JP2006073253A - 非水電解質電池 - Google Patents

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英樹 北尾
Toyoki Fujiwara
豊樹 藤原
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和久 武田
Naoya Nakanishi
直哉 中西
Toshiyuki Noma
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Abstract

【課題】本発明は、負荷/出力特性の良さを損なうことがない非水電解質電池の提供を目的としている。
【解決手段】正極活物質には、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガンを含有する層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物とリチウムマンガン酸化物とが含まれ、且つ、上記リチウム含有遷移金属酸化物におけるニッケルとマンガンとのモル量が実質的に等量となるように規制されると共に、全遷移金属に対するコバルトのモル比が0.25以上0.70以下に規制されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池或いはポリマー電池等の非水電解質電池の改良に関し、特に負荷/出力特性の向上を図ることができる非水電解質電池に関するものである。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化が要求されている。充放電に伴い、リチウムイオンが正、負極間を移動することにより充放電を行う非水電解質電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。また、最近ではその特徴を利用して、携帯電話等のモバイル用途に限らず、電動工具や電気自動車、ハイブリッド自勣車に至る中〜大型電池用途についても展開が進みつつある。
ここで、上記非水電解質電池における正極活物質としては、負荷/出力特性に優れるマンガン酸リチウムが非常に注目を集めている。しかしながら、マンガン酸リチウムを用いた電池では、高温放置時の耐久性に劣るという課題を有する。
そこで、マンガン酸リチウムにリチウムニッケルコバルト複合酸化物を混合することで高温保存特性を改善するような提案がなされ(下記特許文献1参照)、また、リチウムニッケル複合酸化物における結晶構造の安定性を高めるため、マンガンをさらに添加したリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物とリチウムマンガン酸化物とを混合するような提案もされている(下記特許文献2参照)。
特許第3024636号
特開2002−100358号公報
しかしながら、上記従来の発明では、リチウムの拡散経路が三次元的であるマンガン酸リチウムに対し、二次元的な層状構造を有するリチウムニッケル複合酸化物を混合することで、マンガン酸リチウムが本来有している負荷/出力特性の良さを損なうという課題を有していた。
したがって、本発明は、負荷/出力特性の良さを損なうことがない非水電解質電池の提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、リチウムの吸蔵、放出が可能な正極活物質を含む正極と、リチウムの吸蔵、放出が可能な負極活物質を含む負極と、リチウムイオン伝導性を有する非水電解液とを備えた非水電解質電池において、上記正極活物質には、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガンを含有する層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物とリチウムマンガン酸化物とが含まれ、且つ、上記リチウム含有遷移金属酸化物におけるニッケルとマンガンとのモル量が実質的に等量となるように規制されると共に、全遷移金属に対するコバルトのモル比が0.25以上0.70以下に規制されることを特徴とする。
上記構成であれば、非水電解質電池の負荷/出力特性を向上させることができる。これは、以下に示す理由によるものと考えられる。
即ち、第1に、リチウム含有遷移金属酸化物におけるニッケルとマンガンとのモル量が実質的に等量となるように規制したことにある。ここで、ニッケルとマンガンとのモル量が実質的に等量であるということの意味合いは、ニッケルモル量とマンガンのモル量との比が略1であることをいう(以下、ニッケルのモル量とマンガンのモル量との比を表す場合にNi/Mn比と表示することがあり、また、この比が略1でいうことを表す場合にNi/Mn比≒1と表示することがある)。このように規制するのは、Ni/Mn比>1であると、余剰のニッケルがリチウムサイトヘ侵入することにより、リチウムサイトにおけるニッケルの占有率が大きくなって、リチウムの拡散を阻害し、負荷/出力特性が低下する一方、Ni/Mn比<1であると、電気化学的に不活性なマンガン酸化物の量が増え、結晶内のリチウムイオン導電性が損なわれるため、やはり負荷/出力特性が低下する。
第2に、リチウム含有遷移金属酸化物がニッケル、マンガンの他にコバルトを含み、且つ、全遷移金属中に占めるコバルトのモル比が0.25以上0.70以下に規制したことにある。このように規制するのは、コバルトのモル比が0.25未満の場合には、初期充放電効率が大幅に低下するため、充分な電池特性が得られない一方、コバルトのモル比が0.70を超えると、遷移金属が均一に固溶せず十分な電池特性が得られないからである。
