JP2009105299A - 半導体デバイス用基板の洗浄液 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)有機酸、(B)界面活性剤、及び(C)無機酸を含有することを特徴とする半導体デバイス用の基板の洗浄液。
【選択図】なし
Description
そこで近年、基板表面の金属汚染除去に有効な酸性溶液に、パーティクル汚染の除去性向上などを目的として界面活性剤を添加した酸性洗浄液が提案されている。例えば、特開平7−216392号公報では特定の界面活性剤とフッ化水素酸を用いてシリコンウエーハを洗浄することを、また、特開平8−69990号公報では、シリコンウエーハの洗浄にフッ酸水溶液に界面活性剤及びオゾンを添加することを提案している。また、特開2001−7071号公報では、金属配線を有する基板に吸着した金属不純物及び粒子汚染の除去の為に、分散剤及び/又は界面活性剤に有機酸化合物を添加した洗浄液を用いることが提案されている。
従って、本発明は、これらの問題を解決するための半導体デバイス用基板洗浄液を提供することを目的とする。
即ち本発明は以下を要旨とする。
[1] 以下の3成分(A)〜(C)を含有することを特徴とする半導体デバイス用の基板の洗浄液。
(A)有機酸
(B)界面活性剤
(C)無機酸
[2] [1]において、pHが1.0〜2.5であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
[3] [1]又は[2]において、(B)界面活性剤が陰イオン型界面活性剤であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
[4] [1]又は[2]において、(B)界面活性剤が非イオン型界面活性剤であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
[5] [3]において、(B)界面活性剤として、非イオン型界面活性剤及び陰イオン型界面活性剤の2種類の界面活性剤を含有していることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
[6] [1]、[2]、[4]又は[5]において、(B)界面活性剤がアルキレンオキサイド型非イオン型界面活性剤であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
[7] [1]、[2]、[4]、[5]又は[6]において、(B)界面活性剤が以下の2種類の非イオン性界面活性剤(B−1)及び(B−2)を含むことを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
(B−1)HLB値が13以上20以下の非イオン型界面活性剤
(B−2)HLB値が5以上13未満の非イオン型界面活性剤
[8] [1]乃至[7]の何れかにおいて、(A)有機酸がポリカルボン酸であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
[9] [1]乃至[8]の何れかにおいて、更に(D)錯化剤を含むことを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
本発明の半導体デバイス用基板洗浄液は、以下の3成分(A)〜(C)を含有するものである。
(A)有機酸
(B)界面活性剤
(C)無機酸
本発明においては、有機酸に界面活性剤を組み合わせ、更に無機酸を併用することを特徴としている。
<(A)有機酸>
本発明で用いる(A)有機酸は水溶性であれば特に限定されないが、溶解性及び化合物の安定性より有機カルボン酸及び/又は有機スルホン酸が好ましい。
有機カルボン酸は、カルボキシル基を1又は2以上有するものであればよく、また本発明の所期の効果を阻害しない限り、カルボキシル基以外の官能基を有していてもよい。
本発明の洗浄液中の(A)有機酸の濃度は、目的に応じて適宜選択すればよいが、洗浄性の確保のためには洗浄液全体に対して通常0.01重量%以上であり、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、洗浄液における溶解安定性等のためには、洗浄液全体に対して通常30重量%以下、好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。
本発明の洗浄液に含まれる界面活性剤(B)は、非イオン型又は陰イオン型が好ましく、この両者を含有している洗浄液が更に好ましい。
<非イオン型界面活性剤>
本発明の洗浄液に含まれる非イオン型界面活性剤(B)は、分子内に疎水基と親水基を持ち、対象となるデバイスにおいて疎水部と親水部に各々が吸着作用できるものであれば、特に限定されるものではない。界面活性剤(B)は、アルキレンオキサイド型ノニオン界面活性剤が好ましい。
(B−1)HLB値が13以上20以下の非イオン型界面活性剤
