JPH0623029A - アクリル系ゲル材およびアクリル系ゲル製剤 - Google Patents

アクリル系ゲル材およびアクリル系ゲル製剤

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JPH0623029A
JPH0623029A JP3258444A JP25844491A JPH0623029A JP H0623029 A JPH0623029 A JP H0623029A JP 3258444 A JP3258444 A JP 3258444A JP 25844491 A JP25844491 A JP 25844491A JP H0623029 A JPH0623029 A JP H0623029A
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仁 明見
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 皮膚面に対してソフトな接着感を有し、しか
も凝集力も充分に維持できるので、剥離時の皮膚面への
応力を緩和・分散できるアクリル系ゲル材および薬物を
含有したアクリル系ゲル製剤を提供する。 【構成】 アクリル酸エステル系重合体と、これに相溶
する有機液状成分からなる混合物を架橋処理してなるゲ
ルの状粘着剤層を支持体の片面に形成する。この粘着剤
層中のゲル分率が50〜80重量%の範囲に調整され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚面に貼付して皮膚面
の保護などに用いるアクリル系ゲル材、および皮膚を通
して薬物を生体内へ連続的に投与するためのアクリル系
ゲル製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚面の損傷部を保護する被覆材や、皮
膚面を通して薬物を生体内へ投与する経皮吸収製剤とし
ては、粘着剤を不織布やプラスチックフィルムの片面に
形成した所謂、テープ状やシート状被覆材や貼付剤が各
種提案されている。通常、このような粘着剤を用いたも
のは適用する皮膚面からの脱落を防ぐために、ある程度
の皮膚接着力が必要であるが、皮膚接着力が大きくなる
程、皮膚面から剥離除去する際に物理的な皮膚刺激性が
大きくなって剥離時に痛みや角質剥離を起こすようにな
り、皮膚面に無用の損傷を招く恐れがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、皮膚面に貼付
するような上記被覆剤や貼付剤を開発するに当たって、
皮膚面への接着性や密着性が良好であり、しかも皮膚面
から剥離除去する際に物理的刺激を極力与えず、皮膚面
を損傷させないような優れた皮膚接着力を有する材料の
開発が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、粘着剤
を調製する際の主成分の一つである(メタ)アクリル酸
アルキルエステルから得られるアクリル酸エステル系重
合体に、該重合体と相溶する液状成分を通常の使用量よ
りも過剰に含有させて、皮膚面へのソフトな接着感を付
与し、凝集力を補うために架橋処理して特定範囲でゲル
化させることにより、凝集力の低下が防げると共に剥離
時に皮膚面にかかる応力を緩和・分散でき、皮膚接着性
と皮膚刺激性のバランスが良好となることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は支持体の少なくとも片面に
アクリル酸エステル系重合体と該重合体と相溶する液状
成分とを含む架橋された粘着剤層が形成されてなり、粘
着剤層中のゲル分率が50〜80重量%であることを特
徴とするアクリル系ゲル材、および上記粘着剤層中に薬
物を含有してなるアクリル系ゲル製剤を提供するもので
ある。
【0006】本発明のアクリル系ゲル材およびゲル製剤
に用いる支持体としては、特に限定されないが、粘着剤
層に含有される液状成分や薬物が支持体中を通って背面
から失われて含量低下を起こさないもの、即ちこれらの
成分が不透過性の材質からなるものが好ましい。具体的
にはポリエステル、ナイロン、サラン、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
塩化ビニル、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポ
リテトラフルオロエチレン、サーリン、金属箔などの単
独フィルムまたはこれらのラミネートフィルムなどを用
いることができる。これらのうち、支持体と後述の粘着
剤層との間の接着性(投錨性)を向上させるために、支
持体を上記材質からなる無孔シートと多孔シートとのラ
ミネートシートとし、多孔シート側に粘着剤層を形成す
ることが好ましい。
【0007】このような多孔シートとしては、粘着剤層
との投錨性が向上するものであれば特に限定されず、例
えば紙、織布、不織布、機械的に穿孔処理したシートな
どが挙げられ、特に紙、織布、不織布が好ましい。多孔
シートの厚みは投錨性向上およびゲル材やゲル製剤全体
の柔軟性を考慮すると10〜500μm、プラスタータ
イプや粘着テープタイプのような薄手の製剤の場合は1
0〜200μmの範囲とする。
【0008】また、多孔シートとして織布や不織布を用
いる場合、目付量を5〜30g/m2 、好ましくは8〜
