JP2009120497A - 嚥下補助用フィルム、嚥下補助用中空フィルム接合体およびその連続製造方法 - Google Patents

嚥下補助用フィルム、嚥下補助用中空フィルム接合体およびその連続製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】嚥下困難な薬剤、または、味あるいは臭気の不快な薬剤の服用を容易にする嚥下補助用フィルム、嚥下補助用中空フィルム接合体およびその連続製造方法を提供する。
【解決手段】アニオン性高分子物質を含む水膨潤性ゲル形成層を少なくとも有する、単層または多層の嚥下補助用フィルム1a〜1d、該嚥下補助用フィルムを部分的に接合して得られる嚥下補助用中空フィルム接合体4a,4b、および、該嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、嚥下困難、あるいは味または臭気の不快な薬剤の服用を容易にする嚥下補助用フィルム、嚥下補助用中空フィルム接合体およびその連続製造方法に関する。
薬剤を服用する場合、薬剤の苦味や渋味等による不快感、服薬による嘔気や嘔吐、服薬拒否等の原因によって服薬コンプライアンスが低下する場合がある。例えば、粉剤、錠剤等の固形製剤の場合、そのままでは嚥下(飲みくだし)し難いため、通常は多量の水とともに服用しなければならず、服薬コンプライアンスが低下する。特に高齢者や幼児には、固形製剤を飲み込むことが困難な場合が多い。また、誤って気管に詰まらせたり、食道に貼り付いて食道腫瘍を形成したりする危険性もある。
嚥下を容易にするための古典的な方法としては、薬剤をオブラートに包んで服用する方法がある。しかしながら、この方法には、オブラートは水溶性成分の透過性が高いため、包まれていた薬剤がオブラートを通して口腔内に溶出してしまうため、薬剤の味や臭気のマスキングが十分になされないという問題があった。
このような問題を解決すべく、特許文献1には、水分と糊料とを含有し、粘性液体状またはゲル状をなす、薬剤の嚥下を容易にする嚥下補助飲料が開示されている。しかしながら、このようなゼリー状の嚥下補助飲料は、水を含んでいるため安定性に劣り、腐敗しやすいという問題があった。また、水を含んだゼリーで製剤を包む必要があり、その操作が困難な場合があった。
特許文献2には、水を加え、加熱することなく混ぜ合わせるのみで粘稠性のある液体となる粉末状の服薬補助食品が開示されている。この食品によれば、塩基性薬剤の苦味の低減および嚥下を容易にすることができるとされる。しかしながら、この食品には、服用するたびに水を加えて混ぜ合わせるという操作を行わなければならず、簡便さに欠けるという問題があった。
一方、特許文献3には、2枚のオブラートを重ね合わせて、その縁部をインパルスシールによりシールするオブラート製袋容器の製造方法が開示されている。このオブラート製袋容器によれば、保管時にわずかの水分でも嫌う乾燥材料の包装を可能にし、かつ、包装コストを低減することができるとされる。しかしながら、得られるオブラート製袋容器は、オブラートを使用している以上、前述したように薬剤の味や臭気のマスキングの問題を有する。また、2枚のオブラートを重ね合わせてシールする操作は煩雑で、生産性に問題があった。
特開平11−124342号公報 特許第3795365号 特公平4−12217号公報
本発明は、かかる従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、嚥下困難な薬剤、または、味あるいは臭気の不快な薬剤の服用を容易にする嚥下補助用フィルム、嚥下補助用中空フィルム接合体、および該接合体を効率よく連続的に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、アニオン性高分子物質を含む水膨潤性ゲル形成層を少なくとも有する嚥下補助用フィルムは、薬剤を包み易く、包むことにより薬剤の味や臭気をマスキングし、薬剤の服用を極めて容易にすることを見出した。また、この嚥下補助用フィルムから、薬剤を封入できる袋状の嚥下補助用中空フィルム接合体を簡便に得られることを見出し、これらの知見を一般化することにより本発明を完成するに至った。
かくして本発明の第1によれば、下記(1)〜(6)の嚥下補助用フィルムが提供される。
(1)アニオン性高分子物質を含む水膨潤性ゲル形成層を少なくとも有する、単層または多層の嚥下補助用フィルム。
(2)前記水膨潤性ゲル形成層が、さらにフィルム形成剤を含有するものである(1)に記載の嚥下補助用フィルム。
(3)前記フィルム形成剤がポリビニルアルコールである(2)に記載の嚥下補助用フィルム。
(4)前記水膨潤性ゲル形成層が、薬物の味または臭気をマスキングするものである(1)〜(3)のいずれかに記載の嚥下補助用フィルム。
(5)水膨潤性ゲル形成層を有する多層の嚥下補助用フィルムであって、フィルムの少なくとも一方の最外層が前記水膨潤性ゲル形成層であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の嚥下補助用フィルム。
