JP5711794B2 - 加圧流動焼却炉設備、及び加圧流動焼却炉設備の制御方法 - Google Patents

加圧流動焼却炉設備、及び加圧流動焼却炉設備の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、加圧流動焼却炉設備、及び加圧流動焼却炉設備の制御方法に関する。
加圧流動焼却炉設備は、加圧流動焼却炉から排出された燃焼排ガスによって回動されるタービンとタービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を備える過給機を有し、コンプレッサで生成された圧縮空気を加圧流動焼却炉の加圧、流動用及び燃焼空気に利用する。通常運転においては、過給機コンプレッサから排出される圧縮空気によって被処理物の必要燃焼空気全量を供給する自立運転状態となる。
加圧流動焼却炉設備として、例えば、特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1の加圧流動設備において、タービンの起動は、コンプレッサの空気吸入口上流に設けられた起動用送風機からの送風により行っている。
特開2008−25965号公報
ところで、起動用送風機を駆動するには、その送風機の吐出圧や風量を過給機動作と相関して変化させる仕組みが必要となり、送風機電動機をインバータにて駆動する方法が、制御の可変範囲が広く有用である。インバータとは、直流電源から任意の交流電圧と周波数を生成し電源供給する機能を表すが、インバータ装置としては、商用電源と直流電源間の変換機能も含めて使われている。このインバータとして、電力回生機能付きインバータを用いた場合、送風機の吐出側に過給機等の機器を設け、この機器から吸気することにより、送風機電動機とインバータから回生電力を生じさせて、それを商用電源に変換して他の設備等で有効に活用することができる。ここで、電力回生機能付きインバータは、本発明における電力変換装置の一例である。
しかしながら、従来の加圧流動焼却炉設備では、起動用送風機は、焼却設備の被処理物の投入量が少ないときにおいてのみ駆動され、常用運転において起動用送風機を停止する使い方をしていた。
一方、加圧流動焼却炉から排出された燃焼排ガスから動力を回収する加圧流動焼却炉設備では、タービンを回動させるためのエネルギー以外のエネルギーは、エネルギーとして回収されず、余剰排ガスとして排ガス処理され排出される。この余剰排ガスのエネルギーを電力に有効利用する方法として、従来技術では排熱ボイラを用いた発電があるが、装置が複雑で大型化し、中・小規模の加圧流動焼却設備においては適用困難であった。
なお、余剰排ガスからのエネルギー回収の手法としては、特許文献1にも記載がある。特許文献1に記載の手法は、過給機シャフトに電動機を取り付け、起動用電動機兼発電機として発電させる手法であるが、この手法では、汎用過給機が適用できず特別仕様になり、或いは、新たな装置を設ける必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来から設備構成機器として存在する送風機を、電力回生機能付きインバータにより駆動し、この電力回生機能付きインバータを通常運転時にも動作させて、余剰排ガスのエネルギーをインバータの回生電力に変換し、変換後のエネルギーを有効利用することができる加圧流動焼却炉設備を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の加圧流動焼却炉設備は、加圧流動焼却炉と、当該加圧流動焼却炉から排出される燃焼排ガスにより回動されるタービンと、前記タービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を有する過給機と、前記コンプレッサの空気入口側に設けられ、前記コンプレッサに空気を供給する送風機と、前記加圧流動焼却炉の起動時に、電力を前記送風機に供給し、前記送風機を起動させる電力変換装置と、前記加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後に、前記コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させ、前記送風機を介して外部から前記コンプレッサに空気が導入されることで前記電力変換装置から回生電力を得る制御装置と、前記タービンの燃焼排ガス入口側と、燃焼排ガス出口側とを連通する燃焼排ガスバイパス流路に設けられ、前記過給機からの排ガスのバイパス量を調整する調節弁と、前記加圧流動焼却炉に前記コンプレッサから供給される燃焼空気の流量を測定した結果である燃焼空気量測定値と、予め設定された流量設定値との偏差に基づいて、前記調節弁の開閉の程度を示す調節弁開度を算出し、算出した当該調節弁開度に応じて前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記調節弁の開閉を制御する調節弁制御部と、前記コンプレッサの空気入口側に前記送風機と並列に設けられる空気吸入弁と、前記空気吸入弁の吐出側の圧力を測定した結果である過給機入口空気圧力と、前記制御装置が設定する圧力設定値との偏差に基づいて、前記空気吸入弁の開閉の程度を示す吸入弁開度を算出し、算出した当該吸入弁開度に応じて前記過給機入口空気圧力と前記圧力設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記空気吸入弁の開閉を制御する吸入弁制御部と、を備え、前記制御装置は、前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内にある場合、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、本発明加圧流動焼却炉設備、加圧流動焼却炉と、当該加圧流動焼却炉から排出される燃焼排ガスにより回動されるタービンと、前記タービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を有する過給機と、前記コンプレッサの空気入口側に設けられ、前記コンプレッサに臭気含有空気を供給する送風機と、前記送風機に電力を供給し、前記送風機を起動させる電力変換装置と、前記加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後に、前記コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させ、前記送風機を介して外部から前記コンプレッサに臭気含有空気が導入されることで前記電力変換装置から回生電力を得る制御装置と、前記タービンの燃焼排ガス入口側と、燃焼排ガス出口側とを連通する燃焼排ガスバイパス流路に設けられ、前記過給機からの排ガスのバイパス量を調整する調節弁と、前記加圧流動焼却炉に前記コンプレッサから供給される燃焼空気の流量を測定した結果である燃焼空気量測定値と、予め設定された流量設定値との偏差に基づいて、前記調節弁の開閉の程度を示す調節弁開度を算出し、算出した当該調節弁開度に応じて前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記調節弁の開閉を制御する調節弁制御部と、前記コンプレッサの空気入口側に前記送風機と並列に設けられる空気吸入弁と、前記空気吸入弁の吐出側の圧力を測定した結果である過給機入口空気圧力と、前記制御装置が設定する圧力設定値との偏差に基づいて、前記空気吸入弁の開閉の程度を示す吸入弁開度を算出し、算出した当該吸入弁開度に応じて前記過給機入口空気圧力と前記圧力設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記空気吸入弁の開閉を制御する吸入弁制御部と、を備え、前記制御装置は、前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内にある場合、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、本発明の加圧流動焼却炉設備の制御方法は、加圧流動焼却炉と、当該加圧流動焼却炉から排出される燃焼排ガスにより回動されるタービンと、前記タービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を有する過給機と、前記コンプレッサの空気入口側に設けられ、前記コンプレッサに空気を供給する送風機と、前記送風機に電力を供給し、前記送風機を起動させる電力変換装置と、を備えた加圧流動焼却炉設備の制御方法であって、制御装置が、前記加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後に、前記コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させ、前記送風機を介して外部から前記コンプレッサに空気が導入されることで前記電力変換装置から回生電力を得る制御工程調節弁制御部が、前記加圧流動焼却炉に前記コンプレッサから供給される燃焼空気の流量を測定した結果である燃焼空気量測定値と、予め設定された流量設定値との偏差に基づいて、前記タービンの燃焼排ガス入口側と、燃焼排ガス出口側とを連通する燃焼排ガスバイパス流路に設けられ、前記過給機からの排ガスのバイパス量を調整する調節弁の開閉の程度を示す調節弁開度を算出し、算出した当該調節弁開度に応じて前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記調節弁の開閉を制御する調節弁制御工程と、吸入弁制御部が、前記コンプレッサの空気入口側に前記送風機と並列に設けられる空気吸入弁の吐出側の圧力を測定した結果である過給機入口空気圧力と、前記制御装置が設定する圧力設定値との偏差に基づいて、前記空気吸入弁の開閉の程度を示す吸入弁開度を算出し、算出した当該吸入弁開度に応じて前記過給機入口空気圧力と前記圧力設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記空気吸入弁の開閉を制御する吸入弁制御工程と、を有し、前記制御工程は、前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内にある場合、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、ことを特徴とする。
また、本発明は、上記加圧流動焼却炉設備の制御方法において、前記制御工程は、前記タービンの回転数と、前記調節弁開度と、現在の前記過給機入口空気圧力とに基づいて、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、ことを特徴とする。
また、本発明は、上記加圧流動焼却炉設備の制御方法において、前記制御工程は、前記タービンに対して設定された回転数上限値と、前記タービンの現在の回転数との偏差が予め設定された回転数余裕値より大きく、前記調節弁開度が予め設定された弁開度余裕値より大きく、現在の前記過給機入口空気圧力が予め設定された圧力設定下限値より大きい場合、現在の圧力設定値から予め設定された圧力差分設定値だけ減算して新たな圧力設定値を算出し、算出した当該圧力設定値を前記吸入弁制御部に設定する、ことを特徴とする。
本発明によれば、加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後において過給機コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させるようにしたので、電力回生機能付きインバータにより駆動され、加圧流動焼却炉の燃焼空気の供給に用いられる送風機の吐出側の圧力を、加圧流動焼却炉設備の通常運転時において大気圧より低い値に設定することができる。この際、電力回生機能付きインバータは、回生電力エネルギーを発生する。
