JP6635213B2 - 半導体デバイス用基板洗浄液及び半導体デバイス用基板の洗浄方法 - Google Patents

半導体デバイス用基板洗浄液及び半導体デバイス用基板の洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体デバイス用基板洗浄液及び半導体デバイス用基板の洗浄方法に係り、詳しくは化学的機械的研磨を行った後の、表面にCu等の金属が露出した半導体デバイス用基板表面を効果的に洗浄するための洗浄液とこの洗浄液を用いた洗浄方法に関する。
半導体デバイス用基板は、シリコンウェハ基板の上に、配線となる金属膜や層間絶縁膜の堆積層を形成した後に、研磨微粒子を含む水系スラリーからなる研磨剤を使用する化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下、「CMP」と称す。)工程によって表面の平坦化処理を行い、平坦となった面の上に新たな層を積み重ねて行くことで製造される。半導体デバイス用基板の微細加工においては、各層における精度の高い平坦性が必要であり、CMPによる平坦化処理の重要性はますます高まっている。
半導体デバイス製造工程では、デバイスの高速化・高集積化のために抵抗値の低い銅(Cu)膜からなる配線(Cu配線)が導入されている。また、Cuが層間絶縁膜中に拡散することを防ぐという目的で、それらの間にバリアメタル層が利用されている。バリアメタルとしては、タンタル(Ta)やタンタル化合物、チタン(Ti)やチタン化合物、ルテニウム(Ru)やルテニウム化合物、コバルト(Co)やコバルト化合物などが主としてバリアメタルに使用されることが多い。
Cuは加工性がよいため微細加工に適するが、酸成分やアルカリ成分によって腐食しやすいことから、CMP工程において、Cu配線の酸化や腐食が問題となっている。
そのため、従来、Cu配線を有する半導体デバイス用基板のCMPにおいて、研磨剤にはベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールやそれらの誘導体等の防食剤が添加されており、この防食剤がCu酸化膜に強く配位して保護膜を形成することにより、CMPにおけるCu配線の腐食を抑制している(例えば特許文献1)。
CMP工程後の半導体デバイス用基板表面には、CMP工程で使用されたコロイダルシリカなどの砥粒や、スラリー中に含まれる防食剤由来の有機残渣などが多量に存在することから、これらを除去するために、CMP工程後の半導体デバイス用基板は洗浄工程に供される。
CMP後の洗浄においては、酸性洗浄液とアルカリ性洗浄液が用いられている。酸性水溶液中では、コロイダルシリカが正に帯電し、基板表面は負に帯電し、電気的な引力が働き、コロイダルシリカの除去は困難となる。これに対し、アルカリ性水溶液中ではOH-が豊富に存在するため、コロイダルシリカと基板表面は共に負に帯電し、電気的な斥力が働き、コロイダルシリカの除去が行いやすくなる。しかし、一方で、Cu表面が酸化されるという欠点も存在する。
この酸化劣化や腐食を防止するために、洗浄工程に用いる洗浄液に防食剤を添加する方法が提案されているが、従来、CMPに使用されている防食剤は、Cu配線から溶出したCuイオンと錯体を形成して基板への付着性を有する残渣を発生させるという問題があった。また、これまでに知られている残渣生成の少ない防食剤を使用すると、上述の残渣は生成しないが、Cu配線の酸化劣化や腐食の抑制が不十分になるという問題があった。
特許文献2〜5には、このようなCu配線を有する半導体の洗浄液に関連する技術が開示されている。特許文献2は、水酸化アンモニウム等の洗浄剤と、キレート剤と、腐食阻止化合物を含む半導体加工物洗浄用組成物が開示するものである。特許文献3は、アミノ糖、脂肪族アミンおよび水を必須成分とする洗浄剤を開示するものである。特許文献4は、腐食防止剤、アミン4級塩基を含む洗浄組成物を開示するものである。特許文献5は、4級アンモニウム水酸化物、界面活性剤、キレート剤、側鎖に芳香環を有するアミノ酸、水を含有する所定のpHの半導体デバイス用基板洗浄液が開示するものである。これらは、CMP後の金属などの残渣を除去することに適したものである。
特許第4406554号公報 特表2007−525836号公報 特開2013―157516号公報 特表2012―506457号公報 特開2014―036136号公報
上記特許文献2〜5に記載の半導体デバイス用基板洗浄液は、CMP後の洗浄液に関するものであり、いずれにもヒスチジンを含み得るものが開示されているが、銅の腐食の抑制(=Cuエッチングレート)及び基板表面の残渣(Cu−BTA)の低減の両立という点で十分な機能を有する洗浄液とは考えられていなかった。
