JP2009109128A - 吹出口装置 - Google Patents

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登志夫 加藤
Masao Nakagawa
雅夫 中川
Takashi Imai
隆司 今井
Seiji Miyazaki
清二 宮崎
Yoichi Nakajima
洋一 中島
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Abstract

【課題】 布を配置した空気通過部分を枠体に囲まれた形状として一般的な吹出口構造に類似させ、取付面との違和感を無くすと共に、布部分の交換を容易にして、清浄で優れた美観を備える吹出口装置を提供する。
【解決手段】 周方向に連続する凹部12aを有する枠状の吹出口本体10に対し、吹出口本体10の開口部10aを覆うように布状材のフィルタ13を配設すると共に、凹部12aに弾性体14が装着されてフィルタ13を緊張させ、開口部10aに配置されたフィルタ13が凹凸の無い平面形状を保つことから、枠状部分の内側にフィルタ13のある開口部10aが位置する一般的な吹出口に近い形状となって配設状態での違和感を無くせ、様々な箇所に広く適用できる。また、吹出口本体10に対し弾性体14を取外した状態ではフィルタ13を容易に着脱交換でき、新しいフィルタ13への交換が手間無く行える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気調和対象空間に面して配置される布面から空気を極めて遅い速度で流出させる吹出口装置に関し、特に、一種のフィルタとして作用し汚損しやすい布部を容易に交換でき、美観を維持可能な吹出口装置に関する。
空気調和設備において、ダクトを通じて送られる調和空気を空気調和対象空間としての室内空間に吹出す吹出口装置は、一般に開口部を備えて調和空気を直接この開口部から室内空間に吹出すものとなっていたが、こうした吹出口装置では、室内空間の大きさに対して開口部の大きさが小さく、室内空間全体で有効に空気調和状態を得るために、ある程度の吹出風速を確保する必要があり、室内空間のちょうど吹出口開口部正面側に位置した人にドラフトを感じさせる場合がある他、塵埃の巻上げや拡散を生じさせて室内空間の清浄度を維持することが難しいなどの問題があった。このため、こうした問題によって、一般的な吹出口装置を採用できないような用途に対応すべく、吹出風速を極めて遅くできると共に吹出領域を広く設定可能な、布を使用した吹出口装置が近年使用されるようになっており、その一例として、特開平3−45852号公報や特開平6−201179号公報に開示されるものがある。
この従来の吹出口装置は、通気性のある布製の本体部を通過させて空気を室内空間に送込むものであり、布製の本体部全面から極めて低速の空気を吹出すことができ、室内空間に対し均一な空気調和が可能となり、室内空間でのドラフトを生じさせないと共に、塵埃の巻上げや拡散を防げ、且つ新たな塵埃等の進入を布製の本体部がフィルタとして作用することで阻止できるなど、上記の問題を解消できる特徴を有していた。
特開平3−45852号公報 特開平6−201179号公報
従来の布を使用した吹出口装置は前記各特許文献に示される構成となっており、極めて低速の吹出が行え、均一な空気調和が可能であるという優れた特長を有するものの、配設形態が天井面から突出した状態とならざるを得ず、その形状が既存の一般的な吹出口とかけ離れたものとなっているため、デザイン面での違和感を拭い去ることはできず、一般的な吹出口と単純に置換えて天井面に配置するのがためらわれるという課題を有していた。加えて、一般的な吹出口と置換えて天井面に配置する場合には、天井内部構造の変更も要することとなり、吹出口設置に係るコストが高くなるという課題を有していた。
また、従来の吹出口装置では、布の目の細かい隙間を吹出空気が通過してくるため、布は一種のフィルタとして働き、空気中の塵埃を捕捉することとなる。このため、使用するうちに布が汚れ、美観を損ねていたが、容易に交換できる構造とはなっておらず、交換作業は高い天井付近での作業となることも相俟って困難なものとなり、こうした保守の点においても手間とコストがかかるという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、布を配置した空気調和用気体の通過部分を枠体に囲まれた形状として一般的な吹出口構造に類似させ、天井や壁等の取付部位との違和感を無くすと共に、布部分の交換を容易にして、清浄で美観の点でも優れる吹出口装置を提供することを目的とする。
本発明に係る吹出口装置は、空気調和用気体を通過させる開口部を取囲んだ枠状体として形成され、周方向へ略溝状に連続する凹部を配置され、天井又は壁に配設されてなる吹出口本体と、前記開口部より大きく且つ通気性を有する柔軟な布状材で形成され、前記吹出口本体の凹部に端部を挿入されて前記開口部を覆った状態で配設されるフィルタと、前記吹出口本体の凹部に着脱可能に挿入配設され、当接するフィルタ端部を凹部のより奥側に向わせる力を発生させ、開口部を覆うフィルタを緊張させる弾性体とを備えるものである。
このように本発明によれば、周方向に連続する凹部を有する枠状の吹出口本体に対し、吹出口本体の開口部を覆うように布状材のフィルタを配設すると共に、凹部に弾性体が装着されてフィルタを緊張させ、開口部に配置されたフィルタが凹凸の無い平面形状を保つことにより、枠状部分の内側にフィルタのある開口部が位置する外観が得られ、天井面や壁面から大きく突出しない一般的な吹出口に近い形状となって配設状態での違和感を無くせ、様々な箇所に広く適用できる。また、吹出口本体に対し弾性体を取外した状態ではフィルタを容易に着脱交換でき、新しいフィルタへの交換が手間無く行えると共に、弾性体との組合せでフィルタを張った状態を容易に得ることができ、交換時にフィルタを緊張させる作業の手間を大きく低減でき、交換を経てもフィルタが平面状に緊張した好ましい外観を確保できる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体の凹部が、空気調和対象空間側に向けて開口する形状とされ、前記弾性体が、弾性変形しつつ吹出口本体の凹部に挿入された状態で、フィルタ端部を空気調和対象空間から離れる向きに引張りながら支持すると共に、弾性復元力により凹部に面する吹出口本体各面に対し弾性体各部を密着させ、弾性体自体の凹部収容状態を保持するものである。