このため、本発明によれば、新たな設備を追加することなく、既存の設備を利用し、加圧流動焼却炉設備の通常運転時において、余剰排ガスのエネルギーをインバータの回生電力に変換し、変換後のエネルギーを有効利用することができる加圧流動焼却炉設備を提供することができる。
第1の実施形態に係る加圧流動焼却炉設備の構成を示す概略ブロック図である。 加圧流動焼却炉設備の動作について説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る加圧流動焼却炉設備の構成を示す概略ブロック図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る加圧流動焼却炉設備の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係る加圧流動焼却炉設備は、図1に示すように、加圧流動焼却炉1、過給機2、空気予熱器4、高温集塵機5、起動用送風機49、電力回生機能付きインバータ49a(電力変換装置)、流量計26、流量調節部52(調節弁制御部)、過給機排ガスバイパス弁CV2(調節弁)、圧力計50、圧力調節部57(吸入弁制御部)、空気吸入弁CV1、及び制御装置19を含んで構成される。
加圧流動焼却炉1は、外部からフィーダ等の被処理物を供給する供給流路9によって投入される被処理物を焼却する。汚泥は、被処理物の一例であり、例えば、下水処理場やし尿処理場などから生じた可燃性の廃棄物である。被処理物は、汚泥に限定されることはなく、食品廃棄物や木質系バイオマスなど可燃性物質を含むものであればよい。
加圧流動焼却炉1は、設備起動時に焼却炉内を加熱する始動用バーナー1a、および被処理物燃焼中に熱源を付加する図示しない補助燃料装置を備える。
過給機2は、タービン2aと、タービン2aの回動にともなって回転するコンプレッサ2bからなる。加圧流動焼却炉1から排出される燃焼排ガスがタービン2aに供給され、タービン2aの駆動に用いられる。タービン2aの回動に伴ってコンプレッサ2bが回転を始め、圧縮空気が生成される。
空気予熱器4は、過給機2からの圧縮空気と加圧流動焼却炉1から排出される燃焼排ガスとを熱交換し、加圧流動焼却炉1内に供給される圧縮空気を予熱する。
高温集塵機5は、空気予熱器4から排出される燃焼排ガス中の粉塵などを集塵処理する。
高温集塵機5として、具体的にはセラミックフィルタなどが使用される。
過給機2には、コンプレッサ2bから空気予熱器4を介して圧縮空気を加圧流動焼却炉1に供給する第一空気供給流路10が配置されていると共に、第一空気供給流路10のコンプレッサ2bと空気予熱器4との間から分岐して空気を加圧流動焼却炉1の始動用バーナー1aに供給する第二空気供給流路11が配置されている。
過給機2で生成された圧縮空気の一部は、第一空気供給流路10を通過して空気予熱器4で加熱されたのち加圧流動焼却炉1へ被処理物の燃焼空気として供給される。過給機2で生成された圧縮空気の他の一部は第二空気供給流路11を通過して加圧流動焼却炉1に設けられた始動用バーナー1aの燃焼空気や、加圧流動焼却炉1に設けられた各種ノズルや圧力計などの計装機器用パージ空気などとして加圧流動焼却炉1へ供給される。
また、過給機2には、加圧流動焼却炉1から排出される燃焼排ガスが空気予熱器4と高温集塵機5とを通過した後、タービン2aに供給されるための排出流路12が配置されている。燃焼排ガスの一部は、タービン2aの駆動に用いられる。また、タービン2aを通過した排ガスは、排出流路12から後段に設けられる白煙防止熱交換機や排煙処理塔(図1において不図示)を通過することで所定の処理が行われ、煙突などから外部に排出される。
また、過給機2のコンプレッサ2b側には、起動用送風機49から空気を供給する空気供給流路13が配置されており、空気供給流路13には、過給機2のコンプレッサ2bの駆動に伴って外気から空気を吸引する外気側空気供給流路14が空気吸入弁CV1を介して接続されている。
過給機排ガスバイパス弁CV2は、タービン2aの燃焼排ガス供給側(燃焼排ガス入口側)に接続される排出流路12と、タービン2aの燃焼排ガス排出側(燃焼排ガス出口側)に接続される排出流路12とを連通し、タービン2aをバイパスする燃焼排ガスバイパス流路である。
過給機排ガスバイパス弁CV2は、過給機2をバイパスする排ガス流量(バイパス量)を調整する。過給機排ガスバイパス弁CV2は、流量調節部52からの制御量(調節弁開度;以下、過給機排ガスバイパス弁開度ともいう)に応じて開度を変化させることができ、これによりバイパス量を制御量に応じて変化させることができる。
流量計26は、第二空気供給流路11との分岐点より過給機2側の第一空気供給流路10に設けられ、過給機2から加圧流動焼却炉1に供給される圧縮空気の全流量を燃焼空気の流量として測定する。ところで、過給機2から加圧流動焼却炉1に供給される圧縮空気の80%以上(多くの場合90%以上)が空気予熱器4を介して供給される。そのため、流量計26は、第二空気供給流路11の分岐点より空気予熱器側の第一空気供給流路に設置し、空気予熱器4を介して供給される圧縮空気のみを燃焼空気として測定対象としても、設備の運転に影響はない。したがって、本発明において流量計26が測定する燃焼空気は、少なくとも空気予熱器4を介して供給される圧縮空気が含まれていれば良い。
流量調節部52は、加圧流動焼却炉1に供給される燃焼空気の流量が流量計26によって測定された結果であり、信号ライン51を介して入力される燃焼空気流量PV(燃焼空気量測定値)と、予め自身に設けられた記憶領域に記憶された燃焼空気流量設定値SV(流量設定値)との偏差が予め設定された範囲(幅0に対してマージンを持たせた範囲)に入るように、過給機排ガスバイパス弁CV2を開閉する制御量、すなわち過給機排ガスバイパス弁開度MVを算出する。
過給機排ガスバイパス弁CV2には、この過給機排ガスバイパス弁開度MVが信号ライン53を介して入力され、タービン2aに流れる燃焼排ガスの流量を過給機排ガスバイパス弁開度MVに応じて変化させる。