(6)水膨潤性ゲル形成層および接着層を有する多層の嚥下補助用フィルムであって、フィルムの一方の最外層が前記水膨潤性ゲル形成層であり、他方の最外層が前記接着層であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の嚥下補助用フィルム。
本発明の第2によれば、下記(7)の嚥下補助用中空フィルム接合体が提供される。
(7)(1)〜(6)のいずれかに記載の嚥下補助用フィルムを部分的に接合して得られる嚥下補助用中空フィルム接合体。
本発明の第3によれば、下記(8)、(9)の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法が提供される。
(8)(6)に記載の嚥下補助用フィルムからなる嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法であって、長尺の嚥下補助用フィルムを一定方向に搬送しながら、前記嚥下補助用フィルムの嚥下補助用中空フィルム接合体形成部分を、前記嚥下補助用フィルムの接着層が内側になるように搬送方向に二つ折りにする工程(I)、および該二つ折りにした端部分と袋の底部となる部分をそれぞれ接着する工程(II)を含む嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法。
(9)前記工程(II)の後、前記嚥下補助用フィルムの二つ折りにされた背部分、接着された端部分、および接着された袋の底となる部分により区画される袋部分の内部に所定量の薬物を充填し、前記薬物が充填された袋部分の上部を接着する工程(III)をさらに有する、(8)に記載の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法。
本発明の嚥下補助用フィルムおよび嚥下補助用中空フィルム接合体は、薬剤の不快な味や臭気をマスキングでき、かつ、フィルムを構成する水膨潤性ゲル形成層が口腔内で唾液を取り込みゲル化し、咽喉部および食道を滑らかに通過することができるため、水なし(或いは少量の水)で服用感よく服用することができる。
本発明の嚥下補助用フィルムおよび嚥下補助用中空フィルム接合体は、製品の腐敗の心配がなく、安定性に優れる。また、服用前に水と混合する等の操作が不要で、薬剤を包みにくいということもなく、薬剤服用の際の操作が簡便である。
本発明の嚥下補助用フィルムおよび嚥下補助用中空フィルム接合体によれば、複数の薬剤を服用しなければならない場合であっても、一緒に包み込むことにより、一度に服用でき、服薬コンプライアンスを向上することができる。
本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の製造方法によれば、生産性よく本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体を連続的に製造することができる。
以下、本発明を、1)嚥下補助用フィルム、2)嚥下補助用中空フィルム接合体、および、3)嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法に項分けして詳細に説明する。
1)嚥下補助用フィルム
本発明の第1は、アニオン性高分子物質を含む水膨潤性ゲル形成層を少なくとも有する、単層または多層の嚥下補助用フィルムである。
水膨潤性ゲル形成層は、水または唾液(水分)と接触することで膨潤してゲルを形成し得る層である。
用いるアニオン性高分子物質とは、アニオン基を有する高分子またはその塩である。前記アニオン基には、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが包含される。前記アニオン基は、カルボキシル基であることが好ましい。これらのアニオン基は塩形成性カチオンで中和された中和塩基を含んでいてもよい。
具体的には、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリイタコン酸、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸、ヘパリン、ヒアルロン酸、カラギーナン、ペクチン酸等のカルボキシル基含有高分子又はこれらの塩;ポリスチレンスルホン酸、ポリエチレンスルホン酸、ポリビニル硫酸等のスルホン酸基含有高分子又はこれらの塩;などがあげられる。
前記塩形成性カチオンとしては、例えばナトリウム、カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニウム塩等があげられる。
これらは、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用し得る。
これらの中でも、膨潤時に程よいゲル強度を示すことができることから、架橋化したカルボキシル基含有高分子が好ましく、架橋化したポリアクリル酸が特に好ましい。
