JP2009111294A - 磁気カプラ - Google Patents

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Abstract

【課題】より高い応答性を有する磁気カプラを提供することにある。
【解決手段】第1の階層L1において巻回する薄膜コイル20と、第2の階層L2に配置され、薄膜コイル20を流れる信号電流Imによって生ずる誘導磁界Hmを検知する第1のMR素子31と、この第1のMR素子31の近傍に配置された軟磁性材料からなるヨーク41,42とを備える。第1のMR素子31は、第2の階層L2のうち、薄膜コイル20の直線領域R21と積層方向において対応する位置に配置される。ヨーク41,42は、第2の階層L2において第1のMR素子31を挟むように薄膜コイル20の巻回中心側および巻回外周側の双方に配置される。これにより、誘導磁界Hmの強度低下が抑制され、かつ、誘導磁界Hmがより平坦な強度分布となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、薄膜コイルと磁気抵抗効果素子とを備え、互いに絶縁された複数の電気回路間の信号伝達を非接触で行う磁気カプラに関する。
従来、互いに絶縁された複数の電気回路間において一方の電気回路からの信号を非接触で他方へ伝達するデバイスとしては、フォトカプラやパルストランスなどが知られている。ところが、フォトカプラは発光ダイオード(LED)の消耗劣化や電流伝送率の低下などの経時変化が顕著であるうえ信号伝送の遅延が大きい。一方、パルストランスは、巻線コイルを使うので信号伝送の遅延は小さいものの、形状や重量が大きいうえ、動作可能な温度も低いという問題を抱えている。また、パルストランスの巻線コイルを薄膜コイルに置換したカプラも存在するが、磁界を受けるコイルの能率が悪いため、消費電力が大きい。
そこで、上記のような問題点を解決するものとして磁気カプラが開発されている(例えば特許文献1〜9参照)。この磁気カプラは、一方の電気回路系からの信号線を流れる電流の変化を磁気抵抗効果素子によって非接触で検出し、他方の電気回路系へ電気信号を伝達するものであり、簡素な構成でありながら優れた動作信頼性を有するものとして注目されている。
特表2003−526083号公報 特開2001−94174号公報 特開2001−135534号公報 特開2001−135535号公報 特開2001−135536号公報 特開2001−135537号公報 特開2001−196250号公報 特開2001−93763号公報 特開昭62−40786号公報
しかしながら最近では、このような磁気カプラに対し、さらなる動作信頼性の向上のほか、省電力化や高感度化についての要求も高まってきている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、より高い応答性を有する磁気カプラを提供することにある。
本発明の第1の磁気カプラは、第1の階層において巻回する薄膜コイルと、第1の階層と異なる第2の階層に位置し薄膜コイルを流れる電流によって生ずる誘導磁界を検知する磁気抵抗効果素子と、薄膜コイルの径方向において磁気抵抗効果素子と隣り合うように配置されたヨークとを備えるようにしたものである。ここで、磁気抵抗効果素子が第1の階層と異なる第2の階層に位置するとは、第1の階層の広がりに沿って薄膜コイルを無限遠まで延在させた場合であっても磁気抵抗効果素子と重なることがない、ということである。この場合、薄膜コイルおよび磁気抵抗効果素子は、それぞれ第1および第2の階層における厚み方向の全てを占めていてもよいし、その一部を占めるようにしてもよい。また、第1および第2の階層は、互いに隣接していても良いし、離間していてもよい。また、薄膜コイルの径方向とは、薄膜コイルの巻回中心側と巻回外周側とを結ぶ方向であり、巻回方向と直交する方向でもある。
本発明の第2の磁気カプラは、第1の階層において巻回する薄膜コイルと、第1の階層と異なる第2の階層に各々位置し薄膜コイルを流れる電流によって生ずる誘導磁界により各々の抵抗値が変化する第1から第4の磁気抵抗効果素子と、薄膜コイルの径方向において第1から第4の磁気抵抗効果素子と隣り合うように配置されたヨークとを備え、誘導磁界の発生により、第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値は第3および第4の磁気抵抗効果素子の抵抗値の増減と反対向きに変化するようにしたものである。
本発明の第1および第2の磁気カプラでは、ヨークが、薄膜コイルの径方向において磁気抵抗効果素子と隣り合う位置に存在するので、薄膜コイルから発生する誘導磁界の強度低下が抑制され、磁気抵抗効果素子に対してその誘導磁界が効率的に及ぶこととなる。特に、第2の磁気カプラでは、第1から第4の磁気抵抗効果素子を備えるようにしたので、それらをブリッジ接続することで、薄膜コイルを流れる電流の変化がより高精度に検出される。
本発明の第1の磁気カプラでは、薄膜コイルが巻回方向において直線状に延在する複数の直線パターンが占める直線領域を含み、磁気抵抗効果素子が積層方向においてその直線領域と対応する位置に設けられているとよい。動作がより安定するからである。ここでいう積層方向とは、第1および第2の階層が広がる面と直交する方向である。
