JP2009123758A - 照明装置 - Google Patents

照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009123758A
JP2009123758A JP2007293323A JP2007293323A JP2009123758A JP 2009123758 A JP2009123758 A JP 2009123758A JP 2007293323 A JP2007293323 A JP 2007293323A JP 2007293323 A JP2007293323 A JP 2007293323A JP 2009123758 A JP2009123758 A JP 2009123758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light emitting
led
phosphor
distribution control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007293323A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunemasa Taguchi
常正 田口
Yuji Uchida
裕士 内田
Mitsuhiro Yoshikubo
光宏 吉久保
Shinichi Sano
真一 佐野
Yoshito Sato
義人 佐藤
Akio Kasakura
暁夫 笠倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Koizumi Lighting Technology Corp
Yamaguchi University NUC
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Koizumi Lighting Technology Corp
Yamaguchi University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Koizumi Lighting Technology Corp, Yamaguchi University NUC filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2007293323A priority Critical patent/JP2009123758A/ja
Publication of JP2009123758A publication Critical patent/JP2009123758A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/73Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73265Layer and wire connectors

Landscapes

  • Fastening Of Light Sources Or Lamp Holders (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Led Device Packages (AREA)

Abstract

【課題】照射面における色や輝度のムラやリング、発光の均一性、演色性を改善するための配光制御用レンズを設けた照明装置であって、配光制御用レンズによる光量の損失が小さく、高輝度な照明装置を提供する。
【解決手段】配線基板1と、配線基板1上に設けられた複数の表面実装型LED10と、LED10の1/2指向角を小さくするための配光制御用レンズ20とを備える照明装置。LED10は、半導体発光素子と、半導体発光素子からの発光で励起されて発光する発光部と、発光部の外周面を囲むリフレクタ13とを有する。発光部の発光面14Aは、リフレクタ13の前縁と面一の平面となっている。配光制御用レンズ20は、LEDからの発光光が凸面状受光面21Aから入射する入射凹部21を裏面側に有し、前面側に発光光の平面状出射面22を有した形状である。
【選択図】図4

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)を用いた照明装置に関する。詳しくは、表面実装型LEDを複数個集積化してなる白色系(白色ないしパステル色)の照明装置に関する。
半導体発光素子を用いたLEDランプなどの照明装置においては、半導体発光素子の表面に蛍光体を塗布したり、LEDランプを構成する樹脂中に蛍光体粉末を含有させることによって、半導体発光素子本来の発光色以外の発光色、例えば白色光を得ることが実用化されている。このような照明装置では、中心波長が約460nm付近の青色を発光するGaN系半導体発光素子用いるのが一般的である。すなわち、青色発光のGaN系半導体発光素子の表面に黄色発光のセリウム付活アルミン酸イットリウム(YAG)蛍光体で変換して、白色光を得るようにしている。
このような半導体発光素子を用いた照明装置では、励起光である青色が突き抜けてしまうため、照射面の中央部が青色になり、また、その周囲に黄色のリングが生じる等、照射面に色ムラが生じ、均一な白色にならないという問題があった。
この問題を解決するため、特許文献1、特許文献2においては、発光光を外部に放出する凸レンズ形状の中央放射面を有するレンズを設ける方法や、発光光の周辺部分をカットする遮光部材を設ける等の方法が提案されている。
また、特許文献3においては、紫外光を発光する半導体発光素子(LEDチップ)を用いて、LEDチップ上に紫外光を吸収して青色光を発光する青色発光蛍光体を含む第1の蛍光体層と、その上に青色光を吸収して黄橙色光を発光する黄橙色発光蛍光体を含む第2の蛍光体層を形成する方法が提案されている。
特開2005−216782号公報 特開2005−243608号公報 特開2000−183408号公報
しかしながら、上記特許文献1、2の方法では、前面側に突出する厚肉の凸レンズや遮光部材を設けるために、レンズや遮光部材により発光光量の損失が大きく、このために輝度が低下してしまうという欠点がある。また、上記特許文献3の方法では、赤色成分が不足するため、照射面の演色性が低い。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、照射面における色や輝度のムラやリング、発光の均一性、演色性を改善するための配光制御用レンズを設けた照明装置であって、配光制御用レンズによる光量の損失が小さく、高輝度な照明装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するものであり、以下を要旨とするものである。
[1] 配線基板と、該配線基板上に複数個設けられた表面実装型LEDと、該表面実装型LEDの1/2指向角を小さくするための配光制御用レンズとを備える照明装置であって、
前記表面実装型LEDは、
380nm〜420nmの波長範囲に発光のピークを有する半導体発光素子と、
該半導体発光素子からの発光で励起されて青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体がシリコーン樹脂中に分散された発光部であって、前面側の発光面から発光光を発する、略円盤形状の発光部と、
該発光部の外周面を囲むリフレクタとを有し、
該発光部の外周面及びリフレクタは、前記発生面側ほど径が大きくなるテーパ形状であり、該発光部の発光面は、該リフレクタの前縁と面一の平面となっており、
