JP2009108207A - 導体パターン形成用インク、導体パターンおよび配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線を防止することができる導体パターン形成用インクを提供すること、信頼性の高い導体パターンを提供すること、および、このような導体パターンを備え、信頼性の高い配線基板を提供すること。
【解決手段】本発明の導体パターン形成用インクは、セラミックス粒子と、バインダーとを含む材料で構成されたシート状のセラミックス成形体上に付与され、導体パターンの形成に用いられる導体パターン形成用インクであって、水系分散媒と、水系分散媒中に分散した金属粒子と、セラミックス成形体に対して脱脂・焼結処理を施した際の、前記セラミックス成形体の熱膨張に追従しうる有機物で構成された断線防止剤とを含むことを特徴とする。前記有機物は、ポリグリセリン骨格を有するポリグリセリン化合物であるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、導体パターン形成用インク、導体パターンおよび配線基板に関するものである。
電子部品が実装される回路基板(配線基板)として、セラミックスで構成された基板(セラミックス基板)上に、金属材料で構成された配線が形成されたセラミックス回路基板が、広く用いられている。このようなセラミックス回路基板では、基板(セラミックス基板)自体が、多機能性材料で構成されているため、多層化による内装部品の形成、寸法の安定性等の点で有利である。
そして、このようなセラミックス回路基板は、セラミックス粒子とバインダーとを含む材料で構成されたセラミックス成形体上に、形成すべき配線(導体パターン)に対応するパターンで、金属粒子を含む組成物を付与し、その後、当該組成物が付与されたセラミックス成形体に対し、脱脂、焼結処理を施すことにより製造されている。
セラミックス成形体上へのパターン形成の方法としては、スクリーン印刷法が広く用いられている。その一方で、近年、配線の微細化、狭ピッチ化による回路基板の高密度化が求められているが、スクリーン印刷法では、配線の微細化、狭ピッチ化に不利であり、上記のような要求に応えるのが困難である。
そこで、近年、セラミックス成形体上へのパターン形成の方法として、液滴吐出ヘッドから金属粒子を含む液体材料(導体パターン形成用インク)を液滴状に吐出する液滴吐出法、いわゆるインクジェット法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の導体パターン形成用インクでは、セラミックス成形体に、脱脂、焼結処理を施した際に、セラミックス成形体の熱膨張によって、形成した導体パターンの一部に断線が生じてしまうといった問題があった。特に、近年の配線の微細化、狭ピッチ化による回路基板の高密度化に伴い、このような問題の発生が顕著であった。
特開2007−84387号公報
本発明の目的は、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線を防止することができる導体パターン形成用インクを提供すること、信頼性の高い導体パターンを提供すること、および、このような導体パターンを備え、信頼性の高い配線基板を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の導体パターン形成用インクは、セラミックス粒子と、バインダーとを含む材料で構成されたシート状のセラミックス成形体上に付与され、導体パターンの形成に用いられる導体パターン形成用インクであって、
水系分散媒と、
前記水系分散媒中に分散した金属粒子と、
前記セラミックス成形体に対して脱脂・焼結処理を施した際の、前記セラミックス成形体の熱膨張に追従しうる有機物で構成された断線防止剤とを含むことを特徴とする。
これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線を防止することができる導体パターン形成用インクを提供することができる。
本発明の導体パターン形成用インクでは、前記有機物の熱分解開始温度をT[℃]、前記バインダーの熱分解開始温度をT[℃]としたとき、−150≦T−T≦50の関係を満足することが好ましい。
これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線を防止することができるとともに、導体パターンの電気的特性をより高いものとすることができる。
本発明の導体パターン形成用インクでは、前記有機物は、ポリグリセリン骨格を有するポリグリセリン化合物であることが好ましい。
これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線をより効果的に防止することができる。
本発明の導体パターン形成用インクでは、前記ポリグリセリン化合物の重量平均分子量は、300〜3000であることが好ましい。
これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線をさらに効果的に防止することができる。
本発明の導体パターン形成用インクでは、前記有機物の含有量は、7〜30wt%であることが好ましい。
これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線をより確実に防止することができる。
本発明の導体パターン形成用インクでは、液滴吐出法による導体パターンの形成に用いられることが好ましい。
これにより、より簡便な方法で、しかも微細で複雑な導体パターンを容易に形成することができる。
本発明の導体パターンは、本発明の導体パターン形成用インクによって形成されたことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い導体パターンを提供することができる。
本発明の配線基板は、本発明の導体パターンが備えられてなることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い配線基板を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
《導体パターン形成用インク》
本発明の導体パターン形成用インクは、セラミックス粒子とバインダーとを含む材料で構成されたセラミックス成形体上に付与され、導体パターンの形成に用いられるインクである。
以下、導体パターン形成用インクの好適な実施形態について説明する。なお、本実施形態では、金属粒子を水系分散媒に分散してなる分散液として、銀コロイド粒子(金属コロイド粒子)が分散したコロイド液を用いた場合について代表的に説明する。
本実施形態の導体パターン形成用インク(以下、単にインクともいう)は、水系分散媒と、分散媒に分散した銀コロイド粒子と、セラミックス成形体に対して脱脂・焼結処理を施した際のセラミックス成形体の熱膨張に追従しうる有機物で構成された断線防止剤とを含むコロイド液で構成されている。
[水系分散媒]
まず、水系分散媒について説明する。
本発明において、「水系分散媒」とは、水および/または水との相溶性に優れる液体(例えば、25℃における水100gに対する溶解度が30g以上の液体)で構成されたもののことを指す。このように、水系分散媒は、水および/または水との相溶性に優れる液体で構成されたものであるが、主として水で構成されたものであるのが好ましく、特に、水の含有率が70wt%以上のものであるのが好ましく、90wt%以上のものであるのがより好ましい。
水系分散媒の具体例としては、例えば、水、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒、ピリジン、ピラジン、ピロール等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、アセトアルデヒド等のアルデヒド系溶媒等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[銀コロイド粒子]
次に、銀コロイド粒子について説明する。
銀コロイド粒子(金属コロイド粒子)とは、分散剤が表面に吸着した銀粒子(金属粒子)のことを言う。
分散剤としては、COOH基とOH基とを合わせて3個以上有し、かつ、COOH基の数がOH基と同じか、それよりも多いヒドロキシ酸塩を用いるのが好ましい。これらの分散剤は、銀粒子の表面に吸着してコロイド粒子を形成し、分散剤中に存在するCOOH基の電気的反発力によってコロイド粒子を水溶液中に均一に分散させてコロイド液を安定化する働きを有する。これに対して、分散剤中のCOOH基とOH基の数が3個未満であったり、COOH基の数がOH基の数よりも少ないと、銀コロイド粒子の分散性が十分に得られない場合がある。
このような分散剤としては、例えば、クエン酸、りんご酸、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三リチウム、クエン酸三アンモニウム、りんご酸二ナトリウム、タンニン酸、ガロタンニン酸、五倍子タンニン等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
または、分散剤としては、COOH基とSH基が合わせて2個以上有するメルカプト酸またその塩を用いるのが好ましい。これらの分散剤は、メルカプト基が銀微粒子の表面に吸着してコロイド粒子を形成し、分散剤中に存在するCOOH基の電気的反発力によってコロイド粒子を水溶液中に均一に分散させてコロイド液を安定化する働きを有する。これに対して、分散剤中のCOOH基とSH基の数が2個未満すなわち片方のみであると、銀コロイド粒子の分散性が十分に得られない場合がある。
このような分散剤として、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸、メルカプト酢酸ナトリウム、メルカプトプロピオン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ナトリウム、メルカプトコハク酸二ナトリウム、メルカプト酢酸カリウム、メルカプトプロピオン酸カリウム、チオジプロピオン酸カリウム、メルカプトコハク酸二カリウム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
インク中における銀コロイド粒子の含有量は、1〜60wt%程度であるのが好ましく、10〜50wt%程度であるのがより好ましい。銀コロイド粒子の含有量が前記下限値未満であると、銀の含有量が少なく、導体パターンを形成した際、比較的厚い膜を形成する場合に、複数回重ね塗りする必要が生じる。一方、銀コロイド粒子の含有量が前記上限値を超えると、銀の含有量が多くなり、分散性が低下し、これを防ぐためには攪拌の頻度が高くなる。
また、銀コロイド粒子の平均粒径は、1〜100nmであるのが好ましく、10〜30nmであるのがより好ましい。これにより、インクの吐出性をより高いものとすることができるとともに、微細な導体パターンを容易に形成することができる。
また、銀コロイド粒子の熱重量分析における500℃までの加熱減量は、1〜25wt%程度が好ましい。コロイド粒子(固形分)を500℃まで加熱すると、表面に付着した分散剤、後述する還元剤(残留還元剤)等が酸化分解され、大部分のものはガス化されて消失する。残留還元剤の量は、僅かであると考えられるので、500℃までの加熱による減量は、銀コロイド粒子中の分散剤の量にほぼ相当すると考えてよい。
加熱減量が1wt%未満であると、銀粒子に対する分散剤の量が少く、銀粒子の充分な分散性が低下する。一方、25wt%を超えると、銀粒子に対する残留分散剤の量が多なり、導体パターンの比抵抗が高くなる。比抵抗は、導体パターンの形成後に加熱焼成して有機分を分解消失させることである程度改善することができる。そのため、より高温で焼成されるセラミックス基板等に有効である。
また、インク中に含まれる銀粒子(分散剤が表面に吸着していない銀粒子)の含有量は、0.5〜60wt%であるのが好ましく、10〜45wt%であるのがより好ましい。これにより、導体パターンの断線をより効果的に防止することができ、より信頼性の高い導体パターンを提供することができる。
なお、銀コロイド粒子の形成については、後に詳述する。
[断線防止剤]
本発明の導体パターン形成用インクには、セラミックス成形体の熱膨張に追従しうる有機物で構成された断線防止剤が含まれている。
ところで、従来の導体パターン形成用インクでは、セラミックス成形体に、脱脂、焼結処理を施した際に、セラミックス成形体の熱膨張によって、形成した導体パターンの一部に断線が生じてしまうといった問題があった。特に、近年の配線の微細化、狭ピッチ化による回路基板の高密度化に伴い、このような問題の発生が顕著であった。
これに対して、本発明の導体パターン形成用インクは、セラミックス成形体に対して脱脂・焼結処理を施した際の、セラミックス成形体の熱膨張に追従しうる有機物で構成された断線防止剤を含むものである。これにより、銀粒子(金属粒子)の間に有機物が存在することとなり、そのため、銀粒子同士の接近と凝集とを抑制することができ、有機物分解時まで銀粒子同士の融着による粒成長(バルク化)を抑制することができる。粒成長(バルク化)した導体パターンはセラミックス成形体中のバインダーとの熱膨張係数の差が大きく、熱膨張時に応力が発生して断線すると考えられる。しかし、有機物分解時まで銀粒子同士の接近と凝集とを抑制することで、有機物分解時までは導体パターンの熱膨張係数は有機物が支配的となり、追従性が良好となり、その結果、形成された導体パターンに断線が生じることを防止することができ信頼性の高い導体パターンを形成することができる。特に、本発明の導体パターン形成用インクをインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)から吐出することによって、導体パターンを微細かつ狭ピッチで形成する場合、上述したような効果をより顕著に発揮させることができる。
このような有機物の熱分解開始温度をT[℃]、セラミックス成形体を構成するバインダーの熱分解開始温度をT[℃]としたとき、−150≦T−T≦50の関係を満足するのが好ましく、−100≦T−T≦0の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、セラミックス成形体の熱膨張により確実に追従することができ、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線を防止することができるとともに、セラミックス成形体の焼結の際に、断線防止剤としての有機物をより確実に分解除去することができる。その結果、導体パターンの電気的特性をより高いものとすることができる。なお、本明細書中において、「熱分解開始温度」とは、JIS K 7120「プラスチックの熱重量測定方法」に準拠して測定される質量変化が開始する温度のことを指す。
また、このような有機物の熱分解開始温度は、具体的には、200〜400℃であるのが好ましく、250〜350℃であるのがより好ましい。これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線をより確実に防止することができる。また、セラミックス成形体の焼結の際に、断線防止剤としての有機物をより確実に分解除去することができる。その結果、導体パターンの電気的特性をより高いものとすることができる。
