JP4991986B2 - 加圧焼却炉設備及びその立上げ方法 - Google Patents

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本発明は、加圧焼却炉設備及びその立上げ方法に関し、詳しくは被処理物を加圧下で燃焼し、この燃焼により発生した排ガスにより駆動されるガスタービンを備え、ガスタービンによって空気圧縮機が駆動され、この空気圧縮機の駆動によって生成された圧縮空気を加圧式焼却炉内に供給する構成とされた加圧焼却炉設備及びその立上げ方法に関するものである。
バイオマスや下水汚泥等の可燃性廃棄物の焼却において、焼却物の持つエネルギーを有効に取り出すための手段の1つとして、加圧流動焼却方法がある。
これを図7に基づいて説明する。図7は、発電用ガスタービンを運転するための従来の発電用加圧式流動床燃焼設備を示す。
図7において、発電用ガスタービンを運転するための従来の発電用加圧式流動床燃焼設備は、被処理物Pを燃焼させる流動床式の焼却炉1と、この燃焼により発生した排ガスGによって駆動されるタービン6b及びこのタービン6bによって駆動され、焼却炉1内に供給する圧縮空気Aを生成するコンブレッサ6aを有するガスタービンエンジン6を備えている。
焼却炉1には、粉体状の石炭(発電ボイラーの場合)、バイオマス、都市ゴミや下水汚泥の脱水ケーキ等の被処理物Pを供給する供給器2と、内部を徐々に昇温させる昇温バーナ3とを備えている。昇温バーナ3と焼却炉1の下部の燃料供給口とには、燃焼のための燃料を供給する補助燃料供給設備4が連絡している。また、焼却炉1には、圧縮空気Aが調整弁11を介して1次空気用として炉内に吹き込まれ、圧縮空気Aの充填により、焼却炉1内は、加圧されるようになっている。この加圧下で、被処理物Pが投入されると、吹き上げられる圧縮空気Aに起因して高速で流動する砂などの流動媒体によって激しく混合・攪拌され、被処理物Pは焼却される。
焼却炉1では被処理物Pが加圧下で燃焼され、この燃焼により発生した排ガスGを駆動ガスとしてタービン6bを駆動させるようになっている。タービン6bには、コンブレッサ6aが連結されている。コンプレッサ6aはタービン6bの駆動にともなって、駆動されるようになっており、コンブレッサ6aにはエアフィルタ8を通した空気が供給されるようになっている。そして、このタービン6bによって駆動されたコンブレッサ6aの駆動によって生成された圧縮空気Aは、空気供給路12に設けた調整弁11を介して送られる。このようにして焼却炉1内には、コンブレッサ6aによって加圧された高圧の圧縮空気Aが供給されるので、炉内では常圧よりも高圧の状態(加圧下)で被処理物Pが燃焼されることになる。ガスタービンエンジン6は、回転軸を介して起動用電動機兼発電機7と連絡している。起動用電動機兼発電機7は、ガスタービンエンジン6を動作させるため、コンプレッサ作用により空気を圧縮する必要があるため、起動用電動機兼発電機7をそれに供給する電力により回転させ初期駆動される。ガスタービンエンジン6のコンプレッサ6aは、空気フィルタ8と連絡している。
焼却炉1内は高圧・高温であることから高圧・高温状態のまま排ガスGが排ガス流路13を介して排気される。この排ガスGは、集塵機5に送られる。この集塵機5は、排ガスG中の煤塵を除去するためのものである。この集塵機5を設置しないと、排ガスG中の煤塵がタービン6bに入り込み,タービン6bを損傷させ又はタービンに付着し、安定した運転を妨げる慮があり、それを防ぐためのものである。
集塵機5において煤塵の除去された清浄ガス(排ガス)Gは、駆動ガスとしてタービン6bを駆動させ、圧力(膨張)エネルギーが回収される。その後、排ガス流路13を介して排ガス処理設備9に送られ、排ガス処理設備9に送られた清浄ガス(排ガス)Gは煙突10から大気放出されるものである。
次に、図7の発電用ガスタービンを運転するための従来の発電用加圧式流動床燃焼設備の作用を説明する。
