JP2009132350A - 自動二輪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種リザーバタンクへの汚れの付着を少なくすることができる自動二輪車を提供すること。
【解決手段】少なくとも一部が車両の上下方向に延伸するメインフレーム24と、前記メインフレーム24の前記上下方向に延伸する部分に前端が接続され、車両後方に延伸するシートレール25と、前記メインフレーム24の前記上下方向に延伸する部分に、前記シートレールの前記前端よりも下方にて前端が接続され、車両後上がりに延伸し、後端が前記シートレール25に接続されるサブフレーム27と、側面視において前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分、前記シートレール25及び前記サブフレーム27により囲まれる位置に配置されるリザーバタンク60と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は自動二輪車に関し、特に各種リザーバタンクの配置に関する。
下記特許文献1に記載された自動二輪車では、後輪の制動装置として油圧ブレーキ装置を採用するとともに、ブレーキオイルを収容するリザーバタンクを後上がりに延伸するサブフレームの下方においてマスタシリンダに近接して設けている。ブレーキオイルの流通抵抗を低減させるためにはリザーバタンクとマスタシリンダとを近接配置しておくことが望ましく、こうしたリザーバタンクの配置は一面において合理性がある。
特開平7−257464号公報(図1参照)
しかしながら、上記従来技術によるとリザーバタンクが後輪や路面に近接しており、外表面に汚れが付着しやすいという問題がある。このため、オイル交換時にはリザーバタンクの外表面を清掃する必要が生じる。また、リザーバタンクには小窓が設けられたり、或いは半透明の樹脂により構成されていたりして、内容量をライダーが確認できるようになっていることが多いが、上記従来技術によると外表面に付着した汚れによりリザーバタンクの内容量の確認が困難になる虞もある。こうした問題は、油圧系のリザーバタンクのみならず、エンジンの冷却水や燃料のリザーバタンクにもあてはまる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、各種リザーバタンクへの汚れの付着を少なくすることができる自動二輪車を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る自動二輪車は、少なくとも一部が車両の上下方向に延伸する車体フレームと、前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分に前端が接続され、車両後方に延伸するシートレールと、前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分に、前記シートレールの前記前端よりも下方にて前端が接続され、車両後上がりに延伸し、後端が前記シートレールに接続されるサブフレームと、側面視において前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分、前記シートレール及び前記サブフレームにより囲まれる位置に配置されるリザーバタンクと、を備えることを特徴とする。
本発明によると、車体フレームの上下方向に延伸する部分、シートレール及びサブフレームにより囲まれる位置にリザーバタンクが配置されるので、リザーバタンクを後輪や路面から離隔させて汚れの付着を少なくすることができ、これによりユーザの利便性を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図であり、図2は、リザーバタンク60を中心として示す拡大側面図である。また、図3は、エアクリーナの取付構造を示す上面図であり、図4は、図2のIV−IV切断線における断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る自動二輪車10では、前車輪12を回転自在に軸支するフロントフォーク14の頂部にハンドル16が取り付けられており、該ハンドル16により前車輪12の向きを左右に操作することができるようになっている。ハンドル16の前方には、ヘッドライト20aや防風板20bを備えるフロントカウル20が設けられている。また、自動二輪車10には、車両の両側部を覆うサイドカウル22が設けられている。
ハンドル16の下方には該ハンドル16を回動可能に支持するヘッドパイプ24aが配置されており、このヘッドパイプ24aから後ろ下がりに左右一対のメインフレーム(車体フレーム)24が延びている。メインフレーム24の各中途部、車両上下方向に延びる部分の後側面には、車両後方に向かって後ろ上がりに、車幅方向に間隔をおいて延びる左右一対のシートレール25の前端が溶接されている。さらに、メインフレーム24におけるそれら溶接位置からさらに下がった位置には、車両後方に向かって後上がりに延び、後端がシートレール25の後部に下方から溶接される左右一対のサブフレーム27の前端が溶接されている。図2に示すように、シートレール25とサブフレーム27とは、それらの中途部においてクロスメンバ23により連結されている。また、シートレール25及びサブフレーム27の側方は車両前方から順に外装カバー18,19により覆われている。
