JP2009129851A - 横縞型燃料電池セルおよびセルスタック並びに燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池セルの長手方向におけるガス濃度差を低減し、燃焼による温度差を抑制することにより燃料電池セルの破壊を防止でき、信頼性のある燃料電池セルを提供する。
【解決手段】複数のガス流路を内部に備えた電気絶縁性の多孔質支持基板の表面に、内側電極、固体電解質および外側電極が順次積層された発電素子13を複数並設し、前記発電素子13の内側電極と、該発電素子13に隣接する他の発電素子13の外側電極とが電気的に接続されている横縞型燃料電池セル10であって、前記ガス流路は、ガスの流れ方向が互いに異なる第1ガス流路12aおよび第2ガス流路からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、横縞型燃料電池セルおよびセルスタック並びに燃料電池に関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料電池セルを複数接続してなるセルスタックを、収納容器に収容した燃料電池が種々提案されている。このような燃料電池セルとしては、固体高分子形燃料電池セル、リン酸形燃料電池セル、溶融炭酸塩形燃料電池セル、固体電解質形燃料電池セルなど、各種のものが知られている。とりわけ、固体電解質形燃料電池セルは、発電効率が高く、また、作動温度が600℃〜1000℃と高いため、その排熱を利用できるなどの利点を有しており、研究開発が推し進められている。
図8は、従来の固体電解質形燃料電池セルを示す一部破断斜視面である。この固体電解質形燃料電池セル10は、横縞型といって、多孔質絶縁体である平板状の多孔質支持基板11の表面に、燃料極層13a、固体電解質13bおよび空気極層13cが順次積層された多層構造の発電素子13を、多孔質支持基板11の長手方向に所定間隔をおいて複数形成することにより構成されている。互いに隣接する発電素子13は、それぞれ素子間接続部材17(「インターコネクタ」ともいう。)により電気的に直列に接続されている。すなわち、一方の発電素子13の燃料極層13aと他方の発電素子13の空気極層13cとが、素子間接続部材17により接続されている。尚、符号23は、導電性の集電層を示す。
また、多孔質支持基板11の内部には、隔壁51に隔てられて長手方向に貫通した複数のガス流路12が形成されている。このガス流路12に流れるガスは通常同一方向に向かって燃料電池セル10の一端から他端へと流れる。
前記横縞型燃料電池セル10において、固体電解質13bの酸素イオン伝導性が600℃以上で高くなるため、このような温度で空気極層13cに酸素を含むガスを流し、燃料極層13aに対しては前記ガス流路12に水素を含むガスを流すことにより、空気極層13cと燃料極層13aとの酸素濃度差が高くなり、空気極層13cと燃料極層13aとの間で電位差が発生する。
この電位差により、酸素イオンは、空気極層13cから固体電解質13bを介して燃料極層13aへ移動する。移動した酸素イオンが、燃料極層13aで水素と結合して水となり、同時に燃料極層13aで電子が発生する。
すなわち、空気極層13cでは、下記式(1)の電極反応を生じ、燃料極層13aでは、下記式(2)の電極反応を生じる。
Figure 2009129851

そして、一方の発電素子13の燃料極層13aと他方の発電素子13の空気極層13cとを電気的に接続することにより、一方の発電素子13の燃料極層13aから他方の発電素子13の空気極層13cへの電子の移動が起こり、両極間で起電力が生じる。
このように、固体電解質形型燃料電池セルでは、酸素と水素を供給することにより、前記の反応を連続して起こし、起電力を生じさせて発電する(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平10−003932号公報 特開2006−269276号公報
しかし、従来の横縞型燃料電池セルにおいては、発電素子13の配設方向(多孔質支持基板の長手方向)にガスが流れるため、ガス下流側に配置される発電素子13の発電で用いるガス組成は上流側に配置される発電素子13の発電の影響を受ける。すなわち、燃料ガス流れの下流側の発電素子13が発電で用いる燃料ガスの濃度は、それよりも上流側に位置する発電素子13の発電で使われる燃料ガスの濃度より低くなるため、燃料枯れを起こし、セルが破壊される危険がある。
特に最も下流側の発電素子13のみの電位低下はセルスタック全体の電位と比較すると小さいためセルスタック全体をモニターしている場合では把握できず、破壊の発見が遅れるおそれがある。さらに、横縞型セルスタックは複数の燃料電池セル10を並べて、それらの燃料電池セル10の発電素子13を直列に接続するため、1つの燃料電池セル10の破壊はすべての燃料電池セルスタック・バンドルの停止に直結する。これらは1つの燃料電池セル10における複数の発電素子13に供給される燃料ガス濃度が異なることが原因となっている。
