JP2009126132A - 平版印刷用湿し水濃縮組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、平版印刷において、刷り出しからの損紙が削減でき、ロングラン印刷においてもローラーはげや転移不良等の印刷機上でのトラブルが発生せず、且つ高速印刷でも版面非画線部の濡れ性を維持でき、良好な印刷物が得られる湿し水濃縮組成物を提供することである。
加えてカルシウム塩類がスプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積することを抑制できる湿し水濃縮組成物を提供することである。
【解決手段】 (1)特定のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、(2)特定のスルホン酸ナトリウム塩、及び(3)特定のアセチレンジオール化合物を含有する平版印刷用湿し水濃縮組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は平版オフセット印刷に用いられる湿し水濃縮組成物であって、特に新聞印刷において優れた印刷適性を示す湿し水濃縮組成物に関する。
平版印刷版を用いたオフセット印刷法は、水と油が混じり合わない性質を利用した印刷方式であり、印刷版面は水を受容してインキを反発する部分と、水を反発しインキを受容する部分からなり、前者が非画線で、後者が画線部である。
この方式では、インキに湿し水を与え過ぎるとインキの乳化が過剰になり、インキを供給するローラー上にインキが堆積して転移不良になるいわゆる過乳化が発生する。一方、湿し水が少なすぎると非画線部にインキが付着し汚れの原因となる。
一般的に商業オフセット印刷分野では酸性タイプの湿し水濃縮組成物が使用され、新聞オフセット印刷分野では中性〜アルカリ性の湿し水濃縮組成物が使用されている。
通常湿し水濃縮組成物は、印刷機に供給する際は水で希釈して用いられる。希釈倍率は0.1〜5.0%の範囲が一般的である。
印刷機における湿し水の版面への供給方式は、商業オフセット印刷では各種ローラーを介して、印刷版面に供給する連続給水方式が主流であり、新聞オフセット印刷ではスプレーを使用して印刷版面に湿し水を供給するスプレー方式が主流である。従って、商業オフセット印刷と新聞オフセット印刷の湿し水濃縮組成物に求められる要求特性も異なっている。
近年、新聞オフセット印刷では用紙の光沢や白色度の向上、裏移り防止を目的として、炭酸カルシウムを多く含有する中性再生紙が使用されるケースが増加している。
これらの用紙では印刷開始から良好な印刷物を得られるまでに損紙が多く発生しやすく、またインキローラー上に炭酸カルシウム等が付着してインキが転移していかない、いわゆるローラーはげや転移不良等のトラブルが発生しやすい。
更に新聞印刷機の高速化(従来は10万部/時間→20万/時間)により湿し水の動的表面張力が高くなり、版面非画線部の濡れ性が悪く、印刷物が汚れてくる等の問題が発生している。
また、上記湿し水濃縮組成物に一般的に使用されるリン酸塩類等の汚れ防止剤は紙成分や水道水等に含まれているカルシウムイオンと結合してリン酸カルシウム等になり、スプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積してしまう。
特許文献1及び特許文献4にはリン酸類を含まない湿し水濃縮組成物が記載されているが、リン酸塩類を含まない湿し水濃縮組成物では汚れ防止効果が弱く、印刷物が汚れてしまう傾向にある。更にリン酸塩類の代替として使用されている物質でも紙成分や水溶液に含まれるカルシウムイオンと反応してスプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積してしまう可能性が高い。
特許文献2も同様に紙成分や水溶液に含まれるカルシウムイオンと反応してスプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積してしまう可能性が高いこと、更に刷り出し時、再刷り出し時、給水ローラーにインキ等の油脂分が付着するのを防止する能力が弱い傾向になる。
特許文献3には腐食防止剤としてオルトリン酸塩、ポリリン酸塩、メタリン酸塩、及びウルトラリン酸塩等が挙げられているがその中にはカルシウムイオンと反応してスプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積してしまう可能性が高いものも含まれている。また、印刷適性の面においても高速化された印刷機において湿し水の動的表面張力が高くなり、版面非画線部の濡れ性が悪く、印刷物が汚れてくる等の問題が発生しやすい傾向になる。
特開2004−106531号公報 特開2004−243751号公報 特開2007−021806号公報 特開2007−152817号公報
本発明の課題は、平版印刷において、刷り出しからの損紙が削減でき、ロングラン印刷においてもローラーはげや転移不良等の印刷機上でのトラブルが発生せず、且つ高速印刷でも版面非画線部の濡れ性を維持でき、良好な印刷物が得られる湿し水濃縮組成物を提供することである。
加えてカルシウム塩類がスプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積することを抑制できる湿し水濃縮組成物を提供することである。
