JP2007254341A - 経口投与剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薬物含有層と水膨潤性ゲル形成層とを有する経口投与剤であって、水膨潤性ゲル形成層の厚さが10μm未満であっても、水膨潤性ゲル形成層が十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができる経口投与剤を提供する。
【解決手段】 経口投与剤1aは、薬物含有層11aと、薬物含有層11aの一方の側に積層された水膨潤性ゲル形成層12aと、薬物含有層11aの他方の側に積層された水膨潤性ゲル形成層12bとを有し、所定の方法によって算出される水膨潤性ゲル形成層12a及び12bのゲル分率は65%以上である。
【選択図】 図1

Description

本発明は経口投与剤に関する。
経口投与剤は、薬物の苦味や渋味等による不快感、服薬による嘔気や嘔吐、服薬拒否等の様々な原因によって服薬コンプライアンスが低下する。例えば、経口投与剤の一般的な剤型である固形製剤(例えば、錠剤、カプセル剤等)の場合、そのままでは飲み込み難いため、通常は多量の水とともに服用しなければならず、服薬コンプライアンスが低下する。特に高齢者や幼児においては、固形製剤を飲み込むことができず、服薬コンプライアンスの低下が多く見られる。また、固形製剤の場合、誤って気管に詰まらせてしまう危険性や、食道に貼り付いて食道腫瘍が形成してしまう危険性がある。
そのため、薬物含有層と水膨潤性ゲル形成層とを有する経口投与剤であって、水膨潤性ゲル形成層が経口投与剤の最外層に設けられた経口投与剤が開発されている(特許文献1参照)。上記経口投与剤の最外層に設けられた水膨潤性ゲル形成層は、患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化し、上記経口投与剤は飲み込みやすい大きさ、形状、弾力、粘度等を有する剤形に変化する。したがって、患者は上記経口投与剤を容易に服用することができる。また、服用の際、経口投与剤が患者の気管に詰まる危険性が低下するので、患者が老人や乳幼児の場合であっても安全に服用することができる。さらに、上記経口投与剤の最外層に設けられた水膨潤性ゲル形成層は、患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化し、薬物含有層に含有される薬物の味(例えば苦味、渋味)、臭い等をマスキングすることができる。
国際公開WO02/087622号公報
特許文献1において、水膨潤性ゲル形成層の厚さが10μm未満であると、水膨潤性ゲル形成層は十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができない。そこで、特許文献1では、水膨潤性ゲル形成層が十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができるように、水膨潤性ゲル形成層の厚さを10μm以上にすることが必要である。しかしながら、水膨潤性ゲル形成層の厚さは、水膨潤性ゲル形成層を形成させるために必要な塗工液の乾燥時間、原材料費等に関連し、水膨潤性ゲル形成層の厚さを小さくすることができれば、塗工液の乾燥時間を短縮することができるとともに、原材料費を削減することができる。
そこで、本発明は、薬物含有層と水膨潤性ゲル形成層とを有する経口投与剤であって、水膨潤性ゲル形成層の厚さが10μm未満であっても、水膨潤性ゲル形成層が十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができる経口投与剤を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、薬物含有層と水膨潤性ゲル形成層とを有する経口投与剤であって、下記工程(1)〜(10)によって算出される前記水膨潤性ゲル形成層のゲル分率が65%以上である前記経口投与剤を提供する。
工程(1):経口投与剤から水膨潤性ゲル形成層を分離し、分離した水膨潤性ゲル形成層を2つの断片(A)及び(B)に切断する。
工程(2):断片(A)の質量(a)を測定する。
工程(3):断片(A)を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後の断片(A)の質量(b)を測定する。
工程(4):乾燥前の断片(A)の単位質量あたりの水分量(c)を、式:c=(a−b)/aに基づき算出する。
工程(5):断片(B)の質量(d)を測定する。
工程(6):断片(B)に含有される水分以外の成分の質量(e)を、式:e=d−d×cに基づき算出する。
工程(7):ナイロン袋(120メッシュ,質量(f))に断片(B)を入れて密閉し、0.9%生理食塩水に24時間浸漬する。
工程(8):浸漬24時間後に生理食塩水から取り出したナイロン袋を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後のナイロン袋の質量(g)を測定する。
工程(9):乾燥後のナイロン袋に在中する断片(B)の質量(h)を、式:h=g−fに基づき算出する。
工程(10):断片(B)のゲル分率(i)を、式:i=(h/e)×100に基づき算出する。
上記工程(1)〜(10)によって算出される水膨潤性ゲル形成層のゲル分率が65%以上であると、水膨潤性ゲル形成層の厚さが10μm未満であっても、水膨潤性ゲル形成層は十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができる。水膨潤性ゲル形成層の厚さを10μm未満とすることにより、塗工液の乾燥時間を短縮することができるとともに、原材料費を削減することができる。
本発明の経口投与剤において、前記水膨潤性ゲル形成層が、所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により形成させた水膨潤性ゲル形成層を、前記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率が65%以上となるように熱処理したものであることが好ましい。なお、「所定の成分を含有する液」は水膨潤性ゲル形成層を形成させるための液であり、当該液は、水膨潤性ゲル形成層を構成する成分(水膨潤性ゲル形成剤等)を含有する。
所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により水膨潤性ゲル形成層を形成させる場合、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%以上とすることはできないが、所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により形成させた水膨潤性ゲル形成層を熱処理する場合、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%以上とすることができる。
