JP2009127720A - 流体バルブ装置および燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】弁座に対する弁部の着座性、弁口の閉弁性を確保することができる流体バルブ装置および燃料電池システムを提供する。
【解決手段】流体バルブ装置1は、弁口24を形成する弁座25と流体通過孔27とをもつボディ2と、カム面34,35をもつカムシャフト3と、ボディ2に設けられカムシャフト3をこれの軸線3c回りで回転させる駆動部4と、弁口24を開閉させる弁部51をもつ弁軸5と、弁軸5とカムシャフト3との間に位置するように弁軸5に設けられたプレート部材6(7,8)とを備える。プレート部材6(7,8)は、カムシャフト3のカム面34,35に沿って係合することにより弁座25を弁口24に対して開閉させる係合部70,80をもち、更に、弁軸5の軸長方向に沿った方向にバネ性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は流体バルブ装置および燃料電池システムに関する。
特許文献1は、流体が流れる弁口を形成する弁座と弁口に連通する流体通過孔とをもつボディと、ボディに回転可能に設けられカム面をもつカム部材と、ボディに設けられカム部材をこれの軸線回りで回転させる駆動モータと、弁口を開閉させる弁部をもつ弁軸と、弁軸を開弁方向に付勢するバネと、弁軸とカム部材との間に位置する押圧棒とを備えているバルブ装置を開示している。押圧棒の両端部はボディの係合孔に嵌合して係合されている。このものによれば、駆動モータが閉弁方向に駆動すると、カム部材が閉弁方向に回転し、カム面が弁軸を閉弁方向に移動させる。駆動モータが開弁方向に駆動すると、カム部材が開弁方向に回転し、カム面が弁軸を開弁方向に付勢する。特許文献2は、カム溝をもつ偏心カムと、偏心カムを回転させる駆動モータと、
スプールとをもつポペットリフト量制御機構を開示している。このものによれば、駆動モータが駆動すると、偏心カムが回転し、スプールがこれの軸長方向に沿って移動する。
特開昭60−126771号公報 特開昭60−84876号公報
上記した従来技術によれば、弁座、弁軸等の部品に精度のバラツキが存在していることがある。このような場合であっても、弁座に対する弁部の着座性、弁口の閉弁性を良好に確保するには限界があった。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、弁座、弁軸、カム面等の部品に精度のバラツキが存在していたとしても、弁軸の弁部を弁座に良好に押し当てることができ、従って、弁座に対する弁部の着座性、弁口の閉弁性を確保することができる流体バルブ装置および燃料電池システムを提供することを課題とする。
(1)様相1に係る流体バルブ装置は、(i)流体が流れる弁口を形成する弁座と弁口に連通する流体通過孔とをもつボディと、(ii)ボディに回転可能に設けられカム面をもつカムシャフトと、(iii)ボディに設けられカムシャフトをこれの軸線回りで回転させる駆動部と、(iv)弁口を開閉させる弁部をもつ弁軸と、(v)弁軸とカムシャフトとの間に位置するように弁体に設けられ、駆動部の駆動に伴いカムシャフトが回転するとき、回転するカムシャフトのカム面に沿って係合することにより弁部を弁口に対して閉弁および/または開弁させる係合部をもち、且つ、弁軸の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するプレート部材とを具備していることを特徴とする。
様相1によれば、駆動部の駆動に伴いカムシャフトがこれの軸芯回りで回転するとき、係合部がカムシャフトのカム面に沿って係合する。これにより弁部を弁口に対して閉弁弁および/または開弁させる。ここで、閉弁時の場合には、弁部を弁座に強く着座させると、弁部および弁座の摩耗が進行し易い。プレート部材は、弁軸の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するため、弁座、弁軸、カム面等の部品に精度のバラツキが存在していたとしても、弁軸の弁部を弁座に良好に押し当てて閉弁させることができる。従って、弁口の閉弁性を良好に確保することができる。従って弁座、弁軸、カム面等の部品に精度のバラツキの許容性を高めることができ、量産品として好適する。
更に、プレート部材は、弁軸の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するものの、プレート部材の表面に沿った面方向において、即ち、弁軸の軸直角方向において高い剛性を有する。このためプレート部材の係合部がカムシャフトのカム面に沿って係合しつつ摺動するとき、プレート部材の係合部の移動軌跡の安定性が確保される。従ってプレート部材の係合部の動作の安定性が維持される。
(2)様相2に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、係合部がカム面に沿って摺動するときにおいて弁軸の軸芯の傾斜を抑制する傾斜抑制部がボディに設けられていることを特徴とする。係合部がカム面に沿って摺動するとき、弁軸には付勢力が作用するため、弁軸の軸芯が傾くおそれがある。そこで傾斜抑制部は弁軸の軸芯の傾斜を抑制するため、弁軸の軸芯が傾くような変位が抑制される。従って、弁部の弁軸の移動が円滑となる。
(3)様相3に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、カム面は、閉弁用カム面と開弁用カム面とを備えており、プレート部材は、閉弁用カム面に係合する閉弁用係合部をもつ閉弁用プレート部材と、開弁用カム面に係合する開弁用係合部をもつ開弁用プレート部材とを備えていることを特徴とする。本様相によれば、閉弁用プレート部材の閉弁用係合部は、閉弁用カム面に係合しつつ摺動する。開弁用プレート部材の開弁用係合部は、開弁用カム面に係合しつつ摺動する。このように開弁用カム面と開弁用係合部とは、閉弁動作に対して独立して開弁動作を実施する。また閉弁用カム面と閉弁用係合部とは、開弁動作に対して独立して閉弁動作を実施する。閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとすると、流体バルブ装置の種類、用途などに応じて、Kc=Ko、Kc≒Ko、Kc>Ko、Kc<Koが例示される。
(4)様相4に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、閉弁用プレート部材の閉弁用係合部が閉弁用カム面に係合しつ摺動するとき、開弁用プレート部材の開弁用係合部が開弁用カム面に非接触であり、且つ、開弁用用プレート部材の開弁用係合部が開弁用カム面に係合しつ摺動するとき、閉弁用プレート部材の閉弁用係合部が閉弁用カム面に非接触であることを特徴とする。
閉弁用プレート部材の閉弁用係合部が閉弁用カム面に係合しつつ摺動するとき、開弁用プレート部材の開弁用係合部が開弁用カム面に非接触であるため、閉弁用係合部の閉弁動作は安定する。同様に、開弁用プレート部材の開弁用係合部が開弁用カム面に係合しつつ摺動するとき、閉弁用プレート部材の閉弁用係合部が閉弁用カム面に非接触であるため、開弁用係合部の開弁動作は安定する。
(5)様相5に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、閉弁用プレート部材および開弁用プレート部材のうちの少なくとも一方は、弁軸の軸長方向において位置調整できる構造とされていることを特徴とする。従って、閉弁用プレート部材の閉弁用係合部、および、開弁用プレート部材の開弁用係合部のうちの少なくとも一方の位置調整を実施できる。閉弁用係合部および開弁用係合部の面圧および/または摺動性を調整できる。この場合、閉弁用プレート部材および開弁用プレート部材をブロックに取り付け、ブロックを弁軸の軸長方向に沿って移動させ得る構造が例示される。
