JP5440837B2 - 信号伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を利用して、互いに絶縁された複数の電気回路間の信号伝達を非接触で行う信号伝達装置に関する。
従来、互いに絶縁された複数の電気回路間において一方の電気回路からの信号を非接触で他方へ伝達するデバイスとしては、フォトカプラやパルストランスなどが知られている。ところが、フォトカプラは発光ダイオード(LED)の消耗劣化や電流伝送率の低下などの経時変化が顕著であるうえ信号伝送の遅延が大きい。一方、パルストランスは、巻線コイルを使うので信号伝送の遅延は小さいものの、形状や重量が大きいうえ、動作可能な温度も低いという問題を抱えている。また、パルストランスの巻線コイルを薄膜コイルに置換したカプラも存在するが、磁界を受けるコイルの能率が悪いため、消費電力が大きい。
そこで、上記のような問題点を解決するものとして磁気抵抗効果素子を備えた信号伝達装置が開発されている(例えば特許文献1参照)。この信号伝達装置は、一方の電気回路系からの信号導線を流れる電流の変化を磁気抵抗効果素子によって非接触の状態のまま(電気的に絶縁された状態のまま)検出し、その電流変化を電気信号として他方の電気回路系へ伝達するものであり、簡素な構成でありながら優れた動作信頼性を有するものとして注目されている。
特表2003−526083号公報
ところが、特許文献1の信号伝達装置では、入力側の信号導線に流れる電流の向きを反転させることにより磁気抵抗効果素子の抵抗変化を生じさせている。このため、入力信号導線に流れる電流の方向を反転させるための回路が必要となり、全体構成の小型化を妨げる要因となっている。そのうえ、電流方向の反転のない期間は外部からのノイズ(不要な磁界)に対する磁気的な耐性が低く、信号伝達装置の誤動作を招くおそれがある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、より簡素な構成でありながら、動作信頼性に優れる信号伝達装置を提供することにある。
本発明の第1の信号伝達装置は、入力信号電流が流れることにより入力信号磁場を生ずる入力信号導線と、バイアス電流が流れることによりバイアス磁場を生ずるバイアス導線と、センシング電流が流れることによりセルフバイアス磁場を生ずると共に、入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて磁化方向が変化する磁化自由層を含む磁気抵抗効果素子とを備え、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場が、磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようにしたものである。ここで、「バイアス磁場およびセルフバイアス磁場が、磁化自由層に対して同じ方向に印加される」とは、例えばバイアス磁場のベクトルが、セルフバイアス磁場のベクトルと平行なベクトル成分(以下、「平行ベクトル成分」という。)を主に含むという意味である。「平行ベクトル成分を主に含む」とは、バイアス磁場のベクトルに含まれる平行ベクトル成分が、セルフバイアス磁場のベクトルと直交するベクトル成分よりも大きい状態を意味する。すなわち、バイアス磁場のベクトルと、セルフバイアス磁場のベクトルとのなす角度が45°未満であればよい。
本発明の第2の信号伝達装置は、入力信号電流が流れることにより入力信号磁場を生ずる入力信号導線と、バイアス電流が流れることによりバイアス磁場を生ずるバイアス導線と、センシング電流が流れることによりセルフバイアス磁場を生ずると共に入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて磁化方向が変化する磁化自由層をそれぞれ含み、それぞれの磁化自由層に印加される入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて互いに逆方向の抵抗変化を示す第1および第2の磁気抵抗効果素子と、第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値と第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に応じて出力信号を出力する差分検出器とを備え、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場が、磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようにしたものである。
本発明の第3の信号伝達装置は、入力信号電流が流れることにより入力信号磁場を生ずる入力信号導線と、バイアス電流が流れることによりバイアス磁場を生ずるバイアス導線と、センシング電流が流れることによりセルフバイアス磁場を生ずると共に、入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて磁化方向が変化する磁化自由層をそれぞれ含む第1から第4の磁気抵抗効果素子と、差分検出器とを備えるものである。ここで、第1および第2の磁気抵抗効果素子の一端同士が第1の接続点において接続され、第3および第4の磁気抵抗効果素子の一端同士が第2の接続点において接続され、第1の磁気抵抗効果素子の他端と第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続点において接続され、第2の磁気抵抗効果素子の他端と第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続点において接続されることによりブリッジ回路が形成されている。第1および第3の磁気抵抗効果素子の抵抗値は、それぞれの磁化自由層に印加される入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて互いに同じ向きに変化し、第2および第4の磁気抵抗効果素子の抵抗値は、いずれも、それぞれの磁化自由層に印加される入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて第1および第3の磁気抵抗効果素子の抵抗値とは反対向きに変化する。差分検出器により、第3の接続点と第4の接続点との間に電圧が印加されたときの第1の接続点と第2の接続点の間の電位差が検出される。バイアス磁場およびセルフバイアス磁場は、磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようになっている。
