JP2009129965A - 成膜方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

成膜方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】強誘電体膜、圧電膜等に適用されるジルコン酸チタン酸鉛を有する膜の成膜方法について、成膜時に基板に飛来するパーティクル数を抑制すること。
【解決手段】Pbと(CH3)2CHCOCHCOCH(CH3)2で示される第1の有機化合物との金属錯体を含む第1の有機金属原料と、Zrと(CH3)2CHCOCHCOCH(CH3)2で示される第2の有機化合物との金属錯体を含む第2の有機金属原料と、Tiと第3の有機化合物との金属錯体を含む第3の有機金属原料とを含む原料を用いて化学気相成長法により、Pb、Zr、Tiを含む膜を形成することを特徴とする成膜方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、成膜方法及び半導体装置の製造方法に関し、特に、強誘電体膜、圧電膜等に適用されるジルコニウム、チタン及び鉛を有する膜の成膜方法及び半導体装置の製造方法に関する。
強誘電体メモリデバイスは強誘電体膜から構成される多数のキャパシタを有し、その強誘電体膜として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O3)、ランタン(La)ドープPZT(PLZT)等のPZT系材料、或いは、タンタル酸ビスマス酸ストロンチウム(SBT:SrBi2Ta2O9)、タンタル酸ニオブ酸ビスマス酸ストロンチウム(SBTN:SrBi2(Ta,Nb)2O9)等のビスマス(Bi)層状構造化合物等が用いられている。
ところで、強誘電体メモリデバイスの高集積化に伴い半導体チップにて占有率が大きい強誘電体キャパシタの微細化が進みつつある。しかし、微細化に関わるキャパシタ製造技術上の課題は、キャパシタの大容量化である。強誘電体メモリを構成する強誘電体キャパシタの容量を大きくする一般的な方法として、強誘電体膜の薄膜化が有効とされている。
強誘電体膜の形成方法としては現在、スパッタリング法、ゾルゲル法、気相成長(CVD; Chemical Vapor Deposition)法等が知られている。それらのうちスパッタリング法によるPZT膜の製造では、薄膜化による容量確保に限界がある。
スパッタリング法により形成したPZT膜は、キャパシタ下部電極膜の上に高温で成膜すると結晶性が悪くなるので、低温でアモルファスな膜を形成した後に、酸素雰囲気中で急速加熱処理を行って結晶化する工程が必要となる。しかし、急速加熱処理による結晶化は、700℃以上の高温が必要なため、強誘電体キャパシタに接続される導電性プラグを酸化させてしまうおそれがある。
そのような問題を改善することができる成膜方法としてCVD法が注目されている。CVD法によれば、PZT膜は成長過程においてキャパシタ下部電極膜上で良好な結晶性を保ったまま成長するので、結晶化工程が不要となってプロセスの低温化が期待できる。
CVD法により膜を形成する際に用いられる有機金属材料としては、特開2004−18994号公報(特許文献1)、特開2002−212129号公報(特許文献2)、特開2005−158919号公報(特許文献3)等に記載のように多くの種類がある。
種々の膜のうちPZT膜をCVD法により形成する場合に用いられる原料には特徴があり、室温にて固体である有機金属化合物が用いられる。量産を目的とする製造には、ハンドリング性を向上させるために有機金属化合物を有機溶剤に溶かして液化した原料が使用される。
CVD法で使用される多くの有機金属材料のうちPZT膜を形成するために用いられる原料として、特開2004−79695号公報(特許文献4)には、Pb(DPM)2、 Zr(DMHD)4 、Ti(OiPr)2(DPM)2を用いることが記載されている。それらの有機金属化合物は、テトラヒドロフラン或いは酢酸ブチルに溶解して液化され、液化した有機金属化合物を原料容器に充填している。
有機溶剤種に溶解する有機金属化合物の濃度は、一般的に0.5〜1.0mol/lである。原料容器に充填した各原料は、ヘリウム、アルゴン、窒素等の不活性ガスにより圧送され、液体流量を制御するマスフローコントローラを介して気化器に導入される。気化器とは、液体原料を気化する装置であり、予め原料の気化温度に加熱保温されている。
また、気化器の温度は、蒸気圧が一番低いZr(DMHD)4の気化温度、例えば200〜260℃の範囲にて使用されることが多い。
そして、気化器に導入されて気化された原料は、キャリアガスとともに成膜チャンバーに導入され、同時に導入された酸化剤との反応及び分解により、成膜チャンバー内の基板上にPZT膜が形成される。
特開2004−18994号公報 特開2002−212129号公報 特開2005−158919号公報 特開2004−79695号公報
しかしながら、特許文献4に記載された原料を使用してCVD法によりPZT膜を形成すると、PZT膜の形成中にパーティクルが基板上に飛来し易くなっていることが本発明者の実験により明らかになった。
パーティクルがPZT膜中に存在すると、電気回路の短絡による不良等が多発し、歩留まりの向上に支障をきたすことになる。
本発明の目的は、PZT系の膜を形成する際にパーティクルの発生を抑制することができる成膜方法と半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の1つの観点によれば、 (CH3)2CHCOCHCOCH(CH3)2で示される第1の有機化合物とPbとの金属錯体を含む第1の有機金属原料と、(CH3)2CHCOCHCOCH(CH3)2で示される第2の有機化合物とZrとの金属錯体を含む第2の有機金属原料と、第3の有機化合物とTiとの金属錯体を含む第3の有機金属原料とを含む原料を用いて化学気相成長法により、Pb、Zr、Tiを含む膜を形成することを特徴とする成膜方法が提供される。
本発明によれば、複数の有機金属原料間の付加体交換を抑制して基板に飛来するパーティクルを防止することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る成膜方法を実施するための成膜装置の一例を示す構成図である。
図1に示す成膜装置は、CVD法により膜を形成する装置であって、成膜チャンバー10内には、基板1を載置するウェーハステージ5と、基板1を加熱するヒータ6と、ウェーハステージ5の上方に配置されたシャワーヘッド7とを有している。
シャワーヘッド7は、成膜チャンバー10の上部のガス導入ポート10aから導入されるガスを拡散しつつ多数の孔を通してムラなく基板1に供給する構造を有するガス分散装置であり、シャワーノズルともいう。
また、成膜チャンバー10の下部には、排気管11を介して外部の真空ポンプ12に接続される排気ポート10bが設けられている。排気管11には、成膜チャンバー10に取り付けられた圧力計13の測定値に基づいて排気量を制御する自動圧力制御器(APC:Auto Pressure Controller)14が取り付けられている。
