JP2001345303A - 基板表面処理方法 - Google Patents

基板表面処理方法

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JP2001345303A
JP2001345303A JP2001099151A JP2001099151A JP2001345303A JP 2001345303 A JP2001345303 A JP 2001345303A JP 2001099151 A JP2001099151 A JP 2001099151A JP 2001099151 A JP2001099151 A JP 2001099151A JP 2001345303 A JP2001345303 A JP 2001345303A
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cleaning
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acid
treatment method
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JP2001099151A
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Hitoshi Morinaga
均 森永
Takahiro Omura
恭弘 大村
Michinari Kitagawa
道成 北川
Shin Ikemoto
慎 池本
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に遷移金属又は遷移金属化合物を有する
基板の洗浄において、遷移金属又は遷移金属化合物及
びバリアーメタルを腐食させず、基板表面のパーティ
クル汚染の除去性に優れ、基板表面の金属汚染除去性
に優れる、と言った3つの要件を同時に満足する洗浄方
法を提供すること。 【解決手段】 有機アルカリと錯化剤、更には界面活性
剤を含有する表面処理剤を用いることを特徴とする、表
面に遷移金属又は遷移金属化合物を有する基板の表面処
理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体等の製造に用
いる半導体基板の製造工程における基板の表面処理方法
であって、詳しくは遷移金属又は遷移金属化合物を含む
配線形成後の基板の表面処理方法に存する。特に銅(C
u)埋め込み配線形成工程における半導体基板の洗浄並
びに研磨等の方法に存する。
【0002】
【従来の技術】LSIや、TFTフラットパネルディス
プレイ等に代表される各種デバイスの高性能化、高集積
化に伴い、デバイスに使用されている基板表面の清浄化
への要求は益々厳しいものになっている。汚染の中でも
特に金属汚染、パーティクル(微粒子状)汚染はデバイ
スの電気的特性や歩留まりを低下させるため、極力低減
する必要がある。汚染は個々の工程で基板への付着を抑
制することが望ましいが、やむを得ず付着した汚染の除
去には、基板表面を洗浄剤により洗浄する事が一般に行
われている。
【0003】金属配線形成後の基板においては、基板表
面に金属配線部分と絶縁材料部分及びバリアーメタル部
分が共存することになる。この様な表面から金属汚染や
パーティクル汚染を除去する洗浄剤には、 金属配線及びバリアーメタルを腐食させないこと 基板表面のパーティクル汚染の除去性に優れているこ
と 基板表面の金属汚染除去性に優れていること を全て満たすような性能が求められている。特に半導体
の金属配線形成工程におけるCMP(Chemical Mechani
cal Polishing:化学的機械的研磨)処理後の表面に
は、アルミナ、シリカ等の研磨剤砥粒がパーティクル汚
染として多量に付着しているため、パーティクル除去性
に優れた洗浄剤が求められている。
【0004】パーティクルの除去にはアルカリ性溶液が
有効である事が知られている。従来より、SiやSiO
2基板表面の洗浄には、アンモニアや水酸化カリウム、
水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリが水で希
釈して用いられている。また、アンモニア、過酸化水
素、水からなる洗浄液(「SC−1洗浄液」または「A
PM洗浄液」と呼ばれている)による洗浄(「SC−1
洗浄」または「APM洗浄」と呼ばれている)も広く用
いられている。CMP処理後の研磨剤砥粒の除去にはア
ルカリ液洗浄に、メガソニック照射やブラシスクラブ等
の物理的な作用を併用させる事が有効である事が判って
いる。これらの洗浄は通常、室温で枚葉処理の洗浄装置
を用いて行われる。室温においてメガソニックやブラシ
スクラブを併用し、薄いアルカリ性溶液からなる洗浄液
を用いて、基板を枚葉洗浄する技術はすでにCMP後洗
浄用として実用化されている。
【0005】近年、銅(Cu)やタングステン(W)の
様に薬液によって腐食されやすい遷移金属又は遷移金属
化合物が、配線材料として導入されつつある。特にCu
配線は低抵抗な配線材料として注目されており、ここ数
年で量産化される予定である。
【0006】CuやWの埋め込み配線形成工程において
CMP処理が行われる。このCMP後の基板表面には、
CuやWの様な金属配線部分と絶縁材料部分及びバリア
ーメタル部分が共存し、表面にはCMP工程に起因した
パーティクル汚染(研磨剤砥粒)や微量金属汚染が付着
している。この様な基板の洗浄には、パーティクルの除
去と共に、金属配線部分のCuやW等及びバリアーメタ
ル部分のTaNやTa等を腐食させない事、絶縁材料部
分に付着した微量の金属汚染を除去することの全てが求
められている。また、汚染源であるCMP処理工程おい
ては、研磨剤砥粒に起因するパーティクル汚染の付着抑
制と共に、金属配線部分のCuやW等及びバリアーメタ
ル部分のTaNやTa等の腐食抑制、絶縁材料部分への
微量金属の付着抑制が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】アルカリ性溶液ではシ
リコンやSiO2等の基板と、汚染であるパーティク
ル、特にCMP工程の後洗浄で問題となる研磨砥粒等の
パーティクルのゼータ電位が共に負となり、基板とパー
ティクルの間に静電気的な反発力が働くので、パーティ
クル除去には好適である。アルカリ性のAPM洗浄は従
来より半導体表面のパーティクル除去のために広く用い
られていた。また、CMP後洗浄用としてはアンモニア
水が用いられてきた。
【0008】しかしAPM洗浄液やアンモニアはシリコ
ンやSiO2基板の洗浄に広く用いられてきたが、Cu
を腐食する性質が強いのでCu−CMP後洗浄には使え
ないことが予想され、また水酸化テトラメチルアンモニ
ウム(TMAH)等のアルカリ性洗浄剤は、一般にパー
ティクル除去性能は優れているが金属汚染の除去能力が