従って、過給機排ガスバイパス弁開度MVは、燃焼空気流量PVが燃焼空気流量設定値SVと等しく制御されている状態においては、加圧流動焼却炉1からの燃焼排ガス量に対する、タービン2aの回動には用いられない余剰な燃焼排ガス量の割合(余裕値)をも示している。後述するコンプレッサ2bの空気入口側における圧力(過給機入口空気圧力P1)を下げる制御には、この余剰な燃焼排ガスが有するエネルギーがタービン2aを回動させるために用いられる。そのため、制御装置19には、信号ライン53を介して過給機排ガスバイパス弁開度MVが入力されている。
なお、過給機入口空気圧力P1が負圧側へ低下した場合には、燃焼空気流量PVが燃焼空気流量設定値SVと等しくなるようにするため、過給機2の回転数を高くする必要がある。しかしながら、流量調節部52は、燃焼空気流量PVと、燃焼空気流量設定値SVとの偏差が予め設定された範囲に入るように、過給機排ガスバイパス弁開度MVを算出するので、過給機排ガスバイパス弁開度MVの値を小さくする。ここで、過給機排ガスバイパス弁CV2の開度MVは、値が小さいほど弁が全閉に近い位置にあることを示す。これにより、過給機排ガスバイパス弁CV2は、タービン2aに流れる燃焼排ガスの流量を増加させ、過給機2の回転数を高くすることができる。
本発明における送風機の一例である起動用送風機49は、過給機2のコンプレッサ2b側の空気入口側である空気供給流路13に設けられ、加圧流動焼却炉1の起動時には燃焼空気を供給する。このとき、起動用送風機49によって必要な燃焼空気の全量を供給することが好ましい。
電力回生機能付きインバータ49aは、起動用送風機49の羽根の回転数を広範囲で可変とする電力変換装置である。電力回生機能付きインバータ49aは、交流電力(商用電源)を直流電力に変換し、変換後の直流電力を交流電力に変換して、起動用送風機49の羽根の回転軸を回転駆動する電動機に交流電力を供給する。起動用送風機49の羽根が、過給機のコンプレッサ2bによる吸気作用により回転させられているとき、電力回生機能付きインバータ49aは、回転中の電動機が生じる起電力(直流電力)を交流変換して商用電源側へ戻す、すなわち発電することができる。
そこで、本実施形態においては、加圧流動焼却炉1への被処理物供給開始後、すなわち過給機2の通常運転中において、制御装置19が過給機入口空気圧力P1を負方向へ制御することにより、過給機2の回転数を高めて過給機のコンプレッサ2bの吸気能力を高め、起動用送風機49を介して過給機のコンプレッサ2bに空気が導入されることで電力回生機能付きインバータ49aから回生電力を得る、すなわち発電を行う(詳細後述)。
なお、電力回生機能付きインバータ49aを、高調波ノイズを抑制するために有効であるPWM(Pulse Width Modulation)コンバータと、汎用のインバータ(例えばDC−ACインバータ)とを組み合わせる構成とすることもできる。本実施形態において、これらの電力回生を行うことができるインバータ装置を電力回生機能付きインバータと称する。
空気吸入弁CV1は、外気側空気供給流路14と、起動用送風機49から燃焼空気を供給する空気供給流路13との間に、起動用送風機49と並列に設けられている。空気吸入弁CV1は、空気の吸引量を調整し得る吸込弁である。空気吸入弁CV1は、信号ライン58により圧力調節部(PC)57と接続され、圧力調節部57から入力される吸入弁開度MVにより、その開度が調整される。
圧力計50は、空気供給流路13において、起動用送風機49からの流路と空気吸入弁CV1からの流路との共通接続点と、コンプレッサ2bの入口との間に設けられている。圧力計50は、コンプレッサ2bの入口側の圧力を計測する。
圧力調節部57は、コンプレッサ2bの入口側の圧力が圧力計50によって計測された結果であり、信号ライン56を介して入力される過給機入口空気圧力PV(=過給機入口空気圧力P1)と、制御装置19によって信号ライン55を介して設定される過給機入口空気圧力設定値SVとの偏差が予め設定された範囲(幅0に対してマージンを持たせた範囲)に入るように、空気吸入弁CV1を開閉する制御量、すなわち吸入弁開度MVを算出する。
空気吸入弁CV1には、この吸入弁開度MVが信号ライン58を介して入力され、過給機入口空気圧力P1を吸入弁開度MVに応じて変化させる。
制御装置19は、流量調節部52から、加圧流動焼却炉1からの燃焼排ガス量に対する、タービン2aの回動には用いられない余剰な燃焼排ガス量の余裕値を示す、過給機排ガスバイパス弁開度MVが入力される。制御装置19には、この入力される過給機排ガスバイパス弁開度MVとの大小の比較を行う際に基準値となる弁開度余裕値が予め設定される。
また、制御装置19は、過給機2からタービン2aの回転数である過給機回転数が信号ライン61を介して入力される。制御装置19には、この入力される過給機回転数との大小の比較を行う際に基準値となる回転数余裕値、及び過給機回転数上限値が予め設定される。
また、制御装置19は、圧力調節部57から過給機入口空気圧力P1が入力される。制御装置19には、この入力される過給機入口空気圧力P1との大小の比較を行う際に基準値となる設定下限値(圧力設定下限値)、及び設定上限値(圧力設定上限値)が予め設定される。
制御装置19は、過給機排ガスバイパス弁開度MV、過給機回転数、及び過給機入口空気圧力P1に基づいて、上記各基準値との比較を行うことにより、上述した過給機入口空気圧力設定値SVを圧力調節部57に設定する。圧力調節部57は、過給機入口空気圧力設定値SVに応じて、空気吸入弁CV1を、空気吸入弁CV1の弁が閉じる方向の状態、或いは開く方向の状態、または現状を維持する状態のいずれかの状態へ遷移させる。なお、本実施形態において、制御装置19の起動タイミングと、起動用送風機49を駆動する電力回生機能付きインバータ49aの起動タイミングと、流量調節部52の起動タイミングとは、図1において不図示の加圧流動焼却炉設備の全体を制御する制御部により制御されているものとする。
