JP2009107603A - 車室内乗員コミュニケーションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くする。
【解決手段】本発明の車室内乗員コミュニケーションシステム10は、車室内の乗員P1の音声を検出するためのマイク12と、マイク12によって検出された音声を出力する指向性を備えたスピーカ14と、スピーカ14から出力された音声が車室内における第一領域A1に伝達される第一伝達態様と、車室内における第二領域A2に伝達される第二伝達態様と、に変更可能な回動機構16と、乗員P1が第一領域A1を視認可能な第一視認態様と第二領域A2を視認可能な第二視認態様とに変更可能なミラー18と、ミラー18が第一視認態様にあるときに回動機構16を第一伝達態様にさせ、ミラー18が第二視認態様にあるときに回動機構16を第二伝達態様にさせる連動機構20と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内乗員コミュニケーションシステムに係り、特に車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くするための構成を備えた車室内乗員コミュニケーションシステムに関する。
従来、この種の車室内乗員コミュニケーションシステムとしては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載の例では、各座席にモニタ及びスピーカが配置されており、各乗員が相手の乗員の顔を確認しながら会話できるようになっている。
特開平11−355748号公報 特開2005−161873号公報 特開2001−95083号公報
しかしながら、特許文献1に記載の例では、各座席にモニタ及びスピーカが配置されている。このため、システム構成が複雑である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能な車室内乗員コミュニケーションシステムを提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、車室内の乗員の音声を検出するための音声検出手段と、前記音声検出手段によって検出された音声を出力する指向性を備えた音声出力手段と、前記音声出力手段から出力された音声が、車室内における第一領域に伝達される第一伝達態様と、車室内における第二領域に伝達される第二伝達態様と、に変更可能な音声伝達切替手段と、前記乗員が前記第一領域を視認可能な第一視認態様と、前記乗員が前記第二領域を視認可能な第二視認態様と、に変更可能な視認手段と、前記視認手段が前記第一視認態様にあるときに前記音声伝達切替手段を前記第一伝達態様にさせ、前記視認手段が前記第二視認態様にあるときに前記音声伝達切替手段を前記第二伝達態様にさせる連動手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムでは、視認手段が車室内における第一領域を視認可能な第一視認態様にあるときには、連動手段によって音声伝達切替手段が第一伝達態様とされ、これにより、音声出力手段から出力された音声が車室内における第一領域に伝達可能となる。そして、この状態で、乗員が音声を発生すると、この音声が音声検出手段によって検出され、この音声検出手段によって検出された音声が音声出力手段から出力されて車室内における第一領域に伝達される。
この状態から、乗員によって視認手段が車室内における第二領域を視認可能な第二視認態様に変更されると、連動手段によって音声伝達切替手段が第二伝達態様に切り替えられ、これにより、音声出力手段から出力された音声が車室内における第二領域に伝達可能となる。そして、この状態で、乗員が音声を発生すると、この音声が音声検出手段によって検出され、この音声検出手段によって検出された音声が音声出力手段から出力されて車室内における第二領域に伝達される。
一方、この状態から、乗員によって視認手段が再び車室内における第一領域を視認可能な第一視認態様に変更されると、連動手段によって音声伝達切替手段が第一伝達態様に切り替えられ、これにより、音声出力手段から出力された音声が車室内における第一領域に伝達可能となる。そして、この状態で、乗員が音声を発生すると、この音声が音声検出手段によって検出され、この音声検出手段によって検出された音声が音声出力手段から出力されて車室内における第一領域に伝達される。
従って、車室内の乗員に対する相手側の乗員が車室内における第一領域及び第二領域にそれぞれ存在する場合には、視認手段による視認態様を切り替えるだけで車室内の乗員の音声を相手側の複数の乗員に選択的に切り替えて伝達することができる。しかも、車室内における乗員は相手側の乗員を視認手段で視認しながらこの乗員に音声を伝達することができる。また、音声出力手段は指向性を有するので、これにより音声出力手段から出力された音声を相手側の乗員に的確に伝達することができる。
このように、請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムでは、各座席へモニタ及びスピーカを配置しなくても、車室内における乗員間のコミュニケーションを取ることができる。これにより、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
請求項2に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段からの音声の出力方向を変更可能な音声出力方向変更手段を有すると共に、前記音声出力方向変更手段による前記音声出力手段の音声出力方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、ことを特徴とする。
請求項2に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、音声出力方向変更手段によって音声出力手段の音声出力方向が変更されることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項3に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項2に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声出力方向変更手段は、音声出力方向を変更可能に前記音声出力手段を車室内に回動可能に支持する回動機構とされている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、回動機構によって音声出力手段が車室内に対し回動されることで音声出力手段の音声出力方向を変更することができる。
請求項4に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項2に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声出力手段は、前記第一領域に音声を出力可能な第一音声出力手段と、前記第二領域に音声を出力可能な第二音声出力手段と、を有し、前記音声出力方向変更手段は、前記第一音声出力手段及び前記第二音声出力手段の音声出力状態を切り替える切替回路とされている、ことを特徴とする。
請求項4に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、切替回路によって第一音声出力手段及び第二音声出力手段の音声出力状態が切り替えられることで音声出力手段の音声出力方向を変更することができる。
請求項5に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声出力手段は、車室内における中央部に配置されている、ことを特徴とする。
請求項5に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、車室内における中央部に配置された音声出力手段から車室内の各乗員に的確に音声を伝達することができると共に、音声出力手段と車室内の各乗員との離間距離が同様となるので車室内の各乗員へそれぞれ音声を出力する際に音声出力手段の音声出力を略均等とすることができる。
請求項6に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項5に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声出力手段から出力された音声を前記第一領域及び前記第二領域の少なくとも一方に反射させて伝達させるための反射伝達手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項6に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、音声出力手段から出力された音声を反射伝達手段によって第一領域及び第二領域の少なくとも一方に反射させて伝達させることができる。
請求項7に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項6に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記反射伝達手段は、前記音声出力手段から出力された音声が前記第一領域及び前記第二領域の少なくとも一方に伝達されるように前記音声出力手段から出力された音声を特定の位置に反射させて収束させる凹状反射面を有する、ことを特徴とする。
請求項7に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、音声出力手段から出力された音声が第一領域及び第二領域の少なくとも一方に伝達されるように音声出力手段から出力された音声を凹状反射面によって特定の位置に反射させて収束させることができる。
請求項8に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声出力手段は、前記第一領域及び前記第二領域に音声を出力する構成とされ、前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段から出力された音声に対する逆位相音を前記第一領域及び前記第二領域に出力可能な逆位相音出力手段を有すると共に、前記逆位相音出力手段による逆位相音の出力方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、ことを特徴とする。
請求項8に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、逆位相音出力手段によって逆位相音が第二領域へ出力されているときには音声出力手段から第二領域へ出力された音声が逆位相音と相殺されるので、第二領域には音声が伝達されずに、第一領域へ音声が伝達される。一方、逆位相音出力手段によって逆位相音が第一領域へ出力されているときには音声出力手段から第一領域へ出力された音声が逆位相音と相殺されるので、第一領域には音声が伝達されずに、第二領域へ音声が伝達される。このように、逆位相音出力手段によって逆位相音の出力方向が変更されることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項9に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段から出力された音声の反射方向を変更可能な可動反射手段を有すると共に、前記可動反射手段による音声反射方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、ことを特徴とする。
請求項9に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、可動反射手段によって音声出力手段から出力された音声の反射方向が変更されることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項10に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項9に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記可動反射手段は、前記音声出力手段から出力された音声が入射される第一反射面と、前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面と異なる方向を向く第二反射面と、を有する、ことを特徴とする。
請求項10に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、可動反射手段の第一反射面と第二反射面とによって複数の方向に音声を反射させることができる。しかも、第二反射面は第一反射面の領域内に設けられているので、第一反射面及び第二反射面をそれぞれ独立して設ける構成に比して、可動反射手段全体の大型化を抑制することができる。
請求項11に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項10に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記可動反射手段は、前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面及び前記第二反射面とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面を有する、ことを特徴とする。
請求項11に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、第一反射面及び第二反射面とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面によって車室内におけるコミュニケーションの不必要な領域への音声の伝達を抑制することができる。
請求項12に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項9〜請求項11のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記可動反射手段は、音声を透過可能な被覆部材によって車室内における前記乗員側から被覆されている、ことを特徴とする。