定常運転時において、ガスタービンエンジン6のガスタービン6bが排ガスで駆動され、同軸に固定されたコンプレッサ6aの回転により吸い込まれた空気は、ガスタービンエンジン6のコンプレッサ6aで昇圧され、焼却炉1に送風される。焼却炉1には、通常、粉体状の石炭(発電ボイラーの場合、焼却炉では焼却物)が供給器2から供給され、燃焼する。焼却炉1の排ガスGは高温の加圧排ガスとなり、排ガス流路13を介して集塵機5に導かれ、排ガス中の塵埃を取り除かれた後、排ガス流路13を介してガスタービンエンジン6のガスタービン6bに導びかれ、ガスタービンエンジン6のガスタービン6bを駆動する。ガスタービンエンジン6のガスタービン6bの回転力は、通常このタービン軸に直結されたガスタービンエンジン6のコンプレッサ6aを駆動し、空気を昇圧する。このコンブレッサ6aの駆動によって生成された圧縮空気Aは、空気供給路12に設けた調整弁11を介して焼却炉1に送られる。
以上のように、図7の設備は全体として内燃機関の構成となっており、加圧式焼却炉(燃焼炉)1はガスタービンエンジン6における燃焼缶に当たる作用を受け持っている。設備を起動する場合は、通常、一般の内燃機関と同様にガスタービンエンジン6の回転軸を外部動力で初期駆動し、コンプレッサ作用により空気を圧縮する必要があるため、起動用電動機兼発電機7に電力を供給してガスタービンエンジン6のガスタービン6bとコンプレッサ6aとを回転させ起動させている。
図8は、過給機を使用した加圧式流動床燃焼設備を示す。
図8の過給機を使用した加圧式流動床燃焼設備は、図7に示すような本格的なガスタービンエンジン6の代わりに市場で安価に供給されている過給機(ターボチャージャ:TC)15を使用している。ガスタービンエンジン6を起動するための起動用電動機7が装備されていない。このため、過給機15のタービン15bの起動は通常外部からの送風により行う。
図8において、集塵機5の上流側に空気予熱器14が配置されている。過給機15の空気圧縮機15aと焼却炉1とを連絡する空気供給路12には、起動用送風機16が配置され、その下流側に空気予熱器14が配置されている。また、圧縮空気Aが下部の調整弁11を介して1次空気用として炉内に吹き込まれ、その残部が上部の調整弁18を介して2次空気用として吹込まれるようになっており、圧縮空気Aの充填により、焼却炉1内は、加圧されるようになっている。この加圧下で、被処理物Pが投入されると、吹き上げられる圧縮空気Aに起因して高速で流動する砂などの流動媒体によって激しく混合・攪拌され、被処理物Pは焼却されるものである。なお、調整弁11と調整弁18により焼却炉1内に供給する圧縮空気Aの量が調節されている。
そして、このタービン15bによって駆動されたコンブレッサ15aの駆動によって生成された圧縮空気Aは、空気供給路12の途中に設けた熱交換器からなる空気予熱器14に送られる。この空気予熱器14において、圧縮空気Aは予熱され、高温・高圧の圧縮空気(燃焼用空気)Aとして空気供給路12から調整弁11と調整弁18とに分岐する供給路に送られる。このようにして加庄流動炉1内には、コンブレッサ15aによって加圧された高圧の圧縮空気Aが供給されるので、炉内では常圧よりも高圧の状態(加圧下)で被処理物Pが燃焼されることになる。
次に、図8に示す過給機を使用した加圧式流動床燃焼設備の起動手順を簡単に述べる。
焼却炉1を立ち上げる際には、先ず起動用送風機16を運転し、焼却炉1内の流動媒体Pを流動させた後、昇温バーナ3を運転して、徐々に昇温する。そして、設備全体が昇温するに従って過給機15は回転を速め、過給機15の空気吐出圧力が上昇してくる。過給機15の空気圧縮機15aの圧力が起動用送風機16の吐出圧力を上回るようになった時点で、切替弁17を閉め起動用送風機16を停止させる。以後、焼却炉1の温度を保ちながら徐々に焼却物及び補助燃料の供給を増加させることで、過給機15のタービン15bは増速され、所定圧の定常運転へと移行する。
