JP2009131211A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドル軸と共に回転する制御部材を安定して支えることができ、制御部材による耐久性の低下および回転性能の低下を抑制することが可能な魚釣用リールを提供すること。
【解決手段】リール本体12の側板16a,16b間にスプール20を回転自在に支持し、一方の側板16b側のフレーム14bでハンドル軸34の基端部60を回転自在かつ抜け止めして支え、このハンドル軸34の外周部にリール本体12内の駆動部22とスプール20の動力伝達状態を制御する歯付ホイール50を配置した魚釣用リール10であって、ハンドル軸34の基端部60側に形成されて歯付ホイール50の軸方向移動を規制する受部70に、歯付ホイール50の回り止め係止面34aを切削する切削具の軸方向移動を許容する凹部86を形成した魚釣用リール。
【選択図】図2

Description

本発明は、魚釣用リールに関し、特に、リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持し、一方の側板側のフレームでハンドル軸の基端部を回転自在かつ抜け止めして支え、このハンドル軸の外周部にリール本体内の駆動部とスプール間の動力伝達状態を制御する制御部材を配置した魚釣用リールに関する。
一般に、リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持する魚釣用リールは、このスプールを巻き取り駆動するハンドル軸のスプール側に配置される基端部を、一方の側板のフレームで回転自在かつ抜け止めして支え、これにより、魚釣り操作時におけるハンドル軸の軸方向移動を抑制して魚釣り時における円滑な操作を可能としている。このハンドル軸の基端部側の外周部には、種々の制御部材が回り止めされており、ハンドル軸の逆転を防止し、あるいは、ハンドルの回転でクラッチ機構を切断されたオフの状態から連結されたオンの状態に自動復帰させ、リール本体内の駆動部とスプールとの間の動力伝達状態を制御することができる。このような制御部材として、通常は、使用条件に適合した材質からなり、表面処理された別部材としてこの非円形部に回り止め係止されるラチェットやクラッチ復帰体等が、この非円形部に隣接する基端部側に一体形成された環状受部により、軸方向移動を規制された状態で支持されている(例えば特許文献1参照)。
このようなハンドル軸の非円形部は、例えば銅合金やアルミニウム合金等の素材を、例えば外径の異なる複数の円筒状面と制御部材の軸方向移動を規制する環状受部とを有する所望の円筒状形状に切削加工した後、この円筒状面に、例えばステンレス鋼等で形成される制御部材を回り止め係止する平坦面を切削加工することにより形成される。
実公平3−27427号公報
図8に示すように、環状受部1に隣接した部位に平坦面2を切削する場合には、カッター3を環状受部1の環状面に沿って矢印方向に移動する必要があり、環状受部1の環状面には、カッター3の先端部による段差状の工具跡3aが形成される。
このような工具跡3aは、環状受部1の環状面に対する段差すなわち切削深さは極僅かではあるが、環状受部1の中心軸線に対する横方向すなわち幅方向の寸法が平坦面2よりも大きく形成され、制御部材を軸方向に支える環状受部1の接触面積は、これらの平坦面2間で囲まれる狭い範囲に制限される。このため、環状受部1に当接してハンドル軸と共に回転する、例えばラチェットやクラッチ復帰体等の制御部材、あるいは、制御部材に載せられるドライブギヤ等の高精度の支持を維持することが困難となり、逆転防止やクラッチ復帰に支障を来し、更に、耐久性の低下、回転性能の低下等が生じる可能性が高くなる。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、ハンドル軸に回り止め係止されてハンドル軸と共に回転する制御部材を安定して支えることができ、制御部材による耐久性の低下および回転性能の低下を抑制することが可能な魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の魚釣用リールは、リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持し、一方の側板側のフレームでハンドル軸の基端部を回転自在かつ抜け止めして支え、このハンドル軸の外周部にリール本体内の駆動部とスプール間の動力伝達状態を制御する制御部材を配置した魚釣用リールであって、前記ハンドル軸の基端部側に形成されて前記制御部材の軸方向移動を規制する受部に、制御部材の回り止め係止面を切削する切削具の軸方向移動を許容する凹部を形成したことを特徴とする。