このように本発明によれば、吹出口本体の空気調和対象空間側に向けて開口している凹部で、弾性体が弾性体自体の凹部収容状態を維持すると共に、フィルタを緊張させながら支持することにより、天井面に吹出口が設置されて凹部が下向きに開口する場合においても、弾性体の落下防止を図りつつ、弾性体の着脱を容易に行え、且つフィルタの緊張を確実に維持する状態を確保でき、弾性体を取外した後はフィルタを空気調和対象空間側に引張って吹出口本体から容易に取外せる点と合わせて、取扱い性に優れる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体の凹部内側及び/又はフィルタ端部に配設され、前記フィルタ端部を吹出口本体の凹部内側面に着脱可能に係止する仮止手段を備えるものである。
このように本発明によれば、フィルタ端部を凹部に配置した状態を維持する仮止手段を配設し、吹出口本体に対し弾性体を取付けていない段階でも、仮止手段でフィルタを吹出口本体に係止したまま保持する仮止状態にできることにより、フィルタの交換作業で、フィルタを仮止状態とした後、速やかに弾性体を凹部に取付けることができ、弾性体取付の際にフィルタを吹出口本体から外れないように押えながら作業する必要が無く、取付作業性の大幅な向上が図れる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体が、天井内部又は壁内部に取付けられて固定される取付枠と、当該取付枠に取付けられて天井面又は壁面に配置され、前記空気調和対象空間に現れる額縁枠との組合せ構造とされ、前記凹部が、取付枠の空気調和対象空間側に形成され、前記額縁枠が、弾性体を挿入した凹部を覆い隠す状態で取付枠に取付けられるものである。
このように本発明によれば、吹出口本体のうち凹部を設けられて弾性体と共にフィルタを支持する取付枠が、空気調和対象空間寄りに配置される額縁枠で一部覆われ、空気調和対象空間側から弾性体及び凹部が見えなくなることにより、凹部に配置したフィルタ端部や弾性体がどのような外観であってもかまわず、これらフィルタ端部や弾性体の外観仕上げ処理の手間を省けると共に、額縁枠が空気調和対象空間側に配置されることで、より一般的な吹出口構造に近くなり、違和感をより一層感じにくくすると共に美観を向上させて、さらに適用できる箇所を増やせる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体の凹部が、枠体内周側で開口部側に向けて開口する形状とされ、前記弾性体が、弾性変形しつつ吹出口本体の凹部に挿入された状態で、フィルタ端部を枠体内周側から外周側に広げる向きに引張りながら支持すると共に、凹部の所定箇所に弾性体の一部を係合させ、且つ弾性復元力により前記係合状態を保持するものである。
このように本発明によれば、吹出口本体の枠内方に向けて開口している凹部で、弾性体が凹部に係合した状態を維持すると共に、フィルタを緊張させながら支持することにより、吹出口装置がどのような向きに設置されても、弾性体の吹出口本体からの脱落が取付作業時及び吹出口使用時において起りにくく、フィルタの緊張を確実に維持する状態を確保でき、取扱い性に優れる。また、額縁枠の空気調和対象空間側の部分に弾性体や凹部が現れないことで、より一般的な吹出口構造に近くなり、違和感をより一層感じにくくすると共に美観を向上させて、さらに適用できる箇所を増やせる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体が、天井又は壁内部に取付けられて固定される取付枠と、当該取付枠に取付けられて天井面又は壁面に配置され、前記凹部を形成されて空気調和対象空間に現れる額縁枠との組合せ構造とされるものである。
このように本発明によれば、吹出口本体のうち凹部を設けられて弾性体と共にフィルタを支持する額縁枠が、天井又は壁の内部に配設される取付枠に対して空気調和対象空間寄りに着脱可能に配置され、取付枠に対し必要に応じて空気調和対象空間側に取外せることにより、取付枠に取付けていない額縁枠に対しても凹部へのフィルタ端部や弾性体の着脱を実行でき、これらフィルタ端部や弾性体の額縁枠への装着を作業しやすい場所で行った後、額縁枠を取付枠に取付けるようにすれば、フィルタ端部や弾性体の着脱に係る作業性が大幅に向上することとなり、フィルタや弾性体を取付けた額縁枠をあらかじめ複数組用意しておけば、フィルタ交換に係る吹出口設置箇所での作業時間を大幅に短縮できる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記額縁枠の弾性体を挿入した凹部を覆い隠す状態で額縁枠又は取付枠に着脱可能に取付けられるカバー部を備えるものである。
このように本発明によれば、吹出口本体のうち凹部を設けられて弾性体と共にフィルタを支持する額縁枠が、空気調和対象空間寄りに配置されるカバー部で一部覆われ、空気調和対象空間側から弾性体及び凹部が見えなくなることにより、凹部に配置したフィルタ端部や弾性体がどのような外観であってもかまわず、これらフィルタ端部や弾性体の外観仕上げ処理の手間を省けると共に、吹出口としての美観を向上させられる。
また、本発明に係る吹出口装置は必要に応じて、前記吹出口本体の凹部が、吹出口本体内周側で開口部側に向けて開口する形状とされ、前記弾性体が、弾性変形可能で且つ前記吹出口本体の開口部より若干大きい略環状体で形成され、フィルタ端部を外方に広げるように張力を与えてフィルタの緊張を維持可能な弾性変形付加状態でフィルタ周端部と一体化されてなり、フィルタ端部と共に凹部に弾性変形を伴いつつ挿入されて凹部奥側に向かう張力をフィルタに与えつつ凹部に係合し、フィルタを緊張状態で開口部に位置させるものである。
このように本発明によれば、吹出口本体の枠内周側に向けて開口している凹部で、フィルタ周端部と一体化された略環状の弾性体が、弾性力でフィルタと共に凹部に係合した状態を維持すると同時に、フィルタを緊張させることにより、吹出口本体に対し弾性体及びフィルタを変形させながら容易に着脱できる上、吹出口装置がどのような向きに設置されても、弾性体及びフィルタの吹出口本体からの脱落が吹出口使用時において起りにくく、フィルタの緊張を伴いつつの支持状態を確実に維持できる。