成膜チャンバー10のガス導入ポート10aは、第1のガス配管15を介して気化器16のガス排出ポートに接続される。また、第1のガス配管15の管路の途中には、排気管11に繋がるバイパス配管17が接続されている。
第1のガス配管15のうちバイパス配管17との接続部より上流側には、第2のガス配管18aを介して酸化剤供給源18が接続されている。酸化剤供給源18から供給される酸化剤として、例えば、酸素(O2)、オゾン(O3)、一酸化窒素(N2O)、二酸化窒素(NO2)のうち少なくとも1つのガスが使用される。
気化器16は、原料導入ポートから導入した液体原料を気化してガス排出ポートから送り出す装置であり、キャリアガスとともに導入した液体原料を霧化して気化チャンバー16a内に放出する気化ノズル16bと、霧化された液体原料を気化するヒータ16cとを有している。そして、気化チャンバー16a内では、ヒータ16cにより液体原料を予め気化温度に加熱し且つ保温する。なお、気化器16には、その内部の圧力を測定する圧力計(不図示)が取り付けられている。
気化ノズル16bには第1の給液管21と第3のガス配管19が接続されている。また、第3のガス配管19の上流にはキャリアガス源20が接続され、キャリアガス源20内にはアルゴン(Ar)、窒素(N2)等のキャリアガスが封入されている。
なお、第3のガス管19、第1のガス配管15及び成膜チャンバー10のそれぞれの外面はヒータ9により覆われ、気化された有機金属原料等の凝集を防止している。
気化器16内には、第1の給液管21を通して液体原料として導入される複数の有機金属原料が気化ノズル16bによって霧化される理由は、CVD原料の表面積を増加させて気化効率を高めるためである。
有機金属原料が気化する際には吸熱作用により気化チャンバー16aの温度が低下し易いので、これを防止するためには熱容量を稼げるステンレスなどの材質から気化チャンバー16aを構成する。
気化チャンバー16a内での気化圧力は、気化したガスの搬送先となる成膜チャンバー10内の圧力にも影響されるが、その内部に導入される液状の有機金属原料の流量及びキャリアガス流量によって制御される。
気化器16内の気化ノズル16bには、外部から第1の給液管21を介してマニホールド8の原料放出ポートが接続されている。また、マニホールド8の原料導入ポートには、第2〜第7の給液管22a〜22fが並列に接続されている。さらに、第2〜第8の給液管22a〜22fのそれぞれは、液体用のマスフローコントローラ(MFC)23a〜23fを介して第1〜第6の原料容器24〜29に接続されている。
第1〜第6の原料容器24〜29のそれぞれは、密封状態で有機溶剤、有機金属原料等の液体を収納する容器であって、そのような液体に対して耐腐食性が優れるステンレスなどの材料から形成されている。
また、第1〜第6の原料容器24〜29のそれぞれの上部に形成される空間には、不活性ガス源30に接続される不活性ガス搬送管31a〜31fが差し込まれている。不活性ガス源30には、ネオン、窒素、アルゴン等の不活性ガスが封入されている。
第1〜第6の原料容器24〜29のそれぞれには、内部に充填された液体原料に到達する深さで第2〜第7の給液管22a〜22fが差し込まれている。
これにより、第1〜第6の原料容器24〜29内に充填された液体原料は、不活性ガスの供給により、第2〜第7の給液管22a〜22f、マニホールド8及び第1の給液管21を介して気化器16内の気化ノズル16bに圧送されることになる。
以上のような第1〜第6の原料容器24〜29の構成に付随する部品、例えば第2〜第7の給液管22a〜22f、不活性ガス搬送管31a〜31f及びバルブ、ガスケット、Oリング等はそれぞれステンレスから形成されている。
ところで、第1のガス配管15、バイパス配管17、第2のガス配管18a、第3のガス配管19にはそれぞれ開閉バルブ33a〜33dが取り付けられている。また、第2〜第7の給液管22a〜22fのそれぞれに接続されるマスフローコントローラ23a〜23fの上流側と下流側には開閉バルブ34a〜34f、35a〜35fが取り付けられている。さらに、第2〜第7の給液管22a〜22fのうち第1〜第6の原料容器24〜29の近傍にも開閉バルブ36a〜36fが取り付けられている。
不活性ガス搬送管31a〜31fにはそれぞれ開閉バルブ37a〜37fが接続され、また、不活性ガス源30のガス放出端にも開閉バルブ38が接続されている。
開閉バルブ33a〜33d、34a〜34f、35a〜35f、36a〜36f、37a〜37f、38のそれぞれは制御回路39によって操作される。また、マスフローコントローラ23a〜23fの各種設定や、不活性ガス源30のガス放出量、酸化剤供給源18のガス放出量、キャリアガス源20のガス放出量の制御なども制御回路39によって行われる。
次に、成膜チャンバー10内のウェーハステージ5上に載置された基板1の上にPZT膜2を形成する方法について説明する。
図1に示した成膜装置において、Pb(DMHD)2を有機溶剤に溶解させて液化した第1の有機金属液体原料を第1の原料容器24の中に充填し、また、Zr(DMHD)4を有機溶剤に溶解させて液化した第2の有機金属液体原料を第2の原料容器25の中に充填し、Ti(OiPr)2(DPM)2又はTi(OiPr)2(DMHD)2を有機溶剤に溶解させて液化した第3の有機金属液体原料を第3の原料容器26の中に充填し、さらに、第6の原料容器29の中に有機溶剤を充填する。
有機溶剤としてテトラヒドロフラン(以下、THFとも記載する)、或いは酢酸ブチル(以下、n−Baとも記載する)を用い、溶解する有機金属原料の濃度を例えば0.5mol/l(モル/リットル)〜1.0mol/lとする。
なお、PZT膜を形成する際には、第4、第5の原料容器27、28は使用されない。
鉛(Pb)の有機金属原料であるPb(DMHD)2は、次式(11)に示される構造の第1の有機化合物とPbとの金属錯体である。なお、DMHDの化学式は、(CH3)2HC-COCHCO-CH(CH3)2である。
Figure 2009129965
また、ジルコニウム(Zr)の有機金属原料であるZr(DMHD)4は、式(12)に示される第2の有機化合物とZrとの金属錯体である。
Figure 2009129965
式(11)、(12)において、(CH3)2CH-C=O…は、酸素と炭素の二重結合、即ちC=Oにより、DMHDとしての安定状態を示している。また、(CH3)2CH-C-O-は、酸素と金属の1重結合、即ちC-Oで結合することにより、Pb又はZrとの結合状態を示している。
ここで、Pb、Zr等の金属をMで示し、金属Mに付加するDMHDの個数をnとすると、M(DMHD)nの構造式は次の式(13)で示される。
Figure 2009129965
なお、式(13)において、Rは(CH3)2CHを示し、Rは(CH3)2 CHを示している。
チタン(Ti)のCVD原料として、例えば、Ti(O iPr)2(DPM)2、Ti(O iPr)2(DMHD)2などの第3の有機金属原料が使用される。
Ti(O iPr)2(DPM)2は、Tiと式(14)で示される有機金属化合物の金属錯体であり、Ti(O iPr)2(DMHD)2は、Tiと式(15)で示される有機金属化合物の金属錯体である。なお、DPMの化学式は、(CH3)3C-CO-CH-CO-C(CH3)3で示される。
