JP2009119673A - 感熱記録体 - Google Patents
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Abstract
【課題】光沢度が高く、記録適性に優れた感熱記録体を提供することにある。
【解決手段】支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、水性樹脂を含有する中間層、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された1層または2層以上の保護層を順次設けた感熱記録体において、最外層となる保護層がフィラーを含有し、累積体積分布より求めたフィラーの90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さいことを特徴とする。
【選択図】なし
【解決手段】支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、水性樹脂を含有する中間層、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された1層または2層以上の保護層を順次設けた感熱記録体において、最外層となる保護層がフィラーを含有し、累積体積分布より求めたフィラーの90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さいことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明は感熱記録体に関し、特に光沢度が高く、記録適性に優れた感熱記録体に関するものである。
従来、発色剤と該発色剤と接触して呈色する呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質を接触せしめて発色像を得るようにした感熱記録体は良く知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、また記録機器がコンパクトでかつその保守も比較的容易であるため、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみならず感熱ラベル等巾広い分野において使用されている。しかし、耐指紋性、耐溶剤性に難があり、例えば記録層に人の皮脂あるいは溶剤が接触すると記録濃度の低下を来したり、地肌カブリと称する不要な発色を生じる欠点がある。
このような欠点を解消する方法として、感熱記録層上に、フィルム形成能を有しかつ耐薬品性のある樹脂の水性エマルジョンを塗布する感熱記録体(特許文献1参照)、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子化合物を塗布する感熱記録体(特許文献2参照)等が提案されている。しかし、改良に伴い新たな欠点が付随し、また必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状である。
例えば、感熱記録層上に水性樹脂コーティングを施す場合には、高温乾燥に伴う記録層の発色を避けるため乾燥温度を制限する必要があり、必然的に樹脂層の硬化が不十分となり、記録時に記録ヘッドと樹脂層とが粘着する現象等が発生する。そのため、感熱記録層上に紫外線または電子線で硬化する樹脂成分を塗布し、該樹脂成分を紫外線または電子線によって硬化せしめる方法も提案されているが、印字の保存性においてなお十分とはいえず、しかも紫外線または電子線で硬化する樹脂層が、塗布直後に感熱記録層を発色させたり、記録像の褪色等の悪影響を及ぼすことがある。
更に、記録層のカブリを伴うことなく、印字の保存性を改良するため、感熱記録層上に水性樹脂中間層を設け、しかる後に電子線で硬化せしめた樹脂を含有する保護層を設けた感熱記録体(特許文献3参照)も提案されている。
一方、近年では、低濃度から高濃度に至る階調再現性に優れ、且つ銀塩写真に匹敵するような高画質及び高光沢の記録画像が得られる感熱記録体への要望が高まっている。ところが感熱記録層上に水性樹脂中間層を設け、しかる後に紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された保護層を設けた感熱記録体においても、記録適性については必ずしも満足すべき状況にない。例えば、保護層の平滑性を高めて高光沢の記録画像を得る場合、皮脂等のヘッド粕が付着し易くなり、印字障害が生じる問題がある。
本発明の目的は、光沢度が高く、記録適性に優れた感熱記録体を提供することにある。本発明の他の目的は、更に記録画質にも優れた感熱記録体を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された最外層となる保護層が特定のフィラーを含有することにより、上記問題点を解決するに至った。すなわち、本発明は下記の感熱記録体に係る。
項1:支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、水性樹脂を含有する中間層、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された1層または2層以上の保護層を順次設けた感熱記録体において、最外層となる保護層がフィラーを含有し、累積体積分布より求めたフィラーの90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さいことを特徴とする感熱記録体。
項2:フィラーの形状が球形、紡錘形、立方体、直方体、六角柱状、金平糖形または不定形であり、フィラーの50%体積平均粒子径(D50)が2.0μmより小さく、フィラーの90%体積平均粒子径(D90)と50%体積平均粒子径(D50)の比(D90/D50)が3.0以下である項1に記載の感熱記録体。
項3:フィラーの含有量が最外層となる保護層の全固形量に対して1〜20質量%である項1または2に記載の感熱記録体。
項4:表面光沢度(JIS P 8142−1993に基づく)が入射角20度で45%以上である項1〜3のいずれかに記載の感熱記録体。
本発明によれば、光沢度が高く、記録適性に優れた感熱記録体を提供することができる。なお、フィラーの50%体積平均粒子径(D50)が2.0μmより小さい場合には、記録画質を向上する効果がある。