本発明の課題は、燃料電池セルの破壊を防止でき、信頼性のある燃料電池セルおよびセルスタック並びに燃料電池を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、燃料ガスを多孔質支持体両端より導入することで発電素子の配設方向におけるガス濃度差を減少させることができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明における横縞型燃料電池セルおよびセルスタック並びに燃料電池は、以下の構成を有する。
(1)複数のガス流路を内部に備えた電気絶縁性の長尺状の多孔質支持体の表面に、内側電極、固体電解質および外側電極が順次積層された発電素子を複数並設し、該発電素子の内側電極と、該発電素子に隣接する他の発電素子の外側電極とが電気的に接続されている横縞型燃料電池セルであって、前記複数のガス流路は、ガスの流れ方向が互いに異なる第1ガス流路および第2ガス流路からなることを特徴とする。
(2)前記第1ガス流路および前記第2ガス流路は、前記多孔質支持体の長手方向に形成されるとともに、前記多孔質支持体の幅方向に並設されており、かつガスの流れ方向が互いに反対方向である(1)に記載の横縞型燃料電池セル。
(3)前記多孔質支持体のうち前記第1ガス流路と前記第2ガス流路とを隔てる領域を形成する部分は、開気孔率が他の領域を形成する部分の開気孔率より小さいことを特徴とする(1)または(2)記載の横縞型燃料電池セル。
(4)前記第1ガス流路および前記第2ガス流路における上流側の端部近くには、前記多孔質支持体の厚さ方向にガス供給口用の貫通孔が穿設されており、前記第1ガス流路および前記第2ガス流路の下流側には各ガス排気口が設けられていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の横縞型燃料電池セル。
(5)前記(4)に記載の横縞型燃料電池セルを、前記第1ガス流路に設けられた前記ガス供給口同士および前記第2ガス流路に設けられた前記ガス供給口同士が筒状のスペーサ部材を介して接続するように複数重ね合わせたセルスタックであって、一方の重ね合わせ方向端に位置する前記燃料電池セルの前記スペーサ部材が設けられていない側の各ガス供給口はそれぞれ封止されており、他方の重ね合わせ方向端に位置する前記燃料電池セルの前記スペーサ部材が設けられていない側の各ガス供給口にはそれぞれガス供給管が接続されていることを特徴とするセルスタック。
(6)(1)または(2)記載の横縞型燃料電池セルを複数重ね合わせたセルスタックであって、前記各燃料電池セルの長手方向における両端に、ガスマニホールドがそれぞれ配設されており、一方の前記ガスマニホールドの内部空間は前記第1ガス流路に接続しており、他方の前記ガスマニホールドの内部空間は前記第2ガス流路に接続しており、前記一方のガスマニホールドの内部空間同士は筒状のスペーサ部材を介して接続し、前記他方のガスマニホールドの内部空間同士は筒状のスペーサ部材を介して接続し、一方の重ね合わせ方向端に位置する前記燃料電池セルのガスマニホールドにそれぞれガス供給管が接続されていることを特徴とするセルスタック。
(7)(1)〜(4)のいずれかに記載の横縞型燃料電池セルが、収納容器内に複数収納されていることを特徴とする燃料電池。
本発明の横縞型燃料電池セルは、上記(1)、(2)によれば、複数のガス流路においてガスの流れ方向が互いに異なるガス流路を設けたので、発電に使われるガス量が、例えば燃料電池セルの長手方向で平均化されることにより燃料電池セルの長手方向におけるガス濃度差を低減でき、その結果、燃料枯れによる一部の偏ったセルの破壊を防止でき、信頼性の高い燃料電池セルを提供できる。
上記(3)によれば、ガスの流れ方向の異なる流路間の開気孔率を他の流路間の開気孔率に比べ小さくしたので、ガスの流れ方向の異なる流路間でのガスの拡散を抑制でき、同一流れ方向の各ガス流路間でのガス濃度を均一に保つことができる。
本発明のセルスタックは、(5)によれば、各燃料電池セルのガス流路を隣接する燃料電池セル間に設けた筒状のスペーサ部材を介して隣接する燃料電池セルのガス流路に連通させ、セルスタックの他方の端に位置する燃料電池セルのガス流路にガス供給管を接続させたので、セルスタックとは別個にガスマニホールド室を配設する必要がない。
(6)によれば、ガスマニホールドを各燃料電池セルの両端に配設したので、それぞれ安定したガスの供給を行えると共に、各燃料電池セルを確実に固定することができる。
本発明の燃料電池によれば、上記した横縞型燃料電池セルを用いるので、信頼性を確保した上で高い発電量を得ることができる。
尚、多孔質支持体内のガスの排気を多孔質支持体の両端から行うと共に、前記多孔質支持体の両端部に燃焼部を設けることにより、燃焼による温度差が抑制されるため燃料電池セルの破壊を防止でき、信頼性の高い燃料電池セルを提供できる。