請求項12に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、被覆部材によって可動反射手段が車室内における乗員側から被覆されることで、可動反射手段の見栄えを確保できる。
請求項13に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記音声出力手段から出力された音声を誘導するための誘導路を構成すると共に、前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第一領域及び前記第二領域に出力させるための出力口を有して構成された誘導手段を備え、前記音声伝達切替手段は、前記出力口から前記第一領域への音声の伝達と前記出力口から前記第二領域への音声の伝達との切替を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、ことを特徴とする。
請求項13に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、音声伝達切替手段によって誘導路の出力口から第一領域への音声の伝達と誘導路の出力口から第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項14に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項13に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、前記音声出力手段は、前記車体ルーフ部及び前記車室天井部の間に配置されている、ことを特徴とする。
請求項14に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、車体ルーフ部及び車室天井部の間を音声出力手段の配置スペースとして有効に活用することができ、車室内のスペースが狭くなることを抑制することができる。
請求項15に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項13又は請求項14に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記出力口は、前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第一領域に出力させるための第一出力口と、前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第二領域に出力させるための第二出力口と、を有し、前記音声伝達切替手段は、前記第一出力口及び前記第二出力口の開閉を切り替える開閉体とされている、ことを特徴とする。
請求項15に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、開閉体によって第一出力口及び第二出力口の開閉が切り替えられることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項16に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記出力口から出力される音声の出力方向を調節するための出力方向調節手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項16に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、出力口から出力される音声の出力方向を出力方向調節手段によって調節することができ、音声出力手段から出力された音声を車室内における乗員により一層的確に伝達することができる。
請求項17に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項16に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、前記出力方向調節手段は、前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第一出力方向調節部と、前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第二出力方向調節部と、を有する、ことを特徴とする。
請求項17に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、第一出力方向調節部及び第二出力方向調節部を協働させることで出力口から出力される音声の出力方向をより一層的確に調節することができる。
請求項18に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記誘導手段は、車体ルーフ部及び車室天井部とで前記誘導路を構成するピラー部を有し、前記出力口は、前記ピラー部に設けられている、ことを特徴とする。
一般的にピラー部は乗員に近い位置に配置され、且つ、車両上下方向に沿って設けられる。従って、請求項18に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、出力口をピラー部に設けることで、出力口を乗員のより耳元に近い位置に配置することができる。これにより、音声出力手段から出力された音声を車室内における乗員により一層的確に伝達することができる。
請求項19に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項13又は請求項14に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記出力口は、前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第一領域に出力させるための第一出力口と、前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第二領域に出力させるための第二出力口と、を有し、前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段から出力された音声に対する逆位相音を前記第一領域及び前記第二領域に出力可能な逆位相音出力手段を有すると共に、前記逆位相音出力手段による逆位相音の出力方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、ことを特徴とする。
請求項19に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、逆位相音出力手段によって逆位相音が第二領域へ出力されているときには誘導路を通じて誘導され第二出力口を介して第二領域へ出力された音声が逆位相音と相殺されるので、第二領域には音声が伝達されずに、第一領域へ音声が伝達される。一方、逆位相音出力手段によって逆位相音が第一領域へ出力されているときには誘導路を通じて誘導され第一出力口を介して第一領域へ出力された音声が逆位相音と相殺されるので、第一領域には音声が伝達されずに、第二領域へ音声が伝達される。このように、逆位相音出力手段によって逆位相音の出力方向が変更されることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項20に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記視認手段は、格納態様を取り得るように構成され、前記視認手段が前記格納態様にあるときに前記音声出力手段から前記第一領域及び前記第二領域への音声の伝達を抑制する抑制手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項20に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、視認手段が格納態様にあるときには音声出力手段から第一領域及び第二領域への音声の伝達を抑制手段によって抑制することができる。
また、前記課題を解決するために、請求項21に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、車室内の乗員の音声を検出するための音声検出手段と、前記音声検出手段によって検出された音声を出力する音声出力手段と、前記音声出力手段から出力された音声の反射方向を変更可能な可動反射手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項21に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、車室内の乗員から発せられた音声は音声検出手段によって検出され、この音声検出手段によって検出された音声は音声出力手段から出力される。そして、この音声出力手段から出力された音声は可動反射手段によって反射されて車室内に伝達される。
ここで、可動反射手段は、音声出力手段から出力された音声の反射方向を変更可能な構成とされているので、この可動反射手段によって音声出力手段から出力された音声の反射方向が変更されることで車室内における複数の領域へ音声を選択的に切り替えて伝達することができる。これにより、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
請求項22に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項21に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記可動反射手段は、前記音声出力手段から出力された音声が入射される第一反射面と、前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面と異なる方向を向く第二反射面と、を有する、ことを特徴とする。
請求項22に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、可動反射手段の第一反射面と第二反射面とによって複数の方向に音声を反射させることができる。しかも、第二反射面は第一反射面の領域内に設けられているので、第一反射面及び第二反射面をそれぞれ独立して設ける構成に比して、可動反射手段全体の大型化を抑制することができる。
請求項23に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項22に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記可動反射手段は、前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面及び前記第二反射面とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面を有する、ことを特徴とする。
請求項23に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、第一反射面及び第二反射面とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面によって車室内におけるコミュニケーションの不必要な領域への音声の伝達を抑制することができる。
請求項24に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項21〜請求項23のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記可動反射手段は、音声を透過可能な被覆部材によって車室内における前記乗員側から被覆されている、ことを特徴とする。
請求項24に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、被覆部材によって可動反射手段が車室内における乗員側から被覆されることで、可動反射手段の見栄えを確保できる。
また、前記課題を解決するために、請求項25に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、車室内の乗員の音声を検出するための音声検出手段と、前記音声検出手段によって検出された音声を出力する音声出力手段と、前記音声出力手段から出力された音声を誘導するための誘導路を構成すると共に、前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内に出力させるための出力口を有して構成された誘導手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項25に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムでは、車室内の乗員の音声が音声検出手段によって検出されると、この音声検出手段によって検出された音声が音声出力手段から出力される。そして、この音声出力手段から出力された音声は誘導手段の誘導路によって誘導されてこの誘導手段の出力口から車室内に出力される。
このように、請求項25に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、音声出力手段から出力された音声を誘導路によって出力口まで誘導させる構成を採用しているので、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
請求項26に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項25に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、前記音声出力手段は、前記車体ルーフ部及び前記車室天井部の間に配置されている、ことを特徴とする。
請求項26に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、車体ルーフ部及び車室天井部の間を音声出力手段の配置スペースとして有効に活用することができ、車室内のスペースが狭くなることを抑制することができる。