前記配光制御用レンズは、前記表面実装型LEDからの発光光が入射する入射凹部を裏面側に有すると共に、前面側に該発光光の出射面を有しており、
前記表面実装型LEDは、該入射凹部内に配置され、該LEDの前記発光面が該入射凹部の底面に対面し、該入射凹部の該底面は、LEDの前記発光面に向って凸に湾曲しており、かつ、前記発光光の出射面は平面となっており、
該出射面から出射される発光色がCIE1976UCS色度座標(u’,v’)で(0.21,0.47)を中心とする半径0.05以内領域の色であることを特徴とする照明装置。
[2] 前記半導体発光素子からの発光で励起されて青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体として、以下の蛍光体を含有することを特徴とする[1]に記載の照明装置。
(1)380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が450nm〜460nmであり、重量メジアン径が10μm〜12μmである青色蛍光体。
(2)380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が520nm〜530nmであり、重量メジアン径が18μm〜22μmである緑色蛍光体。
(3)380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が625nm〜630nmであり、重量メジアン径が8μm〜10μmである赤色蛍光体。
[3] 前記表面実装型LEDの構造軸及び前記配光制御用レンズの構造軸が前記配線基板面に対して垂直になるように配列されていることを特徴とする[1]又は[2]に記載の照明装置。
[4] 前記半導体発光素子が、表面に凹凸が加工されたサファイア基板上にGaN系結晶層が該凹凸を覆うように形成されており、該GaN系結晶相の上に発光層が形成された構造を有するものであることを特徴とする[1]ないし[3]のいずれかに記載の照明装置。
本発明によれば、特定構造の配光制御用レンズを設けることにより、照射面において色や輝度にムラやリングを生じることなく、発光の均一性に優れ、かつ、演色性に優れ、しかも高輝度な照明装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の各要素について詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
図1は、本発明の照明装置の実施の形態を示す全体構成の断面の模式図であり、図2は、表面実装型LEDの構成を示す断面図、図3は配光制御用レンズの形状を示す断面図、図4は、配光制御用レンズによる表面実装型LEDの配光制御機構を説明する模式図である。
本発明の照明装置は、図1に示す如く、配線基板1と、配線基板1上に複数個設けられた表面実装型LED10と、この表面実装型LED10の1/2指向角を小さくするための配光制御用レンズ20とを備えるものである。
なお、本発明の照明装置における、後述の表面実装型LEDの発光部の発光面、及び、配光制御用レンズの出射面の「平面」とは、通常、視認できる凹凸がなく、粗面化加工などがなされていないような平坦面をさす。また、表面実装型LEDの発光部の発光面とリフレクタの前縁が面一であるとは、例えば、後述の蛍光体を含有するシリコーン樹脂がリフレクタで囲まれた空間部に実質的に過不足なく充填され、リフレクタの前縁にすりきれである状態をさす。
また、後述の表面実装型LEDの構造軸及び配光制御用レンズの構造軸が配線基板面に対して垂直である場合の「垂直」とは、これらの構造軸と配線基板面との交叉角度が90°±5°、特に90°であることを指す。
[表面実装型LED]
表面実装型LEDは、380nm〜420nmの波長範囲に発光のピークを有する半導体発光素子と、該半導体発光素子からの発光で励起されて青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体がシリコーン樹脂中に分散された略円盤形状の発光部と、該発光部の外周面を囲むリフレクタとを有し、発光部は前面側の発光面から発光光を発し、発光部の外周面及びリフレクタは、発生面側ほど径が大きくなるテーパ形状であり、発光部の発光面は、リフレクタの前縁と面一の平面となっている。
より具体的には、図2に示す如く、表面実装型LED10は、実装基板11上に半導体発光素子12が実装かつ電気的接続されており、この半導体発光素子12を取り囲むように、実装基板11上にリフレクタ13が設けられ、リフレクタ13で囲まれた空間部に発光部14が形成されている。
この表面実装型LED10は、CIE1976UCS色度座標(u’,v’)で(0.21,0.47)を中心とする半径0.05以内領域の色となるように前記青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体が配合されたものである。
<実装基板>
実装基板11は、絶縁性の基板であれば良く、特に制限はなく、例えばガラス基板、エポキシ基板などが挙げられるが、半導体発光素子12での発熱を効率よく放熱するため、高放熱性基板が好ましく、例えばアルミナや窒化アルミニウムなどのセラミック基板などを好適に用いることができる。
<半導体発光素子>
半導体発光素子12の発光ピーク波長は、蛍光体の励起効率、延いては蛍光体の励起光から蛍光への変換効率と関係する重要な要素であり、本発明においては、380nm〜420nm、好ましくは400nm〜410nmの波長範囲に発光のピークを有する半導体発光素子を用いる。この発光ピーク波長を選択して使用するのは、InGaNを発光層に用いた半導体発光素子において、発光効率が高く、かつ一般的に蛍光体の励起効率が高い波長域であることによる。
本発明では、外部量子効率が5%以上、特に7%以上のGaN系半導体発光素子を用いることが好ましい。
上記の発光ピーク波長を有するGaN系半導体発光素子としては、InGaN系材料からなる発光層を含んで構成された発光部を有するものが挙げられる。この発光部は、例えば(n型クラッド層/量子井戸構造/p型クラッド層)など、電流注入によって光を発生し得るようにp型層とn型層とを有して構成され、発光に係る層(発光層)を持つ。発光層は、量子井戸構造における井戸層である。好ましい発光部の構造としては、単一量子井戸(SQW)構造、多重量子井戸(MQW)構造、またはダブルヘテロ(DH)構造が挙げられ、なかでもMQW構造が、高出力、高効率の点で特に好ましい。
本発明に好ましい半導体発光素子の素構造例としては、サファイア基板上に、GaN系低温成長バッファ層を介して、順に、n型コンタクト層、発光部(n型クラッド層/MQW/p型クラッド層)、p型コンタクト層が気相成長によって積層され、各コンタクト層に、n−電極、p−電極が設けられたものである。また、さらに、サファイア基板の上面に、後述のLEPS法を実施するための凹凸が形成されていることが特に好ましい。
発光層の材料として用いるInGaN系とは、上記したGaN系のなかでも、In組成、Ga組成を必須に含む化合物半導体であって、InGa1−AN(0<A<1)で示されるものが挙げられ、その他、これにさらにAl組成が加えられたものであってもよい。InGa1−ANの組成は、上記発光ピーク波長が得られるように決定すればよいが、InGa1−AN(0.005≦A≦0.22)は、出力が大きく好ましい材料である。
以上のことから、本発明の照明装置で用いる半導体発光素子としては、発光ピーク波長が380nm〜420nm、好ましくは400nm〜410nmとなるように決定されたInGa1−ANを井戸層とするMQW構造の半導体発光素子(InGaN紫外半導体発光素子)が、好ましい。さらに、InGa1−ANを井戸層とするMQW構造のなかでも、InGa1−AN井戸層とGaN障壁層とからなるMQW構造は、高出力、高効率が得られる構造であり、好ましい。
