JP2009110847A - 二次電池用正極および二次電池 - Google Patents

二次電池用正極および二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高エネルギー密度特性と高出力密度特性が両立する非水電解質二次電池が得られる二次電池用正極と、それを用いた二次電池を提供する。
【解決手段】正極活物質としてのラジカル化合物と、ラジカル化合物に反応するイオンを供給する物質としてXYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)を混合した正極合剤を用いる二次電池用正極。ラジカル化合物から生成するカチオンの電荷が正極中で補償されることで、大電流での電池反応が可能となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、大電流での充放電特性に優れかつエネルギー密度が高い二次電池を得られる二次電池用正極及び二次電池に関する。
近年、ノート型パソコン、デジタルカメラ等の携帯電子機器の普及に伴い、高エネルギー密度を有する小型大容量二次電池への要求が高まっている。また、環境問題の観点から、電池自動車や動力の一部に電力を利用したハイブリッド車が実用化されており、電力の貯蔵手段としての二次電池の高性能化が求められている。
これらの要求に応える二次電池の有力候補としてリチウムイオン電池の開発が進んでおり、優れた安定性並びに高エネルギー密度の実現に向けての開発が行われている。
しかしながら、リチウムイオン電池は、充放電時に活物質でリチウムイオンの挿入脱離反応を伴うことから、ある程度以上の大電流を流すと電池性能が低下するという問題があった。このため、高い電池性能を発揮させるために、放電速度や充電速度がある程度以上にならないような制限が必要となっていた。
一方、ポリ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシメタクリレート)(PTMA)に代表されるラジカル材料を正極に用いた二次電池は、イオンの吸脱着反応を電離反応に利用しているので、通常のリチウムイオン電池よりも大電流を流すことが可能であり、サイクル特性も優れており携帯電子機器や電気自動車への適用が期待されている。
ところで、リチウムイオン電池においては正極材料中に酸化物材料をリチウムを含んだ状態で含有できるので、高エネルギー密度化を目指す場合には正極材料中のリチウム酸化物材料を増加させれば充分であり電解液中の塩濃度は必要なイオン伝導度が実現できる程度にすれば充分である。
しかしながら、PTMA等のラジカル化合物を正極に用いた二次電池において高エネルギー密度を実現するには、正極中のラジカル量を多くすると同時に、そのラジカルに反応するイオンの供給源を電解液中において多く含有させる必要があると考えられていた。例えば、電解液中の支持電解質を二次電池の容量に応じて高い濃度に設定していた。
ここで、LiPFに代表されるような支持電解質の濃度を高くすると電解液の粘度が上昇してイオンの拡散速度が低下して、電解液の導電率が低下する。その結果、電池から取り出すことができる電流の値が小さくなり、出力密度の低下を引き起こすことになる。
更に、電解液中に支持電解質を大量に添加すると、電極に対する電解液の濡れ性が悪化し内部抵抗が上昇して電池としての出力低下を引き起こすことが判明している。
つまり、ラジカル化合物を用いた二次電池においては、高エネルギー密度と高出力密度を両立することは困難であった。
ラジカル化合物を用いた二次電池の高エネルギー密度化に関する従来技術としては、特許文献1に、正極が安定ラジカル化合物を含み、且つ、電解質塩を保持する技術が開示されている。
しかし、この技術において正極内に保持された電解質塩は電解液に可溶なため、高温保存や長期保存時に電解質塩が溶解して電解液全体に均一に分散し、電解液の粘度を上昇させ電解液の導電率を低下させ、結果として、電池の出力低下を引き起こすことが推定される。
特開2004−259618号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであり、高エネルギー密度及び高出力密度が両立された二次電池を得られる二次電池用正極及びその正極を用いた二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決する目的で本発明者らは鋭意検討を行った結果、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)とラジカル化合物とを電極中にて共存させることで、ラジカル化合物の特性が充分に発揮できるとの知見を得た。
すなわち、本発明の二次電池用正極は、正極活物質としてのラジカル化合物と、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)と、を有することを特徴とする。