第3に、リチウム含有遷移金属酸化物の他にリチウムマンガン酸化物を含ませたことにある。このような構成であれば、元来リチウム含有遷移金属酸化物と比べ、レート特性に優れるリチウムマンガン酸化物の存在により、両酸化物間での電流分担効果が発現されるからである。
請求項2記載の発明は請求項1記載の発明において、前記リチウムマンガン酸化物がスピネル構造を有することを特徴とする。
リチウム含有遷移金属酸化物の如く層状構造を有する場合には、平面内でしかリチウムが移動できないのに対して、スピネル構造の如く8面体構造であれば、何れの面からもリチウムが侵入、離脱することができるので、リチウムの拡散経路が増大する。このため、リチウムの粒子内拡散が容易となって、負荷/出力特性が一層向上する。
請求項3記載の発明は請求項1又は2記載の発明において、前記リチウムマンガン酸化物には、アルミニウム及び/又はマグネシウムが含有されていることを特徴とする。
上記構成の如く、リチウムマンガン酸化物に、アルミニウム、マグネシウム、又はこれらの混合物が含有されていれば、これらの金属と酸素との結合力が高まるため、その分だけ酸素とリチウムとの静電相互作用が弱まる。この結果、リチウムの拡散が容易となって、負荷/出力特性が更に向上する。
本発明によれば、負荷/出力特性の向上を図ることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の最良の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
〔正極の作製〕
先ず、正極活物質として層状構造を有するLi1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33(Ni/Mn比=1)と、正極活物質としてスピネル構造を有するLi1.1Al0.1Mn1.8とを質量比で7:3の割合で混合した混合正極活物質と、導電剤としての炭素と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶かしたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液とを、混合正極活物質と導電剤と結着剤との質量比が90:5:5の割合となるように調整した後、これらを混練して、正極スラリーを作製した。次に、この正極スラリーを、正極集電体としてのアルミニウム箔上に塗布した後、乾燥し、更に圧延ローラーを用いて圧延し、導電タブを取り付けることで、正極を作製した。
〔負極の作製〕
負極活物質としての炭素材料(黒鉛)と、結着剤としてのSBR(スチレンブタジエンゴム)と、増粘剤としてのCMC(カルボキシメチルセルロース)との質量比が98:1:1の割合となるように調整した後、これらを水溶液中で混合して負極スラリーを作製した。次に、この負極スラリーを、負極集電体である銅箔の両面に塗布した後、乾燥し、更に圧延ローラーを用いて圧延し、導電タブを取り付けることで、負極を作製した。
〔非水電解液の調製〕
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比で3:7の割合で混合した混合溶媒に、支持塩としてのLiPF6を1モル/リットルの割合で溶解させて調製した。
〔電池の組立〕
上記正、負極を、ポリエチレン製のセパレータを介して対向配置し、これらを渦巻状に巻き取って発電要素を作製した後、Ar雰囲気下のグローボックス中にて、発電要素を電解液とともに電池缶に封入することにより、定格容量1.4Ahの円筒型18650サイズの非水電解質二次電池を作製した。
〔第1実施例〕
(実施例1)
実施例1としては、前記発明を実施するための最良の形態で示した電池を用いた。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A1と称する。
(実施例2)
リチウム含有遷移金属酸化物として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33の代わりに、Li1.01Ni0.25Co0.5Mn0.25(Ni/Mn比=1)を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A2と称する。
(実施例3)
リチウム含有遷移金属酸化物として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33の代わりに、Li1.01Ni0.3Co0.4Mn0.3(Ni/Mn比=1)を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A3と称する。
(実施例4)
リチウム含有遷移金属酸化物として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33の代わりに、Li1.01Ni0.17Co0.66Mn0.17(Ni/Mn比=1)を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池A4と称する。
(比較例1)
リチウム含有遷移金属酸化物として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33の代わりに、Li1.01Ni0.6Co0.3Mn0.1(Ni/Mn比=6)を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X1と称する。
(比較例2)