ここで、図1に示す加圧流動焼却炉設備の運転動作について説明する。
起動用送風機49を、電力回生機能付きインバータ49aにより起動させて低圧圧縮空気を生成する。生成された低圧圧縮空気は、加圧流動焼却炉1に流動空気として供給される。一方、加圧流動焼却炉1に設けられた始動用バーナー1aを起動させ、炉内を加熱する。
始動用バーナー1aによる加熱により炉内温度が上昇すると、加圧流動焼却炉1から排出される燃焼排ガスの温度が上昇する。加圧流動焼却炉1の内部温度が予め設定した値となった後、被処理物の供給を開始する。
この後、所定の温度に達した燃焼排ガスが、排出流路12を介して過給機2のタービン2aに供給される。燃焼排ガスはタービン2aを回動させる。一方、過給機2のコンプレッサ2bは、タービン2aの回動に伴って回動を開始する。被処理物が供給され、燃焼排ガスが増加し、過給機2の回転数が増えると、コンプレッサ2bが吸引できる空気量が増える。そこで、起動用送風機49から供給する燃焼空気量を設定量に保ちつつ、電力回生機能付きインバータ49aを用いて起動用送風機49の回転数を減少させることにより、過給機入口空気圧力P1を低下させる。その後、過給機入口空気圧力P1が大気圧、もしくは大気圧付近の圧力より低くなると、起動用送風機49の電動機から起電力が生じ、電力回生機能付きインバータ49aにより回生電力を得ることができる。以降、加圧流動焼却炉設備は、燃焼排ガスによってタービン2aが駆動し、コンプレッサ2bが吸入・排出する圧縮空気により、被処理物が必要とする燃焼空気量の全量を、起動用送風機への電力供給を行わずに供給できる自立運転状態となる。過給機入口空気圧力P1を低くするほど、回生電力付きインバータから得られる発電量は大きくなるが、過給機入口空気圧力P1には運用上の制約により下限がある。
続いて、図2を参照して、制御装置19により過給機入口空気圧力P1を変化させる処理について詳述する。図2は、加圧流動焼却炉設備の動作について説明するフローチャートである。なお、図2に示すフローチャートは加圧流動焼却炉1の稼働後において定期的に実行される処理である。制御開始時において、過給機入口空気圧力P1の値(現在値)、及び制御装置19が圧力調節部57に設定している過給機入口空気圧力設定値SV(現在設定値)は、いずれも0kPaであるとする。
最初に、制御装置19は、上述した過給機入口空気圧力設定値SVを圧力調節部57に設定するため、圧力設定値の条件分け処理を実行する(ステップST1)。
具体的には、制御装置19は、過給機排ガスバイパス弁開度MV、過給機回転数、及び過給機入口空気圧力P1について、次の判定1〜判定3を行う。
(判定1)制御装置19は、過給機排ガスバイパス弁開度MVの値と弁開度余裕値との比較、さらに、過給機排ガスバイパス弁開度MVの値と弁開度余裕値×A%(Aは100より小さく、予め設定される)との比較、をそれぞれ実行する。
この判定により、過給機排ガスバイパス弁開度MVは、判定結果1_1〜判定結果1_3の3つの判定結果となる。
判定結果1_1は、弁開度余裕値<過給機排ガスバイパス弁開度MVであり、判定結果1_2は、弁開度余裕値×A%≦過給機排ガスバイパス弁開度MV≦弁開度余裕値であり、判定結果1_3は、過給機排ガスバイパス弁開度MV<弁開度余裕値×A%である。
(判定2)制御装置19は、過給機回転数の値と、回転数余裕値、及び過給機回転数上限値からなる(過給機回転数上限値−回転数余裕値)との比較を実行する。
この判定により、過給機回転数の値は、判定結果2_1、及び判定結果2_2の2つの判定結果となる。
判定結果2_1は、現在回転数<(過給機回転数上限値−回転数余裕値)であり、判定結果2_2は、現在回転数≧(過給機回転数上限値−回転数余裕値)である。
(判定3)制御装置19は、過給機入口空気圧力P1の値と、設定下限値、及び設定上限値との比較を実行する。なお、設定上限値は、例えば−0.5kPaに設定される。
この判定により、過給機入口空気圧力P1の値は、判定結果3_1、判定結果3_2、及び判定結果3_3の3つの判定結果となる。
判定結果3_1は、過給機入口空気圧力P1≦設定下限値であり、判定結果3_2は、設定下限値<過給機入口空気圧力P1の値<設定上限値であり、判定結果3_3は、設定上限値<過給機入口空気圧力P1である。
上記判定結果の組み合わせは、全部で3×2×3=18通りの組み合わせとなるが、この判定結果の組み合わせを、制御装置19は、圧力設定値の条件である下記ケース1〜ケース3に分類する。
(ケース1)判定1に対して判定結果1_1が得られ、かつ、判定2に対して判定結果2_1が得られ、判定3に対して判定結果3_2または判定結果3_3が得られた(つまり、判定3_1が得られない)場合をケース1とする。すなわち、ケース1では、弁開度余裕値<過給機排ガスバイパス弁開度MVであり(判定結果1_1)、現在回転数<(過給機回転数上限値−回転数余裕値)であり(判定結果2_1)、設定下限値<過給機入口空気圧力P1の値である(判定結果3_2または判定結果3_3)。
このケース1では、過給機排ガスバイパス弁開度MVが弁開度余裕値に対して余裕があり、過給機回転数も余裕があることから、燃焼排ガスを過給機2のタービン2aに流す流量を増やし、コンプレッサ2bの回転を高回転にしても、過給機入口空気圧力P1を下げることで、燃焼空気の量を一定に保つことができる。すなわち、過給機入口空気圧力P1を現在値から負圧側へ変化させるために、圧力調節部57が空気吸入弁CV1を閉じる方向にMVを出力しても、過給機2は、より高速で回転するため、加圧流動焼却炉1へ供給する燃焼空気を流量調節部52が制御する一定の量に維持しつつ、過給機入口空気圧力P1を負圧側へ変化させることが可能である。その結果、電力回生機能付インバータ49aからの回生電力量を増やすことができる。