また、本発明の二次電池は、正極活物質としてのラジカル化合物と、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)と、を有する二次電池用正極と、負極と、電解質をもつ電解液と、を有することを特徴とする。
本発明の二次電池用正極は、ラジカル化合物に反応するイオンを供給できるXYFをラジカル化合物とともに有している。この正極は、ラジカル化合物がもつラジカル部分は充電時に酸化してカチオンになり、電子を放出することで電極反応に関与している。そして、XYFからカチオンが解離してラジカル化合物から生成したカチオンの電荷を補償することで電池反応が継続できるものである。この結果、本発明の二次電池用正極は、高出力密度及び高エネルギー密度が両立できる二次電池を得られる。
そして、本発明の二次電池は、本発明の二次電池用正極を有するものであり、高出力密度及び高エネルギー密度が両立できるものとなっている。特に、電解液中の支持電解質濃度が低い状態でも高いエネルギー密度を実現できるので、支持電解質を高濃度に溶解させることに起因する電解液の粘度上昇が抑制できる結果、高い出力密度が実現可能になっている。
本発明の二次電池用正極は、正極活物質としてのラジカル化合物と、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)と、を有する。
YFは、正極活物質においてイオン伝導を実現する化合物であり、本発明の二次電池用正極を二次電池に適用した環境下においてラジカル化合物に対応したイオンが脱離可能な化合物である。ここで、XYFは、ラジカル化合物のモル数の50%以上200%以下のモル数(割合)で混合することが望ましい。
YFとしては、脱離してカチオンになる部分構造であるカチオン構造と、そのカチオン構造が脱離した後の残部であってそのカチオン構造が脱離した後にアニオンを生成する部分構造であるアニオン構造と、をもつ材料を例示することができる。 具体的には、XYFのXがLiである化合物を例示できる。リチウムをカチオンとしたリチウム化合物においては、リチウムが解離した後にアニオン構造としてLiYF またはYF 2−などの構造が残存する。さらに、XYFの例としては、YがSiまたはSnであるLiSiFまたはLiSnFを例示することができる。
YFは、二次電池を構成したときに固体状態であることが望ましく、更には支持電解質の存在形態として液体を採用した場合に、溶解されないことが望ましい。すなわち、XYFは、二次電池を形成したときに用いられる電解液に不溶であることが好ましい。ここで、二次電池外(本発明の二次電池用正極を二次電池に適用する前及び本二次電池用正極を製造する前)におけるXYFの形態は特に限定しない。
ラジカル化合物は、本発明の二次電池用正極において正極活物質として機能し、ラジカルを分子構造中に有する化合物である。ラジカル化合物は、本実施形態の二次電池用正極を二次電池に適用した場合に、分子構造中に有するラジカルにおける酸化還元が電池反応に対して直接関係する化合物である。従って、ラジカル化合物は、本発明の二次電池用正極を適用する二次電池の種類(組み合わせる電極、支持電解質の種類、目的とする電池性能)によって適正に選択できる。また、ラジカル化合物は、その構造中に導電性を有するものを用いてもよい。導電性を有したものを用いた場合、導電材量を低減できるため、ラジカル化合物量を増加させることができる。ラジカル化合物は正極合材重量を基準として5%以上60%以下の割合で混合することが望ましい。
リチウムイオンを採用した二次電池に適用する場合において具体的に用いることが可能なラジカル化合物としては、ニトロキシルラジカル化合物、オキシラジカル化合物、アリールオキシラジカル化合物並びにアミノトリアジン構造をもつ化合物などが挙げられる。
本発明の二次電池用正極において、XYFとラジカル化合物とはできるだけ近接していることが望ましい。つまり、ラジカル化合物とリチウム化合物は混合していることが望ましい。ここで、ラジカル化合物及びリチウム化合物は、良好に混合するように、お互いに親和性が高いことが望ましい。
本発明の二次電池用正極は、ラジカル化合物で進行する電子の授受が円滑に進行するようにする目的で、更に導電材を含有してもよい。導電材は、ラジカル化合物のラジカル及びラジカル化合物からの集電を行う集電体との双方の間の導電性を向上することを目的としているので、分子レベルにおいてまで双方に近接して配設されていることが望ましい。導電材は正極合材の重量を基準として5%以上50%以下の割合で混合することが望ましく、5%以上40%以下の割合で混合することが更に望ましい。