本発明の第1から第3の信号伝達装置では、バイアス導線を設けるようにしたので、入力信号電流が零、もしくは極めて零に近い場合であっても、バイアス導線から所定のバイアス磁場を各磁気抵抗効果素子に対して付与しておくことにより、外部からのノイズに対する各磁気抵抗効果素子の磁気的な耐性が高まる。さらに、磁気抵抗効果素子は、入力信号電流が流れないオフ状態と、入力信号電流が流れたオン状態とのそれぞれに対応した抵抗値を示すこととなる。したがって、入力信号電流の方向の反転操作を行うことなく磁気抵抗効果素子が安定して2つの抵抗値を出力するので、そのような電流方向を反転させるための回路が不要となり、全体構成の小型化に有利となる。そのうえ、磁気抵抗効果素子を流れるセンシング電流によって、磁化自由層に対してバイアス磁場と同じ方向のセルフバイアス磁場が印加されるようにしたので、このセルフバイアス磁場がバイアス磁場と同様の機能を発揮することとなる。
本発明の第1から第3の信号伝達装置では、バイアス導線と各磁気抵抗効果素子とが直列接続され、バイアス電流がセンシング電流として磁気抵抗効果素子に供給されるようにするとよい。駆動時の低消費電力化と共に、全体構成の簡素化に有利となるからである。
また、本発明の第1から第3の信号伝達装置では、磁化自由層に対する入力信号磁場の印加方向が、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場の印加方向と逆向きとなっているとよい。この場合、磁気抵抗効果素子から、入力信号電流が流れない状態(オフ状態)において負の出力が得られる一方、入力信号電流が流れた状態(オン状態)において正の出力が得られるので、より正確な出力信号が安定して得られやすくなるからである。
また、本発明の第1から第3の信号伝達装置では、バイアス導線の幅は、磁気抵抗効果素子の幅と異なっているとよい。それらをパターニングによって形成する場合、各々の寸法精度を向上させるのに有利な構造であるからである。特に、バイアス導線の幅が、磁気抵抗効果素子の幅よりも大きくなると、磁気抵抗効果素子に対し、その幅方向においてより均質なバイアス磁場が及ぶ。一方、バイアス導線の幅が、磁気抵抗効果素子の幅よりも小さくなると、磁気抵抗効果素子に対し、より高いピーク値を有するバイアス磁場が及ぶ。
また、本発明の第1から第3の信号伝達装置では、バイアス導線が膜面に沿って巻回する薄膜コイルからなり、磁気抵抗効果素子が、バイアス導線に沿って延在する複数の素子パターンからなるようにすることが望ましい。磁気抵抗効果素子に対してより効果的にバイアス磁場が及ぶと共に、バイアス磁場に対する磁気抵抗効果素子の感度がより向上するからである。
また、本発明の第1から第3の信号伝達装置では、入力信号導線、バイアス導線、および磁気抵抗効果素子が、それらの厚み方向において互いに重なり合うように積層されているとよい。全体構成がコンパクト化されると共に、高効率な信号伝達に有利なものとなるからである。
本発明の第1から第3の信号伝達装置によれば、バイアス導線を設けるようにしたので、駆動時において各磁気抵抗効果素子に対し所定のバイアス磁場を付与しておくことにより、外部からのノイズによる誤動作を抑制し、動作安定性を向上させることができる。さらに、各磁気抵抗効果素子の磁化自由層に及ぶバイアス磁場およびセルフバイアス磁場の印加方向を同じ方向としたので、より小さなバイアス電流であっても各磁気抵抗効果素子に対して必要なバイアス磁場を付与することができる。この結果、信号伝達処理時における消費電力の低減を図ることができる。
また、本発明の第1から第3の信号伝達装置によれば、特にバイアス導線と各磁気抵抗効果素子とを直列接続し、バイアス電流をセンシング電流として各磁気抵抗効果素子に供給するようにすれば、電源を共有することができるので、駆動時における消費電力の低減と、全体構成の簡素化とを実現することができる。なお、磁気抵抗効果素子の近傍に、バイアス導線の代わりに永久磁石を配置することによりバイアス磁場を発生させる方法も考えられるが、所定の大きさのバイアス磁場を得るには永久磁石の寸法をある程度大きくする必要があることから、全体構成の簡素化を図るうえで好ましくない。
本発明の一実施の形態としての信号伝達装置の構成を表す斜視図である。 図1に示した信号伝達装置のIIA−IIA線およびIIB−IIB線に沿った構成を表す要部断面図である。 図1に示した信号伝達装置の回路図である。 図1に示した検出回路におけるMR素子の詳細な構成を表す分解斜視図である。 図1に示した検出回路の動作点を説明するための特性図である。 図1に示した信号伝達装置において、MR素子におよぶ磁場の向きを説明するための説明図である。 図1に示した信号伝達装置において、MR素子におよぶ磁場の向きを説明するための他の説明図である。 図1に示したMR素子におけるセンシング電流とセルフバイアス磁場との関係を表す特性図である(実験例1)。 図1に示したバイアスコイルが発生するバイアス磁場の強度分布を表す特性図である(実験例2)。 図1に示した信号伝達装置における、バイアスコイルの幅とMR素子に及ぶバイアス磁場との関係を表す特性図である(実験例3)。 図1に示した信号伝達装置における、バイアスコイルの幅とMR素子に及ぶバイアス磁場との関係を表す他の特性図である(実験例4)。 図1に示した信号伝達装置における、バイアスコイルとMR素子との厚み方向の距離とバイアス磁場Hbとの関係を表す特性図である(実験例5)。 図1に示した信号伝達装置における、入力信号電流Imと電位差Vdiffとの関係を表す特性図である(実験例6)。 本発明の第1の変形例としての信号伝達装置の回路図である。 本発明の第2の変形例としての信号伝達装置の回路図である。 本発明の第3の変形例としての信号伝達装置において、MR素子におよぶ磁場の向きを説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
最初に、図1および図2を参照して、本発明における一実施の形態としての信号伝達装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態の信号伝達装置の斜視構成を表すものである。図2(A)および図2(B)は、それぞれ、図1に示した信号伝達装置のIIA−IIA切断線、またはIIB−IIB切断線に沿った矢視方向(−X方向)の断面構成を拡大して表すものである。この信号伝達装置は、ある電気回路からの信号を、電気的に非接触な状態を維持しつつ他の電気回路へ伝達するデバイスである。この信号伝達装置は、必要な信号を伝達しつつノイズを遮断するのに有効な手段である。