本発明の経口投与剤において、前記熱処理の温度が60℃以上であることが好ましい。熱処理の温度が60℃以上であると、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%以上とするために必要な熱処理の時間を短縮することができる。
本発明の経口投与剤において、前記経口投与剤が、前記薬物含有層の一方の側に直接又は中間層を介して積層された第1の水膨潤性ゲル形成層と、前記薬物含有層の他方の側に直接又は中間層を介して積層された第2の水膨潤性ゲル形成層とを有し、前記工程(1)〜(10)によって算出される前記第1及び第2の水膨潤性ゲル形成層のゲル分率が65%以上であることが好ましい。この場合、第1及び第2の水膨潤性ゲル形成層が患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化することにより、薬物含有層に含有される薬物の味(例えば苦味、渋味)、臭い等を効果的にマスキングすることができる。
本発明の経口投与剤において、前記水膨潤性ゲル形成層が、前記経口投与剤の最外層に設けられていることが好ましい。
本発明において、「最外層」とは、経口投与剤が患者等の口腔内にあるときに経口投与剤の外面を構成する層を意味する。したがって、「最外層」には、投与前において経口投与剤の外面を構成する層はもちろん、投与前においては経口投与剤の外面を構成しないが、患者の口腔内にあるときに経口投与剤の外面を構成する層も含まれる。例えば、水膨潤性ゲル形成層のさらに外層として別の層が設けられている場合であっても、この外層が、患者の口腔内では唾液等の水分によって分解又は溶解してしまう場合、患者の口腔内においては水膨潤性ゲル形成層が経口投与剤の外面を構成することとなるので、水膨潤性ゲル形成層は経口投与剤の最外層に設けられていることになる。
経口投与剤の最外層に設けられた水膨潤性ゲル形成層は、患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化し、経口投与剤は飲み込みやすい大きさ、形状、弾力、粘度等を有する剤形に変化する。したがって、患者は経口投与剤を容易に服用することができる。また、服用の際、経口投与剤が患者の気管に詰まる危険性が低下するので、患者が老人や乳幼児の場合であっても安全に服用することができる。唾液が少なく水膨潤性ゲル形成層が十分にゲル化しない患者の場合には、少量の水とともに服用させたり、投与前に予め水に浸したりすることで同様の効果を発揮させることができる。このときに必要となる水は、錠剤、カプセル剤等の固形製剤を服用するときに必要となる水と比べて非常に少量である。
また、経口投与剤の最外層に設けられた水膨潤性ゲル形成層は、患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化し、薬物含有層に含有される薬物の味(例えば苦味、渋味)、臭い等をマスキングすることができる。
本発明の経口投与剤において、前記経口投与剤がフィルム状製剤であることが好ましい。
本発明の経口投与剤がフィルム状製剤である場合、製剤中の水分含有量を低く抑えることができるので、水分を多量に含むゼリー状の製剤に比べ、薬物含有層に含有される薬物(特に加水分解しやすい薬物)の安定性を向上させることができる。さらに、製剤の取り扱いが容易となるとともに、製剤の包装コストの軽減を図ることができる。
また、本発明の経口投与剤がフィルム状製剤である場合、薬物含有層の薬物量が増加して薬物含有層のフィルム強度が低下しても、水膨潤性ゲル形成層及び/又は中間層にフィルム形成性を付与することによってフィルム状製剤全体としての強度を保持することができる。したがって、薬物含有層には、投与量が微量な薬物から大量な薬物まで広範な種類の薬物や、フィルム強度の低下を招きやすい不溶性でかさ高い薬物を含有させることができる。
本発明によれば、薬物含有層と水膨潤性ゲル形成層とを有する経口投与剤であって、水膨潤性ゲル形成層の厚さが10μm未満であっても、水膨潤性ゲル形成層が十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができる経口投与剤が提供される。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の経口投与剤の一実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る経口投与剤1aは、薬物含有層11aと、薬物含有層11aの一方の側に積層された水膨潤性ゲル形成層12aと、薬物含有層11aの他方の側に積層された水膨潤性ゲル形成層12bとを有する。
経口投与剤1aは、好ましくはフィルム状製剤(シート状製剤)である。経口投与剤1aがフィルム状製剤である場合、製剤中の水分含有量を低く抑えることができるので、水分を多量に含むゼリー状の製剤に比べ、薬物含有層11aに含有される薬物(特に加水分解しやすい薬物)の安定性を向上させることができる。また、製剤の取り扱いが容易となるとともに、製剤の包装コストの軽減を図ることができる。
薬物含有層11aは、投与すべき薬物を含有する層である。
薬物含有層11aの厚さは、経口投与可能な範囲内において適宜調節することができる。経口投与剤1aがフィルム状製剤である場合、薬物含有層11aの厚さは0.1〜1000μmであることが好ましく、10〜200μmであることがさらに好ましい。薬物含有層11aの厚さが0.1μm未満であると精度よくフィルム化することが困難となる(すなわち、薬物含有層11aの薬物含有量にバラツキが生じる)一方、薬物含有層11aの厚さが1000μmを超えるとフィルムのコシが強くなり服用し難くなる。