また、本発明に係る吹出口装置は、空気調和用気体を通過させる開口部を取囲んだ枠状体として形成され、開口部側に突出した凸部分を周方向へ連続させた形状の額縁部を有する吹出口本体と、前記開口部より大きく且つ通気性を有する柔軟な布状材で形成されるフィルタと、前記フィルタ端部に一体に取付けられる略枠状体で形成され、フィルタを緊張させた状態に維持しつつ、前記吹出口本体の額縁部に取付けられてフィルタを前記開口部に位置させるフィルタ支持体とを備えるものである。
このように本発明によれば、内周側に突出する額縁部を有する枠状の吹出口本体に対し、布状材のフィルタと一体化した略枠状のフィルタ支持体が額縁部に取付けられて、フィルタが緊張状態で吹出口本体の開口部に配置されることにより、天井面又は壁面に露出した枠状部分の内側にフィルタのある開口部が位置する外観が得られ、天井面や壁面から大きく突出しない一般的な吹出口に近い形状となって配設状態での違和感を無くせ、様々な箇所に広く適用できる。また、吹出口本体に対しフィルタ支持体及びフィルタを容易に着脱交換でき、新しいフィルタへの交換が手間無く行えると共に、フィルタ支持体との組合せでフィルタを張った状態で固定化でき、交換時にフィルタを緊張させる作業の手間を大きく低減でき、交換を経てもフィルタが平面状に緊張した好ましい外観を確保できる。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る吹出口装置の底面図及び断面図、図2は本実施形態に係る吹出口装置の要部拡大断面図、図3は本実施形態に係る吹出口装置におけるフィルタの取付状態説明図である。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置1は、矩形状の開口部10aを取囲む矩形枠状の吹出口本体10と、この吹出口本体10の開口部10aを覆った状態で配設される布製のフィルタ13と、吹出口本体10に着脱可能に配設されてフィルタ13を支持すると共に、フィルタ13を緊張状態とする弾性体14とを備える構成である。
前記吹出口本体10は、空気調和用気体としての調和空気を通過させる開口部10aを取囲んだ矩形枠状体として形成されるものであり、詳細には、天井50内部に取付けられて固定される取付枠11と、この取付枠11に取付けられて天井50面に配置され、空気調和対象空間に現れる額縁枠12とを組合せてなる構成である。なお、この吹出口本体10各部を構成する材料としては、アルミニウム等の金属材の他、セラミックスなどの無機材料や、合成樹脂材、木材、また、FRP等の複合材を、それぞれ単体で、又は複数組合わせて用いることができる。
前記取付枠11は、開口部10aを取囲む枠状体として形成され、天井50内でチャンバー51と連結接続される構成であり、チャンバー51から調和空気を開口部10aに供給される。
前記額縁枠12は、前記取付枠11同様に開口部10aを取囲む枠状体として形成され、空気調和対象空間としての室内空間側に向けて開口し且つ周方向へ略溝状に連続する凹部12aを配置され、取付枠11に取付けられ固定されることで天井50面に配設される構成である。
この吹出口本体10における額縁枠12の凹部12a内側には、フィルタ13端部を凹部12a内側面に着脱可能に係止する前記仮止手段としての面ファスナ15が配設される構成である。
この他、凹部12aには、装着された弾性体14をフィルタ交換の際に凹部12aから一旦取外すための手がかりとして、弾性体14と凹部12a内面間に配置され且つ一端部を外部に引出された状態とされる紐状体等を配設することもできる。
前記フィルタ13は、前記吹出口本体10の開口部10aより大きく且つ通気性を有する略矩形状の柔軟な布状材で形成され、吹出口本体10の凹部12aに端部を挿入されて開口部10aを覆った状態で配設される構成である。このフィルタ13端部には、吹出口本体10の凹部12a内側に配設されたものに対応する面ファスナ16が配設される。
このフィルタ13に、開口部10aに供給された調和空気を通すことで、フィルタ13全体から極めて低速で調和空気を室内空間へ向けて吹出せる仕組みである。フィルタをなす布状材としては、織地、編地(ニット)、不織布等のうち、極小の孔が無数に空いた状態となって通気性を有するものを用いることができる。汚染に対する耐性の点で、布状材は吸湿性のないものが望ましい。
前記弾性体14は、弾性変形能に優れ且つ強い弾性復元力を有するポリエチレン等の合成樹脂の発泡体で形成される略棒状体であり、断面形状を凹部12aより若干大きい矩形状とされてなる構成であり、前記取付枠11と額縁枠12を一体化した吹出口本体10における凹部12aに着脱可能に挿入配設され、当接するフィルタ13端部を凹部12aのより奥側に向わせる力を発生させ、開口部10aを覆うフィルタ13を緊張させつつ支持する仕組みである。
この弾性体14は、弾性変形しつつ凹部12aに挿入された状態で、弾性復元力によりフィルタ13端部に強く密着し、この端部を空気調和対象空間から離れる向きとなる凹部12a奥側へ引張った状態で保持すると共に、凹部12aの側壁部分を押圧して凹部12a内側に密着し、弾性体14自体の凹部12aからの離脱や凹部12a内でのずれを防止可能となっている。
なお、弾性体14については、フィルタ交換時に凹部12aから取出しやすくするために、作業者の指を掛ける窪みなどの手がかりを設けておくのが好ましい。
次に、前記構成に基づく吹出口装置におけるフィルタの着脱について説明する。吹出口本体10に初めてフィルタ13を取付ける場合、あらかじめ取付枠11と額縁枠12とを一体化させてなる吹出口本体10に対し、この吹出口本体10の開口部10aを覆うようにフィルタ13を配置し、フィルタ13端部と凹部12aにそれぞれ配設された仮止手段としての面ファスナ15、16同士を当接させて、フィルタ13を吹出口本体10に係止した仮止状態とする。この仮止状態では、フィルタ13は開口部10aを覆うものの、まだ弛んで膨らんだり一部に皺が寄ったりしたような状態にある。