(ケース2)判定1に対して判定結果1_2が得られるか、または、判定2に対して判定結果2_2が得られる場合であって、さらに、判定3に対して判定結果3_1または判定結果3_2が得られた場合をケース2とする。
すなわち、ケース2では、弁開度余裕値×A%≦過給機排ガスバイパス弁開度MV≦弁開度余裕値である(判定結果1_2)か、または、現在回転数≧(過給機回転数上限値−回転数余裕値)である(判定結果2_2)かのいずれか一方、または両方であり、かつ、過給機入口空気圧力P1の値<設定上限値の値である(判定結果3_1または判定結果3_2)。
このケース2では、過給機入口空気圧力P1が負圧側に下がりすぎることにより、過給機排ガスバイパス弁開度MVが弁開度余裕値に対して余裕がないか、過給機回転数に余裕がないかのいずれか一方又は両方の条件が成立したことから、過給機入口空気圧力P1を現在値から正圧側へ変化させる。これにより、過給機入口空気圧力P1が下がりすぎないようにし、タービン2aの回転が高回転になりすぎないようにする。
(ケース3)判定結果の組み合わせ18通りに対して、ケース1は2(=1×1×2)通り、ケース2は6(1×3×2)通りあり、残りの10通りの場合の判定結果の組み合わせが得られた場合をケース3とする。
このケース3では、過給機入口空気圧力P1の現在値が排ガスバイパス開度余裕値に対して十分負圧側にあり、また、過給機2の現在回転数も回転数上限値に対して余裕があるので、過給機入口空気圧力P1を現在値に維持する。
制御装置19は、ステップST1での判定結果の組み合わせが上記ケース1に該当する場合ステップST2に進む。
制御装置19は、圧力調節部57に設定する過給機入口空気圧力設定値SVを、現在設定値から圧力差分設定値(例えば0.5kPa)減算して、現在の設定値より低い値に設定する(ステップST2)。
圧力調節部57は、上記設定により過給機入口空気圧力P1は過給機入口空気圧力設定値SVより高くなるため、空気吸入弁CV1の開閉の程度を示す吸入弁開度MVを算出する。圧力調節部57は、吸入弁開度MVに応じて過給機入口空気圧力P1と過給機入口空気圧力設定値SVとが略等しくなるように空気吸入弁CV1を閉じる方向へ制御する。過給機2では、過給機入口側圧力P1を下げても、燃焼空気の量を一定に保つ制御が行われているので、過給機排ガスバイパス弁CV2が流量調節部52により閉じる方向へ制御され、過給機2の回転数が上昇し、過給機入口空気圧力P1を負側へ変化させる。
これにより、起動用送風機49の吐出側の圧力(吐出圧)が低下する(ステップST3)。起動用送風機49の吐出側の圧力が低下することにより、羽根を回転させる力が強くなり、起動用送風機49を駆動する電力回生機能付きインバータ49aから得られる回生電力量が大きくなる。
過給機入口空気圧力P1が過給機入口空気圧力設定値SVに到達するまでの所定時間(予め実験等により導き出されている時間)に相当する時間を計測するため、タイマ(図示せず)がカウントを開始する(ステップST4)。タイマで計測する所定時間経過の後、過給機入口空気圧力P1が過給機入口空気圧力設定値SVに略等しくなり、ステップST1へ移行し、ステップST1の処理を再び実行する。
制御装置19は、ステップST1での判定結果の組み合わせが上記ケース2に該当する場合ステップST5に進む。
制御装置19は、圧力調節部57に設定する過給機入口空気圧力設定値SVを、現在設定値から圧力差分設定値(例えば0.5kPA)加算して、現在の設定値より高い値に設定する(ステップST5)。
圧力調節部57は、上記設定により過給機入口空気圧力P1は過給機入口空気圧力設定値SVより低くなるため、空気吸入弁CV1の開閉の程度を示す吸入弁開度MVを算出する。圧力調節部57は、吸入弁開度MVに応じて過給機入口空気圧力P1と過給機入口空気圧力設定値SVとが略等しくなるように空気吸入弁CV1を開く方向へ制御する。過給機2では、過給機入口空気圧力P1を上げても、燃焼空気の量を一定に保つ制御が行われているので、過給機排ガスバイパス弁CV2が流量調節部52により開く方向へ制御され、過給機2の回転数が減少し、過給機入口空気圧力P1を正側へ変化させる。
これにより、起動用送風機49の吐出側の圧力(吐出圧)が上昇する(ステップST6)。起動用送風機49の吐出側の圧力が上昇することにより、起動用送風機49を駆動する電力回生機能付きインバータ49aは発生する回生電力を減少させていく。
過給機入口空気圧力P1が過給機入口空気圧力設定値SVに到達するまでの所定時間に相当する時間を計測するため、タイマがカウントを開始する(ステップST7)。タイマで計測する所定時間経過の後、過給機入口空気圧力P1が過給機入口空気圧力設定値SVに略等しくなり、ステップST1へ移行し、ステップST1の処理を再び実行する。
なお、制御装置19は、ステップST1での判定結果の組み合わせが上記ケース3に該当する場合ステップST8に進む。
制御装置19は、圧力調節部57に設定する過給機入口空気圧力設定値SVを、現在設定値のまま保持する(ステップST8)。この場合、タイマによる過給機入口空気圧力P1を安定化させるための時間の計測は不要であり、ステップST1へ移行し、ステップST1の処理を再び実行する。
上述のように、本実施形態の加圧流動焼却炉設備によれば、過給機入口空気圧力P1をより負圧側に制御することにより、電力回生機能付きインバータ49aを用いて発電できるという効果がある。すなわち、排ガスの余剰エネルギー、つまり過給機2のタービン2a側の排ガス量が増えて、過給機2の回転数が上昇する。これにより、過給機2のコンプレッサ2b側の吸引力が上昇し、起動用送風機49の羽根が過給機2による吸気により回動され、インバータ49aは起動用送風機49の電動機を減速させる方向で動作し回生電力を得ることができる。