薬物含有層11aは、投与すべき薬物のみからなっていてもよいが、通常、投与すべき薬物を所望の状態で薬物含有層に保持するための基剤として、薬学的に許容され得る賦形剤、結合剤、崩壊剤、マスキング剤、着色剤、可塑剤等を含有させてもよい。基剤としては、例えば、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース等のセルロース及びその誘導体又はそれらの薬学的に許容される塩(例えばナトリウム塩);α−デンプン、酸化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、デキストリン、デキストラン等のデンプン及びそれらの誘導体;プルラン、キサンタンガム、シクロデキストリン等の糖類;キシリトール、マンニトール、ソルビトール等の糖アルコール類;メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタアクリル酸コポリマー、メタアクリル酸・アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸・メタアクリル酸メチルコポリマー、メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムコポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタアクリル酸塩化メチルコポリマー、メタアクリル酸・アクリル酸塩化エチルコポリマー等のアクリル酸誘導体;シエラック;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート;ポリ酢酸ビニル;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体;アラビアゴム、トラガカントゴム等の天然ゴム類;キチン、キトサン等のポリグルコサミン類;ゼラチン、カゼイン、ダイズ蛋白等の蛋白質等が挙げられ、添加目的に応じて、これらのうちの1種類又は2種類以上を選択して使用することができる。また、薬物含有層11aには、着色、保形性向上等を目的として、酸化チタン、リン酸一水素カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、ステアリン酸塩、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸等の無機フィラーのうち1種類又は2種類以上を選択して添加することができる。さらに、薬物含有層11aには、薬物含有層11aに適度な柔軟性を付与するために、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、グリセリントリアセテート、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ラウリル酸、ショ糖等の可塑剤のうち1種類又は2種類を選択して添加することができる。
薬物含有層11aに含有される基剤の量は、薬物含有層11aを形成することが可能となる量であり、その量は基剤の種類等に応じて適宜調節することができるが、薬物含有層11aの通常20質量%以上、好ましくは60質量%以上である。基剤の総含有量が20質量%未満であると薬物含有層11aの形成が不十分となる。なお、基剤の含有量の上限値は、100質量%から薬物含有層11aに含有される薬物の最小含有量を差し引いた値であり、薬物の種類等に応じて適宜設定することができる。例えば、薬物の最小含有量が薬物含有層11aの0.01質量%である場合、基剤の含有量の上限値は薬物含有層11aの99.99質量%である。
薬物含有層11aに含有される薬物は、患者等に投与すべき薬物であり、経口投与可能な薬物であれば特に限定されない。経口投与可能な薬物として、例えば、中枢神経に作用する薬物としては、アモバルビタール、エスタゾラム、トリアゾラム、ニトラゼパム、ペントバルビタール等の催眠薬;塩酸アミトリプチン、塩酸イミプラミン、オキサゾラム、クロルジアゼポキシド、クロルプロマジン、ジアゼパム、スルピリド、ハロペリドール等の向精神薬;トリヘキシフェニジル、レボドパ等の抗パーキンソン薬;アスピリン、イソプロピルアンチピリン、インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸、ストレプトキナーゼ、ストレプトドルナーゼ、セラペプターゼ、プロナーゼ、グリチルリチン酸ジカリウム、ロキソプロフェンナトリウム等の鎮痛薬および抗炎症薬;ATP、ビンポセチン等の中枢神経代謝賦活薬;呼吸器に作用する薬物としては、カルボシステイン、塩酸エチルシステイン、塩酸ブロムヘキシン等の去痰薬;塩酸アゼラスチン、オキサトミド、テオフィリン、硫酸テルブタリン、トラニラスト、塩酸プロカテロール、フマル酸ケトチフェン等の抗喘息薬;循環器系に作用する薬物としては、アミノフィリン、ジギトキシン、ジゴキシン等の強心薬;アジマリン、ジソピラミド、塩酸プロカインアミド、塩酸メキシレチン等の抗不整脈薬;亜硝酸アミル、塩酸アルプレノロール、硝酸イソソルビド、ニコランジル、オキシフェドリン、ジピリダモール、塩酸ジラゼプ、塩酸ジルチアゼム、ニトログリセリン、ニフェジピン、塩酸ベラパミル等の抗狭心症薬;カリジノゲナーゼ等の末梢血管拡張薬;アテノロール、カプトプリル、塩酸クロニジン、酒石酸メトプロロール、スピロノラクトン、トリアムテレン、トリクロルメチアジド、ニカルジピン、塩酸ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、塩酸プラゾシン、フロセミド、塩酸プロプラノロール、マレイン酸エナラプリル、メチルドパ、塩酸ラベタロール、レセルピン、塩酸デモカプリル、カンデサルタンレキセチル、ロサンタンカリウム、ベシル酸アムロジピン等の抗高血圧薬;クロフィブラート、デキストラン硫酸、ニコモール、ニセリトロール、プラバスタチンナトリム、アトルバスタチンカルシウム等の抗動脈硬化薬;血液および造血作用薬として、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム、トラネキサム酸等の止血薬;塩酸チクロピジン、ワルファリンカリウム等の抗血栓症薬;硫酸鉄等の貧血治療薬;消化器系に作用する薬物として、アズレン、アルジオキサ、シメチジン、塩酸ラニチジン、ファモチジン、テプレノン、レバミピド、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール等の抗潰瘍薬;ドンペリドン、メトクロプラミド、塩酸グラニセトロン、塩酸オンダンセトロン等の制吐剤;センノシド等のしゃ下薬;消化酵素製剤;グリチルリチン、肝臓エキス製剤等の肝疾患治療薬;代謝性疾患に作用する薬物として、グリベンクラミド、クロルプロパミド、トルブタミド、アカルボース、ボグリボース、グリメピリド等の抗糖尿病薬;アロプリノール、コルヒチン等の痛風治療薬;眼科領域の薬物として、アセタゾラミド;耳鼻科領域の薬物として、塩酸ジフェニドール、メシル酸ベタヒスチン、イソソルビド等の抗めまい薬;化学療法薬および抗生物質として、イソニアジド、塩酸エタンブトール、オフロキサシン、ステアリン酸エリスロマイシン、セファクロル、ノルフロキサシン、ホスホマイシンカルシウム、塩酸ミノサイクリン、リファンピシン、ロキタマイシン等;抗悪性腫瘍薬として、シクロホスファミド、テガフール等;免疫抑制薬として、アザチオプリン等;ホルモン類および内分泌治療薬として、黄体ホルモン、唾液腺ホルモン、チアマゾール、プレドニゾロン、ベタメタゾン、リオチロニン、レボチロキシン等;生体内活性物質(オータコイド)として、塩酸ジフェンヒドラミン、フマル酸クレマスチン、D−マレイン酸クロルフェニラミン、メキタジン等の抗ヒスタミン薬;アルファカルシドール、コバマミド、ニコチン酸トコフェロール、メコパラミン等のビタミン等が挙げられ、治療・予防目的等に応じて、これらの1種類又は2種類以上を選択して使用することができる。