フィルタ13端部をいずれも仮止状態としたら、吹出口本体10の空気調和対象空間側に向けて開口している各凹部12aに弾性体14を挿入する。仮止手段としての面ファスナ15、16でフィルタ13を吹出口本体10に係止した状態を保持できることから、フィルタ13の仮止に続けて速やかに弾性体14を凹部12aに挿入することができ、この弾性体14挿入の際にフィルタ13を吹出口本体10から外れないように押えながら作業する必要は無い。
弾性体14は凹部12aより若干大きいため、弾性体14は変形を加えられながら凹部12aに挿入されるが、この時、弾性体14はその弾性復元力で凹部12a側面とフィルタ13端部に密着し、密着状態のフィルタ13を伴う状態で凹部12a奥側へ入り込むこととなり、フィルタ13はその端部を凹部12a奥側へ引張られて額縁枠12表面に沿いつつ各方向に緊張した状態となる。
こうして緊張状態となったフィルタ13は、凹凸の無い平面形状を維持可能となる。凹部12aに装着された弾性体14は、その弾性復元力により凹部12a内に確実にとどまることができ、下向きに開口している凹部12aにおいても落下の危険はなく、また、調和空気の吹出時にフィルタ13が風圧を受けて室内空間側に向けて強い押圧力を掛けられた状態となっても、弾性復元力でフィルタ13を確実に保持し、フィルタ13位置を取付時のままに維持する。
フィルタ13及び弾性体14の配設完了状態では、吹出口本体10のなす枠状部分の内側にフィルタ13のある開口部10aが位置する外観が得られ、各部が天井50面から大きく突出することもなく、一般的な吹出口に近い形状となっている。
一方、フィルタ13を交換する際には、吹出口本体10の凹部12aから弾性体14を引出し、完全に取出す。弾性体14を取外した状態では、フィルタ13端部の面ファスナ15を凹部12aの面ファスナ16から引離してフィルタ13を容易に取外せ、新しいフィルタへの交換が手間無く行える。新たなフィルタ13については、前記同様の手順で取付けることができ、弾性体14を併用することで、交換を経てもフィルタ13の緊張状態が容易且つ確実に得られ、交換時にフィルタ13を平面状に張るような特別な作業は不要となる。
続いて、前記構成に基づく吹出口装置の吹出状態について説明する。チャンバ51から送られた調和空気は、吹出口本体10の開口部10aを下向きに進み、フィルタ13に当ってこのフィルタ13の無数の小孔を通過して室内空間に達する過程で、通過抵抗によりフィルタ13全域から極低速で吹出す状態となる。調和空気の気流が開口部10aを覆うフィルタ13全域から極めて遅い速度で吹出すことで、室内空間に対し均一な空気調和が可能となり、室内空間でのドラフトを生じさせないと共に、塵埃の巻上げや拡散も防げ、室内空間を極めて安定した空気調和状態に維持できる。
この調和空気がフィルタ13を通過する際、通過抵抗分がそのまま風圧としてフィルタ13に加わることとなるが、弾性体14が周囲からフィルタ13を強力に保持しており、風圧を受けたフィルタ13が室内空間側に膨らんだりずれたりすることはない。
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、周方向に連続する凹部12aを有する枠状の吹出口本体10に対し、吹出口本体10の開口部10aを覆うように布状材のフィルタ13を配設すると共に、凹部12aに弾性体14が装着されてフィルタ13を緊張させ、開口部10aに配置されたフィルタ13が凹凸の無い平面形状を保つことから、吹出口本体10に対し弾性体14を取外した状態ではフィルタ13を容易に着脱交換でき、新しいフィルタへの交換が手間無く行えると共に、弾性体14との組合せでフィルタ13を張った状態を容易に得ることができ、交換時にフィルタ13を緊張させる作業の手間を大きく低減でき、交換を経てもフィルタ13が平面状に緊張した好ましい外観を確保できる。
なお、前記実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10を取付枠11と額縁枠12との組合せ構造としているが、これに限らず、天井内又は壁内の部分と空気調和対象空間に露出する部分とが一体構造となった一部品のみで吹出口本体を構成するようにしてもかまわない。また、吹出口本体10としての取付枠11と額縁枠12は、フィルタ着脱に際しても分離することなく一体化した状態を維持する構成としているが、これに限らず、取付枠に対し額縁枠を容易に着脱可能な構成とし、フィルタ交換に際して、取付枠から分離した状態の額縁枠に対してフィルタ及び弾性体の着脱を実行し、フィルタ及び弾性体を既に取付けた状態の額縁枠を取付枠に取付けるようにすることもでき、フィルタ及び弾性体の額縁枠への着脱作業が吹出口のある天井や壁の近くに限定されず、これらの着脱を作業しやすい場所で実行可能となり、フィルタや弾性体の着脱に係る作業性が大幅に向上することに加え、フィルタや弾性体を取付けた額縁枠をあらかじめ複数組用意しておけば、フィルタ交換に係る吹出口設置箇所、すなわち、天井や壁の近くの作業しにくい箇所、での作業時間を大幅に短縮できる。
また、前記実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10の額縁枠12における凹部12aにフィルタ13端部を係止する仮止手段として面ファスナ15、16を用いる構成としているが、これに限らず、線ファスナーやスナップボタン等の着脱を容易にする他の機構を用いることもできる。さらに、凹部側には特に何も設けず、フィルタ周端部にゴム紐やピアノ線等の線状に連続する弾性体を環状に連結したものを一体に配設する構成とし、弾性体を伸張させつつフィルタを開口部に被せて弾性体のあるフィルタ周端部を凹部に入れ、前記弾性体の凹部内で枠内方へ締ろうとする向きに作用する弾性復元力によりフィルタを仮止状態とする仕組みとしてもかまわない。
また、前記実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10の額縁枠12における凹部12aの幅を大きくし、仮止手段としての面ファスナ16を適切に配置可能とし、且つ弾性体14も凹部12aに対応させた形状として用いる構成としているが、これに限らず、図4に示すように、凹部12b内に仮止手段を配設しない代りに凹部12bを狭幅化し、これに同じく狭幅化した弾性体17を挿入してフィルタ13を緊張状態で支持する構成とすることもでき、弾性体17及び凹部12bを空気調和対象空間側から目立たなくすることで、吹出口としての美観をより一層向上させられる。