具体的な導電材としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、非晶質炭素等、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセンなどの導電性高分子や、金属材料を例示することができる。
更に、本発明の二次電池用正極はラジカル化合物以外にも電池反応に関連する活物質(リチウムイオンが挿入脱離する化合物など)を含有する構成を採用することができる。活物質は正極合材の重量を基準として0%を超え90%以下の割合で混合することが望ましい。
本発明の正極に混合できる正極の活物質としては、層状構造またはスピネル構造のリチウム−金属複合酸化物をあげることができる。具体的には、Li(1−Z)NiO、Li(1−Z)MnO、Li(1−Z)Mn、Li(1−Z)CoO、Li(1−Z)FeO等をあげることができる。ここで、これらのリチウム−金属複合酸化物におけるzは0〜1である。また、これらのリチウム−金属複合酸化物は、各々にLi、Mg、Al、又はCo、Ti、Nb、Cr等の遷移金属を添加または置換していてもよい。また、これらのリチウム−金属複合酸化物を単独で用いるばかりでなくこれらを複数種類混合して用いることもできる。このなかでも、層状構造又はスピネル構造のリチウムマンガン含有複合酸化物、リチウムニッケル含有複合酸化物及びリチウムコバルト含有複合酸化物のうちの1種以上のリチウム−金属複合酸化物であることが好ましい。
更に、本発明の二次電池用正極は、リチウム化合物、ラジカル化合物、活物質などを分散する分散材、またそれらを結合する結着材、ラジカル化合物にて生成する電子を集電する集電体(金属箔などから形成することができる)などを有することができる。
分散材、結着材は高分子材料から形成されることが望ましく、二次電池内の雰囲気において化学的・物理的に安定な材料であることが望ましい。
本実施形態の二次電池用正極は、ラジカル化合物及びXYFを必須の構成要素として有し、前述の正極活物質、結着材、導電材その他の材料から必要に応じて選択される添加材を混合した電極合材からなる層であってその集電体の表面に形成された電極合材層を金属箔などから形成される集電体の表面に有する形態とすることが一般的である。集電体の表面に電極合材層を形成する方法としては電極合材を適正な分散媒中に分散または溶解させた後、集電体の表面に塗布・乾燥する方法が例示できる。
そして、本発明の二次電池は、正極活物質としてのラジカル化合物と、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)と、を有する二次電池用正極と、負極と、電解質をもつ電解液と、を有する。すなわち、本発明の二次電池は、前記した本発明の二次電池用正極を有するものである。
本発明の二次電池は、前記した二次電池用正極を負極と組み合わせて二次電池を構成するが、組み合わせる負極の活物質としては、リチウムイオンを充電時には吸蔵し且つ放電時には放出する化合物が採用できる。この負極活物質は、その材料構成で特に限定されるものではなく、公知の材料、構成のものを用いることができる。例えば、リチウム金属、グラファイト又は非晶質炭素等の炭素材料等、ケイ素、スズなどを含有する合金材料、LiTi12、Nb等の酸化物材料である。
電解液は、特に限定しないが、有機溶媒などの溶媒に電解質(支持塩)を溶解させたもの、自身が液体状であるイオン液体、そのイオン液体に対して更に支持塩を溶解させたものが例示できる。有機溶媒としては、通常リチウム二次電池の電解液に用いられる有機溶媒が例示できる。例えば、カーボネート類、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン類、オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等及びそれらの混合溶媒が適当である。
例に挙げたこれらの有機溶媒のうち、特に、カーボネート類、エーテル類からなる群より選ばれた一種以上の非水溶媒を用いることにより、支持塩の溶解性、誘電率および粘度において優れ、電池の充放電効率も高いので、好ましい。
イオン液体は、通常リチウム二次電池の電解液に用いられるイオン液体であれば特に限定されるものではない。例えば、イオン液体のカチオン成分としては、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムや、ジメチルエチルメトキシアンモニウムカチオン等が挙げられ、アニオン成分としは、BF 、LiN(SO 等が挙げられる。