薬物含有層11aに含有される薬物の量は特に限定されず、薬物の種類に応じて適宜調節することができるが、薬物含有層11aの通常80質量%以下、好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。薬物含有量が70質量%を越えると、経口投与剤1aがフィルム状製剤である場合にフィルム強度が低下する。なお、薬物含有量の下限値は、薬物含有層11aに含有させる薬物の種類に応じて適宜設定され、通常は0.01質量%程度である。
薬物含有層11aには、投与量が微量な薬物から大量な薬物まで広範な種類の薬物を含有させることができる。ここで、投与量が微量とは1回の投与量が1mg以下を意味し、投与量が大量とは1回の投与量が300mg以上を意味する。
経口投与剤1aがフィルム状製剤である場合にも、薬物含有層11aには、投与量が微量な薬物から大量な薬物まで広範な種類の薬物や、フィルム強度の低下を招きやすい不溶性でかさ高い薬物を含有させることができる。これは、薬物含有層11aと水膨潤性ゲル形成層12a及び12bとが別々の層として形成されているので、薬物含有層11aの薬物含有量が増加して薬物含有層11aのフィルム強度が低下しても、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bにフィルム形成性を付与することによってフィルム状製剤全体としての強度を保持することができるからである。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、水膨潤性ゲル形成剤を含有し、水分により膨潤してゲルを形成し得る層である。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの厚さは、経口投与可能な範囲内において適宜調節することができるが、経口投与剤1aがフィルム状製剤である場合、0.1〜500μmであることが好ましく、1〜50μmであることがさらに好ましい。通常、水膨潤性ゲル形成層の厚さが10μm未満であるとゲル化能及びマスキング能が不十分となるが、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、厚さが10μm未満であっても、十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができる。水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの厚さを10μm未満とすることにより、塗工液の乾燥時間を短縮することができるとともに、原材料費を削減することができる。但し、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの厚さが0.1μm未満であると、精度良くフィルム化することが困難となる一方、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの厚さが500μmを超えるとフィルムのコシが強くなり服用し難くなる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに含有される水膨潤性ゲル形成剤は、水分により膨潤してゲルを形成し得る限り、その種類は特に限定されるものではなく、架橋されたものであっても架橋されていないものであってもよい。
水膨潤性ゲル形成剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、デンプン及びその誘導体、寒天、アルギン酸、アラビノガラクタン、ガラクトマンナン、セルロース及びその誘導体、カラゲーン、デキストラン、トラガカント、ゼラチン、ペクチン、ヒアルロン酸、ジェランガム、コラーゲン、カゼイン、キサンタンガム等が挙げられ、これらのうち1種類又は2種類以上を選択して使用することができる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに含有される水膨潤性ゲル形成剤は、架橋化カルボキシビニルポリマー、特に架橋化ポリアクリル酸であることが好ましい。架橋化ポリアクリル酸は、フィルム形成剤のフィルム形成能に悪影響を及ぼさず、膨潤時に程よいゲル強度を示すことができる。
架橋化は、架橋される分子の種類に応じた架橋剤によって行なうことができる。ポリアクリル酸の架橋剤としては、例えば、多価金属化合物を使用することができる。多価金属化合物の具体例としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリミョウバン、塩化鉄ミョウバン、アンモニウムミョウバン、硫酸第二鉄、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、クエン酸鉄、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、硫酸亜鉛等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに含有される水膨潤性ゲル形成剤の量は、水膨潤性ゲル形成剤の種類等に応じて適宜調節することができるが、好ましくは水膨潤性ゲル形成層の10〜60質量%である。
経口投与剤1aがフィルム状製剤である場合、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bをフィルム状とする必要があり、この場合には、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bのフィルム形成性を向上させるために、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bにフィルム形成剤を含有させることが好ましい。
フィルム形成剤は、フィルム形成能を有する限り、その種類は特に限定されるものでない。フィルム形成剤の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルフタレート、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース)、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース)、カルボキシアルキルセルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース)、(メタ)アクリル酸およびそのエステル、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに含有されるフィルム形成剤の量は、フィルム形成剤の種類等に応じて適宜調節することができるが、好ましくは水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの40〜90質量%である。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに含有されるフィルム形成剤は水溶性であることが好ましい。フィルム形成剤が水溶性であると、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに水分が浸入しやすくなり、口腔内において水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの膨潤及びゲル形成を速やかに生じさせることができる。