また、前記実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10の額縁枠12に取付けた弾性体14を、空気調和対象空間からそのまま見える状態で露出させた構成としているが、これに限らず、図5に示すように、額縁枠12の弾性体14を挿入した凹部12aを覆い隠すカバー部18を着脱可能に取付ける構成とすることもでき、額縁枠12が一部又は全部をカバー部18で覆われて、空気調和対象空間側から弾性体及び凹部が隠れて見えなくなることにより、凹部に配置したフィルタ13端部や弾性体14の外観を考慮せずに済み、これらフィルタ端部や弾性体の外観に係る仕上げ加工等の手間を省けると共に、吹出口としての美観を大きく向上させられる。
また、前記実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体10の額縁枠12に凹部12aを設け、これにフィルタ13端部と弾性体14を装着する構成としているが、これに限らず、図6に示すように、取付枠11に凹部11aを設け、この凹部11aにフィルタ13端部と弾性体14を装着する一方、額縁枠12を化粧材とし、弾性体を挿入した取付枠11の凹部11aを覆い隠す状態で取付枠11に着脱可能に取付ける構成とすることもでき、取付枠11が額縁枠12で覆われて、空気調和対象空間側から弾性体14及び凹部11aが隠れて見えなくなることにより、前記同様、凹部に配置したフィルタ13端部や弾性体14の外観を考慮せずに済み、これらフィルタ13端部や弾性体14の外観に係る仕上げ加工等の手間を省けると共に、吹出口としての美観を大きく向上させられる。
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置を図7及び図8に基づいて説明する。図7は本実施形態に係る吹出口装置における額縁枠へのフィルタ取付状態説明図、図8は本実施形態に係る吹出口装置における額縁枠取付状態説明図である。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置は、前記第1の実施形態同様に、吹出口本体20と、フィルタ23と、弾性体24とを備える一方、異なる点として、吹出口本体20における凹部22aが、枠体内周側で開口部側に向けて開口する形状とされると共に、弾性体24が凹部22aに対応した断面形状とされる構成を有するものである。
前記吹出口本体20は、前記第1の実施形態同様、取付枠21と、額縁枠22とを備える一方、異なる点として、額縁枠22の凹部22aの開口する向きを開口部側となるように形成した構成を有するものである。
前記額縁枠22は、開口部20aを取囲む矩形枠状体として形成され、枠内周部分に内側の開口部20a側に向けて開口し且つ周方向へ略溝状に連続する凹部22aを配置され、前記第1の実施形態同様、取付枠21に取付けられ固定されることで天井50面に配設される構成である。そして、この額縁枠22の凹部22a内面側には、フィルタ23を緊張状態で支持する弾性体24端部の嵌り込む溝22bが配設される構成である。さらに、額縁枠22上部には、フィルタ23端部の凹部22aから露出した余り部分が開口部20aにかからないよう収容して、フィルタ余り部分が調和空気の進行を妨げるのを防ぐためのフィルタ押え部22cが配設される。
前記弾性体24は、弾性変形可能な材質で形成される略T字状断面形状の略棒状体とされてなる構成であり、前記額縁枠22の凹部22aに枠内周側から着脱可能にフィルタ23端部ごと挿入配設され、フィルタ23端部を巻込む形で凹部22aに係合し、前記第1の実施形態同様、フィルタ23端部を凹部22aのより奥側に向わせる力を発生させ、開口部20aを覆うフィルタ23を緊張させつつ支持する仕組みである。
この弾性体24は、弾性変形しつつ凹部22aに挿入されて凹部22aに係合し、弾性復元力によりフィルタ23端部に強く密着し、この端部を開口部20aから離れる向きとなる凹部22a奥側へ引張った状態で保持すると共に、弾性体24端部を凹部22a内の溝部22bに嵌合させて、弾性体24自体の凹部22aからの離脱や凹部22a内でのずれを防止可能となっている。
なお、弾性体24は、フィルタ交換時に凹部22aから取出しやすくするための手がかりとして、フィルタ23端部の凹部22aから露出した余り部分を用いることができ、この余り部分をフィルタ押え部22cから引出して開口部20a側へ引張ることで、弾性体24の端部が凹部22a内の溝部22bから離脱し、弾性体24及びフィルタ23端部が凹部22aから外れることとなる。
次に、前記構成に基づく吹出口装置におけるフィルタの着脱について説明する。吹出口本体20に初めてフィルタ23を取付ける場合、あらかじめ取付枠21とは分離させた状態とされた額縁枠22に対し、枠内の開口部20aを覆うようにフィルタ23を配置し、折返したフィルタ23端部を凹部22aに挿入した状態とする。
この状態で、フィルタ端部の折返し部分にちょうど挟まれるように弾性体24を位置させてフィルタ23と当接させ、弾性体24を弾性変形させながらフィルタ端部ごと凹部22aに押込んで凹部22aに挿入する。押込んだ弾性体24の端部を凹部22a内の溝部22bに嵌合させれば、弾性体24全体が凹部22aに係合して容易に外れない状態となって挿入完了となる。この時、弾性体24は弾性復元力でフィルタ23を介して凹部22a内面に密着し、端部を凹部22a奥側へ引張り込ませた状態とされたフィルタ23は各方向に緊張することとなる。こうして緊張状態となったフィルタ23は、凹凸の無い平面形状を維持可能となる。そして、フィルタ23端部の凹部22aから露出した余り部分は、開口部20aにかからないようフィルタ押え部22cに収容しておく。
こうしてフィルタ23及び弾性体24が装着された額縁枠22を、天井50側の取付枠21に取付ければ、フィルタ取付完了となる。この完了状態では、前記第1の実施形態同様、吹出口本体20のなす枠状部分の内側にフィルタ23のある開口部20aが位置する外観が得られ、各部が天井50面から大きく突出することもなく、一般的な吹出口に近い形状となっていることに加えて、本実施形態の場合には、凹部22aの位置関係から、空気調和対象空間側から弾性体24及び凹部22aが見えないことにより、吹出口としてシンプルで優れた美観を得られることとなる。