20g/m2 とすることが投錨力の向上の点から好まし
いものである。
【0009】本発明において上記支持体の片面に形成さ
れる粘着剤層は、アクリル酸エステル系重合体と該重合
体と相溶する液状成分とを含み、架橋処理された粘着剤
層であって、適度な皮膚接着力と凝集力とを備えてい
る。接着力としてはベークライト板への接着力(測定方
法は後述する)で20〜200g/12mm幅、好まし
くは30〜180g/12mm幅程度の値を示すもので
ある。
【0010】本発明にて用いるアクリル酸エステル系重
合体は、粘着剤を調製する際の主成分の一つである(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルから得られるものであ
って、後述する液状成分と共に粘着剤層を構成する主基
材となるものである。この重合体は液状成分と相溶状態
を維持して皮膚面への良好な接着性と保型性を発揮する
ものである。なお、天然ゴムや合成ゴムなどのゴム系、
シリコーン系の重合体では本発明に用いる液状成分との
相溶性が充分でなかったり、薬物の溶解性や放出性が著
しく低かったりするので好ましくない。また、このよう
な重合体はアクリル酸エステル系重合体と比べて架橋反
応に関与する官能基量などを調整することが難しく、再
現性のある架橋処理を行ない難いという問題があり、本
発明に適したものとは云えない。
【0011】本発明に用いるアクリル酸エステル系重合
体としては、アルキル基の炭素数が4以上、好ましくは
15以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用い
た重合体が好ましく、特に架橋処理のしやすさの面から
は該(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし
た共重合体を用いることが望ましい。
【0012】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、具体的にはアルキル基がブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシルなどの直鎖アルキル基や分岐
アルキル基などを有する(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルが挙げられ、これらは一種もしくは二種以上用い
ることができる。また、上記(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルと共重合できる単量体としては、例えば(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸などのカルボキシル基含有単量体、スチレンスルホ
ン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスル
ホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸など
のスルホキシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
プロピルエステルなどのヒドロキシル基含有単量体、
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブチルアクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)
アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、(メタ)ア
クリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジ
メチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸 ter
t-ブチルアミノエチルエステルなどのアルキルアミノア
ルキル基含有単量体、(メタ)アクリル酸メトキシエチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステ
ルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステ
ル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステ
ル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエ
ステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコ
ールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレ
ングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポ
リプロピレングリコールエステルなどのアルコキシ基
(または側鎖にエーテル結合)含有(メタ)アクリル酸
エステル、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、メチ
ルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルピペリド
ン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラ
ジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルカ
プロラクタム、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン
などのビニル系単量体などが挙げられ、これらは一種も
しくは二種以上併用して共重合することができる。これ
らの共重合する単量体は粘着剤層の凝集力の調整や、薬
物の溶解性向上のために用いることができ、共重合量は
目的に応じて2〜40重量%の範囲で任意に設定するこ
とができる。
【0013】上記アクリル酸エステル系重合体のうち、
本発明において好ましく用いられる重合体としては、架
橋点量の調節や得られる粘着物性の調節の点から、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと前記にて例示のカル
ボキシル基含有単量体やヒドロキシル基含有単量体の少
なくとも一種を必須成分として、必要に応じて前記にて
例示の他の単量体を共重合した共重合体を用いることが
好ましい。
【0014】本発明に用いる液状成分は上記アクリル酸
エステル系重合体と相溶する性質を有するものであり、
粘着剤層にソフト感を付与することによって、粘着剤層
を皮膚面から剥離するときに皮膚接着力に起因する痛み
や皮膚刺激性を低減する役割を有するものである。従っ
て、この液状成分は粘着剤層を可塑化する性質を有する
ものであればよく、従来のゲル材やゲル製剤が含有する
量よりもかなり多量含有させる。
【0015】このような液状成分としては、具体的には
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールのようなグリコ
ール類、オリーブ油、ヒマシ油、スクワレン、ラノリン
のような油脂類、酢酸エチル、エチルアルコール、ジメ
チルデシルスルホキシド、メチルオクチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルラウリルアミド、ドデシ
ルピロリドン、イソソルビトールのような有機溶剤、液
状の界面活性剤、ジイソプロピルアジペート、フタル酸
エステル、ジエチルセバケートのような可塑剤、流動パ
ラフィンのような炭化水素類、エトキシ化ステアリルア
ルコール、グリセリンエステル、ミリスチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸イソトリデシル、ラウリル酸エチ
ル、N−メチルピロリドン、オレイン酸エチル、オレイ
ン酸、アジピン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプ
ロピル、パルミチン酸オクチル、1,3−ブタンジオー
ルなどの有機液状成分が挙げられ、これらのうち一種以
上を配合して使用する。該液状成分の含有量は前記アク
リル酸エステル系重合体100重量部に対して40重量
部以上、皮膚刺激性をさらに低減させるためには好まし
くは60〜180重量部の範囲で含有させる。
【0016】本発明では以上のように配合したのち、適
当な架橋手段にて架橋処理を施こして50〜80重量%
のゲル分率を有する粘着剤層とし、粘着剤層からの含有
する液状成分の流出の防止と凝集力を付与する。架橋処
理は紫外線照射や電子線照射などの放射線照射による物
理的架橋や、ポリイソシアネート化合物、有機過酸化
物、有機金属塩、金属アルコラート、金属キレート化合
物、多官能性化合物などの架橋剤を用いた化学的架橋処
理などが用いられる。これらの架橋手段のうち放射線照
射や有機過酸化物を用いた場合、薬物種によっては分解
反応を生じることがあり、また高反応性のイソシアネー
ト類や、通常の架橋反応に用いる金属塩や有機金属塩で
は配合後に溶液の増粘現象が生じて作業性に劣ることが
ある。また、予めジアクリレートなどの多官能性のモノ
マーをアクリル酸エステル系重合体に共重合させておく
方法も考えられるが、この場合も溶液粘度が上昇する可
能性がある。
【0017】従って、本発明においてはこれらの架橋剤
のうち反応性や取扱い性の点から、三官能性イソシアネ
ート、チタンまたはアルミニウムからなる金属アルコラ
ート或いは金属キレート化合物が好適である。これらの
架橋剤は塗工、乾燥までは溶液の増粘現象を起こさず、
極めて作業性に優れる。この場合の架橋剤の配合量は、
ゲル分率を上記本発明の範囲となるようにするために、
粘着剤調製時にアクリル酸エステル系重合体100重量
部に対して0.05〜1重量部程度とするが重要であ
る。ゲル分率が50重量%に満たない場合は、粘着剤層
に充分な凝集力が付与できず、剥離時に凝集破壊に起因
する糊残り現象や強い皮膚刺激が発現する。一方、ゲル
分率が80重量%を超えると凝集力は大きいが充分な皮
膚接着力が得られなくなる。
【0018】本発明においては上記のようにして得られ
た粘着剤層に薬物を含有させることによって、ゲル製剤
とすることができる。含有させる薬物はその治療目的に
応じて任意に選択することができるが、例えばコルチコ
ステロイド類、鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、
抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌剤、