メインフレーム24及びシートレール25の接合部の上には燃料タンク26が載置されており、その後方、すなわちシートレール25の上には乗車シート28が載置されている。燃料タンク26から供給されるガソリンによって駆動されるエンジン30は、メインフレーム24に懸架されており、その下方はアンダカウル32により覆われている。
エンジン30の駆動力は図示しないチェーンを介して後車輪34に伝達されている。後車輪34は、メインフレーム24の後端部に設けられたピボット36により揺動自在に支持された揺動アーム38により支持されており、これにより路面状況に応じて後車輪34を上下させながら、自動二輪車10を前方に駆動するようになっている。
図1及び図3に示すように、左右一対のシートレール25の間であって、燃料タンク26及び乗車シート28の下方にはエアクリーナ29が配置されている。すなわち、エアクリーナ29の前部の上方には燃料タンク26が位置し、後部の上方には乗車シート28が位置している。エアクリーナ29は、その上面に車両後方を向くよう設けられた吸込口29dから空気を吸い込んで、本体29bに収容されているフィルタによりそれを浄化した後、図示しないダクトを通じてエンジン30の吸気管に空気を供給するものである。
エアクリーナ29は、樹脂により形成された、上方に開口が設けられた箱状の本体29bと、同じく樹脂により形成された、本体29bの開口を上方から閉塞する蓋体29aと、から構成されている。蓋体29aの開口周囲にはフランジが形成されており、同様に、本体29bの開口周囲にもフランジが形成されている。そして、両フランジを重ね合わせた状態で、蓋体29aの四隅をボルト40により本体29b側に固定している。図3に示すように、蓋体29aの横幅はシートレール25の間隔よりも狭い。このため、ボルト40を取り外すことで、蓋体29aをシートレール25の間で容易に本体29bから取り外すことができる。
図2及び図3に示すように、本体29bの車両右側には箱状のブラケット29gが一体的に形成されている。また、車両右側のシートレール25の中途部には下方に延びるステー54が溶接されており、このステー54にはボルトを挿通するためのボルト穴が形成されている。そして、ブラケット29g及びステー54とをボルト及びナットで締め付けることで、ブラケット29gを車両右側のシートレール25に対して固定している。同様に、図3に示すように、本体29bの車両左側にも箱状のブラケット29cが一体的に形成されている。一方、車両左側のシートレール25の中途部には下方に延びるステー56が溶接されており、このステー56にはボルトを挿通するためのボルト穴が形成されている。そして、ブラケット29c及びステー56とをボルト及びナットで締め付けることで、ブラケット29cを車両左側のシートレール25に対して固定している。
車両右側のステー54はブラケット29gの取付位置よりもさらに下方に長く延びており、ブラケット29gの取付けのためのボルト穴とは別に、ボルト穴がもう一つ形成されている。そして、このボルト穴により、リア油圧ブレーキシステムを構成するリザーバタンク60がステー54に取り付けられる。すなわち、リザーバタンク60は樹脂により形成された半透明箱状の部材であり、車両外方を一側面が向くようにして配置され、車両後側の側面には車両後方側に延びるステー60cが一体的に形成されている。そして、ステー54とリザーバタンク60のステー60cとがボルトにより共締めされる。これにより、図4に示すように、リザーバタンク60は平面視において、リザーバタンク60とシートレール25とが重なる位置であって、メインフレーム24よりも車両内側の位置に固定される。また、側面視においてシートレール25と、メインフレーム24の斜め上下に延伸する部分と、に挟まれる位置に固定される。
図1、図2及び図4に示すように、リザーバタンク60の車幅方向外側は外装カバー18で覆われている。これにより、リザーバタンク60に雨水などが掛りにくいようにしている。外装カバー18は、側面視で概略三角形をなす樹脂製部材であり、一辺がメインフレーム24の斜め上下に延伸する部分に沿うとともに、もう一辺がサブフレーム27に沿うようにして、車両に取り付けられている。外装カバー18の上縁にはステー18cが形成されており、一方、シートレール25にもブラケット25aが取り付けられており、ステー18cはブラケット25aに対してボルトにより固定される。外装カバー18の中央部分は三角形台状に盛り上がっており、その上に窪み18a,18bが形成されている。窪み18bは車両前側に形成され、その車両前方側は台状部分から急に立ち下がっており、車両後方側に向けてなだらかに立ち上がっている。窪み18aは窪み18bの後方且つ下方に形成され、その車両前方側は台状部分から急に立ち下がっており、車両後方側に向けてなだらかに立ち上がっている。特に、窪み18aの底のうち車両前側部分には開口18aが形成されている。この開口18aは、車両側方から見てリザーバタンク60の外側面が見える位置に形成されており、これにより開口18aからリザーバタンク60に貯留されたブレーキオイルの液面位置や色を確認することができる。また、開口18aの大きさは必要最小限となっており、ステー54の車幅方向外方は外装カバー18で覆われるようになっている。このため、取付構造が人目に留まりにくく、悪戯でリザーバタンク60が取り外されることを防止できる。
