は、切替パケット
番号の一つ前の番号のパケットの受信が完了したか否か
を判断する(ステップS303)。パケット処理部10
4は、切替パケット番号の一つ前の番号のパケットの受
信が完了するまで、ステップS303の動作を繰り返
す。
【0112】パケット処理部104は、切替パケット番
号の一つ前の番号のパケットの受信を完了した場合、ス
テップS304の動作に進み、切替パケット番号直前の
パケットの受信が完了した旨をハンドオーバ制御部10
3に通知し、処理を終了する。
【0113】図12は、基地局200の制御系メッセー
ジ処理部204におけるハンドオーバ要求転送処理を示
すフローチャートである。以下、図12を参照しなが
ら、ハンドオーバ要求転送処理を実行する際の制御系メ
ッセージ処理部204の動作について説明する。
【0114】まず、制御系メッセージ処理部204は、
無線端末100から送られてくるハンドオーバ要求を受
信する(ステップS401)。次に、制御系メッセージ
処理部204は、交換機300に当該ハンドオーバ要求
を転送する(ステップS402)。当該ハンドオーバ要
求には、切替後の基地局のIDおよび切替パケット番号
が含まれている。次に、制御系メッセージ処理部204
は、交換機300からのハンドオーバ要求に対する応答
を受信し、無線端末100に対して、ハンドオーバが許
可された旨を返答し(ステップS403)、処理を終了
する。
【0115】図13は、基地局200の制御系メッセー
ジ処理部204におけるリンク切断処理を示すフローチ
ャートである。以下、図13を参照しながら、リンク切
断処理を実行する際の制御系メッセージ処理部204の
動作について説明する。
【0116】まず、制御系メッセージ処理部204は、
無線端末100からリンクを切断する旨の通知を受信す
る(ステップS501)。次に、制御系メッセージ処理
部204は、無線端末情報管理部206の設定内容を変
更し(ステップS502)、処理を終了する。上記ステ
ップS502において、具体的には、制御系メッセージ
処理部204は、無線端末情報管理部206において、
コネクションの切断を通知してきた無線端末100に対
応するリンクを“切断”とし、ルーティング指示を“無
し”とし、送信周波数をリセットする(図5参照)。
【0117】図14は、基地局200の制御系メッセー
ジ処理部204におけるルーティング切替通知処理を示
すフローチャートである。以下、図14を参照しなが
ら、ルーティング切替通知処理を実行する際の制御系メ
ッセージ処理部204の動作について説明する。
【0118】まず、制御系メッセージ処理部204は、
交換機300からのルーティング切り替え通知を受け取
る(ステップS601)。次に、制御系メッセージ処理
部204は、無線端末情報管理部206の設定内容を変
更し(ステップS602)、処理を終了する。上記ステ
ップS602において、具体的には、制御系メッセージ
処理部204は、無線端末情報管理部206において、
ルーティングすべき無線端末100に対応するルーティ
ング指示を“有り”とし、送信周波数を設定する。
【0119】図15は、基地局200の制御系メッセー
ジ処理部204におけるリンク確立処理を示すフローチ
ャートである。以下、図15を参照しながら、リンク確
立処理を実行する制御系メッセージ処理部204の動作
について説明する。
【0120】まず、制御系メッセージ処理部204は、
無線端末100からのリンク確立通知を受け取る(ステ
ップS701)。次に、制御系メッセージ処理部204
は、無線端末情報管理部206の設定内容を変更し(ス
テップS702)、処理を終了する。上記ステップS7
02において、具体的には、制御系メッセージ処理部2
04は、無線端末情報管理部206において、リンク確
立通知があった無線端末100のリンクを“確立”とす
る。
【0121】図16は、交換機300におけるデータ処
理部305の動作を示すフローチャートである。以下、
図16を参照しながら、データ処理部305の動作につ
いて、説明する。まず、データ処理部305は、受信し
たパケットの宛先の無線端末100を認識する(ステッ
プS801)。次に、データ処理部305は、宛先判定
テーブル306を参照して、当該無線端末100がハン
ドオーバ待ち状態であるか否かを判断する(ステップS
802)。
【0122】上記ステップS802の判断において、ハ
ンドオーバ待ち状態でない場合、データ処理部305
は、ステップS805の動作に進む。一方、ハンドオー
