JP2009121777A - 加圧流動焼却設備及び加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理物Sを燃焼させる加圧流動炉10と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン41及びこのタービン41によって駆動され、加圧流動炉10内に供給する空気を圧縮するコンプレッサー42を有する過給機40を備える。加えて、コンプレッサー42に対して設けられた空気供給手段43からの空気を、コンプレッサー42を通して加圧流動炉10内に圧縮空気を供給する経路78,79と、排ガスを空気予熱器20及び集塵機30を通して過給機40のタービン41に供給する本経路73と、排ガスが空気予熱器20及び集塵機30を通った後に過給機40を通すことなく下流の排ガス処理系74に供給するバイパス経路73Aと、を備える。
【選択図】図1
Description
他方、ガスタービンの排気(排ガス)を有効利用する方法として、本出願人は特許文献1を開示した。しかしながら、特許文献1には流動焼却設備の立ち上げ運転に関して開示はない。
もっとも、加圧流動焼却設備の立ち上げ運転の際の工夫として、本出願人は特許文献2を提案した。しかしながら、1年当たり1〜2回程度の立ち上げ運転における始動用バーナーについての燃焼用空気をどこから持ち込むかの点について開示はしていない。この点、当業者の通常の発想によれば、始動用バーナーについての燃焼用空気は、専用に設けた専用ブロワから送気する。
しかしながら、1年当たり1〜2回程度(多くとも数回)の立ち上げ運転だけのために、専用ブロワを用意することは、設備の高騰を招く。特に、加圧流動炉が所定の加圧状態の安定運転に達する時点まで専用ブロワによって、容量的に大きい加圧流動炉に対して燃焼用空気を送り込むことは、専用ブロワの大型化を回避できないものである。また、加圧流動焼却設備の立ち上げ運転の際のよりいっそうの効率化も望まれる。
<請求項1記載の発明>
被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備であって、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路と、前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通して前記過給機のタービンに供給する本経路と、前記排ガスが前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記過給機を通すことなく前記過給機の下流の排ガス処理系に供給するバイパス経路と、を有し、
前記加圧流動炉の立上げの際に、前記空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気として供給し、前記排ガスを前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記本経路及び前記バイパス経路を通過させるように構成した、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備。
被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備であって、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路と、この経路における前記コンプレッサーを通った後の経路から分岐して、前記加圧流動炉の始動用バーナーに連なる分岐経路と、前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通して前記過給機のタービンに供給する本経路と、前記排ガスが前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記過給機を通すことなく前記過給機の下流の排ガス処理系に供給するバイパス経路と、を有し、
前記加圧流動炉の立上げの際に、前記空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気として供給し、かつ、前記分岐経路を通して前記圧縮空気を前記始動用バーナーの燃焼用空気として供給し、
さらに、前記排ガスを前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記本経路及び前記バイパス経路を通過させるように構成した、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備。
別途、前記始動用バーナーの燃焼用空気送気用ブロワを備えていない請求項1又は請求項2記載の加圧流動焼却設備。
被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備における立ち上げ運転の際に、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路を通して圧縮空気として供給するとともに、
前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通った後に前記過給機のタービンに直接導く本経路及び前記過給機を通ることなく下流の排ガス処理系に導くバイパス経路を通過させる、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法。
被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備における立ち上げ運転の際に、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路及びこの経路における前記コンプレッサーを通った後の経路から分岐して、前記加圧流動炉の始動用バーナーに連なる分岐経路を通して圧縮空気として供給するとともに、
前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通った後に前記過給機のタービンに直接導く本経路及び前記過給機を通ることなく下流の排ガス処理系に導くバイパス経路を通過させる、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法。
前記加圧流動炉内又は前記過給機における温度及び圧力が所定の値に達するまでの間は、安定運転時に必要な流動媒体量の一部のみを前記加圧流動炉に投入した状態で前記空気供給手段によって流動化を図り、前記加圧流動炉内又は前記過給機における温度及び圧力が所定の値に達した時点で、前記空気供給手段を停止し、その後に安定運転時に必要な流動媒体量の追加分を投入する請求項4又は請求項5記載の加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法。
先にも触れたように、1年当たり1〜2回程度(多くとも数回)の立ち上げ運転だけのために、始動用バーナーについての燃焼用空気を送るために専用ブロワを用意することは、設備の高騰を招く。特に、加圧流動炉が所定の加圧状態の安定運転に達する時点まで専用ブロワによって、容量的に大きい加圧流動炉に対して燃焼用空気を送り込むことは、専用ブロワの大型化を回避できないものである。
後者の点についてさらに説明すると、立ち上げ当初の加圧流動炉の圧力は低圧であるが、時間の経過とともに炉内圧力は定常運転に必要な圧力に増加させる必要がある。このために、専用ブロワは、当初の低吐出圧力・低送風量から時間経過後の高吐出圧力・高送風量を確保するために容量を予めもっている必要があるために、専用ブロワの大型化を回避できないものである。