本発明の第1の磁気カプラでは、ヨークが、磁気抵抗効果素子を挟んで薄膜コイルの巻回中心側および巻回外周側の双方に配置されていることが望ましい。薄膜コイルの発生する誘導磁界が、いっそう効率的に磁気抵抗効果素子に及ぶようになるからである。その場合、薄膜コイルの径方向において、薄膜コイルの最内周端縁と最外周端縁との中心位置が、薄膜コイルの巻回外周側のヨークよりも薄膜コイルの巻回中心側のヨークに近いと、径方向において強度分布の偏りの小さい誘導磁界が磁気抵抗効果素子に及ぶようになる。また、薄膜コイルの径方向において、巻回中心側のヨークの全ての部分が、薄膜コイルの最内周端縁よりも巻回外周側に位置するようにしたり、巻回外周側に位置する前記ヨークの巻回中心側の端縁が、薄膜コイルの最外周端縁よりも巻回中心側に位置するようにしたりすると、径方向における誘導磁界の強度分布の偏りが低減される。
本発明の第1の磁気カプラでは、ヨークは、磁気抵抗効果素子と同じく第2の階層に配置されているとよい。ヨークが磁気抵抗効果素子と異なる階層にある場合と比べ、薄膜コイルの発生する誘導磁界が、より効率よく磁気抵抗効果素子に及ぶようになるからである。
本発明の第1の磁気カプラでは、ヨークが薄膜コイルの巻回方向に沿った向きの磁化容易軸を有すると薄膜コイルの誘導磁界によって磁化されやすくなり、より効率的にその誘導磁界を磁気抵抗効果素子へガイドすることとなる。その場合、ヨークは、その長手方向が薄膜コイルの巻回方向と一致するように、例えば矩形状をなすように延在しているとよい。形状磁気異方性により、ヨークの磁化容易軸が安定するからである。また、ヨークの磁化容易軸に沿った向きのスピンを有する反強磁性層をさらに備えると、ヨークが単磁区化する方向へ向かい、ヨーク自体の磁気的な履歴(ヒステリシス)による悪影響が抑制される。あるいは、ヨークに対し、その磁化容易軸に沿った向きのバイアス磁界を付与する強磁性層を設けることで、ヨークの単磁区化を図るようにしてもよい。
本発明の第1の磁気カプラでは、ヨークが、それぞれ薄膜コイルの巻回方向に沿って延在し、かつ、薄膜コイルの径方向において互いに隣在し合うように分割して配設された複数のヨークパターンからなるようにしてもよい。その場合には分割しない場合と比べてヨーク全体の形状磁気異方性が向上することにより、磁気抵抗効果素子に及ぶ誘導磁界の安定化が期待される。
本発明の第1の磁気カプラでは、ヨークが、積層方向において、軟磁性層と絶縁層とが交互に複数積層された積層構造を有するようにするとよい。ある程度の磁気ボリューム(磁気膜厚)が確保される一方、反磁界の発生が抑制されるからである。また、誘導磁界の検出感度を向上させるため、薄膜コイルの巻回方向に沿って、または薄膜コイルの径方向に延在する複数の帯状パターンを有し、それら複数の帯状パターンが直列に接続されたものを磁気抵抗効果素子としてもよい。
本発明の第1および第2の磁気カプラによれば、ヨークを、薄膜コイルの径方向において磁気抵抗効果素子と隣り合う位置に配置したので、薄膜コイルから発生する誘導磁界の強度低下を抑制し、その誘導磁界を磁気抵抗効果素子に対して効率的に及ぼすことができる。よって、より微小な電流を薄膜コイルに流した場合であっても誘導磁界を正確に検出することができる。したがって、より低い消費電力によって、互いに絶縁された複数の電気回路間の信号伝達を非接触で行うことができる。特に、第2の磁気カプラによれば、第1から第4の磁気抵抗効果素子を備えるようにしたので、それらをブリッジ接続することで薄膜コイルを流れる電流の変化をより高精度に検出することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
最初に、図1および図2を参照して、本発明における第1の実施の形態としての磁気カプラの構成について説明する。図1は、本実施の形態の磁気カプラの構成を表す平面図である。図2(A)は、図1に示した磁気カプラの要部を拡大した平面図であり、図2(B)は、図2(A)のIIB−IIB線に沿った矢視方向の断面図である。なお、図1に示した信号電流Imおよび誘導磁界Hmの矢印の方向は、磁気抵抗効果素子31〜34(後出)との相対的な方向を示している。この磁気カプラは、ある電気回路からの信号を、電気的に非接触な状態で他の電気回路へ伝達するデバイスであり、必要な信号を伝達しつつノイズを遮断するのに有効な手段である。
図1に示したように、本実施の形態の磁気カプラは、基体10上の、X−Y平面に沿って広がる第1の階層L1(図2(B))において巻回する薄膜コイル20と、第1の階層L1の上層である第2の階層L2において薄膜コイル20と対応する領域に位置する第1〜第4の磁気抵抗効果(MR;Magneto-Resistive effect)素子31〜34と、第2の階層L2において薄膜コイル20の巻回中心側および巻回外周側に配置されたヨーク41〜44とを備えている。第1の階層L1において、薄膜コイル20は絶縁層12によって覆われており、第2の階層L2において、ヨーク41〜44および第1〜第4のMR素子31〜34は共に絶縁層13によって覆われている(図2(B))。なお、図1および図2では、第1から第4のMR素子31〜34を繋ぐ配線パターンの図示は省略している。
基体10は、磁気カプラ全体を支持する矩形状の基板であり、例えば、ガラス、硅素(Si)または酸化アルミニウム(Al)などによって構成されている。なお、基体10を覆うように、例えば酸化硅素(SiO)などの絶縁層11を設けるようにしてもよい。