[OCH(CH3)2]2[(CH3)3C-COCHCO-C(CH3)3]2 (14)
[OCH(CH3)2]2[(CH3)2HC-COCHCO-CH(CH3)2]2 (15)
Pb(DMHD)2、Zr(DMHD)4およびTi(OiPr)2(DPM)2、Ti(OiPr)2(DMHD)2はそれぞれ室温において白色の固体であって微粉末状になっている。そのような固体原料は、そのままではCVD法の実施において取り扱いが難しいので、量産を目的とする製造装置への適用には不向きである。
このため、それらの固体原料を有機溶剤に溶解させることにより液化して第1〜第3の原料容器24〜26に充填する。なお、有機金属原料を有機溶剤に溶解して作製される液体原料を以下にCVD原料ともいう。
有機溶剤の種類には、テトラヒドロフラン(以下、THFと記載する)、或いは酢酸ブチル(以下、n−Baと記載する)を用いる。PZT膜を形成するために用いる有機溶剤としては、どちらの有機溶剤を選択しても同じ効果を得ることができる。なお、第6の原料容器29に充填される有機溶剤としてTHF又はn−Baが使用される。
CVD原料を構成する有機溶剤と単独の有機溶剤のそれぞれについては、その純度を上げるために蒸留処理などを行い、これにより液状のCVD原料の含有水分を0.1重量(wt)%以下に制御することが好ましい。特に、Pb(DMHD)2のCVD原料の現有水分は、0.1重量%以下になるように調整される。
また、第1〜第3の原料容器24〜26及び第6の原料容器29のそれぞれについては、CVD原料、有機溶剤を充填する前に、予め洗浄し、その後にベーキングなどの加熱処理により吸着水分を脱水しておく。
さらに、第1〜第3の原料容器24〜26にCVD原料を充填する際には、外部環境からの水分の混入を抑制するために湿度を管理できるグローボックス等をCVD原料の搬送容器として用いる。第6の原料容器29に有機溶剤を充填する際にも有機溶剤の搬送容器としてグローボックスル等を用いる。
上記した成膜装置によりPZT膜を基板上に形成する方法について説明する。
まず、成膜チャンバー10内のウェーハステージ5上に基板1を載置し、成膜チャンバー10内の圧力が0.1Torr〜20Torr(13.33Pa〜2666Pa)となるように自動圧力制御器14を制御し、さらにヒータ6により基板1を例えば620℃となるように加熱制御する。
なお、基板1の表面には、例えば、貴金属であるイリジウム或いは貴金属酸化物である酸化イリジウムが下地層として形成されている。
そのような状態で、不活性ガス源30から不活性ガスとしてヘリウム(He)を第1〜第3の原料容器24〜26に供給することによりそれらの内部空間の圧力を高くし、さらに、第2〜第4の給液管22a〜22cと第6の給液管22fにそれぞれ接続された開閉ノズル34a〜34c、34f、35a〜35c、35f、37a〜27c、37fを開くことにより、各CVD原料をマニホールド8に圧送する。
ここで、ヘリウム或いはその他の不活性ガスが圧送ガスとして用いられるのは、不活性ガスが有機金属化合物との反応が無く、なおかつ有機溶剤への溶解が少ないためである。
これにより、有機溶剤を用いて液化されたPb(DMHD)2、Zr(DMHD)4およびTi(OiPr)2(DPM)2の各CVD原料は、第6の原料容器22fから圧送された有機溶剤とともにマニホールド8内で混合され、第1の給液管21を通して気化器16に搬送される。Ti(OiPr)2(DPM)2の代わりにTi(OiPr)2(DMHD)2を使用しても成膜効果には変わりはない。
第1の給液管21での流量は、気化器16の気化能力、成膜チャンバー10へのガス流量などの条件によって決定され、第2、第3、第4及び第6の給液管22a〜22c、22fに接続されたマスフローコントローラ23a〜23c、23fにより制御される。
気化器16の気化チャンバー16a内では、気化ノズル16bにキャリアガス源20からキャリアガスが供給され、さらに、第1の給液管21から搬送された各CVD原料がキャリアガスとともに気化ノズル16bにより噴霧され、霧化されたCVD原料はヒータ16cによって気化されてCVD原料ガスとなる。
キャリアガスとして、有機金属化合物との反応を抑制するために不活性ガスが用いられる。
気化条件として、気化チャンバー16a内での温度を240℃〜280℃、好ましくは250℃〜270℃の範囲内に設定し、また、気化チャンバー16a内での気化圧力を20Torr(2666.4Pa)以下に設定する。内部の温度制御はヒータ16cによって行われる。
これらの条件により、気化器16内での気化効率が改善され、気化されずに生じる気化残渣が抑制される。この結果、気化残渣に起因するパーティクル発生が改善される。
気化圧力は、成膜チャンバー10の圧力に影響されるが、液状のCVD原料の流量、キャリアガスの流量などの調整によって制御される。
なお、気化チャンバー16a内の酸素分圧は、CVD原料の酸素含有量、気化チャンバー16a内での残留酸素等を低減することにより0.5Torr(66.7Pa)以下となるように設定される。
気化器16において気化されたCVD原料は、キャリアガスとともに第1のガス配管15に搬送され、さらに、第1のガス配管15の途中で酸化剤供給源18から酸化ガスが加えられ、それらの混合ガスが成膜チャンバー10のガス導入ポート10aに流入する。
ガス導入ポート10aを通してシャワーヘッド7内に流入したCVD原料ガスと酸化ガスは、その中で拡散され、さらに基板1に向けて放出される。
これにより、CVD原料ガスと酸化ガスは基板1表面の下地膜上にムラ無く到達し、そこで反応及び分解を繰り返すことによりPZT膜2が基板1上に形成される。この場合、基板1の表面には、イリジウム或いは酸化イリジウムが形成されているので、PZT膜2は(111)優先配向性を有する。
なお、PZT膜2の成膜終了後に、第1のガス配管15を流れるガスは、開閉ノズル33a、33bの切り替えにより流路が変更されてバイパス配管17を通して排気管11に搬送される。
次に、PZT膜を形成する際に基板1に飛来するパーティクルについて、本実施形態と従来技術の成膜方法を比較して説明する。
まず、従来技術の成膜方法によってPZT膜を形成する際に基板上に飛来するパーティクルについて説明する。
従来技術の成膜方法として、上記の実施形態と同様に図1に示した成膜装置を使用するCVD法を採用してPZT膜を形成する。そして、PZT膜を形成するために使用される有機金属化合物としてPb(DPM)2、Zr(DMHD)4、Ti(O iPr)2(DPM)2を使用する。そして、それらの有機金属化合物をTHF或いはn−Baに溶解して液化させる。
従来技術の成膜方法で使用する有機金属原料は、Pbの有機金属原料としてPb(DPM)2を使用する以外は、本実施形態と同じ原料とする。
有機溶剤種に溶解する有機金属化合物の濃度は、一般的に0.5mol/l〜1.0mol/lとなるように調整され、第1〜第3の原料容器24〜26に充填される。
第1〜第3の原料容器24〜26に充填した従来の各CVD原料のそれぞれは、上記実施形態と同様に不活性ガスにより圧送され、液体流量を制御するマスフローコントローラ23a〜23c及びマニホールド8を介して気化器16に導入される。気化器16の温度は、蒸気圧が一番低Zr(DMHD)4の気化温度に合わせて200℃〜260℃の範囲にて使用される。