GaN系半導体発光素子を形成するためのGaN系結晶層の成長方法としては、HVPE法、MOVPE法、MBE法などが挙げられる。厚膜を作製する場合はHVPE法が好ましいが、薄膜を形成する場合はMOVPE法やMBE法が好ましい。
GaN系系半導体発光素子の素子構造のべースとして用いられる結晶基板は、GaN系結晶が成長可能なものであればよい。好ましい結晶基板としては、例えば、サファイア(C面、A面、R面)、SiC(6H、4H、3C)、GaN、AlN、Si、スピネル、ZnO、GaAs、NGOなどが挙げられる。また、これらの結晶を表層として有する基材であってもよい。なお、基板の面方位は特に限定されず、更にジャスト基板でも良いしオフ角を付与した基板であっても良い。
結晶基板上にGaN系結晶層からなる素子構造を成長させるに際しては、必要に応じてバッファ層を介在させてよい。好ましいバッファ層としては、GaN、AlN、InNなどによるGaN系低温成長バッファ層が挙げられる。
GaN系半導体発光素子のさらなる高出力化・高効率化のために、これらの結晶基板上に成長するGaN系結晶層の転位密度を低減させる構造を適宜導入してよい。転位密度低減のための構造としては、例えば次のものが挙げられる。
(i)従来公知の選択成長法(ELO法)を実施し得るように、結晶基板上にマスク層(SiOなどが用いられる)をストライプパターンなどとして形成した構造。
(ii)GaN系結晶がラテラル成長やファセット成長をし得るように、結晶基板上に、ドット状、ストライプ状の凹凸加工を施した構造。
これらの構造とバッファ層とは、適宜組合せて採用することができる。
上記転位密度低減のための構造のなかでも、上記(ii)の凹凸加工を施した構造は、マスク層を用いない好ましい構造であって、GaN系半導体発光素子のさらなる高出力化・高効率化に寄与し、より好ましい照明装置を得ることができる。
以下、上記(ii)の転位密度低減化構造について説明する。
結晶基板に対する凹凸の加工方法としては、例えば、通常のフォトリソグラフイ技術を用いて、目的の凹凸の態様に応じてパターン化し、RIE技術等を使ってエッチング加工を施して目的の凹凸を得る方法などが例示される。
凹凸の配置パターンは、ドット状の凹部(または凸部)が配列されたパターン、直線状または曲線状の凹溝(または凸条(凸尾根))が一定間隔・不定の間隔で配列された、ストライプ状や同心状のパターンなどが挙げられる。凸条が格子状に交差したパターンは、ドット状(角穴状)の凹部が規則的に配列されたパターンとみることができる。また、凹凸の断面形状は、矩形(台形を含む)波状、三角波状、サインカーブ状などが挙げられる。
これら種々の凹凸態様の中でも、直線状の凹溝(または凸条)が一定間隔で配列された、ストライプ状の凹凸パターン(断面矩形波状)は、その作製工程を簡略化できると共に、パターンの作製が容易であり好ましい。
ストライプの長手方向を、これを埋め込んで成長するGaN系結晶にとって〈1−100〉方向とした場合、凸部の上部から成長を開始したGaN系結晶は、横方向に高速成長し、凹部を空洞として残した状態でGaN系結晶層となりやすい。このような〈1−100〉方向の凹凸を用いた手法は、LEPS法(Lateral Epitaxy on the Patterned Substrate)とも呼ばれる。ただし、ファセット面が形成されやすい成長条件を選ぶ事により、下記の〈11−20〉方向の場合と同様の効果を得ることができる。
一方、ストライプの長手方向を、成長するGaN系結晶にとって〈11−20〉方向とした場合、横方向成長が抑制され、{1−101}面などの斜めファセットが形成され易くなり先ず、断面三角形を呈した稜線状の結晶に成長し、凹部に空洞を残さずGaN系結晶層となりやすい。この結果、基板側からC軸方向に伝搬した転位がこのファセット面で横方向に曲げられ、上方に伝搬し難くなり、低転位密度領域を形成できる点で特に好ましい。このような〈11−20〉方向の凹凸を用いた手法は、上記LEPS法に対して、ファセットLEPS法とも呼ぶことができる。
凹凸の断面を矩形波状とする場合の好ましい寸法は次のとおりである。凹溝の幅は、1μm〜20μm、特に2μm〜20μmが好ましい。凸部の幅は、1μm〜20μm、特に1μm〜10μmが好ましい。凹凸の振幅(凹溝の深さ)は、0.2μm以上の深さがあれば良い。これらの寸法やそこから計算されるピッチ等は、他の断面形状の凹凸においても同様である。
上記のような転位密度低減化の構造に加えて、発光層で発生した光をより多く外部に取り出すための種々の構造(電極構造、反射層構造、上下を逆に実装し得るフリップチップ構造など)などを適宜設けることが好ましい。
<発光部>
発光部14は、半導体発光素子12からの発光で励起されて青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体15A,15B,15Cが封止材としてのシリコーン樹脂16中に分散されて構成される。封止材としてのシリコーン樹脂には、蛍光体を均一に分散させるために、チキソトロープ剤としてアエロジル(登録商標)などの無機粒子を添加しても良い。
(蛍光体)
本発明の照明装置は、上述のような半導体発光素子からの発光で励起されてそれぞれ青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体として、好ましくは以下の蛍光体を含有する。
青色蛍光体としては、380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が450nm〜460nmであり、重量メジアン径が10μm〜12μmである青色蛍光体を用いることが好ましい。
緑色蛍光体としては、380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が520nm〜530nmであり、重量メジアン径が18μm〜22μmである緑色蛍光体を用いることが好ましい。
赤色蛍光体としては、380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が625nm〜630nmであり、重量メジアン径が8μm〜10μmである赤色蛍光体を用いることが好ましい。
これらの蛍光体が励起可能な波長が、上記範囲より短い場合は表面実装型LEDや照明装置の劣化程度が大きくなる虞があり、また、長い場合は蛍光体が励起し難くなる虞がある。
蛍光体の重量メジアン径(D50)が、上記範囲にある場合は、半導体発光素子から発する光が充分に散乱される。また、半導体発光素子から発する光が充分に蛍光体粒子に吸収されるため、波長変換が高効率に行われると共に、蛍光体から発せられる光が全方向に照射される。これにより、3種類の蛍光体からの光を混色して白色にすることができると共に、均一な白色が得られるため、本発明の照明装置による照射面において、均一な白色光と照度が得られる。
蛍光体の重量メジアン径(D50)が、上記範囲より大きい場合は、蛍光体が発光部の空間を充分に埋めることができないため、半導体発光素子からの光が充分に蛍光体に吸収されない虞がある。また、蛍光体の重量メジアン径(D50)が、上記範囲より小さい場合は、蛍光体の発光効率が低下するため、表面実装型LEDや照明装置の照度が低下する虞がある。