この信号伝達装置は、基体1上にプライマリコイル10を含む第1の階層L1と、検出回路20を含む第2の階層L2と、バイアスコイル30を含む第3の階層L3とが順に積層された積層構造を有している。基体1は、信号伝達装置全体を支持する矩形状の基板であり、例えば、ガラス、硅素(Si)または酸化アルミニウム(Al2 3 )などによって構成されるものである。なお、図2(A),2(B)に示したように、基体1を覆うように、例えば酸化硅素(SiO2 )などの絶縁層2を設けるようにしてもよい。
プライマリコイル10およびバイアスコイル30は、いずれも、例えば銅(Cu)などの高い導電率の金属材料からなる薄膜が積層面内において巻回してなる一本の薄膜導線である。なお、プライマリコイル10およびバイアスコイル30の巻回数(ターン数)は図1に示したものに限定されない。
プライマリコイル10は、2つの端子10S,10Eを両端に備え、巻回中心側の端子10Sから巻回外周側の端子10Eへ向けて、第2の階層L2の側から眺めた場合に例えば反時計回りに巻回している。
プライマリコイル10は、一対の直線領域10Lと、それらを繋ぐように設けられた一対の曲線領域10Rとを有している。直線領域10Lは、例えばX軸方向へ各々直線状に延在すると共にY軸方向において所定の間隔で配置された複数の直線部分11を含んでいる。一方、曲線領域10Rは、それら複数の直線部分11とそれぞれ繋がる曲線状をなす複数の曲線部分12を含んでいる。ここで、複数の直線部分11は、各々の断面積が長手方向(X軸方向)において均一であることが望ましい。さらに、複数の直線部分11は、互いの断面積が等しく、かつ、互いに等間隔で配列されていることが望ましい。このようなプライマリコイル10では、端子10Sから端子10Eへ向けて入力信号電流Im(後出)が流れることにより、その周囲に入力信号磁場Hm(後出)が生じるようになっている。
バイアスコイル30は、2つの端子30S,30Eを両端に備え、巻回中心側の端子30Sから巻回外周側の端子30Eへ向けて、第2の階層L2の側から眺めた場合に例えば時計回りに巻回している。バイアスコイル30は、プライマリコイル10における複数の直線部分11に沿って延在する直線部分31(31A〜31D)を含んでいる。このようなバイアスコイル30では、端子30Sからバイアス電流Ib(後出)が供給されることにより、その周囲にバイアス磁場Hb(後出)が生じるようになっている。
検出回路20は、4つの磁気抵抗効果(MR:magneto-resistive effect)素子21(21A〜21D)がブリッジ接続されたブリッジ回路である。各MR素子21(21A〜21D)は、それぞれ、プライマリコイル10における直線部分11、およびバイアスコイル30における直線部分31(31A〜31D)に沿って延在する帯状の薄膜パターンである。ここで、MR素子21A〜21Dは、それぞれ、直線部分31A〜31Dと1対1の対応関係となっている。すなわち、図2(A)に示したように、MR素子21Aは直線部分31Aと積層方向(Z軸方向)において重なり合う位置にあり、MR素子21Cは直線部分31Cと積層方向において重なり合う位置にある。同様に、図2(B)に示したように、MR素子21Bは直線部分31Bと積層方向(Z軸方向)において重なり合う位置にあり、MR素子21Dは直線部分31Dと積層方向において重なり合う位置にある。MR素子21は、プライマリコイル10およびバイアスコイル30と上記のような位置関係にあることにより、プライマリコイル10からの入力信号磁場Hmおよびバイアスコイル30からのバイアス磁場Hbの影響を受けることとなる。さらに、MR素子21には、センシング電流I(I1,I2)が供給され、自らの延在方向に流れるようになっている。MR素子21では、センシング電流I1,I2が流れることにより、自らの周囲を周回するセルフバイアス磁場Hsb(後出)が生じるようになっている。
また、各MR素子21の幅(Y軸方向の寸法)は、いずれも、直線部分31の幅と異なっていることが望ましい。MR素子21および直線部分31を形成する際に、その平面形状を高精度に加工しやすくなるからである。図2(A),2(B)に示したように、直線部分31の幅が、MR素子21の幅よりも大きくなると、MR素子21に対して印加されるバイアス磁場Hbの大きさが、幅方向においてより均質化される。一方、直線部分31の幅が、MR素子21の幅よりも小さくなると、MR素子21に対して印加されるバイアス磁場Hbのピーク値がより向上する。
検出回路20は、図3に示したように、第1の差動出力端子としての接続点P1、第2の差動出力端子としての接続点P2、バイアスコイル接続端子としての接続点P3、およびグランド端子としての接続点P4を有している。MR素子21AおよびMR素子21Bの一端同士が接続点P1において接続され、MR素子21CおよびMR素子21Dの一端同士が接続点P2において接続され、MR素子21Aの他端とMR素子21Dの他端とが接続点P3において接続され、MR素子21Bの他端とMR素子21Cの他端とが接続点P4において接続されることによりブリッジ回路が形成されている。各接続点P1〜P4は、銅などの高導電率を有する非磁性材料によって構成された薄膜パターンである。
また、図2(A),2(B)に示したように、プライマリコイル10,検出回路20,バイアスコイル30は、第1〜第3の階層L1〜L3の各々おいて、Al2 3 などからなる絶縁膜Z1〜Z3によってそれぞれ覆われており、互いに電気的に絶縁されている。但し、接続点P3は、図示しないスルーホールにより、バイアスコイル30の端子30Eと電気的に接続されている。
MR素子21では、印加される入力信号磁場Hm、バイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの向きおよび大きさに応じてそれ自身の抵抗値に変化が生じる。具体的には、MR素子21AおよびMR素子21Cの各抵抗値は、入力信号磁場Hmなどの印加磁場に応じて互いに同じ向きに変化する。MR素子21BおよびMR素子21Dの抵抗値は、いずれも、入力信号磁場Hmなどの印加磁場に応じてMR素子21AおよびMR素子21Cの抵抗値とは反対向きに変化する。すなわち、MR素子21A,21Cの抵抗値が仮に増加したとすれば、MR素子21B,21Dの抵抗値は減少するという関係となっている。MR素子21の詳細な構成については後述する。
次に、図3を参照して、図1に示した信号伝達装置の回路構成について説明する。