薄膜コイル20は、2つの端子20S,20Eを両端に備え、巻回中心側の端子20Sから巻回外周側の端子20Eへ向かうように、第2の階層L2の側から眺めた場合に例えば反時計回りに巻回した薄膜導電層であり、例えば銅(Cu)などの高導電性材料によって構成されている。薄膜コイル20が形成された領域は、一対の直線領域R21と、それらを繋ぐ一対の曲線領域R22とに分類される。直線領域R21は、X軸方向に沿って直線状に延在すると共にY軸方向において所定の間隔で配置された複数の直線パターン21によって占められた領域である。一方の曲線領域R22は、複数の直線パターン21の一端同士を繋ぐように形成された曲線状をなす曲線パターン22によって占められた領域である。ここで、複数の直線パターン21は、各々の断面積が長手方向(X軸方向)において均一であり、かつ互いに同一であると共に、互いに等間隔で配列されていることが望ましい。
第1および第2のMR素子31,32は、積層方向において一方の直線領域R21と対応する位置に配置されており、第3および第4のMR素子33,34は、積層方向において他方の直線領域R21と対応する位置に配置されている(図1参照)。
図1および図2に示したように、第1のMR素子31は、一対の端子31S,31Eの間において互いに直列接続された複数の帯状パターン311を有している。帯状パターン311は、薄膜コイル20の径方向(Y軸方向)に延在すると共に薄膜コイル20の巻回方向(X軸方向)において互いに隣在し合うように配設されている。すなわち、第1のMR素子31は、端子31Sと端子31Eとの間で長手方向が径方向となるように互いに平行配置された複数の帯状パターン311が、接続部分312を介してつづら折り状に連なって構成されている。第2〜第4のMR素子32〜34についてもこれと同様の構成である。すなわち、第2〜第4のMR素子32〜34は、それぞれ、一対の端子32S,32E、一対の端子33S,33Eまたは一対の端子34S,34Eの間において帯状パターン321,331,341が接続部分(図示せず)を介してつづら折り状に連なるように直列接続された構成となっている。なお、図1および図2では、第1〜第4のMR素子31〜34がそれぞれ9つの帯状パターンを有する場合を示しているが、その数はそれに限定されるものではない。
第1〜第4のMR素子31〜34における帯状パターン311,321,331,341は、それぞれに一定の読出電流を流したときに、いずれも薄膜コイル20を流れる信号電流Imにより生ずる誘導磁界Hmに応じた抵抗値の変化を示す。その場合、帯状パターン311,321の抵抗値の変化と、帯状パターン331,341の抵抗値の変化とは互いに逆方向となる。すなわち、帯状パターン311,321の抵抗値が仮に増加したとすれば、帯状パターン331,341の抵抗値は減少するという関係となっている。より具体的には、信号電流Imが端子20Sから端子20Eへ向かうように薄膜コイル20を流れると、第1および第2のMR素子31,32に対しては誘導磁界Hmが+Y方向へ付与される一方、第3および第4のMR素子33,34に対しては誘導磁界Hmが−Y方向へ付与されることとなる。
次に、図3を参照して、帯状パターン311,321,331,341の構成について、より詳しく説明する。図3は、帯状パターン311,321,331,341の構成を分解して表す分解斜視図である。なお、帯状パターン311,321,331,341は全て同一の構成である。
帯状パターン311,321,331,341はスピンバルブ構造をなすものであり、図3(A)に示したように、例えば+Y方向に固着された磁化J61を有する固着層61と、特定の磁化を示さない中間層62と、誘導磁界Hmの大きさや向きに応じて磁化J63が変化する自由層63とが順に積層された構造となっている。自由層63の磁化容易軸AE63はY軸と平行である。なお、図3(A)は、誘導磁界Hmを印加しない無負荷状態(すなわち、外部磁界が零の状態)を示している。この場合には、自由層63の磁化方向J63は、自らの磁化容易軸AE63と平行をなし、かつ、固着層61の磁化J61とほぼ平行な状態となっている。
自由層63は、ニッケル鉄合金(NiFe)などの軟磁性材料により構成されている。中間層62は、銅(Cu)により構成され、上面が固着層61と接すると共に下面が自由層63と接している。中間層62は、銅のほか、金(Au)などの導電率の高い非磁性金属により構成することができる。なお、固着層61の上面(中間層62と反対側の面)および自由層63の下面(中間層62と反対側の面)は、それぞれ図示しない保護膜によって保護されている。また、固着層61と自由層63との間には磁化方向J61における交換バイアス磁界Hin(以下、単に「交換バイアス磁界Hin」と記す。)が生じており、中間層62を介して互いに作用し合っている。交換バイアス磁界Hinの強度は、固着層61と自由層63との相互間隔(すなわち中間層62の厚み)に応じて自由層63のスピン方向が回転することにより変化する。したがって、交換バイアス磁界Hinを見かけ上、零とすることもできる。また、図3(A)では、下から自由層63、中間層62、固着層61の順に積層された場合の構成例を示しているが、これに限定されず、反対の順序で構成するようにしてもよい。