また、青色蛍光体の主発光ピークのピーク波長が、450nmより短い場合は視感度が低下するため照明装置の照度が低下する(暗くなる)虞があり、460nmより長い場合は照明装置の演色性が低下する虞がある。緑色蛍光体の主発光ピークのピーク波長が、520nmより短い場合は視感度が低下するため照明装置の照度が低下する(暗くなる)虞があり、530nmより長い場合は照明装置の演色性が低下する虞がある。赤色蛍光体の主発光ピークのピーク波長が、625nmより短い場合は照明装置の演色性が低下する虞があり、630nmより長い場合は視感度が低下するため照明装置の照度が低下する(暗くなる)虞がある。
本発明に用いられる蛍光体は、上記の特性を満足するものであれば特に限定されないが、酸化物蛍光体又は窒化物蛍光体が化学的に安定であるため、半導体発光素子および照明装置の寿命が長くなるので好ましい。
本発明の照明装置に用いられるこれらの蛍光体の量は、本発明の照明装置の特性を満足するよう適宜選択することができるが、発光部に含まれる蛍光体の全量を100重量部とした場合、通常、青色蛍光体:緑色蛍光体:赤色蛍光体=5重量部〜95重量部:5重量部〜95重量部:5重量部〜95重量部、好ましくは青色蛍光体:緑色蛍光体:赤色蛍光体=10重量部〜90重量部:10重量部〜90重量部:10重量部〜90重量部であることが望ましい。この範囲を外れた場合は、充分な照度が得られない虞がある。
(封止材)
本発明の照明装置の発光部は、上記蛍光体と封止材としてのシリコーン樹脂を含有するものである。即ち、封止部材としては、半導体発光素子からの励起光(ピーク波長380nm〜420nm)に対して充分な透明性と耐久性のある樹脂が好ましく、従って、本発明では封止材としてシリコーン樹脂を用いる。
発光部に含まれる蛍光体の量は、発光部の総重量に対して20重量%〜30重量%であることが好ましい。ここで、発光部の重量とは、発光部に含まれる蛍光体の総重量、封止材であるシリコーン樹脂の重量、必要に応じて添加される粘度調整剤等の添加剤の重量の総和をいう。
(形状)
本発明の照明装置の発光部14は、略円盤形状であり、半導体発光素子12からの発光で励起されて発光する蛍光が発せられる発光面14Aがリフレクタ13の前縁13Aと面一の平面となっている。
また、リフレクタ13及び発光部14は、前面の発光面14A側ほど径が大きくなるテーパ形状であり、そのテーパ角θは90°より大きく150°以下であることが好ましい。このテーパ角θが適切な範囲外であると、発光部からの光取出し効率が低下する。
<リフレクタ>
リフレクタ13は、実装基板11の板面からの距離が遠ざかるに従って内径が大きくなる円筒形状であり、リフレクタ13で囲まれた空間内に発光部14が形成されている。リフレクタ13は、半導体発光素子12から発せられた光の取り出し効率を向上させる役割の他に、発光部14を保持するハウジングとしての役割も果たしている。
半導体発光素子12および発光部14で発せられた光を、効率よく取り出すために、リフレクタ13の内周面は高反射材料で形成されていることが好ましく、従ってリフレクタとしては、例えば樹脂製本体の内周面を銀でメタライズしたものや金属など任意の材料で形成したものとすることが好ましい。
なお、リフレクタ13のテーパ角θは、前述の通り、90°より大きく150°以下であることが好ましい。
<実装・電気的接続>
半導体発光素子12の実装基板11への実装及び電気的接続の方法には特に制限はなく、半導体発光素子12の電極位置により様々な方法をとりうる。例えば、半導体発光素子11の電極が半導体発光素子11の上面にある場合は、図2に示す如く、半導体発光素子12を実装基板11に樹脂ペーストなどのダイボンド剤17で実装接着し、実装基板11の配線11A,11Bと半導体発光素子12の電極間を金線などのワイヤー18A,18Bで接続する。また、半導体発光素子の電極が上下に存在する場合は、実装基板の配線の片側に導電性のペーストで実装接着した上、半導体発光素子の上側の電極と他の配線間を金線などのワイヤーで接続する。さらにまた、半導体発光素子の電極が下面にある場合はサブマウントを用いて実装することもできるし、直接、実装基板の配線上に半導体発光素子を取り付けて、半導体発光素子の電極と実装基板の配線とを電気的接続することも可能である。
[配光制御用レンズ]
本発明の照明装置では、簡易な配光制御用レンズを用いるために、前述の如く、発光部14の発光面14Aを平面にしている。そのため、一般的にこの発光部14から出射される光の1/2指向角θ1/2は90°近くなり、時として90°を超える場合ですらあり得る。このような大きな角度のままでは、照明用の光源とするには好適といえない。そこで、この1/2指向角を小さくする配光制御用レンズを用いることにより、本発明の照明装置を形成する。
配光制御用レンズ20は、表面実装型LED10の1/2指向角を小さくするためのものであり、図3に示す如く、表面実装型LEDからの発光光が入射する入射凹部21を裏面側に有すると共に、前面側に該発光光の出射面22を有した凸レンズ形状(即ち、一方の面が平面で他方の面が凸曲面となっている凸レンズの、凸曲面に凹部(入射凹部21)を形成した形状)であり、前記表面実装型LED10は、図4に示す如く、配光制御用レンズ20の入射凹部21内に配置され、このLED10の発光面14Aが入射凹部21の底面(以下「受光面」と称す)21Aに対面する。
この入射凹部21の受光面21Aは、LED10の発光面14Aに向って凸に湾曲しており、かつ、発光光の出射面22は平面となっている。本実施例の配光制御用レンズ20は、略逆円錐台形状の本体部に入射凹部21を凹設した形状であり、この入射凹部21の周囲部分が表面実装型LED10のリフレクタ13の覆い部分23となっている。
<1/2指向角θ1/2
本発明における、1/2指向角θ1/2とは、以下の通り定義されるものである。
まず、1/2指向角θ1/2は、LED10又は配光制御用レンズ20の設計上の構造軸Lからの傾斜角を表す。
この構造軸Lは、厳密には最大光度軸(光度が最大となる方向)や光軸(光学的軸:LEDの配向パターンの中心方向)とはずれている場合が多いが、本発明においてはこの最大光度軸や光軸と構造軸Lとの差が小さいことが好ましい。
また、φは、図4に示したとおり、構造軸回りの角度と定義する。
指向角θ1/2とは、釣鐘状の配光を持つ光源において、光源の配光特性を、中央(θ,φ)=(0,0)からθの絶対値が増加するに従って円対称に凸型に減衰する配光として近似し、中央(θ,φ)=(0,0)を最大光度とした場合に、−180<θ<180(度)の範囲、好ましくは−90<θ<90(度)の範囲において、最大光度より1/2となる光度角−θhalfと光度角+θhalfまでの角度のことであり、
θ1/2=2×|±θhalf
と定義する。本発明の1/2指向角θ1/2とは、上記式の角度の半分、即ち、
1/2θ1/2=|±θhalf
である。
光源としては、光度のθに対する分布において、θ=0が最大値ではないもの、例えば中央部にくぼみがあるダブルポーラ型配光のものが存在する。
また、本発明においては、光源の配光特性は、構造軸に対して「円対称性」があることがさらに好ましい。
配光制御用レンズ20は前述した表面実装型LEDの1/2指向角θ1/2を小さくするためのものであり、この配光制御用レンズ20は、表面実装型LED10の発光面14Aに対向して設けられた入射凹部21の凸状の受光面21Aを有し、出射面22側が平面である。また、表面実装型LED10の発光面14Aを完全に覆い、かつリフレクタ13側面の一部または全部を覆うように形成、配置されてなるものである。
表面実装型LED10の1/2指向角は、発光部14の発光面14Aを平面にしているため、90°近くなり、時として90°を超える場合ですらあり得る。配光制御用レンズ20は照明装置として好ましい配光を実現させるために、配光制御用レンズ20から出射される光の1/2指向角が80°以下にすることが好ましく、より好ましくはこの1/2指向角は60°以下である。