低く、それどころかアルカリ液中に鉄やアルミニウム等
の金属不純物があると基板表面に大量に付着してしまう
問題がある。この為、WやCuの埋め込み配線形成工程
におけるCMP処理の後洗浄には、超純水あるいはフッ
化水素等の酸性洗浄剤を用いて、前述の枚葉室温洗浄装
置でメガソニックやブラシスクラブを併用して洗浄する
事が提案されているが、この場合にはパーティクル除去
性が不十分となる問題が生ずる。
【0009】このように、半導体の配線材料としてCu
やWが導入されつつあるが、これらの配線が表面に形成
された基板の洗浄方法として、上述の〜の全てを満
たす洗浄方法は未だ開発されていないのが現状である。
複数の洗浄の組み合わせによって上記要件を満足させよ
うとすると、薬品や超純水使用量が増えてユーティリテ
ィーコストが増大するばかりでなく、1枚のウェハの洗
浄に要する時間が長くなり、洗浄装置台数が多くなって
装置購入コストが増大するという問題があった。
【0010】また例えば半導体基板の洗浄方法としては
特開昭50−158281号公報には有機アルカリであ
る水酸化テトラアルキルアンモニウムと、錯化剤(公報
では化合物シアン化ナトリウムなど)を用いた洗浄液が
記載されてはいる。しかし洗浄対象はシリコン基板に金
属配線や絶縁材料を積層した後の基板表面ではなく、単
なるシリコンのみからなる(まさに半導体であるシリコ
ンが表面に露出する)基板表面であり、また洗浄の目的
がAu(金)汚染であり、先述のような問題を解決しよ
うとする記載もなく、まさに、洗浄対象表面も、汚染
も、液としての制約条件や解決すべき課題も全く別のも
のであった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題を解決
するためになされたものであり、表面に遷移金属又は遷
移金属化合物を有する基板の表面処理において、上述の
〜の全てを満たす優れた表面処理方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0012】本発明者らは上述したような課題を解決す
るために鋭意検討を重ねた結果、洗浄液などの表面処理
剤に有機アルカリ成分と錯化剤とを含有させることによ
って、Cu及び/またはWの様な遷移金属又は遷移金属
化合物を例えば配線材料として表面に有する半導体基板
の洗浄工程において、上記課題である金属配線及びバ
リアーメタルを腐食させず、基板表面のパーティクル
汚染の除去性に優れ、基板表面の金属汚染除去性に優
れる、と言った3つの要件を一つの洗浄で満足できるこ
とを見いだした。更に、界面活性剤を含有させることに
より、基板表面のパーティクル汚染の除去性が更に向上
することを見いだし、本発明に到達した。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明で用いる表面処理剤は、通常、有機
アルカリ、錯化剤を溶媒に溶解したものである。
【0015】本発明において有機アルカリとは、水溶液
とした際にアルカリ性を示し、且つ有機残基を有する化
合物をいい、水溶液とした際にアルカリ性を示し、且つ
有機残基を有する化合物であれば任意のものを使用でき
る。代表的なものとしては水酸化第4級アンモニウム、
アミン、アミノアルコール等のアミン類がある。水酸化
第4級アンモニウムとしては、炭素数1〜4のアルキル
基及び/又はヒドロキシアルキル基を有するものが好ま
しい。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基が挙げられ、ヒドロキシアルキル基とし
てはヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシ
プロピル、ヒドロキシブチルが挙げられる。この様な水
酸化第4級アンモニウムとしては具体的には、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(ヒドロキ
シエチル)アンモニウムヒドロキシド(通称:コリ
ン)、トリエチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒ
ドロキシド等が挙げられる。この他のアミン類として
は、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、トリメ
タノールアミンなどが挙げられる。上記の中でも洗浄効
果、経済性、安定性、無臭等の理由から水酸化第4級ア
ンモニウム、特にテトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド(TMAH)、トリメチル(ヒドロキシエチル)アン
モニウムヒドロキシド(通称:コリン)が好ましい。
【0016】これらの有機アルカリは単独、または2種
以上を任意の割合で使用してもよい。表面処理剤におけ
る有機アルカリの濃度は適宜選択すればよいが、一般的
には1〜5000重量ppm、中でも5〜1000重量
ppm、特に10〜200重量ppmが好ましい。濃度
が低すぎると本発明の目的である汚染除去効果が得られ
ず、一方、濃すぎてもそれ以上の効果が得られずに経済
的に不利であるばかりか、基板表面がエッチングにより
損傷する危険性が増すので好ましくない。本発明に用い
られる錯化剤は従来公知の任意のものを使用できる。錯
化剤の選択にあたっては、基板表面に要求される清浄度
レベル、錯化剤コスト、化学的安定性等から総合的に判
断し、選択すれば良く、例えば、以下に示すものが挙げ
られる。 (1)ドナー原子である窒素とカルボキシル基及び/又
はホスホン酸基を有する化合物 例えば、グリシン等のアミノ酸類;イミノ2酢酸、ニト
リロ3酢酸、エチレンジアミン4酢酸[EDTA]、ト
ランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン4酢酸[Cy
DTA]、ジエチレントリアミン5酢酸[DTPA]、
トリエチレンテトラミン6酢酸[TTHA]等のイミノ
カルボン酸類;エチレンジアミンテトラキス(メチレン
ホスホン酸)[EDTPO]、ニトリロトリス(メチレ
ンホスホン酸)[NTPO]、プロピレンジアミンテト
ラ(メチレンホスホン酸)[PDTMP]等のイミノホ
スホン酸類などが挙げられる。 (2)芳香族炭化水素環を有し、且つ該環を構成する炭
素原子に直接結合したOH基及び/又はO-基を二つ以
上有する化合物 例えば、カテコール、レゾルシノール、タイロン等のフ
ェノール類及びその誘導体などが挙げられる。 (3)上記(1)、(2)の構造を併せ持った化合物 (3−1)エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニ
ル酢酸[EDDHA]及びその誘導体 例えば、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル
酢酸[EDDHA]、エチレンジアミン−N,N’−ビ
ス〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)酢酸〕
[EDDHMA]、エチレンジアミン−N,N’−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−クロルフェニル)酢酸〕[E
DDHCA]、エチレンジアミン−N,N’−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−スルホフェニル)酢酸〕[E
DDHSA]、エチレンジアミン−N,N’−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ホスホン
酸〕、エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒド
ロキシ−5−ホスホフェニル)ホスホン酸〕などが挙げ
られる。 (3−2)N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)
エチレンジアミン−N,N’−二酢酸[HBED]及び
その誘導体 例えば、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エ
チレンジアミン−N,N’−二酢酸[HBED]、N,
N’−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)エ
チレンジアミン−N,N’−二酢酸[HMBED]、
N,N’−ビス(2−ヒドロキシ−5−クロルベンジ
ル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸などが挙げら
れる。 (4)その他 エチレンジアミン、8−キノリノール、o−フェナント
ロリン等のアミン類;ギ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸等
のカルボン酸類;フッ化水素酸、塩酸、臭化水素、ヨウ
化水素等のハロゲン化水素またはそれらの塩;リン酸、
縮合リン酸等のオキソ酸類またはそれらの塩等が挙げら
れる。
【0017】これらの錯化剤は、酸の形態のものを用い
ても良いし、アンモニウム塩等の塩の形態のものを用い
ても良い。
【0018】上記の中でも、洗浄効果、化学的安定性等
の理由から、構造中にドナー原子である窒素とカルボキ
シル基及び/又はホスホン酸基を有する化合物が好まし
く、さらに、これに加えて構造中に芳香族炭化水素環を
有し、且つ該環を構成する炭素原子に直接結合したOH
基及び/又はO-基を二つ以上有する化合物、例えば、
エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[E
DDHA]及びその誘導体、N,N’−ビス(2−ヒド
ロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸
[HBED]及びその誘導体が好ましい。特にエチレン
ジアミンジオルトヒドロキシフェニル酢酸[EDDH
A]、エチレンジアミン−N,N’−ビス〔(2−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)酢酸〕[EDDHMA]
は好ましく用いられる。
【0019】これらの錯化剤は単独、または2種以上を
任意の割合で使用してもよい。表面処理剤における錯化
剤の濃度は汚染金属不純物の種類と量、基板表面に要求
される清浄度レベルによって異なるので一概には決めら
れないが、一般的には、通常1〜10000重量pp
m、中でも5〜1000重量ppm、特に10〜200
重量ppmが好ましい。濃度が低すぎると本発明の目的
である汚染の除去や付着防止効果が得られず、一方、濃
すぎてもそれ以上の効果が得られずに経済的に不利であ
るばかりか、基板表面が錯化剤が付着して、表面処理後
に残留する危険性が増すので好ましくない。
【0020】なお錯化剤は、通常販売されている試薬に
おいて1〜数千ppm程度のFe等の金属不純物が含有
している場合があるので、本発明に使用する錯化剤が金
属汚染源となる場合が考えられる。これらは、初期には
錯化剤と安定な錯体を形成して存在しているが、表面処
理剤として長時間使用しているうちに錯化剤が分解し、
金属が遊離して基体表面に付着してしまうのである。そ
のため、使用される錯化剤はFe、Al、Znの内の少
なくとも1つの金属元素の錯化剤中の含有量を5ppm
以下とすることが好ましく、特にFe等の金属不純物含
有量を5ppm以下、更には2ppm以下とするのが好
ましい。このような精製された錯化剤を得るためには、
例えば酸性またはアルカリ性溶液に錯化剤を溶解した
後、不溶性不純物をろ過分離して取り除き、再び中和し
て結晶を析出させ、該結晶を液と分離することによって
精製すればよい。
【0021】本発明の表面処理剤には、更に界面活性剤
を含有すると、基板表面のパーティクル汚染の除去性が
向上するので好ましい。本発明に用いられる界面活性剤
は従来公知の任意のものを使用できるが、中でも−SO
3−基又は−OSO3−基を少なくとも1つ有する化合物
が好ましく、これらは単独で使用しても、2種以上を適
宜組み合わせて用いてもよい。−SO3−基を有する界
面活性剤としては、例えば次に示す〜の化合物が挙
げられる。 アルキルスルホン酸系化合物 アルキルスルホン酸系化合物としては、次式(1)で表
される化合物が挙げられる。 RSO3X …式(1) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団を示す。) アルキルスルホン酸類としては、例えば、C817SO3
H及びその塩、C91 9SO3H及びその塩、C1021
3H及びその塩、C1123SO3H及びその塩、C12
25SO3H及びその塩、C1327SO3H及びその塩、C
1429SO3H及びその塩、C1531SO3H及びその
塩、C1633SO3H及びその塩、C17 35SO3H及び
その塩、C1837SO3H及びその塩などが挙げられ
る。
【0022】アルキルベンゼンスルホン酸系化合物 アルキルベンゼンスルホン酸系化合物としては、次式
(2)で表される化合物が挙げ られる。 R−ph−SO3X …式(2) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団、phはフェニレン基を示す。) アルキルベンゼンスルホン酸類としては、例えば、ドデ
シルベンゼンスルホン酸及びその塩などが挙げられる。
【0023】アルキルナフタレンスルホン酸系化合物 アルキルナフタレンスルホン酸系化合物としては、次式
(3)で表される化合物が挙げられる。
【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれアルキル基、好ましくは炭