前記凹部は、受部を軸方向に貫通して形成され、この凹部を介して挿通するネジにより、前記ハンドル軸をフレームに固定されることが好ましい。
また、前記凹部は、前記受部の前記回り止め係止面に隣接した部位に形成され、この凹部の径方向外方側に、前記制御部材の軸方向移動を規制する環状受面が形成されるものであってもよい。
この環状受面が形成される場合には、前記凹部は、前記回り止め係止面側に開口する溝状形状を有し、この溝状形状の底壁部に、前記ハンドル軸をフレームに抜け止めするネジが挿通可能な軸方向の貫通孔が形成されることが好ましい。
更に、前記凹部は、前記回り止め係止面の径方向寸法より小径の底壁を有する環状溝とすることも可能である。
このように形成される魚釣用リールは、制御部材の軸方向移動を規制する受部に形成される凹部が、切削具の軸方向移動を許容することにより、この凹部は、回り止め係止面を形成する範囲に形成するだけでよく、これにより、受部が大きな接触面を介して制御部材を軸方向に支え、ハンドル軸に回り止め係止されてハンドル軸と共に回転する制御部材を安定して支え、制御部材による耐久性の低下および回転性能の低下を抑制することができる。
この凹部が受部を軸方向に貫通して形成される場合には、この凹部を介して挿通するネジをフレームに螺合することができ、ハンドル軸を抜け止めする抜け止め部材のサイズを小さくすることができる。
凹部が回り止め係止面に隣接した部位に形成され、この凹部の径方向外方に制御部材の軸方向移動を規制する環状受面が形成される場合には、制御部材との間に更に大きな接触面積を維持することができると共に、ハンドル軸の外周に近接する位置で抜け止め固定できるので、抜け止め部材の抜け止め強度が向上し、ハンドル軸を確実に軸方向規制することができる。
この回り止め係止面に隣接した凹部が溝状形状を有し、この凹部の底壁部にネジが挿通可能な軸方向の貫通孔が形成される場合には、受部を軸方向に開口面積を極めて小さく、受部を薄肉構造とすることができる。
また、凹部が、回り止め係止面の径方向寸法より小径の小径部で底壁が形成される環状溝である場合には、回り止め係止面を加工する際に、受部との接触を確実に防止することができ、これにより制御部材との間に最大の接触面を形成することができる。
図1から図4は、本発明の好ましい実施形態による魚釣用リール10を示す。
図1に全体を示すように、本実施形態の魚釣用リール10は、両軸受型手巻きリールとして形成してある。この魚釣用リール10のリール本体12は、連結部材等で一体化される左右一対のフレーム14a,14bのそれぞれの外側に、例えばビス、螺合あるいは嵌合等の結合手段により、円形状あるいは円筒状の側板16a,16bを取付けて、全体的に剛性構造のハウジングとして形成され、取付脚部18を介して釣竿に固定される。本実施形態の右側板16bは、ビス17bにより、右フレーム14bに固定してあり、リング17aでビス17bが露出しないようにカバーされている。
なお、左右の用語は、図1における左右方向を説明の便宜のために示すものであり、実際の魚釣用リールにおける左右方向を示すものではない。例えば図示の実施形態における魚釣用リールとは逆に、手巻き用ハンドルが左に配置される場合には、本明細書における左右方向とは逆になる場合もある。
釣糸が巻回されるスプール20は、左右のフレーム14a,14b間に回転自在に支持され、右側板16bは、スプール20を回転駆動する巻取り駆動部22を支持し、この右側板16bと右フレーム14bとで区画された空間内に、スプール20に駆動力を伝達するための駆動力伝達系やドラグ系等の各種機構を含む巻取り駆動部22が収容される。
この駆動部22で駆動されるスプール20は、リール本体12のフレーム14a,14bに装着されたボール軸受24a,24bを介して両端部を回転自在に支承されたスプール軸20aに一体的に装着され、リール本体12に対してこのスプール軸20aと共に自在に回転することができるように設けられる。このスプール軸20aと同軸上に配置された押圧軸26aの外周には、ピニオン26が嵌挿されており、このピニオン26はボール軸受28a,28bを介して右側板16bおよび右フレーム14bに対して回転自在かつ軸方向に移動自在に支持されている。この押圧軸26aは、リール本体12内で、スプール軸20aの右側端部に当接し、右側板16bに設けた調節ねじ30の螺合回転による押圧力をスプール軸20aに作用させ、スプール20のガタ付きを防止しつつ軸方向の所定位置に保持する。