プライマリコイル10は、バイアスコイル30および検出回路20と電気的に絶縁されている。プライマリコイル10の端子10Sは、抵抗R1を介して電源Vdd1に接続されている。なお、抵抗R1は、プライマリコイル10へ流す電流を制限するためのものであり、必要に応じて設けるようにすればよい。また、プライマリコイル10の端子10Eは、例えばエミッタ接地型のトランジスタTr1のコレクタ端子に接続されており、トランジスタTr1のエミッタ端子がグランドGND1に接地されている。トランジスタTr1のベース端子には、入力信号SIGが入力されるようになっている。このような構成により、プライマリコイル10においては、入力信号SIGに応じて入力信号電流Imが矢印の方向へ流れることとなる。
バイアスコイル30のうち、一方の端子30Sは電源Vdd2に接続されている。他方の端子30Eは、上述したように接続点P3において検出回路20と接続されている。これにより、バイアスコイル30を流れたバイアス電流Ibが、そののちセンシング電流として検出回路20を流れるようになっている。バイアス電流Ibは、接続点P3において分流し、センシング電流I1,I2となる。センシング電流I1は、MR素子21Aを通過したのち接続点P1を経由してMR21Bへ向かい、さらにMR21Bを通過したのち接続点P4へ至る。一方のセンシング電流I2は、MR素子21Dを通過したのち接続点P2を経由してMR21Cへ向かい、さらにMR21Cを通過したのち接続点P4へ至り、そこでセンシング電流I1と合流する。このように、センシング電流I1,I2は、MR素子21A〜21Dを通過する際、バイアスコイル30の直線部分31A〜31Dを流れるバイアス電流Ibに沿って流れるようになっている。なお、図3において、矩形で表示したMR素子21A〜21Dの内部の矢印は、センシング電流I1,I2の流れる向きを表す。
さらに、この信号伝達装置では、図3に示したようにMR素子21AとMR素子21Bとの中点である接続点P1と、MR素子21CとMR素子21Dとの中点である接続点P2とがそれぞれコンパレータCOMPに接続されている。コンパレータCOMPは、接続点P1の電位と接続点P2の電位との差分(電位差)Vdiffを演算し、その値に応じた信号を出力するものである。詳細には、電位差Vdiffがしきい値Vth1以下の場合にローレベルの信号を出力し、電位差Vdiffがしきい値Vth2以上の場合にハイレベルの信号を出力するように構成されている。すなわち、コンパレータCOMPは、MR素子21A〜21Dの抵抗値に応じて出力信号OUTを出力する出力回路として機能する。例えば、MR素子21AとMR素子21Bとの接続点P1がコンパレータCOMPの非反転入力端子に接続され、MR素子21CとMR素子21Dとの接続点P2がコンパレータCOMPの反転入力端子に接続される。また、コンパレータCOMPの電源端子は電源Vdd2に接続され、コンパレータCOMPのグランド端子はグランドGND2に接地されている。さらに、コンパレータCOMPの出力端子は、エミッタ接地型のトランジスタTr2のベース端子に接続されている。トランジスタTr2において、そのエミッタ端子はグランドGND2に接続し、そのコレクタ端子は出力信号OUTが出力される出力端子となっている。トランジスタTr2のコレクタ端子は、抵抗R2を介して電源Vdd2にも接続されている。さらに、グランドGND2には、MR素子21BとMR素子21Cとの接続点P4も接続されている。
次に、図4(A),4(B)を参照して、MR素子21の構成について、より詳しく説明する。図3は、MR素子21の構成を分解して表す分解斜視図である。なお、MR素子21A〜21Dは全て同様の構成を有しているので、まとめて説明する。
MR素子21はスピンバルブ構造をなすものであり、図4(A)に示したように、例えば+Y方向に固着された磁化J61を有する固着層61と、特定の磁化を示さない非磁性の中間層62と、入力信号磁場Hmなどの印加磁場の大きさや向きに応じて磁化J63が変化する自由層63とが順に積層された構造となっている。自由層63の磁化容易軸AE63はX軸と平行であるとよい。なお、図4(A)は、入力信号磁場Hmやバイアス磁場Hbなどを印加しない無負荷状態(すなわち、外部磁場が零の状態)を示している。この場合には、自由層63の磁化方向J63は、自らの磁化容易軸AE63と平行をなし、かつ、固着層61の磁化J61とほぼ直交する状態となっている。
自由層63は、ニッケル鉄合金(NiFe)などの軟磁性材料により構成されている。中間層62は、銅(Cu)により構成され、上面が固着層61と接すると共に下面が自由層63と接している。中間層62は、銅のほか、金(Au)などの導電率の高い非磁性金属により構成することができる。中間層62は、センシング電流I1,I2の大部分が流れるパスラインとしても機能する。なお、固着層61の上面(中間層62と反対側の面)および自由層63の下面(中間層62と反対側の面)は、それぞれ図示しない保護膜によって保護されていてもよい。また、固着層61と自由層63との間には磁化方向J61における交換バイアス磁界Hin(以下、単に「交換バイアス磁界Hin」と記す。)が生じており、中間層62を介して互いに作用し合っている。交換バイアス磁界Hinの強度は、固着層61と自由層63との相互間隔(すなわち中間層62の厚み)に応じて自由層63のスピン方向が回転することにより変化する。したがって、交換バイアス磁界Hinを見かけ上、零とすることもできる。また、図4(A)では、下から自由層63、中間層62、固着層61の順に積層された場合の構成例を示しているが、これに限定されず、反対の順序で構成するようにしてもよい。
図4(B)に、固着層61の詳細な構成を示す。固着層61は、例えば中間層62の側から磁化固定膜64と反強磁性膜65と保護膜66とが順に積層された構成となっている。磁化固定膜64はコバルト(Co)やコバルト鉄合金(CoFe)などの強磁性材料によって構成されており、この磁化固定膜64の示す磁化の向きが固着層61全体としての磁化J61の向きとなる。一方、反強磁性膜65は、白金マンガン合金(PtMn)やイリジウムマンガン合金(IrMn)などの反強磁性材料により構成されている。反強磁性膜65は、+X方向のスピン磁気モーメントと、それとは反対方向(−X方向)のスピン磁気モーメントとが完全に打ち消し合った状態にあり、磁化固定膜64の磁化の向き(すなわち、固着層61の磁化J61の向き)を固定するように作用している。保護膜66は、タンタル(Ta)やハフニウム(Hf)などの比較的化学的に安定な非磁性材料からなり、磁化固定膜64や反強磁性膜65などを保護するものである。