図4に示すように、外装カバー18の開口18aの周囲は外方に向けて広がる周壁18fが形成されている。これにより、開口18aの車両外方の下側には、車両外方に向かってなだらかに下る面が配置され、雨水などが外装カバー18に降りかかった場合にもそれが開口18aからリザーバタンク60側に侵入することを防止できる。
また、車両側方から開口18aを通じてリザーバタンク60を見た場合、リザーバタンク60の側面に形成された、油面の下限を示す線条60bが見えるようになっている。これにより、リザーバタンク60に収容されたブレーキオイルが容量不足になりそうなこと、或いはなったことを素早く確認できる。なお、側面視において開口18aの最上縁の直上には、リザーバタンク60の側面に形成された、油面の上限を示す線条60aが位置している。
図2に示すように、リザーバタンク60の底面には、タンク内部と外部とを連通するパイプ60dが形成されており、該パイプ60dにはブレーキホース43の一端が接続される。ブレーキホース43の他端側は車両下方に配されて、図1に示すように、サブフレーム27の下方且つメインフレーム24の後方に取り付けられたマスタシリンダ42に接続されている。このマスタシリンダ42には、メインフレーム24の下端部後方にブラケットを介して取り付けられたフットブレーキペダル44が接続されている。また、マスタシリンダ42からは後車輪34に配置されたリアディスクブレーキ(不図示)にブレーキホースが延びている。そして、フットブレーキペダル44を操作すると、油圧によりリアディスクブレーキが動作するようになっている。
本実施形態に係る自動二輪車10は、少なくとも一部が車両の上下方向に延伸するメインフレーム24と、メインフレーム24の前記上下方向に延伸する部分に前端が接続され、車両後方に延伸するシートレール25と、メインフレーム24の前記上下方向に延伸する部分に、シートレール25の前記前端よりも下方にて前端が接続され、車両後上がりに延伸し、後端がシートレール25に接続されるサブフレーム27と、を備えており、リザーバタンク60は、側面視においてメインフレーム24の前記上下方向に延伸する部分、シートレール25及びサブフレーム27により囲まれる位置に配置される。これにより、リザーバタンク60は、後車輪34や路面から離れて配置されるので、汚れの付着を少なくすることができ、これにより利便性を向上させることができる。
なお、メインフレーム24としては、ヘッドパイプ24aからなだらかに後下がりに延びるものだけでなく、エンジン30の後方でほぼ垂直に立ち下がるものであっても、本発明は同様に適用できる。
また、リザーバタンク60が、シートレール25と平面視において重なる位置に配置されるようにしたので、シートレール25によりリザーバタンク60を保護することができる。なお、リザーバタンク60を、メインフレーム24の前記上下方向に延伸する部分やサブフレーム27と平面視において重なる位置に配置してもよいのはもちろんである。
また、シートレール25にステー54を取り付けて、該シートレール25から下方にステー54を延伸させ、そこにリザーバタンク60を取り付けるようにしたので、シートレール25の下方にリザーバタンク60を確実に固定できる。このとき、ステー54に対して、エアクリーナ29をさらに取り付けるようにしたので、エアクリーナ29の取付け及びリザーバタンク60の取付けのために別々のステーを用意せずに済み、コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態によると、リザーバタンク60の車両外方側を外装カバー18で覆うようにしたので、リザーバタンク60に汚れが付着することをさらに効果的に防止することができる。このとき、外装カバー18は、リザーバタンク60の車両への取付部位であるステー54を側面視において覆っている。このため、悪戯によりリザーバタンク60が取り外されてしまうことを抑止できる。
また、外装カバー18に、車両側方からリザーバタンク60を覗く開口18aを形成するようにしたので、該開口18aからリザーバタンク60に収容されたブレーキオイルの量や色を容易に確認できる。このとき、開口18aの車幅方向内方にリザーバタンク60の液面の下限となる線条60bが位置するようにしたので、ブレーキオイルが不足しつつあること、或いは不足していることを直ちに確認できる。
また、外装カバー18は、開口18aの周囲において車幅方向外方に延びる周壁18fを備えるようにしたので、雨水などが開口18aを通ってリザーバタンク60に直接かかることを防止できる。特に、周壁18fの下面が車両方向外方に向かって下方に傾斜するようにしたので、雨水などが開口18aから車両内部に浸入することを効果的に防止することができる。