請求項27に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項25又は請求項26に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記出力口は、前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第一領域に出力させるための第一出力口と、前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第二領域に出力させるための第二出力口と、を有し、前記第一出力口及び前記第二出力口の開閉を切り替える開閉体を備えた、ことを特徴とする。
請求項27に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、開閉体によって第一出力口及び第二出力口の開閉が切り替えられることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
請求項28に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項25〜請求項27のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記出力口から出力される音声の出力方向を調節するための出力方向調節手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項28に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、出力口から出力される音声の出力方向を出力方向調節手段によって調節することができ、音声出力手段から出力された音声を車室内における乗員により一層的確に伝達することができる。
請求項29に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項28に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、前記出力方向調節手段は、前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第一出力方向調節部と、前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第二出力方向調節部と、を有する、ことを特徴とする。
請求項29に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、第一出力方向調節部及び第二出力方向調節部を協働させることで出力口から出力される音声の出力方向をより一層的確に調節することができる。
請求項30に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項25〜請求項27のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記誘導手段は、車体ルーフ部及び車室天井部とで前記誘導路を構成するピラー部を有し、前記出力口は、前記ピラー部に設けられている、ことを特徴とする。
一般的にピラー部は乗員に近い位置に配置され、且つ、車両上下方向に沿って設けられる。従って、請求項30に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、出力口をピラー部に設けることで、出力口を乗員のより耳元に近い位置に配置することができる。これにより、音声出力手段から出力された音声を車室内における乗員により一層的確に伝達することができる。
請求項31に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムは、請求項25又は請求項26に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムにおいて、前記出力口は、前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第一領域に出力させるための第一出力口と、前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第二領域に出力させるための第二出力口と、を有し、前記音声出力手段から出力された音声に対する逆位相音を前記第一領域及び前記第二領域に出力可能な逆位相音出力手段を備えた、ことを特徴とする。
請求項31に記載の車室内乗員コミュニケーションシステムによれば、逆位相音出力手段によって逆位相音が第二領域へ出力されているときには誘導路を通じて誘導され第二出力口を介して第二領域へ出力された音声が逆位相音と相殺されるので、第二領域には音声が伝達されずに、第一領域へ音声が伝達される。一方、逆位相音出力手段によって逆位相音が第一領域へ出力されているときには誘導路を通じて誘導され第一出力口を介して第一領域へ出力された音声が逆位相音と相殺されるので、第一領域には音声が伝達されずに、第二領域へ音声が伝達される。このように、逆位相音出力手段によって逆位相音の出力方向が変更されることで車室内における第一領域への音声の伝達と車室内における第二領域への音声の伝達とを切り替えることができる。
以上詳述したように、本発明によれば、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10の全体構成が示されている。この図に示される車室内乗員コミュニケーションシステム10は、例えば、ミニバン等の乗用自動車に好適に装備されるものであり、音声検出手段としてのマイク12と、音声出力手段としてのスピーカ14と、音声伝達切替手段及び音声出力方向変更手段としての回動機構16と、視認手段としてのミラー18と、連動手段としての連動機構20と、を主要な構成として備えている。
マイク12は、車室内の例えば運転席シートS1に着座する乗員P1の音声を検出するものであり、車室天井部22における車両前後方向前側の部分に設けられたベース部24に一体的に固定されている。
スピーカ14は、ベース部24に設けられると共に、図示しないスピーカ回路等を介して上述のマイク12と接続されており、このマイク12によって検出された音声を出力する構成とされている。また、このスピーカ14は、例えばパラメトリックスピーカ等により構成されており、特定の方向に音声を出力する超指向性を備えている。
回動機構16は、スピーカ14からの音声の出力方向を変更させるものであり、図1(A)に示される如くスピーカ14が二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置と、図1(B)に示される如くスピーカ14が三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置とを取り得るように、このスピーカ14をベース部24に対して回動可能に支持している。
ミラー18は、図1(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置と、図1(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置とを取り得るように、ベース部24に対して回動可能に支持されている。
連動機構20は、例えばカム機構等を備えており、ミラー18の回動に連動してスピーカ14が回動されるように回動機構16を作動させる構成とされている。つまり、連動機構20は、ミラー18が図1(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置から図1(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに連動させてスピーカ14が二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置から三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置まで回動されるように回動機構16を作動させる。
一方、連動機構20は、ミラー18が図1(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置から図1(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに連動させてスピーカ14が三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置から二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置まで回動されるように回動機構16を作動させる。
なお、本発明の第一実施形態において、車室内における二列目シートS2が配置された領域(特に二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部が位置する領域)が第一領域A1とされており、車室内における三列目シートS3が配置された領域(特に三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部が位置する領域)が第二領域A2とされている。
また、図1(A)に示される如くスピーカ14が二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置となるときの回動機構16の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図1(B)に示される如くスピーカ14が三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置となるときの回動機構16の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
また、図1(A)に示される如く乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出すときのミラー18の位置が本発明における視認手段の第一視認態様に相当し、図1(B)に示される如く乗員に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出すときのミラー18の位置が本発明における視認手段の第二視認態様に相当する。
次に、本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10の作用及び効果について説明する。
本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10では、図1(A)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置にあるときには、連動機構20によって回動機構16の作動位置が規制されることでスピーカ14が二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置とされる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12によって検出され、このマイク12によって検出された音声がスピーカ14から出力されて二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。
この状態から、図1(B)に示される如く乗員によってミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されると、連動機構20によって回動機構16の作動位置が変更されてスピーカ14が三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置に変更される。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12によって検出され、このマイク12によって検出された音声がスピーカ14から出力されて三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達される。
一方、この状態から、図1(A)に示される如く乗員P1によってミラー18が再び運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置に回動されると、連動機構20によって回動機構16の作動位置が変更されてスピーカ14が二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置に変更される。そして、この状態で、乗員が音声を発生すると、この音声がマイク12によって検出され、このマイク12によって検出された音声がスピーカ14から出力されて二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。
つまり、本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10では、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。しかも、運転席シートS1の乗員P1は二列目シートS2の乗員P2又は三列目シートS3をミラー18で視認しながらこの乗員に音声を伝達することができる。また、スピーカ14は超指向性を有するので、これによりスピーカ14から出力された音声を相手側の乗員P2,P3に的確に伝達することができる。
このように、本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10によれば、各座席へモニタ及びスピーカを配置しなくても、車室内における乗員間のコミュニケーションを取ることができる。これにより、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
次に、本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10の変形例について説明する。
図2乃至図9には、本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10の変形例が示されている。
(第一変形例)