本発明の二次電池の電解液において用いられる支持塩としては、特に限定されない。例えば、LiPF、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiSbF、LiSCN、LiClO、LiAlCl、NaClO、NaBF、NaI、これらの誘導体等の塩化合物が挙げられる。これらの中でも、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiCFSOの誘導体、LiN(CFSOの誘導体及びLiC(CFSOの誘導体からなる群から選ばれる1種以上の塩を用いることが、電気特性の観点からは好ましい。
正極と負極との間には電気的な絶縁作用とイオン伝導作用とを両立する部材であるセパレータを介装することが望ましい。電解液が液状である場合にはセパレータは、液状の支持電解質を保持する役割をも果たす。セパレータとしては、多孔質合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔質膜が例示できる。更に、セパレータは、正極及び負極の間の絶縁を担保する目的で、正極及び負極よりも更に大きい形態を採用することが好ましい。
正極、負極、支持電解質、セパレータなどは何らかのケース内に収納することが一般的である。ケースは、特に限定されるものではなく、公知の材料、形態で作成することができる。
本発明の二次電池用正極及び二次電池について、以下の具体的な実施例に基づき、更に詳細に説明する。但し、以下の実施例は本発明の例示であり、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではない。
(実施例1)
(二次電池用正極の作製)
LiSiFと、ラジカル化合物としてのPTMA、導電材としてのカーボンブラック、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)、分散媒としてのN−メチルピロリドン(NMP)を10:57:28:5:90の質量割合(質量部)で混合分散させた。ここで、LiSiFのモル数は、ラジカル化合物のモル数の50%であった。
得られたスラリーをアルミニウム製の金属箔よりなる正極集電体の両面に塗布し、乾燥後、プレスして、正極板とした。その後、この正極板を所定の大きさにカットした上で、電流取り出し用のリードタブ溶接部となる部分の正極合剤を掻き取ってシート状の正極を作製した。
(電解液の調製)
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを3:7の質量比で混合した有機溶媒に、LiPFを0.6mol/Lの濃度となるように添加し電解液とした。
(コイン型電池の作製)
製造された本実施例の正極1を用いてコイン型電池を製造した。本実施例のコイン型電池1を断面図で図1に示した。本実施例のコイン型電池は、正極2、負極3、電解液4およびセパレータ7を有する。負極3には金属リチウムを、電解液4は調製した前記電解液を、セパレータ7は厚さ25μmのポリエチレン製の多孔質膜を用いた。なお、正極2は正極集電体2aをもち、負極3は負極集電体3aをもつ。
これらの発電要素をステンレス製のケース(正極ケース50と負極ケース51から構成されている)中に収納した。正極ケース50と負極ケース51とは正極端子と負極端子とを兼ねている。正極ケース50と負極ケース51との間にはポリプロピレン製のガスケット6を介装することで密閉性と正極ケース50と負極ケース51との間の絶縁性とを担保している。
(実施例2)
LiSiFと、ラジカル化合物としてのPTMA、導電材としてのカーボンブラック、結着材としてPVDF、分散媒としてのNMPを17:52:26:5:90の質量割合(質量部)で混合分散させた。ここで、LiSiFのモル数は、ラジカル化合物のモル数と同数(100%)である。
調製されたスラリーから実施例1の時と同様にして、本実施例の正極およびコイン型電池を製造した。
(実施例3)
LiSiFと、ラジカル化合物としてのPTMA、導電材としてのカーボンブラック、結着材としてのPVDF、分散媒としてのNMPを29:44:22:5:90の質量割合(質量部)で混合分散させた。ここで、LiSiFのモル数は、ラジカル化合物のモル数の200%である。
調製されたスラリーから実施例1の時と同様にして、本実施例の正極およびコイン型電池を製造した。
(実施例4)
LiSiFと、ラジカル化合物としてのPTMA、導電材としてのカーボンブラック、結着材としてPVDF、分散媒としてのNMPを17:52:26:5:90の質量割合(質量部)で混合分散させた。ここで、LiSiFのモル数は、ラジカル化合物のモル数と同数(100%)である。
調製されたスラリーから実施例1の時と同様にして、本実施例の正極を製造した。
ECとDECとを3:7の質量比で混合した有機溶媒にLiPFを1.0mol/Lの濃度で添加し電解液とした以外は、実施例1の時と同様にして、本実施例のコイン型電池を製造した。
(比較例1)
LiSiFを添加しない以外は概ね実施例1と同様にして本比較例の正極を製造した。