(6)様相6に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとするとき、Kc/Koは0.8〜1.2に設定されていることを特徴とする。Kc/Koは同程度であるため、閉弁用プレート部材および開弁用プレート部材の共通部品化に有利となり、コスト低減に貢献できる。
(7)様相7に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとするとき、Kc>KoまたはKc=Koの関係に設定されていることを特徴とする。
閉弁用プレート部材は厚み方向にバネ性を発揮しつつも、開弁用プレート部材よりも剛性が高めである。従って、閉弁用カム面と閉弁用係合部との摺動による閉弁駆動力を閉弁用プレート部材に効果的に伝達でき、閉弁動作を良好になし得る。
(8)様相8に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとするとき、Kc≦Koの関係に設定されていることを特徴とする。
開弁用プレート部材は厚み方向にバネ性を発揮しつつも、閉弁用プレート部材よりも剛性が高めである。従って、開弁用カム面と開弁用係合部との摺動による開弁駆動力を開弁用プレート部材に効果的に伝達できる。この場合、閉弁状態の弁部が弁座に凍結等で固着しているとき、弁部を開弁させるのに有利である。
(9)様相9に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、カムシャフトの軸長方向の一端部は駆動部に接続され、軸長方向の他端部は、ボディに設けられた軸受に回転可能に支持されており、軸受は、プレート部材の係合部の移動空間を形成するように切欠をもつことを特徴とする。プレート部材の係合部の移動空間が切欠により形成されている。このため、ボディ内が狭いときであっても、係合部の移動空間が確保され、カム部のカム動作が確保される。
(10)様相10に係る流体バルブ装置によれば、上記様相において、プレート部材はこれのバネ定数を調整するバネ定数調整部をもつことを特徴とする。バネ定数調整部はリブ、突起、孔、スリット、溝が例示される。この場合、プレート部材の厚み方向のバネ定数、および/または、プレート部材の面方向のバネ定数が調整できる。
(11)様相11に係る燃料電池システムは、燃料極および酸化剤極をもつ燃料電池と、燃料電池の燃料極に供給される燃料を通過させる燃料通路と、燃料電池の酸化剤極に供給される酸化剤を通過させる酸化剤通路と、燃料電池の燃料極から排出された発電反応後の燃料オフ流体を通過させる燃料オフ通路と、燃料電池の酸化剤極から排出された発電反応後の酸化剤流体を通過させる酸化剤オフ通路とを具備する燃料電池システムにおいて、燃料通路、酸化剤通路、燃料オフ通路および酸化剤オフ通路のうちの少なくとも一方は、上記した各様相に記載の流体バルブ装置を備えていることを特徴とする。本様相によれば、上記した様相と同様の作用効果が得られる。
本発明によれば、駆動部の開弁方向への駆動に伴い、カムシャフトがこれの軸芯回りで開弁方向に回転するとき、係合部がカムシャフトのカム面に沿って係合しつつ一方向に摺動する。これにより弁部を弁口に対して開弁させる。また駆動部の閉弁方向への回転に伴いカムシャフトがこれの軸芯回りで閉弁方向に回転するとき、係合部がカムシャフトのカム面に沿って係合しつつ他方向に摺動する。これにより弁部を弁口に対して閉弁させる。
このとき、プレート部材は、弁軸の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するため、弁座、弁軸、カム面等の部品に精度のバラツキが存在していたとしても、バラツキをプレート部材のバネ性により吸収し、弁軸の弁部を弁座に良好に押し当てて閉弁させることができる。従って、弁座に対する弁部の着座性、弁口の閉弁性を確保することができる。故に弁座、弁軸、カム面等の部品に精度のバラツキの許容性を高めることができ、量産品として適する。
更に、プレート部材は、プレート形状という形状特性を有するため、弁軸の軸長方向に沿った方向に所定のバネ性を発揮できるものの、プレート部材の表面に沿った面方向において、即ち、弁軸の軸直角方向において高い剛性を発揮できる。換言すると、プレート部材の厚み方向(弁軸の軸長方向に沿った方向)におけるバネ定数よりも、プレート部材の面方向(弁軸の軸芯に対して軸直角方向)におけるバネ定数は、高いという特性が得られる。このためプレート部材の係合部がカムシャフトのカム面に沿って係合しつつ摺動するとき、係合部がプレート部材の面方向においてずれ変位することが抑制される。故に、係合部の移動軌跡の安定性が確保される。従ってプレート部材の係合部の動作の安定性が維持される。
ボディは、流体が流れる弁口を形成する弁座と、弁口に連通する流体通過孔とをもつものである。流体は、特に限定されず、液体でも、気体でも良い。カムシャフトはボディに回転可能に設けられており、カム面をもつ。駆動部は、ボディに設けられており、カムシャフトをこれの軸線回りで回転させるものである。弁軸は弁口を開閉させるための弁部をもつ。カムシャフトの端部を回転可能に支持する軸受部は、円筒形状でも良いし、半円筒形状でも良いし、2/3円筒形状でも良く、要するにカムシャフトのシャフト部の軸芯の回りを1周していなくても良い。プレート部材は、弁軸とカムシャフトとの間に位置するように弁体に設けられている。プレート部材は、係合部に向かうにつれて幅が狭くなる形状(V形状、扇形状、Y形状)にできる。駆動部の駆動に伴いカムシャフトが回転するとき、プレート部材の係合部はカム従動子として機能し、従って、回転するカムシャフトのカム面に沿って係合しつつ摺動する。これによりカムシャフトの回転運動が弁軸の直進運動に変換され、弁軸の弁座をボディの弁口に対して開閉させることができる。プレート部材は、弁軸の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するものであり、材質は限定されない。
上記したカム面は、閉弁用カム面と開弁用カム面とを備えていることが好ましい。プレート部材は、閉弁用カム面に係合する閉弁用係合部をもつ閉弁用プレート部材と、開弁用カム面に係合する開弁用係合部をもつ開弁用プレート部材とを備えていることが好ましい。更に、係合部がカム面に沿って摺動するときにおいて弁軸の軸芯の傾斜を抑制する傾斜抑制部がボディに設けられていることが好ましい。
(実施形態1)
図1〜図9は実施形態1を示す。図1は、弁部が開弁位置に設定されている流体バルブ装置を示す。図2は、弁部が閉弁位置に設定されている流体バルブ装置を示す。図9は流体バルブ装置を示す。流体バルブ装置1(以下、バルブ装置という)は、例えば燃料電池システム等の流体システムに使用されており、流体(例えば燃料電池システムでは反応ガス(例えば、酸素含有ガス等のカソードガス、水素ガス等のアノードガス)の供給および停止を実施するシャットバルブとして使用されるものである。図1に示すように、バルブ装置1は、硬質樹脂(例えばPPS樹脂等)または金属製(例えば鉄、アルミニウム合金等)のボディ2と、カムシャフト3と、駆動部として機能する駆動モータ4と、弁軸5と、閉弁および開弁用のプレート部材6(係合部材)とを備えている。
図1および図2に示すように、ボディ2は、第1ボディ21と、取付具98kおよびシール部23を介して第1ボディ21に固定された第2ボディ22とを備えている。第1ボディ21は、流体が流れる円形状の弁口24を形成するように筒形状に突出する弁座25と、弁口24に連通する弁室26と、弁室26および弁口24に連通する流体通過孔27(図9参照)とをもつ。弁室26は作動室29に対して非連通とされている。