しかるに、本発明においては、コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、コンプレッサーを通して加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路と、好ましくはこの経路におけるコンプレッサーを通った後の経路から分岐して、加圧流動炉の始動用バーナーに連なる分岐経路とを有し、加圧流動炉の立上げの際に、(加圧流動炉のほか)分岐経路を通して圧縮空気を始動用バーナーの燃焼用空気として供給するものである。
一方、別途、始動用バーナーの燃焼用空気送気用ブロワを備えていないことは、設備コストの低減効果が大きいものとなる。
本形態に係る加圧流動焼却設備は、被処理物Sを燃焼させる加圧流動炉10と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン41及びこのタービン41によって駆動され、加圧流動炉10内に供給する空気を圧縮するコンプレッサー42を有する過給機40を備えている。
また、この経路におけるコンプレッサー42を通った後の経路77から分岐して、加圧流動炉10の始動用バーナー12に連なる分岐経路80も形成されている。
空気予熱器20は、排ガスのもっている熱により、加圧流動炉10内に供給する圧縮空気を予熱するためのものである。
白煙防止用予熱器50は、白煙防止ファン52から送り込まれる空気を予熱し、排煙処理塔60からの清浄空気を煙突62において加熱し、白煙を大気に発生させないようにするものである。排煙処理塔60は排ガスの最終的な清浄化を図るものであり、湿式集塵方式などが採用される。
まず、本形態においては、加圧流動炉10に、流動媒体を加圧流動炉10内に投入するための流動媒体投入装置11と、流動媒体を加圧流動炉10外に排出するための流動媒体排出装置13と、が設けられている。そして、流動媒体投入装置11は、流動媒体を貯留する貯留ホッパ11Aと、この貯留ホッパ11Aの下側に設けられたロータリバルブやスライドゲート等からなる投入手段11Bと、を有し、貯留ホッパ11A内の流動媒体は、投入手段11Bによって、例えば、加圧流動炉10の側壁を通して、加圧流動炉10内に供給される。一方、流動媒体排出装置13は、加圧流動炉10の底部に設けられた排出ゲート13Aと、この排出ゲート13Aを通して排出された流動媒体を搬送しつつ所定温度 (例えば、150〜250℃)まで冷却する冷却コンベア13Bと、この冷却コンベア13Bによって冷却された流動媒体中に含まれる不燃物等の不純物を取り除く分級機(篩い分け機)等の分離手段13Cと、この分離手段13Cによって不純物が取り除かれた再利用可能な流動媒体を貯留ホッパ11Aに搬送するフライトコンベア等の搬送手段13Dと、を有する。なお、符号13Eは、不燃物等の不純物を回収・搬送するためのコンテナである。このように、本形態においては、流動媒体投入装置11及び流動媒体排出装置13を有して、流動媒体をリサイクル可能な構成となっている。
Claims (6)
- 被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備であって、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路と、前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通して前記過給機のタービンに供給する本経路と、前記排ガスが前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記過給機を通すことなく前記過給機の下流の排ガス処理系に供給するバイパス経路と、を有し、
前記加圧流動炉の立上げの際に、前記空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気として供給し、前記排ガスを前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記本経路及び前記バイパス経路を通過させるように構成した、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備。 - 被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備であって、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路と、この経路における前記コンプレッサーを通った後の経路から分岐して、前記加圧流動炉の始動用バーナーに連なる分岐経路と、前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通して前記過給機のタービンに供給する本経路と、前記排ガスが前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記過給機を通すことなく前記過給機の下流の排ガス処理系に供給するバイパス経路と、を有し、
前記加圧流動炉の立上げの際に、前記空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気として供給し、かつ、前記分岐経路を通して前記圧縮空気を前記始動用バーナーの燃焼用空気として供給し、
さらに、前記排ガスを前記空気予熱器及び前記集塵機を通った後に前記本経路及び前記バイパス経路を通過させるように構成した、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備。 - 別途、前記始動用バーナーの燃焼用空気送気用ブロワを備えていない請求項1又は請求項2記載の加圧流動焼却設備。
- 被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備における立ち上げ運転の際に、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路を通して圧縮空気として供給するとともに、
前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通った後に前記過給機のタービンに直接導く本経路及び前記過給機を通ることなく下流の排ガス処理系に導くバイパス経路を通過させる、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法。 - 被処理物を加圧下で流動燃焼させる加圧流動炉と、この燃焼により発生した排ガスによって駆動されるタービン及びこのタービンによって駆動され前記加圧流動炉内に供給する空気を圧縮するコンプレッサーを有する過給機と、を備えた加圧流動焼却設備における立ち上げ運転の際に、
前記コンプレッサーに対して設けられた空気供給手段からの空気を、前記コンプレッサーを通して前記加圧流動炉内に圧縮空気を供給する経路及びこの経路における前記コンプレッサーを通った後の経路から分岐して、前記加圧流動炉の始動用バーナーに連なる分岐経路を通して圧縮空気として供給するとともに、
前記排ガスを空気予熱器及び集塵機を通った後に前記過給機のタービンに直接導く本経路及び前記過給機を通ることなく下流の排ガス処理系に導くバイパス経路を通過させる、
ことを特徴とする加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法。 - 前記加圧流動炉内又は前記過給機における温度及び圧力が所定の値に達するまでの間は、安定運転時に必要な流動媒体量の一部のみを前記加圧流動炉に投入した状態で前記空気供給手段によって流動化を図り、前記加圧流動炉内又は前記過給機における温度及び圧力が所定の値に達した時点で、前記空気供給手段を停止し、その後に安定運転時に必要な流動媒体量の追加分を投入する請求項4又は請求項5記載の加圧流動焼却設備の立ち上げ運転方法。
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