次に、本発明の横縞型燃料電池セルの一実施形態について、図1および図2を参照して、説明する。図1は、横縞型燃料電池セル10の一実施形態を模式的に示す斜視図であり、図2は、中空平板状の電気絶縁性の多孔質支持基板(多孔質支持基体)を示す概略平面図である。
図1において、燃料電池セル10は長手方向(後述のガスの流れ方向)に所定間隔をおいて、複数の発電素子部13を配列することにより構成されている。それぞれの発電素子部13は、燃料極層13a、固体電解質13bおよび空気極層13cを順次積層した層構造となっている(図8を参照)。前記燃料極層13aは発生した電流を流すための導電体層23を介して多孔質支持基板11の表面と接続してもよい。尚、本発明の燃料電池セルは、図8の燃料電池セルと、後述する燃料ガス流路を除いて実質的に同一構成とされている。
互いに隣接する発電素子部13同士は、第1集電層17aおよび第2集電層17bからなる素子間接続部材17により直列に接続されている(図5(j)を参照)。すなわち、一方の発電素子部13の燃料極層13aの上に第1集電層17aが形成され、この第1集電層17aの周囲は、固体電解質13bにより被覆され、固体電解質13bから帯状に露出している。この第1集電層17aの露出した部分が第2集電層17bにより被覆され、この第2集電層17bにより、他方の発電素子部13の空気極層13cが電気的に接続された構造となっている。
多孔質支持基板11は、図2に示すように、平板棒状の多孔質な材質からなり、その内部には、内径の小さな複数の燃料ガス流路12が、隔壁51で隔てられて長手方向に延びるようにして貫通して設けられている。前記ガス流路12の数は、発電性能および構造強度の点から、例えば2〜20個が好ましく、6〜20個であるのがより好ましい。このように、多孔質支持基板11の内部にガス流路12を複数形成することにより、多孔質支持基板11の内部に大きなガス流路を1本形成する場合に比べて、多孔質支持基板11を扁平板状とすることができ、燃料電池セル10の体積当たりの発電素子部13の面積を増加し発電量を大きくすることができる。よって、必要とする発電量を得るための燃料電池セル本数を減らすことができる。また、燃料電池セル間の接続箇所数を減少させることもできる。
このガス流路12内に燃料ガス(水素ガス)を流し、かつ空気極層13cを空気等の酸素含有ガスに曝すことにより、燃料極層13aおよび空気極層13c間で前述した式(1)、(2)に示す電極反応が生じ、両極間に電位差が発生し、発電するようになっている。
本実施形態の特徴は、図2に示すように、燃料電池セル10の長手方向の一端からガス供給がなされる前記ガス流路12の一部からなる第1ガス流路12aと、他端からガス供給がなされる残りのガス流路12からなる第2ガス流路12bとを備え、前記第1ガス流路12aと前記第2ガス流路12bはガスの流れ方向が互いに異なるよう構成されていることである。前記第1ガス流路12aおよび前記第2ガス流路12bの上流側端部はそれぞれセラミックキャップ21にて封止されており、下流側端部はガス排気口とされ、第1ガス流路12aおよび第2ガス流路12bのガス排気口から排気される燃料ガスが燃焼されるようになっている。前記第1ガス流路12aおよび第2ガス流路12bはガスの流れ方向が互いに異なる以外は、個数および形状等は同じであるのが好ましい。
これにより多孔質支持基板11の長手方向における燃料ガス濃度は平均化され、燃料ガス濃度差を低減することができる。すなわち、燃料ガス濃度が平均化されていないと燃料最下流部の発電素子部のみが破壊されることがあるが、発電時はセル全体の電圧をモニターしているので一部の発電素子部が破壊されてもモニターできない可能性がある。これに対して、燃料ガス濃度を平均化しておけば、燃料枯れが起きた際に全体の電圧が下がるので、より早く検知できる。
前記各燃料電池セル10の第1および第2ガス流路へのガス供給において、図1〜図3に示すように、燃料電池セル10の長手方向の一端部は表面から裏面まで貫通した貫通孔20を形成し、該貫通孔20は前記第1ガス流路12aに連通し、かつ前記貫通孔20の燃料電池セル10表面および裏面側開口(ガス供給口)20aはそれぞれ隣接する燃料電池セル10間に固定された筒状のスペーサ部材22を介して隣接する燃料電池セル10のそれぞれの開口20aに連通している。同様に、燃料電池セル10の他端部は表面から裏面まで貫通した貫通孔24を形成し、該貫通孔24は前記第2ガス流路12bに連通し、かつ前記貫通孔24の燃料電池セル10表面および裏面側開口(ガス供給口)24aはそれぞれ隣接する燃料電池セル10間に固定された筒状のスペーサ部材22を介して隣接する燃料電池セル10のそれぞれの開口24aに連通しており、セルスタックの最下方に位置する燃料電池セル10(図3における最下端の燃料電池セル10)の前記一端部および他端部における下方側の前記開口20a、24aにそれぞれガス供給管25が接続されている。一方、セルスタックの最上方に位置する燃料電池セル10(図3における最上端の燃料電池セル10)の前記一端部および他端部における上方側の前記開口20a、24aはエンドキャップ26により封止されている。