以上の説明のように、図8の設備は全体として内燃機関の構成となっており、焼却炉(燃焼炉)1は過給機15における燃焼缶に当たる作用を受け持っている。設備を起動する場合は、通常、一般の内燃機関と同様に過給機15の回転軸を外部動力で初期駆動し、コンプレッサ作用により空気を圧縮する必要があるため、起動用送風機16を設け、この起動用送風機16の送風で焼却炉を起動後、過給機15の空気圧縮機15aで発生する空気に切り替えている。
特開平9−89232号公報 特開2002−39517号公報 特開2006−811号公報
しかしながら、図7に示す方式では、ガスタービンエンジン6に起動用だけにしか使用しない起動用高速電動機7を組み込む必要があり、ガスタービン設備が複雑となる。特に、設備全体の熱容量が大きく、起動に時間のかかるような場合、耐久性のある大電力高速電動機設備は大きな費用が掛かる上、相当する電源が必要となる。
また、図8に示す設備では、起動は、焼却炉1の温度が上昇するに従って、切替弁17を操作し、序々に加圧運転に移行させるわけであるが、運転は煩雑となり、また、起動用送風機16は最低限、焼却炉1を常圧で運転できるだけの能力が必要で(常圧運転状態で必要な風量だけでなく、加圧式焼却炉1、集塵機5の圧力損失をカバーできる能力が必要)、ある程度の出力を持つ電動機を装備する必要がある。また、これに電力を供給する受電設備も比較的大容量の設備とする必要がある。
本発明は、斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、起動用送風機を小型化して製造コストやランニングコストを低減させる加圧焼却炉設備及びその立上げ方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、加圧式焼却炉と、前記加圧式焼却炉からの高温排気ガスを利用して圧縮空気の生成と送風を行う過給機と、前記加圧式焼却炉を冷却状態から始動するために使用する始動バーナ設備と、を備えた加圧焼却炉設備において、前記過給機の空気吸込側の吸気管上流に設けられ、前記過給機を始動させる送風機と、前記過給機のタービン入口上流に設けられ、前記加圧式焼却炉から排出される排ガスを再加熱する起動用燃焼缶装置と、前記燃焼缶装置の上流と下流とをバイパスするバイパス経路と、前記バイパス経路に設けられる流量調整弁とを備えることを特徴とする
請求項に係る発明は、加圧式焼却炉と、前記加圧式焼却炉からの高温排気ガスを利用して圧縮空気の生成と送風を行う過給機と、前記加圧式焼却炉を冷却状態から始動するために使用する始動バーナ設備と、を備えた加圧焼却炉設備の立上げ方法において、前記過給機の空気吸い込み側の吸気管上流に送風機を設けるとともに、前記過給機のタービン入口上流に起動用燃焼缶装置を設け、設備起動後、設備全体が昇温するまでの間、前記加圧式焼却炉から排出される排ガスを前記起動用燃焼缶装置によって再加熱し、再加熱された排ガスを前記過給機のタービンに供給することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項2記載の加圧流動設備の立上げ方法において、前記起動用燃焼缶装置の上流と下流をバイパスするバイパス経路を設けるとともに、前記バイパス経路に流量調整弁を設け、前記加圧式焼却炉からの排ガス温度の上昇に応じて前記起動用燃焼缶装置への燃料供給を制限することを特徴とする。
本発明によれば、起動用送風機を小型化して製造コストやランニングコストを低減させることができる。
本発明によれば、過給機の空気吸入口から送風機にて送風しつつ加圧式焼却炉を加温し、過給機を自己運転まで立ち上げるので、小揚程の送風機動力で設備の起動が可能となる。
以下、図面を参照して本発明に係わる加圧焼却炉設備及びその立上げ方法の一実施形態について説明する。