このピニオン26は、押圧軸26aを挿通する筒状構造を有し、巻取り駆動部22に設けられた駆動歯車23と噛合し、この駆動歯車23を介して、ハンドル32の回転駆動力がスプール20に伝達される。
ハンドル32は、スプール軸20aおよび押圧軸26aと平行に配置されたハンドル軸34の一端に締付けナット32aで締付け固定され、このハンドル軸34を介して、右フレーム14bおよび右側板16bで回転可能に支持される。このハンドル軸34は、左右のフレーム14a,14b間に配置されたクラッチレバー36および作動プレート38を介してスプール軸20aとピニオン26との間のクラッチ機構40をON/OFF操作することにより、ピニオン26は、図1に示すようにスプール軸20aに嵌合してスプール軸20aと一体的に回転する係合位置と、スプール軸20aとの係合状態が解除された図示しない非係合位置との間を移動することができる。
図2に示すように、このピニオン26の移動は、ピニオン26に形成された周溝26bに係合する作動部材42を、クラッチ機構40のON/OFF操作に連動させて、ピニオン軸26aに沿って移動することで行うことができ、ピニオン26が図1および図2に示す係合位置に配置されたときに、クラッチONの釣糸巻取可能状態となり、図示しない非係合位置では、クラッチOFFのスプールフリー回転状態となる。このようにスプール20が自由に回転できるクラッチOFFの状態で、釣糸を放出した際にスプール20の過回転を阻止してバックラッシュを防止するため、図1に例示する磁気制動装置44を左フレーム14aとスプール軸20aとの間に設けることもできる。
図2に示すように、クラッチ機構40を作動する作動部材42は、ピニオン26から径方向外方に延びる一対の腕部を、右フレーム14bから突出する短軸46a,46bに摺動自在に装着され、右フレーム14b側にバネ付勢されている。この作動部材42は、この作動部材42と右フレーム14bとの間に配置される上述の作動プレート38を、クラッチレバー36で手動作動されるにより、ピニオン26と共に軸方向に沿って移動される。
本実施形態の作動プレート38は、ピニオン26を囲むハブ部38a(図1)を右フレーム14bで回転自在に支えられ、このハブ部38aを中心として図2に示すクラッチON位置と、図示しないクラッチOFF位置との間を回動することができる。クラッチOFF位置では、作動プレート38に形成した一対のカム38bが作動部材42を右フレーム14bから離隔した位置に保持し、スプール軸20aとピニオン26との間のクラッチ機構40をOFF状態とする。符号41は、カム38bに係合する傾斜面を示す。
図1および図2に示すクラッチON位置からクラッチOFFの位置への切換えは、クラッチレバー36を図2に示す位置から取付脚部18側に押下げ、作動プレート38を矢印S反時計の方向に回動することにより、行うことができる。逆に、クラッチOFFに配置されたクラッチレバー36を取付脚部18側から押上げ、作動プレート38を矢印Sに対して逆方向に回動することにより、クラッチONの位置に復帰させることができる。これらのクラッチONおよびクラッチOFFの位置は、作動プレート38の位置に応じて矢印S方向およびこれと逆方向に振分け付勢する保持バネ48aと、作動プレート38の回動範囲を規制する係止ピン48bとで保持される。
更に、本実施形態では、クラッチOFFの状態でハンドル32を釣り糸巻取方向に回転したときに、クラッチONの状態に復帰させ、リール本体12内の駆動部22からスプール20に伝達する駆動力を制御するために、制御部材として、歯付ホイール50がハンドル軸34に回り止めされており、この歯付ホイール50により、作動プレート38を矢印Sと反対方向に回動する復帰部材52が駆動される。
この復帰部材52は、長孔54を介して一方の短軸46bに回動自在に装着され、歯付ホイール50に係合する係合部52aと、作動プレート38で係止される係止部52bとを有し、引張バネ56により、短軸46bを中心として反時計方向に付勢されている。一方、作動プレート38には、クラッチONのときに復帰部材52の係止部52bを係止し、引張バネ56の付勢力に抗して復帰部材の回動を阻止する係止片58aと、クラッチOFFのときに復帰部材52の係止部52bの溝部52cに係止される復帰片58bとが設けられている。係止片58aが係止部52bを介して復帰部材52の回動を阻止した状態では、係合部52aが歯付ホイール50から離隔した位置に配置される。また、係合部52aが歯付ホイール50に係合した状態では、復帰部材52のそれ以上の回動が阻止され、復帰片58bが係止部52bの溝部52cに係止される。