このような構成とすることにより、セルスタックとは別個にガスマニホールド室を配設する必要がなく、コンパクトな設計が可能となる。
上記した構成において、ガスの排気は前記多孔質支持基板11の両端部から行われ、排気される前記ガスを燃焼させる燃焼部を前記両端部近傍にそれぞれ設けた。これにより、発電に用いられなかった余剰の燃料ガスを第1ガス流路12aおよび第2ガス流路12bの下流側端部のガス排気口から排気し、セル間に供給され発電に用いれらなかった余剰の酸素含有ガスも燃焼部内に排気し、余剰の燃料ガスと余剰の酸素含有ガスを反応させて燃焼させる。したがって、排気するガスの燃焼に伴う発熱が燃料電池セル10両端部で生じるので、従来のように燃料電池セル10の一方の端部に偏った温度分布を低減でき、燃料電池セル10の長手方向の温度分布をより平坦化することが可能となる。
前記燃料電池セル10を複数集合して、図3に示すようなセルスタックを組み立てる。このセルスタックの両端に、セルスタックで発生した電力を燃料電池外に取り出すための図示しない導電部材を取り付けて、収納容器内に収容して、燃料電池を製作することができる。 この収納容器に空気等の酸素含有ガスを導入し、水素等の燃料ガスをガス供給管25を通して燃料電池セル10内部に導入し、燃料電池セル10を所定温度に加熱すれば、燃料電池セル10によって発電することができる。使用された燃料ガス、酸素含有ガスは、燃焼部で燃焼させた後、収納容器外に排出される。
燃料電池セル10は、図示しないセル間接続部材を介して互いに電気的に接続されている。すなわち、セルスタックの端部において、一方の燃料電池セル10の一方の端部の素子間接続部材17と、該一方の燃料電池セル10の空気極層13cとが導通している。そして、前記素子間接続部材17は、セル間接続部材を介して、隣接する他方の燃料電池セル10の燃料極層13aと導通している。一方、前記一方の燃料電池セル10の他方の端部では、対向する表裏面に配設されている発電素子13同士が直列に接続されている。
このように、セルスタックは、前記した燃料電池セル10が、セル間接続部材を介して互いに電気的に接続されていれば、燃料電池セル10を密に配置することができるため、発電量当たりのセルスタックの体積を小さくすることができる。そのため、小型で、熱効率の高いセルスタックを提供することができる。
以下、燃料電池セル10を構成する各部材の材質を詳しく説明する。
(多孔質支持基板)
本発明に係る多孔質支持基板11は、Ni若しくはNi酸化物(NiO)と、希土類元素酸化物とからなっている。なお、希土類元素酸化物を構成する希土類元素としては、Y,La,Yb,Tm,Er,Ho,Dy,Gd,Sm,Prなどを例示することができるが、好ましくは、Y23やYb23、特にY23である。
前記NiあるいはNiO(NiOは、発電時には、通常、水素ガスにより還元されてNiとして存在する)は、10〜25体積%、特に15〜20体積%の範囲で多孔質支持基板11中に含有されているのがよい。
この多孔質支持基板11の熱膨張係数は、通常、10.5〜11.0×10-6(1/K)程度である。
多孔質支持基板11は、発電素子部13間の電気的ショートを防ぐために電気絶縁性であることが必要であり、通常、10Ω・cm以上の抵抗率を有していなければならない。Ni等の含量が前記範囲を超えると、電気抵抗値が低下し、電気絶縁性が損なわれてしまう。また、Ni等の含量が前記範囲よりも少ないと、希土類元素酸化物(例えばY23)を単独で用いた場合と変わらなくなってしまい、発電素子部13との熱膨張係数の調整が困難となってしまうからである。
また、Ni等以外の残量の全ては、通常、希土類元素酸化物の少なくとも1種である。しかし、少量、例えば5質量%以下の範囲で、MgOやSiO2などの他の酸化物、若しくは複合酸化物例えばジルコン酸カルシウムなどを含有していてもよい。
なお、前記多孔質支持基板11は、ガス流路12内の燃料ガスを燃料極層13aの表面まで導入可能でなければならず、このため、多孔質であることが必要である。一般に、その開気孔率は25%以上、特に30〜40%の範囲にあるのがよい。
本発明によれば、前記第1ガス流路12aおよび第2ガス流路12bのうちガスの流れ方向の異なる流路同士を隔てる隔壁51における開気孔率は他の流路間の隔壁51の開気孔率に比べて小さい。特には、前者の開気孔率は後者の開気孔率の0〜70%であるのがよい。この範囲内であれば、ガスの流れ方向の異なる流路間でのガスの拡散を抑制でき、各ガス流路12でのガス濃度を良好に保つことができる。
(燃料極層)
燃料極は、前記式(2)の電極反応を生じさせるものであり、本実施形態においては、固体電解質13b側の燃料極層13aと、多孔質支持基板11側の導電体層23との二層構造に形成されている。