弁口24はボディ2の一面2fに開口している。弁口24は、燃料電池システムでは、燃料電池のスタックの酸化剤極に連通する。流体通過孔27はボディ2の他面2sに開口する。ボディ2の一面2fおよび他面2sは互いに交差(直交)する面とされている。
バルブ装置1が例えば燃料電池システムに適用される場合には、弁口24は燃料電池の酸化剤極(カソード)の出口または入口に繋がる。弁室26および作動室29は、第2ボディ22の遮蔽壁28により区画されている。遮蔽壁28は、弁室26および作動室29に連通する軸孔28aをもつ。
図1に示すように、第1ボディ21のモータ取付側には、貫通孔201をもつベース200が着脱可能に取り付けられている。図8に示すように、ベース200は、第1ボディ21に取付具98bにより着脱可能に取り付けられている。
図1および図2に示すように、カムシャフト3は、ボディ2に回転可能に設けられたシャフト部30と、シャフト部30の軸長方向の中間部に設けられた突起状をなすカム部32とをもつ。シャフト部30は金属で形成しても良いし、硬質樹脂で形成しても良い。カム部32は金属で形成しても良いし、硬質樹脂で形成しても良い。カム部32の径はシャフト部30の径よりも大きくされている。図1に示すように、カムシャフト3の軸長方向の一端部3fは、ボディ2のベース200の貫通孔201にブッシュ203(軸受)および係止リング204(係止具)を介して回転可能に嵌合されている。カムシャフト3の軸長方向の一端部3fは、ベース200の表出面よりも寸法ΔL1ぶん駆動モータ4側に突出し、駆動モータ4と連結されている(図1,図3参照)。
駆動モータ4は入力パルス数に応じて駆動するステッピングモータであり、カムシャフト3の軸長方向の一端部3f(上端部、スプラインやセレーション等の噛合突起部)に嵌合する嵌合孔40(スプラインやセレーション等をもつ噛合孔)をもつ。カムシャフト3の軸長方向の他端部3s(下端部)は、第2ボディ22の一部を形成する突起状の軸受部22kに回転可能にあてがわれている。軸受部22kは、空間22h(図1参照)を形成するように非リング形状をなしている。軸受部22kは切欠22x(図1,図8参照)を備えており、カムシャフト3の軸芯3cの回りの所定範囲において(例えば2/3周)する範囲内で、カムシャフト3の軸長方向の他端部3sを覆っている。
このように軸受部22kの切欠22xにより空間22hが形成される。このため、閉弁用プレート部材7の閉弁用係合部70の移動および/または撓みのための必要空間が確保される。ここで、軸受部22kの内面22i(断面で円弧形状)は、カムシャフト3のシャフト部30の外周面30pに接触しつつ摺動する。従って、図1に示すように、カムシャフト3はこれの軸長方向において、軸受部22kおよびベース200により両端支持されており、カムシャフト3の回転動作の円滑性が確保されている。
カム部32はカム面33をもつ。図1および図2に示すように、カム面33は、互いに背向する閉弁用カム面34と、開弁用カム面35とを備えている。閉弁用カム面34は、カムシャフト3の軸芯3cに対して螺旋状に傾斜している。開弁用カム面35は、カムシャフト3の軸芯3cに対して閉弁用カム面34と同じ向きに螺旋状に傾斜している。なお、カム部32は軽量性等を考慮し、硬質樹脂またはゴム等の高分子材料を基材としても良い。場合によって金属を基材としても良い。閉弁用カム面34および開弁用カム面35は、互いに背向して反対側に形成されており、しかも外面に露出しているため、カム溝を形成する場合よりも成形が容易となる。故に、閉弁用カム面34のカム曲線、開弁用カム面35のカム曲線を適切に成形できる。従ってシャフト部30およびカム部32を含むカムシャフト3全体を、樹脂等の高分子材料の成形で一体成形することも可能であり、コスト低廉化に一層貢献できる。
図5は閉弁用カム面34のカム曲線の展開軌跡を示す。図6は開弁用カム面35のカム曲線の展開軌跡を示す。上記した閉弁用カム面34のカム曲線、開弁用カム面35のカム曲線を必要に応じて設定すれば、弁軸5の弁部51の動作速度などを任意に設定できる。
図5に示すように、閉弁用カム面34は、両端に第1平坦面34fおよび第2平坦面34sをもつ。図6に示すように、開弁用カム面35は、両端に第1平坦面35fおよび第2平坦面35sをもつ。第1平坦面34f,35fおよび第2平坦面34s,35sは、カムシャフト3のシャフト部30の軸芯3cに対して軸直角方向に沿っている。
閉弁用カム面34において、第1平坦面34fは、弁部51を閉弁状態に維持し、弁部51が開弁方向に戻ることを抑制する(図5および図2参照)。これに対して開弁用カム面35において、第2平坦面35sは、弁部51を開弁位置に維持しており、弁部51が閉弁方向に戻ることを抑制する(図6および図1参照)。
なお、閉弁用カム面34および開弁用カム面35によれば、カムシャフト3が軸芯3cの回りを270〜340°(例えば315°)回転すると、開弁位置から閉弁位置に変更できる。
弁軸5について説明を加える。図1および図2に示すように、弁軸5は、ボディ2の遮蔽壁28の軸孔28aに移動可能に挿入された長軸形の軸部50と、軸部50の先端(下端)に形成された鍔状をなす弁部51と、軸部50に取付具98x(ロックナット)により固定されたブロック52とを備えている。弁軸5の軸芯5vはカムシャフト3の軸芯3cに対して寸法M(図1参照)離間している。弁軸5はカムシャフト3とほぼ平行となるように並設されている。
図1および図2に示すように、鍔状をなす弁部51は、軸部50よりも径大とされている。弁部51には、弁部51よりも軟質の弾性被覆層54が積層されており、これにより弁口24を弁部51で閉弁しているとき、弁口24のシール性が確保される。弾性被覆層54は、弁部51のうち弁口24に対面する部分54aと、弁口24に背向するように遮蔽壁28に対面する部分54cにも被覆されている。閉弁時には、図2において矢視M1として示すように、弁座25の先端部(上端部)が弾性被覆層54にこれの厚み方向に食い込んでおり、閉弁封止性が高まる。
図1および図2に示すように、プレート部材6は、弁軸5の軸部50にブロック52を介して取付具98xにより着脱可能に取り付けられている。プレート部材6は、閉弁用カム面34に係合する閉弁用係合部70をもつ閉弁用プレート部材7と、開弁用カム面35に係合する開弁用係合部80をもつ開弁用プレート部材8とを備えている。閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は、ブロック52の長さ相当ぶん間隔を隔てて、互いに対向するように並設されている(図1参照)。なお本実施形態によれば、弁軸5の軸長方向において、開弁用プレート部材8および閉弁用プレート部材7のうち、閉弁用プレート部材7は開弁用プレート部材8よりも弁部51に接近した位置に配置されている。換言すると、開弁用プレート部材8は閉弁用プレート部材7よりも弁部51から離間した位置に配置されている。
図8は開弁用プレート部材8の平面視を示す。図8に示すように、開弁用プレート部材8は、カムシャフト3の軸芯3cに対して開弁用係合部80から離間するにつれて互いに拡開するように傾斜する2個1組の開弁用アーム部82を有しており、全体としてほぼV形状(二股形状)をなしている。
図8に示すように、開弁用アーム部82は、開弁用係合部80に接近するにつれてが互いに接近する向きに角度θ1で傾斜する傾斜辺83をもつ。このように閉弁用プレート部材7は傾斜辺83をもち、V形状をなしている。このため、閉弁用プレート部材7の先端側の閉弁用係合部70のバネ性(弾性変形量)を増加させることができる。このように傾斜辺83がカム部32から退避している。このため、カムシャフト3が軸芯3c回りで回転するときであっても、カム部32と開弁用プレート部材8との無用な摩擦接触が回避され、カム部32の円滑な回転が維持される。