図3(B)に、固着層61の詳細な構成を示す。固着層61は、例えば中間層62の側から磁化固定膜64と反強磁性膜65と保護膜66とが順に積層された構成となっている。磁化固定膜64はコバルト(Co)やコバルト鉄合金(CoFe)などの強磁性材料によって構成されており、この磁化固定膜64の示す磁化の向きが固着層61全体としての磁化J61の向きとなる。一方、反強磁性膜65は、白金マンガン合金(PtMn)やイリジウムマンガン合金(IrMn)などの反強磁性材料により構成されている。反強磁性膜65は、+Y方向のスピン磁気モーメントと、それとは反対方向(−Y方向)のスピン磁気モーメントとが完全に打ち消し合った状態にあり、磁化固定膜64の磁化の向き(すなわち、固着層61の磁化J61の向き)を固定するように作用している。保護膜66は、タンタル(Ta)やハフニウム(Hf)などの比較的化学的に安定な非磁性材料からなり、磁化固定膜64や反強磁性膜65などを保護するものである。
以上のような構造を有する帯状パターン311,321,331,341では、誘導磁界Hmの印加により自由層63の磁化J63が回転し、それによって磁化J63と磁化J61との相対角度が変化する。その相対角度は、誘導磁界Hmの大きさや向きによって決まるものである。すなわち、帯状パターン311,321,331,341に対し、誘導磁界Hmの、磁化J61と平行または逆平行な成分(+Y方向または−Y方向の成分)が付与されると、図3(A)に示した無負荷状態から磁化J63の向きが+Y方向または−Y方向へ傾き、帯状パターン311,321,331,341の抵抗値の増減が生じる。より具体的には、+Y方向の誘導磁界Hmが付与されると磁化J63は+Y方向に傾き、磁化J61と平行な状態に近づくので帯状パターン311,321,331,341の抵抗値は減少する。反対に、−Y方向の誘導磁界Hmが付与されると磁化J63は−Y方向に傾き、磁化J61と逆平行な状態に近づくので帯状パターン311,321,331,341の抵抗値は増大する。
ヨーク41〜44は、パーマロイ(NiFe)、コバルト鉄ニッケル(CoFeNi)合金、鉄硅素合金(FeSi)、センダスト、ニッケル−亜鉛(NiZn)フェライト、マンガン−亜鉛(MnZn)フェライト、などの高い透磁率を有する軟磁性材料によって構成され、薄膜コイル20を流れる信号電流Imによって生じる誘導磁界Hmを、第1〜第4のMR素子31〜34に向かうようにガイドする機能を有するものである。ヨーク41,42は、薄膜コイル20の径方向(Y軸方向)において第1および第2のMR素子31,32を挟むように対向配置されている。同様に、ヨーク43,44は、薄膜コイル20の径方向(Y軸方向)において第1および第2のMR素子31,32を挟むように対向配置されている。
ここで、ヨーク41〜44は、積層方向において直線領域R21と重複する位置に設けられていてもよいし、重複しない位置に設けられていてもよい。但し、薄膜コイル20の巻回中心側のヨーク41,43は、薄膜コイルの巻回外周側のヨーク42,44よりも直線領域R21のY軸方向の中心位置CLの近くに設けられていることが望ましい。すなわちヨーク41とヨーク42との関係についていえば、図2(B)に示したように、Y軸方向において、薄膜コイル20の最内周端縁(最内周に位置する直線パターン21における巻回中心側の側面位置)21T1と最外周端縁(最外周に位置する直線パターン21における巻回外周側の側面位置)21T2との中心位置CLが、薄膜コイル20の巻回外周側のヨーク42よりも薄膜コイル20の巻回中心側のヨーク41に近いことが望ましい。第1および第2のMR素子31,32に及ぶ誘導磁界Hmの強度分布が、Y軸方向においてより平坦化された(偏りの小さな)ものとなるからである。ヨーク43とヨーク44との関係についても同様である。上記の場合、Y軸方向において、巻回中心側のヨーク41は最内周に位置する直線パターン21の側面位置21T1よりも巻回外周側に位置するようにするとよい。すなわち図2(B)に示したように、ヨーク41における巻回中心側の側面位置41T1が最内周の直線パターン21の側面位置21T1よりも巻回外周側に位置するようにするとよい。ヨーク43についても同様である。また、図2(B)に示したように、巻回外周側のヨーク42は、その巻回中心側の端縁42T1が、最外周に位置する直線パターン21の側面位置21T2よりも巻回中心側に位置することが望ましい。ヨーク44についても同様である。
さらに、ヨーク41〜44は、各々の磁化容易軸Meが薄膜コイル20の巻回方向(ここではX軸方向)に沿った向きとなっている。これにより、磁化容易軸Meが他の向きである場合と比べ、薄膜コイル20からの誘導磁界Hmによってヨーク41〜44が磁化されやすくなり、より効率的にその誘導磁界Hmが第1〜第4のMR素子31〜34へガイドされることとなる。特に、ヨーク41〜44は、その長手方向が薄膜コイル20の巻回方向と一致するように延在しているので、形状磁気異方性により磁化容易軸Meの向きが安定している。
さらに、この磁気カプラでは、ヨーク41〜44に対し、各々の磁化容易軸Meに沿った向きのバイアス磁界を付与する一対の永久磁石層51〜54をさらに備えている。これにより、ヨーク41〜44が単磁区化する方向へ向かうことで残留磁化が低減され、ヨーク41〜44自体の磁気的な履歴(ヒステリシス)による悪影響が抑制される。一対の永久磁石層51〜54は、ヨーク41〜44と同じく第2の階層L2に位置することが望ましく、ヨーク41〜44および第1〜第4のMR素子31〜34と共に絶縁層13によって覆われている。