図2に示すクラッチONの状態からクラッチレバー36を押下げてクラッチOFFの状態に切換える際、作動プレート38が矢印S方向に回動すると、係止片58aは係止部52bを介して復帰部材52を時計方向に回動しつつ引張バネ56の付勢力を増大させる。作動プレート38が更に回動して、係止部52bがこの係止片58aの上側縁部を超えると、保持バネ48aが作動プレート38を矢印S方向に付勢すると共に、引張バネ56の付勢力が係止部52bから係止片58aを介して作動プレート38を矢印S方向に付勢し、復帰部材52が短軸46bを中心として一気に反時計方向に回動する。
これにより復帰部材52の係合部52aが歯付ホイール50に係合し、歯付ホイール50側に付勢される。クラッチOFF位置に回動される作動プレート38は、カム38bを介して作動部材42をピニオン26と共に右フレーム14bから離隔する方向に移動し、クラッチ機構40がOFF状態となる。スプール軸20aおよびスプール20はピニオン26から分離され、自由に回転することができる。
このクラッチOFF状態から、ハンドル32を回動し、ハンドル軸34を図2に示す実施形態では時計方向である釣り糸巻取方向に回転すると、歯付ホイール50が係合部52aを介して復帰部材52を係止部52b方向に押圧する。復帰部材52は短軸46bで案内されつつ長孔54に沿って移動し、係止溝52cに係止した復帰片58bを介して作動プレート38を時計方向すなわち矢印Sに対して反対方向に回動する。この作動プレート38および復帰片58bの回動により、復帰部材52は短軸46bを中心として時計方向に回動される。そして、作動プレート38が図2に示すクラッチOFFの位置に近づくと、保持バネ48aが作動プレート38をクラッチOFF位置に向けて付勢し、復帰部材52の係合部52aと歯付ホイール50との係合が解除される。
歯付ホイール50との係合を解除された復帰部材52は、引張バネ56で引き戻され、図2に示す位置に戻り、係止部52bが作動プレート38の係止片58bに係止され、回動が阻止される。また、作動プレート38の時計方向への回動に伴い、作動部材42はカム38bによる付勢を解除されて右フレーム14b側に移動し、クラッチ機構40がクラッチONの状態となる。これにより、ハンドル32の回転を巻取り駆動部22を介してピニオン26に伝達し、スプール20を釣り糸巻取方向に回転することができる。
図1に示すように、歯付ホイール50を装着するハンドル軸34は、内端側に配置される基端部60が軸受62aを介して右フレーム14bに回転自在に支えられ、かつ溝部60aに係合する抜け止め部材64で抜け止めされ、ハンドル32が固定される先端部は右側板16bの筒状の突出部16cに軸受62bで回転可能に支持されている。この突出部16c内には、ハンドル軸34の釣糸巻回方向への回転を許容し、逆方向の回転を阻止するローラタイプの一方向クラッチ66が配置されている。
また、ハンドル軸34の右フレーム14bで支えられる基端部60に近接する部位には、上述の歯付ホイール50と連動歯車68とが支持されている。歯付ホイール50は、ハンドル軸34の外周部で径方向に対向する一対の平坦状の回り止め係止面34aを形成した断面非円形部に回り止め嵌合され、その内端側の側面部をハンドル軸34に一体形成したフランジ状の受部70で支えられている。また、連動歯車68は、ハンドル軸34の円筒状部34b上に回転可能に支持されるとともに、ハンドル32側に突出する突起68aを、この円筒状部34bに回転可能に支えられた駆動歯車23の側面に開口する孔に嵌合し、この駆動歯車23と一体に回転することができる。
更に、連動歯車68は、スプール20の前方側に配置したレベルワインド機構72のウォームシャフト74を駆動する歯車74aと噛合している。このウォームシャフト74は、左右のフレーム14a,14b間に延びる筒体76内に収容されており、端部に取付けられた歯車74aが連動歯車68で回転されたときに、外周面に形成したトラバース溝に係合する係合子78がこの筒体76に沿って左右に摺動する。これにより、係合子78に形成されたガイド孔(図示しない)を通して、釣糸がスプール20上に均等に巻回される。