本発明の第一実施形態に係る加圧焼却炉設備は、図1に示すように、過給機15の空気圧縮機15aの空気吸込口上流に起動用送風機20を設けた点で、図8に示す従来の加圧焼却炉設備とは相違する。
本実施形態に係る加圧焼却炉設備では、流動床式の焼却炉1には過給機15の空気圧縮機15aを通じて空気供給路12を介して圧縮空気Aを送風し、焼却炉1で昇温された排ガスGは排ガス流路13を介して再度過給機15のタービン15bに導かれる構成としている。これにより、過給機15の始動用の起動用送風機20は全体の焼却炉1を昇温するために必要な燃焼(焼却炉内昇温バーナ3で行う)を維持できるだけの空気を設備に供給できるだけの能力があれば十分であり、また起動後のコンプレッサ15aで生成する圧縮空気の流れと順方向に空気を供給するので、加圧状態での焼却を維持するための送風機と比較して小吐出量、圧力、動力の送風機で起動可能となる。
次に、本実施形態に係る加圧焼却炉設備の立上げ方法を説明する。
1)起動用送風機20を運転開始すると、起動用送風機20からの空気は過給機15の空気圧縮機15aを通じて空気供給路12を介して圧縮空気Aが焼却炉1に供給された後、排ガスGとなって、空気予熱器14、集塵機5を通り、過給機15のタービン15bを通過し、タービン15bを駆動した後、排出される。
2)この時、過給機15の空気圧縮機15aへの通風と、焼却炉1を通過した排ガスGのタービン15bへの通風により過給機15のロータに回転力が発生する。これにより、空気圧縮機15aはその回転数に応じて空気を昇圧する。
3)この状態で、昇温バーナ3を運転すると、排ガスGは次第に昇温され、これにつれてタービン15bの入口ガス温度が上昇し、タービン15bの駆動力が増加する。
4)焼却炉1の温度が上昇するに従って、排ガス流路13を流れる排ガスGの温度が上昇し、排ガスGの体積が増加すると、タービン15bのガス通過速度が加速され次第にタービン15bの回転は増加する。
5)タービン15bの回転数の増加に従って、焼却炉1の内圧が上昇すると共に通風量も増加するため、これに応じて昇温バーナ3への供給燃料量を増加させると、さらにタービン15bの回転数が上がり、排ガス流路13の温度、又は送風量を検知して燃料量を増減することにより安定な運転を維持することができるようになる。そして、焼却炉1の温度が所定の焼却温度(通常800℃〜1000℃程度)になる。従って、タービン15bは所定の回転数となり、焼却炉1への圧縮空気Aは所定圧力及び風量を得ることができる。なお、この時点で起動用送風機20への電力供給は停止することが可能となる。
6)排ガス温度、焼却炉1の圧力が所定の状態になった時点で、起動+昇温運転は完了となるので、以後焼却物を徐々に投入し、昇温バーナ3用補助燃料を絞って行き、運転のバランスを取る。その後、被処理物Pを焼却炉1に投入開始し、必要ならば補助燃料を添加して、炉内温度を所定温度に維持することにより、運転を継続できる。
以上のように、本実施形態によれば、起動用送風機20と過給機15の空気圧縮機15aが同一ラインに直列に配置されているため、起動時のラインの切替操作が不要となり、起動操作、設備が簡素化されるだけでなく、起動用送風機20で発生させた圧縮空気Aの運転エネルギーは過給機15の空気圧縮機15aを通過時及び焼却設備を経由し過給機15のタービン15b内を通過時、共に過給機15のロータに回転力を発生させるため、動力エネルギー回収が行われ、より小容量の起動用送風機20で起動可能となる。また、加圧焼却炉設備では、その排ガスGの保持エネルギーで過給機15を駆動するため、焼却対象物の保有熱量の変動などにより、炉内温度が低下し一時的に運転が不安定になることがある。この場合、通常は補助燃料の量を制御することで安定運転を維持可能であるが、本実施形態に係る加圧焼却炉設備では、起動用送風機20による過給機供給空気の与圧力を制御することにより、安定な運転を維持することが可能で、補助燃料を使用しない運転制御が可能となる。すなわち、起動用送風機20を炉内圧力維持のための昇圧装置(ブースタ)として作用させることにより、安定な運転を維持させることが可能となる。