これらの角度は照明装置の用途によって選ばれるものであり、例えば照明装置の全面のみを照射するようなスポットライト的用途においては、照明装置の1/2指向角である配光制御用レンズ20の出射面22からの光の1/2指向角は45°以下が好ましい。本発明の照明装置の1/2指向角の下限は通常1°程度である。
<形状>
上述のような1/2指向角を実現し、かつ受光面21A側が凸状であり出射面22側が平面であり、表面実装型LED10の発光面14Aを完全に覆い、かつリフレクタ13の側面の一部または全部を覆うように形成された形状であれば、配光制御用レンズ20の形は特に限定されるものではない。しかし、輝度低下を少なくし、かつ、照明装置のサイズ的制約などを考えると、受光面21Aの大きさ(直径)は、好ましくは表面実装型LED10の発光面14Aの直径の2倍以内、さらに好ましくは1.5倍以内である。また、出射面22の直径は受光面21Aの直径の6倍以内、好ましくは4倍以内である。また受光面21Aの凸形状は曲面が好ましく、その場合の曲率半径は出射光の1/2指向角に応じて、また配光制御用レンズ20の構成材料の屈折率等により決定されるが、配光制御レンズの受光面21Aの直径、即ち、入射凹部21の直径の1/5から5倍以内が好ましい。
また、本発明の照明装置にあっては、このような凸状受光面21Aと平面状出射面22とを有する配光制御用レンズ20を、発光面14Aが平面とされた表面実装型LED10と組み合わせて用いることにより、輝度の低下を防止した上で、色ムラ、輝度ムラ、リングの発生を防止して、発光の均一性、演色性の向上を図るが、この配光制御用レンズ20を設けることによる輝度の低下をより確実に防止するために、配光制御用レンズ20の受光面21Aの最も突出した部分と出射面22との距離(即ち、図4における距離R)は5mm〜30mm、好ましくは8mm〜20mm程度であることが好ましい。
<構成材料>
配光制御用レンズの材質は可視光を透過し適度な強度があるものであれば特に限定されない。例えば、ガラス材でもよいが、重量やコストからは透明樹脂が好適であり、なかでもアクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィン系樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
[表面実装型LED及び配光制御用レンズの配置]
本発明の照明装置は、上述のような表面実装型LED10と配光制御用レンズ20とを配線基板1に複数個集積及び配置してなる。通常、図1に示す如く、一つの表面実装型LED10に対して一つの配光制御用レンズ20を配置するが、複数の表面実装型LEDに対し一つの配光制御用レンズを配置するようにすることもできる。
ここで、配光制御用レンズの設置法は特に限定されるものではないが、一般的には表面実装型LED10の発光面14Aと配光制御用レンズの受光面21Aはできるだけ近接していることが好ましく、この間に間隙(図4のr)がある場合、間隙は10mm以下、特に5mm以下であることが好ましい。なお、この間隙を光透過性樹脂接着剤で埋めて固定しても良い。
また、配光制御用レンズ20はLED10のリフレクタ13の外周を一部又は完全に覆う構造となっており、例えば、図4に示す如く、この配光制御用レンズ20の覆い部分23が完全にLED10のリフレクタ部13を覆う場合においては、配光制御用レンズ20をこのLED10を実装している配線基板1に固定しても良い。このように配光制御用レンズ20を配線基板1に固定することにより、配光制御用レンズ20をLED10に保持させたり、照明装置の筐体に保持させる必要がなくなる。
表実装型LED10の出射光をできる限り損失することなく配光制御用レンズ10に取り込みかつ照明装置として適性な配光を得るために、図4に示したとおり、表実装型LED10の構造軸及び配光制御用レンズ20の構造軸Lが重なり、かつ、配線基板1面に対して垂直となるように配列されていると好ましい。
なお、前述の如く、本発明の照明装置は、表面実装型LEDを複数個集積することにより構成されるものであるが、集積する表面実装型LEDの数及び配置は、設計される照明装置の大きさ、要求される照度に応じて適宜選択することができる。
[照明の色及び照射面における色分離の程度]
次に、本発明における照明の色及び照射面における色分離の程度に関して説明する。
一般的に照明においては物体の色を正しく観測者が知覚できるように、できるだけ白色でかつ演色性が高いものが求められる。例えば赤色灯や黄色灯、あるいはナトリウムランプ灯下では物体の色が正しくは知覚され得ない。そこで、本発明の照明装置の照明の色としては、白色あるいは白色周辺色であるパステル色が好ましい。白色あるいは白色周辺色とは漠としているため、本発明ではLEDの構造軸上、すなわち(θ、φ)=(0,0)上で、CIE1976UCS色度座標(u’,v’)=(0.21,0.47)を白色として、また白色周辺色として、前記色度座標変面において(u’,v’)=(0.21,0.47)を中心とする半径0.05以内領域の色、好ましくは(u’,v’)=(0.2105,0.4737)を中心とする半径0.05以内領域の色、好ましくは半径0.04以内領域の色とする。
この照明色は、前述の青色、緑色、赤色の蛍光体の混合の比率を調整することにより実現される。例えば、赤色の蛍光体の分量を多くすれば白色周辺色の赤色味を帯びた色となる。
また、白色を照射された面内において照明側の色が分離してしまうと、物体色を正しく知覚できなくなる。とりわけこの色分離は、波長430nm以上の青色の半導体発光素子からの光と、この光で励起され黄色あるいは緑色と赤色に発光する蛍光体を用い、励起光の青色と蛍光体の発光色とを混色させることで得られる、いわゆる白色LEDで生じやすい。なぜならば、励起光である青色と蛍光体の発光の配光特性が異なるため混色の程度が悪いからである。本発明での白色ないし白色周辺色であるパステル色は、励起光との混色でなされるのではなく、すべて前述した半導体発光素子からの励起光によって、青色、緑色、赤色に発光する蛍光体からの発光で混色されてなる。そのため、色毎の配光が概ね同一となるため混色の程度が良好となる。
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に詳説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
半導体発光素子、封止部材、蛍光体として以下のものを用いて、以下のLEDを作製し、このLED及びこれを複数集積した照明装置の評価を行った。
<半導体発光素子>
半導体発光素子(以下、ベアチップ或いはチップと言う)としては、ピーク波長が405nm、半値幅30nmのInGaN半導体を発光層にしたものを用いた。このベアチップの主な仕様は次のとおりであり、以下のようにして作製した。
発光部の構造:InGaN井戸層/GaN障壁層を6ペア積層したMQW構造
転位密度低減化の手法:ファセットLEPS法
ベアチップの外形:350μm×350μm方形
C面サファイア基板上にフォトレジストによるストライプ状のパターニングを行い、RIE装置で1.5μmの深さまで断面方形となるようエッチングし、表面がストライプ状パターンの凹凸となった基板を得た。該パターンの仕様は、凸部幅3μm、周期6μm、ストライプの長手方向は、基板上に成長するGaN系結晶にとって〈11−20〉方向とした。