これは、バリアメタル層として最も汎用されているCo系のバリアメタルに対して、洗浄液中のヒスチジン濃度を高くするとCoの腐食が著しく、洗浄液による洗浄欠陥が生じるため、他のバリアメタルに対しても有効ではないと考えられる傾向にあったためである。
また、ヒスチジン等を用いるアルカリ水溶液系の洗浄液を用いる場合、アルカリ性を高くするほど、洗浄剤を供給する配管やバルブなどの設備の劣化が進行しやすいため、pH8〜9程度で効果を示す洗浄液が選択されやすかったためである。
かかる状況下、本発明の目的は、半導体デバイス用基板、特にバリアメタルがTi,Ta,Ruなどの金属を有する半導体デバイス用基板におけるCMP工程後の洗浄工程に用いられ、金属配線に対する十分な防食性を有し、残渣の発生及び基板表面への残渣の付着を抑制することができる洗浄液及び洗浄方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
本発明者らは、これまで洗浄液の成分としての例示こそあるものの十分な活用がされていたとは言えなかったヒスチジン系のキレートの利用に着目した。前述したようにCo系のバリアメタルに対してヒスチジンを用いる洗浄液は採用されにくい。しかしながら、本発明者らが検討した結果、Ta、TiおよびRu系のバリアメタルに対しては腐食が生じにくいことがわかった。その推定メカニズムとしては、まず、基板(バリアメタル)と洗浄剤とが接触すると、基板の表面に酸化被膜が形成される。すなわち、Ta、Tiの場合はTa25、TiO2がそれぞれ酸化被膜となり、基板表面を非常に薄い膜で覆っている状態となる。Co系のバリアメタルはキレート(例えば、ヒスチジンのような成分(A)で示すもの)の濃度が高いと、コバルトが溶けてしまい、結果として、基板への腐食が進行する。一方で、Ti、Taの酸化被膜は極めて安定(キレートが高くても酸化被膜が溶けない)である。以上の点で、Coには適用が困難であったが、Ta,Tiには適用可能であり、洗浄効果を多く発現することが可能となった。また、本発明者らが検討した結果、高いpHでも銅の浸食を抑えながら、十分な洗浄効果を発揮することができることを見出した。
すなわち、本発明の要旨は以下の発明に係るものである。
<1> バリアメタル層を有する半導体デバイス用基板の洗浄液であって、
前記半導体デバイス用基板のバリアメタル層がTa、TiおよびRuからなる群から選ばれた1以上の金属を含み、
前記洗浄液が、以下の成分(A)〜(C)を含有し、前記洗浄液のpHの値が10〜14であり、該洗浄液中の成分(A)の濃度が0.020質量%以上である半導体デバイス用基板洗浄液。
成分(A):下記一般式(1)で示される化合物
成分(B):下記一般式(2)で示される有機第4級アンモニウム水酸化物を含むpH調整剤
(R44+OH- ・・・(2)
(上記式(2)において、R4は、水酸基、アルコキシ基、又はハロゲンにて置換されていてもよいアルキル基を示し、4個のR4は全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。)
成分(C):水
<2> 前記成分(A)の一般式(1)で示される化合物がヒスチジン及びその誘導体またはその塩である前記<1>に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<3> 更に成分(D):キレート剤を含む前記<1>または<2>に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<4> 前記成分(D)のキレート剤が、ジアミノプロパン、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ピコリン酸、グリシン及びイミノジ酢酸からなる群から選ばれた少なくとも1種以上である前記<3>に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<5> 更に成分(E):界面活性剤を含む前記<1>〜<4>のいずれかに記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<6> 前記成分(E)の界面活性剤が、アニオン性界面活性剤である前記<5>に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<7> 前記アニオン性界面活性剤が、アルキルスルホン酸及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩、アルキルメチルタウリン酸及びその塩、並びにスルホコハク酸ジエステル及びその塩からなる群から選ばれた少なくとも1種である前記<6>に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<8> 前記成分(E)として、少なくとも、ドデシルベンゼンスルホン酸を用い、当該ドデシルベンゼンスルホン酸濃度が、2.5×10-3質量%未満である前記<7>に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
