JP2009114881A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】多気筒内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気ポート或いは排気マニホールドの枝部に設置された還元剤添加弁から排気中に一旦添加された還元剤が該還元剤添加弁に逆流することを抑制し、以って還元剤添加弁の詰まりを抑制できる技術を提供する。
【解決手段】気筒群の気筒配列方向の一端に配置された一の気筒に接続された排気ポート、又はこの排気ポートに接続された最端枝部に設置され、排気中に還元剤を添加する還元剤添加弁と、排気マニホールドの合流部に設けられ、閉弁されることによって最端枝部を他の枝部及び排出部と遮断させ、開弁されることによって最端枝部を少なくとも排出部と導通させるバルブと、を備え、バルブは、最端枝部から合流部に排気が流入するときに開弁され、他の枝部から該合流部に排気が流入するときに閉弁されることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関から排出される排気に含まれる微粒子物質(PM:Particulate Matter)、NOx等を除去し、排気を浄化する目的で、内燃機関の排気系にパティキュレートフィルタ(以下、単に「フィルタ」という)や、吸蔵還元型NOx触媒(以下、単に「NOx触媒」という)を具備した排気浄化装置が設けられている。この場合には、排気浄化装置に具備されたフィルタやNOx触媒の排気浄化能力を再生するため(例えばPM再生処理、NOx還元処理等)、排気浄化装置に還元剤を供給する場合がある。
ここで、複数の気筒を有する多気筒内燃機関の排気系では、各気筒からの排気は、各気筒に接続される排気ポートに排出された後、各排気ポートに接続される排気マニホールドを介して排気管に排出される。通常、この排気マニホールドは、各排気ポートに接続される枝部、及び各枝部が合流する(まとめられる)合流部、並びに上流端が該合流部に接続され下流端が排気管に接続される排出部を有して構成されている。
ここで、多気筒内燃機関の排気系に設けられる排気浄化装置に還元剤を供給する方法として、一の気筒から排出される排気ポート内や、該排気ポートに接続される排気マニホールドの枝部内に臨むように還元剤添加弁を設け、この還元剤添加弁から還元剤を排気中に添加する場合がある(例えば、特許文献1、2参照)。そして、還元剤が添加された排気が排気管を流通し、排気浄化装置に流入することで、この排気浄化装置に還元剤が供給されることになる。
特開2002−21539号公報 特開2004−76595号公報
しかしながら、上記の場合において、還元剤添加弁から還元剤が添加される際に、還元剤添加弁が設置される排気ポート或いは排気マニホールドの枝部に、上述した一の気筒から排出された排気が流れているとは限られない。すなわち、他の気筒から排気が排気ポート及び排気マニホールドの枝管を介して、該排気マニホールドの合流部に流入しているときに還元剤添加弁からの還元剤の添加が行われる場合がある。
その場合、上記一の気筒から排気が排出されるまでの間は、還元剤を含んだ排気が上記排気ポート内、或いは排気マニホールドの枝部に滞留することになる。このような状況において、他の気筒から排出されると共に排気マニホールドの合流部に流入した排気の一部は、排気マニホールドの排出部から排気管へ流出せずに、上記還元剤を含んだ排気が滞留している上記排気マニホールドの枝部、排気ポートへと流入(逆流)する場合がある。
そして、このように、排気マニホールドの合流部から逆流してくる他の気筒から排出された排気の流れによって、還元剤を含んだ排気が還元剤添加弁に向かって流れてしまい(以下、この現象を「還元剤を含んだ排気の吹き返し」ともいう)、還元剤添加弁(の還元剤添加口)が還元剤によって詰まる虞があった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の気筒を有する気筒群を少なくとも一つ有する多気筒内燃機関の排気浄化システムにおい
て、排気ポート或いは排気マニホールドの枝部に設置された還元剤添加弁から排気中に一旦添加された還元剤が該還元剤添加弁に逆流することを抑制し、以って還元剤添加弁の詰まりを抑制できる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、以下の手段を採用する。
すなわち、複数の気筒を有する気筒群を少なくとも一つ有する多気筒内燃機関の各気筒に接続された排気ポートと、
各排気ポートに接続される枝部、及び各枝部が合流する合流部、並びに上流端が該合流部に接続され下流端が排気管に接続される排出部を有し、各気筒からの排気を該排気管に排出する排気マニホールドと、
前記排気管に設けられる排気浄化装置と、
前記気筒群の気筒配列方向の一端に配置された一の気筒に接続された排気ポート又は、この排気ポートに接続された前記枝部である最端枝部に設置され、排気中に還元剤を添加して前記排気浄化装置に還元剤を供給する還元剤添加弁と、
前記合流部に設けられ、閉弁されることによって前記最端枝部を他の枝部及び前記排出部と遮断させ、開弁されることによって該最端枝部を少なくとも該排出部と導通させるバルブと、
を備え、
前記バルブは、前記最端枝部から前記合流部に排気が流入するときに開弁され、前記他の枝部から該合流部に排気が流入するときに閉弁されることを特徴とする。
上記構成における内燃機関の排気浄化システムでは、排気管に設けられた排気浄化装置に還元剤(例えば、燃料等)を供給する場合に還元剤添加弁から還元剤が添加される。すなわち、還元剤添加弁が上記一の気筒に接続された排気ポート(この排気ポートを以下、「最端排気ポート」ともいう)に設置されている場合には排気ポート内の排気中に還元剤が添加され、排気マニホールドの最端枝部、すなわち最端排気ポートに接続された排気マニホールドの枝部に該還元剤添加弁が添加されている場合には、最端枝部内の排気中に還元剤が添加される。
上記構成によれば、排気マニホールドにおける他の枝部から該排気マニホールドの合流部へと排気が流入するときには、バルブが閉弁されることで、最端枝部が他の枝部及び排出部に対して遮断される。尚、本発明における他の枝部とは「最端枝部を除いた他の枝部」を意味する。
これによれば、他の枝部から該排気マニホールドの合流部へと排気が流入するときに、還元剤添加弁から還元剤が添加され、或いは還元剤添加弁から添加された還元剤を含む排気が最端排気ポート内や最端枝部内に滞留していても、排気マニホールドにおける他の枝部から合流部に流入した排気が最端枝部内へと流入することが抑制される。
つまり、還元剤を含んだ排気が還元剤添加弁に向かって逆流することが抑制され、還元剤を含んだ排気の吹き返しを抑制することができる。従って、還元剤添加弁(の還元剤添加口)が排気中へと一旦添加された還元剤によって詰まってしまうことを抑制することができる。
また、排気マニホールドの最端枝部内への逆流が抑制された排気、すなわち他の枝部から合流部へと流入した排気は、排出部を介して排気管へと確実に排出される。これにより排気管に設けられる排気浄化装置にて排気中の有害物質(例えばNOx、PM等)が除去されてから大気中に放出される。
なお、本発明において、最端枝部が他の枝部及び排出部と遮断されるときの「遮断される」とは、最端枝部が、他の枝部及び排出部の何れに対しても完全に遮断された状態であっても良いのは勿論であるが、最端枝部と他の枝部及び排出部との相互間における排気の流出入の殆どを阻止できる状態であれば良い。これは、他の枝部から該排気マニホールドの合流部へと排気が流入するときに排気が最端枝部内へ流入しても、その量が少量であれば還元剤を含んだ排気の吹き返しが起こるに至らないからである。尚、その際に、最端枝部内への排気の流入をどの程度の量まで許容するかは、排気マニホールドや排気ポート等の形状、還元剤添加弁の配置位置、一回に添加される還元剤の添加量等に基づいて、予め実験的なアプローチから定めておいても良い。
また、多気筒内燃機関の有する一の気筒群が3以上の気筒により構成される場合、排気マニホールドにおける「他の枝部」は少なくとも複数の枝部から構成されることになる。このように、他の枝部が複数ある場合において、バルブが閉弁されることにより最端枝部が他の枝部と遮断されることの意味は、最端枝部が全ての他の枝部と遮断されることを意味するものである。
一方、本発明において、排気マニホールドの最端枝部から合流部に排気が流入するときにはバルブが開弁されるので、最端枝部が少なくとも排出部と導通される。ここで、最端枝部と排出部とが「導通」している状態とは、排気が最端枝部から排出部へと円滑に流れていくことができる状態であることが望ましい。
このように、バルブが開弁され、排気マニホールドの最端枝部と排出部とが導通されることで、還元剤添加弁から還元剤が添加された排気は該排出部を介して排気管へと排出される。そして、還元剤を含む排気が排気浄化装置に流入することで、該排気浄化装置に還元剤が供給される。
なお、本発明におけるバルブは、排気マニホールドの最端枝部から合流部に排気が流入するときに開弁され、他の枝部から合流部に排気が流入するときに閉弁されるという機能を奏すれば良く、バルブを作動させる動力源は特に限定されるものではない。
例えば、本発明のバルブが、弁体を排気マニホールドの合流部に配置し、この弁体の位置を変更することで開弁及び閉弁を切り替える場合、例えばバルブに対し電力を供給するなどして積極的に弁体の位置を制御しても良い。或いは、排気マニホールドの各枝部から合流部へと流入してくる排気を弁体に衝突させ、この排気が弁体を押圧する押圧力によって弁体の位置を変更させ、バルブの開弁及び閉弁を切り替えても良い。この場合には、バルブを切り替える為の制御を実行する必要がなく制御処理の簡素化を実現できる。またバルブを切り替える為に特別な動力を必要とせず、コストを削減する観点からも有利である。
ここで、上記のように、排気マニホールドの各枝部から合流部へと流入してくる排気によってバルブの開閉を切り替えるための構成としては、以下の構成(以下、この構成を「第一の構成」という)が例示できる。
すなわち、本発明におけるバルブは、最端枝部と他の枝部とが合流する部分近傍の合流部における内壁面に一端が軸支され、他端の自由端側が最端枝部からの排気により押圧されると一方向に揺動すると共に他の枝部からの排気により押圧されると他方向に揺動する弁体を、含んで構成され、
前記排気マニホールドには、所定の第一基準位置にある弁体の他方向への揺動を規制する第一規制部が設けられ、弁体が第一基準位置にあるときには、最端枝部が他の枝部及び排出部と遮断されても良い。
上記第一の構成において、弁体の一端が排気マニホールドの合流部の内壁面に軸支されると共に他端が自由端となっているため、排気マニホールドの各枝部から合流部に流入した排気が弁体に衝突、押圧することで該弁体が軸支されている一端を中心に揺動する。そして、上記構成では、排気マニホールドの最端枝部と他の枝部とが合流する部分近傍に弁体が設けられるため、排気マニホールドの最端枝部から合流部に流入する排気と他の枝部から合流部に流入する排気とで、弁体に衝突する面を異ならしめることができる。
これによれば、排気マニホールドの最端枝部から合流部に流入する排気が弁体の一方の面を押圧することで弁体が一方向に揺動し、また、他の枝部が複数あっても何れの他の枝部から合流部に流入した排気は弁体の他方の面に衝突するので、弁体は他方向に揺動する。
以上のように、弁体の位置が上記揺動運動によって変化することで、最端枝部と、他の枝部及び排出部との相互間を流出入する排気の流路断面積が広くなり、あるいは狭くなる。そして、この流路断面積の変更は排気が弁体を押圧する力を利用して行うことができる。
ここで、還元剤を含んだ排気の吹き返しを抑制するには、排気マニホールドの他の枝部から合流部へと排気が流入するときに、バルブが閉弁される必要がある。これに対し、本構成における排気マニホールドには、弁体の位置が最端枝部と他の枝部及び排出部とが遮断される第一基準位置にあるときに、弁体の他方向への揺動を規制する第一規制部が設けられている。
これによれば、排気マニホールドの他の枝部から合流部へと排気が流入することにより弁体の他方の面が押圧されて他方向に揺動する際に、第一基準位置で他方向への揺動が第一規制部によって規制される。すなわち、弁体が第一基準位置まで揺動した後は、他の枝部から合流部へと排気が流入することで排気が弁体の他方の面を押圧しても、第一規制部からの抗力によって、それ以上の他方向への揺動が規制される。
その結果、少なくとも排気マニホールドの他の枝部から排気が合流部へと流入している間は、弁体が第一基準位置に保持される。これにより、バルブが閉弁され、最端枝部が他の枝部及び排出部と遮断される。
なお、第一規制部は、例えば、他方向に揺動する弁体が第一基準位置まで移動したときに該弁体の一方の面に当接する、排気マニホールドの合流部の内壁面に形成される凸部であっても良く、また、他方向に揺動する弁体が第一基準位置まで移動したときに弁体の他方向への揺動を規制可能な、排気マニホールドの合流部内に設けられる規制部材であっても良い。
一方、排気マニホールドの最端枝部から合流部に排気が流入するときには、排出部を介してこの排気を排気管に排出するため、或いは還元剤を排気浄化装置に供給するために、バルブが開弁される必要がある。
これに対して、上記第一の構成によれば、排気マニホールドの最端枝部から合流部に流入した排気により弁体の一方の面が押圧されることで、弁体が一方向に向けて揺動する。例えば、排気が弁体の一方の面を押圧するまで弁体が第一基準位置に保持されていた場合、弁体は第一基準位置から一方向に向かって揺動することになる。そして、この揺動運動によって弁体が他方向側から一方向側に向かって移動することで、最端枝部側と他の枝部側とにおける排気の流路断面積が徐々に増大する。これにより、バルブが開弁されて最端
枝部を排出部と導通させることができる。
また、本発明において、バルブは、開弁されることによって排気マニホールドの最端枝部を排出部と導通させると共に、該最端枝部を他の枝部と遮断させても良い。これによれば、排気マニホールドの最端枝部から合流部に排気が流入するときに最端枝部からの排気が他の枝部側に流入することが抑制され、確実に排出部へと流れる。これにより、最端枝部から排気管への排気の排出、排気浄化装置への還元剤の供給をより円滑に行うことができる。
ここで、上記のように、バルブが開弁される際に、排気マニホールドの最端枝部を排出部と導通させ、最端枝部を他の枝部と遮断させるための構成としては、上述した第一の構成に加え、排気マニホールドに後述する第二規制部が形成される構成(以下、この構成を「第二の構成」という)を例示することができる。
すなわち、排気マニホールドには、所定の第二基準位置にある弁体の一方向への揺動を規制する第二規制部が設けられ、弁体が第二基準位置にあるときには、最端枝部と排出部とが導通され且つ最端枝部と他の枝部とが遮断されても良い。
本発明における第二の構成によれば、排気マニホールドの最端枝部から合流部へと排気が流入ことにより弁体の一方の面が押圧されて一方向に揺動する際に、第二基準位置で一方向への揺動運動が第二規制部によって規制される。すなわち、弁体が第二基準位置まで揺動した後は、最端枝部から合流部へと排気が流入することで排気が弁体の一方の面を押圧しても、第二規制部からの抗力によってそれ以上の一方向への揺動が規制される。
その結果、少なくとも排気マニホールドの最端枝部から排気が合流部へと流入している間は、弁体が第二基準位置に保持される。これにより、弁体によって排気マニホールドの最端枝部と排出部とを導通させ、且つ最端枝部と他の枝部とを遮断させることができる。その結果、排気マニホールドの最端枝部から排気管への排気の排出、排気浄化装置への還元剤の供給が円滑に行われる。
なお、第二規制部は、例えば、一方向に揺動する弁体が第二基準位置まで移動したときに該弁体の他方の面に当接する、排気マニホールドの合流部の内壁面に形成される凸部であっても良く、また、一方向に揺動する弁体が第二基準位置まで移動したときに弁体の一方向への揺動を規制可能な、排気マニホールドの合流部内に設けられる規制部材であっても良い。
また、本発明において、弁体の他端が排出部に挿入されるように該弁体の一端は前記内壁面に軸支され、他方向に揺動した弁体の他端が排出部に当接することで該他方向への揺動が規制されると共に該弁体が第一基準位置に保持され、一方向に揺動した弁体の他端が排出部に当接することで該一方向への揺動が規制されると共に該弁体が第二基準位置に保持されても良い。
上記構成によれば、弁体の他端が排気マニホールドの排出部に挿入されているため、弁体が一方向又は他方向に揺動する際、弁体の他端が排出部(例えば、排出部の内壁面)に当接することでその揺動範囲が規制される。
例えば、排気マニホールドの他の枝部から合流部へと排気が流入するときにおいて、他方向に揺動した弁体の他端が排出部に当接すると、それ以上の他方向への揺動が規制される。本発明では、他方向に揺動した弁体の他端が排出部と当接することで、排気マニホールドの最端枝部が他の枝部及び排出部と遮断される。その結果、弁体を第一基準位置に保持させることができる。これにより、排気マニホールドの他の枝部から合流部に排気が流
入する際に還元剤を含んだ排気の吹き返しが抑制され、以って還元剤添加弁が詰まることが抑制される。
一方、排気マニホールドの最端枝部から合流部に排気が流入するときにおいて、一方向に揺動した弁体の他端が排出部に当接すると、それ以上の一方向への揺動が規制される。本発明では、一方向に揺動した弁体の他端が排出部と当接することで、最端枝部と排出部とが導通され且つ最端枝部と他の枝部とが遮断される。その結果、弁体を第二基準位置に保持させることができる。これにより、排気マニホールドの最端枝部から排気管への排気の排出及び排気浄化装置への還元剤の供給が円滑に行われる。
なお、上記構成においては、他方向に揺動した弁体の他端が排気マニホールドの排出部に当接することで第一基準位置にある弁体の他方向への揺動が規制される。従って、他方向に揺動した弁体の他端と当接する排出部の当接部分によって、第一規制部が構成されることになる。
また、一方向に揺動した弁体の他端が排気マニホールドの排出部に当接することで第二基準位置にある弁体の一方向への揺動が規制される。従って、一方向に揺動した弁体の他端と当接する排出部の当接部分によって、第二規制部が構成されることになる。本構成によれば、排気マニホールド内に上述したような凸部を形成し、或いは規制部材を特別に設ける等の必要がなく、コストダウンを図ることができる。
尚、本発明が適用される多気筒内燃機関は、複数の気筒を有する気筒群を少なくとも一つ有していれば良いので、上記気筒群を複数有している多気筒内燃機関(例えばV型多気筒内燃機関、W型多気筒内燃機関等)に適用できるのは勿論である。
また、本発明における還元剤添加弁による排気への還元剤の添加は、例えば排気浄化装置にフィルタが具備される場合におけるPM再生処理、NOx触媒が具備される場合におけるNOx還元処理、SOx被毒回復処理等を行う際に行うようにしても良い。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて採用することができる。
本発明にあっては、複数の気筒を有する気筒群を少なくとも一つ有する多気筒内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気ポート或いは排気マニホールドの枝部に設置された還元剤添加弁から排気中に一旦添加された還元剤が該還元剤添加弁に逆流することを抑制し、以って還元剤添加弁の詰まりを抑制できる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は本実施例におけるエンジン1と、その排気系及の概略構成を示した図である。エンジン1は直列に並んだ4つの気筒を有する直列4気筒ディーゼルエンジンである。本実施例では、エンジン1の気筒番号を、気筒配列方向における一端から1番気筒#1として、他端側に向かって順に、2番気筒#2、3番気筒#3、4番気筒#4とする。
エンジン1の各気筒には、各気筒からの排気が排出される排気ポート2が接続されており、排気ポート2には排気マニホールド3が接続される。排気マニホールド3は、各排気ポート2に接続される枝管31と、該枝管31が合流する(まとめられる)合流管32と、上流端が該合流管32に接続され下流端が排気管4に接続される排出管33とを有して構成される。本実施例においては枝管31、合流管32、排出管33が本発明における枝部、合流部、排出部の夫々に相当する。
また、排気管4の途中には、排気中の粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタに吸蔵還元型NOx触媒(以下、「NOx触媒」という)が担持されたフィルタ5が設けられており、排気管4はフィルタ5の下流にてマフラー(図示省略)に接続されている。本実施例においてはフィルタ5が本発明における排気浄化装置に相当する。
このように構成されたエンジン1の排気系では、エンジン1の各気筒(1番気筒#1〜4番気筒#4)で燃焼された既燃ガスは、各気筒に接続された排気ポート2に排出され、排気マニホールド3へと流入する。つまり、各排気ポート2からの排気は、枝管31、合流管32、排出管33の順で排気マニホールド3内を流通し、排気管4に排出される。そして、フィルタ5に流入した排気は、排気中のNOx、PM等の有害物質が除去された後、マフラーを介して大気中に放出される。
エンジン1には、エンジン1及びその排気系を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)6が併設されている。このECU6は、エンジン1の運
転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態等を制御する。
ここで、図2は、本実施例における排気マニホールド3及びその周辺の部分拡大図である。本実施例におけるエンジン1のシリンダヘッド(図示省略)には、還元剤としての燃料を排気中に添加する燃料添加弁7が取り付けられており、燃料添加弁7の燃料添加口は4番気筒#4に接続される排気ポート2内に臨んでいる。言い換えると、燃料添加弁7は、1番気筒#1〜4番気筒#4までの気筒群のうち、気筒配列方向の一端に配置された一の気筒に接続された排気ポート2に設置されているということもできる。ここで、燃料添加弁7が設置されている上記排気ポート2を他の排気ポート2と区別するために、添加弁設置ポート2aと称することにする。本実施例においては、燃料添加弁7が本発明における還元剤添加弁に相当する。燃料添加弁7には図示しない燃料ポンプから燃料が供給される。また、燃料添加弁7はECU6と電気配線を介して接続されており、該燃料添加弁7による燃料の添加時期や添加量がECU6によって制御される。
本実施例では、フィルタ5に堆積したPMの堆積量が過度に増大すると、該フィルタ5の目詰まりによってエンジン1の機関性能が低下する虞があるため、ECU6は燃料添加弁7に指令を出し、添加弁設置ポート2aにおける排気へと燃料を添加させる。そして、排気中に添加された燃料が排気と共にフィルタ5に流入することで、フィルタ5に担持されたNOx触媒において酸化される。そして、そのときの反応熱によってフィルタ5の温度をPMが酸化(燃焼)可能な温度(例えば、500℃乃至700℃)まで上昇させることで、PMの酸化除去が行われる。
また、ECU6は、フィルタ5に担持されたNOx触媒に吸蔵されたNOxを還元させるNOx還元処理、硫黄酸化物(SOx)によるNOx触媒の被毒を回復させるSOx被毒回復処理等を行う場合にも、燃料添加弁6に燃料を添加させる。
例えば、NOx還元処理においては、上記排気中への燃料添加によってフィルタ5に担持されたNOx触媒に流入する排気の空燃比を略ストイキ或いはリッチ空燃比まで低下させることで、NOx触媒に吸蔵されているNOxを還元させることができる。また、SO
x被毒回復処理においては、上記した排気の空燃比の低下に加えて、NOx触媒の床温を高温(例えば、600℃乃至650℃)に維持することで、NOx触媒に吸蔵されてしまったSOxを還元させることができる。
本実施例では、上述したPM再生処理、NOx還元処理、SOx被毒回復処理等を実施する際に実行される燃料添加弁7からの燃料添加に係る制御を、以下、燃料添加制御と称する。ところで、本実施例における燃料添加制御では、燃料添加弁7から燃料が添加弁設置ポート2a内の排気中に添加される時期が、4番気筒#4の排気行程に一致するとは限らない。すなわち、添加弁設置ポート2a内に滞留している排気中に燃料添加が行われ、この燃料添加が行われる際には添加弁設置ポート2aを除いた他の排気ポート(以下、これらを総称して「添加弁非設置ポート」という)2bに対し1番気筒#1〜3番気筒#3までの何れかの気筒から排気が排出されている場合がある。
このような場合には、添加弁非設置ポート2bに接続された排気マニホールド3の枝管31を介して合流管32に流入した排気であって、排出管33に流入しなかった排気の一部は、その流れの勢いによって添加弁設置ポート2aが接続される排気マニホールド3の枝管31に流入してしまう。その結果、添加燃料を含んだ添加弁設置ポート2a内、或いは添加弁設置ポート2aに接続された枝管31内の排気が燃料添加弁の燃料添加口に向かって逆流する、所謂吹き返し現象が生じてしまい、燃料添加弁7から添加された添加燃料によって燃料添加口が詰まり易くなる。
そこで、本実施例における排気マニホールド3の合流管32内には、添加弁設置ポート2aに接続された枝管31からの排気が合流管32に流入するときに開弁され、添加弁非設置ポート2bに接続された枝管31の何れかからの排気が合流管32に流入するときに閉弁されるバルブ10が配置される。
ここで、添加弁設置ポート2aに接続された枝管31を「最端枝管31a」と称し、添加弁非設置ポート2bに接続された各枝管31を総称して「他の枝管31b」と称する。本実施例においては最端枝管31aが本発明における最端枝部に相当し、他の枝管31bが本発明における他の枝部に相当する。また、本実施例におけるバルブ10が「閉弁」されると、最端枝管31aが、他の枝管31b及び排出管33と遮断される。また、「開弁」されると、最端枝管31a、他の枝管31b、排出管33の全てが導通される。
バルブ10の概略構成を説明すると、該バルブ10は弁体11と該弁体11を合流管32の内壁面に軸支するためのシャフト12によって構成される。シャフト12は、排気マニホールド3の合流管32において、最端枝管31aと該最端枝管31aに隣接する他の枝管31bとが合流する部分近傍の内壁面に図示しないボルト等で取り付けられる。ここで、シャフト12は、その軸方向が各気筒の気筒配列方向と略直交するように取り付けられている。また、弁体11は一端側にてシャフト12に軸支され且つ他端が自由端となっていることで、一端側を中心に揺動可能である。
本実施例における排気マニホールド3の合流管32は、弁体11が図中における位置(以下、「第一基準位置」という)にある状態のときに、合流管32内の最端枝管31a側と他の枝管31b側との相互間における排気の流路が弁体11によって塞がれる。すなわち、合流管32内が弁体11を境に最端枝管31a側と他の枝管31b側との領域に区画される。また、最端枝管31a側の領域と他の枝管31b側の領域とが区画される際に、排出管33は他の枝管31b側の領域に含まれるように合流管32に接続されている。
以上のことから、本実施例では、弁体11が第一基準位置にあるときの最端枝管31aは、他の枝管31b及び排出管33と遮断されることになる。更に、排気マニホールド3
の合流管32には、弁体11が第一基準位置に位置するときに、弁体11の最端枝管31a側の面(図中、A面にて示す)に当接する凸部13が形成されている。以下、バルブ10の開閉動作について図3を参照して説明する。
図3は、本実施例におけるバルブ10の開閉動作の説明図である。ここで、図3(a)は、最端枝管31aからの排気が合流管32に流入するときにおけるバルブ10の動作を示した図である。図3(b)は、他の枝管32aからの排気が合流管32に流入するときにおけるバルブ10の動作を示した図である。
先ず図3(a)を参照して、最端枝管31aからの排気が合流管32に流入するときのバルブ10の動作について説明する。この場合には、最端枝管31aからの排気(図中、破線矢印にて図示)は、上述した弁体11の最端枝管31a側の面(A面)に衝突する。その結果、弁体11のA面が排気によって押圧されることで第一方向に揺動する。本実施例では弁体11が揺動する第一方向が本発明における一方向に相当する。
例えば、当初弁体11が第一基準位置にある場合、最端枝管31aが他の枝管31b及び排出管33と遮断されている。しかしながら、最端枝管31aからの排気が合流管32に流入すると、破線にて示すように弁体11が第一基準位置から第一方向に向かって揺動することで、最端枝管31a側から他の枝管31b側に流れる排気の流路断面積が徐々に増大することでバルブ10が開弁される。これにより、最端枝管31aと排出管33及び他の枝管31bとが導通される。
その結果、排気マニホールドの最端枝管31aから合流管32内に流入した排気が排出管33に導かれ、この排気が排気管4へと排出される。つまり、燃料添加制御によって燃料添加弁7から添加された添加燃料は、この排気と共にフィルタ5に流入することで該フィルタ5に供給される。
次に、図3(b)を参照して、他の枝管31bからの排気が合流管32に流入するときの弁体11の動作について説明する。この場合には、他の枝管31bからの排気(図中、破線矢印にて図示)は、上述した弁体11の他の枝管31b側の面(B面)に衝突する。その結果、弁体11のB面が排気によって押圧されることで弁体11は第二方向に揺動する。本実施例では弁体11が揺動する第二方向が本発明における他方向に相当する。
例えば、他の枝管31bから合流管32への排気の流入が開始される前において、弁体11が図中の実線で示される位置にある場合、他の枝管31bからの排気が合流管32に流入することで、破線にて示すように弁体11が第二方向に向かって揺動する。そして、弁体11が第一基準位置まで到達するとバルブ10が閉弁され、最端枝管31aが他の枝管31b及び排出管33と遮断される。
ここで、弁体11が第一基準位置を超えて更に第二方向へと揺動してしまうと、バルブ10が開弁されてしまう。しかしながら、本実施例では弁体11が第一基準位置まで到達すると、弁体11のA面が合流管32に形成された凸部13に当接する。従って、弁体11が第一基準位置まで到達した後は、たとえ他の枝管31bから流入してくる排気によって弁体11のB面が押圧されても、凸部13からの抗力によって第二方向への揺動が規制される。
その結果、少なくとも他の枝管31bから排気が合流管32へと流入している間は弁体11が第一基準位置に保持されるので、バルブ10を閉弁した状態に維持することができる。これにより、他の枝管31bから合流管32に流入した排気が最端枝管31a内を逆流することが確実に抑制される。従って、燃料添加弁7が添加した燃料を含む排気の吹き
返しが抑制され、燃料添加弁7における燃料添加口の詰まりを抑制できる。尚、本実施例においては合流管32に形成される凸部13が本発明における第一規制部に相当する。
また、バルブ10が閉弁されている間は、他の枝管31bと排出管33とが導通されているため、他の枝管31bから合流管32に流入した排気は、排出管33を介して排気管4に流出し、フィルタ5においてNOx、PM等が除去された後に、大気中へと放出される。
尚、本実施例において、弁体11が第一基準位置にある場合に最端枝管31aが他の枝管31b及び排出管33と「遮断される」との意味は、最端枝管31aが他の枝管31b及び排出管33と完全に遮断された状態であっても良いのは勿論ではあるが、最端枝管31aと他の枝管31b及び排出管33との相互間における排気の流出入の殆どを阻止できる状態をも含む概念である。添加燃料を含む排気の吹き返しを抑制できる範囲で、他の枝管31bから合流管32に流入する排気の最端枝管31aへ流入を低減できれば良いからである。
例えば、本実施例におけるバルブ10の弁体11が第一基準位置に保持されている場合、バルブ10を設けない場合と比較して、他の枝管31b側から最端枝管31a側に流れる排気の流路断面積をどの程度減少させるかは、予め実験的に求めておくことができる。例えば、排気マニホールド3や排気ポート2の形状、容積、或いは添加弁設置ポートにおける燃料添加弁7の配置位置、一回の燃料添加制御において排気中に添加される燃料添加量等に基づいて決定しても良い。
以上のように、本実施例のバルブ10は、特に添加弁非設置ポート2bへ1番気筒#1〜3番気筒#3の何れかの排気行程に燃料添加制御を実行する排気浄化システムに適用すると、その作用効果を顕著に奏する。
ここで、エンジン1の各気筒から1番気筒#1→3番気筒#3→4番気筒#4→2番気筒#2の順に排気が各排気ポート2に排出される場合を例に、本実施例における燃料添加制御に係る燃料添加時期について説明する。本願発明者による鋭意研究の積み重ねによって、本実施例のように4番気筒#4に接続される排気ポート内に燃料を添加する場合には1番気筒#1の排気行程に同期して燃料添加することで燃料添加量を可及的に節約できることが見出された。ここで、燃料添加量を節約できるとは、PM再生処理やNOx還元処理等における一回の燃料添加量をより少なくしても、PMを酸化除去できる量や、NOxを還元できる量が過度に減少しないことを意味する。
上記のように1番気筒#1の排気行程に燃料添加弁7に燃料を添加させると、バルブ10の弁体11は、1番気筒#1から排出された排気によって第二方向に揺動する。そして、弁体11が凸部13に当接すると第一基準位置に保持されることで、バルブ10は閉弁される。そして、1番気筒#1の排気行程が終了すると、次に3番気筒#3の排気行程が開始されるため、バルブ10の閉弁状態が継続される。
ここで、バルブ10の閉弁状態が継続されている間、燃料添加弁7から添加された燃料は、バルブ10の弁体11よりも最端枝管31a側の合流管32、最端枝管3a、添加弁設置ポート2aに滞留している高温の排気中で霧化、軽質化が促進される。そして、3番気筒#3の排気行程が終了すると、4番気筒#4からの排気行程が開始され、バルブ10の弁体11が第一方向に揺動することでバルブ10が開弁される。
その結果、霧化及び軽質化された添加燃料は排気とともに、排気マニホールド3の合流管33から排気管4に流出し、フィルタ5に流入する。これによれば、排気中で霧化、軽
質化が促進された添加燃料がフィルタ5に供給されるので、フィルタ5において添加燃料の反応性を高めることができる。
以上のように、本実施にかかる内燃機関の排気浄化システムによれば、燃料添加制御に際して燃料の吹き返し現象の発生を確実に抑制できるので、燃料添加弁7の燃料添加口が燃料によって詰まることを抑制できる。
また、本実施例では、バルブ10が開弁されると最端枝管31a、他の枝管31b、排出管33の全てが導通される構成を採用しているがこれに限定される趣旨ではなく、開弁されることによって少なくとも最端枝管31aと排出管33とが導通されれば良い。最端枝管31aからの排気が合流管32に流入する際にバルブ10を開弁させるのは、この排気を排気管4に円滑に流出させるためだからである。
また、上記構成のバルブ10によれば、排気マニホールド3の各枝管31から合流管32へと流入する排気の流れによって弁体11の位置を変更させることで開閉状態を切り替える構成のため、該開閉状態を切り替えるための特別な制御を行う必要が無い。従って、ECU6が燃料添加制御を実行する際の処理を簡素化することができる。更に、バルブ10の開閉状態を切り替えるための駆動源として排気のエネルギを利用するため、コストを削減する観点からも有利である。尚、上記のことは、バルブ10に対し電力等を供給してその開閉状態の切り替えることを何等阻害することではない。
次に、本発明を実施するための実施の形態として、実施例1とは異なる例について説明する。本実施例におけるエンジン1の排気浄化システムにおいて、図1及び2に示した構成と同様であるものは、同一の符号を付すことで説明を省略する。
図4は、本実施例における排気マニホールド3及びその周辺の部分拡大図である。本実施例では、弁体11が図中に破線位置で示した第一基準位置にあるときに最端枝管31aは、他の枝管31b及び排出管33と遮断される。尚、第一基準位置については実施例1における説明と同義である。
本実施例では、弁体11の位置が実線の位置(以下、「第二基準位置」という)のときに、最端枝管31aと排出管33とが導通され且つ最端枝管31aと他の枝管31bとが遮断される。そして、本実施例の排気マニホールド3の合流管32には、弁体11が第二基準位置に位置するときに弁体11のB面に当接する第二凸部14が形成されている点で、図2に示した構成と相違する。本実施例においては第二凸部14が本発明における第二規制部に相当する。
図5は、本実施例におけるバルブ10の開閉動作の説明図である。ここで、図5(a)は、他の枝管32aからの排気が合流管32に流入するときにおけるバルブ10の動作を示した図である。図5(b)は、最端枝管31aからの排気が合流管32に流入するときにおけるバルブ10の動作を示した図である。
本実施例において、他の枝管31bから合流管32へと排気が流入するときのバルブ10の動作については、実施例1と略同様であり、詳細な説明は割愛する。すなわち、図5(a)に示すように、他の枝管31bから合流管32へと流入する排気が弁体11のB面を押圧すると、弁体11は第二方向に向かって揺動する。そして、弁体11が図中に破線にて示した既述の第一基準位置まで移動すると、弁体11のA面が凸部13に当接することで該弁体11の第二方向への揺動が規制される。そして、弁体11が第一基準位置に保持されることでバルブ10が閉弁される。つまり、最端枝管31aが他の枝管31b及び
排出管33と遮断された状態に保持される。
次に、図5(b)を参照して、排気マニホールド3の最端枝管31aから合流管32へと排気が流入する場合についてのバルブ10の動作について説明する。この場合においては、先ず実施例1と同様に最端枝管31aからの排気が弁体11のA面を押圧することで弁体11が第一方向に揺動する。これにより、最端枝管31aと排出管33とが導通される。
そして、弁体11の第一方向への揺動が継続され、図中に破線で示した第二基準位置まで移動すると、弁体11のB面が第二凸部14に当接する。その結果、最端枝管31aと排出管33とが導通された状態で、最端枝管31aと他の枝管31bとが遮断される。そして、弁体11のB面が第二凸部14に当接した後は、最端枝管31aからの排気が弁体11のA面を押圧してもそれ以上の第一方向への揺動が規制される。従って、最端枝管31aからの排気が合流管32へと流入している間は弁体11が第二基準位置に保持されることになる。
これによれば、排気マニホールド3の最端枝管31aから合流管32に排気が流入しているときは、最端枝管31aと排出管33とを導通させることに加え、最端枝管31aと他の枝管31bとを遮断させることができるので、最端枝管31aからの排気管33への排気の排出及び燃料添加弁7が添加した燃料のフィルタ5への供給を、図2に示した構成と比較して更に円滑に行うことができる。
また、本実施例において、本発明における第一規制部、第二規制部の夫々に相当する凸部13、第二凸部14は他の構成を採用することもできる。つまり、凸部13は弁体11が第一基準位置まで第二方向に揺動したときに、該第二方向への揺動を規制し、第二凸部14は弁体11が第二基準位置まで第一方向に揺動したときに該第一方向への揺動を規制できれば他の構成をとり得る。
次に、本発明を実施するための実施の形態として、実施例1及び2とは異なる例について説明する。本実施例におけるエンジン1の排気浄化システムにおいて、図1及び2に示した構成と同様であるものは、同一の符号を付すことで説明を省略する。
図6は、本実施例における排気マニホールド3及びその周辺の部分拡大図である。本実施例のバルブ10においても実施例2と同様に、他の枝管31bから合流管32へと排気が流入するときに閉弁され、最端枝管31aから合流管32へと排気が流入するときに開弁される。そして、バルブ10が閉弁されると最端枝管31aが他の枝管31b及び排出管33と遮断され、開弁されると最端枝管31aと排出管33とが導通され且つ最端枝管31aと他の枝管31bとが遮断される点においても、実施例2と共通する。
しかしながら、図6に示すように、本実施例における排気マニホールド3の合流管32には凸部13及び第二凸部14設けられていない点で実施例1及び2と相違する。また、本実施例のバルブ10では、弁体11の他端が図示のように排出管33に挿入されるように該弁体11の一端がシャフト12に軸支される。このように、弁体11の他端が排出管33に挿入されることで、弁体11が第一方向又は第二方向への揺動する際に、該弁体の他端が排出管33の内壁面に当接することでその揺動範囲が規制されることになる。
図7は、本実施例におけるバルブ10の開閉動作の説明図である。ここで、図7(a)は、他の枝管32aからの排気が合流管32に流入するときにおけるバルブ10の動作を示した図である。図7(b)は、最端枝管31aからの排気が合流管32に流入するとき
におけるバルブ10の動作を示した図である。
図7(a)に示すように、他の枝管31bから合流管32へと流入する排気が弁体11のB面を押圧すると、弁体11は第二方向に向かって揺動する。そして、第二方向への弁体11の揺動が継続されると、図中に破線にて示すように弁体11の他端が排出管33の内壁面と第一当接部P1において当接する。その結果、それ以上の第二方向への揺動が規制されるとともに、排気マニホールド3の最端枝管31aが他の枝管31b及び排出管33と遮断される。
また、弁体11の他端が排出管33における第一当接部P1に当接した後は、他の枝管31bからの排気が合流管32に流入する間は弁体11のB面が押圧されることで、弁体11の他端と第一当接部P1が当接した状態に維持される。その結果、弁体11が第一基準位置に保持されることでバルブ10が閉弁状態に維持される。これにより、添加燃料を含んだ排気の吹き返しが抑制され、燃料添加弁7における燃料添加口の詰まりが抑制される。
一方、図7(b)に示すように、最端枝管31aから合流管32へと流入する排気が弁体11のA面を押圧すると、弁体11は第一方向に向かって揺動する。そして、第一方向への弁体11の揺動が継続されると、図中に破線にて示すように弁体11の他端が排出管33の内壁面と第二当接部P2において当接し、それ以上の第一方向への揺動が規制される。そして、最端枝管31aと排出管33とが導通状態に維持されつつ、最端枝管31aと他の枝管31bとが弁体11により遮断される。
また、弁体11の他端が排出管33における第二当接部P2に当接した後においては、最端枝管31aからの排気が合流管32に流入する間は弁体11のA面が押圧されることで、弁体11の他端と第二当接部P2とが当接した状態に維持される。その結果、弁体11が第二基準位置に保持されることで、バルブ10が開弁状態に維持される。更に、最端枝管31aと他の枝管31bとが弁体11により遮断されているので、最端枝管31aから排気管33への排気の排出及び燃料添加弁7が添加した燃料のフィルタ5への供給をより円滑に行うことができる。
また、本実施例に係る上記構成においては、第二方向に揺動した弁体11の他端が排出管33における第一当接部P1に当接することで第一基準位置にある弁体11の第二方向への揺動が規制されることになる。従って、本実施例においては第一当接部P1が本発明における第一規制部を構成する。
同様に、第一方向に揺動した弁体11の他端が排出管33における第二当接部P2に当接することで第二基準位置にある弁体11の第一方向への揺動が規制されることになる。従って、本実施例においては第二当接部P2が本発明における第二規制部を構成する。
本実施例の構成によれば、排気マニホールド3の合流管32内に上述した凸部13、第二凸部14を形成しなくても、他の枝管31bから合流管32へと排気が流入するときに弁体11を第一基準位置に保持させ、最端枝管31aから合流管32へと排気が流入するときに弁体11を第二基準位置に保持させることができる。従って、図4に示した構成と比べて、コストダウンを図ることができる。また、排気マニホールド3の合流管32内に凸部13、第二凸部14等の突起物が無いため、合流管32から排出管33への排気をより円滑に行うこともできる。
なお、以上述べた実施例1〜3に係る実施の形態は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において上記の各実施の形態を組み合わせ、あるい
は種々の変更を加え得る。
例えば、実施例1〜3においては、気筒配列方向の一端に配置された一の気筒に接続された排気ポート2内に燃料添加弁7の燃料添加口が望むように該燃料添加弁7を設置したが、これに限定される趣旨ではない。燃料添加弁7の燃料添加口が、上記排気ポート2に接続される排気マニホールド3の枝管、つまり最端枝管31a内に望むように設置しても良い。また、上記実施例では、気筒配列方向の一端に配置された一の気筒として4番気筒#4を例示的に採用したが、1番気筒#1であっても良いのは勿論である。
また、上記実施例においてエンジン1は直列4気筒エンジンとして説明したが、本発明が適用される多気筒エンジンは複数の気筒から構成される気筒群を少なくとも一つ有していれば良く、例えば異なる数の気筒を備えるエンジンに適用できる。また、上記気筒群を複数有するエンジン(例えばV型多気筒エンジン、W型多気筒エンジン等)に本発明が適用可能なのは勿論である。また、本発明を適用するエンジンとしてディーゼルエンジンを例示したが、これに限ることなく例えばガソリンエンジンであっても良いのは勿論である。
実施例1におけるエンジンと、その排気系及の概略構成を示した図である。 実施例1における排気マニホールド及びその周辺の部分拡大図である。 実施例1におけるバルブの開閉動作の説明図である。(a)は、最端枝管からの排気が合流管に流入するときにおけるバルブの動作を示した図である。(b)は、他の枝管からの排気が合流管に流入するときにおけるバルブの動作を示した図である。 実施例2における排気マニホールド及びその周辺の部分拡大図である。 実施例2におけるバルブの開閉動作の説明図である。(a)は、他の枝管からの排気が合流管に流入するときにおけるバルブの動作を示した図である。(b)は、最端枝管からの排気が合流管に流入するときにおけるバルブの動作を示した図である。 実施例3における排気マニホールド及びその周辺の部分拡大図である。 実施例3におけるバルブの開閉動作の説明図である。(a)は、他の枝管からの排気が合流管に流入するときにおけるバルブの動作を示した図である。(b)は、最端枝管からの排気が合流管に流入するときにおけるバルブの動作を示した図である。
符号の説明
1・・・エンジン
#1・・1番気筒
#2・・2番気筒
#3・・3番気筒
#4・・4番気筒
2・・・排気ポート
2a・・添加弁設置ポート
2b・・添加弁非設置ポート
3・・・排気マニホールド
4・・・排気管
5・・・フィルタ
6・・・ECU
7・・・燃料添加弁
10・・バルブ
11・・弁体
12・・シャフト
13・・凸部
14・・第二凸部
31・・枝管
31a・最端枝管
31b・他の枝管
32・・合流管
33・・排出管

Claims (5)

  1. 複数の気筒を有する気筒群を少なくとも一つ有する多気筒内燃機関の各気筒に接続された排気ポートと、
    各排気ポートに接続される枝部、及び各枝部が合流する合流部、並びに上流端が該合流部に接続され下流端が排気管に接続される排出部を有し、各気筒からの排気を該排気管に排出する排気マニホールドと、
    前記排気管に設けられる排気浄化装置と、
    前記気筒群の気筒配列方向の一端に配置された一の気筒に接続された排気ポート、又はこの排気ポートに接続された前記枝部である最端枝部に設置され、排気中に還元剤を添加して前記排気浄化装置に還元剤を供給する還元剤添加弁と、
    前記合流部に設けられ、閉弁されることによって前記最端枝部を他の枝部及び前記排出部と遮断させ、開弁されることによって該最端枝部を少なくとも該排出部と導通させるバルブと、
    を備え、
    前記バルブは、前記最端枝部から前記合流部に排気が流入するときに開弁され、前記他の枝部から該合流部に排気が流入するときに閉弁されることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記バルブは、前記最端枝部と前記他の枝部とが合流する部分近傍の前記合流部における内壁面に一端が軸支され、他端の自由端側が前記最端枝部からの排気により押圧されると一方向に揺動すると共に前記他の枝部からの排気により押圧されると他方向に揺動する弁体を、含んで構成され、
    前記排気マニホールドには、所定の第一基準位置にある前記弁体の前記他方向への揺動を規制する第一規制部が設けられ、
    前記弁体が前記第一基準位置にあるときには、前記最端枝部が前記他の枝部及び前記排出部と遮断されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記バルブは、開弁されることによって前記最端枝部を前記排出部と導通させると共に、該最端枝部を前記他の枝部と遮断させることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記排気マニホールドには、所定の第二基準位置にある前記弁体の前記一方向への揺動を規制する第二規制部が設けられ、
    前記弁体が前記第二基準位置にあるときには、前記最端枝部と前記排出部とが導通され且つ前記最端枝部と前記他の枝部とが遮断されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記弁体の他端が前記排出部に挿入されるように該弁体の一端は前記内壁面に軸支され、
    前記他方向に揺動した前記弁体の他端が前記排出部に当接することで該他方向への揺動が規制されると共に該弁体が前記第一基準位置に保持され、
    前記一方向に揺動した前記弁体の他端が前記排出部に当接することで該一方向への揺動が規制されると共に該弁体が前記第二基準位置に保持される、
    ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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