抗真菌剤、ビタミン剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン
剤、鎮咳剤、性ホルモン、抗鬱剤、脳循環改善剤、制吐
剤、抗腫瘍剤、生体医薬などの種類の薬物であって、経
皮吸収可能な薬物が使用でき、これらの薬物は必要に応
じて2種類以上併用することもできる。上記粘着剤層へ
の均一な分散性や経皮吸収性の点から、これらの薬物の
うち脂溶性薬物(溶解量0.4g以下/水100ml・
常温)を用いることが好ましい。
【0019】これらの薬物の含有量は薬物種や投与目的
に応じて適宜設定することができるが、通常、粘着剤層
中に1〜40重量%、好ましくは3〜30重量%程度含
有させる。含有量が1重量%に満たない場合は治療に有
効な量の放出が期待できない場合あり、また、40重量
%を超えると治療効果に限界が生じると共に経済的に不
利である。
【0020】
【発明の効果】本発明のアクリル系ゲル材およびゲル製
剤は以上のような構成からなるものであって、粘着剤層
がアクリル酸エステル系重合体に相溶する多量の液状成
分を含有しており、粘着剤層にソフト感を付与し凝集力
を維持しながら皮膚刺激性を低減できるものである。従
って、本発明の製剤を適用皮膚面から剥離除去する際
に、接着力に起因する痛みや皮膚刺激が少なく、適度な
皮膚接着性と皮膚無刺激性のバランスがとれたものとな
る。また、薬物を含有させたアクリル系ゲル製剤は、薬
物を適度に皮膚面に放出することができ、薬物を経皮吸
収によって皮膚面から生体内へ投与して各種疾患の治療
や予防に効果を発揮するものである。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的
に説明する。なお、以下において、部および%は重量部
および重量%を意味する。
【0022】実施例1 不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2−エチルヘキシル9
5部と、アクリル酸5部を共重合させて得たアクリル酸
エステル系重合体43部に、ミリスチン酸イソプロピル
40部、三官能性イソシアネート(コロネートHL,日
本ポリウレタン社製)0.06部を酢酸エチル中で混合
し、粘着剤溶液を調製した。
【0023】得られた溶液をポリエステル製セパレータ
上に乾燥後の厚み60μmとなるように塗布し、乾燥し
て架橋された粘着剤層を形成し、この粘着剤層を支持体
としてのポリエステル製不織布(12g/m2 )/ポリ
エステルフィルム(2μm厚)の積層フィルムの不織布
面に転写して本発明のアクリル系ゲル材を得た。
【0024】実施例2 実施例1において調製した粘着剤溶液に、イソソルビド
ジニトレート17部を配合した以外は、実施例1と同様
にして液状成分を含み、架橋処理された本発明のアクリ
ル系ゲル製剤を得た。
【0025】比較例1 実施例1にて粘着剤を調製する際に架橋処理を施さない
(三官能性イソシアネート未添加)以外は、実施例1と
同様にしてアクリル系ゲル材を得た。このゲル材は凝集
破壊が著しく、後述する試験を行うことができなかっ
た。
【0026】実施例3 実施例2において架橋剤としての三官能性イソシアネー
ト0.06部を、エチルアセトアセテートアルミニウム
ジイソプロピレート0.09部に代えた以外は、実施例
2と同様にして本発明のアクリル系ゲル製剤を得た。
【0027】比較例2 実施例1にて調製した粘着剤溶液の固形分83部に対し
て、イソソルビドジニトレート17部を混合した以外
は、実施例1と同様にして液状成分を含まず、架橋処理
も施していないアクリル系製剤を得た。
【0028】比較例3 比較例2において三官能性イソシアネート0.12部を
添加して架橋処理を施した以外は、比較例2と同様にし
て液状成分を含まないアクリル系製剤を得た。
【0029】比較例4 実施例3においてエチルアセトアセテートアルミニウム
ジイソプロピレートの配合量を0.02部とした以外
は、実施例3と同様にしてアクリル系ゲル製剤を得た。
【0030】実施例4 不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2−エチルヘキシル7
5部と、N−ビニル−2−ピロリドン22部、アクリル
酸3部を共重合させて得たアクリル酸エステル系重合体
60部に、パルミチン酸オクチル40部、三官能性イソ
シアネート(コロネートHL,日本ポリウレタン社製)
0.12部を酢酸エチル中で混合し、粘着剤溶液を調製
した。
【0031】得られた溶液を実施例1と同様にしてセパ
レータ上に塗布、乾燥して架橋された粘着剤層を形成
し、この粘着剤層を支持体としてのポリエステル製不織
布(12g/m2 )/ポリエステルフィルム(2μm
厚)の積層フィルムの不織布面に転写して本発明のアク
リル系ゲル材を得た。
【0032】実施例5 実施例4にて調製したアクリル酸エステル系重合体5
7.5部に、パルミチン酸オクチル40部、エストラジ
オール2.5部、三官能性イソシアネート(コロネート
HL,日本ポリウレタン社製)0.115部を酢酸エチ
ル中で混合して粘着剤溶液を調製した以外は、実施例4
と同様にして本発明のアクリル系ゲル製剤を得た。
【0033】比較例5 実施例4にて粘着剤を調製する際に架橋処理を施さない
(三官能性イソシアネート未添加)以外は、実施例4と
同様にしてアクリル系ゲル材を得た。このゲル材は凝集