架橋化は、架橋される分子の種類に応じた架橋剤によって行うことができる。例えば、カルボキシル基含有高分子の架橋化には、カルボキシル基含有高分子のアニオン基と強いイオン結合を発生しうる多価金属化合物を用いるのが好ましい。多価金属化合物を用いて架橋化することにより、服用時の口腔粘膜への付着を低減し、膨潤時のゲルの保形性を向上する。
多価金属化合物の具体例としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリミョウバン、塩化鉄ミョウバン、アンモニウムミョウバン、硫酸第二鉄、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、クエン酸鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、硫酸亜鉛等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層中のアニオン性高分子物質の含有量は、アニオン性高分子物質の種類等に応じて適宜調節することができるが、通常、形成される水膨潤性ゲル形成層の15〜70重量%である。
水膨潤性ゲル形成層には、アニオン性高分子物質とともにフィルム形成剤を含有するのが好ましい。フィルム形成剤は、水膨潤性ゲル形成層のフィルム形成性を向上し、フィルムの強度を高める。
フィルム形成剤は、フィルム形成能を有する限り、その種類は特に限定されない。用いるフィルム形成剤としては、ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ポリ酢酸ビニル;ポリ酢酸ビニルフタレート;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース;ポリ(メタ)アクリル酸エステル;等が挙げられる。
これらの中でも、フィルム形成剤としては水溶性のものが好ましい。フィルム形成剤が水溶性であると、水膨潤性ゲル形成層に水分が浸入しやすくなり、口腔内において水膨潤性ゲル形成層の膨潤およびゲル形成を速やかに生じさせることができる。
水溶性のフィルム形成剤としては、ポリビニルアルコール;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;メチルセルロース;ポリビニルピロリドン等が挙げられる。なかでも、ポリビニルアルコールは、マスキング力が高いため特に好ましい。
フィルム形成剤の含有量は、特に限定されないが、通常、形成される水膨潤性ゲル形成層の30〜85重量%である。
上記のような、アニオン性高分子物質およびフィルム形成剤を含有する水膨潤性ゲル形成層は、水分と接触すると膨潤するが、溶解することはなく半固形状態を保つため、薬剤の味および臭気をマスキングする性能に優れる。
水膨潤性ゲル形成層には、水膨潤性ゲル形成層に適度な柔軟性を付与するために、可塑剤を含有させてもよい。
用いる可塑剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンおよびソルビトール、グリセリントリアセテート、フタル酸ジエチルおよびクエン酸トリエチル、ラウリル酸、ショ糖、ソルビトール等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層には、薬剤の味や匂いをより効果的にマスキングするためのマスキング剤を含有させてもよい。水膨潤性ゲル形成層がマスキング剤を含有することによって、水膨潤性ゲル形成層による薬剤の味や臭いのマスキング効果を向上させることができ、これによって服薬コンプライアンスの低下をより確実に防止できる。
用いるマスキング剤としては、クエン酸、酒石酸、フマル酸等の酸味を与えるもの;アセスルファムカリウム、サッカリン、グリチルリチン酸、白糖、果糖、マンニトール等の甘味剤;メントール、ハッカ油等の清涼化剤;天然または合成の香料;等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層には、所望により、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル等の防腐剤や、食用レーキ着色剤等の着色剤等の他の添加剤をさらに含有させてもよい。これらの添加剤を含有させることにより、フィルム状に形成された水膨潤性ゲル形成層の強度を減少させることができる。これによって、水膨潤性ゲル形成層に水分が浸入しやすくなり、水膨潤性ゲル形成層に浸入した水分によりアニオン性高分子物質の膨潤およびゲル形成が生じやすくなる。
水膨潤性ゲル形成層の成形方法としては、キャスティング法や溶融押し出し法等の、公知のフィルムの成形方法を採用できる。なかでも、効率よく成膜できることから、キャスティング法が好ましい。