なお、以上の説明では、リザーバタンク60は、後輪用油圧ブレーキのブレーキオイルを貯留するものとしたが、本発明はそれに限らず、例えばエンジンの冷却水や燃料のリザーバタンクにも同様に適用できる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 本発明の実施形態に係る自動二輪車の拡大側面図である。 エアクリーナの取付状態を示す上面図である。 図2のIV−IV切断線における部分断面図である。
符号の説明
10 自動二輪車、12 前車輪、14 フロントフォーク、16 ハンドル、18,19 外装カバー、18a 開口、18f 周壁、20 フロントカウル、22 サイドカウル、24 メインフレーム(車体フレーム)、25 シートレール、27 サブフレーム、29 エアクリーナ、29a 蓋体、29c,29g ブラケット、26 燃料タンク、28 乗車シート、30 エンジン、32 アンダカウル、34 後車輪、36 ピボット、38 揺動アーム、54,56 ステー、40 ボルト、60 リザーバタンク、60b 線条。

Claims (11)

  1. 少なくとも一部が車両の上下方向に延伸する車体フレームと、
    前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分に前端が接続され、車両後方に延伸するシートレールと、
    前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分に、前記シートレールの前記前端よりも下方にて前端が接続され、車両後上がりに延伸し、後端が前記シートレールに接続されるサブフレームと、
    側面視において前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分、前記シートレール及び前記サブフレームにより囲まれる位置に配置されるリザーバタンクと、
    を備えることを特徴とする自動二輪車。
  2. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記リザーバタンクは、前記車体フレームの前記上下方向に延伸する部分、前記シートレール又は前記サブフレームのうち少なくとも一つと平面視において重なる位置に配置される、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  3. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記シートレールに取り付けられて、該シートレールから下方に延伸するステーをさらに備え、前記リザーバタンクは前記ステーに取り付けられる、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  4. 請求項3に記載の自動二輪車において、
    前記ステーにはさらにエアクリーナが取り付けられる、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  5. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記リザーバタンクは、後輪用油圧ブレーキのブレーキオイルを貯留する、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  6. 請求項1に記載の自動二輪車において、
    前記リザーバタンクの車両外方側を覆うカバーをさらに備える、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  7. 請求項6に記載の自動二輪車において、
    前記カバーは、前記リザーバタンクの車両への取付部位を側面視において覆う、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  8. 請求項6に記載の自動二輪車において、
    前記カバーには、車両側方から前記リザーバタンクを覗く開口が形成される、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  9. 請求項8に記載の自動二輪車において、
    前記開口の車幅方向内方に、リザーバタンクの液面の下限が位置する、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  10. 請求項8に記載の自動二輪車において、
    前記カバーは、前記開口の周囲において車幅方向外方に延びる壁を備える、
    ことを特徴とする自動二輪車。
  11. 請求項10に記載の自動二輪車において、
    前記壁の下面は車両方向外方に向かって下方に傾斜する、
    ことを特徴とする自動二輪車。
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