JP2009131074A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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俊介 尾山
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Abstract

【課題】モータと、モータの回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速機を備える車両において、振動を抑制すると共にエネルギー効率の低下を抑制する。
【解決手段】変速機がHiギヤの状態のときにはHiギヤ用制限トルクThmaxで制振トルクTvrを制限したものを制御用制振トルクTvrcとして設定し(ステップS140,S150)、変速機がLoギヤの状態のときにはLoギヤ用制限トルクTlmaxで制振トルクTvrを制限したものを制御用制振トルクTvrcとして設定し(ステップS140、S170)、走行用に出力すべき走行用出力トルクと制御用制振トルクTvrcとの和のトルクがモータから出力されるようモータを制御する(ステップS160,S180〜S220)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、車軸に連結された駆動軸に動力を入出力可能なモータを備え、モータから走行用の走行用トルクとモータの出力トルクの変動により生じる振動を抑制するトルクとの和のトルクを出力するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、制振トルクを所定トルクで制限することにより、モータの保護を図っている。また、この種の車両として、モータと駆動軸との間に変速機を備える車両が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この車両では、モータから出力した動力を変速機で変速して駆動軸に出力している。
特開2006−314177号公報 特開2006−56452号公報
ところで、上述のモータと駆動軸との間に変速機を備える車両では、駆動軸の回転変動を抑制するためにモータから出力すべき制振トルクが変速機の変速比に応じて異なるが、こうした制振トルクを変速機の状態に応じてどのように制限するかについては何ら考慮されていない。制振トルクを大きく制限し過ぎると振動を抑制できなくなるし、逆に制振トルクの制限が小さすぎるとモータやモータの駆動回路での電力損失が大きくなり車両全体のエネルギー効率が低下してしまう。
本発明の車両およびその制御方法は、動力を入出力可能な電動機と、変速比の変更を伴って電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達装置を備える車両において、振動を抑制すると共に車両全体のエネルギー効率の低下を抑制することを主目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
動力を入出力可能な電動機と、
該電動機に駆動用の電力を供給する電力供給手段と、
変速比の変更を伴って該電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、
前記変速伝達手段における変速比に基づく制限用トルクで振動に寄与する前記駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して制御用制振トルクを設定する制御用制振トルク設定手段と、
前記電動機から走行用に出力すべき出力トルクと前記設定された制御用制振トルクとの和のトルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、変速伝達手段における変速比に基づく制限用トルクで振動に寄与する駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して制御用制振トルクを設定し、電動機から走行用に出力すべき出力トルクと設定された制御用制振トルクとの和のトルクが電動機から出力されるよう電動機を制御する。これにより、変速伝達手段の変速比に拘わらず一定の制限用トルクで制振トルクを制限するものに比して、変速伝達手段の変速比に応じて適正に制限用制振トルクを設定することができ、駆動軸の回転変動による振動を抑制すると共に車両全体のエネルギー効率の低下を抑制することができる。
こうした本発明の車両において、前記制御用制振トルク設定手段は、前記変速比が大きくなるほど小さくなる傾向の前記制限用トルクを用いて前記制御用制振トルクを設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、変速比が大きいほど制振トルクを大きく制限して制御用制振トルクを設定することができる。
また、本発明の車両において、前記電力供給手段は、充放電可能な直流電源と、該直流電源側の電圧を昇圧して前記電動機側に供給可能な昇圧回路と、前記電動機側の電圧を検出する電圧検出手段と、を有する手段であり、前記制御手段は、前記電動機の制御と共に前記検出された電動機側の電圧が前記電動機から出力される動力に基づく目標電圧になるよう前記昇圧回路を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より適正に昇圧回路を制御することができ、昇圧回路での電力消費を適正なものにすることができ、車両全体のエネルギー効率の低下を抑制することができる。
本発明の車両の制御方法は、
動力を入出力可能な電動機と、該電動機に駆動用の電力を供給する電力供給手段と、変速比の変更を伴って該電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、を備える車両の制御方法であって、