リチウム含有遷移金属酸化物として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33の代わりに、Li1.01Ni0.5Co0.3Mn0.2(Ni/Mn比=2.5)を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X2と称する。
(比較例3)
リチウム含有遷移金属酸化物として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33の代わりに、Li1.01Ni0.3Co0.3Mn0.4(Ni/Mn比=0.75)を用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X3と称する。
(比較例4)
正極活物質として、Li1.01Ni0.5Co0.3Mn0.2(Ni/Mn比=2.5)のみを用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X4と称する。
(比較例5)
正極活物質として、Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33(Ni/Mn比=1)のみを用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X5と称する。
(比較例6)
正極活物質として、Li1.01Ni0.3Co0.3Mn0.4(Ni/Mn比=0.75)のみを用いた他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、比較電池X6と称する。
(実験)
本発明電池A1〜A4及び比較電池X1〜X6のIV抵抗について調べたので、その結果を表1に示す。また、本発明電池A1〜A4及び比較電池X1〜X3のIV抵抗については、図1にも示している。尚、具体的な実験条件は、以下の通りである。
先ず、1400mAの電流でSOC50%まで充電した後、SOC50%を中心として280mA、700mA、2100mA、4200mAの電流で10秒間、充電と放電とをそれぞれ行い、各10秒後の電池電圧を電流値に対してプロットし、その傾きをIV抵抗とした。
表1及び図1から明らかなように、Ni/Mn比が全て1の本発明電池A1〜A4は、Ni/Mn比が各々6、2.5、0.75の比較電池X1〜X3に比べて、IV抵抗が低下していることが認められる。このような実験結果となるのは、以下に示す理由によるものと考えられる。即ち、Ni/Mn比>1の比較電池X1、X2では、余剰のニッケルがリチウムサイトヘ侵入することにより、リチウムサイトにおけるニッケルの占有率が大きくなって、リチウムの拡散を阻害する一方、Ni/Mn比<1の比較電池X3では、電気化学的に不活性なマンガン酸化物の量が増え、結晶内のリチウムイオン導電性が損なわれる。この結果、比較電池X1〜X3では、リチウムイオンの拡散が阻害されて出力特注が低下する。これに対して、Ni/Mn比が1である(ニッケルとマンガンとのモル量が実質的に等量である)本発明電池A1〜A4では、リチウムサイトに存在する電気化学的な不活性なニッケルや、電気化学的に不活性なマンガン酸化物の量が減少するため、リチウムイオンの拡散が円滑に行われて、負荷/出力特性が向上するものと考えられる。
また、Ni/Mn比が各々2.5、0.75の比較電池X4、X6のみならず、Ni/Mn比が1の比較電池X5であっても、IV抵抗が増加していることが認められる。このような実験結果となるのは、上記比較電池X4〜X6では、正極活物質としてスピネル構造を有するリチウムマンガン酸化物(Li1.1Al0.1Mn1.8)を有していないので、レート特性に優れるマンガン酸化物とリチウム遷移金属酸化物との間で、電流分担効果が発現し難いことによるものと考えられる。
尚、本発明電池A1〜A4では、全遷移金属に対するコバルトのモル比は0.33以上0.66以下としているが、0.25以上0.70以下であれば同様の効果を有することを実験により確認している。このような範囲に規制するのは、コバルトのモル比が0.25未満の場合には、初期充放電効率が大幅に低下するため、充分な電池特性が得られない一方、コバルトのモル比が0.70を超えると、遷移金属が均一に固溶せず十分な電池特性が得られないという理由によるものである。
〔第2実施例〕
(実施例1)
実施例としては、前記第1実施例の実施例1で示した本発明電池A1を用いた。
(実施例2)
リチウムマンガン酸化物として、Li1.1Al0.1Mn1.8の代わりに、Li1.07Mg0.04Mn1.89を用いた(添加元素として、Alの代わりにMgを用いた)他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池B1と称する。
(実施例3)
リチウムマンガン酸化物として、Li1.1Al0.1Mn1.8の代わりに、Li1.1Mn1.9を用いた(添加元素を添加していない)他は、上記実施例1と同様にして電池を作製した。
このようにして作製した電池を、以下、本発明電池B2と称する。
(実験)
上記本発明電池A1、B1、B2の負荷特性について調べたので、その結果を表2に示す。具体的な実験条件は、下記の通りである。
〔充放電条件〕
(1)電池の定格容量の測定
・1400mA(1C)の電流で電池電圧4.2Vまで定電流充電を行った後、4.2V定電圧で電流が70mA(1/20C)となるまで充電を行った。
・470mA(1/3C)の電流で電池電圧3.0Vまで定電流放電を行い、この際の電池容量を測定し、これを定格容量とした。
(2)電池の高率放電容量の測定
・1400mA(1C)の電流で電池電圧4.2Vまで定電流充電を行った後、4.2V定電圧で電流が70mA(1/20C)となるまで充電を行った。