バ待ち状態である場合、データ処理部305は、ステッ
プS803の動作に進み、宛先判定テーブル306にお
ける当該無線端末100の切替パケット番号を参照し
て、受信したパケット番号が切替パケット番号の一つ前
のパケットであるか否かを判断する。
【0123】上記ステップS803の判断において、受
信したパケット番号が切替パケット番号の一つ前のパケ
ットでない場合、データ処理部305は、ステップS8
05の動作に進む。一方、受信したパケット番号が切替
パケット番号の一つ前のパケットである場合、データ処
理部305は、ステップS804の動作に進み、切替直
前のパケット(パケット番号が切替パケット番号−1の
パケットのこと)を受信した旨を、制御系メッセージ処
理部304に伝え、ステップS805の動作に進む。
【0124】上記ステップS805の動作において、デ
ータ処理部305は、宛先の無線端末100にパケット
を送信するため、パケットを第1のネットワークI/F
部301に送り、動作を終了する。
【0125】図17は、交換機300の制御系メッセー
ジ処理部304におけるハンドオーバ要求受信処理を示
すフローチャートである。以下、図17を参照しなが
ら、ハンドオーバ要求受信処理を実行する際の制御系メ
ッセージ処理部304の動作について説明する。
【0126】まず、制御系メッセージ処理部304は、
基地局200からのハンドオーバ要求を受信する(ステ
ップS901)。当該ハンドオーバ要求には、ハンドオ
ーバ後の基地局のIDおよび切替パケット番号が含まれ
ている。次に、制御系メッセージ処理部304は、ハン
ドオーバ要求を発行した無線端末100についてのハン
ドオーバ待ち状態のフラグをONにするよう、宛先判定
テーブル306の設定内容を変更する(ステップS90
2)。
【0127】次に、制御系メッセージ処理部304は、
ハンドオーバ要求に基づいて、宛先判定テーブル306
におけるハンドオーバ後の基地局IDを設定する(ステ
ップS903)。次に、制御系メッセージ処理部304
は、ハンドオーバ要求に基づいて、宛先判定テーブル3
06における切替パケット番号を設定し(ステップS9
04)、処理を終了する。
【0128】図18は、交換機300の制御系メッセー
ジ処理部304における切替直前パケット受信処理を示
すフローチャートである。以下、図18を参照しなが
ら、切替直前パケット受信処理を実行する際の制御系メ
ッセージ処理部304の動作について説明する。
【0129】まず、制御系メッセージ処理部304は、
データ処理部305から切替直前のパケットを受信した
旨の通知を受ける(ステップS1001)。次に、制御
系メッセージ処理部304は、宛先判定テーブル306
の基地局IDをハンドオーバ後の基地局IDに変更する
(ステップS1002)。
【0130】次に、制御系メッセージ処理部304は、
ハンドオーバ要求を発行した無線端末100の新たな基
地局となる基地局200にルーティングの切り替えを通
知する(ステップS1003)。次に、制御系メッセー
ジ処理部304は、当該無線端末100に対応する宛先
判定テーブル306のハンドオーバ待ち状態フラグをO
FFにし(ステップS1004)、動作を終了する。
【0131】図19は、本発明の一実施形態に係る無線
通信システムにおいて、ハンドオーバの要求および実際
に基地局が切り替えられるタイミングを示したタイミン
グチャートである。図19に示したように、本発明の一
実施形態に係る無線通信システムにおては、現在交信中
の基地局Aから出力される電波の受信強度と、近隣の基
地局Bから出力される電波の受信強度とから、基地局の
切替を行うべき時刻を予測する。
【0132】図19で示した例では、無線端末100
は、基地局Aが出力する電波の強度と、基地局Bが出力
する電波の強度とが一致する時刻を切替タイミング(タ
イミングT12)であると予測する。当該無線端末10
0は、さらにこの切替タイミングに送信されるべきパケ
ットの番号を予測し、当該パケットは基地局Bから送信
されるよう交換機に対してハンドオーバを要求(タイミ
ングT11)する。
【0133】このように、本発明の一実施形態に係る無
線通信システムにおいて、無線端末は、切替後の基地局
から送信されるべきパケットの区切目を示すパケットの
番号(切替パケット番号)を予測して、当該切替パケッ
ト番号を含ませたハンドオーバ要求を発行する。したが
って、基地局を切り替えるべきタイミングは、無線端末
から指示されることとなる。ハンドオーバ要求を受け取