本発明では、支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、水性樹脂を含有する中間層、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された1層または2層以上の保護層を順次設けた感熱記録体において、最外層となる保護層がフィラーを含有し、累積体積分布より求めたフィラーの90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さい。これにより、光沢度が高く、記録画質と記録適性に優れた感熱記録体が得られる。以下、各層ごとに詳述する。
本発明における支持体としては、例えばポリオレフィン系樹脂と白色無機顔料を加熱混練し、ダイから押し出し、縦方向に延伸したものの両面にポリオレフィン系樹脂と白色無機顔料からなるフィルムを片面当たり1〜2層積層し、横方向に延伸して半透明化あるいは不透明化して製造される合成紙、およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂単独または混合物を加熱混練し、ダイから押し出し2軸延伸して得られたフィルム、これらの樹脂に白色無機顔料を混合し、2軸延伸した不透明フィルムのほか、上質紙、中質紙、中性紙、再生紙、塗工紙などのパルプ繊維から製造されたもの、およびこれらを貼合あるいは積層した複合基材等が挙げられる。支持体の坪量としては、20〜250g/m2程度である。
本発明における感熱記録層は、ロイコ染料及び呈色剤を含有するものであり、必要に応じて、各種公知の保存性改良剤、増感剤、接着剤等の添加剤を含有していてもよい。
ロイコ染料としては、例えば、3−[2,2−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)ビニル]−3−(4−ジエチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス[1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル]−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン、3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド等が挙げられる。これらは1種単独又は2種類以上を併用することができる。
ロイコ染料の含有量は、使用する呈色剤により適宜選択すればよいが、感熱記録層の全固形量に対して通常5〜35質量%程度、好ましくは10〜30質量%程度である。
呈色剤としては、例えば、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2’−[4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ]ジエチルエーテル、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、3,3’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸亜鉛、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸亜鉛、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸亜鉛等が挙げられる。これらは1種単独又は2種類以上を併用することができる。
呈色剤の含有量は特に限定されず、使用するロイコ染料及び呈色剤の種類に応じて適宜選択すればよいが、ロイコ染料1質量部に対して呈色剤が通常1〜10質量部、好ましくは1〜6質量部程度である。
感熱記録層は水を媒体とし、例えばロイコ染料、呈色剤、必要により各種公知の増感剤、保存性改良剤等の添加剤を、共に或いは別々にボールミル、アトライター、サンドミル等の攪拌・粉砕機により平均粒子径が3μm以下、好ましくは2μm以下となるように微粉砕した後、接着剤を添加することにより調製された感熱記録層用塗液を、支持体上に乾燥後の塗布量が2〜20g/m2程度、好ましくは3〜10g/m2程度となるように塗布および乾燥して形成される。
前記接着剤は水溶性樹脂および水分散性樹脂のいずれの水性樹脂も使用できる。水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、澱粉およびその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン等が挙げられる。水分散性樹脂はラテックスの形態で用いればよく、例えば、酢酸ビニル系ラテックス、ウレタン系ラテックス、アクリル系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が挙げられる。接着剤の含有量としては特に限定されないが、感熱記録層の全固形量に対して5〜40質量%程度が好ましい。
更に、感熱記録層には上記以外のその他の慣用されている添加剤を含有することもできる。その他の添加剤としては、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル−ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス、ステアリン酸アミド等のワックス類、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、無定形シリカ、水酸化アルミニウム等の顔料、グリオキザール、ホルマリン、グリシン、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデヒド樹脂、硼砂、硼酸、炭酸ジルコニウムアンモニウム、エポキシ系化合物、ヒドラジン系化合物等の架橋剤、消泡剤、蛍光増白剤、着色染料等が挙げられる。
本発明における中間層を構成する水性樹脂としては、例えば、感熱記録層に含有する水溶性樹脂および水分散性樹脂が挙げられる。これらの水溶性樹脂および水分散性樹脂の中でも各種変性ポリビニルアルコールが好ましく、特にアセトアセチル変性ポリビニルアルコールがより好ましい。これにより、プリンター適性、耐地肌カブリ性、バリア性等を向上することができる、更に、中間層には感熱記録層に含有する顔料類、架橋剤類、ワックス類、滑剤類等を使用することもできる。
中間層は水を媒体とし、例えば、水性樹脂、必要により顔料、架橋剤、ワックス、滑剤等と共に混合攪拌することにより調製された中間層用塗液を、乾燥後の塗布量が1〜10g/m2程度、好ましくは2〜5g/m2となるように感熱記録層上に塗布および乾燥して形成される。
上記の各塗液は、例えばスロットダイ、スライドビード、カーテン、エアナイフ、ブレード、グラビア、バー、ロッド、ロールコーター等の塗布方法により塗布される。
各層を形成した後、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の既知の平滑化処理を施してもよい。この処理により、記録画質をより一層向上することができる。感熱記録面は、金属ロール及び弾性ロールのいずれに接触させて処理してもよい。なお、支持体としてプラスチックフィルムを使用する場合等では、表面にコロナ放電、電子線照射等の処理を施すことによって、塗布効率を高めることもできる。
本発明における保護層は、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された1層または2層以上の保護層からなる。これにより、高級感あふれる高い光沢度を得ることができる。保護層を重層に設ける場合、保護層の組成が同一である必要はない。
紫外線または電子線硬化性樹脂としては、例えばプレポリマーやモノマーが挙げられる。プレポリマーとしては、例えば(a)脂肪族、脂環族、芳香脂肪族2〜6価の多価アルコール及びポリアルキレングリコールのポリ(メタ)アクリレート;(b)脂肪族、脂環族、芳香脂肪族、芳香族2〜6価の多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加させた形の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート;(c)ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エステル;(d)ポリエステルポリ(メタ)アクリレート;(e)エポキシポリ(メタ)アクリレート;(f)ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート;(g)ポリアミドポリ(メタ)アクリレート;(h)ポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート;(i)側鎖及び/又は末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するビニル系又はジエン系低重合体;(j)前記(a)〜(i)記載のオリゴエステル(メタ)アクリレート変性物;等のプレポリマーが挙げられる。
モノマーとしては、例えば(a)エチレン性不飽和モノ又はポリカルボン酸等で代表されるカルボキシル基含有単量体及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等のカルボン酸塩基含有単量体;(b)エチレン性不飽和(メタ)アクリルアミド又はアルキル置換(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドンのようなビニルラクタム類で代表されるアミド基含有単量体;(c)脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸類で代表されるスルホン酸基含有単量体及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等のスルホン酸塩基含有単量体;(d)エチレン性不飽和エーテル等で代表される水酸基含有単量体;(e)ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート−2−ビニルピリジン等のアミノ基含有単量体;(f)4級アンモニウム塩基含有単量体;(g)エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルエステル;(h)(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有単量体;(i)スチレン;(j)酢酸ビニル、酢酸(メタ)アリル等のエチレン性不飽和アルコールのエステル;(k)活性水素を含有する化合物のアルキレンオキシド付加重合体のモノ(メタ)アクリレート類;(l)多塩基酸と不飽和アルコールとのジエステルで代表されるエステル基含有2官能単量体;(m) 活性水素を含有する化合物のアルキレンオキシド付加重合体と(メタ)アクリル酸とのジエステルよりなる2官能単量体;(n)N,N−メチレンビスアクリルアミド等のビスアクリルアミド;(o)ジビニルベンゼン、ジビニルエチレングリコール、ジビニルスルホン、ジビニルエーテル、ジビニルケトン等の2官能単量体;(p)ポリカルボン酸と不飽和アルコールとのポリエステルで代表されるエステル基含有多官能単量体;(q)活性水素を含有する化合物のアルキレンオキシド付加重合体と(メタ)アクリル酸とのポリエステルよりなる多官能単量体;(r)トリビニルベンゼンのような多官能不飽和単量体等が挙げられる。
本発明において、最外層となる保護層は、累積体積分布より求めたフィラーの90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さいフィラーを含有する。これにより、感熱記録体表面に付着した皮脂汚れが記録時に記録ヘッド表面へ転移するのを抑制し、かつ一旦転移した汚れを掻き取ることが容易となり、ヘッド汚れが蓄積することによって生じる印字傷や白筋といった印字障害を改善して記録適性を向上できる。しかも、表面光沢度(JIS P 8142−1993に基づく)が入射角20度で45%以上という高い光沢度を有する感熱記録体を得ることができる。
本発明における保護層の厚さは、感熱記録体の断面を電子顕微鏡を使用して1000倍から3000倍の倍率で撮影した反射電子組成像の任意の5箇所から厚さを測定し、その最大値および最小値を除いた3箇所の平均値を求めたものであるが、より簡単には、保護層の硬化後の塗布量を保護層の硬化後の密度で除して求めても構わない。
フィラーの具体例としては、例えば、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、珪酸カルシウム、タルク、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、焼成ケイソウ土、マイカ、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、アルミノ珪酸塩、活性白土、モンモリロナイト、ゼオライト、コロイダルシリカ等の無機顔料や、これらの無機顔料を有機酸で表面処理した顔料、カーボンブラック、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、小麦粉、澱粉、その他有機顔料等の微粒子、多孔質微粒子、及び中空微粒子等の有機顔料が挙げられる。フィラーの形状は、粒子の形状が球形あるいはそれに準ずる形状のものが好ましい。具体的には球形、紡錘形、立方体、直方体、六角柱状、金平糖形または不定形のものが、皮脂によるヘッド汚れを掻き取る効果がより一層優れるため好ましい。これらのフィラーは1種単独または2種以上を組合せて使用できる。また、本発明の効果を妨げない範囲で板状や針状、棒状、扁平形等のフィラーを含有させてもよい。
フィラーの含有量は、最外層となる保護層の全固形量に対して1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。1質量%以上とすることにより、記録ヘッド表面に付着した皮脂等の汚れの掻き取り効果を著しく向上することができる。20質量%以下とすることにより、より高い光沢度を得ることができる。
本発明においては、フィラーの50%体積平均粒子径(D50)が2.0μmより小さく、フィラーの90%体積平均粒子径(D90)と50%体積平均粒子径(D50)の比(D90/D50)が3.0以下であることが好ましい。これにより、記録ヘッド表面に付着した皮脂汚れの掻き取り効果と光沢度のバランスに優れ、更に記録画質を向上する効果が得られる。フィラーの50%体積平均粒子径の下限値としては、0.4μmより大きいことが好ましい。これにより、より一層優れた皮脂汚れの掻き取り効果を発揮させることができる。なお、保護層に使用するフィラーの体積平均粒子径は、レーザー回折・散乱法によって測定され、具体的にはマイクロトラック粒度分布測定装置MT3300(日機装社製)を用いて測定された数値である。
保護層は、上記の如き樹脂組成物をスリーロールミル、ミキサー等の適当な混合撹拌機によって充分混合して調製された保護層用塗液を、中間層上に各種公知の方法で塗布して形成される。保護層用塗液中には、前記の如き紫外線または電子線硬化性のプレポリマーやモノマーの他に、各種公知の重合開始剤を適宜加えることができる。これにより、重合速度や架橋密度等を調節することができる。また、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて例えばアクリル樹脂、シリコン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂等の紫外線または電子線硬化性樹脂以外の樹脂、消泡剤、レベリング剤、滑剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、蛍光顔料、着色顔料等の添加剤を適宜添加することができる。
保護層用塗液の硬化後の塗布量は、必ずしも限定されないが、単一の保護層の厚さとしては、0.2μm以上とすることにより高い光沢度が得られ、保護層の厚さの合計を10μm以下とすることにより記録感度を低下させることがないため、好ましい。単一の保護層の厚さは、光沢度と記録画質を向上する観点から、0.5〜5.0μmが更に好ましく、1.0〜5.0μmがより好ましく、1.0〜3.0μmが特に好ましい。
最外層となる保護層の好ましい厚さとしては、最外層となる保護層の厚さを、最外層となる保護層中に含有するフィラーの累積体積分布より求めた90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さい範囲となるように調節される。更に、フィラーの50%体積平均粒子径(D50)が2.0μmより小さく、かつフィラーの90%体積平均粒子径(D90)と50%体積平均粒子径(D50)の比(D90/D50)が3.0以下となる範囲に調節されることが好ましい。
本発明においては、保護層を重層に設けることにより高い光沢度を保持したままで、最外層となる保護層のフィラー粒子径と厚さを抑えることができ、より一層優れた記録画質を得ることができるため、少なくとも2層からなる保護層を設けることがより好ましい。
なお、中間層と保護層との密着性を高めるため、保護層用塗液の塗布に先立ち中間層表面にコロナ放電処理することもできるし、重層に設けた保護層間の密着性を高めるため、上層となる保護層用塗液の塗布に先立ち下層となる保護層表面にコロナ放電処理することもできる。
本発明における保護層は、紫外線または電子線を照射して硬化されるが、より高い光沢度を得るため、電子線を照射して硬化されるのが好ましい。照射する電子線の量は10〜200kGy、より好ましくは20〜100kGy程度の範囲が好ましい。10kGy以上とすることにより樹脂成分を十分に硬化させることができ、200kGy以下とすることにより過度の電子線による感熱記録体の発色や変色を生じる恐れがない。
電子線の照射方式としては、例えばスキャンニング方式、カーテンビーム方式、ブロードビーム方式等が採用でき、照射する際の加速電圧は70〜300kV程度が好ましい。
以上のような構成を有する感熱記録体は、画像を記録する場合において、本発明の効果を遺憾なく発揮することができる。すなわち、一般的な感熱記録体では、僅かなヘッド汚れの付着によって生じる印字障害が、文字やバーコードを記録する場合において実用上問題ないレベルの弱い印字障害であったとしても、画像を記録する場合において画像の品位を著しく低下させ、しかも継続的に発生して解消されることがない。一方、本発明の感熱記録体では、ヘッド汚れを速やかに掻き取ることができるため、画像の品位を低下させるような印字障害が直ちに解消されて継続的に発生することがない。本発明の感熱記録体は、一般的な感熱記録体と比較して、光沢が高く極めて高品位な記録画像を得ることができるので、特に高画質の画像を記録するような画像用感熱記録体として好適である。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また特に断らない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20部、ポリビニルアルコールの10%水溶液5部および水20部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散してA液を得た。
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン20部、ポリビニルアルコールの10%水溶液5部および水20部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散してA液を得た。
・B液調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン50部、ポリビニルアルコールの10%水溶液5部および水70部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散してB液を得た。
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン50部、ポリビニルアルコールの10%水溶液5部および水70部からなる組成物をサンドミルで平均粒径が1.3μmとなるように分散してB液を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
A液30部、B液90部、炭酸カルシウムの60%スラリー52部、ポリビニルアルコールの10%水溶液40部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(商品名;L−1571、固形濃度48%、旭化成工業社製)28部、ステアリン酸アミド(商品名;ハイミクロンG−270、固形濃度20%、中京油脂社製)11部、ステアリン酸亜鉛(商品名;ハイドリンZ−8、固形濃度36%、中京油脂社製)13部および水82部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
A液30部、B液90部、炭酸カルシウムの60%スラリー52部、ポリビニルアルコールの10%水溶液40部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(商品名;L−1571、固形濃度48%、旭化成工業社製)28部、ステアリン酸アミド(商品名;ハイミクロンG−270、固形濃度20%、中京油脂社製)11部、ステアリン酸亜鉛(商品名;ハイドリンZ−8、固形濃度36%、中京油脂社製)13部および水82部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液を得た。
・中間層用塗液の調製
カオリン(商品名;UW−90、エンゲルハード社製)の60%スラリー70部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名;ゴーセファイマーZ−200、日本合成社製)の10%水溶液180部および水150部からなる組成物を混合攪拌して中間層用塗液を得た。
カオリン(商品名;UW−90、エンゲルハード社製)の60%スラリー70部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名;ゴーセファイマーZ−200、日本合成社製)の10%水溶液180部および水150部からなる組成物を混合攪拌して中間層用塗液を得た。
・最外層となる保護層用塗液の調製
電子線硬化性化合物としてε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート(商品名;カヤラッドDPCA−60、日本化薬社製)100部に、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)10部、更に50%体積平均粒子径(D50)が0.7μmのステアリン酸亜鉛の微粉末を1部加えてスリーロールミルで分散し、最外層となる保護層用塗液を得た。
電子線硬化性化合物としてε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート(商品名;カヤラッドDPCA−60、日本化薬社製)100部に、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)10部、更に50%体積平均粒子径(D50)が0.7μmのステアリン酸亜鉛の微粉末を1部加えてスリーロールミルで分散し、最外層となる保護層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
支持体としての合成紙(商品名;ユポFPG−80、王子油化合成紙社製)の片面に、感熱記録層用塗液および中間層用塗液を、それぞれ乾燥後の塗布量が6.0g/m2、2.5g/m2となるようにバー塗工方式で順次塗布乾燥して、感熱記録層および中間層を形成した後、スーパーカレンダー処理して、更にその上に最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が2.6g/m2となるように塗布し、エレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175kV、吸収線量40kGyの電子線を照射して保護層を硬化させて感熱記録体を得た。
支持体としての合成紙(商品名;ユポFPG−80、王子油化合成紙社製)の片面に、感熱記録層用塗液および中間層用塗液を、それぞれ乾燥後の塗布量が6.0g/m2、2.5g/m2となるようにバー塗工方式で順次塗布乾燥して、感熱記録層および中間層を形成した後、スーパーカレンダー処理して、更にその上に最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が2.6g/m2となるように塗布し、エレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175kV、吸収線量40kGyの電子線を照射して保護層を硬化させて感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の最外層となる保護層用塗液の調製において、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)に代えて、50%体積平均粒子径(D50)が0.9μm、90%体積平均粒子径(D90)が2.2μmの立方体形の合成ゼオライト(商品名;シルトンAMT−08L、水澤化学工業社製)を用い、感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の最外層となる保護層用塗液の調製において、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)に代えて、50%体積平均粒子径(D50)が0.9μm、90%体積平均粒子径(D90)が2.2μmの立方体形の合成ゼオライト(商品名;シルトンAMT−08L、水澤化学工業社製)を用い、感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の最外層となる保護層用塗液の調製において、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)に代えて、50%体積平均粒子径(D50)が2.0μm、90%体積平均粒子径(D90)が4.3μmの立方体形の合成ゼオライト(商品名;シルトンJC−20、水澤化学工業社製)を用い、感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が3.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の最外層となる保護層用塗液の調製において、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)に代えて、50%体積平均粒子径(D50)が2.0μm、90%体積平均粒子径(D90)が4.3μmの立方体形の合成ゼオライト(商品名;シルトンJC−20、水澤化学工業社製)を用い、感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が3.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が3.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が3.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例3の感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
実施例1の透明感熱記録体の作製において、スーパーカレンダー処理した中間層上に、下記で得た保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.2g/m2となるように塗布し、エレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175kV、吸収線量40kGyの電子線を照射して保護層を硬化させた後、更にその上に最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.8g/m2となるように塗布し、エレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175kV、吸収線量40kGyの電子線を照射して最外層となる保護層を硬化させた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。すなわち、電子線硬化性化合物としてε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート(商品名;カヤラッドDPCA−60、日本化薬社製)100部に、50%体積平均粒子径(D50)が0.7μmのステアリン酸亜鉛の微粉末を1部加えてスリーロールミルで分散し、保護層用塗液を得た。
実施例1の透明感熱記録体の作製において、スーパーカレンダー処理した中間層上に、下記で得た保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.2g/m2となるように塗布し、エレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175kV、吸収線量40kGyの電子線を照射して保護層を硬化させた後、更にその上に最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が1.8g/m2となるように塗布し、エレクトロカーテン型電子線加速器(ESI社製)により加速電圧175kV、吸収線量40kGyの電子線を照射して最外層となる保護層を硬化させた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。すなわち、電子線硬化性化合物としてε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート(商品名;カヤラッドDPCA−60、日本化薬社製)100部に、50%体積平均粒子径(D50)が0.7μmのステアリン酸亜鉛の微粉末を1部加えてスリーロールミルで分散し、保護層用塗液を得た。
実施例5
実施例4の感熱記録体の作製において、実施例2で使用した最外層となる保護層用塗液を用いた以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4の感熱記録体の作製において、実施例2で使用した最外層となる保護層用塗液を用いた以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
実施例6
実施例4の最外層となる保護層用塗液の調製において、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)に代えて、50%体積平均粒子径(D50)が1.7μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.6μmの球状シリカ(商品名;FB−1SDX、電気化学工業社製)を用い、感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が2.6g/m2となるように塗布した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4の最外層となる保護層用塗液の調製において、50%体積平均粒子径(D50)が1.6μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.5μmの不定形の炭酸カルシウム(商品名;エスカロン#2200、林化成社製)に代えて、50%体積平均粒子径(D50)が1.7μm、90%体積平均粒子径(D90)が3.6μmの球状シリカ(商品名;FB−1SDX、電気化学工業社製)を用い、感熱記録体の作製において、最外層となる保護層用塗液の硬化後の塗布量が2.6g/m2となるように塗布した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
実施例4の感熱記録体の作製において、実施例3で使用した最外層となる保護層用塗液を用いた以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4の感熱記録体の作製において、実施例3で使用した最外層となる保護層用塗液を用いた以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
比較例4
実施例4の感熱記録体の作製において、最外層となる保護層の硬化後の塗布量が3.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4の感熱記録体の作製において、最外層となる保護層の硬化後の塗布量が3.8g/m2となるように塗布した以外は、実施例4と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた各感熱記録体について以下の評価試験を行った。その結果を表1に示す。
〔光沢度〕
光沢度計(商品名;GM−26D、村上色彩技術研究所製)を用いて、得られた感熱記録体の未記録部の光沢度(JIS P 8142−1993に基づく)を入射角20度で測定した。光沢度が45%以上であれば見た目に光沢感があり、55%を超えると極めて光沢感に優れる。
光沢度計(商品名;GM−26D、村上色彩技術研究所製)を用いて、得られた感熱記録体の未記録部の光沢度(JIS P 8142−1993に基づく)を入射角20度で測定した。光沢度が45%以上であれば見た目に光沢感があり、55%を超えると極めて光沢感に優れる。
〔記録画質〕
得られた感熱記録体をプリンター(商品名;UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでハーフトーン印字を行い、得られた記録部の画質を下記のごとく目視判定した。
◎:極めて均一である。
○:均一であり、白抜けがない。
△:白抜けがほとんどない。
×:かなり不均一で、実用上問題がある。
得られた感熱記録体をプリンター(商品名;UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでハーフトーン印字を行い、得られた記録部の画質を下記のごとく目視判定した。
◎:極めて均一である。
○:均一であり、白抜けがない。
△:白抜けがほとんどない。
×:かなり不均一で、実用上問題がある。
〔記録適性〕
得られた感熱記録体の記録面に皮脂汚れを付着させた後にプリンター(商品名;UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでハーフトーン印字を行い、印字障害の程度を下記のごとく目視判定した。
◎:印字開始から数mm〜数cm程度で印字障害が消えるため、非常に優れている。
○:印字開始から数十cm程度で印字障害が徐々に消えていくため、全く問題ない。
△:印字開始から数m〜数十cm程度で印字障害が徐々に消えていくが、実用上問題ない。
×:百m程度印字しても印画障害が出続けるため、実用上問題がある。
得られた感熱記録体の記録面に皮脂汚れを付着させた後にプリンター(商品名;UP−880、ソニー社製)の内蔵パターンでハーフトーン印字を行い、印字障害の程度を下記のごとく目視判定した。
◎:印字開始から数mm〜数cm程度で印字障害が消えるため、非常に優れている。
○:印字開始から数十cm程度で印字障害が徐々に消えていくため、全く問題ない。
△:印字開始から数m〜数十cm程度で印字障害が徐々に消えていくが、実用上問題ない。
×:百m程度印字しても印画障害が出続けるため、実用上問題がある。
Claims (4)
- 支持体上に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層、水性樹脂を含有する中間層、紫外線または電子線硬化性樹脂に紫外線または電子線を照射して硬化された1層または2層以上の保護層を順次設けた感熱記録体において、最外層となる保護層がフィラーを含有し、累積体積分布より求めたフィラーの90%体積平均粒子径(D90)が最外層となる保護層の厚さより大きく、かつ50%体積平均粒子径(D50)が最外層となる保護層の厚さより小さいことを特徴とする感熱記録体。
- フィラーの形状が球形、紡錘形、立方体、直方体、六角柱状、金平糖形または不定形であり、フィラーの50%体積平均粒子径(D50)が2.0μmより小さく、フィラーの90%体積平均粒子径(D90)と50%体積平均粒子径(D50)の比(D90/D50)が3.0以下である請求項1に記載の感熱記録体。
- フィラーの含有量が最外層となる保護層の全固形量に対して1〜20質量%である請求項1または2に記載の感熱記録体。
- 表面光沢度(JIS P 8142−1993に基づく)が入射角20度で45%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の感熱記録体。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007294985A JP2009119673A (ja) | 2007-11-14 | 2007-11-14 | 感熱記録体 |
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JP2007294985A JP2009119673A (ja) | 2007-11-14 | 2007-11-14 | 感熱記録体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012016868A (ja) * | 2010-07-07 | 2012-01-26 | Dic Corp | 感熱記録媒体保護層用樹脂組成物及びそれを用いた感熱記録媒体 |
-
2007
- 2007-11-14 JP JP2007294985A patent/JP2009119673A/ja active Pending
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