上述したような有機物としては、例えば、ポリグリセリン、ポリグリセリンエステル等のポリグリセリン骨格を有するポリグリセリン化合物、ポリエチレングリコール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ポリグリセリンエステルとしては、例えば、ポリグリセリンのモノステアレート、トリステアレート、テトラステアレート、モノオレエート、ペンタオレエート、モノラウレート、モノカプリレート、ポリシノレート、セスキステアレート、デカオレエート、セスキオレエート等が挙げられる。
上記のような有機物は、比較的高分子量の物質であり、隣接する銀コロイド粒子(金属粒子)の間に存在し、セラミックス成形体を脱脂・焼結した際のセラミックス成形体の熱膨張に確実に追従することができる物質である。すなわち、熱膨張によりセラミックス成形体の寸法の変化が生じた場合であっても、上記のような有機物によって銀コロイド粒子同士をより強固に結合させておくことができるため、形成される導体パターンに断線が発生するのをより効果的に防止することができ、より信頼性の高い導体パターンを提供することができる。
上述した中でも、特に、ポリグリセリン骨格を有するポリグリセリン化合物を用いるのが好ましく、ポリグリセリンを用いるのがより好ましい。これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線の発生をさらに効果的に防止することができる。さらに、これら化合物は、水系分散媒への溶解度も高いので、好適に用いることができる。
また、ポリグリセリン化合物としては、その重量平均分子量が300〜3000であるものを用いるのが好ましく、400〜600であるものを用いるのがより好ましい。これにより、セラミックス成形体を脱脂・焼結した際のセラミックス成形体の熱膨張により確実に追従することができる。その結果、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線をより確実に防止することができる。ポリグリセリン化合物の重量平均分子量が前記下限値未満であると、セラミックス成形体を構成するバインダーよりも先に分解する傾向があり、断線を防止する効果が十分に得られない場合がある。また、ポリグリセリン化合物の重量平均分子量が前記上限値を超えると、排除体積効果等により水系分散媒中への分散性が低下する。
また、ポリエチレングリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール#200(重量平均分子量200)、ポリエチレングリコール#300(重量平均分子量300)、ポリエチレングリコール#400(平均分子量400)、ポリエチレングリコール#600(重量平均分子量600)、ポリエチレングリコール#1000(重量平均分子量1000)、ポリエチレングリコール#1500(重量平均分子量1500)、ポリエチレングリコール#1540(重量平均分子量1540)、ポリエチレングリコール#2000(重量平均分子量2000)等が挙げられる。
インク中に含まれる断線防止剤としての有機物(特に、ポリグリセリン化合物)の含有量は、7〜30wt%であるのが好ましく、7〜25wt%wt%であるのがより好ましく、7〜22wt%であるのがさらに好ましい。これにより、セラミックス成形体の熱膨張による断線の発生をより効果的に防止することができる。これに対して、有機物の含有量が前記下限値未満であると、上記分子量が下限値を下回った場合には、断線の発生を防止する効果が小さくなる。また、有機物の含有量が前記上限値を超えると、前記分子量が上限値を超えた場合には、水系分散媒中への分散性が低下する。
[その他の成分]
また、導体パターン形成用インクには、上記成分の他、インクの乾燥を抑制する乾燥抑制剤が含まれていてもよい。
このようなインクの乾燥を抑制する乾燥抑制剤が含まれている場合、以下のような効果が得られる。
すなわち、例えば、インクをインクジェット方式(液滴吐出法)によって吐出して導体パターンを形成する場合において、吐出待機時や長時間連続して吐出した際に、インクジェットヘッドの液滴の吐出部付近において、分散媒が揮発するのを抑制することができる。これにより、導体パターン形成用インクを液滴吐出ヘッドから安定して吐出することができる。その結果、比較的均一な幅のパターンを形成することができ、セラミックス成形体の脱脂・焼結の際に、断線が発生するのをより確実に防止することができる。また、所望の形状で、かつ、信頼性の高い導体パターンを容易に形成することができる。
このような乾燥抑制剤としては、例えば、同一分子内に水酸基を2個以上有する多価アルコールを用いることができる。多価アルコールを用いることにより、多価アルコールと水系分散媒との間の相互作用(例えば、水素結合やファンデルワールス結合等)により、水系分散媒の揮発(乾燥)を効果的に抑制することができ、インクジェットヘッドの吐出部付近における分散媒の揮発をより効果的に抑制することができる。また、多価アルコールは、導体パターンを形成する際には導体パターン内から容易に除去(分解除去)することができる。また、多価アルコールを用いることにより、インクの粘度を適度なものとすることができ、成膜性を向上させることができる。その結果、セラミックス成形体の脱脂・焼結の際に、断線が発生するのをより効果的に防止することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、プロピレングリコールや、糖のアルデヒド基およびケトン基を還元して得られる糖アルコール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上述した中でも、多価アルコールとして糖アルコールを含むものを用いた場合、インクジェットヘッドの吐出部付近における水系分散媒の揮発をさらに効果的に抑制することができるとともに、焼結して導体パターンを形成する際には導体パターン内からより容易に除去(分解除去)することができる。また、導体パターン形成用インクによって形成された膜(後に詳述する導体パターンの前駆体)を乾燥(脱分散媒)する際に、水系分散媒が揮発とともに、糖アルコールが析出する。これにより、導体パターンの前駆体の粘度が上昇するため、前駆体を構成するインクの不本意な部位への流れ出しがより確実に防止される。その結果、形成される導体パターンをより高い精度で所望の形状とすることができるとともに、セラミックス成形体の脱脂・焼結の際に、断線が発生するのをより確実に防止することができる。
また、多価アルコールとしては、少なくとも2種以上の糖アルコールを含むのが好ましい。これにより、インクジェットヘッドの吐出部付近における水系分散媒の揮発をより確実に抑制することができる。
糖アルコールとしては、例えば、トレイトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、アラビトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、スレイトール、グリトール、タリトール、ガラクチトール、アリトール、アルトリトール、ドルシトール、イディトール、グリセリン(グリセロール)、イノシトール、マルチトール、イソマルチトール、ラクチトール、ツラニトール等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、マンニトール、ガラクチトール、イノシトール、ラクチトールなる群から選択される少なくとも1種の糖アルコールを含むのが好ましく、2種以上の糖アルコールを含むのがより好ましい。これにより、糖アルコールを含むことによる上述したような効果をより顕著なものとすることができる。