この磁気カプラでは、図4に示したように、第1〜第4のMR素子31〜34がブリッジ接続されている。具体的には、第1および第3のMR素子31,33の一端同士が第1の接続点P1において接続され、第2および第4のMR素子32,34の一端同士が第2の接続点P2において接続され、第1のMR素子31の他端と第4のMR素子34の他端とが第3の接続点P3において接続され、第3のMR素子33の他端と第2のMR素子32の他端とが第4の接続点P4において接続されている。なお図4は、本実施の形態の磁気カプラにおける回路構成を表したものである。
以下、図4を参照して、信号電流Imによって形成される誘導磁界Hmを検出する方法について説明する。
図4において、まず、誘導磁界Hmが印加されていない状態を考える。ここで読出電流i0をこのブリッジ回路に流したときの第1〜第4のMR素子31〜34の各抵抗値をR1〜R4とする。電源Vccからの読出電流i0は、第2の接続点P2で読出電流i1および読出電流i2の2つに分流される。そののち、第2のMR素子32と第3のMR素子33とを通過した読出電流i1と、第4のMR素子34と第1のMR素子31とを通過した読出電流i2とが第1の接続点P1において合流する。この場合、第2の接続点P2と第1の接続点P1との間の電位差Vは、
V=i1×R2+i1×R3=i2×R4+i2×R1
=i1×(R2+R3)=i2×(R4+R1) ……(1)
と表すことができる。
また、第4の接続点P4における電位V3および第3の接続点P3における電位V4は、それぞれ、
V2=V−i1×R2
V4=V−i2×R4
と表せる。よって、第4の接続点P4と第3の接続点P3との電位差V0は、
V0=V4−V2
=(V−i2×R4)−(V−i1×R2)
=i1×R2−i2×R4 ……(2)
となる。ここで、(1)式および(2)式から、
V0=R2/(R2+R3)×V−R4/(R4+R1)×V
={R2/(R2+R3)−R4/(R4+R1)}×V ……(3)
となる。このブリッジ回路では、外部磁界である誘導磁界Hmが印加されたときに、上記の式(3)で表された第4の接続点P4と第3の接続点P3との電位差V0を測定することにより、抵抗変化量が得られる。ここで、誘導磁界Hmが印加されたときに、抵抗値R1〜R4がそれぞれ変化量ΔR1〜ΔR4だけ変化したとすると、すなわち、誘導磁界Hmを印加後の抵抗値R1〜R4が、それぞれ
R1=R1+ΔR1
R2=R2+ΔR2
R3=R3+ΔR3
R4=R4+ΔR4
であるとすると、誘導磁界Hmの印加時における電位差V0は、式(3)より、
V0={(R2+ΔR2)/(R2+ΔR2+R3+ΔR3)−(R4+ΔR4)/(R4+ΔR4+R1+ΔR1)}×V ……(4)
となる。この電流センサでは、第1および第2のMR素子31,32の抵抗値R1,R2と、第3および第4のMR素子33,34の抵抗値R3,R4とは互いに逆方向の変化を示すように構成されているので、変化量ΔR4と変化量ΔR1とが打ち消し合うと共に、変化量ΔR3と変化量ΔR2とが打ち消し合うこととなる。このため、誘導磁界Hmの印加前後を比較した場合、式(4)の各項における分母の増加はほとんど無い。一方、各項の分子については、変化量ΔR2と変化量ΔR4とが必ず反対の符号を有するので増減が現れることとなる。
仮に、第1〜第4のMR素子31〜34の全てが完全に同一の特性を有するものとした場合、すなわち、R1=R2=R3=R4=R、かつ、ΔR1=ΔR2=−ΔR3=−ΔR4=ΔRであるとした場合、式(4)は、
V0={(R+ΔR)/(2×R)−(R−ΔR)/(2×R)}×V
=(ΔR/R)×V
となる。
このように、ΔR/R等の特性値について既知である第1〜第4のMR素子31〜34を用いるようにすれば、誘導磁界Hmの大きさを検出することができ、その誘導磁界Hmを発生する信号電流Imの大きさを推定することができる。すなわち、この磁気カプラによれば、薄膜コイル20をある電気回路に接続して信号電流Imを流すと共に、第1〜第4のMR素子31〜34からなるブリッジ回路に読出電流i0を供給することで、信号電流Imの変化が読出電流i0の変化に現れることとなる。したがって、互いに絶縁された複数の電気回路間の信号伝達を非接触で行うことができる。
本実施の形態の磁気カプラでは、第1〜第4のMR素子31〜34を面内方向において挟むように、軟磁性材料からなるヨーク41〜44を薄膜コイル20の巻回中心側および巻回外周側の双方に配置したので、薄膜コイル20から発生する誘導磁界Hmの強度低下を抑制し、その誘導磁界Hmを第1〜第4のMR素子31〜34に対して効率的に及ぼすことができる。よって、より微小な信号電流Imであっても誘導磁界Hmを正確に検出することができる。したがって、従来よりも省電力化を図ることができる。特に、ヨーク41〜44を、第1〜第4のMR素子31〜34と同じく第2の階層L2に配置するようにしたので、第2の階層L2以外にある場合と比べ、誘導磁界Hmが、より効率的に第1〜第4のMR素子31〜34に及ぶようになる。なお、特許文献1には、コイルと電流センサとの両方の近傍に配置されて磁場コンセントレータとして機能する磁性材料層に関する記載があるが、その磁性材料層の具体的な配置位置が示されていないため、十分な効果が得られるかどうか不明である。
また、本実施の形態の磁気カプラでは、薄膜コイル20が複数の直線パターン21を含み、それらが占める直線領域R21と積層方向において対応する位置に第1〜第4のMR素子31〜34を設けるようにしたので、曲線パターン22が占める曲線領域R22に対応した位置に設けた場合と比べ、安定した検出動作が発揮される。