前記電動機から走行用に出力すべき出力トルクと前記変速伝達手段における変速比が大きくなるほど小さくなる傾向の制限用トルクで振動に寄与する前記駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して得られる制御用制振トルクとの和のトルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の車両の制御方法では、電動機から走行用に出力すべき出力トルクと変速伝達手段における変速比が大きくなるほど小さくなる傾向の制限用トルクで振動に寄与する駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して得られる制御用制振トルクとの和のトルクが電動機から出力されるよう電動機を制御する。これにより、変速伝達手段の変速比に拘わらず一定の制限用トルクで制振トルクを制限するものに比して、変速伝達手段の変速比に応じて適正に制限用制振トルクを設定することができ、駆動軸の回転変動による振動を抑制すると共に車両全体のエネルギー効率の低下を抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、変速機60を介して動力分配統合機構30に接続されたモータMG2と、車両の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32には変速機60を介してモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して車両前輪の駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。
変速機60は、モータMG2の回転軸48とリングギヤ軸32aとの接続および接続の解除を行なうと共に両軸の接続をモータMG2の回転軸48の回転数を2段に減速してリングギヤ軸32aに伝達するよう構成されている。変速機60の構成の一例を図2に示す。この図2に示す変速機60は、ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとにより駆動される2つのブレーキB1,B2とにより構成されている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aは、外歯歯車のサンギヤ61と、このサンギヤ61と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ62と、サンギヤ61に噛合する複数の第1ピニオンギヤ63aと、この第1ピニオンギヤ63aに噛合すると共にリングギヤ62に噛合する複数の第2ピニオンギヤ63bと、複数の第1ピニオンギヤ63aおよび複数の第2ピニオンギヤ63bを連結して自転かつ公転自在に保持するキャリア64とを備えており、サンギヤ61はブレーキB1のオンオフによりその回転を自由にまたは停止できるようになっている。シングルピニオンの遊星歯車機構60bは、外歯歯車のサンギヤ65と、このサンギヤ65と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ66と、サンギヤ65に噛合すると共にリングギヤ66に噛合する複数のピニオンギヤ67と、複数のピニオンギヤ67を自転かつ公転自在に保持するキャリア68とを備えており、サンギヤ65はモータMG2の回転軸48に、キャリア68はリングギヤ軸32aにそれぞれ連結されていると共にリングギヤ66はブレーキB2のオンオフによりその回転が自由にまたは停止できるようになっている。ダブルピニオンの遊星歯車機構60aとシングルピニオンの遊星歯車機構60bとは、リングギヤ62とリングギヤ66、キャリア64とキャリア68とによりそれぞれ連結されている。変速機60は、ブレーキB1,B2を共にオフとすることによりモータMG2の回転軸48をリングギヤ軸32aから切り離すことができ、ブレーキB1をオフとすると共にブレーキB2をオンとしてモータMG2の回転軸48の回転を比較的大きな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達し(以下、この状態をLoギヤの状態という)、ブレーキB1をオンとすると共にブレーキB2をオフ状態としてモータMG2の回転軸48の回転を比較的小さな減速比で減速してリングギヤ軸32aに伝達する(以下、この状態をHiギヤの状態という)。なお、ブレーキB1,B2を共にオンとする状態は回転軸48やリングギヤ軸32aの回転を禁止するものとなる。
モータMG1およびモータMG2は、図3に示すように、いずれも外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されている。インバータ41,42は、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。正極母線54aと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ57が接続されている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
昇圧回路55は、図3に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとにより構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとにはそれぞれバッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフ制御することによりバッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ41,42に供給したり正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電したりすることができる。リアクトルLと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ58が接続されている。以下、昇圧回路55より電力ライン54側を高電圧系といい、昇圧回路55よりバッテリ50側を低電圧系という。
バッテリ50は、実施例ではリチウムイオン電池として構成されており、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧VL(バッテリ50の端子間電圧Vb)やバッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ58bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ58cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために、電流センサ58bにより検出された充放電電流Ibの積算値に基づいて残容量SOCを演算したり、演算した残容量SOCと電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい制御用の許容電力である制御用入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の制御用入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて制御用入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した制御用入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nrや電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧VH(以下、高電圧系電圧VHという),イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、昇圧回路55のスイッチング素子へのスイッチング制御信号や変速機60のブレーキB1,B2への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの振動を抑制する際の動作について説明する。