フォトレジストを除去後、通常の横型常圧の有機金属気相成長装置(MOVPE)に基板を装着し、窒素ガス主成分雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルクリーニングを行った。温度を500℃まで下げ、III族原料としてトリメチルガリウム(以下、TMGと言う。)を、N原料としてアンモニアを流し、表面凹凸を形成したC面サファイア基板上に厚さ30nmのGaN低温成長バッファ層を成長させた。
続いて、温度を1000℃に昇温し、原料(TMG、アンモニア)、ドーパント(シラン)を流し、GaN低温成長バッファ層上にn型GaN層(コンタクト層)を成長させた。このときのGaN層の成長は、凸部の上面、凹部の底面から、断面山形でファセット面を含む尾根状の結晶として発生した後、凹部内に空洞を形成することなく、全体を埋め込む成長であった。
ファセット構造を経由して平坦なGaN埋め込み層を成長し、続いて、n型AlGaNクラッド層、InGaN発光層(MQW構造)、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長405nmのLED用エピ基板とし、さらに、n型コンタクト層を表出させるためのエッチング加工、電極形成、350μm×350μmのチップへと素子分離を行い、ベアチップ状態のLEDを得た。
<封止部材>
両末端シラノールジメチルシリコーンオイル(東芝シリコーン社製XC96−723)50g、フェニルトリメトキシシラン5.0g、及び、触媒としてジルコニウムテトラn−プロポキシド溶液(ジルコニウムテトラn−プロポキシドの75重量%n−プロパノール溶液5重量部をトルエン95重量部で希釈したもの)11gを、室温・大気圧下において15分間撹拌し、初期加水分解を行なった後、50℃に加熱しながら更に8時間撹拌を続けた。その後、反応液を室温まで冷却してから、減圧加熱条件(50℃、1mPa)下で30分間保持することにより、シリコーン系封止部材形成液を得た(これを以下適宜「封止部材形成液A」という。また、この封止部材形成液Aを硬化させたものを適宜「封止部材」という。)。なお、封止部材形成液Aの加水分解率は148%である。
<蛍光体>
蛍光体として以下の蛍光体を用いた。
青色蛍光体:BaMgAl1017:Eu、主発光ピークのピーク波長462nm、重量メジアン径10μm
緑色蛍光体:(Ba,Sr)SiO:Eu、主発光ピークのピーク波長525nm、重量メジアン径20μm
赤色蛍光体:(Sr,Ca)AlSiN:Eu、主発光ピークのピーク波長628nm、重量メジアン径9μm
<表面実装型LED>
(表面実装型LEDの作成)
LED用高耐熱白色基板(利昌工業株式会社製;CS−3965H)を用いて図2のような半導体発光素子の実装基板11及び配線11A,11Bを作成し、配線を銀メッキした。配線の施されていない中央部分にダイボンド剤(シリコーン樹脂)17で前述したベアの半導体発光素子12を一直線上に4個実装した。その後、配線11A,11Bと各チップ12の電極を直径30nmの金線18A,18Bでワイヤーボンドし、電気導通を取った。
次に、リング状の樹脂表面を銀でメタライズしたリフレクタ13を、4個のチップを取り囲むようにシリコーン樹脂で接着し、150℃で3時間かけて硬化させた。
この形成されたリフレクタ13内に、ディスペンサーを用いて、下記組成となるように各色蛍光体と粘度調整のためのチクソ剤を前記封止部材形成液Aに分散させた液体を、リフレクタ13の上縁とほぼ同一の高さになるまで滴下した。次いで、120℃で1時間、続いて150℃で3時間保持して、この封止部材を硬化させて発光部を形成した。
なお、リフレクタ13のテーパ角θは110°であった。
{発光部形成用液の組成(重量%:すべて固形分濃度)}
封止部材形成液A :65
チクソ剤(アエロジルR928): 9
蛍光体総量 :26
以下、前記蛍光体総量を100とした場合の重量%
赤色蛍光体 : 8.7
緑色蛍光体 : 9.2
青色蛍光体 :82.1
(表面実装型LEDの測定)
直流定電流電源を用いて、作成された表面実装型LEDの基本的特性を測定したところ、駆動電流80mAのとき順方向電圧(Vf)=3.6Vであった。
この条件のときの光束、輝度と色度をラボスフェア製の全光束分光測定システム(SLMS−1021−S。積分球の大きさ10インチ)で測定した結果、全放射束は13(mW)、光束は15(lm)、色度はu’=0.2126,v’=0.5080であった。即ち、(u’,v’)は(0.21,0.47)を中心とする半径0.05以内の領域であった。
また、計測したスペクトルから平均演色性指数Raを求めたところ93であった。
(1/2指向角θ1/2の測定)
1/2指向角θと構造軸回りの角度φをそれぞれを変更して光強度(照度lx)が測定できる全空間配光測定装置を用いて、作成された表面実装型LEDについて、50cmの距離で光強度の分布を求め、そこから1/2指向角θ1/2を求めたところ、この表面実装型LEDの1/2指向角θ1/2は86°であった。
<配光制御用レンズ>
図3に示した配光制御用レンズ20をアクリル樹脂で作製した。この配光制御用レンズ20の平面状出射面22の直径は約20mmであり、入射凹部21の直径は約13mmであり、凸状受光部21Aの曲率半径は6mm、凸状受光面21Aの最凸部と平面状出射面22との距離Rは12mmである。
この配光制御用レンズを、表面実装型LEDに対して図1,4で示したようなアライメントとなるように治具で固定し、前述した全空間配光測定装置を用いて、光源から50cmの距離で光強度の分布を求め、そこから1/2指向角θ1/2を求めた。その結果、この配光制御用レンズを用いた時の1/2指向角θ1/2は31°と求まった。
なお、表面実装型LED10の発光面14Aの直径は8mmで、発光面14Aと配光制御用レンズ20の凸状受光面21Aとの間隔rは2mmであった。
<照明装置>
(照明装置の作製)
照明用途アルミベースプリント配線板(利昌工業株式会社製;AC−7005 厚さ2.0mm)を用いて前述の表面実装型LEDを4直列3並列で、縦3個、横4個等間隔で配置できるよう配線を組んだ。その後、配線基板の必要部位にクリームはんだを手動で塗布し、その上に作製した半導体発光素子12個を実装し、小型リフロー(260°)ではんだ付けした。
この半導体発光素子12個付の基板に、前述の配光制御用レンズを、LED1個に対して1個ずつ、リフレクタを完全に覆い、かつ略構造軸がLEDの構造軸と一致するように、両面テープで貼り付けた。これらの配光制御用レンズの配線基板面との接着面はほぼ水平であり構造軸に対しては垂直であるため、配線基板面に対してもほぼ垂直となった。さらに、配線基板のほぼ全面を覆えるプリント配線板用のフィン型ヒートシンクを熱伝導シールを用いて配線基板のメタル面に貼り付けた。
(照明装置としての評価)
作製した前記照明装置の配線基板面の電力供給配線部に、定電流電源から16V、360mAを供給することにより、点灯させた。本照明装置の配線基板と平行に、距離1m離した所にスクリーンをたて、照射面を観察した結果、色むらやリングもなく非常に均一な照射面を観測することができた。
本発明の照明装置の実施の形態を示す全体構成の断面の模式である。 表面実装型LEDの構成を示す断面図である。 配光制御用レンズの形状を示す断面図である。 配光制御用レンズによる表面実装型LEDの配光制御機構を説明する模式図である。
符号の説明
1 配線基板
10 表面実装型LED
11 実装基板
12 半導体発光素子
13 リフレクタ
14 発光部
14A 発光面
15A,15B,15C 蛍光体
16 シリコーン樹脂
20 配光制御用レンズ
21 入射凹部
21A 受光面
22 出射面
23 リフレクタ覆い部分

Claims (4)