図2は、本発明の第二実施形態に係る加圧焼却炉設備を示す。
第一実施形態に係る加圧焼却炉設備では、過給機15が定常運転となった後に起動用送風機20を通じて空気を吸い込むと、空気の吸い込み抵抗が発生して過給機15の性能低下を招くため、本実施形態では、空気フィルタ8と過給機15の間をバイパスさせ、起動用送風機20を迂回して空気を吸い込めるようにバイパス管21及びバイパス弁22を配置している。
バイパス弁22の制御機構としては、1)一方通行型のチャッキ弁により、起動用送風機20が吸入抵抗要因になった場合、自動的にこの抵抗圧でチャッキ弁が開く方式、2)電気的に圧力を検出して、強制的にバイパス弁22を開く方式が使用できる。
本実施形態によれば、設備の起動後(起動用送風機20の電力供給停止時)の過給機15単独による送風時に、空気吸入側に直結した起動用送風機20による吸い込み抵抗を減らし、エネルギーロスを減じることができる。
図3は、本発明の第三実施形態に係る加圧焼却炉設備を示す。
本実施形態に係る加圧焼却炉設備は、過給機15のタービン15b側の上流に加圧式流動床焼却炉1とは別個に起動用燃焼缶25を設けた点で、第一実施形態に係る加圧焼却炉設備とは相違する。
図1に示す第一実施形態では、設備全体が昇温完了するまで、過給機15は定格運転には達せず、従って加圧式流動床焼却炉1への送風量が少ないため、昇温バーナ3をフル運転することができない。このため、設備の昇温に時間が掛かることとなる。この問題は、起動用送風機20を大きなものとし、起動時から加圧運転を可能とすることによって回避可能ではあるが、起動用送風機20を大型化することは、一時的な消費電力を大きくするため、設備の経済性を損ねる危険性がある(起動用送風機20が大型になるだけでなく外部からの受電容量が大きくなる)。
本実施形態は、この間題を解決するために起動用燃焼缶25を設置したものである。なお、起動用燃料缶25の前後の排ガス流路13には、調整弁26を設けたバイパス路27を設けている。
起動用燃焼缶25は、起動直後の比較的低い温度の排ガスGに補助燃料を添加して再加熱することを目的としたもので、過給機15のタービン15b入口上流に設け、加圧式流動床焼却炉1の排ガスGを加熱して体積を増加させてタービン15bの回転数を増加させる。なお、タービン15bは許容耐熱限度を超えない範囲で運転する必要があり、加圧式流動床焼却炉1の排ガス温度が上昇するに従って、起動用燃焼缶25への燃料供給量は制限する。
本実施形態によれば、過給機15のタービン15b側の上流に加圧式流動床焼却炉1とは別個に起動用燃焼缶25を設け、加圧式流動床焼却炉1の温度が低く、加圧式流動床焼却炉1の排ガスGでタービン15bを駆動することができない設備起動時に、加圧式流動床焼却炉1の排ガスGを加熱してタービンの回転数を増し、これによりコンプレッサ15aにより生成する圧縮空気の加圧式流動床焼却炉1への送風及び加圧を可能としたので、設備起動後、設備全体が昇温するまでの間、過給機15のタービン15b上流の排ガスGを昇温し過給機15の安定運転を維持することができる。これにより、加圧式流動床焼却炉1や排ガス流通系統が未昇温時でも加圧式流動床焼却炉1を定常時と同様に加圧することが可能となり、昇温バーナ3やオイルガンを全負荷運転することにより昇温操作を迅速に行うことができる。また、起動用送風機20は過給機15を起動させるに必要な最低限の能力があればよく、より低風量、低風圧のもので起動できるようになる。
図4は、本発明の第四実施形態に係る加圧焼却炉設備を示す。
本実施形態では、第三実施形態に係る加圧焼却炉設備において、空気フィルタ8と過給機15の間をバイパスさせ、起動用送風機20を迂回して空気を吸い込めるようにバイパス管21及びバイパス弁22を配置している。