素数1〜10のアルキル基、Xは水素、カチオン原子ま
たはカチオン原子団を示す。m、nはそれぞれ0〜4の
整数を表す。但し、1≦m+n≦7、好ましくは1≦m
+n≦4である。) アルキルナフタレンスルホン酸系化合物としては、例え
ば、ジメチルナフタレンスルホン酸及びその塩などが挙
げられる。
【0024】メチルタウリン酸系化合物 メチルタウリン酸系化合物としては、次式(4)で表さ
れる化合物が挙げられる。 RCON(CH3)CH2CH2SO3X …式(4) (式中、Rは炭化水素基、好ましくはCn2n+1、Cn
2n-1、Cn2n-3またはCn2n-5の飽和・不飽和の炭化
水素基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原子団
を示す。nは、通常8〜20、好ましくは13〜17の
整数を表す。炭化水素基の炭素数であるnが小さすぎる
と付着粒子の除去能力が低下する傾向がある。) メチルタウリン酸系化合物としては、例えば、C1123
CON(CH3)CH2CH2SO3H及びその塩、C13
27CON(CH 3)CH2CH2SO3H及びその塩、C15
31CON(CH3)CH2CH2SO3H及びその塩、C
1735CON(CH3)CH2CH2SO3H及びその塩、
1733CON(CH3)CH2CH2SO3H及びその
塩、C1731CON(CH3)CH2CH2SO3H及びそ
の塩、C1729CON(CH3)CH2CH2SO3H及び
その塩などが挙げられる。
【0025】アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸系化合物 アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸系化合物とし
ては、次式(5)で表される化 合物が挙げられる。 R−ph(SO3X)−O−ph−SO3X …式(5) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団、phはフェニレン基を示す。) アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸系化合物とし
ては、例えば、ノニルジフェニルエーテルジスルホン酸
及びその塩、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸
及びその塩などが挙げられる。
【0026】スルホコハク酸ジエステル系化合物 スルホコハク酸ジエステル系化合物としては、次式
(6)で示される化合物が挙げられる。
【化2】 (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数4〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団を示す。) スルホコハク酸ジエステル類としては、例えば、ジ−2
−エチルヘキシルスルホコハク酸及びその塩などが挙げ
られる。
【0027】α−オレフィンスルホン酸系化合物 α−オレフィンスルホン酸系化合物としては、次式
(7)で表される化合物と次式(8)で表される化合物
の混合物が挙げられる。 RCH=CH(CH2mSO3X …式(7) RCH2CH(OH)(CH2nSO3X …式(8) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数4〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団、mは1〜10の整数を示す。nは1〜10の整数
を示す。)
【0028】ナフタレンスルホン酸縮合物 ナフタレンスルホン酸縮合物としては、例えば、β−ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物及びその塩などが
挙げられる。
【0029】上記〜で示される界面活性剤のアル
キル基または炭化水素基の水素がフッ素で置換されたフ
ッ素系界面活性剤類 これらの界面活性剤のうち、パーティクル汚染の除去性
に優れる点で、好ましくは、メチルタウリン酸系化合
物、アルキルベンゼンスルホン酸系化合物、アルキルジ
フェニルエーテルジスルホン酸系化合物、スルホコハク
酸ジエステル系化合物が用いられる。
【0030】−SO3−基を有する界面活性剤を含む溶
液において、界面活性剤の濃度は、溶液に対して、通常
0.001〜1重量%、好ましくは0.002〜0.5
重量%である。界面活性剤の添加量が少なすぎるとパー
ティクル汚染の除去性能が十分でなく、この範囲より多
く添加しても、パーティクル汚染の除去性能に変化がな
く、泡立ちが顕著となり、また、廃液を生分解処理する
場合の不可が増大する点などから好ましくない。−OS
3−基を有する界面活性剤としては、次に示す〜
の化合物が挙げられる。
【0031】アルキル硫酸エステル系化合物 アルキル硫酸エステル系化合物としては、次式(9)で
表される化合物が挙げられる。 ROSO3X …式(9) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団を示す。) アルキル硫酸エステル系化合物としては、例えば、ドデ
シル硫酸エステル及びその塩などが挙げられる。
【0032】アルキルエーテル硫酸エステル系化合物 アルキルエーテル硫酸エステル系化合物としては、次式
(10)で表される化合物が挙 げられる。 RO(CH2CH2O)nSO3X …式(10) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団、nはエチレンオキサイドの付加モル数、通常1〜
10、好ましくは2〜4の整数を示す。) アルキルエーテル硫酸エステル系化合物としては、例え
ば、テトラオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステ
ル及びその塩などが挙げられる。
【0033】アルキルフェニルエーテル硫酸エステル
系化合物 アルキルフェニルエーテル硫酸エステル系化合物として
は、次式(11)で表される化 合物、硫酸化油、硫酸
化脂肪酸エステル系化合物、硫酸化オレフィン系化合物
が挙げら れる。 R−ph−O−(CH2CH2O)n−SO3X …式(11) (式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜20の
アルキル基、Xは水素、カチオン原子またはカチオン原
子団、nはエチレンオキサイドの付加モル数、通常1〜
10、好ましくは2〜4の整数を示す。phはフェニレ
ン基を示す。) 上記〜で示される界面活性剤のアルキル基の水素
がフッ素で置換されたフッ素系界面活性剤。
【0034】−OSO3−基を有する界面活性剤を含む
溶液において、界面活性剤の濃度は、溶液に対して、通
常0.001〜1重量%、好ましくは0.002〜0.