・4200mA(3C)の電流で電池電圧3.0Vまで定電流放電を行い、この際の電池容量を測定し、これを高率放電容量とした。
(3)3C放電時の負荷率の算出
下記式で示す3C放電時の負荷率を算出した。
3C放電時の負荷率=高率放電容量/定格容量×100(%)
表2から明らかなように、リチウムマンガン酸化物にアルミニウム又はマンガンが添加された本発明電池A1及び本発明電池B1では、リチウムマンガン酸化物にアルミニウム等が添加されていない本発明電池B2に比べて、3C放電時の負荷率が大きくなっていることが認められる。このような結果となったのは、以下に示す理由によるものと考えられる。即ち、リチウムマンガン酸化物に、アルミニウム又はマグネシウムが添加された本発明電池A1及び本発明電池B1では、これらの金属と酸素との結合力が高まるため、その分だけ酸素とリチウムとの静電相互作用が弱まり、リチウムの拡散が容易となる。これに対して、リチウムマンガン酸化物に、アルミニウム又はマグネシウムが添加されていない本発明電池B2では、これらの金属と酸素との結合力が高まらず、酸素とリチウムとの静電相互作用が弱まることがないので、リチウムの拡散が容易とならないという理由によるものと考えられる。
〔その他の事項〕
(1)上記実施例では、リチウム含有遷移金属酸化物とリチウムマンガン酸化物との質量比を7:3としているが、この比率に限定するものではなく、1:9〜9:1の範囲であれば良く、特に6:4〜9:1の範囲であることが好ましい。このような範囲に規制することで、元来リチウム遷移金属酸化物と比べ、レート特性に優れるスピネル構造を有するマンガン酸化物と混合することで、両酸化物間での電流分担効果が十分に発現する。
(2)リチウム含有遷移金属酸化物としては、上記Li1.01Ni0.33Co0.33Mn0.33等に限定するものではなく、Zr、Mg、B、F、Al、Ti、Cr、V、Fe、Cu、Zn、Nb、Sn、Moから選択される少なくとも一種類の元素をさらに含んでいても良い。また、電池容量の向上という観点からは、リチウム/遷移金属の比は1.0より大きいことが好ましい。
(3)リチウムマンガン酸化物としては、上記Li1.1Al0.1Mn1.8等に限定するものではなく、B、F、Mg、Ti、Cr、V、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Zrから選択される少なくとも一種類の元素をさらに含んでいても良い。
(4)負極活物質としては、上記黒鉛に限定されるものではなく、グラファイト、コークス、酸化スズ、金属リチウム、珪素、及びそれらの混合物等であっても良いが、炭素材料を用いるのが好ましい。また、炭素材料の中でも、特に黒鉛材料を用いることが好ましく、さらには非晶質成分を含むことがより好ましい。
(5)電解液のリチウム塩としては、上記LiPFに限定されるものではなく、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CSO、LiAsF,LiClO及びそれらの混合物を用いることができる。さらに、これらの塩に加え、オキサラト錯体をアニオンとするリチウム塩が含まれていることが好ましく、特にリチウム−ビス(オキサラト)ボレートを含むことが好ましい。
また、電解液の溶媒としては上記エチレンカーボネートやジエチルカーボネートに限定するものではなく、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等の環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネートを用いることができるが、好ましくは環状カーボネートと鎖状カーボネートの組合せで用いるのが望ましい。
(6)本発明は液系の電池に限定するものではなく、ゲル系のポリマー電池にも適用することができる。この場合のポリマー材料としては、ポリエーテル系固体高分子、ポリカーボネート系固体高分子、ポリアクリロニトリル系固体高分子、オキセタン系ポリマー、エポキシ系ポリマー及びこれらの2種以上からなる共重合体もしくは架橋した高分子若しくはPVDFが例示され、このポリマー材料とリチウム塩と電解質を組合せてゲル状にした固体電解質を用いることができる。
本発明は、例えば携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の駆動電源に適用することができる。
Li、Ni、Co、Mnを含有するリチウム含有遷移金属酸化物におけるNi/Mn比とIV抵抗との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. リチウムの吸蔵、放出が可能な正極活物質を含む正極と、リチウムの吸蔵、放出が可能な負極活物質を含む負極と、リチウムイオン伝導性を有する非水電解液とを備えた非水電解質電池において、
    上記正極活物質には、リチウム、ニッケル、コバルト、マンガンを含有する層状構造のリチウム含有遷移金属酸化物とリチウムマンガン酸化物とが含まれ、且つ、上記リチウム含有遷移金属酸化物におけるニッケルとマンガンとのモル量が実質的に等量となるように規制されると共に、全遷移金属に対するコバルトのモル比が0.25以上0.70以下に規制されることを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記リチウムマンガン酸化物がスピネル構造を有する、請求項1記載の非水電解質電池。
  3. 前記リチウムマンガン酸化物には、アルミニウム及び/又はマグネシウムが含有されている、請求項1又は2記載の非水電解質電池。

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