水溶性のフィルム形成剤としては、例えば、ポリビニルアルコール;ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;ポリビニルピロリドン;キサンタンガム;カラギーナン;アルギン酸等が挙げられる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bには、水膨潤性ゲル形成層に適度な柔軟性を付与するために、可塑剤を含有させてもよい。可塑剤としては、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、グリセリントリアセテート、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ラウリル酸、ショ糖等が挙げられ、これらのうち1種類又は2種類を選択して使用することができる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bには、薬物含有層11aに含有される薬物の味、臭い等をマスキングするためのマスキング剤を含有させてもよい。水膨潤性ゲル形成層12a及び12bがマスキング剤を含有することによって、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bによる薬物の味、臭い等のマスキング作用を向上させることができる。マスキング剤としては、例えば、クエン酸、酒石酸、フマル酸等の酸味を与えるもの、サッカリン、グリチルリチン酸、白糖、果糖、マンニトール、アセスルファムカリウム等の甘味剤、メントール、ハッカ油、ペパーミント、スペアミント等の清涼化剤、天然又は合成の香料等が挙げられ、これらのうち1種類又は2種類を選択して使用することができる。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bがフィルム形成剤としてポリビニルアルコール等を含有する場合、これらのフィルム形成剤がマスキング剤としての役割も果たすことができる。このようにマスキング作用を有するフィルム形成剤を使用することが好ましく、同様にマスキング作用を有する水膨潤性ゲル形成剤を使用することが好ましい。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bには、ヒドロキシ安息香酸メチル、プロピル等の防腐剤;食用レーキ着色剤等の着色剤等を含有させてもよい。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bへの添加剤の混入は、一般的に、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bの強度を減少させるので、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに水分が浸入しやすくなり、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bに浸入した水分により水膨潤性ゲル形成剤の膨潤及びゲル形成が生じやすくなる。
下記工程(1)〜(10)によって算出される水膨潤性ゲル形成層12a及び12bのゲル分率は65%以上、好ましくは70%以上である。水膨潤性ゲル形成層12a及び12bのゲル分率が上記範囲にあると、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、厚さが10μm未満であっても、十分なゲル化能及びマスキング能を発揮することができる。
工程(1):経口投与剤から水膨潤性ゲル形成層を分離し、分離した水膨潤性ゲル形成層を2つの断片(A)及び(B)に切断する。
工程(2):断片(A)の質量(a)を測定する。
工程(3):断片(A)を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後の断片(A)の質量(b)を測定する。
工程(4):乾燥前の断片(A)の単位質量あたりの水分量(c)を、式:c=(a−b)/aに基づき算出する。
工程(5):断片(B)の質量(d)を測定する。
工程(6):断片(B)に含有される水分以外の成分の質量(e)を、式:e=d−d×cに基づき算出する。
工程(7):ナイロン袋(120メッシュ,質量(f))に断片(B)を入れて密閉し、0.9%生理食塩水に24時間浸漬する。
工程(8):浸漬24時間後に生理食塩水から取り出したナイロン袋を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後のナイロン袋の質量(g)を測定する。
工程(9):乾燥後のナイロン袋に在中する断片(B)の質量(h)を、式:h=g−fに基づき算出する。
工程(10):断片(B)のゲル分率(i)を、式:i=(h/e)×100に基づき算出する。
断片(A)及び(B)の大きさは特に限定されるものではないが、通常5〜15cm×5〜15cmである。断片(A)及び(B)の大きさは同一であってもよいし、異なっていてもよい。工程(1)において、経口投与剤1aから水膨潤性ゲル形成層12aを分離し、分離した水膨潤性ゲル形成層12aを2つの断片(A)及び(B)に切断した場合、工程(10)において算出された断片(B)のゲル分率が、水膨潤性ゲル形成層12aのゲル分率となる。工程(1)において、経口投与剤1aから水膨潤性ゲル形成層12bを分離し、分離した水膨潤性ゲル形成層12bを2つの断片(A)及び(B)に切断した場合、工程(10)において算出された断片(B)のゲル分率が、水膨潤性ゲル形成層12bのゲル分率となる。
上記工程(1)〜(10)による水膨潤性ゲル形成層12aのゲル分率の測定と、上記工程(1)〜(10)による水膨潤性ゲル形成層12bのゲル分率の測定とは通常別個に行われるが、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bが均等である場合(例えば、厚み、成分等の要素が全て等しい場合)、いずれか一方のゲル分率を他方のゲル分率とみなしてもよい。また、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bが均等である場合、断片(A)として水膨潤性ゲル形成層12a由来の断片を使用し、断片(B)として水膨潤性ゲル形成層12b由来の断片を使用してもよい。