(B−2)HLB値が5以上13未満の非イオン型界面活性剤
なお、本発明において、界面活性剤のHLB(Hydrophile−Lypophile−Ballance)値とは、グリフィン法に基づき、(親水基の分子量/界面活性剤の分子量)×(100/5)により算出された値(「新版 界面活性剤ハンドブック」第3版 工学図書株式会社 平成8年 P234)である。
界面活性剤(B−1)は、洗浄性、分散性及び低起泡性の点から、HLB値が13〜20の非イオン型界面活性剤であればよく、特に制限はないが、酸性洗浄液における安定性の点から、アルキレンオキサイド型の非イオン型界面活性剤であることが好ましく、特に、置換基(ただし、環境への影響の点からフェニル基を除く)を有していてもよい炭化水素基と、ポリオキシアルキレン基とを同一分子構造内に有しているアルキレンオキサイド型の非イオン型界面活性剤が好ましく、とりわけ、この界面活性剤(B―1)は、下記一般式(I)で表されるポリオキシアルキレンエーテルであることが、パーティクル汚染の除去性や再付着防止能などの観点から好ましい(以下において、下記一般式(I)で表されるアルキレンオキサイド型非イオン型界面活性剤を「界面活性剤(I)」と称す場合がある。)。
R1−O−(AO)b−X (I)
(但し、R1は置換基(フェニル基を除く)を有していてもよい炭化水素基を示し、AOはアルキレンオキサイドを示す。炭化水素基R1に含まれる炭素数(a)とポリオキシアルキレン基(AO)b中のオキシアルキレン基数(b)は、通常9≦a、8≦bであり、且つ、1.0≦a/b≦1.6を満たす整数である。Xは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基又はアシル基を示す。)
また、ポリオキシアルキレン基のオキシアルキレン基数(b)は8以上であり、より好ましくは8以上16以下、更に好ましくは8以上14以下である。(b)が上記下限以上であると、パーティクル除去性の点で好ましく、また、(b)が上記上限以下であると、廃液処理の負荷が少なく、また界面活性剤(B―1)の洗浄液中での分解が起こりにくい点で好ましい。
なお、複数種の界面活性剤(I)を併用する際、全界面活性剤(I)のa/b比の平均値が通常1.0以上1.6以下、炭素数(a)の平均値が9以上、オキシアルキレン基数(b)が平均値8以上を満たせば、各々個別の界面活性剤(I)においてa/b比が1.0未満であったり1.6を超えたり、また(a)が9未満であったり、(b)が8未満であってもよい。
本発明の洗浄液に含まれる界面活性剤(B−2)は、浸透性及び低起泡性の点から、HLB値が5以上13未満の非イオン型界面活性剤であればよく、特に制限はないが、アルキレンオキサイド型の非イオン型界面活性剤であることが好ましく、置換基(ただし、フェニル基を除く)を有していてもよい炭化水素基と、ポリオキシアルキレン基とを同一分子構造内に有しているアルキレンオキサイド型の非イオン型界面活性剤が好ましく、とりわけ、この界面活性剤(B−2)は、下記一般式(II)で表されるポリオキシアルキレンエーテルであることが、パーティクル汚染の除去性や再付着防止能などの観点から好ましい。(以下において、下記一般式(II)で表されるアルキレンオキサイド型非イオン型界面活性剤を「界面活性剤(II)」と称す場合がある。)
界面活性剤(B−2)のHLB値の下限は5であり、好ましくは8である。また、同HLB値は13未満であり、好ましくは12以下であり、更に好ましくは11以下である。
(但し、R2は置換基(フェニル基を除く)を有していてもよい炭化水素基を示し、BOはアルキレンオキサイドを示す。炭化水素基R2に含まれる炭素数(c)とポリオキシアルキレン基(BO)d中のオキシアルキレン基数(d)は、通常c≦15、d≦7であり、且つ、1.5≦c/d≦7を満たす整数である。Yは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基又はアシル基を示す。)
また、ポリオキシアルキレン基のオキシアルキレン基数(d)は7以下が好ましく、より好ましくは6以下、更に好ましくは5以下、2以上である。(d)が上記上限以下であると、疎水性基板に対する洗浄液の塗れ性の点で好ましい。また(d)が2以上であると、界面活性剤(B−2)の溶解性や、洗浄液中での安定性の点で好ましい。
なお、複数種の界面活性剤(II)を併用する際、全界面活性剤(II)のc/d比の平均値、炭素数(c)及び、オキシアルキレン基数(d)が上記の好ましい範囲を満たせば、各々個別の界面活性剤(II)においてc/d比、(c)又は(d)が上記の好ましい範囲外であってもよい。
界面活性剤(B−2)に対する界面活性剤(B−1)の量が上記下限以上であると、界面活性剤(B−2)を洗浄液中に安定に溶解させやすい点で好ましく、上記上限以下であると、本発明において、界面活性剤(B−2)を用いる効果が十分に発現しやすい点で好ましい。