5重量%である。界面活性剤の添加量が少なすぎるとパ
ーティクル汚染除去性能が十分でなく、この範囲より多
く添加しても、パーティクル汚染除去性能に変化がな
く、泡立ちが顕著となり、また、廃液を生分解処理する
場合の不可が増大するなどの点から好ましくない。
【0035】これらで用いられる界面活性剤は塩の形態
で用いてもよいし、酸の形態で用いてもよい。塩として
はナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、第一、第二、もしくは第三アミン塩等を挙げる
ことができる。半導体製造工程での洗浄においては金属
汚染がトランジスタ性能に悪影響を与えることを考慮す
ると使用する界面活性剤においても金属塩を含まない、
酸の形態、あるいはアンモニウム塩、モノエタノールア
ミン塩、トリエタノールアミン塩等が好ましい。
【0036】表面処理剤に用いられる溶媒としては、
水、有機溶媒、これらの混合溶媒が用いられるが、 廃
液処理コストの観点から水が好ましい。水としては、通
常脱イオン水、好ましくは超純水が用いられるが、水の
電気分解によって得られる電解イオン水や、水に水素ガ
スを溶存させた水素水は、それ自身が従来の水に比べて
優れたパーティクルの除去性や付着防止性を持つため、
他の溶媒と混ぜたり、単独で溶媒として使用することも
好ましい。
【0037】本発明で用いられる表面処理剤のpHは用
いる有機アルカリにもよるが、9以上であることがパー
ティクルの除去や付着防止の観点から好ましい。pHは
9以上であればよいが、一般的には、通常pH9〜1
2、特にpH9.5〜11.5であることが好ましい。
また、本発明の効果をそこねない範囲で公知のpH調節
剤を用いてもよい。pHが高すぎてもそれ以上の効果が
得られず、多量の有機アルカリが必要になるので経済的
に不利であるばかりか、基板表面がエッチングにより損
傷する危険性が増す。
【0038】本発明に用いる表面処理剤においては、更
にその他の成分を含有していてもよい。他の成分として
は、有機硫黄含有化合物(2−メルカプトチアゾリン、
2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトエタノー
ル、チオグリセロール等)、有機窒素含有化合物(ベン
ゾトリアゾール、3−アミノトリアゾール、N(R) 3
(Rは炭素数1〜4のアルキル基)、N(ROH)
3(Rは炭素数1〜4のアルキル基)、ウレア、チオウ
レア等)、水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール、
ポリビニルアルコール等)、アルキルアルコール系化合
物(ROH(Rは炭素数1〜4のアルキル基))などの
防食剤、硫酸、塩酸などの酸、過酸化水素、オゾン、酸
素などの酸化剤、ヒドラジンなどの還元剤、水素、アル
ゴン、窒素などの溶存ガスなどが挙げられる。また、本
発明に用いる表面処理剤には、表面処理の目的に応じ
て、その他の第三成分として、シリカやアルミナ、セリ
アの様な研磨砥粒様の固形物を添加してもよい。また、
CMP処理に用いられる研磨スラリーに、本発明で用い
る表面処理剤を配合すると、その汚染付着防止効果によ
り、研磨後の基板に残留する金属汚染やパーティクル汚
染が低減するため、簡単な洗浄で高清浄な表面が得られ
るようになるので好ましい。
【0039】本発明に用いる洗浄液は、表面に遷移金属
又は遷移金属化合物を有する半導体デバイス用基板の洗
浄に用いられる。半導体デバイス用基板の表面に存在す
る遷移金属又は遷移金属化合物としては、W(タングス
テン)、Cu(銅)、Ta(タンタル)、Ti(チタ
ン)、Cr(クロム)、Co(コバルト)、Zr(ジル
コニウム)、Hf(ハフニウム)、Mo(モリブデ
ン)、Ru(ルテニウム)、Au(金)、Pt(白
金)、Ag(銀)等の遷移金属又はこれらの窒化物、酸
化物、シリサイド等の遷移金属化合物が挙げられ、好ま
しくはCu(銅)および/またはW(タングステン)で
ある。特に、薬品によって腐食しやすい銅、バリアーメ
タルと絶縁材料とを同時に表面に有する基板の洗浄に対
して、銅、バリアーメタルを腐食させることなく、パー
ティクル汚染と絶縁材料上の金属汚染を除去するので好
適である。この様な洗浄としては、銅を配線材料として
用いる半導体デバイスの銅配線形成時の洗浄工程があ
り、特にCMP後、ドライエッチング後の洗浄用として
好ましく適用される。また、前述様にCMP処理におけ
る研磨スラリーに添加して使うこともできる。表面処理
剤の調製方法は、従来公知の方法によればよい。表面処
理剤の構成成分(例えば、有機アルカリ、錯化剤、溶
媒、必要に応じて界面活性剤等、他の成分)の内、いず
れか2成分、あるいは3成分以上をにあらかじめ配合
し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に全
部を混ぜてもよい。
【0040】本発明の表面処理方法が洗浄方法である場
合、洗浄方法としては、従来公知の任意の方法を用いれ
ばよく、例えば洗浄液(本発明における処理剤に相当す
る)を直接、基体に接触させる方法が挙げられる。この
ような洗浄方法として具体的には、洗浄槽に洗浄液を満
たして基板を浸漬させるディップ式クリーニング、基板
に液を噴霧して洗浄するスプレー式クリーニング、ノズ
ルから基板上に洗浄液を流しながら高速回転させるスピ
ン式クリーニング等が挙げられる。