発明者らは、従来の湿し水濃縮組成物の成分が持つ欠点がなく、環境上安全で且つ湿し水濃縮組成物の成分として適した化合物について研究を重ねた結果、次の(イ)、(ロ)及び(ハ)の条件をすべて満たす平版印刷用湿し水濃縮組成物が前記の課題を解決することを見出し、本発明を完成した。
(イ)下記の一般式(1)の化合物を含有する。
(ロ)下記の一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物を少なくとも一つ含有する。
(ハ)下記の一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物を少なくとも一つ含有する。
Figure 2009126132
(式(1)において、Rは水素若しくは炭素数が1〜4のアルキル基を示し、式中a、b及びcは整数であり、プロピレンオキサイドの部分の分子量は1000〜3000であり、エチレンオキサイドの部分の合計分子量は全分子量中の10〜50%である。)
Figure 2009126132
(式(2)において、Rは水素若しくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。)
Figure 2009126132
(式(3)において、Rは炭素原子数3〜18の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。)
Figure 2009126132
Figure 2009126132

前記の(イ)〜(ハ)の条件に加えて、さらにジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸7ナトリウム塩を含有する湿し水濃縮組成物は、炭酸カルシウム等のスケール防止効果がより高い。
本発明の平版印刷用の湿し水濃縮組成物は、高速でのロングラン印刷時にもローラー上のインキの転移不良や印刷物を汚れを防止する効果が高い。
さらにカルシウム塩類がスプレーノズルの詰まりや湿し水配管中のスケールとして堆積することを抑制する効果が高い。
本発明の湿し水濃縮組成物は、前記の一般式(1)の化合物を含有する。式中のRは水素若しくは炭素数が1〜4のアルキル基を示し、式中a、b及びcは整数であり、プロピレンオキサイドの部分の分子量は1000〜3000であり、エチレンオキサイドの部分の合計の分子量は、全体の分子量中の10〜50%である。
エチレンオキサイドの部分の分子量の割合が50%より多くなった場合、親水性が高くなりすぎて湿し水がインキ中に過剰に入り、過剰乳化を引き起こす恐れがある。
プロピレンオキサイドの部分の分子量が3000を越える場合、湿し水濃縮組成物中への溶解性が低下して、液安定性が悪くなる。
化合物(1)の含有量は湿し水濃縮組成物の全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%である。0.01質量%より少ないと汚れ除去能力が弱く、その含有量が5質量%を超えるとインキ中に湿し水が入りやすくなり、過剰乳化等を起こす原因となりやすい。
前記の一般式(2)の化合物において、Rは水素若しくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
一般式(3)の化合物において、Rは炭素原子数3〜18の直鎖若しくは分岐のアルキル基である。
が炭素数20以上であるか、又はRが炭素原子数18以上の場合は疎水性が高くなり、版画線部の樹脂を溶解させてしまい、ロングラン印刷において、耐刷不良の原因となりやすい。R及び、Rの炭素数は6〜18程度がより好ましい。
化合物(2)または化合物(3)の含有量は、湿し水濃縮組成物全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.05〜2質量%である。0.01質量%より少ないと給水ローラーにインキ等の油脂分が付着するのを防止する能力が弱く、またその含有量が5質量%を超えると湿し水の泡立ちが多くなってしまう。
化合物(4)または化合物(5)の含有量は、湿し水濃縮組成物全質量に対して0.01〜2質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1質量%である。0.01質量%より少ないと表面張力が高くなり、版面非画線部の濡れ性が悪く、含有量が2質量%を超えるとインキ中に湿し水が入りやすくなり、過剰乳化等を起こす原因となりやすい。
ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸7ナトリウム塩は紙や水(水道水、工業用水)に含まれているカルシウムによるスケールの形成を防止する働きがある。
その含有量は湿し水濃縮組成物全質量に対して0.001〜1質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1質量%である。0.001質量%より少ないと炭酸カルシウム等のスケール防止効果が弱く、その含有量が1質量%を超える過剰乳化等を起こす原因となりやすい。
更に、本発明の平版印刷用湿し水濃縮組成物には、印刷版面の非画線部であるアルミ基板表面に対するちり状の過剰乳化インキの付着防止や、紙からの溶出物などによる異物の付着を防止することを目的に水溶性の有機酸や無機酸を添加してもよい。
好ましく用いられる有機酸として、コハク酸、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、シュウ酸、マロン酸、レブリン酸、フイチン酸、有機ホスホン酸等が挙げられる。