った交換機は、当該切替パケット番号のパケットから基
地局を切り替えることが可能となる。これにより、無線
端末の予測通りに当該無線端末が切替後の基地局の無線
ゾーンに存在していたら、パケットが喪失することな
く、当該無線端末に順番通りパケットが届けられること
となる。
【0134】また、パケットは、通常の転送経路にした
がって無線端末に送信されるので、ハンドオーバによっ
てパケットの伝送速度が変わることがない。したがっ
て、パケット転送のリアルタイム性は維持されることと
なる。
【0135】なお、本発明の上記一実施形態に係る無線
通信システムにおいて、無線端末は、基地局の切り替え
を行うべきタイミングを予測して、交換機に切り替えの
タイミングを指示しているが、別に、当該タイミングを
予測せず、予め調査された所定の時間に基づいて当該タ
イミングを決定してもよい。この場合、たとえば、予め
基地局の切り替えまでに要する基地局および交換機の平
均的な処理遅延時間を調査しておき、無線端末は、切り
替えを行うべきであると判断されたときから当該時間が
経過したときを、切り替えタイミングの時であるとし
て、交換機に指示を与えてもよい。これにより、切り替
えタイミングを予測する必要がなくなるので、無線端末
の処理が軽減される。もちろん、切り替えまでに要する
平均的な時間に狂いがある場合、パケットの喪失が生ず
る可能性もあるが、なんら切り替えタイミングを指定し
ないときと比べて、その可能性は、減少する。また、こ
の場合、無線端末は、パケットの再送を送信元に要求す
るなどすればよい。
【0136】また、上記の平均的な時間と、データの転
送帯域とから基地局を切り替えるまでに処理できるパケ
ットの平均的な数がわかるので、切り替えまでのタイミ
ングを基地局を切り替えるべきであると判断された時点
から所定の数のパケットを処理する予定の時としてもよ
い。
【0137】また、交換機が基地局を切り替えるために
要する処理の遅延時間を予め調査しておく。この場合、
無線端末は、ハンドオーバ要求を受け取った時点から当
該遅延時間の経過後を基地局を切り替えべきタイミング
であるとして、交換機にハンドオーバ要求を行うように
してもよい。
【0138】なお、本発明の上記一実施形態に係る無線
通信システムにおいては、基地局を切り替えるタイミン
グとして、無線端末が受信するパケットの番号を用いた
が、別に、無線端末が送信するパケットの番号を用いて
交換機は基地局を切り替えるようにしてもよい。この場
合、無線端末は、上記と同様にしてハンドオーバを実行
すべき切替タイミングを認識し、ハンドオーバ要求とし
て、送信中のパケットのうちで基地局を切り替えて欲し
い送信パケットの番号を、基地局を介して交換機に送信
する。当該ハンドオーバ要求を受け取った交換機は、基
地局の切替を実行すべき送信パケットの番号を記憶して
おく。交換機は、基地局を介して送られてくる無線端末
からの送信パケットの番号を認識し、基地局の切替を実
行すべき送信パケットの番号の直前のパケットを処理し
たら、基地局の切替を実行する。これにより、無線端末
から送信されるパケットがハンドオーバによって喪失さ
れることが防止できる。
【0139】また、上記において、無線端末は、パケッ
トを受信するための基地局を切り替えるタイミングと、
パケットを送信するための基地局を切り替えるタイミン
グとを区別して決定するようにしてもよい。この場合、
交換機は、無線端末にパケットを送信するための基地局
と、無線端末からのパケットを受信するための基地局と
を別々のタイミングで切り替えることも可能である。こ
のようにすることによって、送信の電波強度と、受信の
電波強度とが異なるような無線通信システムにおいて、
基地局の切り替えを別々に行うことが可能となる。
【0140】なお、本発明の上記一実施形態では、基地
局の切り替えの区切りを表す情報として、切り替えパケ
ット番号(パケットに予め付されていた、または独自に
付与した番号)を使ったが、データの区切りを表すこと
ができれば、どのような情報を使っても良い。例えば、
映像フレームのようにタイムカウンタや時刻に関連した
情報がパケットの一部に含まれる場合、切り替えの区切
りを表す情報としてタイムカウンタや時刻を使ってもよ
い。
【0141】また、パケットに番号を付与する場合、全
パケットに番号を付与する方法だけでなく、一定のパケ
ット数間隔で番号を付与するようにしてもよい。また、
交換機が最後に旧基地局に転送する予定のパケット番号
を切り替えパケット番号としてもよい。