破壊が著しく、後述する試験を行うことができなかっ
た。
【0034】実施例6 実施例5において架橋剤としての三官能性イソシアネー
ト0.115部を、エチルアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート0.0575部に代えた以外は、
実施例5と同様にして本発明のアクリル系ゲル製剤を得
た。
【0035】比較例6 実施例4にて調製した粘着剤溶液の固形分97.5部に
対して、エストラジオー2.5部を混合した以外は、実
施例4と同様にして液状成分を含まず、架橋処理も施し
ていないアクリル系製剤を得た。
【0036】比較例7 比較例6において三官能性イソシアネート0.195部
を添加して架橋処理を施した以外は、比較例6と同様に
して液状成分を含まないアクリル系製剤を得た。
【0037】比較例8 実施例6においてエチルアセトアセテートアルミニウム
ジイソプロピレートの配合量を0.253部とした以外
は、実施例6と同様にしてアクリル系ゲル製剤を得た。
【0038】実施例7 不活性ガス雰囲気下でアクリル酸2−エチルヘキシル9
0部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル10部を共重
合させて得たアクリル酸エステル系重合体60部に、
1,3−ブタンジオール40部、三官能性イソシアネー
ト(コロネートHL,日本ポリウレタン社製)0.10
部をトルエン中で混合し、粘着剤溶液を調製した。
【0039】得られた溶液を実施例1と同様にして、セ
パレータ上に乾燥後の厚み60μmとなるように塗布
し、乾燥して架橋された粘着剤層を形成し、この粘着剤
層を支持体としてのポリエステル製不織布(12g/m
2 )/ポリエステルフィルム(2μm厚)の積層フィル
ムの不織布面に転写して本発明のアクリル系ゲル材を得
た。
【0040】比較例9 実施例7にて調製した粘着剤溶液に架橋処理を施さなか
った以外は、実施例7と同様にしてアクリル系ゲル材を
得た。このゲル材は凝集破壊が著しく、後述の試験を行
うことができなかった。
【0041】比較例10 実施例7にて調製した粘着剤溶液の固形分90部に対し
て、ケトプロフェン10部を混合した以外は、実施例7
と同様にして液状成分を含まず、架橋処理も施していな
いアクリル系製剤を得た。
【0042】比較例11 比較例10において架橋剤として三官能性イソシアネー
トを0.144部添加した以外は、比較例10と同様に
して液状成分を含まないアクリル系製剤を得た。
【0043】実施例8 実施例7にて調製した粘着剤溶液の固形分50部に、
1,3−ブタンジオール40部、ケトプロフェン10
部、三官能性イソシアネート0.08部を混合した以外
は、実施例7と同様にして本発明のアクリル系ゲル製剤
を得た。
【0044】比較例12 実施例1にて調製した粘着剤溶液のみで液状成分を含ま
ず、また架橋処理も施していないアクリル系の貼付材を
得た。上記各実施例および比較例にて得た各サンプル
を、70℃で2日間保存したのち、下記の試験を行なっ
た。結果を表1および表2に示す。
【0045】〔ゲル分率〕各サンプルを40cm2 に裁
断して粘着剤層の重量(W1 )を測定した。次に、その
サンプルを酢酸エチル中に浸漬して3日間放置して溶剤
可溶分を抽出した。そののち、サンプルを取り出し、乾
燥させた後の粘着剤層の重量(W2 )を測定し、下記式
によってゲル分率を算出した。 (W2 ×100)/(W2 ×A/B) A=(粘着剤+架橋剤)重量、 B=(粘着剤+液状成
分+架橋剤)重量 なお、薬物含有の場合は薬物重量はBに加算される。
【0046】〔接着力試験〕ベークライト板に幅12m
mに切断した帯状の各サンプルを貼付し、荷重850g
のローラーを1往復させて密着させた後、180度方向
に300mm/分の速度で剥離し、その際の剥離力を測
定した。
【0047】〔皮膚貼付性〕各サンプルをボランティア
の上腕側部に貼付し、24時間経過後の貼付状態を目視
にて判定した。なお、判定は最も悪いものを1、最も良
いものを5として5段階評価した(6サンプル平均)。
【0048】〔皮膚刺激性〕上記皮膚貼付性試験を行っ
たのち、皮膚面から各サンプルを剥離した際の物理的な
皮膚刺激(痛み)を判定した。なお、判定基準は最も痛
みが小さいものを1、最も痛みが大きいものを5として
5段階評価した(6サンプル平均)。
【0049】〔糊残り〕上記皮膚接着力測定を行ったの
ち、皮膚面から各サンプルを剥離除去する際に粘着剤層
が凝集破壊により皮膚面上に残留するか否かを目視にて
判定した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 三郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも片面にアクリル酸エ
    ステル系重合体と該重合体と相溶する液状成分とを含む
    架橋された粘着剤層が形成されてなり、粘着剤層中のゲ
    ル分率が50〜80重量%であることを特徴とするアク
    リル系ゲル材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアクリル系ゲル材におけ
    る粘着剤層中に、薬物を含有してなるアクリル系ゲル製
    剤。
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