例えば、支持体上に、水膨潤性ゲル形成層形成用組成物を、アプリケーター等の公知の塗工装置を用いて塗布、または公知の噴霧装置を用いて噴霧し、前記支持体上に水膨潤性ゲル形成層形成用組成物の塗膜を形成したのち、溶媒を乾燥除去することにより、水膨潤性ゲル形成層を形成することができる。
用いる支持体としては、その表面上に水膨潤性ゲル形成層を形成することができるものであれば、特に限定されない。例えば、ポリエステルテレフタレートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルム;グラシン紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミネート紙等のラミネート紙等の紙を、必要に応じてシリコーン系剥離剤等で剥離処理したもの;等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層形成用組成物は、アニオン性高分子物質、溶媒、所望によりフィルム形成剤および/または他の添加剤等を混合・撹拌して調製することができる。
水膨潤性ゲル形成層形成用組成物の調製に用いる溶媒は、溶質の種類に応じて適宜選択することができる。その具体例としては、精製水、エタノール、およびこれらの混合溶媒等が挙げられる。
溶媒の使用量は、用いるアニオン性高分子物質の種類等にもよるが、通常、アニオン性高分子物質1重量部に対して、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部である。
水膨潤性ゲル形成層形成用組成物の塗膜の乾燥温度は、用いる溶媒等にもよるが、通常50〜120℃、好ましくは60〜90℃である。乾燥時間は通常1〜15分間、好ましくは3〜12分間である。
形成される水膨潤性ゲル形成層の坪量は、通常、3〜300g/mであり、好ましくは10〜50g/mである。水膨潤性ゲル形成層の坪量が3g/m未満であるとゲル形成が不十分となり、水膨潤性ゲル形成層による薬剤の味および/または臭いのマスキングが不十分なものとなる。一方、水膨潤性ゲル形成層の坪量が300g/mを超えるとフィルムの剛性が高くなり薬物を容易に包み込むことができなくなり、服用もし難くなる。
本発明の嚥下補助用フィルムは、水膨潤性ゲル形成層のみからなる単層のものであっても、他の層を積層した多層のもの(積層体)であってもよい。
嚥下補助用フィルムが多層のものである場合、フィルムの少なくとも一方の最外層が前記水膨潤性ゲル形成層であるのが好ましい。
最外層が水膨潤性ゲル形成層である嚥下補助用フィルムは、フィルムの内側に薬剤を包み込むことにより、服用されると、最外層の水膨潤性ゲル形成層中のアニオン性高分子物質がすばやく唾液と接触してゲル化されるため、本発明の効果が得られやすい。
なお、目的に応じて、例えば、水膨潤性ゲル形成層のさらに外側に口腔内で溶解する層を設け、この層の溶解後に、水膨潤性ゲル形成層が外側の最外層に出て来るような構造等とすることもできる。
本発明の嚥下補助用フィルムにおいては、後述するように、薬剤を封入する袋状の嚥下補助用中空フィルム接合体を製造しやすくなることから、フィルムの一方の最外層が接着層であるのが好ましい。
接着層の形成に用いる接着剤としては、薬学的に許容され得るものであれば、特に限定されない。例えば、溶媒を含んだ状態で用いることによって接着性を示す接着剤、加熱によって接着性を示す(すなわち熱融着可能な)接着剤、加圧によって接着性を示す接着剤等が挙げられる。これらの接着剤は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
溶媒を含んだ状態で用いることによって接着性を示す接着剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸またはその薬学的に許容される塩;アクリル酸共重合体またはその薬学的に許容される塩;カルボキシメチルセルロースおよびナトリウム塩等の親水性セルロース誘導体;プルラン、ポビドン、カラヤガム、ペクチン、キサンタンガム、トラガント、アルギン酸、アラビアゴム、酸性多糖類またはその誘導体若しくはその薬学的に許容される塩;等が挙げられる。
熱融着可能な接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン等のホモポリマー;酢酸ビニルとビニルピロリドンとのコポリマー;等が挙げられる。
なお、溶媒を含んだ状態で用いることによって接着性を示す接着剤を使用する場合には、接着層形成用組成物の塗膜を形成したのち、直ちに溶媒を乾燥除去することなく、接着する際に、溶媒の乾燥除去を同時に行なう。
接着層を、水膨潤性ゲル形成層の上に直接または他の層を介して形成する方法としては、キャスティング法、ラミネート法、溶融押し出し法等の公知の積層体の成形法を採用することができる。中でも、効率よく成膜できることからキャスティング法が好ましい。
例えば、接着層形成用組成物を、アプリケーター等の公知の塗工装置を用いて塗布、または公知の噴霧装置を用いて噴霧することにより、接着層形成用組成物の塗膜を形成し、その後、溶媒を乾燥除去することにより、接着層を形成することができる。