<9> 前記<1>〜<8>のいずれかに記載の半導体デバイス用基板洗浄液を用いて、半導体デバイス用基板を洗浄する半導体デバイス用基板の洗浄方法。
<10> 半導体デバイス用基板が、基板表面にCu配線とバリアメタルを有し、かつ、化学的機械的研磨を行った後の基板である前記<9>に記載の半導体デバイス用基板の洗浄方法。
本発明の半導体デバイス用基板洗浄液を用いることにより、CMP工程後の半導体デバイス用基板の洗浄工程において、金属配線の銅配線の腐食を防止し、残渣の発生及び基板表面への残渣の付着を抑制して、効率的なCMP工程の後洗浄を行える。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明するが、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更して実施することができる。
[半導体デバイス用基板洗浄液]
本発明の半導体デバイス用基板洗浄液(以下、「本発明の洗浄液」と称す場合がある。)は、バリアメタル層を有する半導体デバイス用基板の洗浄液である。これは、半導体デバイス用基板の洗浄、好ましくは、半導体デバイス製造における化学的機械的研磨(CMP)工程の後に行われる、半導体デバイス用基板の洗浄工程に用いられる洗浄液であって、前記半導体デバイス用基板のバリアメタル層がTa、TiおよびRuからなる群から選ばれた1以上の金属を含むものに用いられる。この前記洗浄液は、以下の成分(A)〜(C)を含有し、前記洗浄液のpHの値が10〜14であり、該洗浄液中の成分(A)の濃度が0.0125質量(wt)%以上である半導体デバイス用基板洗浄液である。
成分(A):下記一般式(1)で示される化合物
(上記式(1)において、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。R2はカルボキシル基、カルボニル基、エステル結合を有する官能基、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を示す。R3は水素原子、アセチル基、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
成分(B):pH調整剤
成分(C):水
前述のように、アルカリ性水溶液中では、OH-が豊富に存在するため、コロイダルシリカ等のパーティクル表面が負に帯電し、洗浄対象となる基板表面も同様に負に帯電する。液中のゼータ電位が同符号に制御されることにより、電気的な反発力が発生する。その結果、基板表面からの前記パーティクルの除去を容易にすることができ、また、一度除去したパーティクルが基板表面に再付着することを防ぐこともできる。
本発明の洗浄液のpHは10以上であり、好ましくはpH11以上である。また、その上限については、水溶液であることから、pHの上限は通常14以下であり、さらに好ましくは13以下である。なお、本発明の洗浄液の使用時のpHは、洗浄液に含まれる各成分の添加量により調整することができる。
<成分(A):一般式(1)で示される化合物>
本発明の洗浄液に含まれる成分(A)は、下記一般式(1)で示される化合物である。この成分(A)は、基板表面の金属配線に含まれる、タングステンやコバルトなどの不純物金属や、CMP工程で使用されるバリアスラリー中に存在する防食剤と銅との不溶性金属錯体をキレート作用により溶解、除去する作用を有するものである。
(上記式(1)において、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。R2はカルボキシル基、カルボニル基、エステル結合を有する官能基、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を示す。R3は水素原子、アセチル基、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
式(1)において、R1、R3は好ましくは水素原子であり、R2は好ましくは、カルボキシル基である。
成分(A)の式(1)で示される化合物の中でも、具体的に好ましくは、ヒスチジン及び/若しくはその誘導体、又はそれらの塩である。
<成分(B):pH調整剤>
本発明の洗浄液において含まれる成分(B)のpH調整剤は、目的とするpHに調整できる成分であれば、特に限定されず、酸化合物又はアルカリ化合物を使用することができる。酸化合物としては硫酸や硝酸などの無機酸及びその塩、又は、酢酸、乳酸などの有機酸及びその塩が好適な例として挙げられる。