本発明の洗浄液は、陰イオン型界面活性剤を含んでいるのが好ましい。また、陰イオン型界面活性剤は、微粒子除去性等の点から水溶性であるのが好ましい。
水溶性の陰イオン型界面活性剤としては、アルファオレフィンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸エステル、メチルタウリン酸、スルホコハク酸、エーテルスルホン酸及びこれらの塩のうち、1種又は2種以上を好ましく用いることができる。この中でも、洗浄液に添加した際の界面活性剤の安定性及び微粒子等のパーティクル除去性の観点より、アルキルベンゼンスルホン酸、メチルタウリン酸、スルホコハク酸及びこれらの塩が好ましい。
市販の界面活性剤は、微量不純物を含んでいることが多い。特に、非イオン型界面活性剤は、通常販売されている形態において1〜数千重量ppm程度のNa、K、Fe等の金属不純物やハロゲンイオンなどの陰イオン成分が含有している場合がある。
本発明の洗浄剤にこれらの不純物が含まれていると、金属汚染やその他汚染源となる可能性がある。本発明の洗浄液は、洗浄液中の金属不純物のうち、少なくともNa、Mg、Al、K、Ca、Fe、Cu、Pb、Znの各々の含有量が20ppb以下、中でも5ppb以下、特に0.1ppb以下であることが、洗浄による半導体デバイス用基板の金属汚染を防止する上で好ましい。特に、本発明の洗浄液は、これら金属不純物の合計含有量が20ppb以下であることが好ましく、中でも5ppb以下、特に0.1ppb以下であることが好ましい。
このため、本発明に使用される界面活性剤(B)は、予め含まれる不純物、特に、Na、Mg、Al、K、Ca、Fe、Cu、Pb、Znの各々の含有量を10重量ppm以下、中でも3重量ppm以下とすることが好ましく、特に1重量ppm以下とするのが好ましい。
本発明の洗浄液において、前述の(A)及び(B)成分を含有することによる本発明の効果を十分に得るために、これらの成分の相対的な含有量比は、次のような範囲であることが好ましい。
即ち、(A)有機酸は、(B)界面活性剤に対して、下限が1重量倍であることが好ましく、3重量倍であることが更に好ましく、同上限が20重量倍であることが好ましく、10重量倍であることが更に好ましい。
本発明の洗浄液は、pH1.0〜5.0の酸性洗浄液であることが好ましい。中でも洗浄液のpH1.2以上であることがより好ましく、また、pHの上限は4.0であることがより好ましく、2.5であることが特に好ましい。洗浄液のpHが上記下限以上であると、基板表面に露出している遷移金属又は遷移金属化合物などの一部あるいは全面が腐食するまでには到りにくく、pHが上記上限以下であると、本発明の目的である汚染の除去や再付着防止効果の点から好ましい。また、金属膜を形成した半導体デバイス基板のCMP洗浄後の洗浄性の点でも、pHが低い方が有利である。
従って、本発明の洗浄液の(A)有機酸や、後述のその他の成分のうち、pHに影響を及ぼす成分の濃度は、その好適な含有量の範囲において、洗浄液のpHがこのような好適pHとなるように、適宜調整することが好ましい。
本発明で用いる無機酸としては、水溶液中で溶解解離して水素イオンを出して、pHを1.0まで下げることができる強酸が好ましい。具体的には、塩酸、硫酸、ハロゲン化水素酸、珪フッ酸等が挙げられる。中でも、塩酸、硫酸等がシリコン基板の洗浄等の際にも使用されていることからより好ましい。酸の使用量は、pHを上述の好ましい範囲に調整できる量であればよい。例えば、pHを1.0にするには、100%の解離度の強酸の場合、最大で1重量%となる。
本発明の洗浄液においては、更に(D)錯化剤を含有させると、基板表面の金属汚染をより一層低減した極めて高清浄な表面が得られるので好ましい。
本発明に用いられる(D)錯化剤は従来公知の任意のものを使用できる。(D)錯化剤の選択にあたっては、基板表面の汚染レベル、金属の種類、基板表面に要求される清浄度レベル、錯化剤コスト、化学的安定性等から総合的に判断して選択すればよく、本発明の洗浄液に使用し得る(D)錯化剤としては、例えば、以下に示すものが挙げられる。
例えば、グリシン等のアミノ酸類;イミノ2酢酸、ニトリロ3酢酸、エチレンジアミン4酢酸[EDTA]、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン4酢酸[CyDTA]、ジエチレントリアミン5酢酸[DTPA]、トリエチレンテトラミン6酢酸[TTHA]等の含窒素カルボン酸類;エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)[EDTPO]、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)[NTPO]、プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)[PDTMP]等の含窒素ホスホン酸類などが挙げられる。