以上のような構造を有するMR素子21では、入力信号磁場Hm、バイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの印加により自由層63の磁化J63が回転し、それによって磁化J63と磁化J61との相対角度が変化する。その相対角度は、入力信号磁場Hmなどの印加磁場の大きさや向きによって決まるものである。すなわち、MR素子21に対し、入力信号磁場Hmなどの印加磁場の、磁化J61と平行または逆平行な成分(+Y方向または−Y方向の成分)が付与されると、図4(A)に示した無負荷状態から磁化J63の向きが+Y方向または−Y方向へ傾き、MR素子21の抵抗値の増減が生じる。より具体的には、+Y方向へ入力信号磁場Hmなどの印加磁場が付与されると磁化J63は+Y方向に傾き、磁化J61と平行な状態に近づくのでMR素子21の抵抗値は減少する。反対に、−Y方向へ入力信号磁場Hmなどの印加磁場が付与されると磁化J63は−Y方向に傾き、磁化J61と逆平行な状態に近づくのでMR素子21の抵抗値は増大する。
次に、図1〜図4に加え、図5、図6(A),6(B)および図7(A),7(B)を参照して、この信号伝達装置の動作について説明する。
図5は、検出回路20の動作点を説明するための特性図であり、横軸がプライマリコイル10を流れる入力信号電流Imの大きさを示し、縦軸が検出回路20からの出力信号OUTの大きさを表す。図5における実線は、バイアスコイル30に一定のバイアス電流Ibを流し、検出回路20にセンシング電流I1,I2を流した場合の、入力信号電流Imの変化に対する出力(電位差Vdiff)の変化を表す。一方、図5における破線は、実線はバイアスコイル30にバイアス電流Ibを流すことなく、検出回路20のみにセンシング電流I1,I2を流すと仮定した場合の、入力信号電流Imの変化に対する出力(電位差Vdiff)の変化を表す。なお、ここでは、信号伝達装置を駆動する場合には一定のバイアス電流Ib(およびセンシング電流I1,I2)を常に供給することを前提とする。また、図5においてVth1,Vth2は、コンパレータCOMPが出力動作を行うか否かのしきい値を表す。
また、図6(A),6(B)および図7(A),7(B)は、ぞれぞれ、MR素子21A〜21Dの近傍を拡大して表す図2(A),2(B)に対応した概略断面図であり、電流の流れる方向と、MR素子21A〜21Dに及ぶ磁場の向きとの関係を簡略化して模式的に表すものである。
まず、プライマリコイル10に流れる入力信号電流Imが零(ゼロ)、すなわち、入力信号SIGの論理値が「0」である状態を説明する。このときは、図5に示したように、検出回路の動作点は符号DP1の位置にあり、電位差Vdiffがしきい値Vth1よりも小さい値となるようにバイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの大きさが調整されている。この状態に対応する電流の流れる方向と、その電流によって生ずる磁場の方向との関係を図6(A),6(B)に示す。図6(A)はMR素子21B(21D)およびその近傍の様子を表し、図6(B)はMR素子21A(21C)およびその近傍の様子を表す。この状態では、MR素子21B(21D)および直線部分31B(31D)においては、−X方向(紙面奥から手前へ)向かうようにセンシング電流I1(I2)およびバイアス電流Ibが流れる(図6(A))。その結果、MR素子21B(21D)の中間層62を中心としたセルフバイアス磁場Hsbが発生すると共に、バイアスコイル30の直線部分31B(31D)を中心としたバイアス磁場Hbが発生する。ここで、MR素子21B(21D)の磁化自由層63に対しては、セルフバイアス磁場Hsbおよびバイアス磁場Hbが互いに同じ方向(+Y方向)に及ぶようになっている。一方、MR素子21A(21C)および直線部分31A(31C)においては、+X方向(紙面手前から奥へ)向かうようにセンシング電流I1(I2)およびバイアス電流Ibが流れる(図6(B))。その結果、MR素子21A(21C)の中間層62を中心としたセルフバイアス磁場Hsbが発生すると共に、バイアスコイル30の直線部分31A(31C)を中心としたバイアス磁場Hbが発生する。ここで、MR素子21A(21C)の磁化自由層63に対しては、セルフバイアス磁場Hsbおよびバイアス磁場Hbが互いに同じ方向(−Y方向)に及ぶようになっている。
次に、プライマリコイル10に流れる入力信号電流ImがION、すなわち、入力信号SIGの論理値が「1」である状態を説明する。このときは、図5に示したように、検出回路の動作点は符号DP2の位置にあり、電位差Vdiffがしきい値Vth2よりも大きな値となるようにバイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの大きさが調整されている。この状態に対応する電流の流れる方向と、その電流によって生ずる磁場の方向との関係を図7(A),7(B)に示す。図7(A)はMR素子21B(21D)およびその近傍の様子を表し、図7(B)はMR素子21A(21C)およびその近傍の様子を表す。この状態では、MR素子21B(21D)の近傍のプライマリコイル10の直線部分11においては、−X方向(紙面奥から手前へ)向かうように入力信号電流Imが流れる。このため、MR素子21B(21D)の磁化自由層63に対しては、セルフバイアス磁場Hsbおよびバイアス磁場Hbとは逆方向(−Y方向)の入力信号磁場Hmが及ぶこととなる(図7(A))。一方、MR素子21A(21C)の近傍のプライマリコイル10の直線部分11においては、+X方向(紙面手前から奥へ)向かうように入力信号電流Imが流れる。このため、MR素子21A(21C)の磁化自由層63に対しては、セルフバイアス磁場Hsbおよびバイアス磁場Hbとは逆方向(+Y方向)の入力信号磁場Hmが及ぶこととなる(図7(B))。
このように、本実施の形態の信号伝達装置では、積層断面(YZ平面)における中間層62,磁化自由層63および直線部分31A〜31Dの位置関係と、バイアス電流Ibおよびセンシング電流I1,I2の向きとの適切な選択により、バイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbが、磁化自由層63に対して同一方向に印加されるようになっている。