前記固体電解質13b側の燃料極層13aは、それ自体公知の多孔質の導電性セラミックスから形成される。例えば、希土類元素が固溶しているZrO2(安定化ジルコニア)と、Niおよび/又はNi酸化物NiO(以下、Ni等と呼ぶ)とからなる。この希土類元素が固溶した安定化ジルコニアとしては、後述する固体電解質13bに使用されているものと同様のものを用いるのがよい。
燃料極層13a中の安定化ジルコニア含量は、35〜65体積%の範囲にあることが好ましく、またNi等の含量は、良好な集電性能を発揮させるため、65〜35体積%の範囲にあるのがよい。
さらに燃料極層13aの開気孔率は、15%以上、特に20〜40%の範囲にあるのがよい。
前記燃料極層13aの熱膨張係数は、通常、12.3×10-6(1/K)程度である。
また、燃料極層13aの厚みは、5μm以上20μm未満の範囲にあることが望ましい。厚み20μm以上であれば、固体電解質13bとの熱膨張差に起因して発生する熱応力を吸収できないようになり、燃料極層13aの割れや剥離などを生じるおそれがある。
燃料極のうち、前記多孔質支持基板11側の導電体層23は、多孔質支持基板11と同様、Ni若しくはNi酸化物と、希土類元素酸化物との混合体である。
前記Ni或いはNi酸化物(NiOは、発電時には、通常、水素ガスにより還元されてNiとして存在する)は、30〜60体積%の範囲で希土類元素酸化物中に含有されているのがよい。この範囲で調整することにより、多孔質支持基板11と導電体層23との熱膨張差を2×10-6/℃以下とすることができる。
導電体層23は、電流の流れを損なわないように、導電性であることが必要であり、通常、400S/cm以上の導電率を有していることが望ましい。Ni等の含量が前記範囲を下回ると、電気抵抗値が上昇し、電気伝導度が損なわれてしまう。燃料極層13a、導電体層23は、Ni量がほぼ同じであり、電気抵抗の点から導電体層23は、燃料極層13aと同一視できる。
この導電体層23の熱膨張係数は、通常、11.5×10-6(1/K)程度である。
また、この導電体層23の厚みは、80μm以上であることが望ましい。80μm未満であれば、長手方向に電流が流れるときの抵抗が増加して、燃料電池セル10内部に無視できない電圧降下が発生してしまう。
以上のように、燃料極を固体電解質13b側の燃料極層13aと、多孔質支持基板11側の導電体層23と二層に形成した構造であれば、多孔質支持基板11側の導電体層23のNi換算でのNi量或いはNiO量を40〜70体積%の範囲内で調整することにより、発電素子部13との接合性を損なうことなく、その熱膨張係数を、後述する固体電解質13bの熱膨張係数に近づけることができ、例えば両者の熱膨張差を、2×10-6/℃未満とすることができる。したがって、燃料電池セル10の作製時、加熱時、冷却時において両者の熱膨張差に起因して発生する熱応力を小さくすることができるため、燃料極の割れや剥離などを抑制することができる。このため、燃料ガス(水素ガス)を流して発電を行う場合においても、多孔質支持基板11との熱膨張係数の整合性は安定に維持され、熱膨張差による割れを有効に回避することができる。
(固体電解質)
固体電解質13bは、希土類又はその酸化物を固溶させたZrO2からなる安定化ZrO2からなる緻密質なセラミックスで構成されている。
ここで、固溶させる希土類元素又はその酸化物としては、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luなど、又は、これらの酸化物などが挙げられ、好ましくは、Y、Yb、又は、これらの酸化物が挙げられる。また、固体電解質13bは、8モル%のYが固溶している安定化ZrO2(8mol% Yttoria Stabilized Zirconia、以下、「8YSZ」という。)と熱膨張係数がほぼ等しいランタンガレート系(LaGaO3系)固体電解質を挙げることもできる。 また、固体電解質13bは、例えば、厚さが10〜100μmであり、例えば、相対密度(アルキメデス法による)が93%以上、好ましくは、95%以上の範囲に設定される。
このような固体電解質13bは、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有すると同時に、燃料ガス又は酸素含有ガスのリーク(ガス透過)を防止するためにガス遮断性を有している。
(空気極層)
空気極層13cは、導電性セラミックスから形成されている。導電性セラミックスとしては、例えば、ABO3型のペロブスカイト型酸化物が挙げられ、このようなペロブスカイト型酸化物としては、例えば、遷移金属型ペロブスカイト酸化物、好ましくは、LaMnO3系酸化物、LaFeO3系酸化物、LaCoO3系酸化物など、特にAサイトにLaを有する遷移金属型ペロブスカイト酸化物を挙げることができる。さらに好ましくは、600〜1000℃程度の比較的低温での電気伝導性が高いという観点から、LaCoO3系酸化物が挙げられる。
また、前記したペロブスカイト型酸化物において、AサイトにLaおよびSrが共存してもよく、また、BサイトにFe、CoおよびMnが共存してもよい。
このような空気極層13cは、前記した式(1)の電極反応を生ずることができる。