乾燥抑制剤中に糖アルコールを含む場合、その含有量は、15wt%以上であるのが好ましく、30wt%以上であるのがより好ましく、40〜70wt%であるのがさらに好ましい。これにより、インクジェットヘッドの吐出部付近における水系分散媒の揮発をより確実に抑制することができる。
また、多価アルコールとして、1,3−プロパンジオールを含むのが好ましい。これにより、インクジェットヘッドの吐出部付近における水系分散媒の揮発をより効果的に抑制することができるとともに、インクの粘度をより適度なものとすることができ、吐出安定性がさらに向上する。
乾燥抑制剤中に1,3−プロパンジオールを含む場合、その含有量は、10〜70wt%であるのが好ましく、20〜60wt%であるのがより好ましい。これにより、インクの吐出安定性をより効果的に向上させることができる。
また、インク中に含まれる乾燥防止剤の含有量は、3〜25wt%であるのが好ましく、5〜20wt%であるのがより好ましい。これにより、インクジェットヘッドの吐出部付近における水系分散媒の揮発をより効果的に抑制することができるとともに、形成される導体パターンをより高い精度で所望の形状とすることができる。インク中に含まれる乾燥防止剤の含有量が前記下限値未満であると、乾燥抑制剤を構成する材料によっては、十分な乾燥抑制効果が得られない場合がある。一方、乾燥防止剤の含有量が前記上限値を超えると、銀粒子に対する乾燥防止剤の量が多なりすぎ、焼結時に残存しやすくなる。その結果として、導体パターンの比抵抗が高くなる。比抵抗は、焼結時間や焼結環境の制御によりある程度改善することができる。
また、導体パターン形成用インクには、上記成分の他、アセチレングリコール系化合物が含まれていてもよい。アセチレングリコール系化合物は、導体パターン形成用インクとセラミックス成形体との接触角を所定の範囲に調整する機能を有するものである。また、アセチレングリコール系化合物は、少ない添加量で、導体パターン形成用インクのセラミックス成形体に対する接触角を所定の範囲に調整することができる。また、セラミックス成形体上に形成された導体パターンの前駆体内に気泡が混入した場合であっても、速やかに気泡を除去することができる。
このように、導体パターン形成用インクと基材との接触角を所定の範囲に調整することにより、より微細な導体パターンを形成することができる。特に、このように微細な導体パターンを形成する場合であっても、上記のような断線防止剤が含まれているので、断線の発生が確実に防止される。
上記化合物は、具体的には、導体パターン形成用インクと基材との接触角が45〜85°(より好ましくは50〜80°)に調整する機能を有するものである。接触角が小さすぎると、微細な線幅の導体パターンを形成するのが困難となる場合がある。一方、接触角が大きすぎると、均一な線幅の導体パターンを形成するのが困難となる場合がある。また、液滴吐出法によりインクを吐出した場合、着弾した液滴とセラミックス成形体との接触面積が小さくなりすぎてしまい、着弾した液滴が着弾位置からずれてしまう場合がある。
アセチレングリコール系化合物としては、例えば、サーフィノール104シリーズ(104E、104H、104PG−50、104PA等)、サーフィノール400シリーズ(420、465、485等)、オルフィンシリーズ(EXP4036、EXP4001、E1010等)(「サーフィノール」および「オルフィン」は、日信化学工業株式会社の商品名)等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、インク中には、HLB値が異なる2種以上のアセチレングリコール系化合物を含んでいるのが好ましい。導体パターン形成用インクと基材との接触角を所定の範囲により容易に調整することができる。
特に、インク中に含まれる2種以上のアセチレングリコール系化合物のうち、最もHLB値が高いアセチレングリコール系化合物のHLB値と、最もHLB値が低いアセチレングリコール系化合物のHLB値との差が、4〜12であるのが好ましく、5〜10であるのがより好ましい。これにより、より少ない表面張力調整剤の添加量で、導体パターン形成用インクと基材との接触角を所定の範囲により容易に調整することができる。
インク中に2種以上のアセチレングリコール系化合物を含むものを用いる場合、最もHLB値の高いアセチレングリコール系化合物のHLB値は、8〜16であるのが好ましく、9〜14であるのがより好ましい。
また、インク中に2種以上のアセチレングリコール系化合物を含むものを用いる場合、最もHLB値の低いアセチレングリコール系化合物のHLB値は、2〜7であるのが好ましく、3〜5であるのがより好ましい。
インク中に含まれるアセチレングリコール系化合物の含有量は、0.001〜1wt%であるのが好ましく、0.01〜0.5wt%であるのがより好ましい。これにより、導体パターン形成用インクと基材との接触角をより効果的に所定の範囲に調整することができる。
なお、導体パターン形成用インクの構成成分は、上記成分に限定されず、上記以外の成分を含んでいてもよい。
また、上記説明では、金属粒子としての銀コロイド粒子が分散したものとして説明したが、銀以外のものであってもよい。金属コロイド粒子を構成する金属としては、例えば、銀、銅、パラジウム、白金、金、または、これらの合金等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。金属粒子が合金で構成されている場合、前記金属が主とするもので、他の金属を含む合金であってもよい。また、上記金属同士が任意の割合で混ざった合金であってもよい。また、混合粒子(例えば、銀粒子と銅粒子とパラジウム粒子とが任意の比率で存在するもの)が液中に分散したものであってもよい。これら金属は、抵抗率が小さく、かつ、加熱処理によって酸化されない安定なものであるから、これらの金属を用いることにより、低抵抗で安定な導体パターンを形成することが可能になる。
《導体パターン形成用インクの製造方法》
次に、上述したような導体パターン形成用インクの製造方法の一例について説明する。
本実施形態のインクを製造する際には、まず、上記分散剤と、還元剤とを溶解した水溶液を調製する。
分散剤の配合量としては、出発物質である硝酸銀のような銀塩中の銀と分散剤とのモル比が1:1〜1:100程度となるように配合することが好ましい。銀塩に対する分散剤のモル比が大きくなると、銀粒子の粒径が小さくなって導体パターン形成後の粒子同士の接触点が増えるため、体積抵抗値の低い被膜を得ることができる。
還元剤は、出発物質である硝酸銀(AgNO3−)のような銀塩中のAgイオンを還元して銀粒子を生成するという働きを有する。
還元剤としては、特に限定されず、例えば、ヒドラジン、ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン系;水酸化ホウ素ナトリウム、水素ガス、ヨウ化水素等の水素化合物系;一酸化炭素、亜硫酸、次亜リン酸等の酸化物系、Fe(II)化合物、Sn(II)化合物等の低原子価金属塩系、D−グルコースのような糖類、ホルムアルデヒド等の有機化合物系、あるいは上記の分散剤として挙げたヒドロキシ酸であるクエン酸、りんご酸やヒドロキシ酸塩であるクエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三リチウム、クエン酸三アンモニウム、りんご酸二ナトリウムやタンニン酸等が挙げられる。中でも、タンニン酸や、ヒドロキシ酸は還元剤として機能すると同時に分散剤としての効果を発揮するため好適に用いることができる。また、金属表面で安定した結合を形成する分散剤として上記に挙げたメルカプト酸であるメルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、チオジプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ酢酸やメルカプト酸塩であるメルカプト酢酸ナトリウム、メルカプトプロピオン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ナトリウム、メルカプトコハク酸ナトリウム、メルカプト酢酸カリウム、メルカプトプロピオン酸カリウム、チオジプロピオン酸カリウム、メルカプトコハク酸カリウム等を好適に用いることができる。これらの分散剤や還元剤は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これらの化合物を使用する際には、光や熱を加えて還元反応を促進させてもよい。