また、本実施の形態の磁気カプラでは、薄膜コイル20の径方向における薄膜コイル20の最内周端縁と最外周端縁との中心位置CLが、薄膜コイル20の巻回外周側のヨーク42,44よりも薄膜コイル20の巻回中心側のヨーク41,43に近いので、第1〜第4のMR素子31〜34に対し、径方向において強度分布の偏りの小さい誘導磁界Hmが及ぶようになる。したがって、薄膜コイル20の径方向に延びる帯状パターン311,321,331,341において、径方向の全ての部分に亘って自由層63の磁化J63が誘導磁界Hmに応じてほぼ一定の向きとなり、より正確な信号伝達を行うことができる。
また、本実施の形態の磁気カプラでは、第1から第4のMR素子31〜34を用いてそれらをブリッジ接続するようにしたので、薄膜コイル20を流れる信号電流Imの変化をより高精度に検出することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図5および図6を参照して、本発明における第2の実施の形態としての磁気カプラについて説明する。図5(A)は、本実施の形態の磁気カプラの要部(第1のMR素子31の周辺)の平面構成を表しており、上記第1の実施の形態の図2(A)に対応するものである。また、図5(B)は、図5(A)のVB−VB線に沿った矢視方向の断面図であり、上記第1の実施の形態の図2(B)に対応するものである。
この磁気カプラでは、上記第1の実施の形態の磁気カプラと異なり、第1〜第4のMR素子31〜34に含まれる帯状パターン311,321,331,341がY軸方向ではなくX軸方向に延在している。帯状パターン311,321,331,341では、図6に示したように、それぞれ、固着層61の磁化J61が+Y方向を向き、無負荷状態での自由層63の磁化J63は−X方向に向いている。
本実施の形態の磁気カプラにおいても、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。特に、ヨーク41〜44の存在により、複数の帯状パターン311,321,331,341の各々に及ぶ誘導磁界Hmの強度が高まるだけでなく偏りも小さくなるので、隣り合う帯状パターン311,321,331,341同士の抵抗値のばらつきが低減される。よって、より正確な信号伝達を行うことができる。
本発明の具体的な実施例について説明する。
(第1の実施例)
図7は、図1および図2に示した磁気カプラにおける、巻回方向と直交する断面(Y−Z平面)の誘導磁界Hmの強度分布を表した特性図である。図7において、横軸がY軸に対応し、縦軸がX軸に対応している。
ここで、薄膜コイル20については、ターン数を30とすると共に、銅からなる2つの導電層が2μmの絶縁層を挟んで対向配置された3層構造とした。薄膜コイル20の各導電層では、各ターンの厚さを2μm、各ターンの幅を8.5μm、各ターン同士の間隔を2.5μmとした。また、薄膜コイル20の各導電層には27mAの信号電流Imを流すようにした。
一方、ヨーク41〜44は、いずれも同じ構成である。具体的には、厚さが0.15μm、幅が45μmであり、パーマロイからなり、透磁率μが2000である。巻回中心側のヨーク41,43と巻回外周側のヨーク42,44との間隔はいずれも250μmとし、ヨーク41とヨーク43との間隔は60μmとした。また、薄膜コイル20とヨーク41〜44との、積層方向(Z軸方向)の距離は40μmとした。
図7に示したように、薄膜コイル20の下側ではヨークを設けなかったことから、誘導磁界Hmの強度が薄膜コイル20から遠ざかるほど単調に減少していくと共に、Y軸方向では、誘導磁界Hmが中心位置CLにおいて最も強く、巻回中心側および巻回外周側へ向かうほど小さくなっており、強度分布の偏りが大きい。これに対し、薄膜コイル20の上側ではヨーク41〜44を設けたことから、第1〜第4のMR素子31〜34に及ぶ誘導磁界Hmが、薄膜コイル20の下方へ(−Z方向へ)同じ距離だけ離れた位置での誘導磁界Hmよりも強くなっていることが確認できる。さらに、ヨーク41〜44の存在により、第1〜第4のMR素子31〜34に及ぶ誘導磁界Hmが、Y軸方向において均質化された、偏りの小さな分布となっていることがわかる。
但し、図7では、ヨーク41とヨーク42とが中心位置CLから等距離にあり、ヨーク42とヨーク44とが中心位置CLから等距離にあるので、誘導磁界Hmの強度は、ヨーク41,43の近傍よりもヨーク42,44の近傍のほうが大きくなっている。図8は、その様子の理解を容易にするグラフであり、第2の階層L2におけるY軸方向の誘導磁界Hmの強度分布を表している。図8において、横軸は、薄膜コイル20の巻回中心の位置(ヨーク41とヨーク43との中間位置)を原点(0)とする径方向(Y軸方向)の位置を表し、縦軸は誘導磁界Hmを表している。横軸における0は、薄膜コイル20の巻回中心の位置を表す(ヨーク41とヨーク43との中間位置でもある)。領域R71はヨーク41,43の存在する位置に対応し、領域R72はヨーク42,44の存在する位置に対応し、その間の領域R73は第1〜第4のMR素子31〜34の配置される位置に対応している。図8において、矢印P71で示した位置での誘導磁界Hmよりも矢印P72で示した位置での誘導磁界Hmのほうが大きいことがわかる。
(第2の実施例)