また、空気極層13cは、その開気孔率が、例えば、20%以上、好ましくは、30〜50%の範囲に設定される。開気孔率が前記した範囲内にあれば、空気極層13cが良好なガス透過性を有することができる。
また、空気極層13cは、その厚さが、例えば、30〜100μmの範囲に設定される。前記した範囲内にあれば、空気極層13cが良好な集電性を有することができる。
(素子間接続部材)
隣接する発電素子部13同士を直列に接続するために使用される素子間接続部材17は、一方の発電素子13の燃料極層13aと隣接する他方の発電素子13の空気極層13cとを電気的に接続するものであり、第1集電層17aと第2集電層17bとから構成され、これらは電気的に接続されている。
第1集電層17aは導電性セラミックスから形成されるが、燃料ガス(水素ガス)及び空気等の酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性を有していることが必要である。このため、かかる導電性セラミックスとしては、一般に、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO3系酸化物)が使用される。また、多孔質支持基板11内のガス流路12を通る燃料ガスと空気極層13cの外部を通る空気等の酸素含有ガスとのリークを防止するため、かかる導電性セラミックスは緻密質でなければならず、例えば93%以上、特に95%以上の相対密度(アルキメデス法)を有していることが好適である。なお、第1集電層17aの端面と、固体電解質13bの端面との間には、適当な接合層(例えばY23)を介在させることにより、シール性を向上させることもできる。
また、第1集電層17aとしては、金属層と、ガラスの入った金属ガラス層との二層構造としてもよい。金属層は、例えば、AgとNiの合金からなり、金属ガラス層は、Agとガラスからなる。前記金属ガラス層により、多孔質支持基板11内のガス流路12を通る燃料ガスの第2集電層へのリーク、および空気極層13cの外部を通る酸素含有ガスの前記金属層へのリークを有効に防止することができる。
一方、第2集電層17bは多孔質とされている。第2集電層17bとしては、LaCoO3系等の導電性セラミック(例えば空気極材料)、Ag−Pd等の貴金属から構成された多孔質とすることができる。第2集電材料の空気極層13cへの塗布量が少ない場合には第2集電材料が空気極層13cの気孔中に浸入し、層としては形成されない。特に、Ag−Pd等の貴金属はコスト低減のため塗布量が少ないため、空気極層13cは、空気極層材料とAg−Pd等の集電材料が混在して構成され、第2集電層は形成されない。一方、LaCoO3系等の導電性セラミックは、塗布量が多く、この場合には空気極層13c上に第2集電層が形成される。
(セル間接続部材)
セル間接続部材は、前記した一方の素子間接続部材17と前記他方の燃料電池セル10の空気極層13cとを電気的に接続するものであれば特に制限されず、例えば、耐熱性金属、導電性セラミックスなどから形成される。
また、セル間接続部材と、素子間接続部材17および空気極層13cとの接続部に、AgやPtなどの貴金属を含有するペーストなどの導電性接着剤を塗布することにより、セル間接続部材の接続信頼性を向上させることもできる。なお、燃料極層13aが、外部電極として形成されている場合には、セル間接続部材としては、好ましくは、Niフェルトなどから形成することができる。また、導電性接着剤としては、経済的な観点から、好ましくは、Ni金属を含有するペーストが挙げられる。
(スペーサ部材)
筒状のスペーサ部材22は、700〜1000℃程度の高熱にさらされるために、適宜のセラミックスまたは耐熱金属から形成されているのが好適である。また、各燃料電池セル10の表面とガスタイトに接合するための接合シール剤としては無機系セメントあるいはガラスが好ましい。
(製造方法)
次に、前記した横縞型燃料電池セルの製造方法について、図4および図5を参照して、説明する。
まず、支持基板成形体41を作製する。支持基板成形体41の材料として、体積基準での平均粒径(D50)(以下、単に「平均粒径」という。)が0.1〜10.0μmのMgO粉末に、必要により熱膨張係数調整用又は接合強度向上用として、Ni粉末、NiO粉末、Y23粉末、又は、希土類元素安定化ジルコニア粉末(YSZ)などを所定の比率で配合して混合し混合後の熱膨張係数が固体電解質13bのそれとほぼ一致するように調整する。この混合粉末を、ポアー剤と、セルロース系有機バインダーと、水とからなる溶媒と混合し、押し出し成形して、図4に示すように、内部にガス流路42を有する中空の板状形状で、扁平状の支持基板成形体41を作製し、これを乾燥後、900℃〜1100℃にて仮焼処理する。なお、ガスの流れ方向が異なるガス流路12間の開気孔率を他の流路間の開気孔率よりも小さくするためには、仮焼体におけるガス流れが異なる境界のガス流路に、例えば支持基板材料を充填し、熱処理することにより、ガスの流れ方向が異なるガス流路12間の開気孔率を他の流路間の開気孔率よりも小さくすることができる。