(3−1)エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]及びその誘導体 例えば、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDHA]、エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)酢酸〕[EDDHMA]、エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−クロルフェニル)酢酸〕[EDDHCA]、エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル)酢酸〕[EDDHSA]などの芳香族含窒素カルボン酸類;エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ホスホン酸〕、エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒドロキシ−5−ホスホフェニル)ホスホン酸〕などの芳香族含窒素ホスホン酸類が挙げられる。
エチレンジアミン、8−キノリノール、o−フェナントロリン等のアミン類;ギ酸、酢酸等のカルボン酸類;フッ化水素酸、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素等のハロゲン化水素又はそれらの塩;リン酸、縮合リン酸等のオキソ酸類又はそれらの塩等が挙げられる。
これらの錯化剤は、酸の形態のものを用いてもよいし、アンモニウム塩等の塩の形態のものを用いてもよい。
本発明の洗浄液中の(D)錯化剤の濃度は、汚染金属不純物の種類と量、基板表面に要求される清浄度レベルによって任意に選択すればよいが、一般的には通常1重量ppm以上、中でも5重量ppm以上、特に10重量ppm以上で、10000重量ppm以下、中でも1000重量ppm以下、特に200重量ppm以下が好ましい。(D)錯化剤の濃度が上記下限以上であると錯化剤による汚染除去や付着防止効果の点で好ましく、一方、上記上限以下であると経済的に有利であり、基板表面に錯化剤が付着して、表面処理後に残留する危険性が少ないので好ましい。
本発明の洗浄液は、その性能を損なわない範囲において、更にその他の成分を任意の割合で含有していてもよい。他の成分としては、含硫黄有機化合物(2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトエタノール、チオグリセロール等)、含窒素有機化合物(ベンゾトリアゾール、3−アミノトリアゾール、N(R)3(Rは炭素数1〜4のアルキル基)、N(ROH)3(Rは炭素数1〜4のアルキル基)、ウレア、チオウレア等)、水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等)、アルキルアルコール系化合物(ROH(Rは炭素数1〜4のアルキル基))などの防食剤、硫酸、塩酸などの酸、ヒドラジンなどの還元剤、水素、アルゴン、窒素などの溶存ガス、フッ酸、フッ化アンモニウム、BHF(バッファードフッ酸)等のドライエッチング後に強固に付着したポリマー等の除去効果が期待できるエッチング促進剤などが挙げられる。
本発明の洗浄液の主要媒体は水であり、高清浄な基板表面を得たい場合には、通常脱イオン水、好ましくは超純水が用いられる。また、水の電気分解によって得られる電解イオン水や、水に水素ガスを溶存させた水素水などを用いることもできる。
本発明の洗浄液の調製方法は、従来公知の方法によればよい。
洗浄液の構成成分、即ち、(A)有機酸、(B)界面活性剤、(C)無機酸、及び必要に応じて用いられる(D)錯化剤、その他の成分と、媒体である水のうち、何れか2成分又は3成分以上を予め配合し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に全部を混合してもよい。
この内、(A)有機酸と(B)界面活性剤を配合した後に、(C)無機酸を配合し、pHを調整するのが好ましい。但し、非イオン型界面活性剤は、水中で安定して分散するまでに時間がかかるため、十分、熟成する時間を確保することが好ましい。また、(B)界面活性剤として、(B−1)と(B−2)の2種類を用いる場合は、界面活性剤(B−2)は、洗浄液の媒体である水への溶解性の点から、それのみより、界面活性剤(B−1)を溶解した後の水に添加するか、或いは、界面活性剤(B−2)と界面活性剤(B−1)とを同時に水に添加して混合することが好ましい。