一方、フィルタ23を交換する際には、吹出口本体20の額縁枠22を一旦取付枠21から取外した後、額縁部22の凹部22aから外に露出しているフィルタ23端部の余り部分を枠内方へ引張ると、弾性体24及びフィルタ23端部を凹部22aから取外すことができる。全ての弾性体24及びフィルタ23端部を凹部22aから取外せば、フィルタ23を額縁部22から離して、新しいフィルタに交換できることとなる。新たなフィルタ23については、前記同様の手順で取付けることができ、弾性体24を併用することで、交換を経てもフィルタ23の緊張状態が容易且つ確実に得られ、交換時にフィルタ23を平面状に張るような特別な作業は不要となる。
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体20の枠内方に向けて開口している凹部22aで、弾性体24が凹部22aに係合した状態を維持すると共に、フィルタ23を緊張させながら支持することから、吹出口装置がどのような向きに設置されても、弾性体24の額縁枠22からの脱落が取付作業時及び吹出口使用時において起りにくく、フィルタ23の緊張を確実に維持する状態を確保でき、取扱い性に優れる。また、吹出口本体20のうち額縁枠22が、天井50内部に配設される取付枠21に対して必要に応じて空気調和対象空間側に取外せることから、取付枠21に取付けていない状態の額縁枠22に対して、フィルタ23端部や弾性体24の装着を作業しやすい場所で行った後、額縁枠22を取付枠21に取付けるようにすることで、フィルタ23端部や弾性体24の着脱に係る作業性を大幅に向上させられる。
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置を図9及び図10に基づいて説明する。図9は本実施形態に係る吹出口装置の左半分省略底面図、図10は本実施形態に係る吹出口装置のフィルタ取付状態説明図である。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置3は、前記第1の実施形態同様に、吹出口本体30と、フィルタ33と、弾性体34とを備える一方、異なる点として、吹出口本体30における凹部32aが、枠体内周側で開口部側に向けて開口する形状とされると共に、弾性体34が略環状体とされ、フィルタ33周端部に一体化されて配設される構成を有するものである。
前記吹出口本体30は、前記第1の実施形態同様、取付枠31と、額縁枠32とを備える一方、異なる点として、額縁枠32の凹部32aの開口する向きを開口部30a側となるように形成した構成を有するものである。
前記額縁枠32は、開口部30aを取囲む矩形枠状体として形成され、枠内周部分に内側の開口部30a側に向けて開口し且つ周方向へ溝状に連続する凹部32aを配置され、前記第1の実施形態同様、取付枠31に取付けられ固定されることで天井50面に配設される構成である。
前記弾性体34は、ピアノ線等の弾性変形可能な線状材料製で且つ前記開口部30aより若干大きい略環状体で形成され、フィルタ33端部を外方に広げるように張力を与えてフィルタ33の緊張を維持可能な弾性変形付加状態でフィルタ33周端部に縫着一体化されてなる構成であり、フィルタ33端部と共に凹部32aに弾性変形を伴いつつ挿入され、凹部32a奥側に向かう張力を当接するフィルタ33端部に与えつつ凹部32aに係合し、フィルタ33を緊張状態で開口部30aに位置させる仕組みである。
次に、前記構成に基づく吹出口装置におけるフィルタの着脱について説明する。吹出口本体30に初めてフィルタ33を取付ける場合、あらかじめ取付枠31と額縁枠32とを一体化させてなる吹出口本体30に対し、枠内の開口部30aを覆うようにフィルタ33及び弾性体34を配置し、開口部30aより大きいフィルタ23及び弾性体34を変形させながら、フィルタ33端部と弾性体34を凹部32aに挿入していく。フィルタ33と弾性体34の全周を凹部32aに挿入したら、装着完了となる。この時、弾性体34は弾性復元力で凹部32a内においてさらに奥側に拡大しようとするのをフィルタ33で制限された状態にあり、この弾性体34で外方へ拡大しようとする張力を与えられたフィルタ33は各方向に緊張し、凹凸の無い平面形状を維持可能となる。
こうしてフィルタ33及び弾性体34が装着された状態では、前記第1の実施形態同様、吹出口本体30のなす枠状部分の内側にフィルタ33のある開口部30aが位置する外観が得られ、各部が天井50面から大きく突出することもなく、一般的な吹出口に近い形状となっていることに加えて、本実施形態の場合には、凹部32aの位置関係から、空気調和対象空間側から弾性体34及び凹部32aが見えないことにより、吹出口としてシンプルで優れた美観を得られることとなる。
一方、フィルタ33を交換する際には、フィルタ23及び弾性体34を変形させながら、吹出口本体30の凹部32aからフィルタ33端部と弾性体34を外していき、フィルタ33と弾性体34の全周を凹部32aから外したら、フィルタ33及び弾性体34を新しいものに交換できる。新たなフィルタ33及び弾性体34については、前記同様の手順で取付けることができ、弾性体34を周端部に一体化していることで、フィルタ33の緊張状態が常時得られ、交換時にフィルタ33を平面状に張るような特別な作業は不要となる。
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、吹出口本体30の枠内方に向けて開口している凹部32aで、フィルタ33周端部と一体化された略環状の弾性体34が、弾性力でフィルタ33と共に凹部32aに係合した状態を維持すると同時に、フィルタ33を緊張させることから、吹出口本体30に対し弾性体34及びフィルタ33を変形させながら容易に着脱できる上、吹出口装置がどのような向きに設置されても、弾性体34及びフィルタ33の吹出口本体30からの脱落が吹出口使用時において起りにくく、フィルタ33の緊張を伴いつつの支持状態を確実に維持できる。
(本発明の第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置を図11ないし図13に基づいて説明する。図11は本実施形態に係る吹出口装置の底面図、図12は本実施形態に係る吹出口装置におけるフィルタ支持体の長手方向端部及び短手方向端部の各拡大断面図、図13は本実施形態に係る吹出口装置におけるフィルタ支持体取付状態説明図である。