また、還元剤の配合量としては、上記出発物質である銀塩を完全に還元できる量が必要であるが、過剰な還元剤は不純物として銀コロイド水溶液中に残存してしまい、成膜後の導電性を悪化させる等の原因となるため、必要最小限の量が好ましい。具体的な配合量としては、上記銀塩と還元剤とのモル比が1:1〜1:3程度である。
本実施形態において、分散剤と還元剤とを溶解して水溶液を調製した後、この水溶液のpHを6〜10に調整することが好ましい。
これは、以下のような理由による。例えば、分散剤であるクエン酸三ナトリウムと還元剤である硫酸第一鉄とを混合した場合、全体の濃度にもよるがpHは大体4〜5程度と、上記したpH6を下回る。このとき存在する水素イオンは、下記反応式(1)で表される反応の平衡を右辺に移動させ、COOHの量が多くなる。したがって、その後、銀塩溶液を滴下して得られる銀粒子表面の電気的反発力が減少し、銀粒子(銀コロイド粒子)の分散性が低下してしまう。
−COO+H → −COOH…(1)
そこで、分散剤と還元剤とを溶解して水溶液を調製した後、この水溶液にアルカリ性の化合物を添加し、水素イオン濃度を低下させる。
添加するアルカリ性の化合物としては、特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水等を用いることができる。これらの中では、少量で容易にpHを調整できる水酸化ナトリウムが好ましい。
なお、アルカリ性の化合物の添加量が多すぎて、pHが10を超えると、鉄イオンのような残存している還元剤のイオンの水酸化物の沈殿が起こりやすくなる。
次に、本実施形態のインクの製造工程では、調製した分散剤と還元剤とが溶解した水溶液に銀塩を含む水溶液を滴下する。
銀塩としては、特に限定されず、例えば、酢酸銀、炭酸銀、酸化銀、硫酸銀、亜硝酸銀、塩素酸銀、硫化銀、クロム酸銀、硝酸銀、二クロム酸銀等を用いることができる。これらの中では、水への溶解度が大きい硝酸銀が好ましい。
また、銀塩の量は、目的とするコロイド粒子の含有量、および、還元剤により還元される割合を考慮して定められるが、例えば、硝酸銀の場合、水溶液100重量部に対して15〜70重量部程度とするのが好ましい。
銀塩水溶液は、上記銀塩を純水に溶かすことにより調製し、調製した銀塩の水溶液を徐々に前述した分散剤と還元剤とが溶解した水溶液中に滴下する。
この工程において、銀塩は還元剤により銀粒子に還元され、さらに、該銀粒子の表面に分散剤が吸着して銀コロイド粒子が形成される。これにより、銀コロイド粒子が水溶液中にコロイド状に分散した水溶液が得られる。
得られた溶液中には、コロイド粒子のほかに、還元剤の残留物や分散剤が存在しており、液全体のイオン濃度が高くなっている。このような状態の液は、凝析が起こり、沈殿しやすい。そこで、このような水溶液中の余分なイオン(還元剤の残留物や分散剤)を取り除いてイオン濃度を低下させるために、洗浄を行うことが望ましい。
洗浄の方法としては、例えば、得られたコロイド粒子を含む水溶液を一定期間静置し、生じた上澄み液を取り除いた上で、純水を加えて再度攪拌し、さらに一定期間静置して生じた上澄み液を取り除く工程を幾度が繰り返す方法、上記静置の代わりに遠心分離を行う方法、限外濾過等でイオンを取り除く方法を挙げることができる。
または、製造した後に溶液のpHを5以下の酸性の領域に調整し、上記反応式(1)の反応の平衡を右辺に移動させることで銀粒子表面の電気的反発力を減少させ、積極的に銀コロイド粒子(金属コロイド粒子)を凝集させた状態で洗浄を行い、塩類や溶媒を除去することができる。メルカプト酸のような低分子量の硫黄化合物を分散剤として粒子表面に有する金属コロイド粒子であれば金属表面で安定した結合を形成するため、凝集した金属コロイド粒子は、溶液のpHを6以上のアルカリ性の領域に再調整することにより、容易に再分散し、分散安定性に優れた金属コロイド液を得る方法を挙げることができる。
本実施形態のインクの製造過程では、上記工程の後、必要により銀コロイド粒子が分散した水溶液に水酸化アルカリ金属水溶液を添加し、最終的なpHを6〜11に調整することが好ましい。
これは、還元後に洗浄を行ったため、電解質イオンであるナトリウム濃度が減少している場合があり、このような状態の溶液では、下記反応式(2)で表される反応の平衡が右辺へ移動する。このままでは、銀コロイドの電気的反発力が減少して銀粒子の分散性が低下するため、適当量の水酸化アルカリを添加することにより、反応式(2)の平衡を左辺に移動させ、銀コロイドを安定化させるのである。
−COONa+HO → −COOH+Na+OH…(2)
このときに使用する上記水酸化アルカリ金属としては、例えば、最初にpHを調整する際に用いた化合物と同様の化合物を挙げることができる。
pHが6未満では、反応式(2)の平衡が右辺に移動するため、コロイド粒子が不安定化し、一方、pHが11を超えると、鉄イオンのような残存しているイオンの水酸化塩の沈殿が起こりやすくなるため好ましくない。ただし、予め鉄イオン等を取り除いておけば、pHが11を超えても大きな問題はない。
なお、ナトリウムイオン等の陽イオンは水酸化物の形で加えるのが好ましい。これは、水の自己プロトリシスを利用できるため最も効果的にナトリウムイオン等の陽イオンを水溶液中に加えることができるからである。
以上のようにして得られた銀コロイド粒子が分散した水溶液に、前述したような断線防止剤等の他の成分を添加することにより、導体パターン形成用インク(本発明の導体パターン形成用インク)を得る。
なお、断線防止剤等の他の成分の添加時期は、特に限定されず、銀コロイド粒子の形成後ならいつでもよい。
《導体パターン》
次に、本実施形態の導体パターンについて説明する。
この導体パターンは、上記インクをセラミックス成形体上に塗布した後、加熱することにより形成される薄膜状の導体パターンであって、銀粒子が相互に結合されてなり、少なくとも導体パターン表面において前記銀粒子同士が隙間なく結合しており、かつ比抵抗が20μΩcm未満のものである。
特に、当該導体パターンは、本発明の導体パターン形成用インクを用いて形成されるので、セラミックス成形体の脱脂・焼結時の熱膨張による断線が防止されたものであるため、特に信頼性が高い。
本実施形態の導体パターンは、上記インクをセラミックス成形体上に付与した後、乾燥(脱水系分散媒)させ、その後、焼結することにより形成される。
乾燥条件としては、例えば、40〜100℃で行うのが好ましく、50〜70℃で行うのがより好ましい。このような条件とすることにより、乾燥した際に、クラックが発生するのをより効果的に防止することができる。また、焼結は、200℃以上で20分以上加熱すればよい。なお、この焼結は、例えば、セラミックス成形体の焼結とともに行うことができる。
上記セラミックス成形体上にインクを付与する方法としては特に限定されず、例えば、液滴吐出法、スクリーン印刷法、バーコート法、スピンコート法、刷毛による方法等を挙げることができる。上述した中でも、液滴吐出法(特にインクジェット方式)を用いた場合、より簡便な方法で、しかも微細で複雑な導体パターンを容易に形成することができる。