図4はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Wout,回転数センサ32bからの駆動軸回転数Nrなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪39a,39bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*に駆動軸回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図6に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*と駆動軸回転数Nrと動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はリングギヤ32の回転数Nr(駆動軸回転数Nr)を示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が変速機60を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nr/ρ (1)
Tm1*=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
続いて、変速機60の状態を調べる(ステップS140)。変速機60がHiギヤの状態であるときには、振動に寄与する駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転変動を抑制する方向にモータMG2から出力すべき制振トルクTvrの最大値をHiギヤ用制限トルクThmaxで制限したトルクを制御用制振トルクTvcとして設定する(ステップS150)。ここで、制振トルクTvrは、リングギヤ軸32aに振動に寄与する回転変動を生じさせる振動トルクTvとHiギヤ状態のときの変速機60のギヤ比Ghiとを用いて振動に寄与するリングギヤ軸32aの回転変動を抑制するトルクとして次式(3)により計算されるものを設定するものとした。式(3)中、振動トルクTvとしては、前回本ルーチンが実行されたときのモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*(以下、前回Tm1*,Tm2*という)とステップS100の処理で入力された駆動軸回転数Nrから前回本ルーチンを実行したときに入力された駆動軸回転数Nrを減じて求めた回転数差とから駆動輪39a,39bに対するリングギヤ軸32aのねじれによって生じた回転数変動を求めて、こうした回転数変動と前回Tm1*,Tm2*と予め求めておいた車両のねじれモデルとを用いてリングギヤ軸32aに振動に寄与する回転変動を生じさせるトルクとして演算されたものを用いるものとした。ここで、制振トルクTvrをHiギヤ用制限トルクThmaxで制限するのは、モータMG2から制振トルクTvrを出力すると振動は抑制されるもののモータMG2やインバータ42の電力損失が大きく車両全体のエネルギー効率が低下するためである。したがって、Hiギヤ用制限トルクThmaxは、車両に生じる振動をある程度抑制すると共に電力損失によるエネルギー効率の低下をある程度抑制するトルクとして設定されるものとした。
Tvr=−Tv/Ghi (3)
こうして制御用制振トルクTvrcを設定すると、要求トルクTr*と設定したトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと変速比Ghiとを用いて計算されるモータMG2から走行用に出力すべき走行用出力トルクと設定した制御用制振トルクTvrcとの和のトルクをモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpとして次式(4)により計算する(ステップS160)。式(4)中右辺第1項は、走行用出力トルクである。こうして仮トルクTm2tmpを設定するから、仮トルクTm2tmpを駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*に基づくトルクを出力することができると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転変動を抑制して振動を抑制するトルクとして設定することができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Ghi+Tvrc (4)
変速機60がLoギヤの状態であるときには、制振トルクTvrの最大値をLoギヤ用制限トルクTlmaxで制限したトルクを制御用制振トルクTvrcとして設定する(ステップS170)。ここで、制振トルクTvrは、上述した振動トルクTvとLoギヤ状態での変速機60のギヤ比Gloとを用いて次式(5)により計算されるものを設定するものとした。ここで、制振トルクTvrをLoギヤ用制限トルクTlmaxで制限するのは、制振トルクTvrをHiギヤ用制限トルクThmaxで制限するのと同様に、車両全体のエネルギー効率の悪化の抑制と振動の抑制とを考慮したためであり、Loギヤ用制限トルクTlmaxはHiギヤ用制限トルクThmaxより小さい値に設定した。Loギヤ用制限トルクTlmaxをHiギヤ用制限トルクThmaxより小さく設定するのは、以下の理由に基づく。式(3)や式(5)に示すように、モータMG2から回転変動を抑制する方向に出力すべきトルクである制振トルクTvrは、振動トルクTvを変速機60の変速比で除したものに基づいて設定されるため、振動トルクTvが同じであるときには、変速機60がLoギヤの状態ときにはHiギヤの状態のときに比して制振トルクTvrが小さく設定される。したがって、Loギヤ用制限トルクTlmaxをHiギヤ用制限トルクThmaxに比して小さく設定しても、充分にリングギヤ軸32aの回転変動を抑制することができるからである。