前記各図において本実施形態に係る吹出口装置4は、前記第1の実施形態同様に、吹出口本体40と、フィルタ43とを備える一方、異なる点として、弾性体に代えてフィルタ43周端部に一体化される略枠状のフィルタ支持体44を備えると共に、吹出口本体40の枠体内周側にフィルタ支持体44を載置可能となる額縁部42aが形成される構成を有するものである。
前記吹出口本体40は、空気調和用気体を通過させる開口部40aを取囲んだ矩形枠状体として形成されるものであり、詳細には、前記第1の実施形態同様、、天井50内部に取付けられて固定される取付枠41と、この取付枠41に取付けられて天井50面に配置される額縁枠42とを組合せてなる構成とされる一方、異なる構成として、額縁枠42の枠内周側に前記額縁部42aを備えるものとなっている。
前記額縁部42aは、矩形枠状体として形成される額縁枠42の空気調和対象空間寄り部位において開口部40a側に突出した凸部分を周方向へ連続させた形状として形成され、枠内周側で略棚状となってフィルタ支持体44を載置可能とされる構成である。
前記フィルタ支持体44は、フィルタ43周端部に一体に取付けられる矩形略枠状体で形成され、フィルタ43と固定一体化されてフィルタ43を緊張状態に維持しつつ支持し、長手方向端部(短辺部分)を吹出口本体40の額縁部42aに載置状態とされて吹出口本体40に着脱可能に取付けられる構成である。このフィルタ支持体44の端部のうち、長手方向両端部については、額縁部42aに載置可能な突出部44aを有する断面形状とされるが、短手方向の端部(長辺部分)にはこうした突出部分は配設されておらず、フィルタ支持体44を長手方向両端部のみで支持される構成とすることで、不要な物理的干渉を避けてフィルタ支持体44の吹出口本体40への取付が無理なく速やかに行えるようにしている。なお、フィルタ支持体44における前記額縁部42aに載置可能な突出部44aについては、フィルタ支持体44の長手方向両端部に設ける代わりに、短手方向の両端部に設けるようにすることもできる。
次に、前記構成に基づく吹出口装置におけるフィルタの着脱について説明する。吹出口本体40に初めてフィルタ43を取付ける場合、あらかじめ取付枠41と額縁枠42とを一体化させてなる吹出口本体40に対し、一体のフィルタ43及びフィルタ支持体44を近接させ、フィルタ支持体44の長手方向端部の一方を開口部40aに進入させると共に額縁部42a上方の空気調和対象空間から離れた奥側の箇所に位置させ、フィルタ支持体44の長手方向端部の他方も開口部40aに入るようにする。フィルタ支持体44の全体が開口部40aに入ったら、フィルタ支持体44の位置をずらして、フィルタ支持体44の長手方向端部の他方を額縁部42a上に載せていくと共に、フィルタ支持体44の長手方向端部の一方を奥側から額縁部42aの上側に近付けていく。フィルタ支持体44の長手方向両端部をそれぞれ額縁部42a上に当接させて載置状態としたら、取付完了となる。この時、フィルタ支持体44と一体のフィルタ43は、当初からの緊張状態を維持して凹凸の無い平面形状を保ったまま、開口部40aを覆うように位置することとなる。
こうしてフィルタ43及びフィルタ支持体44が取付けられた状態では、前記第1の実施形態同様、吹出口本体40のなす枠状部分の内側にフィルタ43のある開口部40aが位置する外観が得られ、各部が天井50面から大きく突出することもなく、一般的な吹出口に近い形状となっていることに加えて、本実施形態の場合には、フィルタ支持体44の取付位置の関係から、空気調和対象空間側からフィルタ支持体44のフィルタ固定部分が見えないことにより、吹出口としてシンプルで優れた美観を得られることとなる。
一方、フィルタ43を交換する際には、フィルタ支持体44を前記と逆に動かして、フィルタ支持体44の長手方向端部の一方を持上げて額縁部42a上方の空気調和対象空間から離れた奥側に向わせると共に、フィルタ支持体44の長手方向端部の他方を額縁部42a上から外れる向きにずらしていき、フィルタ支持体44の長手方向端部の他方から開口部40a外に取出す。フィルタ支持体44の全体を開口部40aから取出せば、フィルタ43をフィルタ支持体44ごと新しいものに交換できる。新たなフィルタ43及びフィルタ支持体44については、前記同様の手順で取付けることができ、フィルタ支持体44を周端部に一体化していることで、フィルタ43の緊張状態が常時維持され、交換時にフィルタ43を平面状に張るような特別な作業は不要となる。
このように、本実施形態に係る吹出口装置においては、内周側に突出する額縁部42aを有する枠状の吹出口本体40に対し、布状材のフィルタ43と一体化した略枠状のフィルタ支持体44が額縁部42aに取付けられて、フィルタ43が緊張状態で吹出口本体40の開口部40aに配置されることから、天井面又は壁面に露出した枠状部分の内側にフィルタ43のある開口部40aが位置する外観が得られ、天井面や壁面から大きく突出しない一般的な吹出口に近い形状となって配設状態での違和感を無くせ、様々な箇所に広く適用できる。また、吹出口本体40に対しフィルタ支持体44及びフィルタ43を容易に着脱交換でき、新しいフィルタへの交換が手間無く行えると共に、フィルタ支持体44との組合せでフィルタ43を張った状態で固定化でき、交換時にフィルタを緊張させる作業を要さず、手間無く交換を経てもフィルタが平面状に緊張した好ましい外観を確保できる。