そこで、ヨーク41,43の位置を、巻回外周側へ20μm移動させた場合の誘導磁界Hmの強度分布について調べた。図9および図10にその結果を示す。図9は図7の左側半分に対応するものであり、図10は図8に対応するものである。
図9および図10に示したように、ヨーク41,43の位置を巻回外周側へ移動させることで、ヨーク41,43とヨーク42,44との間に挟まれた領域R73において、ほぼ平坦な誘導磁界Hmの強度分布を示すようになった(矢印P71での誘導磁界Hmと矢印P72での誘導磁界Hmとがほぼ一致するようになった)。すなわち、本発明の磁気カプラでは、薄膜コイル20の径方向における薄膜コイル20の最内周端縁と最外周端縁との中心位置CLを、薄膜コイル20の巻回外周側のヨーク42,44よりも薄膜コイル20の巻回中心側のヨーク41,43に近づけることで第1〜第4のMR素子31〜34に対し、より平坦な強度分布の誘導磁界Hmを付与可能であることが確認できた。
以上、いくつかの実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態等では、第1〜第4の磁気抵抗効果素子として巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)を用いる場合について説明したが、これに限定されず、例えばトンネル磁気抵抗効果素子(TMR素子)を用いるようにしてもよい。また、上記実施の形態等では4つの磁気抵抗効果素子を備える例を挙げたが、その数は特に限定されるものではない。
また、上記実施の形態等では、ヨークとして一体構造のものを用いるようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、図11に示したヨーク80のように、それぞれ薄膜コイル20の巻回方向(ここではX軸方向)に沿って延在し、かつ、薄膜コイル20の径方向(ここではY軸方向)において互いに隣在し合うように分割して配設された複数のヨークパターン81からなるものとしてもよい。各ヨークパターン81は、高い透磁率の軟磁性材料によって構成され、それぞれの長手方向(X軸方向)に沿った磁化容易軸を有するようにする。また、各ヨークパターン81同士の間には非磁性層82を設けるようにする。こうした場合には、一体構造のものと比べ、ヨーク全体の形状磁気異方性が向上することにより、MR素子に及ぶ誘導磁界の安定化が期待される。
あるいは、図12に示したヨーク90のように、積層方向(ここではZ軸方向)において、軟磁性層91と非磁性層92とが交互に複数積層された積層構造を有するようにするとよい。ある程度の磁気ボリューム(磁気膜厚)が確保される一方、一体構造のものと比べて長手方向端部での反磁界の発生が抑制され、MR素子に及ぶ誘導磁界の強度が向上するからである。
また、上記実施の形態等では、例えば図2(B)に示したように、第1の階層L1と第2の階層L2とが互いに接するように設けられた場合について説明したが、これに限定されず、互いに離間して設けられていてもよい。すなわち、第1の階層L1と第2の階層L2との間に他の階層(第3の階層)を設けるようにしてもよい。但し、MR素子31〜34が、薄膜コイル20を流れる信号電流Imによって生ずる誘導磁界Hmを検知可能であることが必要である。さらに、基体10の側から順に第1の階層L1と第2の階層L2とを積層するようにしたが、その積層順序はこれに限定されるものではない。
また、上記実施の形態等では、一対の永久磁石層51〜54を備えることによって各ヨークに対し所定のバイアス磁界を付与する例について説明したが、それらの永久磁石層51〜54を設けるかわりに、例えば図13に表した構成としてもよい。すなわち、ヨーク41〜44の磁化容易軸Meに沿った+X方向および−X方向のスピン磁気モーメントを有する反強磁性層55を、例えばヨーク41〜44の各々の上面と接するように積層することでヨーク41〜44の単磁区化を図るようにしてもよい。
本発明の磁気カプラは、例えば通信用信号アイソレータとして、入出力間の絶縁やノイズ遮断を行う場合に用いることができる。具体的には、例えばスイッチング電源における1次側と2次側との信号の絶縁を行う部品としての使用が考えられる。この通信用信号アイソレータとしては、従来フォトカプラやパルストランスが用いられているが、本発明の磁気カプラは応答性に優れる(信号伝送の遅延が少ない)、使用可能温度範囲が広い、経年変化が小さいなどの利点を有することから、それらの代替品としての利用が期待できる。
本発明における第1の実施の形態としての磁気カプラの構成を表す平面図である。 図1に示した磁気カプラの要部を拡大した平面図および断面図である。 図1に示した磁気カプラにおける帯状パターンの構成を表す分解斜視図である。 図1に示した磁気カプラにおける回路図である。 本発明における第2の実施の形態としての磁気カプラの要部構成を表す平面図および断面図である。 図5に示した磁気カプラにおける帯状パターンの構成を表す分解斜視図である。 図1に示した磁気カプラの第1の実施例における、巻回方向と直交する断面(Y−Z平面)の誘導磁界Hmの強度分布を表した特性図である。 図1に示した磁気カプラの第1の実施例における、第2の階層L2でのY軸方向の誘導磁界Hmの強度分布を表している。 図1に示した磁気カプラの第2の実施例における、巻回方向と直交する断面(Y−Z平面)の誘導磁界Hmの強度分布を表した特性図である。 図1に示した磁気カプラの第2の実施例における、第2の階層L2でのY軸方向の誘導磁界Hmの強度分布を表している。 本発明の磁気カプラにおけるヨークの第1の変形例を表す斜視図である。 本発明の磁気カプラにおけるヨークの第2の変形例を表す分解斜視図である。 本発明の磁気カプラにおけるヨークに、単磁区化を図るための反強磁性層を設けるようにした構成例を表す斜視図である。