導体パターンの比抵抗は、20μΩcm未満であることが好ましく、15μΩcm以下であることがより好ましい。このときの比抵抗は、インクの付与後、200℃以上で加熱、乾燥した後の比抵抗をいう。上記比抵抗が20μΩcm以上になると、導電性が要求される用途、すなわち回路基板上に形成する電極等に用いることが困難となる。
また、本実施形態の導体パターンを形成する際には、インクを付与してから予備加熱して水系分散媒を蒸発させ、予備加熱後の膜の上に再度インクを付与する、といった工程を繰り返し行うことで、厚膜の導体パターンを形成することもできる。
水系分散媒を蒸発させた後のインクには、上述したような断線防止剤と銀コロイド粒子とが残存しており、この断線防止剤は比較的粘度が高いので、形成された膜が完全に乾燥しない状態でも膜が流失してしまうおそれがない。従って、一旦、インクを付与して乾燥してから長時間放置し、その後、再度インクを付与することが可能になる。
また、上述したような断線防止剤は比較的沸点も高いので、インクを付与して乾燥してから長時間放置してもインクが変質するおそれがなく、再度インクを付与することが可能になり、均質な膜を形成できる。これにより、導体パターン自体が多層構造になるおそれがなく、層間同士の間の比抵抗が上昇して導体パターン全体の比抵抗が増大するおそれがない。
上記の工程を経ることによって、本実施形態の導体パターンは、従来のインクによって形成された導体パターンに比べて厚く形成することができる。より具体的には5μm以上の厚みのものを形成することができる。本実施形態の導体パターンは上記インクにより形成されるものであるので、5μm以上の厚膜に形成してもクラックの発生が少なく、低比抵抗の導体パターンを構成することができる。なお、厚みの上限については特に規定する必要はないが、過剰に厚くなると分散媒やクラック発生防止剤の除去が難しくなって比抵抗が増大するおそれがあるので、100μm以下程度にするのが良い。
さらに、本実施形態の導体パターンは、上述したようなセラミックス成形体に脱脂・焼結処理を施したものに対する密着性が良好である。
なお、上記のような導体パターンは、携帯電話やPDA等の移動通話機器の高周波モジュール、インターポーザー、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、加速度センサー、弾性表面波素子、アンテナや櫛歯電極等の異形電極、その他各種計測装置等の電子部品等に適用することができる。
《配線基板およびその製造方法》
次に、本発明の導体パターン形成用インクによって形成された導体パターンを有する配線基板(セラミックス回路基板)およびその製造方法の一例について説明する。
本発明に係る配線基板は、各種の電子機器に用いられる電子部品となるもので、各種配線や電極等からなる回路パターン、積層セラミックスコンデンサ、積層インダクター、LCフィルタ、複合高周波部品等を基板に形成してなるものである。
図1は、本発明の配線基板(セラミックス回路基板)の一例を示す縦断面図、図2は、図1に示す配線基板(セラミックス回路基板)の製造方法の、概略の工程を示す説明図、図3は、図1の配線基板(セラミックス回路基板)の、製造工程説明図、図4は、インクジェット装置(液滴吐出装置)の概略構成を示す斜視図、図5は、インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)の概略構成を説明するための模式図である。
図1に示すように、セラミックス回路基板(配線基板)1は、セラミックス基板2が多数(例えば10枚から20枚程度)積層されてなる積層基板3と、この積層基板3の最外層、すなわち一方または両方の側の表面に形成された、微細配線等からなる回路4とを有して形成されたものである。
積層基板3は、積層されたセラミックス基板2、2間に、本発明の導体パターン形成用インク(以下、単にインクと記す)により形成された回路(導体パターン)5を備えている。
また、これら回路5には、これに接続するコンタクト(ビア)6が形成されている。このような構成によって回路5は、上下に配置された回路5、5間が、コンタクト6によって導通したものとなっている。なお、回路4も、回路5と同様に、本発明の導体パターン形成用インクにより形成されたものとなっている。
次に、セラミックス回路基板1の製造方法を、図2の概略工程図を参照して説明する。
まず、原料粉体として、平均粒径が1〜2μm程度のアルミナ(Al)や酸化チタン(TiO)等からなるセラミックス粉末と、平均粒径が1〜2μm程度のホウ珪酸ガラス等からなるガラス粉末とを用意し、これらを適宜な混合比、例えば1:1の重量比で混合する。
次に、得られた混合粉末に適宜なバインダー(結合剤)や可塑剤、有機溶剤(分散剤)等を加え、混合・撹拌することにより、スラリーを得る。ここで、バインダーとしては、ポリビニルブチラールが好適に用いられるが、これは水に不溶であり、かつ、いわゆる油系の有機溶媒に溶解しあるいは膨潤し易いものである。
また、バインダーの熱分解温度は、200〜500℃程度であるのが好ましく、300〜400℃程度であるのがより好ましい。これにより、セラミックス成形体の熱膨張による導体パターンの断線をより確実に防止することができる。
次に、得られたスラリーを、ドクターブレード、リバースコーター等を用いてPETフィルム上にシート状に形成し、製品の製造条件に応じて数μm〜数百μm厚のシートに成形し、その後、ロールに巻き取る。
続いて、製品の用途に合わせて切断し、さらに所定寸法のシートに裁断する。本実施形態では、例えば1辺の長さを200mmとする正方形状に裁断する。
次に、必要に応じて所定の位置に、COレーザー、YAGレーザー、機械式パンチ等によって孔開けを行うことでスルーホールを形成する。そして、このスルーホールに、金属粒子が分散した厚膜導電ペーストを充填することにより、コンタクト(図示せず)となるべき部位を形成した。さらに、厚膜導電ペーストをスクリーン印刷によって所定の位置に端子部(図示せず)を形成した。このようにしてコンタクト、端子部までを形成することにより、セラミックグリーンシート(セラミックス成形体)7を得る。なお、厚膜導電ペーストとしては、本発明の導体パターン形成用インクを用いることができる。
以上のようにして得られたセラミックスグリーンシート7の一方の側の表面に、本発明における導体パターンとなる回路5の前駆体(導体パターンの前駆体)を、前記コンタクトに連続した状態に形成する。すなわち、図3(a)に示すようにセラミックスグリーンシート7上に、前述したような導体パターン形成用インク(以下単にインクともいう)10を付与し、前記回路5となる前駆体11を形成する。
本実施形態において、導体パターン形成用インクの付与は、例えば図4に示すインクジェット装置(液滴吐出装置)50、および、図5に示すインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)70を用いることにより行う。以下に、インクジェット装置50およびインクジェットヘッド70について説明する。
図4は、インクジェット装置50の斜視図である。図4において、X方向はベース52の左右方向であり、Y方向は前後方向であり、Z方向は上下方向である。
インクジェット装置50は、インクジェットヘッド(以下、単にヘッドと呼ぶ)70と、基板S(本実施形態ではセラミックスグリーンシート7)を載置するテーブル46とを有している。なお、インクジェット装置50の動作は、制御装置53により制御されるようになっている。