本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の底面図及び断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の要部拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置におけるフィルタの取付状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置における吹出口本体及び弾性体の他例でのフィルタ取付状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の他例の要部拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る吹出口装置の他例における弾性体及び額縁枠取付状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置における額縁枠へのフィルタ取付状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る吹出口装置における額縁枠取付状態説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置の左半分省略底面図である。 本発明の第3の実施形態に係る吹出口装置のフィルタ取付状態説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置の底面図である。 本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置におけるフィルタ支持体の長手方向端部及び短手方向端部の各拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る吹出口装置におけるフィルタ支持体取付状態説明図である。
符号の説明
1、3、4 吹出口装置
10、20、30、40 吹出口本体
10a、20a、30a、40a 開口部
11、21、31、41 取付枠
11a 凹部
12、22、32、42 額縁枠
12a、12b、22a、32a 凹部
13、23、33、43 フィルタ
14、17、24、34 弾性体
15、16 面ファスナ
18 カバー部
22b 溝部
42a 額縁部
44 フィルタ支持体
44a 突出部
50 天井
51 チャンバ

Claims (9)

  1. 空気調和用気体を通過させる開口部を取囲んだ枠状体として形成され、周方向へ略溝状に連続する凹部を配置され、天井又は壁に配設されてなる吹出口本体と、
    前記開口部より大きく且つ通気性を有する柔軟な布状材で形成され、前記吹出口本体の凹部に端部を挿入されて前記開口部を覆った状態で配設されるフィルタと、
    前記吹出口本体の凹部に着脱可能に挿入配設され、当接するフィルタ端部を凹部のより奥側に向わせる力を発生させ、開口部を覆うフィルタを緊張させる弾性体とを備えることを
    特徴とする吹出口装置。
  2. 前記請求項1に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体の凹部が、空気調和対象空間側に向けて開口する形状とされ、
    前記弾性体が、弾性変形しつつ吹出口本体の凹部に挿入された状態で、フィルタ端部を空気調和対象空間から離れる向きに引張りながら支持すると共に、弾性復元力により凹部に面する吹出口本体各面に対し弾性体各部を密着させ、弾性体自体の凹部収容状態を保持することを
    特徴とする吹出口装置。
  3. 前記請求項2に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体の凹部内側及び/又はフィルタ端部に配設され、前記フィルタ端部を吹出口本体の凹部内側面に着脱可能に係止する仮止手段を備えることを
    特徴とする吹出口装置。
  4. 前記請求項2又は3に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体が、天井内部又は壁内部に取付けられて固定される取付枠と、当該取付枠に取付けられて天井面又は壁面に配置され、前記空気調和対象空間に現れる額縁枠との組合せ構造とされ、
    前記凹部が、取付枠の空気調和対象空間側に形成され、
    前記額縁枠が、弾性体を挿入した凹部を覆い隠す状態で取付枠に取付けられることを
    特徴とする吹出口装置。
  5. 前記請求項1に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体の凹部が、枠体内周側で開口部側に向けて開口する形状とされ、
    前記弾性体が、弾性変形しつつ吹出口本体の凹部に挿入された状態で、フィルタ端部を枠体内周側から外周側に広げる向きに引張りながら支持すると共に、凹部の所定箇所に弾性体の一部を係合させ、且つ弾性復元力により前記係合状態を保持することを
    特徴とする吹出口装置。
  6. 前記請求項2又は3又は5のいずれかに記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体が、天井又は壁内部に取付けられて固定される取付枠と、当該取付枠に取付けられて天井面又は壁面に配置され、前記凹部を形成されて空気調和対象空間に現れる額縁枠との組合せ構造とされることを
    特徴とする吹出口装置。
  7. 前記請求項6に記載の吹出口装置において、
    前記額縁枠の弾性体を挿入した凹部を覆い隠す状態で額縁枠又は取付枠に着脱可能に取付けられるカバー部を備えることを
    特徴とする吹出口装置。
  8. 前記請求項1に記載の吹出口装置において、
    前記吹出口本体の凹部が、吹出口本体内周側で開口部側に向けて開口する形状とされ、
    前記弾性体が、弾性変形可能で且つ前記吹出口本体の開口部より若干大きい略環状体で形成され、フィルタ端部を外方に広げるように張力を与えてフィルタの緊張を維持可能な弾性変形付加状態でフィルタ周端部と一体化されてなり、フィルタ端部と共に凹部に弾性変形を伴いつつ挿入されて凹部奥側に向かう張力をフィルタに与えつつ凹部に係合し、フィルタを緊張状態で開口部に位置させることを
    特徴とする吹出口装置。
  9. 空気調和用気体を通過させる開口部を取囲んだ枠状体として形成され、開口部側に突出した凸部分を周方向へ連続させた形状の額縁部を有する吹出口本体と、
    前記開口部より大きく且つ通気性を有する柔軟な布状材で形成されるフィルタと、
    前記フィルタ端部に一体に取付けられる略枠状体で形成され、フィルタを緊張させた状態に維持しつつ、前記吹出口本体の額縁部に取付けられてフィルタを前記開口部に位置させるフィルタ支持体とを備えることを
    特徴とする吹出口装置。
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