温度が調整された気化器16に導入されたCVD原料は気化し、キャリアガスとともにシャワーヘッド7を通して成膜チャンバー10内に導入され、成膜チャンバー10内でヒータ6により予め加熱された基板1に供給される。また、シャワーヘッド7には、酸化ガスとしてO2及びN2Oの混合ガスが導入される。この場合のプロセス圧力は、0.1Torr〜20Torrの範囲に調整される。
以上のようにして基板1上に供給されたCVD原料ガスと酸化ガスの反応及び分解により基板1上にPZT膜を形成したところ多くのパーティクルが発生した。
従来技術の成膜方法によりPZT膜を形成する際に基板に飛来するパーティクルの発生原因は次の3つに分類される。
第1に、気化器16における気化条件により気化残渣が発生し、この気化残渣がパーティクルとなって基板1上に飛来する。
第2に、CVD原料中の液中に含まれるパーティクルが気化残渣となり、さらにこの気化残渣が基板1上に飛来する。
第3に、CVD原料間の気相反応により形成された前駆体がパーティクルとなり、そのまま基板1上に飛来する。
第1のパーティクルの発生原因に関して、気化器16の温度は、蒸気圧が最も低いZr(DMHD)4の気化温度に設定されることが多い。しかし、Zr(DMHD)4の気化温度では、気化器16内でPb(DPM)2が分解し始めて気化残渣が発生する。
これに対して、気化器16の温度をPb(DPM)2の気化温度に合わせると、Zr(DPM)4は気化されず、これに起因して気化残渣が発生する。このため、全CVD原料の気化を満足する気化温度を設定することができない。
次に、基板1上に飛来するパーティクルの気化温度依存を図2に示す。気化温度250℃を境にしてそれよりも温度が高くなっても低くなっても基板1上のパーティクル数が増加する。
図2において、それらのパーティクルの発生原因は、Pb(DPM)2の分解物とZr(DMHD)4に未気化物に起因する。最も少ない気化条件の250℃においても0.2μm以上のパーティクルが約200個検知され、量産を目的とする成膜方法では大きな問題となる。
なお、以下の説明においても、0.2μm以上の大きさのパーティクルを検出対象にする。パーティクル数は所定面積当たりでカウントされる。
第2のパーティクル発生原因に関しては、CVD原料自体にパーティクルの発生要因が存在する。即ち、Pb(DPM)2と有機溶剤の含有水分により加水分解が生じて、液中パーティクルが生成する。この液中パーティクルは含有水分が枯れるまで生じ、クそのCVD原料を初期状態で使用する場合にパーティクル数が約100個となったのが、CVD原料をクリーンルーム(CR)内で6ヶ月間保管した場合には約200,000個まで増加したことがある。
PbのCVD原料における液中のパーティクルと基板1上に飛来するパーティクルの関係を図3に示す。図3によれば、液中パーティクルの増加に伴い、基板1上に飛来する膜中のパーティクルも増加するので、CVD原料中の液中パーティクルが問題となる。
第3のパーティクル発生原因に関しては、パーティクルが基板1に飛来する前に、Pb(DPM)2とZr(DMHD)4の気相反応によりパーティクルが増加することに起因する。具体的には、Pb(DPM)2とZr(DMHD)4の付加体交換により、Zr(DPM)4が生成してパーティクルが増加する。
しかし、Zr(DPM)4は、非常に蒸気圧が低いために従来のPZTの成膜方法では十分な気化特性が得らず、この結果、Zr(DPM)4がガス凝縮してパーティクルとなる。
なお、Ti(O iPr)2(DPM)2は付加体交換が生じにくい。
次に、パーティクル数増加についてのPb(DPM)2の供給量依存を図4の実線に示す。
PZT膜の形成時にZr(DMHD)4とTi(O iPr)2(DPM)2の供給量を固定し、Pb(DPM)2のみの供給量を変化させたところ、パーティクル数は、Pb(DPM)2供給量の増加に伴い増加し、その後に飽和する。
この飽和はZr(DMHD)4の供給律速が原因である。例えば、図4の破線に示すように、Zr(DMHD) 4の供給量を0.6ccm/分から0.8ccm/分に増やすと、パーティクル数が飽和するPb(DPM)2供給量がさらに多い方にシフトして、パーティクルがさらに増加することがわかる。
以上のような理由及び実験結果によれば、PZT膜を形成するためにPb(DPM)2、Zr(DMHD)4、Ti(O iPr)2(DPM)2を有機金属原料として使用するとパーティクルが発生しやすくなることがわかる。
これに対して、本実施形成の成膜方法のように、PZT膜2を構成するPb、Zr、Tiのそれぞれの有機金属原料としてPb(DMHD)2、Zr(DMHD)4、Ti(O iPr)2(DPM)2を適用したところ、基板1上へのパーティクルの飛来を防止しつつPZT膜2を形成することが可能になった。なお、Tiの有機金属原料として、Ti(O iPr)2(DMHD)2を使用しても同様な結果が得られる。
PZT膜2を形成する場合のPb(DMHD)2の供給量と基板1上のパーティクルの数の関係を調べたところ、図5に示すような結果が得られた。この場合、Zr(DMHD)4とTi(O iPr)2(DPM)2の供給量を固定した。
図5によれば、Pb(DMHD)2の供給量には殆ど影響されずにパーティクルの数は所定面積において約20個となり、図4に示した従来技術に比べて1桁以上減少した。
したがって、Pb(DMHD)2の供給量を少なくとも約0.2cc/分〜1.2cc/分の範囲に設定すると、その供給量が増加しても基板1上のパーティクルは増加せず、その供給量はパーティクルの数に殆ど影響を与えない。
これは、PZT膜2を構成するPbの有機金属原料としてPb(DMHD)2を採用することにより、Zr(DMHD)4との気相反応において付加体交換によるZr(DPM)4の発生が防止されるためであると考えられる。この結果、Zr(DPM)4のガス凝縮により発生する気化残渣に起因したパーティクルの発生を抑制される。
次に、Pb供給量の違いによるPZT組成の変化について説明する。
Zr(DMHD)4とTi(O iPr)2(DPM)2の供給量を固定し、Pb(DMHD)2の供給量を変化させ、これによりZrとTiの総量に対するPb量の割合の変化を調べたところ、図6の実線に示すようになった。
また、Pb供給用の有機金属原料として、従来技術で採用されるPb(DPM)2を使用し、その他の成膜条件を同じにして同様な実験をしたところ、図6の破線に示すような結果が得られた。
これにより、本実施形態で使用されるPb(DMHD)2は、従来技術で使用されるPb(DPM)2と非常に類似する堆積特性を示すため、従来技術と同じ装置によって製造することができ、装置上の変更は不要となる。
次に、PZT膜の製造に関する下地の依存性について説明する。
上述したように、基板1の表面にはイリジウム或いは酸化イリジウムの下地膜を形成し、そのような下地膜の上に本実施形態によりPZT膜2を形成した。さらに、同じ構造の下地膜の上に従来技術によりPZT膜を形成した。それらのPZT膜は図7に示すような配向性を有した。
図7において、Pb(DMHD)2を用いる本実施形態の成膜方法によって作製したPZT膜2と、Pb(DPM)2を用いる従来技術の成膜方法によって作製したPZT膜は、双方とも(111)優先配向性を有している。