  1. 配線基板と、該配線基板上に複数個設けられた表面実装型LEDと、該表面実装型LEDの1/2指向角を小さくするための配光制御用レンズとを備える照明装置であって、
    前記表面実装型LEDは、
    380nm〜420nmの波長範囲に発光のピークを有する半導体発光素子と、
    該半導体発光素子からの発光で励起されて青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体がシリコーン樹脂中に分散された発光部であって、前面側の発光面から発光光を発する、略円盤形状の発光部と、
    該発光部の外周面を囲むリフレクタとを有し、
    該発光部の外周面及びリフレクタは、前記発生面側ほど径が大きくなるテーパ形状であり、該発光部の発光面は、該リフレクタの前縁と面一の平面となっており、
    前記配光制御用レンズは、前記表面実装型LEDからの発光光が入射する入射凹部を裏面側に有すると共に、前面側に該発光光の出射面を有しており、
    前記表面実装型LEDは、該入射凹部内に配置され、該LEDの前記発光面が該入射凹部の底面に対面し、該入射凹部の該底面は、LEDの前記発光面に向って凸に湾曲しており、かつ、前記発光光の出射面は平面となっており、
    該出射面から出射される発光色がCIE1976UCS色度座標(u’,v’)で(0.21,0.47)を中心とする半径0.05以内領域の色であることを特徴とする照明装置。
  2. 前記半導体発光素子からの発光で励起されて青、緑、赤の領域に波長変換する3種類の蛍光体として、以下の蛍光体を含有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
    (1)380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が450nm〜460nmであり、重量メジアン径が10μm〜12μmである青色蛍光体。
    (2)380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が520nm〜530nmであり、重量メジアン径が18μm〜22μmである緑色蛍光体。
    (3)380nm〜420nmの波長範囲で励起可能であり、主発光ピークのピーク波長が625nm〜630nmであり、重量メジアン径が8μm〜10μmである赤色蛍光体。
  3. 前記表面実装型LEDの構造軸及び前記配光制御用レンズの構造軸が前記配線基板面に対して垂直になるように配列されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記半導体発光素子が、表面に凹凸が加工されたサファイア基板上にGaN系結晶層が該凹凸を覆うように形成されており、該GaN系結晶相の上に発光層が形成された構造を有するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の照明装置。
JP2007293323A 2007-11-12 2007-11-12 照明装置 Pending JP2009123758A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007293323A JP2009123758A (ja) 2007-11-12 2007-11-12 照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007293323A JP2009123758A (ja) 2007-11-12 2007-11-12 照明装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009123758A true JP2009123758A (ja) 2009-06-04

Family

ID=40815630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007293323A Pending JP2009123758A (ja) 2007-11-12 2007-11-12 照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009123758A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011029497A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置およびそれを用いた照明装置
JP2011124189A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Asahi Rubber Inc 照明装置及び照明装置の発光色変更方法
JP2014072021A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Rohm Co Ltd 光源装置、ledランプ、および液晶表示装置
US8982348B2 (en) 2011-12-06 2015-03-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Light source classification system and method
WO2015165097A1 (zh) * 2014-04-30 2015-11-05 广东恒润光电有限公司 用于led日光灯的条状透镜及大角度led日光灯
JP2015533027A (ja) * 2012-10-30 2015-11-16 ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド 面照明用レンズ及び発光モジュール
JP2016143622A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 株式会社タムラ製作所 Led照明装置、投光器及びヘッドライト
JPWO2016194876A1 (ja) * 2015-05-29 2018-03-15 シチズン電子株式会社 発光装置およびその製造方法
JP2021141054A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 株式会社現代ルクソンHyundai Luxon co., LTD. 壁面構造物の上に均一照射能が備えられた発光ダイオード(led)照明器具

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0576035A (ja) * 1991-09-10 1993-03-26 Minolta Camera Co Ltd 色適応輪郭強調装置
JPH0633239A (ja) * 1992-07-16 1994-02-08 Samuko Internatl Kenkyusho:Kk ダイヤモンドライクカーボン厚膜の作製方法及び装置
JPH0737059A (ja) * 1993-07-20 1995-02-07 Fujitsu Ltd 画像減色表示方法
JP2003249694A (ja) * 2002-02-25 2003-09-05 Mitsubishi Cable Ind Ltd 発光装置およびそれを用いた照明装置
JP2005228833A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Mitsubishi Cable Ind Ltd 発光装置、照明装置および表示装置
JP2006114637A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Toshiba Corp 半導体発光装置