前記接着層形成用組成物は、接着剤、溶媒、所望により添加剤を混合・撹拌して調製することができる。
用いる添加剤としては、可塑剤等が挙げられる。可塑剤としては、前記水膨潤性ゲル形成層に添加してもよい可塑剤として例示したものと同様のものが挙げられる。
用いる溶媒としては、溶質の種類に応じて適宜選択することができ、その具体例としては、精製水、エタノール等が挙げられる。
溶媒の使用量は、用いる接着剤の種類等にもよるが、通常、接着剤1重量部に対して、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部である。
接着層形成用組成物の塗膜の乾燥温度は、通常50〜120℃、好ましくは60〜90℃である。乾燥時間は通常1〜15分間、好ましくは1〜10分間である。
形成される接着層の坪量は、通常、1〜50g/m、好ましくは10〜30g/mである。接着層の坪量が1g/m未満であると接着不良を招くおそれがある一方、接着層の坪量が50g/mを超えると、服用時の唾液等による膨潤を妨げるおそれがあるとともに、接着層に含まれる接着剤が水に不溶性のものである場合には、服用感の悪化を招くおそれがある。
得られる単層または多層の嚥下補助用フィルムの厚みは、特に制約はないが、薬剤が包み易いことから、通常、5〜300μm、好ましくは10〜50μmである。
得られる単層または多層の嚥下補助用フィルムは、通常、適当な大きさにカットされ、支持体が剥離されて用いられる。
適当な大きさにカットされた嚥下補助用フィルムに、薬物または製剤(薬剤)を包み、服用することができる。
後述するように、嚥下補助用フィルムから嚥下補助用中空フィルム接合体を形成し、このものに薬剤を封入して服用してもよい。
包み込む(封入する)薬剤としては、患者に投与すべき薬剤であれば、その種類は特に限定されない。
薬剤の形状は特に制約はなく、錠剤、粉体等のいずれであってもよい。
薬剤には、所望により、薬学的に許容され得る、熱可塑性可食性高分子等の基材、賦形剤、結合剤、崩壊剤、マスキング剤、着色剤等の添加剤が含有されていてもよい。
充填される薬剤の量は、特に制約はなく、通常、0.01mgから10gである。
本発明の嚥下補助用フィルムは、薬剤を包むことにより薬剤の不快な味や臭気をマスキングでき、かつ、フィルムを構成する水膨潤性ゲル形成層が口腔内で瞬時に唾液を取り込みゲル化し、咽喉部および食道を滑らかに通過することができるため、水なしでも服用感よく服用することができる。
本発明の嚥下補助用フィルムは、運搬、保存等を要する場合や、衛生上や防湿のために、さらに両最外層に保護フィルム等を積層させたものであってもよい。用いる保護フィルムとしては、前記支持体として用いることができるものとして列記したものと同様のものが挙げられる。保護フィルムは、適当な時期に剥離される。
2)嚥下補助用中空フィルム接合体
本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体は、本発明の嚥下補助用フィルムを部分的に接合して得られるものである。
本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体は、その中空部分(袋部分)に薬剤を封入することができ、薬剤封入後に経口投与できるものであれば、その形状、大きさ等には、特に制約はない。接合部分、接合方法等は、目的に合わせて適宜選択することができる。
本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の製造方法としては、特に制約はないが、例えば、図1(a)、(b)、(c)に示すような方法が挙げられる。
すなわち、図1(a)に示すように、四角形の同面積の2枚の嚥下補助用フィルム1a、1bを重ね合わせ、三方の端部2aを接着することにより、一方に開放部3aを有する嚥下補助用中空フィルム接合体4aを形成することができる。
また、図1(b)に示すように、四角形の嚥下補助用フィルム1cを二つに折り曲げ、二方の端部2b、2cを接着することにより、一方に開放部3bを有する嚥下補助用フィルム接合体4bを形成することができる。
さらに、図1(c)に示すように、四角形の嚥下補助用フィルム1dをまるめて端と端を重ね合わせ、その重ね合わさった部分と、底部となる部分2dを接着することにより、一方に開放部3cを有する嚥下補助用中空フィルム接合体4cを形成することができる。
用いる嚥下補助用フィルムの一方の最外層が接着層である場合には、接着層が内側となるようにして重ね合わせることにより、より簡便に接着することが可能となる。
得られた嚥下補助用中空フィルム接合体の開放部から薬剤を充填し、該開放部を閉鎖することにより、薬剤の充填された嚥下補助用中空フィルム接合体を形成することができる。開放部を閉鎖する方法としては、他の三方と同様にして接着する方法のほか、開放部を折り曲げて(ねじる場合も含む)閉鎖する方法等が挙げられる。