基板Sを載置するテーブル46は、第1移動手段54によりY方向に移動および位置決め可能とされ、モータ44によりθz方向に揺動および位置決め可能とされている。
一方、ヘッド70は、第2移動手段(図示せず)によりX方向に移動および位置決め可能とされ、リニアモータ62によりZ方向に移動および位置決め可能とされている。また、ヘッド70は、モータ64,66,68により、それぞれα,β,γ方向に揺動および位置決め可能とされている。このような構成のもとにインクジェット装置50は、ヘッド70のインク吐出面70Pと、テーブル46上の基板Sとの相対的な位置および姿勢を、正確にコントロールできるようになっている。
また、テーブル46の裏面には、ラバーヒータ(図示せず)が配設されている。テーブル46上に載置されたセラミックスグリーンシート7は、その上面全体がラバーヒータにて所定の温度に加熱されるようになっている。
セラミックスグリーンシート7に着弾したインク10は、その表面側から水系分散媒の少なくとも一部が蒸発する。このとき、セラミックスグリーンシート7は加熱されているので、水系分散媒の蒸発が促進される。そして、セラミックスグリーンシート7に着弾したインク10は、乾燥とともにその表面の外縁から増粘し、つまり、中央部に比べて外周部における固形分(粒子)濃度が速く飽和濃度に達することから表面の外縁から増粘していく。外縁の増粘したインク10は、セラミックスグリーンシート7の面方向に沿う自身の濡れ広がりを停止するため、着弾径しいては線幅の制御が容易になる。
この加熱温度は、前述した乾燥条件と同様となっている。
ヘッド70は、図5に示すように、インクジェット方式(液滴吐出方式)によってインク10をノズル(突出部)91から吐出するものである。
液滴吐出方式として、圧電体素子としてのピエゾ素子を用いてインクを吐出させるピエゾ方式や、インクを加熱して発生した泡(バブル)によりインクを吐出させる方式など、公知の種々の技術を適用することができる。このうちピエゾ方式は、インクに熱を加えないため、材料の組成に影響を与えないなどの利点を有する。そこで、図5に示すヘッド70には、前述したピエゾ方式が採用されている。
ヘッド70のヘッド本体90には、リザーバ95およびリザーバ95から分岐された複数のインク室93が形成されている。リザーバ95は、各インク室93にインク10を供給するための流路になっている。
また、ヘッド本体90の下端面には、インク吐出面を構成するノズルプレート(図示せず)が装着されている。このノズルプレートには、インク10を吐出する複数のノズル91が、各インク室93に対応して開口されている。そして、各インク室93から対応するノズル91に向かって、インク流路が形成されている。一方、ヘッド本体90の上端面には、振動板94が装着されている。この振動板94は、各インク室93の壁面を構成している。その振動板94の外側には、各インク室93に対応してピエゾ素子92が設けられている。ピエゾ素子92は、水晶等の圧電材料を一対の電極(不図示)で挟持したものである。その一対の電極は、駆動回路99に接続されている。
そして、駆動回路99からピエゾ素子92に電気信号を入力すると、ピエゾ素子92が膨張変形または収縮変形する。ピエゾ素子92が収縮変形すると、インク室93の圧力が低下して、リザーバ95からインク室93にインク10が流入する。また、ピエゾ素子92が膨張変形すると、インク室93の圧力が増加して、ノズル91からインク10が吐出される。なお、印加電圧を変化させることにより、ピエゾ素子92の変形量を制御することができる。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子92の変形速度を制御することができる。すなわち、ピエゾ素子92への印加電圧を制御することにより、インク10の吐出条件を制御し得るようになっている。
したがって、このようなヘッド70を備えたインクジェット装置50を用いることにより、インク10を、セラミックスグリーンシート7上の所望する場所に所望の量、精度良く吐出し、配することができる。よって、図3(a)に示したように前駆体11を、精度良くしかも容易に形成することができる。
このようにして前駆体11を形成したら、同様の工程により、前駆体11を形成したセラミックスグリーンシート7を必要枚数、例えば10枚から20枚程度作製する。
次いで、これらセラミックスグリーンシートからPETフィルムを剥がし、図2に示すようにこれらを積層することにより、積層体12を得る。このとき、積層するセラミックスグリーンシート7については、上下に重ねられるセラミックスグリーンシート7間で、それぞれの前駆体11が必要に応じてコンタクト6を介して接続するように配置する。
このようにして積層体12を形成したら、例えば、ベルト炉などによって加熱処理する。これにより、各セラミックスグリーンシート7は焼成されることで、図3(b)に示すようにセラミックス基板2(本発明の配線基板)となり、また、前駆体11は、これを構成する銀コロイド粒子が焼結して配線パターンや電極パターンからなる回路(導体パターン)5となる。そして、このように積層体12が加熱処理されることで、この積層体12は図1に示した積層基板3となる。
ここで、積層体12の加熱温度としては、セラミックスグリーンシート7中に含まれるガラスの軟化点以上とするのが好ましく、具体的には、600℃以上900℃以下とするのが好ましい。また、加熱条件としては、適宜な速度で温度を上昇させ、かつ下降させるようにし、さらに、最大加熱温度、すなわち前記の600℃以上900℃以下の温度では、その温度に応じて適宜な時間保持するようにする。
このようにガラスの軟化点以上の温度、すなわち前記温度範囲にまで加熱温度を上げることにより、得られるセラミックス基板2のガラス成分を軟化させることができる。したがって、その後常温にまで冷却し、ガラス成分を硬化させることにより、積層基板3を構成する各セラミックス基板2と回路(導体パターン)5との間がより強固に固着するようになる。
また、このような温度範囲で加熱することにより、得られるセラミックス基板2は、900°以下の温度で焼成されて形成された、低温焼成セラミックス(LTCC)となる。
ここで、セラミックスグリーンシート7上に配されたインク10中では、断線防止剤等の成分が分解除去され、また、インク中の金属粒子が、加熱処理によって互いに融着し、連続する。これにより、形成される回路(導体パターン)5が導電性を示すようになる。
このような加熱処理によって回路5は、セラミックス基板2中のコンタクト6に直接接続させられ、導通させられて形成されたものとなる。ここで、この回路5が単にセラミックス基板2上に載っているだけでは、セラミックス基板2に対する機械的な接続強度が確保されず、したがって衝撃等によって破損してしまうおそれがある。しかしながら、本実施形態では、前述したようにセラミックスグリーンシート7中のガラスを一旦軟化させ、その後硬化させることにより、回路5をセラミックス基板2に対し強固に固着させている。したがって、形成された回路5は、機械的にも高い強度を有するものとなる。
なお、このような加熱処理により、回路4についても前記回路5と同時に形成することができ、これによってセラミックス回路基板1を得ることができる。
このようなセラミックス回路基板1の製造方法にあっては、特に積層基板3を構成する各セラミックス基板2の製造に際して、前述したようなインク10(本発明の導体パターン形成用インク)をセラミックスグリーンシート7に対して配しているので、製造時における断線が防止され、高精度で、かつ、信頼性の高い導体パターン(回路)5を形成することができる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、金属粒子を溶媒に分散してなる分散液として、コロイド液を用いる場合について説明したが、コロイド液でなくてもよい。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