なお、入力信号電流ImをIONの半分の値(Im=ION/2)とすると、電位差Vdiff=0となるときの動作点が符号DP3の位置となるので、すなわち、しきい値Vth1としきい値Vth2との中間に位置するので、コンパレータCOMPの誤判定を回避するうえで最も好ましい状態となる。
入力信号SIGの論理値が「0」のときには、トランジスタTr1のベース電位はローレベルとなり、トランジスタTr1はオフ状態となるのでプライマリコイル10には入力信号電流Imが流れない(Im=0)。よって、入力信号磁場Hmも発生しない。上述したように、入力信号磁場Hmが存在しない場合には、電位差Vdiffがしきい値Vth1よりも小さい値となるようにバイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの大きさが調整されている。このため、コンパレータCOMPの出力値はローレベルとなる。よって、トランジスタTr2のベース電位はローレベルとなるのでトランジスタTr2はオフ状態となり、そのコレクタ電位はハイレベルとなる。その結果、出力信号OUTの論理値はハイレベルとなる。
一方、入力信号SIGの論理値が「1」のときには、トランジスタTr1のベース電位はハイレベルとなり、トランジスタTr1はオン状態となるのでプライマリコイル10に入力信号電流Im(Im=ION)が流れる。よって、入力信号磁場Hmが発生する。上述したように、入力信号磁場Hmが発生する場合には、電位差Vdiffがしきい値Vth2よりも大きな値となるようにバイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの大きさが調整されている。このため、コンパレータCOMPの出力値はハイレベルとなる。よって、トランジスタTr2のベース電位はハイレベルとなるのでトランジスタTr2はオン状態となり、そのコレクタ電位はローレベルとなる。その結果、出力信号OUTの論理値はローレベルとなる。
このように、入力信号SIGの論理値に対応して、出力信号OUTの論理値がハイレベルまたはローレベルとなる。すなわち、互いに絶縁された電気回路間の信号伝達を非接触で行うことができる。
本実施の形態の信号伝達装置によれば、バイアスコイル30を設けるようにしたので、入力信号電流Imが零、もしくは極めて零に近い場合であっても、バイアスコイル30から所定のバイアス磁場Hbを各MR素子21に対して付与しておくことにより、外部からのノイズに対する各MR素子21の磁気的な耐性を高めることができる。すなわち、外部からのノイズによる検出回路20の誤動作を抑制し、動作安定性を向上させることができる。さらに、各MR素子21は、入力信号電流Imが零(Im=0)であるオフ状態と、所定の入力信号電流Im(=ION)が流れたオン状態とのそれぞれに対応した抵抗値を示すこととなる。したがって、入力信号電流Imの方向の反転操作を行うことなく各MR素子21が安定して2つの抵抗値を出力するので、そのような電流方向を反転させるための回路が必要となり、全体構成の小型化に有利となる。
そのうえ、MR素子21を流れるセンシング電流I1,I2によって、磁化自由層63に対してバイアス磁場Hbと同じ方向のセルフバイアス磁場Hsbを印加するようにしたので、このセルフバイアス磁場Hsbがバイアス磁場Hbと同様の機能を発揮することとなる。すなわち、各MR素子21が必要とするバイアス磁場Hbを低減することができるので、バイアス電流Ibをより小さくすることができる。この結果、駆動時における消費電力の低減を図ることができる。
また、バイアスコイル30とMR素子21とを直列接続し、バイアス電流Ibをセンシング電流I1,I2としてMR素子21へ供給するようにした。これにより電源Vdd2を共有することができ、駆動時のさらなる低消費電力化と共に全体構成の簡素化を図ることができる。
また、磁化自由層63に対する入力信号磁場Hmの印加方向が、バイアス磁場Hbおよびセルフバイアス磁場Hsbの印加方向と逆向きとなるように設定した。このため、各MR素子21から、入力信号電流Imが流れない状態(オフ状態)において負の出力が得られる一方、入力信号電流が流れた状態(オン状態)において正の出力が得られる。よって、より正確な出力信号を安定して得ることが容易となる。
本発明の具体的な実施例について詳細に説明する。
(実験例1)
本実験例では、図1などに示した信号伝達装置におけるMR素子21に供給されるセンシング電流Iと、それによって発生するセルフバイアス磁場Hsbとの関係について調査した。その結果を図8に示す。図8においては、横軸がMR素子21に供給するセンシング電流I(mA)を表し、縦軸がセルフバイアス磁場Hsbを表す。なお、横軸および縦軸における正負の符号は、センシング電流Iの向きおよびセルフバイアス磁場Hsbの向きを表す。ここでは、固着層61をコバルト鉄合金(CoFe)によって2nmの厚さで形成し、中間層62を銅(Cu)によって2nmの厚さで形成し、磁化自由層63をニッケル鉄合金(NiFe)によって3nmの厚さで形成した。また、MR素子21の平面の寸法(幅×長さ)を3×129μmとした。図8に示したように、センシング電流Iの増加に伴い、セルフバイアス磁場Hsbも増加する傾向が確認できた。
(実験例2)
次に、図1などに示した信号伝達装置におけるバイアスコイル30が発生するバイアス磁場Hbの分布について調査した。具体的には、バイアスコイル30における2つの直線部分31が、幅方向における互いの中心位置同士の間隔が12μmとなるように配置された状態で、幅方向においてどのような強度分布のバイアス磁場Hbを発生するのかについて調査した。その結果を図9(A),9(B)に示す。図9(A),9(B)においては、横軸がバイアスコイル30の幅方向の寸法を表し、縦軸がバイアス磁場Hbを表す。なお、横軸において、2つの直線部分31の中間点を零(0)位置とした。図9(A)は直線部分31の幅を4μmとした場合の結果であり、図9(B)は直線部分31の幅を6μmとした場合の結果である。いずれの場合も、直線部分31の厚さを1μm、MR素子21との厚み方向の距離を0.3μm、バイアス電流Ibを9.69mA、MR素子21の幅を5μmとした。また、幅方向における直線部分31の中心位置とMR素子21の中心位置とを揃えるようにした。図9(A),9(B)に示したように、MR素子21よりも直線部分31の幅が狭い場合(図9(A))には、比較的急峻なピークが観察され、バイアス磁場Hbの最大値が比較的大きくなることがわかった。一方、MR素子21よりも直線部分31の幅が広い場合(図9(B))には、バイアス磁場Hbの最大値が図9(A)よりも小さくなるものの、MR素子21に及ぶバイアス磁場Hbが幅方向においてより均質化されることがわかった。