換言すると、図8に示すように、開弁用アーム部82の連接部分(V形状の付け根部分)には、開弁用係合部80が形成されている。開弁用アーム部82のうち開弁用係合部80から離間する部分82eは、ブロック52に着脱可能に取付具98fにより着脱可能に取り付けられている。なお、開弁用係合部80は、開弁用プレート部材8の中央に形成されているため、カムシャフト3の右回転および左回転の双方に良好に対処できる。
図4は、閉弁用プレート部材7の平面視を示す。閉弁用プレート部材7は、閉弁用係合部70に近づくにつれて互いに接近する向きに角度θ2で(θ2=θ1)傾斜する2個1組の閉弁用アーム部72を有しており、全体としてほぼV形状(二股形状)をなしている。よって、閉弁用係合部70に近づくにつれて互いに接近するように傾斜する傾斜辺83が形成されている。このように閉弁用プレート部材7もV形状をなしている。このため、閉弁用プレート部材7の先端側の閉弁用係合部70のバネ性(弾性変形量)を増加させることができる。
図4から理解できるように、傾斜辺83が形成されているため、閉弁用プレート部材7はカム部32からできるだけ退避している。このため、カムシャフト3が回転するときであっても、カム部32と閉弁用プレート部材7との無用な摩擦接触が回避される。図4に示すように、アーム部72の連接部分(V形状の付け根部分)には、閉弁用係合部70が形成されている。アーム部72のうち閉弁用係合部70と離間する部分72eは、取付具98rにより着脱可能に角形状のブロック52に取り付けられている。図4に示すように、閉弁用係合部70は閉弁用プレート部材7の中央に形成されているため、カムシャフト3の右回転および左回転の双方に良好に対処できる。
本実施形態によれば、上記した閉弁用係合部70は、閉弁用プレート部材7の先端において、閉弁用カム面34に向けて突出するように半球状あるいは球状にプレス成形等の成形で曲成されている。従って、閉弁用係合部70は、閉弁用カム面34に対して点接触または疑似点接触の状態となる。また、開弁用係合部80は、開弁用プレート部材8の先端において、開弁用カム面35に向けて突出するように半球状あるいは球状にプレス成形等の成形で曲成されている。従って、開弁用係合部80は、開弁用カム面35に対して点接触または疑似点接触の状態となる。プレス成形すれば、各係合部70,80の加工硬化による耐摩耗性向上を期待できる。
ここで、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は、これらの厚み方向にバネ性を有しており、金属製(例えばバネ鋼等の鉄、アルミニウム合金等)または硬質樹脂(例えばPPS樹脂等)で形成されている。閉弁用プレート部材7のバネ力(バネ定数)、開弁用プレート部材8のバネ力(バネ定数)は、互いに同程度とされている。従って部品の共通化を図り得る。なお、場合によっては、閉弁用プレート部材7のバネ力(バネ定数)と、開弁用プレート部材8のバネ力(バネ定数)とは、互いに相違していても良い。
更に、前述したように、開弁用プレート部材8は、平面視でV形状をなしている。V形状の連接部分には、開弁用係合部80が形成されている。同様に、閉弁用プレート部材7は、平面視でV形状をなしている。V形状の連接部分には、閉弁用係合部70が形成されている。かかるV形状の特性からも、開弁用係合部80および閉弁用係合部70は、弁軸5の軸長方向に沿って弾性バネとして変位し易くなる利点が得られる。
さて、本実施形態によれば、駆動モータ4が閉弁方向に回転駆動するときには、カムシャフト3がこれの軸芯3c回りで閉弁方向に回転し、閉弁用プレート部材7の閉弁用係合部70が閉弁用カム面34に係合しつつ摺動する。このため、弁軸5が閉弁方向(図2に示す矢印Y1方向)に移動し、弁部51が弁座25に着座し、弁口24が閉鎖される。上記したように閉弁用カム面34の第1平坦面34fおよび第2平坦面34sは、カムシャフト3のシャフト部30の軸芯3cに対して軸直角方向に沿っている。このため弁軸5の弁部51が弁座25に過剰に押し付けられることが抑制される。更に、弁部51が弁座25に着座する着座性が安定し、閉弁状態が安定する。
上記したようにカムシャフト3および弁軸5が閉弁方向に作動するとき、閉弁用係合部70が閉弁用カム面34に摺動するものの、開弁用プレート部材8の開弁用係合部80が開弁用カム面35に第1微小隙間35c(図2参照,バルブ装置1のサイズにもよるが、0.1〜7ミリメートル程度)を介して非接触あるいは疑似非接触(ときどき、接触する場合)とされている。このため閉弁動作時には、閉弁用カム面34が機能し、開弁用カム面35は実質的に機能しない。従って閉弁動作が良好となる。
これに対して駆動モータ4が開弁方向に回転駆動するときには、カムシャフト3がこれの軸芯3c回りで開弁方向に回転し、開弁用プレート部材8の開弁用係合部80が開弁用カム面35に係合しつつ摺動するため、弁軸5が開弁方向(矢印Y2方向)に移動し、弁部51が弁座25から離間し、弁口24が開放される。上記したように開弁用カム面35の第1平坦面35fおよび第2平坦面35sとは、カムシャフト3のシャフト部30の軸芯3cに対して軸直角方向に沿っている。このため弁軸5の弁部51が開放位置に存在するとき、開放位置が安定する。
上記したようにカムシャフト3および弁軸5が開弁方向に作動するとき、開弁用係合部80が開弁用カム面35に係合しつつ摺動するものの、閉弁用プレート部材7の閉弁用係合部70が閉弁用カム面34に第2微小隙間34c(図1参照)を介して非接触あるいは疑似非接触とされている。このため開弁動作時には、開弁用カム面35が機能し、閉弁用カム面34は実質的に機能しない。このため開弁動作が円滑に維持される。このように開弁用カム面35と開弁用係合部80とは、閉弁動作に対して独立して開弁動作を実施する。また閉弁用カム面34と閉弁用係合部70とは、開弁動作に対して独立して閉弁動作を実施する。
上記したように本実施形態によれば、カムシャフト3の回転が閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8を介して弁軸5および弁部51の直進運動に変換される。このため、カムシャフト3、プレート部材6および弁軸5は、駆動モータ4側の回転運動を弁部51の直進運動に変換する運動変換機構として機能することができる。
上記したように本実施形態によれば、弁軸5の弁部51の開閉動作は、駆動モータ4に入力させるパルス数のみに依存することなく、カム部32の開弁用カム面35および閉弁用カム面34のカム形状に依存して機械的に行なわれる。このためパルスの脱調等といった駆動モータ4における制御バラツキが万一発生したとしても、弁部51の開閉動作には支障がない。従って弁部51の閉弁封止性が確保される。従ってバルブ装置1の耐久性の向上に貢献できる。
更に、弁部51の閉弁時における閉弁姿勢の保持力は、駆動モータ4の保持力のみに依存せず、閉弁用カム面34に基づいて機械的に設定される。同様に、弁部51の開弁時における開弁姿勢の保持力は、駆動モータ4の保持力のみに依存せず、開弁用カム面35に基づいて機械的に設定される。
図1および図2に示すように、電子部品として機能するスイッチセンサ9がボディ2の作動室29に位置するように複数の取付具98s(例えばボルト)により取り付けられている。取付具98sはボディ2の外側に露出している。スイッチセンサ9は、弁軸5の閉弁位置および/または開弁位置を検知するものである。ボディ2の外側から取付具98sを操作すれば、取付具98sを緩めたり取り外したりすることができる。このように取付具98sをボディ2の外側から緩めたり外したりした状態で、スイッチセンサ9を弁軸5の軸長方向(矢印H1方向)において移動させれば、スイッチセンサ9をボディ2から離脱させること無く、スイッチセンサ9の検知位置を適宜調整することができ、スイッチセンサ9の検知精度を高めることができ、開弁位置および/または閉弁位置の検知精度を良好に高めることができる。