水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により形成させた水膨潤性ゲル形成層を、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率が65%以上となるように熱処理したものである。
所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により水膨潤性ゲル形成層を形成させる場合、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%以上とすることはできないが、所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により形成させた水膨潤性ゲル形成層を熱処理する場合、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%以上とすることができる。
熱処理の温度は特に限定されるものではないが、60℃以上であることが好ましく、70℃以上であることがさらに好ましい。熱処理の温度が70℃以上であると、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%以上とするために必要な熱処理の時間を短縮することができる。熱処理の温度が高くなるほど、必要な熱処理の時間を短縮することができる。例えば、熱処理の温度が60℃前後である場合には熱処理の時間を21日以上とすることにより、熱処理の温度が70℃前後である場合には熱処理の時間を3日以上とすることにより、熱処理の温度が85℃前後である場合には熱処理の時間を1日以上とすることにより、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率を65%とすることができる。なお、熱処理の温度の上限は通常120℃、好ましくは100℃である。
経口投与剤1aの製造工程において、水膨潤性ゲル形成層12a又は12b上に他の層を形成させる場合、水膨潤性ゲル形成層12a又は12bの熱処理は、水膨潤性ゲル形成層12a又は12b上に他の層を形成させる前に行うことが好ましい。
図1に示すように、経口投与剤1aにおいて、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、薬物含有層1aに直接積層された状態で、経口投与剤1aの最外層に設けられている。
経口投与剤1aの最外層に設けられた水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化し、経口投与剤1aは飲み込みやすい大きさ、形状、弾力、粘度等を有する剤形に変化する。したがって、患者は経口投与剤1aを容易に服用することができる。また、服用の際、経口投与剤が患者の気管に詰まる危険性が低下するので、患者が老人や乳幼児の場合であっても安全に服用することができる。唾液が少なく水膨潤性ゲル形成層12a及び12bが十分にゲル化しない患者の場合には、少量の水とともに服用させたり、投与前に予め水に浸したりすることで同様の効果を発揮させることができる。このときに必要となる水は、錠剤、カプセル剤等の固形製剤を服用するときに必要となる水と比べて非常に少量である。
また、経口投与剤1aの最外層に設けられた水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは、患者の口腔内において唾液等の水分により膨潤してゲル化し、薬物含有層11aに含有される薬物の味(例えば苦味、渋味)、臭い等をマスキングすることができる。
経口投与剤1aは、例えば、下記第一又は第二の製造方法に従って製造することができる。
〔第一の製造方法〕
プラスチックフィルム、台紙等の保持基材の上側に、水膨潤性ゲル形成剤及びフィルム形成剤を添加した懸濁液(溶媒は、例えば精製水)を塗布、噴霧等した後、これを乾燥させて水膨潤性ゲル形成層を形成させる。次いで、水膨潤性ゲル形成層を熱処理し、水膨潤性ゲル形成層12bを形成させる。熱処理の温度及び時間は上記と同様である。次いで、水膨潤性ゲル形成層12bの上側に、薬物及び賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤を添加した懸濁液(溶媒は、例えばエタノール)を塗布、噴霧等して乾燥させて薬物含有層11aを形成させる。次いで、薬物含有層11aの上側に、水膨潤性ゲル形成剤及びフィルム形成剤を添加した懸濁液を塗布、噴霧等した後、これを乾燥させて水膨潤性ゲル形成層を形成させる。次いで、水膨潤性ゲル形成層を熱処理し、水膨潤性ゲル形成層12aを形成させる。熱処理の時間及び温度は上記と同様である。こうして、水膨潤性ゲル形成層12b、薬物含有層11a及び水膨潤性ゲル形成層12aが順に積層された積層体を製造する。積層体は、例えば、円形状、楕円形、多角形等の任意の形状に打ち抜いてもよい。
〔第二の製造方法〕
第一の製造方法と同様にして、プラスチックフィルム、台紙等の保持基材の上側に水膨潤性ゲル形成層12bを形成させた後、水膨潤性ゲル形成層12bの上側に薬物含有層11aを形成させ、水膨潤性ゲル形成層12b及び薬物含有層11aが順に積層された中間体を製造する。同様にして、保持基材の上側に水膨潤性ゲル形成層12a及び薬物含有層11aが積層された中間体を製造する。次いで、2つの中間体の薬物含有層11a同士を熱融着させる。こうして、水膨潤性ゲル形成層12b、薬物含有層11a及び水膨潤性ゲル形成層12aが順に積層された積層体を製造する。積層体は、例えば、円形状、楕円形、多角形等の任意の形状に打ち抜いてもよい。熱融着は、例えば、60〜120℃、1〜5kgf/cm、0.1〜10秒間の条件で行うことができる。
経口投与剤1aにおいて、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは薬物含有層11aに直接積層されているが、水膨潤性ゲル形成層12a及び12bは中間層を介して薬物含有層11aに積層されていてもよい。
中間層としては、例えば、接着剤層が挙げられる。接着剤層に含有される接着剤は、薬学的に許容され得る接着剤である限り特に限定されるものではなく、溶媒を含んだ状態で用いることによって接着性を示す接着剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸又はその薬学的に許容される非毒性塩、アクリル酸共重合体又はその薬学的に許容される塩、カルボキシメチルセルロース及びナトリウム塩等の親水性セルロース誘導体、プルラン、ポビドン、カラヤガム、ペクチン、キサンタンガム、トラガント、アルギン酸、アラビアゴム、酸性多糖類又はその誘導体若しくはその薬学的に許容される塩等が挙げられ、加熱によって接着性を示す(すなわち熱融着可能な)接着剤としては、例えば、酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン等のホモポリマー、酢酸ビニルとビニルピロリドンとのコポリマー等が挙げられる。