上記実施形態では、図1に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔及び三列目シートS3の乗員P3の顔を選択的に視認させるための視認手段として、ミラー18が用いられていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図2に示される変形例では、視認手段として画像出力装置26が用いられている。画像出力装置26は、例えば液晶パネル等の画像表示器28と、カメラ30と、本体部32とを有して構成されている。
画像表示器28は、本体部32に一体的に固定されると共に、カメラ30によって撮影された映像を表示する構成とされている。カメラ30は、図2(A)に示される如く二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置と、図2(B)に示される如く三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置とを取り得るように、本体部32に対して回動可能に支持されている。なお、カメラ30は、運転席シートS1の乗員P1によって手動で回動されても良く、また、運転席シートS1の乗員P1による操作に応じてモータ等により電動で回動されても良い。
そして、連動機構20は、図1に示されるようにミラー18の回動に連動して回動機構16を作動させる場合と同様に、図2(A),図2(B)に示される如くカメラ30の回動に連動して回動機構16を作動させ、スピーカ14の向きを変更させる構成とされている。
このように構成されていても、カメラ30の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。しかも、運転席シートS1の乗員P1は二列目シートS2の乗員P2又は三列目シートS3を画像表示器28で視認しながらこの乗員に音声を伝達することができる。
なお、本変形例において、図2(A)に示される如く乗員P1に対して画像表示器28で二列目シートS2の乗員P2の顔を表示するときの画像出力装置26の作動状態が本発明における視認手段の第一視認態様に相当し、図2(B)に示される如く乗員に対して画像表示器28で三列目シートS3の乗員P3の顔を表示するときの画像出力装置26の作動状態が本発明における視認手段の第二視認態様に相当する。
(第二変形例)
上記実施形態では、図1に示される如くスピーカ14が車室天井部22における車両前後方向前側の部分に設けられたベース部24に設けられていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図3に示される変形例では、車室内における中央部にタワー34が設置されており、スピーカ14は、このタワー34に設けられている。また、スピーカ14は、図3(A)に示される如く二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向を向く位置と、図3(B)に示される如く三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向を向く位置とを取り得るように、タワー34に対して回動機構16により回動可能に支持されている。
また、この変形例では、ミラー18とスピーカ14との距離が離れているので、連動手段としての連動機構20がセンサ36、ECU38、モータ40を備えた構成とされている。
センサ36は、ミラー18の回動位置に応じた信号をECU38に出力する構成とされており、ECU38は、センサ36から出力された信号に応じてモータ40に制御信号を出力する構成とされている。モータ40は、ECU38から出力された信号に応じて回動機構16を回動させる構成とされている。
そして、この連動機構20は、図1に示されるようにミラー18の回動に連動して回動機構16を作動させる場合と同様に、図3(A),図3(B)に示される如くミラー18の回動に連動して回動機構16を作動させ、スピーカ14の向く方向を変更させる構成とされている。
このように構成されていても、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。
また、この構成によれば、車室内における中央部に配置されたスピーカ14から車室内の各乗員に的確に音声を伝達することができると共に、スピーカ14と車室内の各乗員との離間距離が同様となるので車室内の各乗員へそれぞれ音声を出力する際にスピーカ14の音声出力を略均等とすることができる。
(第三変形例)
上記第二変形例では、図3に示される如く一つのスピーカ14がタワー34に対して回動機構16により回動可能に支持されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図4に示される変形例では、タワー34に第一音声出力手段としての第一スピーカ14Aと第二音声出力手段としての第二スピーカ14Bが一体的に固定されている。第一スピーカ14Aは、二列目シートS2に着座する乗員P2の頭部の方向に向けられており、第二スピーカ14Bは、三列目シートS3に着座する乗員P3の頭部の方向に向けられている。
また、この変形例では、連動手段として、センサ36、ECU38が用いられており、音声伝達切替手段及び音声出力方向変更手段として、切替回路42が用いられている。切替回路42は、ECU38から出力された信号に応じて第一スピーカ14A及び第二スピーカ14Bの音声出力状態を選択的に切り替える構成とされている。
そして、ECU38は、ミラー18が図4(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置から図4(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに応じて第二スピーカ選択信号を切替回路42に出力する。切替回路42は、第二スピーカ選択信号を入力すると、第二スピーカ14Bから音声が出力される状態とする。これにより、図4(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介して第二スピーカ14Bから出力されて三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達される。
一方、ECU38は、ミラー18が図4(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置から図4(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに応じて第一スピーカ選択信号を切替回路42に出力する。切替回路42は、第一スピーカ選択信号を入力すると、第一スピーカ14Aから音声が出力される状態とする。これにより、図4(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介して第一スピーカ14Aから出力されて二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。
このように構成されていても、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。
なお、本変形例において、図4(A)に示される如く第一スピーカ14Aから二列目シートS2の乗員P2へ音声を出力させているときの切替回路42の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図4(B)に示される如く第二スピーカ14Bから三列目シートS3の乗員P3へ音声を出力させているときの切替回路42の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
(第四変形例)
上記第三変形例では、図4に示される如く第一スピーカ14A及び第二スピーカ14Bから出力された音声が直接的に二列目シートS2に着座する乗員P2及び三列目シートS3に着座する乗員P3にそれぞれ伝達されるように構成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図5に示される変形例では、タワー34及び車室天井部22に反射伝達手段としての凹状反射面44,45がそれぞれ形成されると共に、車室天井部22に反射面46が形成されている。凹状反射面44,45は、二列目シートS2に着座する乗員P2の頭上の位置と三列目シートS3に着座する乗員P3の頭上の位置との中間位置を一方の焦点fp1とし、第一スピーカ14Aが配置された位置を他方の焦点fp2とする仮想楕円Ovに沿って形成されている。
また、この変形例では、第一スピーカ14Aから出力された音声が凹状反射面44,45に反射されて一方の焦点fp1の位置で収束されるようになっている。さらに、一方の焦点fp1は、この焦点fp1に収束された音声が二列目シートS2に着座する乗員P2(つまり第一領域A1)と三列目シートS3に着座する乗員P3(つまり第二領域A2)とに均一に伝達される位置に設定されている。また、第二スピーカ14Bから出力された音声は反射面46に反射されて三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達されるように構成されている。
そして、ECU38は、ミラー18が図5(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔及び三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに応じて第一スピーカ選択信号を切替回路42に出力する。切替回路42は、第一スピーカ選択信号を入力すると、第一スピーカ14Aから音声が出力される状態とする。
これにより、図5(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介して第一スピーカ14Aから出力される。そして、この第一スピーカ14Aから出力された音声が凹状反射面44,45に反射されて一方の焦点fp1の位置で収束され、この位置で収束した音声が二列目シートS2に着座する乗員P2(つまり第一領域A1)と三列目シートS3に着座する乗員P3(つまり第二領域A2)とに伝達される。
一方、ECU38は、ミラー18が図5(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔及び三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置から図5(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに応じて第二スピーカ選択信号を切替回路42に出力する。切替回路42は、第二スピーカ選択信号を入力すると、第二スピーカ14Bから音声が出力される状態とする。
これにより、図5(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介して第二スピーカ14Bから出力される。そして、この第二スピーカ14Bから出力された音声が反射面46に反射されて三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達される。
このように構成されていると、ミラー18の回動角度を変更することで、運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に伝達する場合と、運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である三列目シートS3の乗員P3に伝達する場合とに選択的に切り替えることができる。
また、一方の焦点fp1の位置が二列目シートS2に着座する乗員P2の頭上の位置と三列目シートS3に着座する乗員P3の頭上の位置との中間位置に設定されることにより、この焦点fp1に収束された音声を二列目シートS2に着座する乗員P2(つまり第一領域A1)と三列目シートS3に着座する乗員P3(つまり第二領域A2)とに均一に伝達させることができる。
なお、本変形例において、図5(A)に示される如く第一スピーカ14Aから二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3へ音声を出力させているときの切替回路42の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図5(B)に示される如く第二スピーカ14Bから三列目シートS3の乗員P3へ音声を出力させているときの切替回路42の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
また、本変形例では、図5(A)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔及び三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置にあるときに、第一スピーカ14Aから出力された音声が凹状反射面44,45を介して二列目シートS2に着座する乗員P2及び三列目シートS3に着座する乗員P3にそれぞれ伝達されるように構成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、ミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置にあるときに、第一スピーカ14Aから出力された音声が凹状反射面44,45を介して二列目シートS2に着座する乗員P2のみに伝達されるように構成されていても良い。
また、本変形例において、凹状反射面44,45は、二列目シートS2に着座する乗員P2の頭上の位置と三列目シートS3に着座する乗員P3の頭上の位置との中間位置を一方の焦点fp1とし、第一スピーカ14Aが配置された位置を他方の焦点fp2とする仮想楕円Ovに沿って形成されていたが、例えば、三列目シートS3に着座する乗員P3の頭上の位置を一方の焦点とし、第二スピーカ14Bが配置された位置を他方の焦点とする仮想楕円に沿って形成されていても良い。
(第五変形例)
上記第四変形例では、運転席シートS1の乗員P1の音声が第一スピーカ14A及び第二スピーカ14Bから二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に出力されるように構成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図6に示されるように、タワー34に第三スピーカ14Cが設けられると共に、車室天井部22に反射面47が形成され、運転席シートS1の乗員P1から音声が発せられたときに、この音声が第三スピーカ14Cから反射面47を介して運転席シートS1の乗員P1に出力されるように構成されていても良い。