本実施形態によれば、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8における移動抵抗を低減させるため、以下のような事項が採用されている。
(1)閉弁用カム面34および開弁用カム面35のカムシャフト3の軸芯3cに対する傾斜角度ができるだけ小さく設定されている。
(2)閉弁用カム面34および開弁用カム面35は、固体潤滑剤を基材とする固体潤滑剤層で被覆されている。これにより摩擦抵抗が低減されている。固体潤滑剤は二硫化モリブデン、炭素が例示される。
(3)開弁用係合部80および閉弁用係合部70は半球形状とされており、摩擦抵抗が低減されている。
また本実施形態によれば、弁部51の閉弁封止性を高めるため、弁部51よりも軟質の弾性被覆層54が弁部51に被覆されている。これにより弁口24を弁部51で閉弁しているとき、弾性被覆層54は弾性変形されるため、弁口24のシール性が良好に確保される。
更に、開弁用係合部80が開弁用カム面35に沿って摺動して開弁動作するときにおいて、弁軸5の軸芯5vを傾斜させるように付勢力(図1に示す矢印W1方向)が弁軸5に作用するおそれがある。そこで図8に示すように、弁軸5の軸芯5vの傾斜を抑制する開弁用の傾斜抑制部95(例えば樹脂または金属製)がボディ2の作動室29内に設けられている。従って、弁軸5の軸芯5vの傾斜が発生しようとするときには、図8の矢視M4から理解できるように、弁軸5のブロック52の表面52sが傾斜抑制部95に押圧される。このため、傾斜抑制部95が上記付勢力に対してストッパ機能を果たすことができる。このため開弁時において弁軸5の軸芯5vの傾斜が抑制される。なお傾斜抑制部95はスイッチセンサ9を取り付けるための機能も兼用している。
また同様に、閉弁用係合部70が閉弁用カム面34に沿って摺動するときにおいて、弁軸5の軸芯5vを傾斜させるように付勢力(図2に示す矢印W2方向)が弁軸5に作用するおそれがある。そこで図8に示すように、弁軸5の軸芯5vの傾斜を抑制する閉弁用の傾斜抑制部96(例えば樹脂または金属製)がボディ2の作動室29内に設けられている。従って、弁軸5の軸芯5vの傾斜が発生しようとするときには、弁軸5のブロック52の表面52fが閉弁用の傾斜抑制部96に押圧される。このため傾斜抑制部96が上記付勢力に対してストッパ機能を果たす。この結果、閉弁時および開弁時の双方において、弁軸5の軸芯5vの傾斜が抑制される。このように弁軸5の直進移動が円滑となる。故に、弁部51の開閉動作時において、弁軸5の軸芯5vの傾斜が抑制されるため、弁部51の閉弁封止性が良好に確保される。傾斜抑制部95,96は、ボディ2と一体成形しても良い。
上記したように閉弁動作時および開弁動作時には、カムシャフト3の他端部3sにも付勢力が作用するが、第2ボディ22の突起状の軸受部22kは、他端部3sに作用する付勢力に対抗する。このためカムシャフト3の軸芯3cの過剰な傾きは抑えられる。
以上説明したように本実施形態によれば、駆動モータ4の閉弁方向への回転駆動に伴い、カムシャフト3がこれの軸芯3c回りで閉弁方向に回転する。このとき、閉弁用プレート部材7の係合部70がカムシャフト3の閉弁用カム面34に沿って係合しつつ摺動する。これにより弁部51を弁座25に向けて閉弁方向に移動させることができる。最終的には、弁部51を弁座25に着座させて弁口24を閉鎖させることができる。
このとき、閉弁用プレート部材7は、弁軸5の軸長方向に沿った方向(矢印H1方向,閉弁用プレート部材7の厚み方向)においてバネ性を有する。このため、弁座25、弁軸5、カム面34,35等といった各部品に精度のバラツキが存在していたとしても、あるいは、カム部32の硬度にバラツキが存在するときであっても、弁軸5の弁部51が弁座25に過剰に押し当てられることが抑制される。更に、上記したバラツキを閉弁用プレート部材7のバネ性により吸収できる。このため、弁軸5の弁部51を弁座25に押し当てて良好に着座させることができる。従って、弁部51の閉弁封止性を良好に確保することができる。
また本実施形態によれば、弁軸5の位置のバラツキ、カム部32の硬度のバラツキ等により駆動モータ4の出力トルクが変動し、駆動モータ4の発生トルクの不足、駆動モータ4への過負荷等が発生したとしても、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材5のバネ性によりこれらを吸収できる。このため、適性荷重を越える負荷が駆動モータ4にかからない構造とされている。
更に、駆動モータ4の開弁方向への回転駆動に伴い、カムシャフト3がこれの軸芯3c回りで開弁方向に回転するとき、開弁用プレート部材8の開弁用係合部80がカムシャフト3の開弁用カム面35に沿って係合しつつ摺動する。これにより弁部51が弁座25から離間して弁口24を開放させる。このとき図1に示すように、弁部51が第2ボディ22の遮蔽壁28に衝突するおそれがある。このとき開弁用プレート部材8は、弁軸5の軸長方向に沿った方向(開弁用プレート部材8の厚み方向)にバネ性を有する。このため、弁座25、弁軸5、カム面34,35等の各部品に精度のバラツキが存在していたとしても、弁部51が遮蔽壁28に強く衝突することが抑制される。よって弁部51に対する保護性が向上する。更に、弁部51に被覆されている軟質の弾性被覆層54の部分54cを介して遮蔽壁28に衝突する。このため弁部51に対する保護性が更に向上する。
上記したように閉弁用プレート部材7は弁軸5の軸長方向に沿った方向(矢印H1方向,閉弁用プレート部材7の厚み方向)にバネ性を有する。このため、閉弁用係合部70と閉弁用カム面34との過剰の面圧力が抑制される。故に、両者の摩耗が低減される。同様に、開弁用プレート部材8は弁軸5の軸長方向に沿った方向(矢印H1方向,開弁用プレート部材8の厚み方向)バネ性を有する。このため、開弁用係合部80と開弁用カム面35との過剰の面圧力が低減される。故に、両者の摩耗が低減される。従ってこれらの耐久性を向上できる。故に、カム部32を硬質樹脂やゴム等の高分子材料で形成することが可能となり、軽量化、コスト低廉化を図り得る。但し、カム部32を金属で形成することもできる。
更に、閉弁用プレート部材7は、弁軸5の軸長方向に沿った方向(矢印H1方向)にバネ性を有するものの、そのプレート形状特性から、閉弁用プレート部材7の表面に沿った面方向において、即ち、弁軸5の軸直角方向(図4における矢印X1方向)において高い剛性を有する。このため閉弁用プレート部材7の閉弁用係合部70がカムシャフト3の閉弁用カム面34に沿って摺動するとき、閉弁用プレート部材7の閉弁用係合部70の軌跡の安定性が確保される。
同様に、開弁用プレート部材8は、弁軸5の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するものの、そのプレート形状特性から、開弁用プレート部材8の表面に沿った面方向において、即ち、弁軸5の軸直角方向において高い剛性を有する。このため開弁用プレート部材8の開弁用係合部80がカムシャフト3の開弁用カム面35に沿って摺動するとき、開弁用プレート部材8の開弁用係合部80の軌跡の安定性が確保される。
本実施形態によれば、図1に示すように、カムシャフト3の軸芯3cおよび弁軸5の軸芯5vは平行となるように並設されているため、小型化に有利となる。
図7は、駆動モータ4が取付具98mによりボディ2に固定されている状態を示す。メンテナンス時には、取付具98mを緩めて駆動モータ4をボディ2から取り外すことができる。駆動モータ4をボディ2から外した状態を図8に示す。図8に示すように、駆動モータ4をボディ2から取り外した状態では、ベース200がボディ2に取り付けられているものの、作動室29が外方に露出している。更に、開弁用プレート部材8等が作動室29内において露出している。このため、取付具98xを外せば、開弁用プレート部材8および閉弁用プレート部材7を弁軸5から取り外すことができる。したがって、開弁用プレート部材8および閉弁用プレート部材7の調整(例えば位置調整、バネ力調整など)、メンテナンスを容易に実施することができる。更に、弁軸5の調整も行うことができる。