その他の中間層としては、フィルム厚を調整するための層が挙げられる。本発明の経口投与剤がフィルム状製剤である場合、このような層を設けてフィルム厚を増加させることによって、本発明の経口投与剤の取り扱い易さを改善することができる。
経口投与剤1aは、薬物含有層11aの一方の側に1つの水膨潤性ゲル形成層12aを有し、他方の側に1つの水膨潤性ゲル形成層12bを有するが、本発明の経口投与剤が有する水膨潤性ゲル形成層の数は特に限定されるものではない。
本発明の経口投与剤が1つの水膨潤性ゲル形成層を有する場合の一実施形態を図2に示す。図2に示すように、経口投与剤1bは、薬物含有層11aと薬物含有層11aの一方の側に直接積層された水膨潤性ゲル形成層12aとを有する。経口投与剤1bを投与する際、図3に示すように、経口投与剤1bを折り曲げることにより、薬物含有層11bを水膨潤性ゲル形成層12aで覆うことができるので、経口投与剤1aと同様の効果を得ることができる。
本発明の経口投与剤が、薬物含有層の一方の側に積層された複数の水膨潤性ゲル形成層と、薬物含有層の他方の側に積層された複数の水膨潤性ゲル形成層とを有する場合の一実施形態を図4に示す。図4に示すように、経口投与剤1cは、薬物含有層11aと、薬物含有層11aの下側に直接積層された水膨潤性ゲル形成層12aと、水膨潤性ゲル形成層12aの下側に中間層13aを介して積層された水膨潤性ゲル形成層12cと、薬物含有層11aの上側に直接積層された水膨潤性ゲル形成層12bと、水膨潤性ゲル形成層12bの上側に中間層13bを介して積層された水膨潤性ゲル形成層12dとを有する。水膨潤性ゲル形成層12a、12b、12c及び12dのいずれか1つ以上について、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率が65%以上であればよいが、水膨潤性ゲル形成層12a及び12cのいずれか1つ以上と、水膨潤性ゲル形成層12b及び12dのいずれか1つ以上とについて、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率が65%以上であることが好ましく、水膨潤性ゲル形成層12a、12b、12c及び12dのいずれもについて、上記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率が65%以上であることがさらに好ましい。
経口投与剤1aにおいて、図5に示すように、横並びに形成された薬物含有層11a’及び11a’’によって1つの薬物含有層11aが形成されていてもよい。
経口投与剤1aは1つの薬物含有層を有するが、本発明の経口投与剤が有する薬物含有層の数は特に限定されるものではない。
本発明の経口投与剤が複数の薬物含有層を有する場合、薬物含有層同士を直接又は中間層を介して積層することができる。
本発明の経口投与剤が2つの薬物含有層を有する場合の一実施形態を図6に示す。図6に示すように、経口投与剤1dは、中間層13aを介して積層された2つの薬物含有層11a及び11bと、薬物含有層11aの下側に直接積層された水膨潤性ゲル形成層12aと、薬物含有層11bの上側に直接積層された水膨潤性ゲル形成層12bとを有する。
経口投与剤1aは、複数の層が扁平状に積層されてなる層状の薬剤であるが、本発明の経口投与剤は、層状である限り、いかなる形状であってもよく、例えば、扁平状のものを折り畳んだ形状であってもよい(図3参照)。
経口投与剤1aは保持基材上に保持された状態にあってもよいし、保持基材から剥がした状態にあってもよい。また、保持基材上に保持される経口投与剤1aの個数は特に限定されるものではない。
以下、製造例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔製造例1〕経口投与剤の製造
1.本発明品の製造
(1)水膨潤性ゲル形成層形成液(塗工液A)の調製
水膨潤性ゲル形成層を形成させるために塗工液Aを調製した。精製水(日本薬局方精製水(小堺製薬製))280gを取り、その中に塩化カルシウム(塩化カルシウムH(富田製薬製))0.3gを添加し、攪拌して完全に溶解させた。次いで、ポリアクリル酸(カーボポール974P(Noveon,Inc.製))11.25gを添加し、約1時間攪拌して完全に溶解させた。次いで、ポリビニルアルコール(ゴーセノールEG−05T(日本合成化学製))33.75gを添加し、70℃に加温しながら約1時間攪拌して完全に溶解させた。次いで、グリセリン(日本薬局方濃グリセリン(旭電化製)4g及びアセスルファムカリウム(サネット(丸善製薬製))0.40gを添加し、約5分間攪拌して完全に溶解させた。
なお、ポリアクリル酸は多価金属イオン(カルシウムイオン)により架橋され得る水膨潤性ゲル形成剤であり、ポリビニルアルコールはフィルム形成剤である。
(2)水膨潤性ゲル形成層の形成
塗工液Aを十分に脱泡した後、乾燥後の塗布厚さが6μmとなるようにギャップを調整したアプリケーターを用いて、ポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック株式会社製,製品名:SP−PET3811)のシリコーン樹脂剥離処理面の反対面上に展延塗布し、80℃で5分間乾燥して水膨潤性ゲル形成層を形成させた。
(3)プレエージング
水膨潤性ゲル形成層上に薬物含有層を形成させる前に、水膨潤性ゲル形成層を熱処理した(プレエージング)。具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に形成させた水膨潤性ゲル形成層を所望の大きさに切断し、アルミ包装中に入れてヒートシールし、恒温槽を用いて所定温度(40,60,70,85℃)及び所定時間(1,2,3,7,14,21日)の熱処理を行なった。
(4)薬物含有層形成液(塗工液B)の調製
薬物含有層を形成させるために塗工液Bを調製した。精製水(日本薬局方精製水(小堺製薬製))55gを取り、その中に酸化チタン(タイペークCR−50(石原産業製))0.50g及び薬物(ファモチジン)5gを添加し、ホモジナイズして分散及び溶解させた。次いで、ポリビニルピロリドン(プラスドンK−90(ISPジャパン製))13.94gを添加し、約1時間攪拌して完全に溶解させた。次いで、グリセリン(日本薬局方濃グリセリン(旭電化製))2.46gを添加し、約5分間攪拌して完全に溶解させた。
(5)薬物含有層の形成