3)嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法
本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法は、本発明の嚥下補助用フィルムからなる嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法であって、長尺の嚥下補助用フィルムを一定方向に搬送しながら、前記嚥下補助用フィルムの嚥下補助用中空フィルム接合体形成部分を、前記嚥下補助用フィルムの接着層が内側になるように搬送方向に二つ折りにする工程(I)、および該二つ折りにした端部分と袋の底部となる部分をそれぞれ接着する工程(II)を含むものである。
本発明の連続製造方法によれば、本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体を連続的に効率よく製造することができる。
本発明の連続製造方法は、例えば、図2(a)に示す連続製造装置を用いることによって実施することができる。
以下、図を参照しながら、一方の最外層が水膨潤性ゲル形成層であり、他方の最外層が接着層である長尺の嚥下補助用フィルム1eを用いて、本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法を説明する。
先ず、図2(a)に示すように、嚥下補助用フィルム1eを、図中、下方向に一定速度で搬送しながら、水膨潤性ゲル形成層が外側1gに、接着層が内側1fになるように、折り曲げ成形機Aによって長尺方向に連続的に二つ折りにしていく(工程(I))。
次に、接着機Bにより、二つ折りにしたフィルム1eの端部分2eおよび袋の底部となる部分2fを、それぞれ接着する(工程(II))。
接着機で接着する方法としては、例えば、接着層が加熱によって接着性を示す接着剤からなる場合には、加熱する方法を、接着層が加圧によって接着性を示す接着剤からなる場合には、加圧する方法を採用すればよい。
その後、二方が接着されたフィルム1eを、点線P部分で、例えば、接着機B付近に設けられた切断機(図示を省略)により切断すれば、図2(b)に示すように、嚥下補助用中空フィルム接合体4dを得ることができる。
このように、工程(I)、工程(II)および切断する操作を連続的に行うことで、図2(c)に示すように、嚥下補助用中空フィルム接合体4d、4e…を、連続的に製造することができる。なお、図2(b)、(c)においては、折り曲げ成形機Aおよび接着機Bの図示を省略している(以下の図においても同様。)。
また、図3(d)、(e)に示すように、切断を行わずに、二つ折りにした嚥下補助用フィルム1eの接着を連続的に行い、嚥下補助用中空フィルム接合体の連続体5aを得、薬剤を封入する際等の適当な時期に、図3(f)に示すように、個々(または、複数個ずつ)に切断して嚥下補助用中空フィルム接合体を得るようにしてもよい。
用いるフィルム1eとしては、水膨潤性ゲル形成層の外側(1g側)に、さらに保護フィルムを積層したものであってもよい。保護フィルムを配することで、水膨潤性ゲル形成層が湿気により膨潤するのを防止でき、かつ、衛生的に嚥下補助用中空フィルム接合体を製造し、さらに運搬・保管等をすることができる。保護フィルムは、服用する直前等の適当な時期に剥離すればよい。
用いる保護フィルムとしては、前記支持体として用いることができるものとして列記したものと同様のものが挙げられる。
本発明の連続製造方法においては、前記工程(II)の後、前記嚥下補助用フィルムの二つ折りにされた背部分、接着された端部分、および接着された袋の底となる部分により区画される袋部分の内部に所定量の薬物を充填し、前記薬物が充填された袋部分の上部を接着する工程(III)をさらに設けることにより、薬剤が封入された嚥下補助用中空フィルム接合体を連続的に製造することができる。
薬剤が封入された嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法の一例を、図を参照しながら説明する。
先ず、図4(a)、(b)に示すように、前記嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法と同様にして、前記と同様の嚥下補助用フィルム1hを、水膨潤性ゲル形成層が外側1jに、接着層が内側1iになるように連続的に二つ折りにし(工程(I))、二つ折りにした端部分2gおよび袋の底部となる部分2hを、それぞれ接着する(工程(II))。嚥下補助用フィルムの二つ折りにされた背部分、接着された端部分2g、および接着された袋の底となる部分2hにより区画される袋部分の内部に、上部の開放部から薬剤6aを投入する(工程(III))。