更に、駆動モータ4をボディ2から取り外した状態では、カムシャフト3の一端部3fはベース200からΔL1相当ぶん露出する(図3参照)。この状態で、カムシャフト3の一端部3fを、カムシャフト3の軸芯3cの回りで手動などで回転操作することができる。この結果、カム部32の回転位置を調整することができる。
また、駆動モータ4をボディ2から取り外した後で、取付具98b(図8参照)を外せば、ベース200に保持されているカムシャフト3を、ベース200と共にボディ2から取り外すことができる。故に、カムシャフト3のメンテナンスも容易に行い得る。上記したように本実施形態は駆動モータ4をボディ2から外した状態でメンテナンスでき、メンテナンス性に優れている。
更に図2に示すように、ブロック52のうち弁軸5を嵌合させている挿入孔52a(断面円形状)には、雌螺子部52cが形成されている。弁軸5の軸部50(断面円形状)には雄螺子部50cが形成されている。ブロック52の雌螺子部52cと弁軸5の軸部50の雄螺子部50cとを適宜螺進退させれば、弁軸5の軸長方向(矢印H1方向)においてブロック52の取付位置を微調整することができる。これにより弁軸5に固定されている閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8の位置を矢印H1方向において微調整できる。このため閉弁用プレート部材7の閉弁用係合部70と閉弁用カム面34との係合位置を微調整できる。同様に、開弁用プレート部材8の開弁用係合部80と開弁用カム面35との係合位置を微調整できる。ブロック52は角形状でも良いし、円筒形状でも良い。
また組付時においても、ベース200をボディ2に取り付けるものの、駆動モータ4をボディ2に取り付けていない状態では、図8に示すように、ボディ2の作動室29が露出している。更に、開弁用プレート部材8、カムシャフト3等が作動室29内において露出している。このため開弁用プレート部材8、カムシャフト3等のチューニング調整を容易に行うことができる。
更に本実施形態によれば、開弁時において、開弁用プレート部材8に対して開弁用の駆動力を与える箇所は、開弁用カム面35との接触部分である開弁用係合部80である。開弁用係合部80は、弁軸5の軸芯5vから距離ΔL3(図2参照)離間している。このためカムシャフト3が開弁用カム面35と共に開弁方向に回転するとき、開弁用の力が開弁用係合部80に与えられる。このとき開弁用の駆動力と距離ΔL3とを乗算したモーメントに基づく開弁駆動力が弁軸5に与えられる。このため寒冷地等において、弁部51が弁座25に凍結固着しているときであっても、モーメントに起因する開弁駆動力を増加できるため、弁部51の開弁動作に有利である。
本実施形態によれば、ボディ2のうち駆動モータ4側には窓開口2w(図2参照)が形成されており、作動室29における放熱性、軽量性、構造簡素性等が高められている。必要に応じて、窓開口2wをカバーで覆っても良いし、あるいは、駆動モータ4を含めてカバーで覆っても良い。なお、上記したバルブ装置1は、例えば燃料電池システムにおいて、カソードガスばかりか、アノードガスの供給および停止を実施するシャットバルブとして使用することもできる。
本実施形態によれば、カム面34,35を摺動するプレート部材7,8がバネ性を有することにより、弁部51と弁座25との押し付け設定荷重を常に一定にすることができる。例えば、弁封止性能を満足するある荷重を設定した場合、初期には、軟質の弾性被覆層54が柔らかいため、弾性被覆層54が撓み、経年変化後には、弾性被覆層54が次第に硬化していくため、弾性が低下していくことがある。このような場合であっても、バネ性を有するプレート部材7,8が撓むことにより設定荷重を大幅に超えることが抑えられる。弁体と同軸で機構部を設けた場合には、高さが増加することになり、小さなスペースでの搭載が困難となるおそれがある。この点本実施形態によれば、図1に示すように、弁軸5の軸部50と駆動モータ4側のシャフト部30(機構部の駆動軸)とが互いにほぼ平行となるように並設された状態で分かれているため、高さを抑えるのに有利となり、省スペースでの搭載が可能となった。
(実施形態2)
図10は、燃料電池システムを示す。燃料電池システムは、燃料極および酸化剤極をもつ燃料電池のスタック100と、燃料電池の燃料極に供給される燃料を通過させる燃料バルブ101をもつ燃料通路101wと、燃料電池のスタック100の酸化剤極に供給される酸化剤を通過させる酸化剤バルブ102をもつ酸化剤通路102wと、燃料電池のスタック100の燃料極から排出された発電反応後の燃料オフ流体を通過させる燃料オフバルブ103をもつ燃料オフ通路103wと、燃料電池のスタック100の酸化剤極から排出された発電反応後の酸化剤流体を通過させる酸化剤オフバルブ104をもつ酸化剤オフ通路104wとを有する。燃料バルブ101、酸化剤バルブ102、燃料オフバルブ103および酸化剤オフバルブ104のうちの少なくとも一方は、上記した流体バルブ装置で構成されている。酸化剤バルブ102および/または酸化剤オフバルブ104は、上記した流体バルブ装置で構成されていることが好ましい。
(実施形態3)
図11は、燃料電池システムの要部を示す。燃料電池システムは、燃料電池のスタック100と、スタック100のエンドプレート101側に組み付けられスタック100の酸化剤極に供給するカソードガスを加湿する加湿器200と、加湿器200にカソードガスを送給する供給管210と、加湿器200からカソードオフガスを排出す排出管220とをもつ。
更に、図11に示すように、燃料電池のスタック100の酸化剤極に供給される酸化剤を通過させる酸化剤バルブ102が設けられている。燃料電池のスタック100の酸化剤極から排出された発電反応後の酸化剤オフガスを通過させる酸化剤オフバルブ104が設けられている。
加湿器200は、スタック100の酸化剤極に供給するカソードガスを加湿するための加湿室201と、スタック100の酸化剤極から排出されたカソードオフガスの湿分を吸湿するための吸湿室202と、吸湿室202および加湿室201を仕切る膜状をなす水分保有部材203とを備えている。
図11に示すように、酸化剤バルブ102は実施形態1に係るバルブ装置であり、スタック100の酸化剤極の入口に連通する弁口24と、加湿器200の加湿室201側に連通する流体通過孔27とを有する。弁口24はボディ2のうち一面2fに形成されている。流体通過孔27は、ボディ2のうち一面2fに対して直交する他面2sに形成されており、マニホルド230を介して加湿器200の加湿室201に連通する。
酸化剤オフバルブ104は実施形態1に係るバルブ装置であり、スタック100の酸化剤極の出口に連通する弁口24と、加湿器200側の吸湿室202側に流体通過孔27とを有する。弁口24はボディ2のうち一面2fに形成されている。流体通過孔27はボディ2のうち一面2fに対して直交する他面2sに形成されており、マニホルド231を介して加湿器200の吸湿室202に連通する。
更に、図11に示すように、燃料電池のスタック100の燃料極に供給される燃料を通過させる燃料バルブ101をもつ燃料通路101wが設けられている。燃料電池のスタック100の燃料極から排出された発電反応後の燃料オフ流体を通過させる燃料オフバルブ103をもつ燃料オフ通路103wが設けられている。
本実施形態によれば、図11に示すように、スタック100の幅寸法L6よりも加湿器200の幅寸法L5が小さく設定されている(L6>L5)。そしてスタック100と加湿器200との間の寸法差に相当する部分に、酸化剤バルブ102および酸化剤オフバルブ104が設けられており、システム全体の小型化に貢献できる。