連動歯車68が連結される駆動歯車23はハンドル32側が開口した筒状に形成されており、この駆動歯車23とハンドル軸34との間に、ドラグ機構80が設けられている。このドラグ機構80は、駆動歯車23の内部空間に収容されて駆動歯車23と一体回転すると共に軸方向に移動可能な歯車側制動板80aと、ハンドル軸34と一体回転すると共に軸方向に移動可能な軸側制動板80bとを交互に配置し、これらの制動板80a,80b間にライニング材を介挿した多板構造を有する。ハンドル軸34の外端側に螺合したドラグ操作部材82をねじ込み方向に回転すると、内端側の受部70で軸方向規制される駆動歯車23との間で、一方向クラッチ66の内周側に配置されたスリーブ66aおよび皿バネ84を介して各制動板80a,80bを軸方向に押圧し、ハンドル軸34に対する駆動歯車23の摩擦結合力、つまり、駆動回転されるスプール20に所望のドラグ力を付与することができる。これらの軸側制動板80bおよびスリーブ66aは、回り止め係止面34cを形成した断面非円形部に回り止め嵌合されている。
図3及び図4に詳細に示すように、制御部材である歯付ホイール50を回り止め嵌合する回り止め係止面34aは、それぞれ受部70と円筒状部34bとの間で、この円筒状部34bよりも大径に形成された段部の外周部に形成してあり、径方向に対向する互いに平行な平坦状面として軸方向に延びる。そして、これらの回り止め係止面34aと軸方向に整合した部位には、この回り止め係止面を切削する切削具(図示しない)の軸方向移動を許容する凹部86が受部70を軸方向に貫通して形成してある。この凹部86は、回り止め係止面34aを形成する範囲に形成するだけでよく、中心軸線O側で回り止め係止面34aと同一面を形成する底壁と、この底壁を挟む一対の側壁86aとを有し、径方向外方に向けて開口する。
この凹部86は、その対向する側壁86a間の幅すなわちハンドル軸34の中心軸線Oに対して横方向の寸法が回り止め係止面34aとほぼ等しく形成してある。したがって、歯付ホイール50の側面部を支える受面すなわち接触面70aは。一対の凹部86間に形成され、図8に示す従来のハンドル軸のような一対の平坦面2間に区画される領域よりも大きな面積を形成する。
このように、受部70が一対の回り止め係止面34a間で区画される面積よりも大きな接触面70aを介して制御部材すなわち歯付ホイール50を軸方向に支えることにより、ハンドル軸34に回り止め係止されてハンドル軸34と共に回転する歯付ホイール50が安定して支えられる。したがって、回り止め係止面34aを介してハンドル軸34上に回り止め嵌合された歯付ホイール50が、使用中にガタ付きを生じることなく、安定して支えられ、耐久性の低下および回転性能の低下を抑制することができる。
更に、凹部86が受部70を軸方向に貫通して形成されることにより、ハンドル軸34を右フレーム14bに抜け止めする上述の抜け止め部材64の止ネジ88を、この凹部86を介して挿通することができる。これにより、抜け止め部材64は、ハンドル軸34の溝部60aに係合する一対の腕部64aと、右フレーム14bに固定する固定部64bとを受部70と軸方向に重なる状態に配置することが可能となり、抜け止め部材64のサイズを小さくすることができると共に、ハンドル軸34の外周に近接する位置で抜け止め固定できるので、抜け止め部材64の抜け止め強度が向上し、ハンドル軸34を確実に軸方向規制することができる。
このように受部70に形成する凹部86は、適宜の方法で形成することが可能であり、例えば回り止め係止面34aを形成する際に、例えばバイト等の切削具を軸方向に移動しつつ、同時に形成することで、ハンドル軸34を効率よく加工することができる。この凹部86が、受部70を軸方向に貫通することにより、特に、切削具を軸方向に移動する際に受部70との干渉を防止する必要はなく、作業効率が向上する。
なお、上述の実施形態における歯付ホイール50は、上述のように、ハンドル軸34を釣り糸巻取り方向に回転したときに、復帰部材52を作動し、クラッチ機構40をOFF状態からON状態に切換えることに加え、図示しない爪部材と協働してハンドル軸34の逆回転すなわち釣り糸繰り出し方向への回転を阻止することも可能である。この場合には、図1に示す一方向クラッチ66と共に、迅速かつ確実にハンドル軸34の逆回転を防止することができる。
また、このような歯付ホイール50に代え、あるいは歯付ホイール50と共に、図5に示す爪車51と爪51aとを配置してもよい。この場合には、爪車51を回り止め係止面34aを形成した段部に回り止め嵌合し、爪51aは右フレーム14bに揺動自在に取付け、この爪51aを爪車51方向にバネ付勢することが好ましい。