なお、本変形例において、図6(A)に示されるように、運転席シートS1の乗員P1から発せられた音声が第一スピーカ14Aから二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に出力されると共に第三スピーカ14Cから運転席シートS1の乗員P1に出力される際に、第一スピーカ14Aの出力が第三スピーカ14Cの出力よりも大きくなるように調節されても良い。
同様に、図6(B)に示されるように、運転席シートS1の乗員P1から発せられた音声が第二スピーカ14Bから三列目シートS3の乗員P3に出力されると共に第三スピーカ14Cから運転席シートS1の乗員P1に出力される際に、第二スピーカ14Bの出力が第三スピーカ14Cの出力よりも大きくなるように調節されても良い。
(第六変形例)
また、図7に示されるように、タワー34にマイク13が設けられ、三列目シートS3の乗員P3から音声が発せられたときに、この音声がマイク13を介して第三スピーカ14Cから運転席シートS1の乗員P1に伝達されるように構成されていても良い。
(第七変形例)
上記実施形態では、図1に示される如くスピーカ14からの音声出力方向の変更を伴ってスピーカ14から出力された音声が二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達されるように構成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図8に示される変形例では、スピーカ14からの音声が二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に向けて出力されるように構成されている。また、タワー34には、第一スピーカ48A及び第二スピーカ48Bが配置されており、切替回路42は、ECU38から出力された信号に応じて第一スピーカ48A及び第二スピーカ48Bからスピーカ14から出力される音声に対する逆位相音の出力を切り替える構成とされている。
そして、この第七変形例では、図8(A)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置とされると、切替回路42によって第二スピーカ48Bが作動されてスピーカ14から出力される音声に対する逆位相音が第二スピーカ48Bから三列目シートS3の乗員P3に向けて出力される。これにより、スピーカ14から三列目シートS3の乗員P3に向けて出力された音声が第二スピーカ48Bから出力された逆位相音と相殺されるので、スピーカ14から出力された音声は三列目シートS3の乗員P3には伝達されずに、二列目シートS2の乗員P2のみに伝達される。
一方、図8(B)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置とされると、切替回路42によって第一スピーカ48Aが作動されてスピーカ14から出力される音声に対する逆位相音が第一スピーカ48Aから二列目シートS2の乗員P2に向けて出力される。これにより、スピーカ14から二列目シートS2の乗員P2に向けて出力された音声が第一スピーカ48Aから出力された逆位相音と相殺されるので、スピーカ14から出力された音声は二列目シートS2の乗員P2には伝達されずに、三列目シートS3の乗員P3のみに伝達される。
このように構成されていても、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。
なお、本変形例では、切替回路42、第一スピーカ48A及び第二スピーカ48Bによってによって本発明における音声伝達切替手段及び逆位相音出力手段が構成されている。また、本変形例において、図8(A)に示される如く第二スピーカ48Bから三列目シートS3の乗員P3へ逆位相音を出力させているときの切替回路42の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図8(B)に示される如く第一スピーカ48Aから二列目シートS2の乗員P2へ音声を出力させているときの切替回路42の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
(第八変形例)
上記第四変形例では、図5に示される如くミラー18が車室内側に常時展開されているように構成されていたが、次のよう構成されていても良い。
つまり、図9に示される変形例では、ベース部24に回動可能に設けられたサンシェード等の回動体50にミラー18が一体的に固定されている。回動体50は、図9(A)に示される如くベース部24から展開された展開位置と、図9(B)に示される如くベース部24に格納された格納位置とを取り得るようになっている。
ECU38は、図9(A)に示される如く回動体50が展開位置にあるときには、上記の通り、この回動体50の回動位置に応じて第一スピーカ選択信号又は第二スピーカ選択信号を切替回路42に出力する。これにより、ミラー18の回動角度を変更することで、運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2に伝達する場合と、運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である三列目シートS3の乗員P3に伝達する場合とに選択的に切り替えることができる。
一方、ECU38は、図9(B)に示される如く回動体50が格納位置とされてミラー18が格納態様とされたときには、これに応じて出力禁止信号を切替回路42に出力する。切替回路42は、出力禁止信号を入力すると、第一スピーカ14A及び第二スピーカ14Bからの音声の出力を停止する。
このように構成されていると、回動体50が格納位置とされてミラー18が格納態様とされたときには、スピーカ14から二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3への音声の伝達を禁止することができる。これにより、運転席シートS1の乗員P1と二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3とのコミュニケーションを休止することができ、運転席シートS1の乗員P1のプライバシーを確保できる。
なお、本変形例では、本発明における連動手段の一部を構成するECU38が本発明における抑制手段を兼ねている。
(その他の変形例)
上記実施形態では、ミラー18が車室天井部22に配置されていたが、車室内の他の位置に配置されていても良い。同様に、上記第一変形例において、画像出力装置26は、車室内における車室天井部22以外の位置に配置されていても良い。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図10には、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60の全体構成が示されている。この本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60は、上述の本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10に対し、以下の如く構成が変更されている。
つまり、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60において、二列目シートS2に着座する乗員P2の頭上後方には、可動反射手段としての可動反射板62が配置されており、この可動反射板62は、回動機構16によって車室天井部22に対し回動可能に支持されている。
また、スピーカ14は、上述の可動反射板62に向けて音声を出力することができるように、ベース部24に一体的に固定されている。センサ36、ECU38、モータ40を備えて構成された連動機構20は、図10(A),図10(B)に示される如くミラー18の回動に連動して回動機構16を作動させ、可動反射板62の回動角度を変更させる構成とされている。
なお、図10(A)に示される如く可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を二列目シートS2の乗員P2に反射させて伝達させるときの回動機構16の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図10(B)に示される如く可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を三列目シートS3の乗員P3に反射させて伝達させるときの回動機構16の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
次に、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60の作用及び効果について説明する。
本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60では、図10(A)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置にあるときには、連動機構20によって回動機構16の作動位置が規制されることで可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を二列目シートS2の乗員P2に反射させて伝達させる位置とされる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が可動反射板62によって二列目シートS2の乗員P2に反射されて伝達される。
この状態から、図10(B)に示される如く乗員によってミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されると、連動機構20によって回動機構16の作動位置が変更されて可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を三列目シートS3の乗員P3に反射させて伝達させる位置とされる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が可動反射板62によって三列目シートS3の乗員P3に反射されて伝達される。
一方、この状態から、図10(A)に示される如く乗員P1によってミラー18が再び運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置に回動されると、連動機構20によって回動機構16の作動位置が変更されて可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を二列目シートS2の乗員P2に反射させて伝達させる位置とされる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が可動反射板62によって二列目シートS2の乗員P2に反射されて伝達される。
つまり、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60では、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。しかも、運転席シートS1の乗員P1は二列目シートS2の乗員P2又は三列目シートS3をミラー18で視認しながらこの乗員に音声を伝達することができる。また、スピーカ14は超指向性を有するので、これによりスピーカ14から出力された音声を相手側の乗員P2,P3に的確に伝達することができる。
このように、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60によれば、各座席へモニタ及びスピーカを配置しなくても、車室内における乗員間のコミュニケーションを取ることができる。これにより、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
次に、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60の変形例について説明する。
図11乃至図15には、本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム60の変形例が示されている。
(第一変形例)
上記実施形態では、図10に示される如く車室天井部22に一つの可動反射板62が設けられていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図11に示される変形例では、運転席シートS1に着座する乗員P1の頭上に可動反射手段としての可動反射板63が配置されており、この可動反射板63は、回動機構17によって車室天井部22に対し回動可能に支持されている。
また、連動機構20には、回動機構17を作動させるためのモータ41が追加されており、このモータ41は、ECU38によりその駆動を制御されるようになっている。
そして、この連動機構20は、図10に示されるようにミラー18の回動に連動して回動機構16を作動させて、可動反射板62を回動させる場合と同様に、ミラー18の回動に連動して回動機構17を作動させ、可動反射板63を回動させる構成とされている。
なお、図11(A)において、可動反射板63は、ミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置にあるときにスピーカ14から出力された音声を運転席シートS1の乗員P1に反射させる位置に回動されているが、二列目シートS2の乗員P2に反射させる位置に回動されて良い。
同様に、図11(B)において、可動反射板63は、ミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置にあるときにスピーカ14から出力された音声を運転席シートS1の乗員P1に反射させる位置に回動されているが、三列目シートS3の乗員P3に反射させる位置に回動されて良い。
(第二変形例)