本発明の洗浄液は、金属汚染やパーティクル汚染が問題となる半導体、ガラス、金属、セラミックス、樹脂、磁性体、超伝導体などの半導体デバイス用基板表面の洗浄に使用される。特に、高清浄な基板表面が要求される、半導体素子やディスプレイデバイス用などの半導体デバイス用基板を製造する工程における、半導体デバイス用基板表面の洗浄に好適に使用される。これらの基板の表面には、配線、電極などが存在していてもよい。配線や電極の材料としては、Si、Ge、GaAs等の半導体材料;SiO2、窒化シリコン、ガラス、低誘電率(Low−k)材料、酸化アルミニウム、遷移金属酸化物(酸化チタン、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム等)、(Ba,Sr)TiO2(BST)、ポリイミド、有機熱硬化性樹脂などの絶縁材料;W、Cu、Al等の金属又はこれらの合金、シリサイド、窒化物などが挙げられる。ここで、Low−k材料とは、TEOSなどの酸化シリコンの比誘電率が3.8〜3.9であるのに対し、比誘電率が3.5以下である材料の総称である。
等を有し、基板表面における水の接触角が60度以上の半導体デバイス用基板の洗浄に好適に用いられる。
基板を洗浄する際に接触角が大きいと、洗浄液等の薬液をはじき易くなり、基板表面の金属汚染除去、パーティクル汚染、有機物と金属による複合汚染の除去が不十分となるために、基板に対する洗浄液の接触角は40度以下が好ましく、より好ましくは30度以下、更に好ましくは25度以下である。また、金属膜を形成した半導体デバイス基板のCMP洗浄後の洗浄性は、pHが低い方が有利であるが、低pHにおける接触角は、主に非イオン性界面活性剤の濃度に依存して決まる。
本発明の洗浄液を用いて半導体デバイス用基板を洗浄する方法は、通常、洗浄液を直接基板に接触させる方法で行われる。洗浄液の基板への接触方法には、洗浄槽に洗浄液を満たして基板を浸漬させるディップ式、ノズルから基板上に洗浄液を流しながら基板を高速回転させるスピン式、基板に液を噴霧して洗浄するスプレー式等が挙げられる。この様な洗浄を行うための装置としては、カセットに収容された複数枚の基板を同時に洗浄するバッチ式洗浄装置、1枚の基板をホルダーに装着して洗浄する枚葉式洗浄装置等がある。洗浄後の基板にパーティクルが残存すると、後の工程において配線等寸法の変化や抵抗変化、断線や絶縁膜の誘電率変化等の潜在的な要因となるために好ましくない。
更に、表面にシリコンが露出している基板を洗浄する場合には、シリコン表面に有機物汚染が残留しやすいので、基板を温度300℃以上の加熱処理工程に供して熱分解させるか、オゾン水処理によって有機物を酸化分解処理することが好ましい。
特に、CMPを施した基板については、樹脂製ブラシを用いて洗浄するのが好ましい。ブラシ洗浄の際に用いる樹脂製ブラシの材質は任意であるが、例えばPVA(ポリビニルアルコール)を用いるのが好ましい。
更に、水の電気分解によって得られる電解イオン水や、水に水素ガスを溶存させた水素水による洗浄を本発明の洗浄方法の前及び/又は後に組み合わせてもよい。
Claims (9)
- 以下の3成分(A)〜(C)を含有することを特徴とする半導体デバイス用の基板の洗浄液。
(A)有機酸
(B)界面活性剤
(C)無機酸 - 請求項1において、pHが1.0〜2.5であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
- 請求項1又は2において、(B)界面活性剤が陰イオン型界面活性剤であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
- 請求項1又は2において、(B)界面活性剤が非イオン型界面活性剤であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
- 請求項3において、(B)界面活性剤として、非イオン型界面活性剤及び陰イオン型界面活性剤の2種類の界面活性剤を含有していることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
- 請求項1、2、4又は5において、(B)界面活性剤がアルキレンオキサイド型非イオン型界面活性剤であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
- 請求項1、2、4、5又は6において、(B)界面活性剤が以下の2種類の界面活性剤(B−1)及び(B−2)を含むことを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
(B−1)HLB値が13以上20以下の非イオン型界面活性剤
(B−2)HLB値が5以上13未満の非イオン型界面活性剤 - 請求項1乃至7の何れか1項において、(A)有機酸がポリカルボン酸であることを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
- 請求項1乃至8の何れか1項において、更に(D)錯化剤を含むことを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄液。
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