次に、本発明のCVD原料の気化温度とPZT膜に飛来するパーティクル数との相関を説明する。
まず、PZT膜の堆積条件を次のように設定する。
気化器16における圧力を20Torrに固定し、さらに気化器16における気化温度を240℃〜280℃の範囲にて条件を変える。また、基板1の表面に下地膜としてイリジウム膜を形成した。そして、成膜チャンバー10において、ヒータ6による基板1の加熱温度を620℃とし、プロセス圧力を20Torrに固定し、チャンバー内の酸素分圧を5Torrとする。
このような成膜条件により形成されたPZT膜に飛来するパーティクル数は、図8のような相関となり、ヒータ16cにより気化温度を250℃〜270℃に設定することにより約20個またはそれ以下になって気化効率が最適化される。
これにより、Pb(DMHD)2を用いる本実施形態の成膜方法によって気化残渣を減少させることができ、基板1の上に形成されたPZT膜2へ飛来するパーティクルを減少することができる。なお、図8において、パーティクルの最も少ない気化温度は260℃となっている。
次に、本実施形態のCVD原料の気化圧力とPZT膜に飛来するパーティクル数との相関を説明する。
まず、PZT膜の堆積条件を次のように設定する。
気化器16における圧力を10Torr、20Torr、30Torr、40Torrにて条件を変え、その圧力は、気化ノズル16bから導入するキャリアガスの流量の調整により実現される。また、気化器16における気化温度を260℃に固定する。さらに、基板1の表面に下地膜としてイリジウム膜を形成した。そして、成膜チャンバー10において、ヒータ6による基板1の加熱温度を620℃とし、プロセス圧力を20Torrに固定し、チャンバー内の酸素分圧を5Torrとする。
このような成膜条件により形成されたPZT膜2に飛来するパーティクル数は、図9のような相関となり、気化器16内の圧力を20Torr以下に設定することにより約20個またはそれ以下になって気化効率が最適化される。
これにより、Pb(DMHD)2を用いる本実施形態の成膜方法によって気化残渣を減少させることができ、基板1の上に形成されたPZT膜へ飛来するパーティクルを減少させることができる。
次に、本実施形態のCVD原料の含有水分量とPZT膜に飛来するパーティクル数との相関を説明する。
PZT膜2の作製条件は、気化器16内の圧力を20Torrに固定し、さらに気化器16内の気化温度を260℃に固定した。また、基板1の表面に下地膜としてイリジウム膜を形成した。そして、成膜チャンバー10において、ヒータ6による基板1の加熱温度を620℃とし、プロセス圧力を20Torrに固定し、チャンバー内の酸素分圧を5Torrとする。
そして、CVD原料のうち、酢酸ブチルに溶解したPb(DMHD)2のからなるCVD
原料に含まれる水分を0.05重量%、0.1重量%、0.5重量%に変化させ、PZT膜2へ飛来するパーテルクル量を調査した。
その他のCVD原料、即ち酢酸ブチルに溶解したZr(DMHD)2からなるCVD原料と、酢酸ブチルに溶解したTi(O iPr)2(DPM)2からなるCVD原料と、第6の原料容器29内に充填される有機溶剤についての含有水分量については0.1重量%とした。
なお、酢酸ブチルに溶解するPb(DMHD)2の濃度を0.1mol/lとした。
このような成膜条件により形成されたPZT膜2に飛来するパーティクル数は、図10のような相関となり、含有水分量が約0.1重量%から増えるに従ってPZT膜2に飛来するパーティクルが増加した。これは、Pb(DMHD)2に加水分解が生じるためである。
従って、Pb(DMHD)2の含有水分を制御することにより、パーティクルの基板1への飛来数を改善することができる。このことは、第6の原料容器29内に充填される有機溶剤についても同様に適用される。
これに対して、Pb(DPM)2を用いる従来技術の成膜方法によれば、CVD原料の含有水分に関わらずパーティクルが常に発生していた。
以上のように、CVD法によりPZT膜を作製する際に、その原料にPb(DMHD)2と、Zr(DMHD)4と、Ti(O iPr)2(DPM)2又はTi(O iPr)2(DMHD)2とを使用することにより原料間の付加体交換を抑制することができ、基板1上に飛来するパーティクルを抑制することができる。
この結果、パーティクルを起因とする膜の欠陥を大幅に低減することができ、デバイス作製の歩留まりを改善することができる。
また、気化条件として気化圧力20Torr以下、酸素分圧を0.5Torr以下とし、さらに気化器16に導入される有機溶剤の含有水分を0.1重量%以下に制御することにより、気化器16内に生じる気化残渣を抑制することができ、気化残渣に起因するパーティクルを抑制することができる。
さらに、Pb結晶成長用のCVD原料の含有水分を0.1重量%以下にすることにより、CVD原料内で加水分解を抑制することができ、CVD原料内の生成する液中パーティクルを低減させることが可能となる。この結果、気化残渣起因のパーティクルが抑制される
ところで、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、ランタン(La)、ニオブ(Nb)などをPZTに添加した強誘電体膜をCVD法により形成する場合は、それらの原料として有機金属原料が使用される。
Caの有機金属原料としてCa(DPM)2、Ca(DMHD)2等を使用し、Srの有機金属原料としてSr(DPM)2、Sr(DMHD)2等を使用し、Laの有機金属原料としてLa (DPM)3等を使用し、Nbの有機金属原料として、Nb(DPM)4等を使用する。それらの有機金属原料についても有機溶剤を用いて液化することにより、CVD原料として第4、第5の原料容器27,28等に充填して気化器16に供給される。
ドーパント用のCVD原料の供給方法として、第4、第5の原料容器27,28等のいずれかに独立して充填することにより別々のガスラインを使用して気化器16に供給する方法と、他のCVD原料に混合して第1〜第5の原料容器24〜28のいずれかに充填してガスラインを共用して気化器16に供給する方法がある。
ドーパント用のCVD原料を他のCVD原料に混合する方法として、ドーパント原料同士を混合して原料容器に充填する方法と、Pb、Zr又はTiのCVD原料に混合して原料容器に充填する方法がある。
次に、上記した成膜方法を適用する例として半導体装置の製造方法を説明する。
図11A〜図11Iは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、図11Aに示す断面構造を形成するまでの工程を説明する。
図11Aにおいて、p型又はn型のシリコン(半導体)基板41のメモリセル領域Aと周辺回路領域Bにおける所定の活性領域にp型不純物とn型不純物のいずれかを選択して導入することにより、メモリセル領域Aの活性領域に第1のウェル42aを形成され、周辺回路領域Bの活性領域には第2のウェル42bを形成する。
なお、シリコン基板41のうち活性領域の周囲には素子分離絶縁膜43が形成されている。