次いで、燃料極層、固体電解質を作製する。まず、例えば、NiO粉末、Ni粉末と、YSZ粉末とを混合し、これにポアー剤を添加し、アクリル系バインダーとトルエンとを混合してスラリーとし、ドクターブレード法にてスラリーを塗布して乾燥し、厚さ5〜20μmの燃料極層テープ43aを作製する(図5(a))。
次に、燃料極層テープ43aと同様にして、例えば、NiO粉末、Ni粉末と、Y23などの希土類元素酸化物とを混合し、これにポアー剤を添加し、アクリル系バインダーとトルエンとを混合してスラリーとし、ドクターブレード法にてスラリーを塗布して乾燥し、厚さ80μm以上の導電体層テープ43を作成する。この導電体層テープ43に前記燃料極層テープ43aを貼り付ける(図5(b))。当該貼り合わせたテープを発電素子13の形状にあわせて切断し、絶縁部を形成する部分を打ち抜く(図5(c))。
その後、図5(d)に示すように、燃料極層テープ43aが貼り付けられた導電体層テープ43を、前記仮焼した支持基板成形体41に、横縞状に貼り付ける。これを繰り返し行い、支持基板成形体41の表面に複数の導電体層テープ43を貼り付ける。なお、このとき一方の導電体層テープ43と、他方の導電体層テープ43とは、幅3〜20mmの間隔をあけて配置する。
次に、この導電体層テープ43を貼り付けた状態で乾燥し、その後、900〜1100℃の温度範囲で仮焼する(図5(d))。そして、燃料極層43aの第1集電層47aを形成したい部分に、マスキングテープ48を貼り付ける(図5(e))。
次に、この積層体を、8YSZにアクリル系バインダーとトルエンを加えてスラリーとした固体電解質溶液に漬けて、固体電解質溶液から取り出す。このディップにより、全面に固体電解質43bの層が塗布されるとともに、前記図5(c)で打ち抜いた空間にも絶縁体である固体電解質43bが充填される。
この状態で、1150〜1200℃、2〜4時間仮焼する。この仮焼中に、マスキングテープ48とその上に塗布された固体電解質43bの層を除去することができる。(図5(f)
次に、ランタンコバルタイト(LaCoO3)とイソプロピルアルコールとを混合したスラリーを印刷し、厚さ10〜100μmの空気極層43cを形成する。そして、950〜1150℃、2〜5時間焼き付ける(図5(g))。
そして、第1集電層47aを形成したい部分にAg/Niからなる金属層のシートを貼り付け、さらにAgとガラスを含む金属ガラス層のシートを貼り付けて(図5(g))、その後、1000〜1200℃で熱処理を行う。
次いで、第2集電層47bを所定位置に塗布して(図5(i))、横縞型燃料電池セル10を得ることができる(図5(j))。
なお、前記した各層の積層方法については、テープ積層、ペースト印刷、ディップ、および、スプレー吹きつけのいずれの積層法を用いてもよい。好ましくは、積層時の乾燥工程が短時間であり、工程の短時間化の観点から、ディップにより各層を積層する。
上記のように作製した横縞型燃料電池セル10に対して、図1のように貫通孔20を片面から他面まで貫通するように形成する。この貫通孔20は多孔質支持基板11内に形成されているガス流路12の一部(ガス流路12a)と連通させる。他端部においても残りのガス流路12bを連通させるために同様の貫通孔24を設ける。貫通孔20,24側のガス流路12端部はそれぞれセラミックキャップ21、またはシール部材等で封止する。
次に、互いに隣接する燃料電池セル10との間で各貫通孔20,24に筒状スペーサ部材22を嵌合し、接合シール剤にてガスタイトにシールすることで燃料電池セル10同士を固定する。そして、セルスタックの最上方に位置する燃料電池セル10の前記貫通孔20、24の上方側の開口20a、24aをセラミックからなるエンドキャップ26によりそれぞれガスタイトに封止する。
<他の実施形態>
上記した一実施形態においては、燃料電池セル10の長手方向の両端部の表裏面を貫通する貫通孔を設け、それらを第1および第2ガス流路12a,12bに連通させる構成としたが、図6に示すように、セラミックキャップ21にあらかじめ前記貫通孔20,24と同様の貫通孔を設け、該貫通孔をそれぞれ燃料電池セル10のガス流路12a、12bに連通するように形成し、このセラミックキャップ21間を筒状のスペーサ部材22で固定すると共に、該筒状のスペーサ部材22を介して前記貫通孔同士を連通させるように形成したマニホールド50を各燃料電池セル10の両端に接続してもよい。
本実施形態により、燃料電池セル10とマニホールド50を別個に製造できるため、効率よく製造できると共に、燃料電池セル10の両端部にマニホールド50が配設されるので、燃焼部による温度差の影響を一層低減することができ、燃料電池セル10の破壊を防止することができる。
<さらに他の実施形態>