次に、図4(c)に示すように、同様に、二つ折りにした端部分2i、および、次に形成される接合体の底部となる部分2jをそれぞれ接着し(工程(II))、嚥下補助用フィルムの二つ折りにされた背部分、接着された端部分2i、および接着された袋の底となる部分2jにより区画される袋部分の内部に、上部の開放部から薬剤6bを投入する(工程(III))。
そして、切断機により、前記接着した部分2jの中央部を通る点線Q1で切断すると、図4(d)に示すように、薬剤6aが封入された嚥下補助用中空フィルム接合体4fを得ることができる。
接着部2jは、点線Q1で切断されることにより、次に形成される接合体の底部となる部分2j(1)と、接合体4fの開放部を閉じる部分2j(2)とに切断される。すなわち、接着部2jは、一つの接合体の底部を形成すると同時に、隣り合う接合体の開放部を閉じる役目も果たす。
さらに、図4(e)に示すように、二つ折りにした端部分2k、および、次に形成される接合体の底部となる部分2lをそれぞれ接着し、二方を接着したことによって形成された中空部に、上部開放部から薬剤6cを投入し、前記接着した部分2lの中央部を通る点線Q2を切断すると、図4(f)に示すように、薬剤6bが封入された嚥下補助用中空フィルム接合体4gを得ることができる。
このようにして、簡便かつ効率よく、薬剤の封入された嚥下補助用中空フィルム接合体を連続的に製造することができる。
また、図5(g)に示すように、点線Q1、Q2部分での切断を行わずに、接着と薬剤の封入を連続的に行い、嚥下補助用中空フィルム接合体の連続体5bを得、薬剤を服用する際等の必要な時期に、図5(h)に示すように、個々(または、複数個ずつ)に切断して、嚥下補助用中空フィルム接合体を得るようにしてもよい。
以上のように、本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法において、薬剤を投入しながら接着、切断を行うことにより、薬剤の入った接合体を効率よく連続的に製造することができる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は、これらにより何ら制限されるものではない。
(実施例1)
精製水300質量部に、塩化カルシウム(日本薬局方 塩化カルシウム、富田製薬社製)0.30質量部を添加し撹拌した。ここに、撹拌下、ポリアクリル酸(カーボポール974P、BF Goodrich Chemical社製)11.3質量部を徐々に添加し、さらに30分撹拌した。次に、70℃に加温して、ポリビニルアルコール(ゴーセノール EG05T、日本合成化学社製)33.8質量部をゆっくり添加し、1時間撹拌した。ポリビニルアルコールの溶解を確認した後、ここに、グリセリン(日本薬局方 濃グリセリン、旭電化工業社製、以下にて同じ)4.0質量部と、アセスルファムカリウム(サネットAタイプ、ニュートリノバ社製)0.40質量部を添加し、さらに15分間撹拌することにより塗工液Aを調製した。
塗工液Aを十分に脱泡した後、片面にシリコーン樹脂剥離剤を塗布した、厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という。)の剥離剤塗布面上に展延塗布し、80℃で8分間乾燥して、厚み20μmの水膨潤性ゲル形成層を形成した。このフィルムから、PETフィルムを剥離し、嚥下補助用フィルムを得た。
(実施例2)
精製水233質量部に、撹拌下、ポリビニルピロリドン(プラスドン K−90、ISPジャパン社製)78.0質量部をゆっくりと添加し、1時間撹拌した。次に、ここにグリセリン22.0質量部を添加し、15分間撹拌することにより塗工液Bを調製した。
塗工液Bを十分に脱泡し、実施例1で得られた嚥下補助用フィルムAの水膨潤性ゲル形成層上に展延塗布し、得られた塗膜を80℃で8分間乾燥して、厚み20μmの接着層を形成した。
得られた積層体を幅24mmの正方形に裁断し、これら2枚を接着層同士が向き合うように端をそろえて重ね合わせ、三方の端面を幅3mmにおいて熱圧着し、PETフィルムを剥がし、袋状の嚥下補助用中空フィルム接合体を得た。
(比較例1)
市販のオブラート(オブラート 袋タイプ(瀧川オブラート社製))を用意した。
(比較例2)
市販の2号カプセルを用意した。
〈マスキング性能試験〉
カルボキシメチルセルロース19gとファモチジン1gとを乳鉢に入れてすり潰して混合し、模擬製剤Aを調製した。この模擬製剤A200mgを用いて、次のようにサンプルを作製した。
サンプルA:模擬製剤Aを、実施例1で得た嚥下補助用フィルムで包んだ。
サンプルB:実施例2で得られた嚥下補助用中空フィルム接合体の、開放されている端面から模擬製剤Aを封入し、開放されている端面を幅3mmで熱圧着した。
サンプルC:模擬製剤Aを比較例1のオブラートで包んだ。
サンプルD:模擬製剤Aを比較例2のカプセルに封入した。
サンプルA〜Dを、水に5秒間浸漬した後、ただちに5名のモニターが口腔内に入れ、舌の上に15秒間置いた後、水とともに服用し、以下のような5段階の基準で苦味を評価した。評価結果を下記第1表に示す。
5.全く苦味を感じない。
4.気にならない程度の苦味を感じる。