また、本実施形態の加圧流動焼却炉設備によれば、起動用送風機49は加圧流動焼却炉設備の起動時に加圧流動焼却炉1に燃焼空気を送るための機器であり、発電を行わなかったとしても設備動作には必要な機器であるので、排ガスの余剰エネルギーをもとに上述のように発電する際、新たに特別な機器を追加せずに発電を実現できるという効果がある。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態として、上述した起動用送風機49以外の送風機から電力回収する形態について図面を参照して説明する。図3は、第2の実施形態に係る加圧流動焼却炉設備の構成を示す概略ブロック図である。図3において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図3に示す加圧流動焼却炉設備では、図1に示す加圧流動焼却炉設備における、起動用送風機49と過給機2のコンプレッサ2bとを連通する配管(空気供給流路13)の一部を分岐し、分岐した配管に、別の送風機の吐出側を繋いだものである。起動用送風機49は、第1の実施形態において説明した起動用送風機である。また、新たに設けた送風機の一例として、臭気含有空気を供給する臭気導入送風機59である。臭気導入送風機59は、汚泥処理設備の使用機器や建物で発生する、硫化水素、メチルメルカプタンなどの臭気成分を吸引し、燃焼空気の一部として加圧流動焼却炉1に供給するものである。吸引する臭気は、空気とともに配管等を介して臭気導入送風機59で吸引され、コンプレッサ2bに供給される。加圧流動焼却炉1に供給された臭気含有空気の成分である臭気は燃焼し脱臭される。
なお、起動用送風機49と臭気導入送風機59とでは、風量と吐出圧の特性が異なり、一例として、同一風量の場合に、起動用送風機49は設備起動に用いるため吐出圧が高く設計され、臭気導入送風機59は送気配管の圧力損失分の吐出圧を賄える程度の低い吐出圧に設計されている。
本実施形態では、起動用送風機49および臭気導入送風機59に、それぞれ電力回生機能付きインバータ49a、電力回生機能付きインバータ59aを付加した。これらの送風機に付加した電力回生機能付きインバータは、第1の実施例で説明した電力回生機能付きインバータ49aと同様の機能を果たす。なお、本実施例においては、起動用送風機49および臭気導入送風機59の少なくとも一方に電力回生機能付インバータを備えればよい。起動用送風機49のみに電力回生機能付きインバータを備えた場合は、第1の実施形態と同じ構成となる。
制御装置19、流量制御部52、圧力制御部57の制御において、加圧流動焼却炉1への被処理物供給開始の制御内容は、起動用送風機49を用いた場合と臭気導入送風機59を用いた場合において同一である。そのため、臭気導入送風機59と、その送風機に付加した電力回生機能付きインバータ59aを用いた制御の内容は、第1の実施形態の、起動用送風機49、及び49aに相当する。
ところで、被処理物を加圧流動焼却炉1内で燃焼中に回生電力を生じさせる場合、臭気導入送風機59を用いると、吐出圧を低く抑えたまま大風量を流すことができる、すなわち多くの臭気を吸引できる利点がある。このときの運転方法は、加圧流動焼却炉1への被処理物供給開始後に、起動用送風機49の吐出側にある切換弁49bを閉じ、臭気導入送風機59の吐出側にある切換弁59bを開にして、使用する送風機を起動用送風機49から臭気導入送風機59へ切替える。切換弁49bから切換弁59bへの切替は同時に行ってもよいし、順番に切り替えてもよい。
また、図1および図3における制御装置19の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより調節弁の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 加圧流動焼却炉
2 過給機
4 空気予熱器
5 高温集塵機
19 制御装置
26 流量計
49 起動用送風機
49a 電力回生機能付きインバータ
50 圧力計
52 流量調節部
57 圧力調節部
59 臭気導入送風機
CV1 空気吸入弁
CV2 過給機排ガスバイパス弁

Claims (5)

  1. 加圧流動焼却炉と、
    当該加圧流動焼却炉から排出される燃焼排ガスにより回動されるタービンと、前記タービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を有する過給機と、
    前記コンプレッサの空気入口側に設けられ、前記コンプレッサに空気を供給する送風機と、
    前記加圧流動焼却炉の起動時に、電力を前記送風機に供給し、前記送風機を起動させる電力変換装置と、
    前記加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後に、前記コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させ、前記送風機を介して外部から前記コンプレッサに空気が導入されることで前記電力変換装置から回生電力を得る制御装置と、
    前記タービンの燃焼排ガス入口側と、燃焼排ガス出口側とを連通する燃焼排ガスバイパス流路に設けられ、前記過給機からの排ガスのバイパス量を調整する調節弁と、
    前記加圧流動焼却炉に前記コンプレッサから供給される燃焼空気の流量を測定した結果である燃焼空気量測定値と、予め設定された流量設定値との偏差に基づいて、前記調節弁の開閉の程度を示す調節弁開度を算出し、算出した当該調節弁開度に応じて前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記調節弁の開閉を制御する調節弁制御部と、
    前記コンプレッサの空気入口側に前記送風機と並列に設けられる空気吸入弁と、
    前記空気吸入弁の吐出側の圧力を測定した結果である過給機入口空気圧力と、前記制御装置が設定する圧力設定値との偏差に基づいて、前記空気吸入弁の開閉の程度を示す吸入弁開度を算出し、算出した当該吸入弁開度に応じて前記過給機入口空気圧力と前記圧力設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記空気吸入弁の開閉を制御する吸入弁制御部と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内にある場合、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、