【0041】ディップ式クリーニングは一度に多数の基
板を洗浄するのに適しているが、一回の洗浄に時間がか
かり、スプレー式クリーニングやスピン式クリーニング
では一度に洗浄できる基板の枚数が少ないが、一回の洗
浄時間は短いという特徴がある。洗浄時間は、ディップ
式クリーニングの場合、通常、30秒〜30分、好まし
くは1〜15分、スプレー式クリーニングやスピン式ク
リーニングの場合、通常、1秒〜15分、好ましくは5
秒〜5分である。時間が短すぎると洗浄効果が十分でな
く、長すぎるとスループットが悪くなるだけで、洗浄効
果は上がらず意味がない。洗浄は常温で行っても良い
が、洗浄効果を向上させる目的で、加温して行う事もで
きる。
【0042】また洗浄の際には、物理力による洗浄方
法、たとえば洗浄ブラシを用いたスクラブ式洗浄などの
機械的洗浄、あるいは超音波洗浄と併用させても良く、
更には水の電気分解によって得られる電解イオン水や、
水に水素ガスを溶存させた水素水による洗浄を本発明の
表面処理方法からなる洗浄方法の前及び/または後に組
み合わせてもよい。洗浄の際の温度は、40℃以上とし
て行うことによって、金属汚染の除去性がさらに向上す
るので好ましい。このときの温度は、例えばディップ式
の場合には洗浄槽中の洗浄液温度であり、またスプレー
式、スピン式、あるいはスクラブ式の様な場合には少な
くとも洗浄液の温度を40℃以上にすればよく、更には
基板自体や洗浄雰囲気をも同様の温度以上とするのが好
ましい。
【0043】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例に限定されるものではない。 <実施例1〜7及び比較例1> (ディップ式洗浄によるパーティクル汚染洗浄性の評
価)酸化膜付きの4インチシリコンウェハをアルミナ粒
子を分散させた水溶液に浸漬した。浸漬後のウェハを超
純水で10分間水洗し、窒素ブローによって乾燥した。
その後、レーザー表面検査装置(日立電子エンジニアリ
ング社製LS−5000)を使ってシリコンウェハ表面
に付着した微粒子数を測定し、0.21μm以上のアル
ミナ粒子が一定数量以上付着していることを確認し、ア
ルミナが付着したシリコンウェハを得た。
【0044】得られたアルミナが付着したシリコンウェ
ハを表−1に示す有機アルカリと錯化剤を超純水に溶解
させた水溶液からなる表面処理剤(洗浄液)に、室温、
10分間、超音波照射(カイジョー社製ハイメガソニッ
ク、600W、950KHz)を行いながら浸漬するこ
とにより洗浄し、アルミナの除去を行った。洗浄後、シ
リコンウェハを超純水で10分間水洗し、窒素ブローに
よって乾燥し、洗浄済みシリコンウェハを得た。得られ
た洗浄済みシリコンウェハ表面に残留するパーティクル
をレーザー表面検査装置により測定した。結果を表−1
に示す。なお、付着粒子数は、3枚のシリコンウェハを
洗浄処理し、付着粒子数を測定し、その平均値で示し
た。また、表中のpHは、表面処理剤のpHを表してい
る。
【0045】(タングステン、銅の腐食の確認)タング
ステン及び銅の腐食の有無を確認するためタングステン
膜付きの4インチシリコンウェハ及び銅膜付きの4イン
チシリコンウェハを表−1に示す有機アルカリと錯化剤
を超純水に溶解させた水溶液からなる表面処理剤(洗浄
液)の中に、室温で、60分間浸漬した。浸漬後、各ウ
ェハを超純水で10分間水洗し、窒素ブローによって乾
燥し、腐食の有無を光学顕微鏡及び電子顕微鏡にて観察
した。結果を表−1に示す。 <比較例2> (ディップ式洗浄によるパーティクル汚染洗浄性の評
価)アルミナが付着したシリコンウェハを洗浄するのに
用いる洗浄液として、APM洗浄液の一種である29%
アンモニア水と31%過酸化水素水と水を容量比1:
1:5で混合した水溶液からなる表面処理剤(洗浄液)
を用いた他は実施例1と同様に行った。結果を表−1に
示す。 (タングステン、銅の腐食の確認)表面処理剤(洗浄
液)として上記のものを用いた他は実施例1と同様に行
った。結果を表−1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】<実施例8〜10及び比較例3> (金属汚染の付着防止効果の評価)表−2に示す有機ア
ルカリと錯化剤を超純水に溶解させた水溶液からなる表
面処理剤にAl、Fe、Cu、Znを10ppbずつ添
加した後、4インチシリコンウェハを室温で10分間浸
漬した。浸漬後、シリコンウェハを超純水で10分間水
洗し、窒素ブローによって乾燥し、得られたウェハ表面
に付着した金属量を以下の方法で定量した。
【0048】(ウェハに付着した金属汚染の定量)シリ
コンウェハ上に付着した金属はフッ酸0.1重量%と過
酸化水素1重量%の混合液で回収し、フレームレス原子
吸光法により該金属量を測定し、基板表面濃度(atoms/
cm2)に換算した。結果を表−2に示す。表−2の基板
表面金属汚染濃度(atoms/cm2)は各2枚づつのシリコン
ウェハを処理し、2枚の平均値を示した。
【0049】
【表2】
【0050】<実施例11〜17> (ディップ式洗浄による金属汚染除去性の評価)4イン
チシリコンウェハ16枚を金属イオンを含有するAPM
洗浄液に浸漬し、浸漬後のウェハを超純水で10分間水
洗し、窒素ブローによって乾燥した。内2枚を抜き取
り、ウェハ表面に付着したFe、Cuの量を実施例8と
同様の方法で定量した。2枚の平均値を、洗浄前として