【0142】なお、切り替えタイミング決定の別の方法
として、無線端末の現在位置、移動速度および移動方向
が分かる場合、無線端末は、自己がどの位置に移動した
ときに最適なハンドオーバが行えるか、その位置にいつ
到着するかを予測して、切り替えタイミングを決定する
ことできる。この場合、たとえば、無線端末は、旧基地
局と新基地局の電波強度が等しくなる位置を特定し、現
在の無線端末の位置からの距離と、無線端末の移動速度
とを求めれば、電波強度が等しくなる位置への所要時間
(予想)が算出でき、切替タイミングを予測することが
可能となる。
【0143】なお、本発明の上記一実施形態では、無線
端末が基地局の切り替えのタイミングを決定することと
したが、この処理を他の機能部が行うようにしてもよ
い。すなわち、交換機、旧基地局、新基地局のいずれか
が行うようにしてもよい。
【0144】なお、本発明の上記一実施形態では、無線
端末で決定した切り替えパケット番号が、無線端末から
旧基地局を経由して交換機に通知され手順を示したが、
少なくとも無線端末と交換機に同じ情報が共有できる方
法であれば、この手順に限定されるものではない。例え
ば、無線端末が直接交換機にメッセージを発行してもよ
いし、交換機で切り替えパケット番号を決定して無線端
末に通知してもよい。また旧基地局だけでなく新基地局
に通知するようにしてもよい。
【0145】なお、本発明の上記一実施形態において、
必ず交換機は、切り替え直前のパケットを受信する前に
ハンドオーバ要求受信処理を行っていることとしたが、
通信経路や基地局、交換機への処理の集中などにより、
ハンドオーバ要求処理を行う前に、切り替え直前のパケ
ットを送信してしまう場合が考えられる。このような場
合には、交換機は、ハンドオーバ要求受信処理を行う
際、直ちに、基地局のルーティングを切り替え、無線端
末に対して、実際にルーティング変更を行った時点での
パケットに関する情報(パケット番号など)を無線端末
などに通知する。当該通知を受け取った無線端末は、パ
ケットを喪失しているか否かを判断する。パケットを喪
失していない場合、無線端末は、切替パケット番号を修
正して、交換機に送信する。一方、パケットを喪失して
いる場合、無線端末は、送信元のネットワーク上の通信
機器に対してパケットの再送を要求する。このようにし
て、いち早く切り替えパケット番号を変更し、パケット
の喪失を防止することが可能となる。
【0146】なお、本発明の上記一実施形態では、無線
端末が切替パケット番号のパケットを受信するまでに、
旧基地局との無線リンクが切れる(電波が弱くなりすぎ
て通信できなくなる)ようなケースは想定していなかっ
たが、無線端末の移動速度が変わったり電波条件が急激
に変化するなどにより、上記ケースの発生する可能性が
ある。このような場合には、基地局にFIFOバッファ
を設けて、パケットを一度当該FIFOバッファに格納
しておき、送信に失敗したパケットについては、例外的
に旧基地局から新基地局にデータ転送を行い、パケット
の喪失を防止するようにしてもよい。かかる場合、本発
明の一実施形態においては、基本的には、交換機と無線
端末との間で切り替えタイミングを同期させるため、例
外処理の発生頻度を従来の技術に比べて押さえることが
可能となる。そのため、全体としてハンドオーバ時の通
信途絶時間を短縮することが可能となる。
【0147】なお、本発明の上記一実施形態では、基地
局を切り替えるべきタイミング(パケットの区切目)を
無線端末が一方的に決定し、交換機に指示していた。し
かし、無線端末が一方的に切り替え後の基地局を決定す
るので、ある基地局に無線端末とのコネクションが集中
してしまう可能性がある。このような状況を回避するた
めに、基地局は、自己の処理能力に応じて、例えば自己
が担当する無線端末の数が一定以上になった場合、ハン
ドオーバを要求した無線端末に対して、周辺に存在する
交信可能な他の基地局とコネクションを確立するよう指
示を与えるようにしてもよい。このような指示を受け取
った無線端末は、基地局を処理が集中している当該基地
局とは異なる基地局に切り替えるよう交換機に指示を与
える。このようにして、各基地局が処理する無線端末の
数を平均化することができ、パケットの喪失を防止する
と共に、基地局の処理負担を分散させる無線通信システ
ムを提供することが可能となる。
【0148】また、上記のような状況を回避するため、
処理が集中している基地局は、担当すべき無線端末の数
を減らすため、自己が現在交信中の無線端末の基地局を