上記実施形態では、図10に示される如くスピーカ14が車室天井部22における車両前後方向の前側の部分に設けられたベース部24に設けられていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図12に示される変形例では、車室内における二列目シートS2の乗員P2と三列目シートS3の乗員P3との間にタワー34が設置されており、スピーカ14は、このタワー34に設けられている。また、スピーカ14は、一対の可動反射板62,63に向けて音声を出力可能な構成とされている。
なお、可動反射板62は、二列目シートS2に着座する乗員P2の頭上に配置されており、可動反射板63は、三列目シートS3に着座する乗員P3の頭上前方に配置されている。また、可動反射板63は、中央部が回動機構17によって車室天井部22に対し回動可能に支持されている。
そして、ECU38は、ミラー18が図12(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置から図12(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに応じて駆動制御信号をモータ40,41に出力する。
モータ40は、駆動制御信号を入力すると、回動機構16を作動させ、図12(B)に示される如く可動反射板62を車室天井部22と平行となる位置まで回動させる。一方、モータ41は、駆動制御信号を入力すると、回動機構17を作動させ、図12(B)に示される如く可動反射板63をスピーカ14から出力された音声が三列目シートS3の乗員P3に反射されて伝達される位置に回動させる。
これにより、図12(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が可動反射板63によって三列目シートS3の乗員P3に反射されて伝達される。なお、可動反射板62に反射された音声は二列目シートS2の乗員P2と異なる位置に向けて反射される。
一方、ECU38は、ミラー18が図12(B)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置から図12(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置に回動されたときには、これに応じて駆動制御信号をモータ40,41に出力する。
モータ41は、駆動制御信号を入力すると、回動機構17を作動させ、図12(A)に示される如く可動反射板63を車室天井部22と平行となる位置まで回動させる。一方、モータ40は、駆動制御信号を入力すると、回動機構16を作動させ、図12(A)に示される如く可動反射板62をスピーカ14から出力された音声が二列目シートS2の乗員P2に反射されて伝達される位置に回動させる。
これにより、図12(A)に示される如く運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が可動反射板62によって二列目シートS2の乗員P2に反射されて伝達される。なお、可動反射板63に反射された音声は三列目シートS3の乗員P3と異なる位置に向けて反射される。
このように構成されていても、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。
なお、本変形例において、図12(A)に示される如く可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を二列目シートS2の乗員P2に反射させて伝達させる位置に回動されたときの回動機構16の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図12(B)に示される如く可動反射板63がスピーカ14から出力された音声を三列目シートS3の乗員P3に反射させて伝達させる位置に回動されたときの回動機構17の作動状態が本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
(第三変形例)
上記実施形態では、図10に示される如く可動反射板62がスピーカ14から出力された音声を運転席シートS1側の二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3にのみ反射させて伝達させる構成とされていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図13,図14に示される変形例において、可動反射板62は、一般面である第一反射面64の領域内に第二反射面66及び音声伝達抑制面68が網目状に複数配置された構成とされている。
第一反射面64は、可動反射板62が図10(A)に示される回動位置にあるときにはスピーカ14から出力された音声を運転席シートS1側の二列目シートS2の乗員P2に反射させて伝達させ、可動反射板62が図10(B)に示される回動位置にあるときにはスピーカ14から出力された音声を運転席シートS1側の三列目シートS3の乗員P3に反射させて伝達させる構成とされている。
第二反射面66は、第一反射面64と異なる方向に向けられており、例えば、可動反射板62が図10(A)に示される回動位置にあるときにはスピーカ14から出力された音声を助手席シート側の二列目シートの乗員に反射させて伝達させ、可動反射板62が図10(B)に示される回動位置にあるときにはスピーカ14から出力された音声を助手席シート側の三列目シートの乗員に反射させて伝達させる構成とされている。
音声伝達抑制面68は、第一反射面64及び第二反射面66とそれぞれ異なる方向に向けられており、例えば、可動反射板62が図10(A)に示される回動位置にあるときにはスピーカ14から出力された音声が三列目シートS3の乗員P3に向けて反射されることを抑制し、可動反射板62が図10(B)に示される回動位置にあるときにはスピーカ14から出力された音声が二列目シートS2の乗員P2に向けて反射されることを抑制する構成とされている。なお、音声伝達抑制面68は、上述の如く音声を所望の位置と異なる位置に反射させる構成に限らず、音声を吸収する構成とされていても良い。
また、この可動反射板62は、音声を透過可能な被覆部材70によって車室内における乗員側から被覆されている。
以上の構成によれば、可動反射板62の第一反射面64と第二反射面66とによって複数の方向に音声を反射させることができる。しかも、第二反射面66は第一反射面64の領域内に設けられているので、第一反射面64及び第二反射面66をそれぞれ独立して設ける構成に比して、可動反射板62全体の大型化を抑制することができる。
また、第一反射面64及び第二反射面66とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面68によって車室内におけるコミュニケーションの不必要な領域への音声の伝達を抑制することができる。
また、被覆部材70によって可動反射板62が車室内における乗員側から被覆されることで、可動反射板62の見栄えを確保できる。
(第四変形例)
また、上記第三変形例では、図10に示される可動反射板62に対して第一反射面64、第二反射面66及び音声伝達抑制面68が形成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図15に示される変形例では、図12に示される可動反射板63に対して第一反射面64、第二反射面66及び音声伝達抑制面68が形成されている。
このように構成されていても、可動反射板63の第一反射面64と第二反射面66とによって複数の方向に音声を反射させることができる。しかも、第二反射面66は第一反射面64の領域内に設けられているので、第一反射面64及び第二反射面66をそれぞれ独立して設ける構成に比して、可動反射板63全体の大型化を抑制することができる。
また、第一反射面64及び第二反射面66とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面68によって車室内におけるコミュニケーションの不必要な領域への音声の伝達を抑制することができる。
(その他の変形例)
上記実施形態においては、上述の本発明の第一実施形態の第七変形例と同様に、ミラー18が回動体50に固定され、この回動体50が格納位置とされてミラー18が格納態様とされたときには、これに応じてスピーカ14からの音声の出力が停止されるように構成されていても良い。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図16には、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80の全体構成が示されている。この本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80は、上述の本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム10に対し、以下の如く構成が変更されている。
つまり、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80において、誘導手段としての車体ルーフ部21及び車室天井部22の間には、スピーカ14が配置されている。そして、この車体ルーフ部21及び車室天井部22の間は、スピーカ14から出力された音声を反射させながら誘導するための誘導路82として構成されている。
車室天井部22には、車両前後方向の二箇所の位置に、誘導路82を通じて誘導された音声を第一領域A1に出力させるための第一出力口84と、音声を第二領域A2に出力させるための第二出力口86とが開口形成されている。第一出力口84には、車室天井部22に対してスライドされることで第一出力口84を開閉する第一開閉体88が設けられ、第二出力口86には、車室天井部22に対してスライドされることで第二出力口86を開閉する第二開閉体90が設けられている。
センサ36、ECU38、モータ40,41を備えて構成された連動機構20は、図16(A),図16(B)に示される如くミラー18の回動に連動して第一開閉体88及び第二開閉体90を車室天井部22に対してスライドさせる構成とされている。
また、この本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80では、第一開閉体88が第一出力口84を開放すると、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第一出力口84を介して二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達され、第二開閉体90が第二出力口86を開放すると、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第二出力口86を介して三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達されるように、スピーカ14の音声出力方向、誘導路82の音声誘導方向、第一出力口84及び第二出力口86の開口位置等が設定されている。
なお、本発明の第三実施形態では、第一開閉体88及び第二開閉体90により本発明における音声伝達切替手段が構成されている。また、図16(A)に示される如く第一開閉体88が第一出力口84を開放し第二開閉体90が第二出力口86を閉止することが本発明における音声伝達切替手段の第一伝達態様に相当し、図16(B)に示される如く第一開閉体88が第一出力口84を閉止し第二開閉体90が第二出力口86を開放することが本発明における音声伝達切替手段の第二伝達態様に相当する。
次に、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80の作用及び効果について説明する。
本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80では、図16(A)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置にあるときには、連動機構20によって第一開閉体88が開放方向にスライドされ、第一開閉体88が第一出力口84を開放し第二開閉体90が第二出力口86を閉止した状態となる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が誘導路82によって反射されながら誘導され、第一出力口84を介して二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。
この状態から、図16(B)に示される如く乗員によってミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置に回動されると、連動機構20によって第一開閉体88が閉止方向にスライドされると共に第二開閉体90が開放方向にスライドされ、第一開閉体88が第一出力口84を閉止し第二開閉体90が第二出力口86を開放した状態となる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が誘導路82によって反射されながら誘導され、第二出力口86を介して三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達される。
一方、この状態から、図16(A)に示される如く乗員P1によってミラー18が再び運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置に回動されると、連動機構20によって第一開閉体88が開放方向にスライドされると共に第二開閉体90が閉止方向にスライドされ、第一開閉体88が第一出力口84を開放し第二開閉体90が第二出力口86を閉止した状態となる。そして、この状態で、運転席シートS1の乗員P1が音声を発生すると、この音声がマイク12を介してスピーカ14から出力され、このスピーカ14から出力された音声が誘導路82によって反射されながら誘導され、第一出力口84を介して二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。
