JP2009130020A - 太陽電池パネル及び太陽電池パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池パネルは、透光性基板1とセル層2とバスバー5と防水シート6と充填層3と保護層4と電極8とを具備する。セル層2は、透光性基板1上に設けられている。バスバー5は、セル層2の両極の各々に設けられている。防水シート6は、バスバー5上に金属膜23と第1開口部21aを有する絶縁膜21とがこの順に積層されている。充填層3は、セル層2、バスバー5及び防水シート6上に設けられている。保護層4は、充填層3上に設けられ、第1開口部21aの上方に、第1開口部21aより大きい第2開口部4aを有する。電極8は、一端を第1開口部21aに露出した金属膜23に接続され、他端を第2開口部4aから引き出される。
【選択図】図2
Description
ただし、薄膜太陽電池は、透明絶縁基板上に、透明電極層、光起電力薄膜半導体層、裏面電極層を含む層が順次形成され、複数個の領域に分割されてなされる光起電力素子が電気的に接続され、その接続の終端として電力を集めるバス領域を有する。封止手段は、その薄膜太陽電池が形成された面を保護する充填材と裏面保護カバーを含む。接続手段は、その薄膜太陽電池により発生した電力を外部に供給する。薄膜太陽電池モジュールは、前記バス領域から接続手段までの配線が、前記充填材に埋設され、その配線と裏面電極層との間に、配線を埋設する充填材と同じ材質の充填材に埋設された絶縁シートが存在することを特徴とする。
本発明では、防水シート(6)において、金属膜(23)と絶縁膜(21)がバスバー(5)への湿分(水分)の浸入を防止する機能を有し、金属膜(23)がバスバー(5)(パッド部(5a))の電力を取り出す端子としての機能を有し、絶縁膜(21)が電極(8)を保護層(4)中の金属膜から絶縁する機能を有している。このように、防水シート(6)が複数の機能を兼用しているので、図1の従来の技術に比較して、各種シートの数を大幅に減少させることが出来る。それにより、太陽電池パネルの製造を容易とし、コストを低減することができる。また、本発明では、湿分(水分)の浸入経路が、絶縁膜(21)と充填層(3)との界面となる。ここで、一般に絶縁膜(21)と充填層(3)は樹脂製であり、絶縁膜(21)と充填層(3)との界面は接着が強固であるため、湿分(水分)が浸入し難くなっている。従って、耐候性が高く、高い信頼性を維持することができる。
本発明では、バスバー(5)は、図1の従来技術のバスバー(105)のような金属箔ではなくセル層(2)の両極に直接形成された膜なので、バスバー(5)下に空間が無い。そのため、湿分(水分)が浸入しても、その空間を介して湿分(水分)が広範囲に広がることはなく、その影響を大幅に抑制することが出来る。
本発明では、電力を取り出すパッド部(5a)をバスバー(5)の略中央部にしているので、枝部(5b)の距離を短くすることが出来る。それにより、枝部(5b)の幅を小さく抑えることが出来るので、セル層(2)の面積を広く取ることが出来る。
本発明では、パッド部(5a)に近い側の枝部(5b)ほど流れる電流量が大きくなる。そのため、パッド部(5a)に近い側の枝部(5b)を相対的に太くして抵抗を小さくすることで、枝部(5b)での損失を抑制することができる。
本発明では、端子箱(9)がバスバー(5)上方に設けられているので、端子箱(9)とバスバー(5)とを接続する図1の電極(107)のような構成が不要となる。それにより、太陽電池パネルの製造を容易とし、コストを低減することができる。
本発明では、防水シート(6)において、金属膜(23)と絶縁膜(21)がバスバー(5)への湿分(水分)の浸入を防止する機能を有し、金属膜(23)がバスバー(5)(パッド部(5a))の電力を取り出す端子としての機能を有し、絶縁膜(21)が電極(8)を保護層(4)中の金属膜から絶縁する機能を有している。このように、防水シート(6)が複数の機能を兼用しているので、図1の従来の技術に比較して、各種シートの数を大幅に減少させることが出来る。それにより、太陽電池パネルの製造を容易とし、コストを低減することができる。また、本発明では、湿分(水分)の浸入経路が、絶縁膜(21)と充填層(3)との界面となる。ここで、一般に絶縁膜(21)と充填層(3)は樹脂製であり、絶縁膜(21)と充填層(3)との界面は接着が強固であるため、湿分(水分)が浸入し難くなっている。従って、耐候性が高く、高い信頼性を維持することができる。
