JP2009132349A - 自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体フレームより上に位置する取付構造を少なくしつつ、車体フレーム間に車両構成部品を確実に取り付けることができる自動二輪車を提供する。
【解決手段】自動二輪車は、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延伸する一対のシートレール25と、各シートレール25に固定され、車両上下方向に延伸する一対のステー56,54と、各ステー56,54の間に配置され、各ステー56,54に固定されるエアクリーナ29と、を備え、エアクリーナ29と各ステー56,54との固定位置は、車両前後方向又は上下方向のいずれか少なくとも一方向にオフセットしている。
【選択図】図2
【解決手段】自動二輪車は、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延伸する一対のシートレール25と、各シートレール25に固定され、車両上下方向に延伸する一対のステー56,54と、各ステー56,54の間に配置され、各ステー56,54に固定されるエアクリーナ29と、を備え、エアクリーナ29と各ステー56,54との固定位置は、車両前後方向又は上下方向のいずれか少なくとも一方向にオフセットしている。
【選択図】図2
Description
本発明は自動二輪車に関し、特に、自動二輪車におけるエアクリーナなどの車両構成部品の取付構造に関する。
車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延伸する一対の車体フレームを備える自動二輪車では、それら車体フレームの間にエアクリーナやバッテリなどの車両構成部品が取り付けられることが多い。下記特許文献1に記載されたスクータ型自動二輪車では、ヘッドパイプから延伸する一対の車体フレームの間にエアクリーナが取り付けられている。このエアクリーナには、本体側面から外方に延びる複数のブラケットが形成されており、これらブラケットが車体フレーム上に載せられ、車体上方から車体フレームにボルト締めされることで、エアクリーナが車体フレーム間に固定されるようになっている。
特開2002−68061号公報
しかしながら、上記従来の自動二輪車では、車体フレームの上にエアクリーナのブラケット及びボルトが配置されることになり、レイアウト効率が悪いという問題がある。特に、エアクリーナなどの車両構成部品の上方に乗車シートや燃料タンクを配置する場合には、車体フレームより上に位置する取付構造をできるだけ少なくして、その分だけ乗車シートを低くしたり、燃料タンクの容量をアップさせたりすることが望ましい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、車体フレームより上に位置する取付構造を少なくしつつ、車体フレーム間に車両構成部品を確実に取り付けることができる自動二輪車を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る自動二輪車は、車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延伸する一対の車体フレームと、前記各車体フレームに固定され、車両上下方向に延伸する一対のステーと、前記各ステーの間に配置され、前記各ステーに固定される車両構成部品と、を含み、前記車両構成部品と前記各ステーとの固定位置は、車両前後方向又は上下方向のいずれか少なくとも一方向にオフセットしている、ことを特徴とする。
本発明によると、車体フレームより上に位置する取付構造を少なくできる。また、車両構成部品と各ステーとの固定位置を、車両の前後又は上下方向にオフセットさせるので、ボルトなどの締結具で固定しても、車体フレーム間で車両構成部品が回転することを抑制できる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図であり、図2は、燃料タンク、乗車シート及び外装パネルを取り外した状態で、エアクリーナを中心として示す拡大側面図である。また、図3は、エアクリーナの取付構造を示す上面図であり、図4は、図3のIV−IV切断線における部分断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る自動二輪車10では、前車輪12を回転自在に軸支するフロントフォーク14の頂部にハンドル16が取り付けられており、該ハンドル16により前車輪12の向きを左右に操作することができるようになっている。ハンドル16の前方には、ヘッドライト20aや防風板20bを備えるフロントカウル20が設けられている。また、自動二輪車10には、車両の両側部を覆う、内側サイドカウル22a及び外側サイドカウル22bからなるサイドカウル22が設けられている。
ハンドル16の下方には該ハンドル16を回動可能に支持するヘッドパイプ24aが配置されており、このヘッドパイプ24aから後ろ下がりに左右一対のメインフレーム24が延びている。メインフレーム24の各中途部の後側面には、車両後方に向かって後ろ上がりに、車幅方向に間隔をおいて延びる左右一対のシートレール25(車体フレーム)の前端が溶接されている。さらに、メインフレーム24におけるそれら溶接位置からさらに下がった位置には、車両後方に向かって後上がりに延び、後端がシートレール25の後部に下方から溶接される左右一対のサブフレーム27の前端が溶接されている。シートレール25及びサブフレーム27の両側方は車両前方から順に外装カバー18,19により覆われている。
メインフレーム24及びシートレール25の接合部の上には燃料タンク26が載置されており、その後方、すなわちシートレール25の上には乗車シート28が載置されている。燃料タンク26から供給されるガソリンによって駆動されるエンジン30は、メインフレーム24に懸架されており、その下方はアンダカウル32により覆われている。
エンジン30の駆動力は図示しないチェーンを介して後車輪34に伝達されている。後車輪34は、メインフレーム24の後端部に設けられたピボット36により揺動自在に支持された揺動アーム38により支持されており、これにより路面状況に応じて後車輪34を上下させながら、自動二輪車10を前方に駆動するようになっている。
図3に示すように、シートレール25の間であって燃料タンク26及び乗車シート28の下方にはエアクリーナ29が配置されている。すなわち、エアクリーナ29の前部の上方には燃料タンク26が位置し、後部の上方には乗車シート28が位置している。エアクリーナ29は、その上面に車両後方を向くよう設けられた吸込口29dから空気を吸い込んで、本体29bに収容されているフィルタによりそれを浄化した後、図示しないダクトを通じてエンジン30の吸気管に空気を供給するものである。