つまり、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80では、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。しかも、運転席シートS1の乗員P1は二列目シートS2の乗員P2又は三列目シートS3をミラー18で視認しながらこの乗員に音声を伝達することができる。また、スピーカ14は超指向性を有するので、これによりスピーカ14から出力された音声を相手側の乗員P2,P3に的確に伝達することができる。
このように、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80によれば、各座席へモニタ及びスピーカを配置しなくても、車室内における乗員間のコミュニケーションを取ることができる。これにより、システム構成が複雑となることを抑制しつつ、車室内における乗員間のコミュニケーションを取り易くすることが可能となる。
また、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80によれば、スピーカ14から出力された音声を車体ルーフ部21と車室天井部22との間を通して誘導するので、音声を誘導するための専用の音響ダクト等を不要にできる。
また、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80によれば、車体ルーフ部21及び車室天井部22の間をスピーカ14の配置スペースとして有効に活用することができ、車室内のスペースが狭くなることを抑制することができる。
また、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80によれば、車体ルーフ部21と車室天井部22との間に空気層が形成されるので、車体ルーフ部21と車室天井部22との断熱性を向上することができる。
次に、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80の変形例について説明する。
図17乃至図23には、本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステム80の変形例が示されている。
(第一変形例)
上記実施形態において、第一出力口84及び第二出力口86の開閉を切り替えるための第一開閉体88及び第二開閉体90は、車室天井部22に対してスライドされる構成とされていたが、図17に示されるように、車室天井部22に対して回動される構成とされていても良い。
また、この場合に、第一開閉体88及び第二開閉体90は、第一出力口84及び第二出力口86からそれぞれ出力される音声を反射してこの音声の出力方向を調節する出力方向調節手段としての機能を兼ね備えていても良い。
このように構成されていると、第一出力口84及び第二出力口86から出力される音声の出力方向を第一開閉体88及び第二開閉体90によって調節することができ、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声を車室内における乗員P2,P3により一層的確に伝達することができる。
(第二変形例)
上記第一変形例では、出力方向調整手段としての機能を兼ね備える第一開閉体88及び第二開閉体90が第一出力口84及び第二出力口86にそれぞれ一つずつ設けられていたが、次のように構成されていていても良い。
つまり、図18に示される変形例では、第一開閉体88及び第二開閉体90が第一出力口84及び第二出力口86にそれぞれ一対ずつ設けられている(この一対の一方が本発明における第一出力方向調節部に相当し、一対の他方が本発明における第二出力方向調節部に相当する)。そして、この変形例では、第一出力口84及び第二出力口86からそれぞれ出力される音声が一対の第一開閉体88及び一対の第二開閉体90によって反射されることでその出力方向が調節されるようになっている。
このように構成されていると、一対の第一開閉体88及び一対の第二開閉体90をそれぞれ協働させることで第一出力口84及び第二出力口86からそれぞれ出力される音声の出力方向をより一層的確に調節することができる。
(第三変形例)
上記第二変形例では、図18に示されるように一対の第一開閉体88の両方が車室天井部22から車室内側に突出した状態で車室天井部22に対し回動可能とされていたが、図19に示されるように一対の第一開閉体88の一方が車体ルーフ部21と車室天井部22との間で車室天井部22に対し回動可能とされていても良い。同様に、一対の第二開閉体90の一方が車体ルーフ部21と車室天井部22との間で車室天井部22に対し回動可能とされていても良い。また、一対の第一開閉体88の少なくとも一方及び一対の第二開閉体90の少なくとも一方は、車体ルーフ部21と車室天井部22との間で車体ルーフ部21に対し回動可能とされていても良い。
(第四変形例)
上記実施形態では、音声伝達切替手段としての第一開閉体88及び第二開閉体90が本発明における出力方向調整手段としての機能をそれぞれ兼ね備える構成とされていたが、図20に示されるように、第一開閉体88とは別に出力方向調整手段としての出力方向調整部92が誘導路82内で車体ルーフ部21に設けられていても良い。同様に、第二開閉体90とは別に出力方向調整手段としての出力方向調整部94が誘導路82内で車体ルーフ部21に設けられていても良い。また、この出力調整部92,94は、誘導路82内で車室天井部22に設けられていても良い。
(第五変形例)
上記実施形態では、第一出力口84及び第二出力口86が車室天井部22に開口形成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図21に示される変形例では、第一出力口84がセンターピラー部96の車室内側に開口形成され、第二出力口86がリアピラー部98の車室内側に開口形成されている。センターピラー部96及びリアピラー部98は、例えば、図21(B)に示されるように、アウターピラーパネル100とインナーピラーパネル102とで構成されたピラー本体104と、このピラー本体104の車室内側から覆うトリム部材106とを有して構成されている。
ピラーの閉断面108は、車体ルーフ部21及び車室天井部22との間の隙間とで上述の誘導路82を構成している。また、センターピラー部96では、ピラー本体104に形成された開口部110がトリム部材106に開口形成された第一出力口84と連通され、リアピラー部98では、ピラー本体104に形成された開口部110がトリム部材106に開口形成された第二出力口86と連通されている。
また、第一開閉体88は、センターピラー部96におけるピラー本体104の閉断面108と車体ルーフ部21及び車室天井部22との間の隙間との第一接続口108をスライドして開閉する構成とされている。一方、第二開閉体90は、リアピラー部98におけるピラー本体104の閉断面108と車体ルーフ部21及び車室天井部22との間の隙間との第二接続口110をスライドして開閉する構成とされている。
そして、この第三変形例では、第一開閉体88が第一接続口108を開放することによって第一出力口84が開放されると、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第一出力口84を介して二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。一方、第二開閉体90が第二接続口110を開放することによって第二出力口86が開放されると、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第二出力口86を介して三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達される。
ここで、一般的にセンターピラー部96及びリアピラー部98は二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3にそれぞれ近い位置に配置され、且つ、車両上下方向に沿って設けられる。従って、この変形例によれば、第一出力口84及び第二出力口86をセンターピラー部96及びリアピラー部98にそれぞれ設けることで、第一出力口84及び第二出力口86を二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3のより耳元に近い位置にそれぞれ配置することができる。これにより、スピーカ14から出力された音声を車室内における乗員P2,P3により一層的確に伝達することができる。
(第六変形例)
上記実施形態では、第一開閉体88及び第二開閉体90が第一出力口84及び第二出力口86をそれぞれ開閉することによって第一出力口84から二列目シートS2の乗員P2への音声伝達と第二出力口86から三列目シートS3の乗員P3への音声伝達との切替が行われるように構成されていたが、次のように構成されていても良い。
つまり、図22に示される変形例では、スピーカ14は、回動機構16によって誘導路82内に回動可能に配置されている。また、連動機構20は、図22(A),図22(B)に示される如くミラー18の回動に連動して回動機構16を作動させ、スピーカ14の向く方向を変更させる構成とされている。
そして、この第六変形例では、ミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置とされると、連動機構20によって回動機構16が作動されてスピーカ14が回動され、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第一出力口84を介して二列目シートS2に着座する乗員P2に伝達される。
一方、ミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS3の乗員P3の顔を映し出す位置とされると、連動機構20によって回動機構16が作動されてスピーカ14が回動され、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第二出力口86を介して三列目シートS3に着座する乗員P3に伝達される。
このように構成されていても、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。
(第七変形例)
また、図23に示される変形例では、スピーカ14から出力され誘導路82によって誘導された音声が第一出力口84及び第二出力口86を介して二列目シートS2に着座する乗員P2及び三列目シートS3に着座する乗員P3に向けて出力されるようになっている。
切替回路42は、ECU38から出力された信号に応じて第一スピーカ48A及び第二スピーカ48Bからスピーカ14から出力される音声に対する逆位相音の出力を切り替える構成とされている。
そして、この第七変形例では、図23(A)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して二列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置とされると、切替回路42によって第二スピーカ48Bが作動されてスピーカ14から出力される音声に対する逆位相音が第二スピーカ48Bから三列目シートS3の乗員P3に向けて出力される。これにより、スピーカ14から三列目シートS3の乗員P3に向けて出力された音声が第二スピーカ48Bから出力された逆位相音と相殺されるので、スピーカ14から出力された音声は三列目シートS3の乗員P3には伝達されずに、二列目シートS2の乗員P2のみに伝達される。
一方、図23(B)に示される如くミラー18が運転席シートS1の乗員P1に対して三列目シートS2の乗員P2の顔を映し出す位置とされると、切替回路42によって第一スピーカ48Aが作動されてスピーカ14から出力される音声に対する逆位相音が第一スピーカ48Aから二列目シートS2の乗員P2に向けて出力される。これにより、スピーカ14から二列目シートS2の乗員P2に向けて出力された音声が第一スピーカ48Aから出力された逆位相音と相殺されるので、スピーカ14から出力された音声は二列目シートS2の乗員P2には伝達されずに、三列目シートS3の乗員P3のみに伝達される。
このように構成されていても、ミラー18の回動角度を変更するだけで運転席シートS1の乗員P1の音声を相手側である二列目シートS2の乗員P2及び三列目シートS3の乗員P3に選択的に切り替えて伝達することができる。
なお、本変形例では、切替回路42、第一スピーカ48A及び第二スピーカ48Bによってによって本発明における音声伝達切替手段及び逆位相音出力手段が構成されている。
(その他の変形例)
上記実施形態においては、上述の本発明の第一実施形態の第七変形例と同様に、ミラー18が回動体50に固定され、この回動体50が格納位置とされてミラー18が格納態様とされたときには、これに応じてスピーカ14からの音声の出力が停止されるように構成されていても良い。
本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの全体構成を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの全体構成を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの全体構成を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車室内乗員コミュニケーションシステムの変形例を示す図である。
符号の説明
10,60,80 車室内乗員コミュニケーションシステム
12 マイク(音声検出手段)
14 スピーカ(音声出力手段)
14A 第一スピーカ(音声出力手段、第一音声出力手段)
14B 第二スピーカ(音声出力手段、第二音声出力手段)
16 回動機構(音声伝達切替手段、音声出力方向変更手段)
18 ミラー(視認手段)
20 連動機構(連動手段)
21 車体ルーフ部(誘導手段)
22 車室天井部(誘導手段)
26 画像出力装置(視認手段)
36 センサ(連動手段)
38 ECU(連動手段、抑制手段)
40 モータ(連動手段)
42 切替回路(音声伝達切替手段、音声出力方向変更手段、逆位相音出力手段)
44,45 凹状反射面(反射伝達手段)
48A 第一スピーカ(音声伝達切替手段、逆位相音出力手段)
48B 第二スピーカ(音声伝達切替手段、逆位相音出力手段)
62,63 可動反射板(音声伝達切替手段、可動反射手段)