[1]導体パターン形成用インクの調製
(実施例1〜18)
各実施例および比較例における導体パターン形成用インクは、以下のようにして製造した。
10N−NaOH水溶液を3mL添加してアルカリ性にした水50mLに、クエン酸3ナトリウム2水和物17g、タンニン酸0.36gを溶解した。得られた溶液に対して3.87mol/L硝酸銀水溶液3mLを添加し、2時間攪拌を行い銀コロイド水溶液を得た。得られた銀コロイド水溶液に対し、導電率が30μS/cm以下になるまで透析することで脱塩を行った。透析後、3000rpm、10分の条件で遠心分離を行うことで、粗大金属コロイド粒子を除去した。
この銀コロイド水溶液に、表1に示す断線防止剤、乾燥抑制剤、アセチレングリコール系化合物としてのサーフィノール104PG50(日信化学工業社製)およびオルフィンEXP4036(日信化学工業社製)を添加し、さらに濃度調整用のイオン交換水を添加して調整し、導体パターン形成用インクとした。
なお、導体パターン形成用インクの各構成材料の含有量を、表1に示した。
(比較例)
断線防止剤を添加しなかった以外は、前記実施例1と同様にして導体パターン形成用インクを製造した。
なお、表1中、キシリトールをXY、ソルビトールをSB、エリスリトールをER、マルチトールをMT、グリセリンをGRと示した。
Figure 2009108207
[2]セラミックスグリーンシートの作製
まず、以下のようにしてセラミックスグリーンシートを用意した。
平均粒径が1〜2μm程度のアルミナ(Al)と酸化チタン(TiO)等からなるセラミックス粉末と、平均粒径が1〜2μm程度のホウ珪酸ガラスからなるガラス粉末とを1:1の重量比で混合し、バインダー(結合剤)としてポリビニルブチラール(熱分解開始温度:310℃)、可塑剤としてジブチルフタレートを加え、混合・撹拌することにより得たスラリーを、ドクターブレードでPETフィルム上にシート状に形成したものをセラミックスグリーンシートとし、1辺の長さを200mmとする正方形状に裁断したものを使用した。
[3]配線基板の作製および評価
各実施例および比較例で得られた導体パターン形成用インクを、それぞれ図4、5に示すようなインクジェット装置に投入した。
次に、上記セラミックスグリーンシートを60℃に昇温保持した。各吐出ノズルからそれぞれ1滴当り15ngの液滴を順次吐出し、線幅が50μm、厚み15μm、長さが10.0cmのライン(前駆体)を20本描画した。そして、このラインが形成されたセラミックスグリーンシートを乾燥炉に入れ、60℃で30分間加熱して乾燥した。
上記のようにして、ラインが形成されたセラミックスグリーンシートを第1のセラミックスグリーンシートとした。この第1のセラミックスグリーンシートを各インクにつき、20枚ずつ作成した。
次に、別のセラミックスグリーンシートに上記の金属配線の両端位置に機械式パンチ等によって孔開けを行うことで計40箇所に直径100μmのスルーホールを形成し、得られた各実施例および比較例の導体パターン形成用インクを充填することでコンタクト(ビア)を形成した。さらに、このコンタクト(ビア)上に2mm角のパターンを、得られた各実施例および比較例の導体パターン形成用インクを用いて上記液滴吐出装置を用いて端子部を形成した。
この端子部が形成されたセラミックスグリーンシートを第2のセラミックスグリーンシートとした。
次に、第2のセラミックスグリーンシートの下に第1のセラミックスグリーンシートを積層し、さらに無加工のセラミックスグリーンシートを補強層として2枚積層し、生の積層体を得た。この生の積層体を各インクにつき、第1のセラミックスグリーンシート20枚それぞれに作成し、各インクにつき20ブロックずつ作成した。
次に、生の積層体を、95℃の温度において、250kg/cmの圧力で30秒間プレスした後、大気中において、昇温速度66℃/時間で約6時間、昇温速度10℃/時間で約5時間、昇温速度85℃/時間で約4時間といった連続的に昇温する昇温過程を経て、最高温度890℃で30分間保持するといった焼成プロファイルに従って焼成した。
冷却後、20本の導体パターン上に形成された端子部間にテスタをあて、導通の有無を確認し、導通率を測定した。なお、導通率とは、導通できた良品の数を総数で除して得られる数値を示す。
この結果を、表2に合わせて示した。
Figure 2009108207
表2に示すように、本発明の導体パターン形成用インクで形成された導体パターンは、断線の発生が防止されたもので、優れた導通率を示し、信頼性の高いものであった。これに対して、比較例では、満足な結果が得られなかった。
また、インク中における銀コロイド粒子の含有量を20wt%、30wt%に変更したところ、上記と同様の結果が得られた。
本発明の配線基板(セラミックス回路基板)の一例を示す縦断面図である。 図1に示す配線基板(セラミックス回路基板)の製造方法の、概略の工程を示す説明図である。 図1の配線基板(セラミックス回路基板)の、製造工程説明図である。 インクジェット装置の概略構成を示す斜視図である。 インクジェットヘッドの概略構成を説明するための模式図である。
符号の説明
1…セラミックス回路基板(配線基板) 2…セラミックス基板 3…積層基板 4、5…回路(導体パターン) 6…コンタクト 7…セラミックスグリーンシート 10…導体パターン形成用インク(インク) 11…前駆体 12…積層体 44…モータ 46…テーブル 50…インクジェット装置(液滴吐出装置) 52…ベース 53…制御装置 54…第1移動手段 62…リニアモータ 64、66、68…モータ 70…インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド、ヘッド) 70P…インク吐出面 90…ヘッド本体 91…ノズル(突出部) 92…ピエゾ素子 93…インク室 94…振動板 95…リザーバ 99…駆動回路 S…基板

Claims (8)

  1. セラミックス粒子と、バインダーとを含む材料で構成されたシート状のセラミックス成形体上に付与され、導体パターンの形成に用いられる導体パターン形成用インクであって、
    水系分散媒と、
    前記水系分散媒中に分散した金属粒子と、
    前記セラミックス成形体に対して脱脂・焼結処理を施した際の、前記セラミックス成形体の熱膨張に追従しうる有機物で構成された断線防止剤とを含むことを特徴とする導体パターン形成用インク。
  2. 前記有機物の熱分解開始温度をT[℃]、前記バインダーの熱分解開始温度をT[℃]としたとき、−150≦T−T≦50の関係を満足する請求項1に記載の導体パターン形成用インク。
  3. 前記有機物は、ポリグリセリン骨格を有するポリグリセリン化合物である請求項1または2に記載の導体パターン形成用インク。
  4. 前記ポリグリセリン化合物の重量平均分子量は、300〜3000である請求項3に記載の導体パターン形成用インク。
  5. 前記有機物の含有量は、7〜30wt%である請求項1ないし4のいずれかに記載の導体パターン形成用インク。
  6. 液滴吐出法による導体パターンの形成に用いられる請求項1ないし5のいずれかに記載の導体パターン形成用インク。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の導体パターン形成用インクによって形成されたことを特徴とする導体パターン。
  8. 請求項7に記載の導体パターンが備えられてなることを特徴とする配線基板。
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