別な基地局に切り替えるためのハンドオーバを交換機に
要求する。この場合、処理が集中している基地局は、現
在交信中の無線端末に対して、近隣に存在する交信可能
な基地局を通知するよう要求し、当該通知に基づいて、
当該無線端末が交信すべき新たな基地局を判断する。ま
た、処理が集中している基地局は、交信中の無線端末と
の通信速度に基づいて、基地局を切り替えるべきタイミ
ング(パケットの区切目)を判断する。このようにし
て、処理が集中している基地局は、現在交信中の無線端
末の新たな基地局および切り替えタイミングを判断し
て、交換機に対して、ハンドオーバを要求する。これに
より、パケットの喪失を防止すると共に、基地局の処理
負担を分散させる無線通信システムを提供することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における無線通信システム
および当該無線通信システムが適用されるネットワーク
の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る無線通信システムに
おけるハンドオーバを実施する方法の概要を説明するた
めの模式図である。
【図3】無線通信システム400における無線端末10
0の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】無線通信システム400における基地局200
の機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】無線端末情報管理部206に設定されている内
容の一例を示した図である。
【図6】無線通信システム400における交換機300
の機能的な構成を示すブロック図である。
【図7】宛先判定テーブル306の一例を示した図であ
る。
【図8】ハンドオーバを実行する際の無線通信システム
全体の動作を示す図である。
【図9】ハンドオーバ要否判定部102のハンドオーバ
検出処理を示すフローチャートである。
【図10】ハンドオーバ制御部103のハンドオーバ通
知処理を示すフローチャートである。
【図11】パケット処理部104における切替パケット
登録処理を示すフローチャートである。
【図12】基地局200の制御系メッセージ処理部20
4におけるハンドオーバ要求転送処理を示すフローチャ
ートである。
【図13】基地局200の制御系メッセージ処理部20
4におけるリンク切断処理を示すフローチャートであ
る。
【図14】基地局200の制御系メッセージ処理部20
4におけるルーティング切替通知処理を示すフローチャ
ートである。
【図15】基地局200の制御系メッセージ処理部20
4におけるリンク確立処理を示すフローチャートであ
る。
【図16】交換機300におけるデータ処理部305の
動作を示すフローチャートである。
【図17】交換機300の制御系メッセージ処理部30
4におけるハンドオーバ要求受信処理を示すフローチャ
ートである。
【図18】交換機300の制御系メッセージ処理部30
4における切替直前パケット受信処理を示すフローチャ
ートである。
【図19】本発明の一実施形態に係る無線通信システム
において、ハンドオーバの要求および実際に基地局が切
り替えられるタイミングを示したタイミングチャートで
ある。
【図20】従来の無線通信システムにおける基本的なハ
ンドオーバ処理の手順を示した図である。
【図21】特開平186704号公報で開示されている
ハンドオーバを実施する方法の概念を示した図である。
【図22】従来のハンドオーバ処理の問題点を説明する
ための図である。
【符号の説明】
100 無線端末 200 基地局 300 交換機 400 無線通信システム 101 送受信部 102 ハンドオーバ要否判定部 103 ハンドオーバ制御部 104 パケット処理部 201 無線I/F部 202 有線I/F部 203,303 制御系/データ分離部 204,304 制御系メッセージ処理部 205,305 データ処理部 206 無線端末情報管理部 301 第1のネットワークI/F部 302 第2のネットワークI/F部 306 宛先判定テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K033 AA05 CC01 DA19 5K067 AA21 BB04 BB21 CC08 DD19 DD20 DD34 DD36 DD51 EE02 EE10 EE16 FF03 HH11 HH22 JJ01 JJ11 JJ31 JJ71 JJ76