また、アルカリ化合物については、有機アルカリ化合物と無機アルカリ化合物を用いることができる。有機アルカリ化合物としては、以下に示す有機第4級アンモニウム水酸化物などの四級アンモニウム及びその誘導体の塩、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン及びその誘導体の塩、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン及びその誘導体が好適な例として挙げられる。
本発明の洗浄剤において、使用される成分(B)のpH調整剤として、好ましくは、アルカリ金属及び/若しくはアルカリ土類金属を含む無機アルカリ化合物又は下記式(2)で示される有機第4級アンモニウム水酸化物である。
(R44+OH- ・・・(2)
(上記式(2)において、R4は、水酸基、アルコキシ基、又はハロゲンにて置換されていてもよいアルキル基を示し、4個のRは全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。)
上記一般式(2)において、R4が、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲンにて置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜4のアルキル基、特に直鎖の炭素数1〜4のアルキル基及び/又は直鎖の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基であるものが好ましい。R4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4の低級アルキル基が挙げられる。ヒドロキシアルキル基としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基等の炭素数1〜4の低級ヒドロキシアルキル基が挙げられる。
この有機第4級アンモニウム水酸化物としては具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(“TMAH”と略記することがある。)、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(“TEAH”と略記することがある。)、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド(通称:コリン)、トリエチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
上述の有機第4級アンモニウム水酸化物の中でも、洗浄効果、金属の残留が少ないこと、経済性、洗浄液の安定性などの理由から、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドが特に好ましい。
これらの有機第4級アンモニウム水酸化物は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を任意の割合で併用してもよい。
<成分(C):水>
本発明の洗浄液において使用される成分(C)の水は、主に溶媒としての役割を果たし、不純物を極力低減させた脱イオン水や超純水を用いることが好ましい。
<成分(D):キレート剤>
本発明の洗浄剤において、上述の成分(A)〜(C)に加えて、好ましくは、更に成分(D)として成分(A)以外のキレート剤を含んでいても良い。
キレート剤は基板表面の金属配線に含まれる、タングステンやコバルトなどの不純物金属や、CMP工程で使用されるバリアスラリー中に存在する防食剤と銅との不溶性金属錯体をキレート作用により溶解、除去する作用を有するものである。
キレート剤としては、上記作用を有する有機酸、無機酸、アミン類及びその塩若しくはその誘導体を使用することができ、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を任意の割合で併用してもよい。
成分(D)として、特にシュウ酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ピコリン酸、エチレンジアミン、アミノエタノール、エチレンジアミン四酢酸、アンモニア、グリシン、アスパラギン酸、イミノジ酢酸、アラニン及びβ−アラニンからなる群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。また、これらの塩も好適に用いることができる。
これらのうち、キレート効果の強度、品質の安定性や入手のしやすさにおいて、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、ピコリン酸、グリシン及びイミノジ酢酸からなる群から選ばれた少なくとも1種を好適に用いることができる。