エアクリーナ29は、樹脂により形成された、上方に開口が設けられた箱状の本体29bと、同じく樹脂により形成された、本体29bの開口を上方から閉塞する蓋体29aと、から構成されている。蓋体29aの開口周囲にはフランジ部29fが形成されており、同様に、本体29bの開口周囲にもフランジ部29eが形成されている。そして、両フランジ部29f,29eを重ね合わせた状態で、蓋体29aの四隅をボルト40により本体29b側に固定している。図3に示すように、蓋体29aの横幅はシートレール25の間隔よりも狭い。このため、ボルト40を取り外すことで、蓋体29aをシートレール25の間で容易に本体29bから取り外すことができる。
本体29bの車両左側には、下方に開口した箱状のブラケット29cが一体的に形成されており、該ブラケット29cの車両外方の壁には下方に開放するスリット29hが形成されている。一方、車両左側のシートレール25の中途部には下方に延びるステー56が溶接されており、このステー56にはボルト42を挿通するためのボルト穴が形成されている。そして、ブラケット29cのスリット29h及びステー56のボルト穴に車幅方向の外方から内方にボルト42を通した状態で、ブラケット29c内に配置されたナット43とボルト42とを締め付けることで、ブラケット29cをステー56に対して、すなわち車両左側のシートレール25に対して固定している。
同様に、本体29bの車両右側には下方に開口した箱状のブラケット29gが一体的に形成されており、該ブラケット29gの車両外方の壁にも下方に開放するスリット29iが形成されている。また、車両右側のシートレール25の中途部にも下方に延びるステー54が溶接されており、このステー54にはボルト48を挿通するためのボルト穴が形成されている。そして、ブラケット29gのスリット29i及びステー54のボルト穴に車幅方向の外方から内方にボルト48を通した状態で、ブラケット29g内に配置されたナット49とボルト48とを締め付けることで、ブラケット29gをステー54に対して、すなわち車両右側のシートレール25に対して固定している。
なお、車両右側のステー54は左側のステー56よりも長く下方に延びており、ボルト48のボルト穴よりも下方にボルト穴がもう一つ形成されている。そして、このボルト穴と、油圧ブレーキシステムのためのリザーバタンク60に一体的に形成されたステー60aのボルト穴と、にボルト46を通した状態で、ボルト46及びナット47を締め付けることで、ステー54にリザーバタンク60を固定している。このようにステー54を、他の車両構成部品の取付にも流用することで、車体重量の削減や製造コストの低減などを実現できる。
本実施形態に係る自動二輪車10では、図3に示すように、車両左側のステー56のシートレール25に対する固定位置と、右側のステー54のシートレール25に対する固定位置とは、車両前後方向に距離L1だけ離れている。そして、車両左側のステー56に取り付けられるボルト42の位置と、車両右側のステー54に取り付けられるボルト46の位置も、同じく車両前後方向に距離L1だけ離れている。さらに、図4に示すように、両位置は車両上下方向にも距離L2だけ離れている。すなわち、エアクリーナ29とステー56,54との各固定位置は、車両前後方向及び上下方向にオフセットしている。エアクリーナ29は、上述のように車幅方向に延びるボルト42,46によりステー56,54とそれぞれ固定されているが、本実施形態によると、このように固定位置が車両前後方向及び上下方向にオフセットしているので、シートレール25間でエアクリーナ29が回転してしまうことを抑制できる。
また、エアクリーナ29の上方には燃料タンク26及び乗車シート28が設けられているが、本実施形態によるとシートレール25から車両上下方向に延びるステー56,54によりエアクリーナ29を車両本体側に固定するようにしたので、シートレール25の上側を取付構造が占有することがない。このため、燃料タンク26の容量を増加させたり、或いは乗車シート28の位置を下げたりすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明はエアクリーナ29のみならず、バッテリなど、他の種類の車両構成部品の取付構造にも同様にして適用することができる。
10 自動二輪車、12 前車輪、14 フロントフォーク、16 ハンドル、18,19 外装カバー、20 フロントカウル、22 サイドカウル、24 メインフレーム、25 シートレール(車体フレーム)、27 サブフレーム、29 エアクリーナ、29a 蓋体、29c,29g ブラケット、26 燃料タンク、28 乗車シート、30 エンジン、32 アンダカウル、34 後車輪、36 ピボット、38 揺動アーム、54,56 ステー、40,42,46,48 ボルト、60 リザーバタンク(他の車両構成部品)。
Claims (7)
- 車幅方向に間隔をおいて車両前後方向に延伸する一対の車体フレームと、
前記各車体フレームに固定され、車両上下方向に延伸する一対のステーと、
前記各ステーの間に配置され、前記各ステーに固定される車両構成部品と、を含み、
前記車両構成部品と前記各ステーとの固定位置は、車両前後方向又は上下方向のいずれか少なくとも一方向にオフセットしている、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 請求項1に記載の自動二輪車において、
前記車両構成部品は、車幅方向に延びる締結具により前記各ステーに固定される、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 請求項1又は2に記載の自動二輪車において、
前記各ステーは、車両前後方向にオフセットして前記各車体フレームに固定される、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車において、
前記車両構成部品の上方に配置される乗車シートをさらに含む、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車において、
前記車両構成部品の上方に配置される燃料タンクをさらに含む、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の自動二輪車において、
前記車両構成部品は、本体及び該本体に対して上方に取り外し可能な蓋体を含むエアクリーナであり、
前記本体は、前記各ステーに固定され、
前記蓋体は、前記エアクリーナを前記各ステーに固定した状態で前記本体から取り外し可能である、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の自動二輪車において、
いずれかの前記ステーには他の車両構成部品がさらに固定される、
ことを特徴とする自動二輪車。
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