(実施形態4)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有するため、図1〜図9を準用する。以下、相違する部分を中心として説明する。閉弁用プレート部材7のバネ定数は、開弁用プレート部材8のバネ定数よりも大きく設定されている。バネ定数は、開弁用プレート部材8および閉弁用プレート部材7が厚み方向(弁軸5の軸長方向)に変形するときにおけるバネ定数を意味する。このように開弁用プレート部材8よりも閉弁用プレート部材7のバネ定数は大きく設定されている、弁部51が弁座25に着座して閉弁しているとき、カムシャフト3のカム部32の閉弁用カム面34により閉弁用プレート部材7を閉弁方向に強く押しつけることができる。故に、弁軸5の弁部51の閉弁封止性を高めることができる。
本実施形態においても、閉弁用プレート部材7は、大きいバネ定数を有するといえども、弁軸5の軸長方向(矢印H1方向)に沿った方向にバネ性を有する。このため弁座25、弁軸5、カム部32等の各部品に精度のバラツキが存在していたとしても、バラツキを吸収でき、弁軸5の弁部51を弁座25に良好に押し当てて閉弁させることができる。従って、弁口24の閉弁性を良好に確保することができる。従って弁座25、弁軸5、カム部32等の各部品における精度のバラツキの許容性を高めることができ、量産品として好適する。
(実施形態5)
図12は実施形態5を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。閉弁用プレート部材7はバネ性を有する。これに対して開弁用プレート部材8Wは、閉弁用プレート部材7よりも高剛性化されている。寒冷地等で使用されるときには、弁部51が弁座25に着座しているとき、弁部51が弁座25に凍結して固着しているおそれがある。弁部51を開弁させるときには、駆動モータ4およびカムシャフト3が開弁方向に回転する。このとき本実施形態によれば、開弁用プレート部材8Wがリブ82r(バネ定数調整部)により閉弁用プレート部材7よりも高剛性化されている。即ち、開弁用プレート部材8Wのバネ定数は、閉弁用プレート部材7のバネ定数よりも高く設定されている。このため、開弁用カム面35に回転に基づく開弁駆動力は、開弁用プレート部材8Wの撓みに吸収されることなく、開弁用プレート部材8Wに効率良く伝達される。このため弁座25に凍結固着している弁部51を弁座25から引き離す力を強くできる利点が得られる。
前述したように、開弁用プレート部材8Wに対して開弁用の駆動力F2(図11参照)を与える箇所は、開弁用カム面35との接触部分である開弁用係合部80である。開弁用係合部80は、弁軸5の軸芯5vから距離ΔL3(図11参照)離間している。このためカムシャフト3が開弁用カム面35と共に開弁方向に回転するとき、開弁用の駆動力F2が開弁用係合部80に与えられる。このとき開弁用の駆動力F2と距離ΔL3とを乗算に基づくモーメントが弁軸5に開弁駆動力として与えられる。このため弁部51が弁座25に凍結固着しているときであっても、開弁駆動力を増加できるため、開弁動作に有利である。
(実施形態6)
図13は実施形態6を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。開弁用プレート部材8のアーム部82には補強用のリブ82rがバネ定数調整部として形成されている。リブ82rはアーム部82の延設方向に沿って形成されている。リブ82rにより開弁用プレート部材8のバネ定数を調整できる。同様に開弁用プレート部材7のアーム部72にリブを形成しても良い。
(実施形態7)
図14は実施形態7を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図14(A)によれば、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は鍔形状をなしている。リブ72r.82rがバネ定数調整部として形成されている。図14(B)によれば、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は実質的にA形状をなしている。図14(C)によれば、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は、厚み方向に段を形成する曲げ部7y,8yを備えている。図14(D)によれば、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は、I形状をなしている。スリット72e,82eがバネ定数調整部として形成されている。
(実施形態8)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有するため、図1を準用する。以下、相違する部分を中心として説明する。本実施形態では、傾斜抑制部がボディに設けられていない。このためカムシャフト3が開弁方向に回転して弁軸5が開弁動作する初期において、弁軸5の軸芯5vの傾斜がある程度許容されている。寒冷地等で使用されるときには、弁部51が弁座25に凍結した状態で固着しているときがある。この場合、弁座25の軸芯に対して弁軸5の軸芯5vが微小傾斜した方が、弁部51の周方向において開弁駆動力が周方向に均一に作用するよりも局部的に集中て作用し易い。この場合、弁部51の凍結固着時における開弁に有利となる。
(その他)
上記した実施形態では、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8は、平面視でV形状をなしているが、これに限定されるものではなく、平面視でC形状、J形状をなしていても良い。プレート部材6は閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8で形成されているが、これに限らず、1個のプレート部材6が閉弁用および開弁用の双方を実行しても良い。この場合には、図示しないものの、閉弁用カム面34および開弁用カム面35を互いに対面するように形成したカム溝をカム部32に設ける。上記した実施形態では、閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8の双方がバネ性を有するが、閉弁用プレート部材7がバネ性を有すれば良く、場合によっては、開弁用プレート部材8はバネ性を有しない高剛体構造でも良い。閉弁用プレート部材7および開弁用プレート部材8はV形状とされているが、Y形状、J形状、I形状、A形状でも良く、要するに係合部側を幅狭とすることが好ましい。
上記した実施形態では、弁軸5が下方に移動するとき弁口24を閉弁させるが、これに限らず、弁軸5が横方に移動するとき弁口24を閉弁させても良い。弁軸5が斜め下方に移動するとき弁口24を閉弁させても良いし、あるいは、弁軸5が斜め上方に移動するとき弁口24を閉弁させても良いし、弁軸5が上方に移動するとき弁口24を閉弁させても良い。カムシャフト3は両端支持構造とされているが、これに限らず、片持ち支持構造としても良い。駆動モータ4はステッピングモータに限らず、DCモータ、交流モータでも良い。駆動部は、電動モータに限らず、流体圧で回転する流体圧モータ装置でも良いし、揺動機構を備える流体圧シリンダ装置でも良い。弁部51の位置を検知するスイッチセンサ9が設けられているが、これに限らず、駆動モータ4の回転駆動量に基づいてカム部32の位置を検知することにしても良い。スイッチセンサ9は廃止しても良い。カムシャフト3の軸芯3cおよび弁軸5の軸芯5vは平行とされているが、これに限らず、断面図示において交差する向きとしても良い。