本実施形態によれば、第二実施形態に係る加圧焼却炉設備及び第三実施形態に係る加圧焼却炉設備と同様の作用効果を奏する。
図5は、本発明の第五実施形態に係る加圧焼却炉設備を示す。
本実施形態は、圧縮空気供給路12に余剰圧縮空気利用設備30を設けた点で、第一実施形態とは相違する。
余剰圧縮空気利用設備30は、調整弁31を介して圧縮空気供給路12に連絡している。
本実施形態によれば、過給機15の回転数は、余剰圧縮空気利用設備30への放風量で制御される。
また、本実施形態によれば、焼却物の種類・カロリーの変動幅が大きく加圧式流動床焼却炉1に吹き込む空気の必要量が燃焼に必要な空気量を大幅に上回る事態が発生する場合に有効である。
図6は、本発明の第六実施形態に係る加圧焼却炉設備を示す。
本実施形態では、第五実施形態に加えて、空気フィルタ8と過給機15の間をバイパスさせ、起動用送風機20を迂回して空気を吸い込めるようにバイパス管21及びバイパス弁22を配置している。
本実施形態によれば、第二実施形態に係る加圧焼却炉設備及び第五実施形態に係る加圧焼却炉設備と同様の作用効果を奏する。
本発明の第一実施形に係る加圧焼却炉設備のブロック図である。 本発明の第二実施形に係る加圧焼却炉設備のブロック図である。 本発明の第三実施形に係る加圧焼却炉設備のブロック図である。 本発明の第四実施形に係る加圧焼却炉設備のブロック図である。 本発明の第五実施形に係る加圧焼却炉設備のブロック図である。 本発明の第六実施形に係る加圧焼却炉設備のブロック図である。 従来型の発電用加圧流動燃焼設備のブロツク図である。 過給機を使用した加圧式流動焼却設備のブロック図である。
符号の説明
1 焼却炉
2 供給器
3 昇温バーナ
4 補助燃料供給設備
5 集塵機
8 空気フィルタ
9 排ガス処理設備
10 煙突
11,18,26,31 調整弁
12 空気供給路
13 排ガス流路
14 空気予熱器
15 過給機
15a 空気圧縮機
15b タービン
20 起動用送風機
21 バイパス管
22 バイパス弁
25 起動用燃焼缶
30 余剰圧縮空気利用設備
G 排ガス
A 圧縮空気
P 被処理物

Claims (3)

  1. 加圧式焼却炉と、
    前記加圧式焼却炉からの高温排気ガスを利用して圧縮空気の生成と送風を行う過給機と、
    前記加圧式焼却炉を冷却状態から始動するために使用する始動バーナ設備と、を備えた加圧焼却炉設備において、
    前記過給機の空気吸込側の吸気管上流に設けられ、前記過給機を始動させる送風機と、
    前記過給機のタービン入口上流に設けられ、前記加圧式焼却炉から排出される排ガスを再加熱する起動用燃焼缶装置と、
    前記燃焼缶装置の上流と下流とをバイパスするバイパス経路と、
    前記バイパス経路に設けられる流量調整弁と
    を備えることを特徴とする加圧焼却炉設備。
  2. 加圧式焼却炉と、
    前記加圧式焼却炉からの高温排気ガスを利用して圧縮空気の生成と送風を行う過給機と、
    前記加圧式焼却炉を冷却状態から始動するために使用する始動バーナ設備と、を備えた加圧焼却炉設備の立上げ方法において、
    前記過給機の空気吸い込み側の吸気管上流に送風機を設けるとともに、前記過給機のタービン入口上流に起動用燃焼缶装置を設け、設備起動後、設備全体が昇温するまでの間、前記加圧式焼却炉から排出される排ガスを前記起動用燃焼缶装置によって再加熱し、再加熱された排ガスを前記過給機のタービンに供給する
    ことを特徴とする加圧焼却炉設備の立上げ方法
  3. 前記起動用燃焼缶装置の上流と下流をバイパスするバイパス経路を設けるとともに、前記バイパス経路に流量調整弁を設け、前記加圧式焼却炉からの排ガス温度の上昇に応じて前記起動用燃焼缶装置への燃料供給を制限することを特徴とする請求項記載の加圧流動設備の立上げ方法
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