Tvr=−Tv/Glo (5)
こうして制御用制振トルクTvrcを設定すると、要求トルクTr*と設定したトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρと変速比Gloとを用いて計算されるモータMG2から走行用に出力すべき走行用出力トルクと設定した制御用制振トルクTvrcとの和のトルクをモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpとして次式(6)により計算する(ステップS180)。式(6)中右辺第1項は、走行用出力トルクである。こうして仮トルクTm2tmpを設定するから、仮トルクTm2tmpを駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*に基づくトルクを出力することができると共に駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転変動を抑制して振動を抑制するトルクとして設定することができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Glo+Tvrc (6)
こうして、仮トルクTm2tmpを設定したら、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*にモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(7)および式(8)により計算すると共に(ステップS190)、設定した仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限したものをモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS200)。こうして変速機60の変速比に基づいて設定した制限用トルクで制振用トルクを制限して設定した制御用制振トルクTvrcを用いてモータトルク指令Tm2*を設定するから、変速機60の変速比に拘わらず一定の制限用トルクを用いて制限する場合に比して、より適正にトルク指令Tm2*を設定することができ、モータMG2からより適正なトルクを出力することができる。
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (7)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (8)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (9)
こうしてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定すると、高電圧系電圧VHが設定したトルク指令Tm2*とモータMG2の回転数Nm2とに基づいて設定した目標電圧Vh*になるよう昇圧回路55のトランジスタT31,T32をスイッチング制御する(ステップS210)。ここで、目標電圧Vh*は、実施例では、モータMG2の回転数Nm2とトルク指令Tm2*と目標電圧Vh*との関係を予め定めて目標電圧設定用マップとしてROM74に記憶しておき、モータMG2の回転数Nm2とトルク指令Tm2*とが与えられると記憶したマップから対応する目標電圧Vh*を導出して設定するものとした。図8に目標電圧設定用マップの一例を示す。目標電圧Vh*は、実施例では、モータMG2のトルク指令Tm2*が大きくなるほど大きく、モータMG2の回転数Nm2が大きくなるほど大きくなる傾向に設定するものとした。トルク指令Tm2*は、変速機60の変速に基づいて適正な制御用制振トルクTvrcを用いて設定されるから、昇圧回路55では、変速機60の変速比に応じて適正な昇圧動作を行なうことができる。例えば、変速機60の変速比に拘わらずHiギヤ制限トルクThmaxを用いて設定した制御用制振トルクTvrcを用いてトルク指令Tm2*を設定するものに比して、Loギヤの状態では目標電圧Vh*が小さくなるため、昇圧回路55における電力消費を低減することができる。
続いて、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信する(ステップS220)。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、変速機60の変速比に基づく制限トルクで制振トルクTvrを制限して制御用制振トルクTvrcを設定し、走行用に出力すべき走行用出力トルクと制御用制振トルクTvrcとの和のトルクがモータMG2から出力されるようモータMG2を制御するから、変速機60の変速比に拘わらず一定の制限トルクで制振トルクを制限するものに比して、駆動軸の回転変動による振動を抑制すると共に車両全体のエネルギー効率の低下を抑制することができる。また、変速機60の状態に応じてより適正に昇圧回路を制御することができるから、昇圧回路55での電力消費を適正なものにすることができ、車両全体のエネルギー効率の低下を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、Hi,Loの2段の変速段をもって変速可能な変速機60を用いるものとしたが、変速機60の変速段は2段に限られるものではなく、3段以上の変速段としてもよい。3段以上の変速段とする場合、制振トルクTvrを制限する制限トルクは、変速比が大きくなるほど小さくなる傾向あればよく、例えば、変速機60が1速から6速の変速段を備える6段変速機である場合、変速段が1速から3速であるときには、制振トルクTvrを同じ制限トルクT1maxで制限し、変速段が4速から6速であるときには制振トルクTvrを制限トルクT1maxより大きいトルクで制限するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧回路55で昇圧してインバータ41,42に供給するものとしたが、昇圧回路55を備えずにバッテリ50からの電圧を昇圧せずにインバータ41,42に供給するものとしてもよい。