塗工液Bを十分に脱泡した後、乾燥後の塗布厚さが70μmとなるようにギャップを調整したアプリケーターを用いて、水膨潤性ゲル形成層上に展延塗布し、80℃で6分間乾燥して薬物含有層を形成させた。こうして、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に水膨潤性ゲル形成層及び薬物含有層が順次積層された中間体Aを2シート製造した。
(6)熱融着による経口投与剤の製造
100℃、1kgf/cm、1秒間の条件にて、2つの中間体Aの薬物含有層同士を熱融着させた。こうして、水膨潤性ゲル形成層、薬物含有層及び水膨潤性ゲル形成層が順次積層された経口投与剤(本発明品)を製造した。
2.比較品の製造
プレエージングを行わない点(熱処理の時間が0)以外は本発明品と同様にして比較品を製造した。
〔試験例1〕
本発明品及び比較品の水膨潤性ゲル形成層について、下記工程(1)〜(10)によってゲル分率を算出した。
工程(1):経口投与剤から水膨潤性ゲル形成層を分離し、分離した水膨潤性ゲル形成層を2つの断片(A)及び(B)に切断する(いずれも10cm×10cm)。
工程(2):断片(A)の質量(a)を測定する。
工程(3):断片(A)を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後の断片(A)の質量(b)を測定する。
工程(4):乾燥前の断片(A)の単位質量あたりの水分量(c)を、式:c=(a−b)/aに基づき算出する。
工程(5):断片(B)の質量(d)を測定する。
工程(6):断片(B)に含有される水分以外の成分の質量(e)を、式:e=d−d×cに基づき算出する。
工程(7):ナイロン袋(120メッシュ,質量(f))に断片(B)を入れて密閉し、0.9%生理食塩水に24時間浸漬する。
工程(8):浸漬24時間後に生理食塩水から取り出したナイロン袋を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後のナイロン袋の質量(g)を測定する。
工程(9):乾燥後のナイロン袋に在中する断片(B)の質量(h)を、式:h=g−fに基づき算出する。
工程(10):断片(B)のゲル分率(i)を、式:i=(h/e)×100に基づき算出する。
熱処理の温度及び時間と、ゲル分率との関係を表1に示す。
Figure 2007254341
〔試験例2〕
本発明品及び比較例品を13.5mm×13.5mmに打ち抜いた後、これを無作為に抽出した被験者5人に水なしで服用してもらい、嚥下可能状態(口に含んでから20〜40秒後)のゲル化能を以下の5段階の評価基準に従って評価した。結果を表2に示す。
[ゲル化能に関する評価基準]
5・・・弾力性に富むゲル状になる
4・・・やや弾力性に富むゲル状になる
3・・・ゲル状になる
2・・・やや未溶解物が残る
1・・・溶解してしまう
Figure 2007254341
〔試験例2〕
本発明品及び比較例品を13.5mm×13.5mmに打ち抜いた後、これを無作為に抽出した被験者5人に水なしで服用してもらい、嚥下可能状態(口に含んでから20〜40秒後)の薬物の苦味のマスキング能を以下の5段階の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
[マスキング能に関する評価基準]
5・・・薬物の味を感じない
4・・・ほとんど薬物の味を感じない
3・・・薬物の味を感じるが、服用には問題ない程度である
2・・・服用に要する時間内に薬物の味を感じるため服用に問題あり
1・・・服用直後に薬物の味を感じるため服用に問題あり
Figure 2007254341
本発明の経口投与剤の一実施形態を示す断面図である。 本発明の経口投与剤の別の実施形態を示す断面図である。 図2に示す経口投与剤の投与時の態様を示す断面図である。 本発明の経口投与剤の別の実施形態を示す断面図である。 本発明の経口投与剤の別の実施形態を示す断面図である。 本発明の経口投与剤の別の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1a,1b,1c,1d・・・経口投与剤
11a,11b・・・薬物含有層
12a,12b,12c,12d・・・水膨潤性ゲル形成層

Claims (6)

  1. 薬物含有層と水膨潤性ゲル形成層とを有する経口投与剤であって、
    下記工程(1)〜(10)によって算出される前記水膨潤性ゲル形成層のゲル分率が65%以上である前記経口投与剤。
    工程(1):経口投与剤から水膨潤性ゲル形成層を分離し、分離した水膨潤性ゲル形成層を2つの断片(A)及び(B)に切断する。
    工程(2):断片(A)の質量(a)を測定する。
    工程(3):断片(A)を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後の断片(A)の質量(b)を測定する。
    工程(4):乾燥前の断片(A)の単位質量あたりの水分量(c)を、式:c=(a−b)/aに基づき算出する。
    工程(5):断片(B)の質量(d)を測定する。
    工程(6):断片(B)に含有される水分以外の成分の質量(e)を、式:e=d−d×cに基づき算出する。
    工程(7):ナイロン袋(120メッシュ,質量(f))に断片(B)を入れて密閉し、0.9%生理食塩水に24時間浸漬する。
    工程(8):浸漬24時間後に生理食塩水から取り出したナイロン袋を105℃で4時間乾燥させ、乾燥後のナイロン袋の質量(g)を測定する。
    工程(9):乾燥後のナイロン袋に在中する断片(B)の質量(h)を、式:h=g−fに基づき算出する。
    工程(10):断片(B)のゲル分率(i)を、式:i=(h/e)×100に基づき算出する。
  2. 前記水膨潤性ゲル形成層が、所定の成分を含有する液の塗布及び乾燥により形成させた水膨潤性ゲル形成層を、前記工程(1)〜(10)によって算出されるゲル分率が65%以上となるように熱処理したものである請求項1記載の経口投与剤。
  3. 前記熱処理の温度が60℃以上である請求項2記載の経口投与剤。
  4. 前記経口投与剤が、前記薬物含有層の一方の側に直接又は中間層を介して積層された第1の水膨潤性ゲル形成層と、前記薬物含有層の他方の側に直接又は中間層を介して積層された第2の水膨潤性ゲル形成層とを有し、
    前記工程(1)〜(10)によって算出される前記第1及び第2の水膨潤性ゲル形成層のゲル分率が65%以上である請求項1記載の経口投与剤。
  5. 前記水膨潤性ゲル形成層が、前記経口投与剤の最外層に設けられている請求項1記載の経口投与剤。
  6. 前記経口投与剤がフィルム状製剤である請求項1〜5のいずれかに記載の経口投与剤。
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