JP2007266242A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Nichia Chem Ind Ltd 光学部品及びそれを用いた照明装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0576035A (ja) * 1991-09-10 1993-03-26 Minolta Camera Co Ltd 色適応輪郭強調装置
JPH0633239A (ja) * 1992-07-16 1994-02-08 Samuko Internatl Kenkyusho:Kk ダイヤモンドライクカーボン厚膜の作製方法及び装置
JPH0737059A (ja) * 1993-07-20 1995-02-07 Fujitsu Ltd 画像減色表示方法
JP2003249694A (ja) * 2002-02-25 2003-09-05 Mitsubishi Cable Ind Ltd 発光装置およびそれを用いた照明装置
JP2005228833A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Mitsubishi Cable Ind Ltd 発光装置、照明装置および表示装置
JP2006114637A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Toshiba Corp 半導体発光装置
JP2007266242A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Nichia Chem Ind Ltd 光学部品及びそれを用いた照明装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011029497A (ja) * 2009-07-28 2011-02-10 Mitsubishi Chemicals Corp 白色発光装置およびそれを用いた照明装置
JP2011124189A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Asahi Rubber Inc 照明装置及び照明装置の発光色変更方法
US8982348B2 (en) 2011-12-06 2015-03-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Light source classification system and method
JP2014072021A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Rohm Co Ltd 光源装置、ledランプ、および液晶表示装置
JP2015533027A (ja) * 2012-10-30 2015-11-16 ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド 面照明用レンズ及び発光モジュール
US9851059B2 (en) 2012-10-30 2017-12-26 Seoul Semiconductor Co., Ltd. Lens and light emitting module for surface illumination
WO2015165097A1 (zh) * 2014-04-30 2015-11-05 广东恒润光电有限公司 用于led日光灯的条状透镜及大角度led日光灯
JP2016143622A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 株式会社タムラ製作所 Led照明装置、投光器及びヘッドライト
JPWO2016194876A1 (ja) * 2015-05-29 2018-03-15 シチズン電子株式会社 発光装置およびその製造方法
US10629786B2 (en) 2015-05-29 2020-04-21 Citizen Electronics Co., Ltd. Light emitting device and manufacturing method thereof
JP2021141054A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 株式会社現代ルクソンHyundai Luxon co., LTD. 壁面構造物の上に均一照射能が備えられた発光ダイオード(led)照明器具
JP7195301B2 (ja) 2020-03-03 2022-12-23 株式会社現代ルクソン 壁面構造物の上に均一照射能が備えられた発光ダイオード(led)照明器具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9172019B2 (en) Light emitting device package and method of manufacturing the same
TWI488159B (zh) 具有傾斜峰值發射場型的發光二極體顯示器與發光二極體封裝
JP2009123758A (ja) 照明装置
JP5701502B2 (ja) 発光装置
US9482410B2 (en) Light emitting module and surface lighting device having the same
JP2011523511A (ja) 近距離場で光を混合する光源
JP6542509B2 (ja) 蛍光体及びそれを含む発光素子パッケージ
JP2010283281A (ja) 発光装置
JP2009081469A (ja) 半導体発光装置とこれを備えるモジュール
KR102098590B1 (ko) 발광모듈 및 이를 구비한 면 조명장치
US10490703B2 (en) Light-emitting-device package and production method therefor
JP2005109289A (ja) 発光装置
JP2013168685A (ja) 発光装置
WO2003071610A1 (fr) Dispositif de source lumineuse et luminaire en faisant usage
US20200098957A1 (en) Multiple led light source lens design in an integrated package
JP5644967B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
US9989197B2 (en) Optical device and light source module including the same
KR101163492B1 (ko) 발광 소자 패키지
JP2019083343A (ja) 発光装置
JP6287204B2 (ja) 半導体光源装置
JP2008010470A (ja) 照明装置
US20230246144A1 (en) Arrangements of light-altering coatings in light-emitting diode packages
JP5271066B2 (ja) 発光装置および照明器具
KR101504227B1 (ko) 발광 소자 패키지 및 이의 제작 방법
KR101813500B1 (ko) 발광소자

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120904