<成分(E):界面活性剤>
本発明の洗浄剤において、上述の成分(A)〜(D)に加えて、更に成分(E)として界面活性剤を含んでいてもよい。層間絶縁膜表面は疎水性であるため、水をベース組成とする洗浄液では洗浄が困難である。成分(E)の界面活性剤は、疎水性基板表面の親水性を向上させる作用を有するものである。界面活性剤を配合して基板表面との親和性を向上させることで、基板上に存在するパーティクルなどとの間にも洗浄液の作用を及ぼすことができ、残渣の除去に貢献することができる。界面活性剤を含まない洗浄液では、洗浄液と疎水性基板表面との親和性が低いために、洗浄効果が低くなる。
成分(E)の界面活性剤としては特に制限はなく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用することができる。
本発明の洗浄液において好適に用いることができる界面活性剤として、アニオン性界面活性剤がある。アニオン性界面活性剤の例として、アルキルスルホン酸及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩、アルキルメチルタウリン酸及びその塩、並びにスルホコハク酸ジエステル及びその塩が挙げられ、特に好ましいスルホン酸型アニオン性界面活性剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸(“DBS”と略記することがある)、ドデカンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。この中でも、品質の安定性や入手のしやすさから、ドデシルベンゼンスルホン酸及びそのアルカリ金属塩が好適に用いられる。この成分(E)としてDBSやそのアルカリ金属塩等を用いる場合、洗浄液中のDBSやそのアルカリ金属塩の濃度は、2.5×10-3質量%未満が好ましく、更に2.5×10-4質量%未満であることが好ましい。DBSやそのアルカリ金属塩の濃度がこの範囲から外れるとき、Cu−BTAが悪くなる、すなわち洗浄性が低下する。また、泡立ちが生じたり、白濁が生じるおそれがある。また、DBSやそのアルカリ金属塩を用いると、Coは腐食するが、Ta,Tiは腐食しないため、本発明の洗浄液が適用されるバリアメタル層を有する基板に対して適した特性を有している。
別のアニオン性界面活性剤の例として、カルボン酸型アニオン性界面活性剤が挙げられる。カルボン酸型アニオン性界面活性剤は、分子内にカルボキシル基を含むアニオン性界面活性剤であり、その中でも下記一般式(3)で表される化合物が好適である。
5−O−(AO)m−(CH2n−COOH (3)
上記式(3)において、R5は直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基であり、その炭素数は8〜15、好ましくは10〜13である。また、AOはオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基であり、mは3〜30、好ましくは4〜20、より好ましくは4.5〜10である。また、nは1〜6、好ましくは1〜3である。
上記一般式(3)で表されるカルボン酸型アニオン性界面活性剤として、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸などを挙げることができる。これらのアニオン性界面活性剤等の界面活性剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を任意の割合で併用してもよい。
なお、界面活性剤は、通常市販されている形態において1〜数千質量ppm程度のNa、K、Fe等の金属不純物を含有している場合があり、この場合には、界面活性剤が金属汚染源となる。そのため、成分(E)に金属不純物が含まれる場合には、各々の金属不純物の含有量が、通常10ppm以下、好ましくは1ppm以下、更に好ましくは0.3ppm以下となるように、成分(E)を精製して使用することが好ましい。この精製方法としては、例えば、成分(E)を水に溶解した後、イオン交換樹脂に通液し、樹脂に金属不純物を捕捉させる方法が好適である。このようにして精製された界面活性剤を使用することで、金属不純物含有量が極めて低減された洗浄液を得ることができる。
<その他の成分>
本発明の洗浄液には、その性能を損なわない範囲において、上記成分(A)〜(C)(さらに、適宜成分(D),(E))以外の成分を任意の割合で含有していてもよい。
その他の成分としては、次のようなものが挙げられる。
成分(B)の効果を補完するパラトルエンスルホン酸及びその塩やナフタレンスルホン酸及びその塩;ベンