JP2009113427A - ボールペン - Google Patents

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Yasuo Murakoshi
恭夫 村越
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Abstract

【課題】ノック操作部が沈み込むことがなく、デザイン上の制約を受けず、高級感を有するボールペンを提供する。
【解決手段】本体軸1に設けたスライド孔5における軸方向の内壁面6に、軸方向に係合溝7を設けるとともに、ノック操作部4に、前記係合溝7に係止する係止片4cを設けて、ノック操作部をスライド孔5に係合させ、かつノック操作部4と、ボールペン芯3の頭部に連結されたノック杆8とを、ばねをもってノック杆8を本体軸1の軸心に向けて付勢させた状態で係止させる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、本体軸の周側面に、ボールペン芯の出没を操作するためのノック操作部を備えるボールペンに関する。
ボールペン芯の出没を操作する方式として、ノック操作部を本体軸の頭部に備えるものと、周側面に備えるものとがある(たとえば、特許文献1)。
前者は単色ボールペン、後者は多色ボールペンに多用されている。
しかし、ノック操作部を本体軸の周側面に備えるものは、操作時に、ノック操作部が本体軸の軸心に向けて径方向に沈み込むという問題を有している。
図9は、ノック操作部を本体軸の周側面に備える従来の2色ボールペンの要部縦断面図である。
一方のボールペン芯01を芯出しして使用状態とするために、ノック操作部02を操作すると、前記ボールペン芯01の頭部に連結されたノック杆03が、本体軸04の軸心に向けて径方向に沈み、これと同時に、前記ノック杆03に連結されているノック操作部02が本体軸04の軸心に向けて径方向に幅Lだけ沈み込む。
この沈み込みが大きいと、ノック操作部02が本体軸04に設けられたスライド孔05内に埋没して、ボールペン芯01の芯出しが不可能となる。
このため、ノック操作部02が沈み込んでも、スライド孔05内に埋没しないようにノック操作部02の本体軸04の周側面06からの突出幅を大きくする必要があり、デザイン上の制約となっている。
このようにノック操作部02を本体軸04の周側面06に備える従来のボールペンは、ノック操作部02が本体軸04内に沈み込むという問題があるため、デザイン上の制約とともに、やや高級感に欠け、主として低価格の製品に使用されているのが現状である。
特許第3384187号公報
本発明は、前記の現状に鑑み、ノック操作部が沈み込むことがなく、デザイン上の制約を受けず、高級感を有するボールペンを提供することを目的とする。
本発明によると、上記課題は、特許請求の範囲における各請求項に示すように、下記の構成を備える発明によって解決される。
(1) 本体軸の周側面にボールペン芯の出没を操作するノック操作部を備えるボールペンにおいて、本体軸の周側面に、ノック操作部をスライドさせるスライド孔を軸方向に設けるとともに、ノック操作部が操作時に本体軸の軸心に向けて径方向に沈み込まないようにして、ノック操作部を前記スライド孔に係合させ、かつノック操作部と、ボールペン芯の頭部に連結されたノック杆とを、ばねをもってノック杆を本体軸の軸心に向けて付勢させた状態で係止させたボールペンとする。
(2) 上記(1)項において、ノック操作部が操作時に本体軸の軸心に向けて径方向に沈み込まないようにして、ノック操作部をスライド孔に係合させる手段として、本体軸に設けたスライド孔における軸方向の内壁面に、軸方向に係合溝を設けるとともに、ノック操作部に、前記係合溝に係止する係止片を設けて、ノック操作部をスライド孔に係合させる。
(3) 上記(1)項または(2)項において、ノック操作部が操作時に本体軸に軸心に向けて径方向に沈み込まないようにして、ノック操作部をスライド孔に係合させる手段として、ノック操作部の頭部を、前記スライド孔における長さ方向と直行する横幅よりも、幅広に形成して、ノック操作部をスライド孔に係合する。
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、ノック操作部と、ノック杆とをばねをもってノック杆を本体軸の軸心に向けて付勢させた状態で係止する手段として、ノック杆に本体軸の径方向に係合孔を設けるとともに、ノック操作部に係止ピンを設けて、この係止ピンに圧縮ばねを装着させ、かつ前記係止ピンの前端部を前記係止孔に遊嵌状態で係止させる。
(5) 上記(4)項において、圧縮ばねを、圧縮スプリングまたは圧縮板ばねとする。
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項1記載の発明によれば、ノック操作部が沈み込むことがなく、デザイン上の制約を受けず、高級感を有するボールペンを得ることができる。
このため、たとえばノック操作部のうち、本体軸の周側面から外方へ突出する部分を最小限にした所謂フラットノック構造を容易に形成することができる。
また、ノック操作部と、ボールペン芯の頭部に連結されたノック杆とを、ばねをもってノック杆を本体軸の軸心に向けて付勢させた状態で係止させてあるため、ボールペン芯が出没のいずれの状態にあるかを問わず、ノック操作部とノック杆との間の不安定ながたつきを最小限におさえることができる。
請求項2記載の発明によれば、ノック操作部における係止片が、係合溝に係止することにより、ノック操作部の沈み込みが確実に防止される。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明に準じた効果が奏せられる。
請求項4記載の発明によれば、ノック操作部の係止ピンの前端部を、ノック杆の係合孔に遊嵌状態で係止させてあるため、ノック杆が本体軸の軸心に向けて沈んでも、その影響をノック操作部が受けることなく、円滑にノック操作部を操作することができる。
また、圧縮ばねを係止ピンに装着してあるため、圧縮ばねの位置安定性も良好である。
請求項5記載の発明によれば、圧縮スプリングの場合は、その軸心空洞部内に係止ピンを挿入し、圧縮板ばねの場合は、板ばねに切り込みまたは通孔を設けて、この切り込みまたは通孔内に係止ピンを挿入することにより、容易にこれらの圧縮ばねを係止ピンに装着させることができる。
以下、本発明を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を実施した2色ボールペンを中間部を省略して示す正面図、図2は、図1に示すボールペンの芯出しをした状態を示す正面図、図3は、図1に示すボールペンの要部拡大縦断面図、図4は、図3におけるIV〜IV線断面図、図5は、図2に示すボールペンの要部拡大縦断面図である。
本実施例においては、図4に示すように、本体軸1の断面が偏平な四角形を有するコンパクトな2色ボールペンを例にとり説明する。
本体軸1の周側面2における左右部分に、ボールペン芯3の出没を操作するノック操作部4が設けられている。
図3、図4に示すように、ノック操作部4は、本体軸1の周側面2に設けられたスライド孔5に係合されている。
スライド孔5は、本体軸1の軸方向にスリット状に設けられている。スライド孔5における軸方向の内壁面6には、軸方向に係合溝7が設けられている。
ノック操作部4は、図3において、右側に位置するノック操作部4についてみれば、図3における右方視において、スライド孔5における長さ方向と直行する横幅L1(図4参照)よりも幅広な四辺形状の頭部4aと、この頭部4aの後面に連設された、スリット孔5の幅L1よりもやや幅狭な頸部4bと、この頸部4bの後端部において、スライド孔5の幅方向に延設された係止片4c、4cと頸部4bの後面に、連設された係止ピン4dとよりなる。
ボールペン芯3の頭部には、ノック杆8が連結され、このノック杆8には、本体軸1の径方向に係合孔9が設けられている。
一方、本体軸1にはキャップ10が被冠されており、このキャップ10を取り外すと、本体軸1に設けられたスライド孔5の上端が露出するようになっている。キャップ10は、係止部10aにより、本体軸1に係止される。
なお、図3〜図5において、ノック操作部4は、断面することなく図示してある。
ノック操作部4を本体軸1のスライド孔5に係合させるには、次の手順による。
まず、本体軸1に被冠されているキャップ10を取り外す。次いで、ノック操作部4の係止ピン4dに、スプリング11を装着し、このスプリング11を圧縮させ乍ら、係止ピン4dの前端部を、ノック杆8の係合孔9に遊嵌状態で係止させる。なお、係止ピン4dに、スプリング11を装着させるには、スプリング11の軸心空洞部内に係止ピン4dを挿入すればよい。
次に、ノック操作部4の係止片4cを、スライド孔5の係合溝7に係止させて、ノック操作部4をスライド孔5に係合させる。
次に、キャップ10を、本体軸1に被冠する。
このようにすることにより、圧縮スプリング11によって、ノック杆8が本体軸1の軸心に向けて付勢された状態で、ノック操作部4が、スライド孔5にスライド自在に係合される。
ノック操作部4を操作してボールペン芯3を芯出しすると、図5に示す状態となり、ノック杆8は、本体軸1の軸心に向けて沈むが、ノック操作部4は、係止片4cが係合溝7に係止されているとともに、頭部4aがスライド孔5よりも幅広に形成されているため、本体軸1の軸心に向けて径方向に沈み込むことはない。
図5に示す状態において、芯出しされたボールペン芯3に連結されているノック杆8は、芯出しされていない他方側のノック杆と、圧縮スプリング11の付勢力により、両ノック杆の係止突起12a、12bが安定的に係止された状態となる。
図6〜図8は、第2実施例を示す図面であり、図6、図8は、それぞれ第1実施例の図3、図5に対応する図である。
図7は、図6におけるVII〜VII線断面図である。
第2実施例は、第1実施例における圧縮スプリング11に代えて、圧縮板ばね13を使用した以外は、総て第1実施例と同じである。
圧縮板ばね13には、切り込みまたは通孔を設けて、この切り込みまたは通孔内にノック操作部の係止ピンを挿入することにより、容易に圧縮板ばねを係止ピンに装着することができる。
なお、図6〜図8において、第1実施例と同一部材については、同一の符号を付してある。
本発明を実施した2色ボールペンを中間部を省略して示す正面図である。 図1に示すボールペンの芯出しをした状態を示す正面図である。 図1に示すボールペンの要部拡大縦断面図である。 図3におけるIV〜IV線断面図である。 図2に示すボールペンの要部拡大縦断面図である。 第2実施例を示し、第1実施例の図3に対応する図である。 図6におけるVII〜VII線断面図である。 第2実施例を示し、第1実施例の図5に対応する図である。 従来の2色ボールペンの要部縦断面図である。
符号の説明
1 本体軸
2 周側面
3 ボールペン芯
4 ノック操作部
4a 頭部
4b 頸部
4c 係止片
4d 係止ピン
5 スライド孔
6 内壁面
7 係合溝
8 ノック杆
9 係合孔
10 キャップ
10a 係止部
11 圧縮スプリング
12a、12b 係止突起
13 圧縮板ばね
01 ボールペン芯
02 ノック操作部
03 ノック杆
04 本体軸
05 スライド孔
06 周側面

Claims (5)

  1. 本体軸の周側面にボールペン芯の出没を操作するノック操作部を備えるボールペンにおいて、
    本体軸の周側面に、ノック操作部をスライドさせるスライド孔を軸方向に設けるとともに、ノック操作部が操作時に本体軸の軸心に向けて径方向に沈み込まないようにして、ノック操作部を前記スライド孔に係合させ、かつノック操作部と、ボールペン芯の頭部に連結されたノック杆とを、ばねをもってノック杆を本体軸の軸心に向けて付勢させた状態で係止させたことを特徴とするボールペン。
  2. ノック操作部が操作時に本体軸の軸心に向けて径方向に沈み込まないようにして、ノック操作部をスライド孔に係合させる手段として、本体軸に設けたスライド孔における軸方向の内壁面に、軸方向に係合溝を設けるとともに、ノック操作部に、前記係合溝に係止する係止片を設けて、ノック操作部をスライド孔に係合させた請求項1記載のボールペン。
  3. ノック操作部が操作時に本体軸に軸心に向けて径方向に沈み込まないようにして、ノック操作部をスライド孔に係合させる手段として、ノック操作部の頭部を、前記スライド孔における長さ方向と直行する横幅よりも、幅広に形成して、ノック操作部をスライド孔に係合させた請求項1または2記載のボールペン。
  4. ノック操作部と、ノック杆とをばねをもってノック杆を本体軸の軸心に向けて付勢させた状態で係止する手段として、ノック杆に本体軸の径方向に係合孔を設けるとともに、ノック操作部に係止ピンを設けて、この係止ピンに圧縮ばねを装着させ、かつ前記係止ピンの前端部を前記係止孔に遊嵌状態で係止させた請求項1〜3のいずれかに記載のボールペン。
  5. 圧縮ばねを、圧縮スプリングまたは圧縮板ばねとした請求項4記載のボールペン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010173244A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Zebra Pen Corp 出没式筆記具
JP2011025616A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Pentel Corp 筆記具
JP2011025524A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Pilot Ink Co Ltd 多芯筆記具
KR101889971B1 (ko) 2018-04-19 2018-09-20 주식회사 엘유케이 펜슬형 화장품 용기

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