無機酸として硝酸、硫酸などが挙げられる。
これら化合物の平版印刷用湿し水濃縮組成物中での含有量は0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2質量%の範囲である。
更に、本発明の平版印刷用湿し水濃縮組成物には、湿し水として使用する水道水等の水や、インキや紙からの溶出物によるpHの変動を防止することを目的として、水溶性の有機酸や無機酸の塩類を添加する。
具体的には有機酸として、例えばコハク酸、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、ヒドロキシ酢酸、シュウ酸、マロン酸、レブリン酸、フイチン酸、有機ホスホン酸等であり、無機酸として、硝酸、硫酸などが挙げられる。これら有機酸及びまたは無機酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、あるいはアンモニウム塩、有機アミン酸などを使用する。これら化合物の平版印刷用湿し水濃縮組成物中での含有量は0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜2質量%の範囲で用いられる。
本発明の湿し水濃縮組成物には、湿し水循環装置において湿し水が泡立つことを防止するため、シリコン系消泡剤及びまたはフッ素系消泡剤が好ましく使用される。これらの消泡剤として、乳化分散型または可溶化型などいずれも使用できる。これら化合物の平版印刷用湿し水濃縮組成物中での含有量は0.01〜1.0質量%程度が好ましい。
本発明では印刷機の湿し水循環装置において長期間使用する際の水の腐敗を防止するために、防腐剤として、イミダゾール誘導体、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンズトリアゾール誘導体、アミジンまたはグアジニンの誘導体、4級アンモニウム塩類、ピリジンまたはキノリンの誘導体、ダイアジンまたはトリアゾールの誘導体、オキサゾールまたはオキサジンの誘導体、ブロモニトロアルコール類などを使用してもよい。
防腐剤の好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母などに対して安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、平版印刷用湿し水濃縮組成物中での含有量は4質量%以下の範囲が好ましい。また種々の細菌、カビ、酵母に対して効力のあるような2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。
また、本発明では印刷機のローラー等に代表される金属部分の錆防止のための防錆剤として、ベンゾトリアゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−メトキシベンゾトリアゾール、4−クロロベンゾトリアゾール、4−ブロモベンゾトリアゾール、4−ブロモ−6−メチルベンゾトリアゾール、4−ブロモ−6−トリフロロメチルベンゾトリアゾールなどを使用してもよい。
またこれらの化合物の1Hの位置をアルカリ金属塩(K、Na、Li)またはNHに置換した化合物、ベンゾイミダール及びその誘導体、メルカプト化合物及び/またはチオエーテル化合物およびこれら化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩なども用いることができる。これら化合物の平版印刷用湿し水濃縮組成物中での含有量は、5質量%以下の範囲で好ましく用いられる。
本発明を実施例にて更に詳細に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。尚%は特に指定のない限り質量%を示す。
実施例では一般式(1)で示される化合物として、
が水素原子、プロピレンオキサイドの部分の分子量が約1200、エチレンオキサイドの部分の分子量が全分子量中の約10%の化合物(第一工業製薬株式会社製、製品名:エパン410)、
及びRが水素原子、プロピレンオキサイドの部分の分子量が約2000、エチレンオキサイドの部分の分子量が全分子量中の約40%の化合物(第一工業製薬株式会社製、製品名:エパン740)を使用した。
比較例として、Rが水素原子、プロピレンオキサイドの部分の分子量が約2000、エチレンオキサイドの部分の分子量が全分子量中の約85%の化合物(第一工業製薬株式会社製、製品名:エパン785)を使用した。
一般式(2)で示される化合物としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用した。また一般式(3)で示される化合物としてスルホコハク酸ジオクチルナトリウムを使用した。その比較例として、ジエチレングリコールモノメチルエーテル硫酸エステルナトリウムを用いた。
一般式(4)で示される化合物として、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール(エアープロダクツ株式会社製、製品名:サーフィノールDF−110)を使用した。
また一般式(5)で示される化合物として2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール(エアープロダクツ株式会社製、製品名:サーフィノール104)を使用した。
ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸7ナトリウム塩はソルーシアジャパン株式会社製の製品名ディクエスト2060を用いた。
表1の数値の単位はグラムであり、表1の組成以外の残部として水を加えてそれぞれの全量を100gとした。
湿し水濃縮組成物(実施例1〜9及び比較例1〜9)の配合を表1に示す。該濃縮組成物を水で200倍に希釈(濃度0.5%)し、以下に示す(a)、及び(b)のテストを実施した。それらの結果を表2に示す。○及び△の評価は実用上の合格水準である。
(a)湿し水の消泡性テスト
湿し水を10mlのガラスサンプル瓶に入れ、1分間振盪させ、泡立ちを確認する。
○・・・泡立ちが10秒以内で消える。
△・・・泡立ちが10〜30秒で消える。
×・・・泡立ちが30秒以上消えない。
(b)スケール防止効果テスト
炭酸カルシウムの濃度が10000ppmの水溶液100mlに、それぞれの湿し水を0.5ml添加し、その溶液を25℃で7日間連続攪拌したものを電子顕微鏡で観察した。
○・・・結晶物が観測されない、
△・・・結晶物が若干観測される、
×・・・結晶物が多く観測される。
更に実施例1〜9及び比較例1〜9の湿し水濃縮組成物を前記と同様に水で200倍に希釈して湿し水を調製し、それを用いて印刷テストを実施した。
印刷条件は以下の通りである;
印刷機:3N−600型(東浜精機株式会社製)。
印刷速度:10万枚/1時間。
印刷用紙:超軽量新聞巻取り紙(中越パルプ工業株式会社製)。
湿し水機構:スプレー方式。
温湿度:23〜24℃、50〜60%RH。
インキ:ニューズ・ゼット ナチュラリス(大日本インキ化学工業株式会社製)。
印刷版:TN−NEWS(コダックグラフィックコミュニケーションズ株式会社製)。
以上の条件で下記のテスト(c)〜(f)を実施した。それらの結果を下記表2に示す。
(c)水幅適性
印刷機の給水量の目盛り(目盛り−95〜+195%)で網点の絡みが発生する水目盛りを下限値、紙面上で水むらが発生する水目盛りを上限値とする下限値と上限値の幅を調べた。この幅の値が大きいほど水幅が優れている。
○・・・35目盛り以上の水幅。
△・・・30〜25目盛り以内の水幅。
×・・・25目盛り以下の水幅。
(d)給水ローラー安定性
印刷枚数が10,000枚終了した時点での給水ローラーの汚れ具合を観察した;
○・・・汚れなし。
△・・・若干汚れがある。
×・・・汚れている。
(e)不感脂化適性
印刷を一旦停止してから約1時間放置後に再印刷したとき、印刷物の非画線部の汚れ解消具合を調べた。汚れが解消されるまでの枚数が少ないほど優れている。
○・・・印刷物の汚れが100部以内で解消される。
△・・・印刷物の汚れが100部〜200部以内で解消される。
×・・・印刷物の汚れが200部以上解消されない。
(f)乳化適性
印刷テストにおいて、インキ練ローラー、及び水着けローラー上のインキの乳化状態を目しで確認した。
○・・・適正な乳化状態。
△・・・やや過乳化の状態。
×・・・過剰に乳化した状態。
Figure 2009126132
Figure 2009126132
表2の結果より以下のことがわかる。
比較例3、5〜7は湿し水の泡立ちが多くなった。
比較例1〜4は水幅が25以下、比較例9は水幅30〜25目盛りの水幅であった。
比較例3、5〜8は給水ローラーの安定性が悪化した。
比較例9は再刷り出し時の汚れ解消性が悪く、200部以上解消されなかった。
比較例1〜4、及び9ではインキ練ローラー、及び水着けローラー上のインキの乳化状態が過剰乳化状態であった。
本発明の平版印刷用湿し水濃縮組成物を用いることにより、高速印刷や長時間の連続印刷等の条件においても良好な印刷適性及び印刷品質を維持することができる。特に新聞印刷において好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 次の(イ)、(ロ)及び(ハ)の条件をすべて満たす平版印刷用湿し水濃縮組成物。
    (イ)下記の一般式(1)の化合物を含有する。
    (ロ)下記の一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物を少なくとも一つ含有する。
    (ハ)下記の一般式(4)及び一般式(5)で表される化合物を少なくとも一つ含有する。
    Figure 2009126132
    (式(1)において、Rは水素若しくは炭素数が1〜4のアルキル基を示し、式中a、b及びcは整数であり、プロピレンオキサイド基の部分の分子量は1000〜3000であり、エチレンオキサイド基の部分の合計分子量は全分子量中の10〜50%である。)
    Figure 2009126132
    (式(2)において、Rは水素若しくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。)
    Figure 2009126132
    (式(3)において、Rは炭素原子数3〜18の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。)
    Figure 2009126132
    Figure 2009126132
  2. ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸7ナトリウム塩を含有する請求項1に記載の平版印刷用湿し水濃縮組成物。
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