本発明では、バスバー(5)は、図1の従来技術のバスバー(105)ような金属箔ではなくセル層(2)の両極に直接形成された膜なので、バスバー(5)下に空間が無い。そのため、湿分(水分)が浸入しても、その空間を介して湿分(水分)が広範囲に広がることはなく、その影響を大幅に抑制することが出来る。
本発明では、電力を取り出すパッド部(5a)をバスバー(5)の略中央部にしているので、枝部(5b)の距離を短くすることが出来る。それにより、枝部(5b)の幅を小さく抑えることが出来るので、セル層(2)の面積を広く取ることが出来る。
本発明では、パッド部(5a)に近い側の枝部(5b)ほど流れる電流量が大きくなる。そのためパッド部(5a)に近い側の枝部(5b)を相対的に太くして抵抗を小さくすることで、枝部(5b)での損失を抑制することができる。
本発明では、端子箱(9)がバスバー(5)上方に設けられているので、端子箱(9)とバスバー(5)とを接続する図1の電極(107)のような構成が不要となる。それにより、太陽電池パネルの製造を容易とし、コストを低減することができる。
導電性ペーストを用いる場合、スクリーン印刷やインクジェット印刷やディスペンサ塗布等で導電性ペーストを塗布し、所定の温度で焼成(乾燥)することで、バスバー5を形成することができる。例えば導電性ペーストを25μm程度塗布した場合、熱処理により15〜20μmの膜厚となる。図1に示す従来技術では、これら導電性ペーストの信頼性が不明なため、金属箔バスバーの点付け固定用にのみ使用していた。しかし、本発明者による長期信頼性試験の結果、導電性ペーストそのものをバスバーとして使用することが可能であることが判明し、今回使用することとした。導電性ペーストとしては、以下のものを使用することができる。
低温型とは、比較的低温で形成される光電変換層の形成温度(例示:250℃〜300℃)以下の低い温度で形成する(処理が必要である)ということを示す。そのようなものとして、Ag粒子と低温型の樹脂とを材料として含む導電性ペーストがある。その導電性ペーストは、例えば、裏面電極層(例示:Ti膜)の上に形成する。
高温型とは、比較的低温で形成される光電変換層の形成温度(例示:250℃〜300℃)よりも高い温度で形成する(処理が必要である)ということを示す。そのようなものとして、Ag粒子と高温型のガラス粉とを材料として含む導電性ペーストがある。その導電性ペーストは、例えば、光電変換層を形成前の透光性基板1(例示:ガラス基板)の上や透明導電層(例示:酸化錫膜)の上に形成する。光電変換層の各膜に影響を与える温度範囲での熱処理が必要であるためである。
絶縁膜21は、金属膜23を覆うような形状を有する絶縁性の膜であり、PET(Polyethylene Terephthalate)シートのような絶縁シートに例示される。絶縁膜21は、電極8および金属膜23を保護層4中の金属膜から絶縁する機能を有する。絶縁膜21は、金属膜23に接着膜22により接着し、その略中央部に金属膜32が露出するように設けられた開口部21aを有する。この開口部21aの大きさは、保護層4の開口部4aよりも小さい。すなわち、電力を取り出す電極8が、金属膜23に接続され、開口部4aよりも小さい開口部21aを通ることにより、保護層4の金属膜に電極8が接触することを防止することができると共に、保護層4の金属膜に金属膜23が接触することを防止することができる。開口部21aの形状は、図のような矩形に限定されるものではなく、保護膜3の開口部3aより小さければ、円形や楕円形や多角形であっても良い。
接着膜22は、金属膜23と絶縁膜21とを接着する接着材や接着機能を有する。膜状でなく塗布された接着剤であっても良い。接着膜22は、開口部21aと同じ形状の開口部22aを有し、金属箔と樹脂シートを接着可能な接着剤やEVAに例示される。また、絶縁膜21と接着膜22の両方の機能を有するポリイミドペーストのような材料を使用することもできる。