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局および交換機を介して、ネットワ
    ーク上の他の通信端末との間でパケットを無線で送受信
    する無線通信端末が基地局間を移動するのに伴って、当
    該無線通信端末の通信を中継する基地局を切り替えるた
    めの方法であって、 前記無線通信端末は、 現在交信中の基地局を他の基地局に切り替えるべきであ
    るか否かを判断し、 基地局を切り替えるべきであると判断した場合、前記交
    換機が基地局を切り替えるべき最適なパケットの区切目
    を決定し、当該パケットの区切目を前記基地局を介して
    前記交換機に送信して基地局を切り替えるべきパケット
    の区切目を指示し、 前記交換機は、前記無線通信端末から指示されたパケッ
    トの区切目が到来したら、基地局の切替を実行すること
    を特徴とする、ハンドオーバを実施する方法。
  2. 【請求項2】 前記無線通信端末は、近隣の各基地局か
    らの電波の受信状態の変化に基づいて、ハンドオーバ後
    に基地局となる予定の基地局から出力される電波の受信
    強度が一定以上の強度となる時間を予測して、前記パケ
    ットの区切目を決定することを特徴とする、請求項1に
    記載のハンドオーバを実施する方法。
  3. 【請求項3】 前記無線通信端末は、現在交信中の基地
    局から出力される電波の受信強度と、ハンドオーバ後に
    基地局となる予定の基地局から出力される電波の受信強
    度とが一致する時間を予測して、前記パケットの区切目
    を決定することを特徴とする、請求項1に記載のハンド
    オーバを実施する方法。
  4. 【請求項4】 前記無線通信端末は、基地局を切り替え
    るべきであると判断した時点から所定の時間経過の時を
    基地局を切り替えるべきパケットの区切目であると決定
    する、請求項1に記載のハンドオーバを実施する方法。
  5. 【請求項5】 前記無線通信端末は、基地局を切り替え
    るべきであると判断した時点から所定の数だけ後のパケ
    ットを前記パケットの区切目であると決定する、請求項
    1に記載のハンドオーバを実施する方法。
  6. 【請求項6】 前記無線通信端末は、前記交換機に、こ
    の指示を受け取った時点から所定の時間経過後を基地局
    の切り替えるべきパケットの区切目であるとして、指示
    を与えることを特徴とする、請求項1に記載のハンドオ
    ーバを実施する方法。
  7. 【請求項7】 前記無線通信端末は、前記交換機に、こ
    の指示を受け取った時点から所定の数だけ後のパケット
    を前記パケットの区切目であるとして、指示を与えるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のハンドオーバを実施
    する方法。
  8. 【請求項8】 前記無線通信端末は、前記パケットの区
    切目として、パケットを受信するための基地局を切り替
    えるべきパケットの区切目と、パケットを送信するため
    の基地局を切り替えべきパケットの区切目とを区別して
    決定し、 前記交換機は、前記無線通信端末から指示される二種類
    の前記パケットの区切目にしたがって、前記無線通信端
    末にパケットを送信するための基地局と、前記無線通信
    端末からのパケットを受信するための基地局とを、別々
    のパケットの区切目で切り替えることを特徴する、請求
    項1に記載のハンドオーバを実施する方法。
  9. 【請求項9】 前記無線通信端末は、前記パケットの区
    切目として、パケットに予め付された番号を用いること
    を特徴とする、請求項1に記載のハンドオーバを実施す
    る方法。
  10. 【請求項10】 前記無線通信端末は、前記パケットの
    区切目として、パケットに予め付されたタイムカウンタ
    を用いることを特徴とする、請求項1に記載のハンドオ
    ーバを実施する方法。
  11. 【請求項11】 前記交換機は、前記無線通信端末から
    の基地局切り替えの指示を受け取る前に、前記パケット
    の区切目が過ぎ去ってしまっていた場合、直ちに基地局
    を切り替え、その時点でのパケットの順序に関する情報
    を前記無線通信端末に送信し、 前記パケットの順序に関する情報を受信した前記無線通