図6は、他の実施形態によるハンドル軸34を示す。なお、以下に説明する種々の実施形態あるいは変形例は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部位には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図6のハンドル軸34は、受部70の接触面70aで回り止め係止面34a側に開口する溝状形状の凹部90を有する。この凹部90は、回り止め係止面34aに隣接した部位に形成されており、制御部材すなわち歯付ホイール50あるいは爪車51の側面部に係合する接触面70aがこの凹部90の径方向外方の環状受面を形成する。これにより、受部70に、制御部材に対する極めて大きな接触面積を形成することができる。
更に、この凹部90の底壁部に、抜け止め部材64を介してハンドル軸34を抜け止めする止めネジ88を挿通可能な軸方向の貫通孔92が形成される。これにより、受部70を軸方向に貫通する開口面積が極めて小さくなり、受部70を薄肉構造とすることができる。
このような凹部90は、例えば回り止め係止面34aを円板状の切削具で切削する場合に極めて有益である。
図7は、凹部94を、回り止め係止面34aの径方向寸法より小径の底壁94aを有し、径方向外方に開口し、軸方向に切削具の許容空間を有する環状溝で形成したものである。この凹部94を形成する環状溝は、切削具を軸方向に限らず、回り止め係止面34aに沿う横方向に移動する場合等、種々の方向に移動する場合にも、受部70との干渉を防止することができる。これにより、回り止め係止面34aを加工する切削具が、受部70と接触するのを確実に防止することができ、これにより制御部材との間の接触面70aの面積を最大に形成することができる。
このような環状溝による凹部94は、円筒状部34bおよび受部70を形成する際に、形成することも可能である。また、この場合にも、上述の実施形態における凹部86又は軸方向の貫通孔92の少なくとも一方を受部70に形成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、これに限ることなく、種々の変形あるいは変更が可能なことは明らかである。例えば右フレーム14bとハンドル軸34の基端部60との間に図示しない付勢部材を配置し、ハンドル軸34のガタ付を防止することも可能である。
本発明の好ましい実施形態による魚釣用リールの内部構造を示す説明図。 図1に示す魚釣用リールのクラッチ機構を作動する内部機構の説明図。 ハンドル軸の受部を示す説明図。 ハンドル軸の受部と抜け止め部材とを示す説明図。 ハンドル軸に装着する爪車の説明図。 他の実施形態によるハンドル軸の受部を示す図3と同様な説明図。 更に他の実施形態によるハンドル軸の受部を示す説明図。 従来技術によるハンドル軸の受部の説明図。
符号の説明
10…魚釣用リール、12…リール本体、14a,14b…フレーム、16a,16b…側板、20…スプール、32…ハンドル、34…ハンドル軸、50…歯付ホイール(制御部材)、70…受部、86…凹部。

Claims (5)

  1. リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持し、一方の側板側のフレームでハンドル軸の基端部を回転自在かつ抜け止めして支え、このハンドル軸の外周部にリール本体内の駆動部とスプール間の動力伝達状態を制御する制御部材を配置した魚釣用リールであって、
    前記ハンドル軸の基端部側に形成されて前記制御部材の軸方向移動を規制する受部に、制御部材の回り止め係止面を切削する切削具の軸方向移動を許容する凹部を形成したことを特徴とする魚釣用リール。
  2. 前記凹部は、受部を軸方向に貫通して形成され、この凹部を介して挿通するネジにより、前記ハンドル軸をフレームに固定される請求項1に記載の魚釣用リール。
  3. 前記凹部は、前記受部の前記回り止め係止面に隣接した部位に形成され、この凹部の径方向外方側に、前記制御部材の軸方向移動を規制する環状受面が形成される請求項1に記載の魚釣用リール。
  4. 前記凹部は、前記回り止め係止面側に開口する溝状形状を有し、この溝状形状の底壁部に、前記ハンドル軸をフレームに抜け止めするネジが挿通可能な軸方向の貫通孔が形成される請求項3に記載の魚釣用リール。
  5. 前記凹部は、前記回り止め係止面の径方向寸法より小径の底壁を有する環状溝で形成される請求項1に記載の魚釣用リール。
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