上記した一実施形態においては、セルスタックの最下方に位置する燃料電池セル10の一端および他端部の貫通孔20,24の下方側の前記開口20a、24aにそれぞれガス供給管25を接続する構成としたが、図7に示すように、前記下方側の開口をスペーサ部材22を介してマニホールド50に接続し、該マニホールド50からガスの供給を行ってもよい。
本実施形態により、燃料電池セル10とマニホールド50を別個に製造でき、また簡単な構成とすることができるため、製造工程の効率化を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、前記の例では多孔質支持基板11の内部に6つのガス流路12を有し、互いにガスの流れ方向が異なるガス流路を3つずつとし、かつ同じ流れ方向のガス流路を隣接させ合うものとして説明したが、互いにガスの流れ方向が異なるガス流路を1つずつあるいはそれ以上として交互に配列してもよく、多孔質支持基板11の長手方向における燃料ガス濃度差を低減できるのであれば、それらの配列の組み合せの仕方を問わない。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
本発明の燃料電池セルの一実施形態を模式的に示した斜視図である。 本発明の多孔質支持基板の一実施形態を示す概略平面図である。 本発明のスタックセルの一実施形態を示す一部概略斜視図である。 本発明の多孔質支持基板の製造工程図である。 本発明の燃料電池セルの製造工程図である。 本発明のスタックセルの他の実施形態を示す一部概略斜視図である。 本発明のスタックセルのさらに他の実施形態を示す一部概略斜視図である。 従来の燃料電池セルの構造を示す一部破断斜視図である。
符号の説明
10 燃料電池セル
11 多孔質支持基板
12 ガス流路(第1ガス流路12a、第2ガス流路12b)
13 発電素子
13a 燃料極層
13b 固体電解質
13c 空気極層
17 素子間接続部材
20 貫通孔
20a 開口
21 セラミックキャップ
22 スペーサ部材
24 貫通孔
24a 開口
25 ガス供給管
26 エンドキャップ
50 マニホールド

Claims (7)

  1. 複数のガス流路を内部に備えた電気絶縁性の長尺状の多孔質支持体の表面に、内側電極、固体電解質および外側電極が順次積層された発電素子を複数並設し、該発電素子の内側電極と、該発電素子に隣接する他の発電素子の外側電極とが電気的に接続されている横縞型燃料電池セルであって、
    前記複数のガス流路は、ガスの流れ方向が互いに異なる第1ガス流路および第2ガス流路からなることを特徴とする横縞型燃料電池セル。
  2. 前記第1ガス流路および前記第2ガス流路は、前記多孔質支持体の長手方向に形成されるとともに、前記多孔質支持体の幅方向に並設されており、かつガスの流れ方向が互いに反対方向であることを特徴とする請求項1記載の横縞型燃料電池セル。
  3. 前記多孔質支持体のうち前記第1ガス流路と前記第2ガス流路とを隔てる領域を形成する部分は、開気孔率が他の領域を形成する部分の開気孔率より小さいことを特徴とする請求項1または2記載の横縞型燃料電池セル。
  4. 前記第1ガス流路および前記第2ガス流路における上流側の端部近くには、前記多孔質支持体の厚さ方向にガス供給口用の貫通孔が穿設されており、前記第1ガス流路および前記第2ガス流路の下流側には各ガス排気口が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の横縞型燃料電池セル。
  5. 請求項4に記載の横縞型燃料電池セルを、前記第1ガス流路に設けられた前記ガス供給口同士および前記第2ガス流路に設けられた前記ガス供給口同士が筒状のスペーサ部材を介して接続するように複数重ね合わせたセルスタックであって、一方の重ね合わせ方向端に位置する前記燃料電池セルの前記スペーサ部材が設けられていない側の各ガス供給口はそれぞれ封止されており、他方の重ね合わせ方向端に位置する前記燃料電池セルの前記スペーサ部材が設けられていない側の各ガス供給口にはそれぞれガス供給管が接続されていることを特徴とするセルスタック。
  6. 請求項1または2記載の横縞型燃料電池セルを複数重ね合わせたセルスタックであって、前記各燃料電池セルの長手方向における両端に、ガスマニホールドがそれぞれ配設されており、一方の前記ガスマニホールドの内部空間は前記第1ガス流路に接続しており、他方の前記ガスマニホールドの内部空間は前記第2ガス流路に接続しており、前記一方のガスマニホールドの内部空間同士は筒状のスペーサ部材を介して接続し、前記他方のガスマニホールドの内部空間同士は筒状のスペーサ部材を介して接続し、一方の重ね合わせ方向端に位置する前記燃料電池セルのガスマニホールドにそれぞれガス供給管が接続されていることを特徴とするセルスタック。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の横縞型燃料電池セルが、収納容器内に複数収納されていることを特徴とする燃料電池。
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