本発明は上記した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。例えば、上記したバルブ装置1は、定置用、車両搭載用、電気機器用、電子機器用、可搬用等の燃料電池システムに適用できるばかりか、燃料電池システム以外の他の流体システムに使用できる。上記した記載から次の技術的思想も把握される。上記した記載から次の技術的思想が把握される。
(付記項1)流体が流れる弁口を形成する弁座と弁口に連通する流体通過孔とをもつボディと、ボディに回転可能に設けられカム面をもつカムシャフトと、 ボディに設けられカムシャフトをこれの軸線回りで回転させる駆動部と、弁口を開閉させる弁部をもつ弁軸と、弁軸とカムシャフトとの間に位置するように弁体に設けられ、駆動部の回転に伴いカムシャフトが回転するとき、回転するカムシャフトのカム面に沿って係合することにより弁座を弁口に対して開閉させる係合部をもつ係合部材とを具備していることを特徴とする流体バルブ装置。駆動部の回転に伴い。カムシャフトが回転する。回転するカムシャフトのカム面に沿って係合部材の係合部が係合しつつ摺動する。これにより弁座を弁口に対して開閉させることができる。係合部材はプレート形状でも良いし、棒状等の他の形状でも良い。
本発明は流体システム、燃料電池システム等に利用することができる。
実施形態1に係り、弁部が開弁位置に設定されているバルブ装置を示す断面図である。 実施形態1に係り、弁部が閉弁位置に設定されているバルブ装置を示す断面図である。 実施形態1に係り、弁部が閉弁位置に設定されていると共に駆動モータがボディから離脱されたバルブ装置を示す断面図である。 実施形態1に係り、閉弁用プレート部材付近を示す平面図である。 実施形態1に係り、閉弁用カム面のカム曲線を示す特性図である。 実施形態1に係り、開弁用カム面のカム曲線を示す特性図である。 実施形態1に係り、駆動モータがボディに取り付けられている状態のバルブ装置を示す平面図である。 実施形態1に係り、駆動モータがボディから外された状態のバルブ装置を示す平面図である。 実施形態1に係り、バルブ装置を模式的に示す斜視図である。 実施形態2に係り、スタックを有する燃料電池システムを概略して示す図である。 実施形態3に係り、加湿器およびスタックを有する燃料電池システムを概略して示す図である。 実施形態5に係り、弁部が閉弁位置に設定されているバルブ装置を示す断面図である。 実施形態6を示し、開弁用プレート部材の平面図である。 実施形態7を示し、(A)は開弁用プレート部材および閉弁用プレート部材を示す平面図であり、(B)は開弁用プレート部材および閉弁用プレート部材を示す平面図であり、(C)は開弁用プレート部材および閉弁用プレート部材を示す断面図であり、(D)は開弁用プレート部材および閉弁用プレート部材を示す平面図である。
符号の説明
図中、1は流体バルブ装置、2はボディ、24は弁口、25は弁座、26は弁室、27は流体通過孔、28は遮蔽壁、29は作動室、3はカムシャフト、3fは一端部、3sは他端部、30はシャフト部、32はカム部、33はカム面、34は閉弁用カム面、34fは第1平坦面、34sは第2平坦面、35は開弁用カム面、35fは第1平坦面、35sは第2平坦面、4は駆動モータ(駆動部)、5は弁軸、50は軸部、51は弁部、52はブロック、54は弾性被覆層、6はプレート部材、7は閉弁用プレート部材、70は閉弁用係合部、8は開弁用プレート部材、80は開弁用係合部、9はスイッチセンサ、95,96は傾斜抑制部を示す。

Claims (11)

  1. 流体が流れる弁口を形成する弁座と前記弁口に連通する流体通過孔とをもつボディと、
    前記ボディに回転可能に設けられカム面をもつカムシャフトと、
    前記ボディに設けられ前記カムシャフトをこれの軸線回りで回転させる駆動部と、
    前記弁口を開閉させる弁部をもつ弁軸と、
    前記弁軸と前記カムシャフトとの間に位置するように前記弁体に設けられ、前記駆動部の駆動に伴い前記カムシャフトが回転するとき、回転する前記カムシャフトの前記カム面に沿って係合することにより前記弁部を前記弁口に対して閉弁および/または開弁させる係合部をもち、且つ、前記弁軸の軸長方向に沿った方向にバネ性を有するプレート部材とを具備していることを特徴とする流体バルブ装置。
  2. 請求項1において、前記係合部が前記カム面に沿って摺動するときにおいて前記弁軸の軸芯の傾斜を抑制する傾斜抑制部が前記ボディに設けられていることを特徴とする流体バルブ装置。
  3. 請求項1または2において、前記カム面は、閉弁用カム面と開弁用カム面とを備えており、前記プレート部材は、前記閉弁用カム面に係合する閉弁用係合部をもつ閉弁用プレート部材と、前記開弁用カム面に係合する開弁用係合部をもつ開弁用プレート部材とを備えていることを特徴とする流体バルブ装置。
  4. 請求項3において、前記閉弁用プレート部材の前記閉弁用係合部が前記閉弁用カム面に係合しつ摺動するとき、前記開弁用プレート部材の前記開弁用係合部が前記開弁用カム面に非接触であり、且つ、
    前記開弁用プレート部材の前記開弁用係合部が前記開弁用カム面に係合しつ摺動するとき、前記閉弁用プレート部材の前記閉弁用係合部が前記閉弁用カム面に非接触であることを特徴とする流体バルブ装置。
  5. 請求項3または4において、前記閉弁用プレート部材および前記開弁用プレート部材のうちの少なくとも一方は、前記弁軸の軸長方向において位置調整できる構造とされていることを特徴とする流体バルブ装置。
  6. 請求項3〜5のうちの一項において、前記閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、前記開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとするとき、Kc/Koは0.8〜1.2に設定されていることを特徴とする流体バルブ装置。
  7. 請求項3〜5のうちの一項において、前記閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、前記開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとするとき、Kc>KoまたはKc=Koの関係に設定されていることを特徴とする流体バルブ装置。
  8. 請求項2〜5のうちの一項において、前記閉弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKcとし、前記開弁用プレート部材の厚み方向のバネ定数をKoとするとき、Kc≦Koの関係に設定されていることを特徴とする流体バルブ装置。
  9. 請求項1〜8のうちの一項において、前記カムシャフトの軸長方向の一端部は前記駆動部に接続され、軸長方向の他端部は、前記ボディに設けられた軸受に回転可能に支持されており、前記軸受は、前記プレート部材の前記係合部の移動空間を形成するように切欠をもつことを特徴とする流体バルブ装置。
  10. 請求項1〜9のうちの一項において、前記プレート部材はこれのバネ定数を調整するバネ定数調整部をもつことを特徴とする流体バルブ装置。
  11. 燃料極および酸化剤極をもつ燃料電池と、前記燃料電池の前記燃料極に供給される燃料を通過させる燃料通路と、前記燃料電池の前記酸化剤極に供給される酸化剤を通過させる酸化剤通路、前記燃料電池の前記燃料極から排出された発電反応後の燃料オフ流体を通過させる燃料オフ通路と、前記燃料電池の酸化剤極から排出された発電反応後の酸化剤流体を通過させる酸化剤オフ通路とを具備する燃料電池システムにおいて、
    前記燃料通路、前記酸化剤通路、前記燃料オフ通路および前記酸化剤オフ通路のうちの少なくとも一方は、請求項1〜10のうちの一項に記載の流体バルブ装置を備えていることを特徴とする燃料電池システム。
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