次に、図6(c)に示されるように、セル層2の両極にバスバー5を上記の低温型導電性ペースト又ははんだで形成する。低温型導電性ペーストでバスバー5を形成する場合、まず、その導電性ペーストを例えばスクリーン印刷法により塗布する。その熱処理はラミネートの工程の熱処理に併せて行われる。はんだでバスバー5を形成する場合、超音波はんだ付け法により行う。
2 セル層
3 充填層
3a 開口部
4 保護層
4a 開口部
5 バスバー
5a パッド部
5b 枝部
6 防水シート
8 電極
9 端子箱
10 太陽電池パネル
11 溝
12 出力ケーブル
21 絶縁膜
21a 開口部
22 接着膜
22a 開口部
23 金属膜
82 透明導電層
83 光電変換層
84 裏面電極層
90、91、92 溝
94 周辺領域
Claims (10)
- 透光性基板と、
前記透光性基板上に設けられたセル層と、
前記セル層の両極の各々に設けられたバスバーと、
前記バスバー上に、金属膜と第1開口部を有する絶縁膜とがこの順に積層された防水シートと、
前記セル層、前記バスバー及び前記防水シート上に設けられた充填層と、
前記充填層上に設けられ、前記第1開口部の上方に、前記第1開口部より大きい第2開口部を有する保護層と、
一端を前記第1開口部に露出した前記金属膜に接続され、他端を前記第2開口部から引き出される電極と
を具備する
太陽電池パネル。 - 請求項1に記載の太陽電池パネルにおいて、
前記バスバーは、導電性ペースト又ははんだで形成されている
太陽電池パネル。 - 請求項1又は2に記載の太陽電池パネルにおいて、
前記バスバーは、
前記バスバーの略中央部に設けられたパッド部と、
前記パッド部から前記透光性基板の辺に沿って延伸する枝部と
を備え、
前記防水シートは、前記パッド部上に配置されている
太陽電池パネル。 - 請求項3に記載の太陽電池パネルにおいて、
前記枝部は、前記パッド部と接続する側の部分の太さが、その反対側の部分の太さよりも太い
太陽電池パネル。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の太陽電池パネルにおいて、
前記セル層の一方の極の前記バスバー上方の前記保護膜上に設けられた第1端子箱と、
前記セル層の他方の極の前記バスバー上方の前記保護膜上に設けられた第2端子箱と
を更に具備する
太陽電池パネル。 - (a)透光性基板上に、セル層の両極の各々の位置にバスバーを有するように前記セル層及び前記バスバーを形成する工程と、
(b)前記バスバー上に、金属膜と第1開口部を有する絶縁膜とをこの順に積層した防水シートを設ける工程と、
(c)前記セル層、前記バスバー及び前記防水シート上に、充填層と、前記第1開口部の上方に、前記第1開口部より大きい第2開口部を有する保護層とを配置してラミネーションする工程と、
(d)電極の一端を前記第1開口部に露出した前記金属膜に接続し、他端を前記第2開口部から引き出すようにする工程と
を具備する
太陽電池パネルの製造方法。 - 請求項6に記載の太陽電池パネルの製造方法において、
前記(a)工程は、
(a1)前記バスバーを、導電性ペースト又ははんだを塗布して形成する工程
を備える
太陽電池パネルの製造方法。 - 請求項6又は7に記載の太陽電池パネルの製造方法において、
前記(a)工程は、
(a1)前記バスバーが、前記バスバーの略中央部に設けられたパッド部と、前記パッド部から前記透光性基板の辺に沿って延伸する枝部とを備えるように形成する工程を備え、
前記(b)工程は、
(b1)前記防水シートを、前記パッド部上に配置する工程を備える
太陽電池パネルの製造方法。 - 請求項8に記載の太陽電池パネルの製造方法において、
前記枝部は、前記パッド部と接続する側の太さが、その反対側の太さよりも太い
太陽電池パネルの製造方法。 - 請求項6乃至9のいずれか一項に記載の太陽電池パネルの製造方法において、
(e)前記セル層の一方の極の前記バスバーに対応して前記保護膜上に第1端子箱を設け、前記セル層の他方の極の前記バスバーに対応して前記保護膜上に第2端子箱を設ける工程を更に具備する
太陽電池パネルの製造方法。
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