64 第一反射面
66 第二反射面
68 音声伝達抑制面
70 被覆部材
82 誘導路
84 第一出力口
86 第二出力口
88 第一開閉体(音声伝達切替手段、出力方向調節手段)
90 第二開閉体(音声伝達切替手段、出力方向調節手段)
92,94 出力方向調整部(出力方向調節手段)
96 センターピラー部
98 リアピラー部

Claims (31)

  1. 車室内の乗員の音声を検出するための音声検出手段と、
    前記音声検出手段によって検出された音声を出力する指向性を備えた音声出力手段と、
    前記音声出力手段から出力された音声が、車室内における第一領域に伝達される第一伝達態様と、車室内における第二領域に伝達される第二伝達態様と、に変更可能な音声伝達切替手段と、
    前記乗員が前記第一領域を視認可能な第一視認態様と、前記乗員が前記第二領域を視認可能な第二視認態様と、に変更可能な視認手段と、
    前記視認手段が前記第一視認態様にあるときに前記音声伝達切替手段を前記第一伝達態様にさせ、前記視認手段が前記第二視認態様にあるときに前記音声伝達切替手段を前記第二伝達態様にさせる連動手段と、
    を備えたことを特徴とする車室内乗員コミュニケーションシステム。
  2. 前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段からの音声の出力方向を変更可能な音声出力方向変更手段を有すると共に、前記音声出力方向変更手段による前記音声出力手段の音声出力方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  3. 前記音声出力方向変更手段は、音声出力方向を変更可能に前記音声出力手段を車室内に回動可能に支持する回動機構とされている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  4. 前記音声出力手段は、
    前記第一領域に音声を出力可能な第一音声出力手段と、
    前記第二領域に音声を出力可能な第二音声出力手段と、
    を有し、
    前記音声出力方向変更手段は、前記第一音声出力手段及び前記第二音声出力手段の音声出力状態を切り替える切替回路とされている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  5. 前記音声出力手段は、車室内における中央部に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  6. 前記音声出力手段から出力された音声を前記第一領域及び前記第二領域の少なくとも一方に反射させて伝達させるための反射伝達手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項5に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  7. 前記反射伝達手段は、前記音声出力手段から出力された音声が前記第一領域及び前記第二領域の少なくとも一方に伝達されるように前記音声出力手段から出力された音声を特定の位置に反射させて収束させる凹状反射面を有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  8. 前記音声出力手段は、前記第一領域及び前記第二領域に音声を出力する構成とされ、
    前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段から出力された音声に対する逆位相音を前記第一領域及び前記第二領域に出力可能な逆位相音出力手段を有すると共に、前記逆位相音出力手段による逆位相音の出力方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  9. 前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段から出力された音声の反射方向を変更可能な可動反射手段を有すると共に、前記可動反射手段による音声反射方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  10. 前記可動反射手段は、
    前記音声出力手段から出力された音声が入射される第一反射面と、
    前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面と異なる方向を向く第二反射面と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  11. 前記可動反射手段は、
    前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面及び前記第二反射面とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面を有する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  12. 前記可動反射手段は、音声を透過可能な被覆部材によって車室内における前記乗員側から被覆されている、
    ことを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  13. 前記音声出力手段から出力された音声を誘導するための誘導路を構成すると共に、前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第一領域及び前記第二領域に出力させるための出力口を有して構成された誘導手段を備え、
    前記音声伝達切替手段は、前記出力口から前記第一領域への音声の伝達と前記出力口から前記第二領域への音声の伝達との切替を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  14. 前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、
    前記音声出力手段は、前記車体ルーフ部及び前記車室天井部の間に配置されている、
    ことを特徴とする請求項13に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  15. 前記出力口は、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第一領域に出力させるための第一出力口と、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第二領域に出力させるための第二出力口と、
    を有し、
    前記音声伝達切替手段は、前記第一出力口及び前記第二出力口の開閉を切り替える開閉体とされている、
    ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  16. 前記出力口から出力される音声の出力方向を調節するための出力方向調節手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  17. 前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、
    前記出力方向調節手段は、
    前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第一出力方向調節部と、
    前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第二出力方向調節部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  18. 前記誘導手段は、車体ルーフ部及び車室天井部とで前記誘導路を構成するピラー部を有し、
    前記出力口は、前記ピラー部に設けられている、
    ことを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  19. 前記出力口は、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第一領域に出力させるための第一出力口と、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を前記第二領域に出力させるための第二出力口と、
    を有し、
    前記音声伝達切替手段は、前記音声出力手段から出力された音声に対する逆位相音を前記第一領域及び前記第二領域に出力可能な逆位相音出力手段を有すると共に、前記逆位相音出力手段による逆位相音の出力方向の変更を伴って前記第一伝達態様と前記第二伝達態様とに変更される、
    ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  20. 前記視認手段は、格納態様を取り得るように構成され、
    前記視認手段が前記格納態様にあるときに前記音声出力手段から前記第一領域及び前記第二領域への音声の伝達を抑制する抑制手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  21. 車室内の乗員の音声を検出するための音声検出手段と、
    前記音声検出手段によって検出された音声を出力する音声出力手段と、
    前記音声出力手段から出力された音声の反射方向を変更可能な可動反射手段と、
    を備えたことを特徴とする車室内乗員コミュニケーションシステム。
  22. 前記可動反射手段は、
    前記音声出力手段から出力された音声が入射される第一反射面と、
    前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面と異なる方向を向く第二反射面と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項21に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  23. 前記可動反射手段は、
    前記第一反射面の領域内に設けられ、前記第一反射面及び前記第二反射面とそれぞれ異なる方向を向く音声伝達抑制面を有する、
    ことを特徴とする請求項22に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  24. 前記可動反射手段は、音声を透過可能な被覆部材によって車室内における前記乗員側から被覆されている、
    ことを特徴とする請求項21〜請求項23のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  25. 車室内の乗員の音声を検出するための音声検出手段と、
    前記音声検出手段によって検出された音声を出力する音声出力手段と、
    前記音声出力手段から出力された音声を誘導するための誘導路を構成すると共に、前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内に出力させるための出力口を有して構成された誘導手段と、
    を備えたことを特徴とする車室内乗員コミュニケーションシステム。
  26. 前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、
    前記音声出力手段は、前記車体ルーフ部及び前記車室天井部の間に配置されている、
    ことを特徴とする請求項25に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  27. 前記出力口は、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第一領域に出力させるための第一出力口と、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第二領域に出力させるための第二出力口と、
    を有し、
    前記第一出力口及び前記第二出力口の開閉を切り替える開閉体を備えた、
    ことを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  28. 前記出力口から出力される音声の出力方向を調節するための出力方向調節手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項25〜請求項27のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  29. 前記誘導手段は、前記誘導路を互いの間に構成する車体ルーフ部及び車室天井部を有して構成され、
    前記出力方向調節手段は、
    前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第一出力方向調節部と、
    前記車体ルーフ部又は前記車室天井部に設けられた第二出力方向調節部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項28に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  30. 前記誘導手段は、車体ルーフ部及び車室天井部とで前記誘導路を構成するピラー部を有し、
    前記出力口は、前記ピラー部に設けられている、
    ことを特徴とする請求項25〜請求項27のいずれか一項に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
  31. 前記出力口は、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第一領域に出力させるための第一出力口と、
    前記誘導路を通じて誘導された音声を車室内における第二領域に出力させるための第二出力口と、
    を有し、
    前記音声出力手段から出力された音声に対する逆位相音を前記第一領域及び前記第二領域に出力可能な逆位相音出力手段を備えた、
    ことを特徴とする請求項25又は請求項26に記載の車室内乗員コミュニケーションシステム。
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