符号の説明
10…基体、11〜13…絶縁層、20…薄膜コイル、20S,20E…端子、R21…直線領域、21…直線パターン、R22…曲線領域、22…曲線パターン、31〜34…第1〜第4の磁気抵抗効果素子、311,321,331,341…帯状パターン、
41〜44…ヨーク、51〜54…永久磁石層、55…反強磁性層、61…固着層、62…中間層、63…自由層。

Claims (15)

  1. 第1の階層において巻回する薄膜コイルと、
    前記第1の階層と異なる第2の階層に位置し、前記薄膜コイルを流れる電流によって生ずる誘導磁界を検知する磁気抵抗効果素子と、
    前記薄膜コイルの径方向において前記磁気抵抗効果素子と隣り合うように配置されたヨークと
    を備えたことを特徴とする磁気カプラ。
  2. 前記薄膜コイルは巻回方向において直線状に延在する複数の直線パターンが占める直線領域を含み、前記磁気抵抗効果素子が積層方向において前記直線領域と対応する位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気カプラ。
  3. 前記ヨークは、前記磁気抵抗効果素子を挟んで前記薄膜コイルの巻回中心側および巻回外周側の双方に配置されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の磁気カプラ。
  4. 前記薄膜コイルの径方向において、前記薄膜コイルの巻回中心側の前記ヨークは、前記薄膜コイルの巻回外周側の前記ヨークよりも前記薄膜コイルの最内周端縁と最外周端縁との中心位置に近い
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気カプラ。
  5. 前記薄膜コイルの径方向において、前記薄膜コイルの巻回中心側の前記ヨークは、前記薄膜コイルの最内周端縁よりも巻回外周側に位置する
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の磁気カプラ。
  6. 前記薄膜コイルの径方向において、前記薄膜コイルの巻回外周側に位置する前記ヨークは、その巻回中心側の端縁が、前記薄膜コイルの最外周端縁よりも巻回中心側に位置する
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  7. 前記ヨークは、前記第2の階層に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  8. 前記ヨークは、前記薄膜コイルの巻回方向に沿った向きの磁化容易軸を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  9. 前記ヨークは、その長手方向が前記薄膜コイルの巻回方向と一致するように延在していることを特徴とする請求項8に記載の磁気カプラ。
  10. 前記ヨークは、各々が前記薄膜コイルの巻回方向に沿って延在し、かつ、前記薄膜コイルの径方向において互いに隣在し合うように分割して配設された複数のヨークパターンからなることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  11. 前記ヨークは、積層方向において、軟磁性層と絶縁層とが交互に複数積層された積層構造を有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  12. 前記ヨークの磁化容易軸に沿った向きの磁気モーメントを有する反強磁性層をさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  13. 前記ヨークに対し、その磁化容易軸に沿った向きのバイアス磁界を付与する強磁性層をさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  14. 前記磁気抵抗効果素子は、前記薄膜コイルの巻回方向に沿って、または前記薄膜コイルの径方向に延在する複数の帯状パターンを有しており、
    前記複数の帯状パターンは直列に接続されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の磁気カプラ。
  15. 第1の階層において巻回する薄膜コイルと、
    前記第1の階層と異なる第2の階層に各々位置し、前記薄膜コイルを流れる電流によって生ずる誘導磁界により各々の抵抗値が変化する第1から第4の磁気抵抗効果素子と、
    前記薄膜コイルの径方向において前記第1から第4の磁気抵抗効果素子と隣り合うように配置されたヨークと
    を備え、
    前記誘導磁界の発生により、前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値は前記第3および第4の磁気抵抗効果素子の抵抗値の増減と反対向きに変化する
    ことを特徴とする磁気カプラ。
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