シリコン基板41の表面上に、ゲート絶縁膜44として例えばシリコン酸化膜を熱酸化法により形成する。さらに、第1のウェル42a上のゲート絶縁膜44の上に、間隔をおいて第1、第2のゲート電極45a,45bを形成する。
第1のウェル42aの上にゲート絶縁膜44を介して形成された2つのゲート電極45a、45bの両側で、第1のウェル42aと逆導電型の不純物をシリコン基板1にイオン注入してエクステンション領域47a、47b、47cを形成する。
次に、図11Bに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、シリコン酸化膜の形成とその後のエッチバックにより、ゲート電極45a,45bの側面に絶縁性のサイドウォール50を形成する。続いて、ゲート電極45a,45b及びサイドウォール50をマスクにして第1のウェル42aにエクステンション領域47a,47b,47cと同じ導電型の不純物をイオン注入することにより、エクステンション領域47a,47b,47cの一部に重なる第1、第2及び第3の高濃度不純物拡散領域48a,48b,48cを形成する。第1、第2及び第3の高濃度不純物拡散領域48a,48b,48cは、それぞれエクステンション領域47a、47b、47cとともに第1、第2及び第3のソース/ドレイン領域49a,49b,49cを構成する。
続いて、全面に、例えばスパッタリング法により、例えばコバルト膜を形成する。さらに、コバルト膜を熱処理することにより、ゲート電極45a,45bを構成するドープトシリコン膜とコバルト膜がシリサイド反応し、ゲート電極45a,45bの上面にシリサイド層46が形成される。また、図示はしていないが、高濃度不純物拡散領域48a,48b,48cの上層部においてもシリサイド層が形成される。その後、フッ酸等を用いて未反応のコバルト膜を除去する。
これにより、第1のウェル42a、ゲート絶縁膜44、第1のゲート電極45a、第1、第2のソース/ドレイン領域49a、49b等により第1のMOSトランジスタTが構成され、また、第1のウェル42a、ゲート絶縁膜44、第2のゲート電極45b、第2、第3のソース/ドレイン領域49b、49c等により第2のMOSトランジスタTが構成される。
続いて、MOSトランジスタT,Tをカバー絶縁膜51、第1の層間絶縁膜52で覆い、さらに、第1、第2及び第3の高濃度不純物拡散領域48a,48b,48cのそれぞれの上に第1、第2及び第3のプラグ電極55a,55b,55cを形成する。第1、第2及び第3のプラグ電極55a,55b,55cは、次のような工程により形成される。
まず、第1、第2のMOSトランジスタT、Tを覆う例えば酸窒化シリコン(SiON)のカバー絶縁膜51をプラズマ化学気相成長(P−CVD)法によりシリコン基板41の上に形成する。
次に、TEOS(テトラエトキシシラン)ガスを用いるP−CVD法により、カバー膜51上にシリコン酸化膜(SiO膜)を成長し、このシリコン酸化膜を第1の層間絶縁膜52とする。続いて、第1の層間絶縁膜52の緻密化処理として、常圧の酸素雰囲気中で第1の層間絶縁膜52を所定温度、所定時間で熱処理する。その後に、第1の層間絶縁膜52の上面を化学機械研磨(CMP)法により研磨して平坦化する。
カバー絶縁膜51及び第1の層間絶縁膜52をフォトリソグラフィー法によりパターニングすることにより、第1、第2及び第3のソース/ドレイン領域49a,49b,49cのそれぞれの上に、第1、第2及び第3のコンタクトホール52a,52b,52cを形成する。さらに、第1、第2及び第3のコンタクトホール52a,52b,52cの内壁及び底面には、グルー(密着)膜53として厚さ30nmのTi膜、厚さ50nmのTiN膜をスパッタリング法により順に形成する。
さらに、第1、第2及び第3のコンタクトホール52a,52b,52cを埋め込む厚さのタングステン(W)膜54をCVD法によりグルー膜53上に形成する。その後に、W膜54とグルー膜53をCMP法により研磨して第1の層間絶縁膜52の上面を露出させる。
これにより、第1、第2及び第3のコンタクトホール51a、52b、52c内に残されたW膜54及びグルー膜53は、それぞれ第1、第2及び第3のプラグ電極55a,55b,55cとなる。
次に、図11Cに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、第1の層間絶縁膜52と第1、第2及び第3のプラグ電極55a,55b,15cの上に、チタン(Ti)膜をスパッタリング法により20nmの厚さに形成する。Ti膜は、自己配向性の強い性質を有する金属膜の1つであり、c軸に配向する良好な結晶性を有する。続いて、Ti膜を窒素(N)雰囲気中で急速熱アニール(RTA)処理を行って窒化することによりTiN膜56を形成する。
TiN膜56は、酸化防止膜であり、Ti膜の結晶性を受け継ぐために、強く<111>に配向した良好な結晶性を有する。Ti膜を窒化させるのはTiが酸化し易いからであり、窒化により耐酸化性が向上する。TiN膜56は、第1の層間絶縁膜52及びプラグ電極55a,55b,55cを覆うとともに、次の工程で形成され膜の結晶性を向上させる配向性向上膜として機能する。
さらに、TiN膜56の上に酸素バリア膜57、電極膜58を順に形成する。酸素バリア膜17は、例えばスパッタリング法により形成された厚さ100nmのチタンアルミナイトライド(TiAlN)膜のような酸化防止機能を有する膜である。また、電極膜58は、スパッタリング法により形成されたIr膜であり、例えば100nmの厚さを有している。なお、電極膜58として、Pt膜のような他の貴金属膜、又は酸化イリジウムのような貴金属酸化膜を採用してもよい。
次に、図11Dに示すように、電極膜58上に強誘電体膜として例えばPZT膜59を形成する。
PZT膜59の形成は、有機金属材料としてPb(DMHD)2、Zr(DMHD)4、Ti(O iPr)2(DPM)2をそれぞれ有機溶剤により液化し、それらを上述した本実施形態の成膜方法の条件に従って図1に示す成膜装置の成膜チャンバー10内に供給することによって、CVD法により実施される。
これにより、Pb(DMHD)2とZr(DMHD)4の原料間の付加体交換を抑制することができ、基板41上に飛来するパーティクルを抑制することができる。
CVD原料の気化条件として気化圧力20Torr以下、酸素分圧を0.5Torr以下とし、さらに気化器16に導入される有機溶剤の含有水分を0.1重量%以下に制御することにより、気化残渣を抑制することができ、気化残渣に起因するパーティクルを抑制することができる。
さらに、Pb結晶成長用のCVD原料の含有水分を0.1重量%以下にすることにより、CVD原料内で加水分解を抑制することができ、CVD原料内の生成する液中パーティクルを低減させることが可能となる。
なお、PZT膜59の他の強誘電体膜として、PZTにCa、Sr、La、Nbなどのドーパントを添加したPZT系膜をCVD法により形成してもよく、ドーパント原料として有機金属原料が使用される。
ところで、PZT膜59は2ステップで形成されてもよく、例えば、一層目のPZT膜を5nmの厚さに形成し、二層目を115nmの厚さとする。