表−3に示す。
【0051】このようにして得られた金属で汚染された
残り14枚のウェハを、各2枚ずつ、それぞれ表−3に
示す成分を含む洗浄剤に室温で10分間浸漬して洗浄
し、金属汚染の除去を行なった。洗浄後のウェハは超純
水で10分間水洗し、窒素ブローによって乾燥した。そ
の後、ウェハ表面に付着したFe、Cuの量を実施例8
と同様の方法で定量した。結果を表−3に示す。表−3
の基板表面金属汚染濃度は各2枚の平均値を示した。
【0052】
【表3】
【0053】<実施例18〜20> (スクラブ式洗浄によるパーティクル汚染除去性の評
価)酸化膜付きの8インチシリコンウェハを、砥粒とし
てシリカ粒子を含む研磨スラリーに浸漬した後、乾燥し
た。その後、レーザー表面検査装置(日立電子エンジニ
アリング社製LS−5000)を使ってシリコンウェハ
表面に付着したパーティクル数を測定し、0.21μm
以上のパーティクルが一定数量以上付着していることを
確認し、パーティクル汚染ウェハを得た。
【0054】得られた汚染ウェハを表−4に示す有機ア
ルカリと錯化剤を超純水に溶解させた水溶液からなる表
面処理剤(洗浄液)で洗浄した。この際、洗浄液をノズ
ルからウェハに供給しつつ、PVA製のブラシを用いた
ブラシスクラブを併用して基板を洗浄し、パーティクル
を除去した。洗浄液による洗浄は室温で30秒間実施し
た。この後、ウェハを超純水で洗浄し、スピン乾燥し
て、洗浄済みシリコンウェハを得た。得られた洗浄済み
シリコンウェハ表面に残留するパーティクルをレーザー
表面検査装置により測定した。結果を表−4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】<実施例21〜23> (スクラブ式洗浄による金属汚染除去性の評価)酸化膜
付きの8インチシリコンウェハを、砥粒としてシリカ粒
子を含む研磨スラリーに浸漬した後、乾燥した。その
後、全反射蛍光X線法によりウェハ表面の金属汚染を測
定し、金属汚染が一定数量以上付着していることを確認
し、金属汚染ウェハを得た。
【0057】得られた汚染ウェハを表−5に示す有機ア
ルカリと錯化剤を超純水に溶解させた水溶液からなる表
面処理剤(洗浄液)で洗浄した。この際、洗浄液をノズ
ルからウェハに供給しつつ、PVA製のブラシを用いた
ブラシスクラブを併用して基板を洗浄し、パーティクル
を除去した。洗浄液による洗浄は室温で30秒間実施し
た。この後、ウェハを超純水で洗浄し、スピン乾燥し
て、洗浄済みシリコンウェハを得た。得られた洗浄済み
シリコンウェハ表面に残留する金属汚染を全反射蛍光X
線法により測定した。結果を表−5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】<実施例24> (スクラブ式洗浄によるCu−CMP後ウェハの洗浄性
評価)表面に0.5μmの配線幅のCuとSiO2絶縁
部を有するCu−CMP後のウェハを50重量ppmの
TMAHと100重量ppmのEDDHAと超純水から
なる表面処理剤(洗浄液)で洗浄した。この際、洗浄液
をノズルからウェハに供給しつつ、PVA製のブラシを
用いたブラシスクラブを併用して基板を洗浄し、パーテ
ィクルを除去した。洗浄液による洗浄は室温で30秒間
実施した。この後、ウェハを超純水で洗浄し、スピン乾
燥して、洗浄済みウェハを得た。
【0060】得られた洗浄済みウェハ表面を電子顕微鏡
にて1万〜5万倍に拡大してCu配線部並びにSiO2
絶縁部を観察した。
【0061】観察の結果、洗浄前に大量に付着していた
研磨スラリー(シリカ並びにアルミナ)がCu配線部、
SiO2絶縁部共に完全に除去され、且つCu配線の腐
食やSiO2絶縁部の損傷が無いことが判った。 <実施例25〜27> (ディップ式洗浄による金属汚染除去性の温度依存性評
価)酸化膜付きの4インチシリコンウェハ8枚を金属イ
オンを含有するAPM洗浄液に浸漬し、浸漬後のウェハ
を超純水で10分間水洗し、窒素ブローによって乾燥し
た。内2枚を抜き取り、ウェハ表面に付着したFe、C
uの量を実施例8と同様の方法で定量した。2枚の平均
値を、洗浄前として表−6に示した。
【0062】このようにして得られた金属で汚染された
残り6枚のウェハを、各2枚ずつ、それぞれ表−6に示
す有機アルカリと錯化剤を超純水に溶解させた水溶液か
らなる表面処理剤(洗浄液)に表−6に示す温度で10
分間浸漬して洗浄し、金属汚染の除去を行なった。洗浄
後のウェハは超純水で10分間水洗し、窒素ブローによ
って乾燥した。その後、ウェハ表面に付着したFe、C
uの量を実施例8と同様の方法で定量した。結果を表−
6に示す。表−6の基板表面金属汚染濃度は各2枚の平
均値を示した。
【0063】
【表6】 <実施例28〜32> (ディップ式洗浄によるパーティクル汚染洗浄性の評
価)酸化膜付きの4インチシリコンウェハを、SiO2
粒子を分散させた水溶液に浸漬した。浸漬後のウェハを
超純水で10分間水洗し、窒素ブローによって乾燥し
た。その後、レーザー表面検査装置(日立電子エンジニ
アリング社製LS−5000)を使ってシリコンウェハ
表面に付着した微粒子数を測定し、0.21μm以上の
SiO2粒子が一定数量以上付着することを確認した。
【0064】先ほどSiO2粒子を浸漬後、超純水で1
0分間水洗したシリコンウエハーを乾燥させることな
く、表−7に示す有機アルカリと錯化剤及び界面活性剤