    信端末は、 パケットを喪失しているか否かを判断し、パケットが喪
    失していない場合、基地局を切り替えるべきパケットの
    区切目を修正して、交換機に前記パケットの区切目を指
    示し直すことを特徴とする、請求項1に記載のハンドオ
    ーバを実施する方法。
  12. 【請求項12】 前記無線通信端末と交信中の基地局
    は、基地局が正常に切り替わる前に、交信中である前記
    無線通信端末との通信が不能となった場合、当該無線通
    信端末に送信することができなかったパケットを切替後
    の新たな基地局に転送することを特徴とする、請求項1
    に記載のハンドオーバを実施する方法。
  13. 【請求項13】 前記無線通信端末からの指示によりハ
    ンドオーバ後に基地局となる予定の基地局は、自己の処
    理能力に応じて当該無線通信端末とのコネクションを受
    け付けずに、当該無線通信端末に対してハンドオーバ後
    の基地局を別の基地局にするように指示し、 当該指示を受け取った無線通信端末は、当該基地局とは
    別の交信可能な基地局をハンドオーバ後の基地局とし
    て、前記交換機に指示を与えることを特徴とする、請求
    項1に記載のハンドオーバを実施する方法。
  14. 【請求項14】 基地局および交換機を介して、ネット
    ワーク上の他の通信端末との間でパケットを無線で送受
    信する無線通信端末の通信を中継する基地局を切り替え
    るための方法であって、 前記基地局は、 現在交信中の無線通信端末の基地局を自己とは別の基地
    局に切り替えるべきであるか否かを判断し、 基地局を切り替えるべきであると判断した場合、前記交
    換機が基地局を切り替えるべき最適なパケットの区切目
    を決定し、当該パケットの区切目を前記交換機に送信し
    て基地局を切り替えるべきパケットの区切目を指示し、 前記交換機は、前記基地局から指示されたパケットの区
    切目が到来したら、新たな基地局への切替を実行するこ
    とを特徴とする、ハンドオーバを実施する方法。
  15. 【請求項15】 前記基地局は、自己に対する処理が集
    中してきたら、現在交信中の無線通信端末の基地局を自
    己とは別の基地局に切り替えるべきであると判断するこ
    とを特徴とする、請求項14に記載のハンドオーバを実
    施する方法。
  16. 【請求項16】 基地局および交換機を介して、ネット
    ワーク上の他の通信端末との間でパケットを無線で送受
    信する無線通信端末が基地局間を移動するのに伴って、
    当該無線通信端末の通信を中継する基地局を切り替える
    無線通信システムであって、 前記無線通信端末は、 現在交信中の基地局を他の基地局に切り替えるべきであ
    るか否かを判断するハンドオーバ要否判断手段と、 前記ハンドオーバ要否判断手段において、基地局を切り
    替えるべきであると判断された場合、前記交換機が基地
    局を切り替えるべきパケットの区切目を決定する切替タ
    イミング決定手段と、 前記切替タイミング決定手段が決定したパケットの区切
    目を前記基地局を介して前記交換機に送信する切替タイ
    ミング送信手段とを含み、 前記交換機は、 前記切替タイミング送信手段から送信されてきたパケッ
    トの区切目が到来したら、基地局の切替を実行する基地
    局切替手段を含む、無線通信システム。
  17. 【請求項17】 基地局および交換機を介して、ネット
    ワーク上の他の通信端末との間でパケットを無線で送受
    信し、基地局間を移動するのに伴って、当該無線通信端
    末の通信を中継する基地局を切り替える無線通信端末で
    あって、 現在交信中の基地局を他の基地局に切り替えるべきであ
    るか否かを判断するハンドオーバ要否判断手段と、 前記ハンドオーバ要否判断手段において、基地局を切り
    替えるべきであると判断された場合、前記交換機が基地
    局を切り替えるべきパケットの区切目を決定する切替タ
    イミング決定手段と、 前記切替タイミング決定手段が決定したパケットの区切
    目を前記基地局を介して前記交換機に送信する切替タイ
    ミング送信手段とを含む、無線通信端末。
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