実施例では、エンジンとモータとを搭載したハイブリッド自動に適用するものとしたが、走行用の動力源としてエンジンを搭載せずにモータのみを搭載して、モータの回転軸と駆動軸とに接続された変速機とを備える電気自動車に適用するものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両の形態としても構わない。さらに、こうした車両の制御方法の形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50と昇圧回路55とが「電力供給手段」に相当し、変速機60が「変速伝達手段」に相当し、変速機60の状態に応じてHiギヤ用制限トルクThmax又はLoギヤ用制限トルクTlmaxを用いて制振トルクTvrを制限して制御用制振トルクTvrcを設定する図4の制御ルーチンのステップS140,S150,S170の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「制御用制振トルク設定手段」に相当し、走行用に出力すべき走行用出力トルクと制御用制振トルクTvrcとの和のトルクをモータMG2のトルク指令Tm2*として設定して、設定したトルク指令Tm2*をモータECU40の送信する図4の制御ルーチンのステップS160,S180〜S220の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なうモータECU40とが「制御手段」に相当する。また、バッテリ50が「直流電源」に相当し、昇圧回路55が「昇圧回路」に相当し、電圧センサ57aが「電圧検出手段」に相当する。ここで、「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「電力供給手段」としては、バッテリ50と昇圧回路55とを組み合わせたものに限定されるものではなく、電動機の駆動用の電力を供給するものであれば如何なるものとしても構わない。「変速伝達手段」としては、Hi,Loの2段の変速段をもって変速可能な変速機60に限定されるものではなく、3段以上の変速段をもって変速する変速機としたり、無段階に変速する無段変速機としたりするなど、変速比の変更を伴って該電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なうであれば如何なるものとしても構わない。「制御用制振トルク設定手段」としては、変速機60の状態に応じてHiギヤ用制限トルクThmax又はLoギヤ用制限トルクTlmaxを用いて制振トルクTvrを制限して制御用制振トルクTvrcを設定するものに限定されるものではなく、変速伝達手段における変速比に基づく制限用トルクで振動に寄与する駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して制御用制振トルクを設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、走行用に出力すべき走行用出力トルクと制御用制振トルクTvrcとの和のトルクがモータMG2から出力されるようモータMG2を制御するものに限定されるものではなく、電動機から走行用に出力すべき出力トルクと設定された制御用制振トルクとの和のトルクが電動機から出力されるよう電動機を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 変速機60の構成の概略を示す説明図である。 昇圧回路55の構成の概略を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 目標電圧設定用マップの一例を示す説明図である。
符号の説明
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、32b 回転数センサ、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇圧回路、57,58 コンデンサ、57a,58a 電圧センサ、60 変速機、60a ダブルピニオンの遊星歯車機構、60b シングルピニオンの遊星歯車機構、61,65 サンギヤ、62,66 リングギヤ、63a 第1ピニオンギヤ、63b 第2ピニオンギヤ、64,68 キャリア、67 ピニオンギヤ、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、B1,B2 ブレーキ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、L リアクトル、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ、MG1,MG2 モータ。

Claims (4)

  1. 動力を入出力可能な電動機と、
    該電動機に駆動用の電力を供給する電力供給手段と、
    変速比の変更を伴って該電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、
    前記変速伝達手段における変速比に基づく制限用トルクで振動に寄与する前記駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して制御用制振トルクを設定する制御用制振トルク設定手段と、
    前記電動機から走行用に出力すべき出力トルクと前記設定された制御用制振トルクとの和のトルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記制御用制振トルク設定手段は、前記変速比が大きくなるほど小さくなる傾向の前記制限用トルクを用いて前記制御用制振トルクを設定する手段である請求項1記載の車両。
  3. 請求項1または2記載の車両であって、
    前記電力供給手段は、充放電可能な直流電源と、該直流電源側の電圧を昇圧して前記電動機側に供給可能な昇圧回路と、前記電動機側の電圧を検出する電圧検出手段と、を有する手段であり、
    前記制御手段は、前記電動機の制御と共に前記検出された電動機側の電圧が前記電動機から出力される動力に基づく目標電圧になるよう前記昇圧回路を制御する手段である
    車両。
  4. 動力を入出力可能な電動機と、該電動機に駆動用の電力を供給する電力供給手段と、変速比の変更を伴って該電動機の回転軸と車軸に連結された駆動軸との間の動力の伝達を行なう変速伝達手段と、を備える車両の制御方法であって、
    前記電動機から走行用に出力すべき出力トルクと前記変速伝達手段における変速比が大きくなるほど小さくなる傾向の制限用トルクで振動に寄与する前記駆動軸の回転変動を抑制するための制振トルクを制限して得られる制御用制振トルクとの和のトルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する、
    車両の制御方法。
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