を超純水に溶解させた水溶液からなる表面処理剤(洗浄
液)に、室温、30秒間、超音波照射(カイジョー社製
ハイメガソニック、600W、950KHz)を行いな
がら浸漬することにより洗浄し、SiO2の除去を行っ
た。洗浄後、シリコンウェハを超純水で10分間水洗
し、窒素ブローによって乾燥し、洗浄済みシリコンウェ
ハを得た。得られた洗浄済みシリコンウェハ表面に残留
するパーティクルをレーザー表面検査装置により測定し
た。結果を表−7に示す。なお、付着粒子数は、3枚の
シリコンウェハを洗浄処理し、付着粒子数を測定し、そ
の平均値で示した。また、表中のpHは、表面処理剤の
pHを表している
【0065】
【表7】
【0066】以上の結果から明らかなように、本発明の
洗浄方法では、従来の洗浄方法(比較例)に比べて銅や
タングステンを腐食させず、且つパーティクル汚染と金
属汚染の除去効果が顕著である。更に界面活性剤を含有
すると、基板表面のパーティクル汚染の除去性が向上す
るので好ましい。特にスクラブ洗浄と併用した場合、あ
るいは温度を40℃以上とした際には、更に効果が向上
することが判る。
【0067】
【発明の効果】本発明で用いる表面処理剤は、遷移金属
又は遷移金属化合物を腐食することなく、パーティクル
や金属汚染を効果的に除去できるため、半導体デバイス
にこれらの金属が配線用や電極用として導入された場
合、デバイス製造工程における汚染洗浄用などの表面処
理剤として用いた場合に工業的に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 道成 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 池本 慎 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機アルカリと錯化剤を含有する表面処理
    剤を用いることを特徴とする、表面に遷移金属又は遷移
    金属化合物を有する基板の表面処理方法。
  2. 【請求項2】表面処理剤が、更に界面活性剤を含有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】有機アルカリが水酸化第4級アンモニウム
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面
    処理方法。
  4. 【請求項4】有機アルカリが炭素数1〜4のアルキル基
    及び/又はヒドロキシアルキル基を有する水酸化第4級
    アンモニウムであることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の表面処理方法。
  5. 【請求項5】表面処理剤中の有機アルカリ濃度が1〜5
    000重量ppmであることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の表面処理方法。
  6. 【請求項6】錯化剤が、ドナー原子である窒素とカルボ
    キシル基及び/又はホスホン酸基を有する化合物である
    事を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の表面
    処理方法。
  7. 【請求項7】錯化剤が、芳香族炭化水素環を有し、且つ
    該環を構成する炭素原子に直接結合したOH基及び/又
    はO-基を二つ以上有する化合物である事を特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の表面処理方法。
  8. 【請求項8】錯化剤が、エチレンジアミンジオルトヒド
    ロキシフェニル酢酸[EDDHA]及び/又はその誘導
    体である事を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載の表面処理方法。
  9. 【請求項9】表面処理剤中の錯化剤濃度が1〜1000
    0重量ppmであることを特徴とする請求項1及至8の
    いずれかに記載の表面処理方法。
  10. 【請求項10】界面活性剤が、−SO3−基又は−OS
    3−基を少なくとも1つ有する化合物であることを特
    徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の表面処理方
    法。
  11. 【請求項11】界面活性剤が、メチルタウリン酸系化合
    物、アルキルベンゼンスルホン酸系化合物、アルキルジ
    フェニルエーテルスルホン酸系化合物、スルホコハク酸
    ジエステル系化合物からなる群より選ばれる一種以上で
    あることを特徴とする請求項2乃至10のいずれかに記
    載の表面処理方法。
  12. 【請求項12】表面処理剤中の界面活性剤濃度が0.0
    01〜1重量%であることを特徴とする請求項2及至1
    1のいずれかに記載の表面処理方法。
  13. 【請求項13】表面処理剤のpHが9以上であることを
    特徴とする請求項1及至12のいずれかに記載の表面処
    理方法。
  14. 【請求項14】 表面処理剤温度が40℃以上の条件下
    で洗浄することを特徴とする請求項1及至13のいずれ
    かに記載の表面処理方法。
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