正極として、ラジカル化合物としてのPTMA、導電材としてのカーボンブラック、結着材としてPVDF、分散媒としてのNMPを63:31:6:90の質量割合(質量部)で混合分散させて正極合材とし、それ以外は実施例1と同様にして本比較例の正極を製造した。
ECとDECとを3:7の質量比で混合した有機溶媒にLiPFを1.0mol/Lの濃度で添加し電解液とした以外は、実施例1の時と同様にして、本比較例のコイン型電池を製造した。
(比較例2)
本比較例の正極は、比較例1と同様にして製造された正極である。
ECとDECとを3:7の質量比で混合した有機溶媒をそのまま電解液とした以外は、比較例1と同様にして、本比較例のコイン型電池を製造した。
(比較例3)
本比較例の正極は、比較例1と同様にして製造された正極である。
ECとDECとを3:7の質量比で混合した有機溶媒に、LiSiFを1.0mol/Lの濃度で添加して電解液とした以外は、比較例1と同様にして、本比較例のコイン型電池を製造した。ここでLiSiFのモル数は、ラジカル化合物のモル数と同数(100%)である。
(評価)
実施例及び比較例の評価として、コイン型電池の容量比を求めた。
(コイン型電池評価試験方法)
実施例及び比較例のコイン型電池を25℃の恒温槽内に入れ、1C相当の電流値(1Cは電池容量を1時間で放電できる電流値)で、4.1Vまで定電流充電し、1C相当の電流値で3.0Vまで定電流放電を行った。この試験を5回行った後、5回目の放電容量値を各コイン電池の容量値とし、比較例1の容量を基準として容量比を算出した。得られた結果を表1に示す。
表1に示したように、実施例1〜3のコイン電池は、比較例1よりも高い容量比であることが確認できる。つまり、ラジカル化合物を有する正極内にLiSiFを混合することで、電解液中の支持塩の塩濃度が低くても、比較例1と同等以上の容量を実現することができる。
さらに、実施例1〜3のコイン電池から、LiSiFの添加量の増大により、容量比が向上しており、LiSiFのLiが解離した後、アニオン部分がラジカル化合物から生成したカチオンの電荷を補償して電池反応していることが確認することができた。
また、実施例4のコイン型電池では、電解液中の支持塩の塩濃度が増加すると、より高い容量比となることが確認できる。
ここで、比較例3のコイン型電池では、LiSiFが電解液に添加されているが、電解液に溶解していなかった。そして、比較例3のコイン型電池では、容量は発現していない。すなわち、各実施例の時のように、正極中のラジカル化合物(PTMA)の近傍に存在させてはじめて効果を発揮することが確認できた。
表1から明らかなように、電解液中の支持塩濃度を低くしても正極内にラジカル化合物とLiSiFとを混合することにより高い容量が実現できるので、高い出力密度が必要な場合には電解液中の支持塩濃度を低くして電解液の導電率を高くすることにより、高出力密度と高エネルギー密度の両立を実現できることが明らかとなった。
本実施例で製造したコイン型電池の構造を概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
1:コイン型電池
2:正極 2a:正極集電体
3:負極 3a:負極集電体
4:電解液
50:正極ケース 51:負極ケース
6:ガスケット
7:セパレータ

Claims (10)

  1. 正極活物質としてのラジカル化合物と、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)と、を有することを特徴とする二次電池用正極。
  2. 前記ラジカル化合物と前記XYFが、混合している請求項1に記載の二次電池用正極。
  3. 前記化合物XYFは、XがLiである請求項1〜2のいずれかに記載の二次電池用正極。
  4. 前記LiXFは、LiSiFまたはLiSnFである請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池用正極。
  5. 前記XYFは、電解液に不溶である請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池用正極。
  6. 正極活物質としてのラジカル化合物と、XYF(X:Li,Na,Kの一種、Y:Cを除く14族元素)と、を有する二次電池用正極と、負極と、電解質をもつ電解液と、を有することを特徴とする二次電池。
  7. 前記ラジカル化合物と前記XYFが、混合している請求項6に記載の二次電池。
  8. 前記化合物XYFは、XがLiである請求項6〜7のいずれかに記載の二次電池。
  9. 前記LiXFは、LiSiFまたはLiSnFである請求項6〜8のいずれかに記載の二次電池。
  10. 前記化合物XYFは、電解液に不溶である請求項6〜9のいずれかに記載の二次電池。
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