一層目と二層目のPZT膜の成膜時の基板温度は例えば620℃であり、成長雰囲気の圧力は例えば5Torr(約667Pa)である。一層目と二層目のPZT膜は同じ組成である。ただし、成長時に導入される酸素の分圧については、一層目のPZT膜の成長時を二層目のPZT膜の成長時よりも下げる。
低酸素分圧で成膜した方がPZT膜自身の結晶性が良好で、(111)に優先配向する。しかし、二層目のPZT膜も同じように低い酸素分圧で成長すると、強誘電体膜59中の酸素欠損が多くなり、その中を通るリーク電流が増大する原因となる。
次に、PZT膜59をオゾン(O3)と酸素(O2)との混合雰囲気中の減圧下でアニールし、これにより、PZT膜59中の酸素欠損を減少させておく。
次に、図11Eに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、PZT膜59上に、例えば厚さ150nmの酸化イリジウム(IrO)膜61をスパッタ法により形成する。ここで、導電性酸化物である酸化イリジウムを用いたのは、PZT膜59の水素劣化耐性を向上させるためであるが、Pt膜、SrRuO3(SRO)を用いてもよい。
続いて、酸化イリジウム膜61上に、膜厚100nmのイリジウムなどの貴金属膜62をスパッタリング法により形成する。なお、貴金属膜62とその下の酸化イリジウム膜61は、強誘電体キャパシタ用の上部電極膜となる。
続いて、貴金属膜62の上にキャパシタ形成領域を覆うハードマスク63を形成する。ハードマスク63の形成は、膜厚200nmのTiN膜63aをスパッタ法により形成し、その上に膜厚700nmのシリコン酸化膜63bをTEOS使用のプラズマCVD法により成膜し、これをフォトリソグラフィー法によりパターニングすることにより形成される。
次に、ハードマスク63から露出した領域の貴金属膜62から下側のIr電極膜58までの各層を誘導結合プラズマ(ICP)型エッチング装置を用いて連続して一括で高温エッチングする。その後に、ハードマスク63を構成するシリコン酸化膜63bを反応性イオンエッチングによる除去する。さらに、ハードマスク63を構成するTiN膜63a、およびTiNAlN膜57、TiN膜56を反応性イオンエッチングにより除去した後に、それらのエッチング残渣をウェット処理により除去する。これにより図11Fに示すスタック構造の強誘電体キャパシタQが形成される。
ここで、TiN膜56、酸素バリア膜57及び電極膜58は強誘電体キャパシタQの下部電極64を構成し、強誘電体膜59は強誘電体キャパシタQのキャパシタ誘電体膜となり、また、第1及び第2の酸化イリジウム膜60,61及び貴金属膜62は強誘電体キャパシタQの上部電極65を構成する。スタック型のキャパシタ構造においては、強誘電体キャパシタQの下部電極64は、各々のプラグ電極55a,55cとその周辺領域を覆って島状に形成されている。
次に、図11Gに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、第1の酸化アルミニウム(AlO;以降、ALOと表記する)膜66を保護膜として強誘電体キャパシタQ、層間絶縁膜52及び第2のプラグ電極55bの表面の上に形成する。ここでは、ステップカバレッジが良好な第1のALO膜66をALD(ALD;Atomic Layer Deposition)法により40nmの厚さに形成する。
続いて、強誘電体キャパシタQを覆う第1のALO膜66の上に、第2の層間絶縁膜67として例えばTEOSを用いたプラズマCVD法によりシリコン酸化膜を膜厚1500nm〜2500nm程度に形成する。その後、第2の層間絶縁膜67の上面をCMP処理により研磨する。
CMP処理後に、第2の層間絶縁膜67の脱水を目的として、例えばNOのプラズマアニール処理を施す。続いて、脱水処理された第2の層間絶縁膜67上に、第2のALO膜68を高周波スパッタ法により50nmの膜厚に形成する。さらに、第2のALO膜68の上に、TEOSを用いたプラズマCVD法により第3の層間絶縁膜69としてシリコン酸化膜を成膜する。
次に、図11Hに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、フォトレジストをマスクとするフォトリソグラフィー法により第3の層間絶縁膜69、第2のALO膜68、第2の層間絶縁膜67及び第1のALO膜66の一部をエッチングし、これにより第1、第3のプラグ電極55a,55cの上方の上部電極65の表面を露出させる第1、第3のビアホール70a,70cを形成する。
その後、強誘電体キャパシタQの膜質改善のための最後の回復アニールを行う。この場合の回復アニールとしては、例えば、温度500℃程度、O雰囲気の炉内でアニールを60分間程度行う。
続いて、フォトレジストをマスクとするフォトリソグラフィー法により、第3の層間絶縁膜69、第2のALO膜68、第2の層間絶縁膜67及び第1のALO膜66の一部をエッチングすることにより、第2のプラグ電極55bの上面に達する深さの第2のビアホール70bを形成する。
さらに、第1〜第3のビアホール70a〜70c内と第3の層間絶縁膜69上に、例えば、スパッタリング法により厚さ100nm程度のTiN膜を堆積して、これをグルー膜71とする。
続いて、第1〜第3のビアホール70a〜70c内を埋めるのに足る厚さのタングステン膜72を堆積した後、CMP法により第3の層間絶縁膜69の表面が露出までタングステン膜72とグルー膜71を研磨及び平坦化することにより、第1〜第3のビアホール70a〜70c内にそれぞれ第1〜第3のビアプラグ電極73a〜73cを形成する。この段階で、第2のビアプラグ電極73bとその下の第2のプラグ電極55bとで、via−to−viaコンタクトが実現できる。
次いで、図11Iに示すように、下側グルー膜74a、配線膜74b及び上側グルー膜74cから構成される金属配線75a、金属パッド75bを形成する。
具体的には、まず、全面に、例えばスパッタリング法により厚さ60nm程度のTi膜、厚さ30nm程度のTiN膜からなる下側グルー膜74aを形成し、さらに厚さ400nm程度のAlCu合金からなる配線膜74bを形成し、続いて厚さ5nm程度のTi膜、及び厚さ70nm程度のTiN膜からなる上側グルー膜74cを順次積層する。
続いて、フォトリソグラフィー技術を用いて、下側グルー膜74a、配線膜74b及び上側グルー膜74cを所定形状にパターニングすることにより、第1、第3のビアプラグ電極73a,73cに接続される金属配線75aと、第2のビアプラグ電極72bに接続される金属パッド75bを形成する。
その後に、特に図示しないが層間絶縁膜や更なる上層配線の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるスタック型の強誘電体メモリを完成させる。
以上のような工程により形成された強誘電体メモリでは、CVD法によりPZT系膜を形成する際に、PZT系膜の構成元素のうちPbとZrを供給する有機金属原料として、Pb(DMHD)2とZr(DMHD)4を使用しているので、原料間の付加体交換を抑制して基板41上に飛来するパーティクルを抑制することができる。
この結果、パーティクルを起因とするPZT系膜の欠陥を大幅に低減することができ、強誘電体メモリの歩留まりを改善することができる。