(実験例3)
次に、バイアスコイル30の直線部分31の幅と、MR素子21に及ぶバイアス磁界Hbとの関係を調査した。ここでは、MR素子21の幅を3μmとすると共にバイアスコイル30の直線部分31の幅を変化させたことを除き、他の条件は上記実験例2と同様にした。その結果を図10に示す。図10においては、横軸がバイアスコイルの幅を表し、縦軸がバイアス磁場Hbを表す。なお、図9(A),9(B)に示したように、MR素子21に及ぶバイアス磁場Hbの大きさは、その幅方向に位置によって差があるので、図10では、いずれの水準においても平均値(■で表示)、最大値(●で表示)、最小値(▲で表示)の3つの数値を示した。
図10に示したように、直線部分31の幅を増大させるに従い、バイアス磁場Hbの平均値、最大値および最小値がほぼ一定の値に収束する傾向がみられた。特に、直線部分31の幅がMR素子21の幅の2倍になると、MR素子21に対してその幅方向によらず、ほぼ一定の大きさのバイアス磁場Hbが及ぶことがわかった。なお、図10に示した範囲では、直線部分31の幅を変化させても、MR素子21に及ぶ最小のバイアス磁場Hbはそれほど変化しなかった。
(実験例4)
次に、MR素子21の幅とバイアスコイル30の直線部分31の幅との比率によるバイアス磁場Hbの変化について調査した。ここでは、MR素子21の幅を5μmとしたことを除き、他の条件は上記実験例3と同様にした。その結果を実験例3の結果と共に図11に示す。図11においては、横軸がMR素子21の幅に対する直線部分31の幅の比、すなわち幅方向の寸法比を表し、縦軸がMR素子21に及ぶ最小のバイアス磁場Hbを表す。図11に示したように、幅方向の寸法比が1.1〜1.5の範囲において、最小のバイアス磁場Hbがより向上することがわかった。
(実験例5)
次に、バイアスコイル30とMR素子21との厚み方向の距離がバイアス磁場Hbにどのように影響するのかについて調査した。ここでは、バイアスコイル30とMR素子21〜24との厚み方向の距離を0.1μmとしたことを除き、他の条件は上記実験例3と同様にした。その結果を実験例3の結果と共に図12に示す。図12においては、横軸がバイアスコイル30の直線部分31の幅を表し、縦軸がMR素子21に及ぶ最小のバイアス磁場Hbを表す。図12に示したように、厚み方向の距離が小さくなるほど、バイアスコイル30の幅によって最小のバイアス磁場Hbがより大きく変化することがわかった。
(実験例6)
次に、図1などに示した信号伝達装置において、プライマリコイル10に流れる入力信号電流Imと、検出回路20から出力される電位差Vdiffとの関係について調査した。ここでは、MR素子21の幅を3μm、長さを123μmとし、バイアスコイル30の直線部分31の幅を4μmとし、MR素子21とバイアスコイル30との厚み方向の距離を0.3μmとした。また、電源Vdd2の電位を5.76Vとし、センシング電流I1,I2をいずれも5.76mAとした。図13においては、横軸が入力信号電流Imを表し、縦軸が電位差Vdiffを表す。図13では、入力信号電流Imを0としたオフ状態において負の電位差Vdiffを示す一方で、入力信号電流Imを10mAとしたオン状態において正の電位差Vdiffを示している。このことから、本発明の信号伝達装置によれば、入力側の入力信号電流に応じて出力側へ二値情報が出力されることが確認できた。
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、4つのMR素子を含む検出回路を用いて入力信号磁場Hmの検出を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば単一のMR素子をプライマリコイルおよびバイアスコイルの近傍に配置し、そのMR素子の、入力信号磁場の変化に伴う抵抗変化を読み取ることにより、入力信号電流に応じた二値情報を出力側へ出力させるようにしてもよい。あるいは、図14に示した本発明の第1の変形例のように、2つのMR素子22A,22Bと2つの定電流源41A,41Bとをブリッジ接続してなる検出回路20Aを用いるようにしてもよい。さらに、図15に示した本発明の第2の変形例のように、2つのMR素子23A,23Bと2つの抵抗42A,42Bとをブリッジ接続してなる検出回路20Bを用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態等では、基体1の側から、プライマリコイル10、MR素子21、バイアスコイル30の順に積層するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。バイアス磁場およびセルフバイアス磁場が、磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようになっている限り、それらの配置位置は種種の選択が可能である。
また、上記実施の形態等では、MR素子中を流れるセンシング電流の向きがバイアス導線を流れるバイアス電流の向きと平行になるようにしたが、図16に示したように、センシング電流I1,I2が、バイアス電流Ibと逆向きに流れるように構成することもできる。この場合においても、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場が、磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようになっている限り、それらの配置位置は種種の選択が可能である。
また、上記実施の形態等では、1つのMR素子を1つの帯状パターンによって構成するようにしたが、複数の帯状パターンを並列接続することにより1つのMR素子を構成するようにしてもよい。こうすることにより、MR素子に対し、より効果的にバイアス磁場が及ぶと共に、バイアス磁場に対するMR素子の感度がより向上する。
また、上記実施の形態等では、バイアス導線に流れるバイアス電流をセンシング電流としても利用するようにしたが、バイアス電流とは異なる独立したセンシング電流を検出回路(MR素子)に流すようにしてもよい。
本発明の信号伝達装置は、例えば通信用信号アイソレータとして、入出力間の絶縁やノイズ遮断を行う場合に用いることができる。具体的には、例えばスイッチング電源における1次側と2次側との信号の絶縁を行う部品としての使用が考えられる。この通信用信号アイソレータとしては、従来、フォトカプラやパルストランスが用いられているが、本発明の信号伝達装置はそれらの代替品としての利用が期待される。本発明の信号伝達装置は磁気的なカップリングを行うものであり、応答性に優れる(信号伝送の遅延が僅かである)、使用可能温度範囲が広い、経年変化が小さいなどの利点を有するからである。