    ことを特徴とする加圧流動焼却炉設備。
  2. 加圧流動焼却炉と、
    当該加圧流動焼却炉から排出される燃焼排ガスにより回動されるタービンと、前記タービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を有する過給機と、
    前記コンプレッサの空気入口側に設けられ、前記コンプレッサに臭気含有空気を供給する送風機と、
    前記送風機に電力を供給し、前記送風機を起動させる電力変換装置と、
    前記加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後に、前記コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させ、前記送風機を介して外部から前記コンプレッサに臭気含有空気が導入されることで前記電力変換装置から回生電力を得る制御装置と、
    前記タービンの燃焼排ガス入口側と、燃焼排ガス出口側とを連通する燃焼排ガスバイパス流路に設けられ、前記過給機からの排ガスのバイパス量を調整する調節弁と、
    前記加圧流動焼却炉に前記コンプレッサから供給される燃焼空気の流量を測定した結果である燃焼空気量測定値と、予め設定された流量設定値との偏差に基づいて、前記調節弁の開閉の程度を示す調節弁開度を算出し、算出した当該調節弁開度に応じて前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記調節弁の開閉を制御する調節弁制御部と、
    前記コンプレッサの空気入口側に前記送風機と並列に設けられる空気吸入弁と、
    前記空気吸入弁の吐出側の圧力を測定した結果である過給機入口空気圧力と、前記制御装置が設定する圧力設定値との偏差に基づいて、前記空気吸入弁の開閉の程度を示す吸入弁開度を算出し、算出した当該吸入弁開度に応じて前記過給機入口空気圧力と前記圧力設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記空気吸入弁の開閉を制御する吸入弁制御部と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内にある場合、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、
    ことを特徴とする加圧流動焼却炉設備。
  3. 加圧流動焼却炉と、当該加圧流動焼却炉から排出される燃焼排ガスにより回動されるタービンと、前記タービンの回動に伴って回動されるコンプレッサと、を有する過給機と、前記コンプレッサの空気入口側に設けられ、前記コンプレッサに空気を供給する送風機と、前記送風機に電力を供給し、前記送風機を起動させる電力変換装置と、を備えた加圧流動焼却炉設備の制御方法であって、
    制御装置が、前記加圧流動焼却炉への被処理物供給開始後に、前記コンプレッサの空気入口側の圧力を変化させ、前記送風機を介して外部から前記コンプレッサに空気が導入されることで前記電力変換装置から回生電力を得る制御工程
    調節弁制御部が、前記加圧流動焼却炉に前記コンプレッサから供給される燃焼空気の流量を測定した結果である燃焼空気量測定値と、予め設定された流量設定値との偏差に基づいて、前記タービンの燃焼排ガス入口側と、燃焼排ガス出口側とを連通する燃焼排ガスバイパス流路に設けられ、前記過給機からの排ガスのバイパス量を調整する調節弁の開閉の程度を示す調節弁開度を算出し、算出した当該調節弁開度に応じて前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記調節弁の開閉を制御する調節弁制御工程と、
    吸入弁制御部が、前記コンプレッサの空気入口側に前記送風機と並列に設けられる空気吸入弁の吐出側の圧力を測定した結果である過給機入口空気圧力と、前記制御装置が設定する圧力設定値との偏差に基づいて、前記空気吸入弁の開閉の程度を示す吸入弁開度を算出し、算出した当該吸入弁開度に応じて前記過給機入口空気圧力と前記圧力設定値との偏差が予め設定された範囲内に入るように前記空気吸入弁の開閉を制御する吸入弁制御工程と、
    を有し、
    前記制御工程は、前記燃焼空気量測定値と前記流量設定値との偏差が予め設定された範囲内にある場合、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、
    ことを特徴とする加圧流動焼却炉設備の制御方法。
  4. 前記制御工程は、前記タービンの回転数と、前記調節弁開度と、現在の前記過給機入口空気圧力とに基づいて、前記吸入弁制御部に前記圧力設定値を設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の加圧流動焼却炉設備の制御方法。
  5. 前記制御工程は、
    前記タービンに対して設定された回転数上限値と、前記タービンの現在の回転数との偏差が予め設定された回転数余裕値より大きく、
    前記調節弁開度が予め設定された弁開度余裕値より大きく、
    現在の前記過給機入口空気圧力が予め設定された圧力設定下限値より大きい場合、
    現在の圧力設定値から予め設定された圧力差分設定値だけ減算して新たな圧力設定値を算出し、算出した当該圧力設定値を前記吸入弁制御部に設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の加圧流動焼却炉設備の制御方法。
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