また、気化条件として気化圧力20Torr以下、酸素分圧を0.5Torr以下とし、さらに気化器16に導入される有機溶剤の含有水分を0.1以下に制御することにより、気化器16内に生じる気化残渣を抑制することができ、気化残渣に起因するPZT系膜中のパーティクルを抑制することができる。
さらに、Pb結晶成長用のCVD原料の含有水分を0.1重量%以下にすることにより、CVD原料内で加水分解を抑制することができ、CVD原料内の生成する液中パーティクルを低減させることが可能となる。この結果、気化残渣起因のパーティクルが抑制される
なお、Ca、Sr、La、NbなどをPZTに添加したPZT系の強誘電体膜をCVD法により形成する場合は、それらの原料として有機金属原料が使用される。
以上のように、PZT系膜中にパーティクルが入ることを防止することにより、強誘電体メモリを構成する強誘電体キャパシタの歩留まりを高くすることができ、しかも記憶容量の低下を防止することができる。
以上の説明は、本実施形態に係る成膜方法を半導体装置の製造に適用することを説明したが、その他のデバイスの製造、例えば次のような薄膜アクチュエータの製造に適用することができる。
PZTを有する膜は圧電効果を有し、薄膜アクチュエータとして利用することができる。その薄膜アクチュエータは、例えば酸化シリコン(SiO2)からなる絶縁膜の上に形成された第1電極膜と、第1電極膜上に形成されたPZT膜と、PZT膜上に形成された第2の電極とを有し、そのPZT膜の形成方法として本実施形態に係る成膜方法を採用する。
第1電極膜としては、PZT膜を(111)面に優先配向するために、例えば、その表層をプラチナから構成することが好ましい。
このような薄膜アクチュエータを構成するPZT系膜を上記の本実施形態の成膜方法により形成すると、パーティクルの発生が防止されたPZT膜によりアクチュエータとして優れた圧電効果が得られる。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、各構成要素を組み合わせること、その変形およびバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理および請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。
図1は、本発明の実施形態に係る成膜方法に使用する成膜装置の一例を示す構成図である。 図2は、従来技術に係る成膜方法における気化温度と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図3は、従来技術に係る成膜方法における原料液中パーティクル数と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図4は、従来技術に係る成膜方法におけるPb(DPM)2の供給量と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図5は、本発明の実施形態に係る成膜方法におけるPb(DMHD)2の供給量と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図6は、本発明の実施形態に係る成膜方法と従来技術に係る成膜方法のそれぞれに使用されるPb原料の種類とPZT膜の組成の違いを示す図である。 図7は、本発明の実施形態に係る成膜方法と従来技術に係る成膜方法のそれぞれに使用されるPb原料の種類とPZT膜の(111)面配向率の違いを示す図である。 図8は、本発明の実施形態に係る成膜方法における気化温度と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図9は、本発明の実施形態に係る成膜方法における気化圧力と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図10は、本発明の実施形態に係る成膜方法に使用される有機溶剤の含有水分と基板上のパーティクル数の関係を示す図である。 図11A〜図11Cは、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その1)である。 図11D、図11Eは、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その2)である。 図11F、図11Gは、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その3)である。 図11H、図11Iは、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図(その4)である。
符号の説明
1 基板
2 PZT膜
5 ウェーハステージ
6 ヒータ
8 マニホールド
10 成膜チャンバー
16 気化器
23a〜23f マスフローコントローラ
24〜29 原料容器
41 シリコン基板(半導体基板)
59 PZT膜
64 下部電極
65 上部電極
Qキャパシタ

Claims (6)

  1. Pbと次の式(1)に示される第1の有機化合物との金属錯体を含む第1の有機金属原料と、Zrと次の式(1)に示される第2の有機化合物との金属錯体を含む第2の有機金属原料と、Tiと第3の有機化合物との金属錯体を含む第3の有機金属原料とを含む原料を用いて化学気相成長法により、Pb、Zr、Tiを含む膜を形成することを特徴とする成膜方法。
    Figure 2009129965
  2. 前記第3の有機化合物は、次の式(2)又は(3)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
    [OCH(CH3)2]2[(CH3)3C-COCHCO-C(CH3)3]2 (2)
    [OCH(CH3)2]2[(CH3)2HC-COCHCO-CH(CH3)2]2 (3)
  3. 前記第1の有機金属原料、前記第2の有機金属原料及び前記第3の有機金属原料は、それぞれ有機溶剤に溶解されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成膜方法。
  4. 前記第1の有機金属原料、前記第2の有機金属原料及び前記第3の有機金属原料のそれぞれは、前記有機溶剤に溶解された後、気化されることを特徴とする請求項3に記載の成膜方法。
  5. 250〜270℃の温度条件で前記気化を行うことを特徴とする請求項4に記載の成膜方法。
  6. 半導体基板上方に下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極上に、Pbと次の式(4)に示される第1の有機化合物との金属錯体を含む第1の有機金属原料と、Zrと次の式(4)に示される第2の有機化合物との金属錯体を含む第2の有機金属原料と、Tiと第3の有機化合物との金属錯体を含む第3の有機金属原料とを含む原料を用いて化学気相成長法により、Pb、Zr、Tiを含む誘電体膜を形成する工程と、
    Figure 2009129965
    前記誘電体膜上に上部電極を形成する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
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