3.苦味を感じる。
2.強い苦味を感じる。
1.極めて強い苦味を感じる。
Figure 2009120497
〈服用感試験〉
カルボキシメチルセルロース200mgを、前記マスキング性能試験におけるサンプル作製と同様に、実施例1,2、比較例1,2のフィルム等で包み(または封入し)、サンプルA’〜D’を作製した。
サンプルA’〜D’を、水に5秒間浸漬した後、ただちに5名のモニターが口腔内に入れ、舌の上に15秒間置いた後、服用し、以下のような3段階の基準で服用感を評価した。評価結果を下記第2表に示す。
3.きわめて滑らかに咽喉部、食道をサンプルが通過し、異物感が全くない。
2.若干異物感があるが、問題なく服用が可能である。
1.服用感が極めて悪く、異物感が強い。
Figure 2009120497
第1、2表より、実施例1、2により得られたサンプルは、いずれもほとんど苦味を感じず、服用感にも問題がないことが分かった。一方、比較例1により得られたサンプルは、服用感には問題はないものの、苦味が強く、服用コンプライアンスが低かった。比較例2により得られたサンプルは、苦味を感じずに服用することはできるものの、服用感が極めて悪く、異物感が強いことがわかった。
本発明の嚥下補助用フィルムから、嚥下補助用中空フィルム接合体を製造する方法の一例を示した図である。 本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法を示す図である。 連続体を製造し、該連続体を切断することによる、本発明の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法を示す図である。 薬剤が封入された嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法を示す図である。 連続体を製造し、該連続体を切断することによる、薬剤が封入された嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法を示す図である。
符号の説明
1a〜1d…嚥下補助用フィルム、1e、1h…長尺の嚥下補助用フィルム、1f、1i…長尺の嚥下補助用フィルムの内側、1g、1j…長尺の嚥下補助用フィルムの外側、2a〜2l…接着部、3a〜3c…開放部、4a〜4g…接合体、5a、5b…嚥下補助用中空フィルム接合体の連続体、6a〜6c…薬剤、A…折り曲げ成形機、B…接着機、P、Q1、Q2…切断線

Claims (9)

  1. アニオン性高分子物質を含む水膨潤性ゲル形成層を少なくとも有する、単層または多層の嚥下補助用フィルム。
  2. 前記水膨潤性ゲル形成層が、さらにフィルム形成剤を含有するものである請求項1に記載の嚥下補助用フィルム。
  3. 前記フィルム形成剤がポリビニルアルコールである請求項2に記載の嚥下補助用フィルム。
  4. 前記水膨潤性ゲル形成層が、薬物の味または臭気をマスキングするものである請求項1〜3のいずれかに記載の嚥下補助用フィルム。
  5. 水膨潤性ゲル形成層を有する多層の嚥下補助用フィルムであって、フィルムの少なくとも一方の最外層が前記水膨潤性ゲル形成層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の嚥下補助用フィルム。
  6. 水膨潤性ゲル形成層および接着層を有する多層の嚥下補助用フィルムであって、フィルムの一方の最外層が前記水膨潤性ゲル形成層であり、他方の最外層が前記接着層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の嚥下補助用フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の嚥下補助用フィルムを部分的に接合して得られる嚥下補助用中空フィルム接合体。
  8. 請求項6に記載の嚥下補助用フィルムからなる嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法であって、長尺の嚥下補助用フィルムを一定方向に搬送しながら、前記嚥下補助用フィルムの嚥下補助用中空フィルム接合体形成部分を、前記嚥下補助用フィルムの接着層が内側になるように搬送方向に二つ折りにする工程(I)、および該二つ折りにした端部分と袋の底部となる部分をそれぞれ接着する工程(II)を含む嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法。
  9. 前記工程(II)の後、前記嚥下補助用フィルムの二つ折りにされた背部分、接着された端部分、および接着された袋の底となる部分により区画される袋部分の内部に所定量の薬物を充填し、前記薬物が充填された袋部分の上部を接着する工程(III)をさらに有する、請求項8に記載の嚥下補助用中空フィルム接合体の連続製造方法。
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