1…基体、2…絶縁層、10…プライマリコイル、20…検出回路、21…磁気抵抗効果素子、30…バイアスコイル、Hm…入力信号磁場、Hb…バイアス磁場、Hsb…セルフバイアス磁場、L1〜L3…第1〜第3の階層、P1〜P4…接続点。

Claims (11)

  1. 入力信号電流が流れることにより入力信号磁場を生ずる入力信号導線と、
    バイアス電流が流れることによりバイアス磁場を生ずるバイアス導線と、
    センシング電流が流れることによりセルフバイアス磁場を生ずると共に、前記入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて磁化方向が変化する磁化自由層を含む磁気抵抗効果素子と
    を備え、
    前記バイアス磁場およびセルフバイアス磁場は、前記磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようになっている
    ことを特徴とする信号伝達装置。
  2. 前記バイアス導線と前記磁気抵抗効果素子とが直列接続され、前記バイアス電流が前記センシング電流として前記磁気抵抗効果素子に供給される
    ことを特徴とする請求項1記載の信号伝達装置。
  3. 前記磁化自由層に対する前記入力信号磁場の印加方向は、前記バイアス磁場およびセルフバイアス磁場の印加方向と逆向きとなっている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の信号伝達装置。
  4. 前記磁気抵抗効果素子は、前記バイアス導線に沿って延在していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の信号伝達装置。
  5. 前記バイアス導線の幅は、前記磁気抵抗効果素子の幅よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の信号伝達装置。
  6. 前記バイアス導線の幅は、前記磁気抵抗効果素子の幅よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の信号伝達装置。
  7. 前記バイアス導線は、膜面に沿って巻回する薄膜コイルからなり、
    前記磁気抵抗効果素子は、前記バイアス導線に沿って延在する複数の素子パターンからなる
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の信号伝達装置。
  8. 前記磁気抵抗効果素子は、前記磁化自由層と磁化固着層と非磁性中間層とを含む積層構造を有し、
    前記非磁性中間層を流れるセンシング電流によって前記セルフバイアス磁場が誘導される
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の信号伝達装置。
  9. 前記入力信号導線、バイアス導線、および磁気抵抗効果素子が、それらの厚み方向において互いに重なり合うように積層されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の信号伝達装置。
  10. 入力信号電流が流れることにより入力信号磁場を生ずる入力信号導線と、
    バイアス電流が流れることによりバイアス磁場を生ずるバイアス導線と、
    センシング電流が流れることによりセルフバイアス磁場を生ずると共に、前記入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて磁化方向が変化する磁化自由層をそれぞれ含み、それぞれの前記磁化自由層に印加される前記入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて互いに逆方向の抵抗変化を示す第1および第2の磁気抵抗効果素子と、
    前記第1の磁気抵抗効果素子の抵抗値と前記第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値との差分に応じて出力信号を出力する差分検出器と
    を備え、
    前記バイアス磁場およびセルフバイアス磁場は、前記磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようになっている
    ことを特徴とする信号伝達装置。
  11. 入力信号電流が流れることにより入力信号磁場を生ずる入力信号導線と、
    バイアス電流が流れることによりバイアス磁場を生ずるバイアス導線と、
    センシング電流が流れることによりセルフバイアス磁場を生ずると共に、前記入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて磁化方向が変化する磁化自由層をそれぞれ含む第1から第4の磁気抵抗効果素子と、
    差分検出器と
    を備え、
    前記第1および第2の磁気抵抗効果素子の一端同士が第1の接続点において接続され、前記第3および第4の磁気抵抗効果素子の一端同士が第2の接続点において接続され、前記第1の磁気抵抗効果素子の他端と前記第4の磁気抵抗効果素子の他端とが第3の接続点において接続され、前記第2の磁気抵抗効果素子の他端と前記第3の磁気抵抗効果素子の他端とが第4の接続点において接続されることによりブリッジ回路が形成されており、
    前記第1および第3の磁気抵抗効果素子の抵抗値は、それぞれの前記磁化自由層に印加される前記入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて互いに同じ向きに変化し、
    前記第2および第4の磁気抵抗効果素子の抵抗値は、いずれも、それぞれの前記磁化自由層に印加される前記入力信号磁場、バイアス磁場およびセルフバイアス磁場に応じて前記第1および第3の磁気抵抗効果素子の抵抗値とは反対向きに変化し、
    前記差分検出器により、前記第3の接続点と前記第4の接続点との間に電圧が印加されたときの前記第1の接続点と前記第2の接続点の間の電位差が検出され、
    前記バイアス磁場およびセルフバイアス磁場は、前記磁化自由層に対して同じ方向に印加されるようになっている
    ことを特徴とする信号伝達装置。
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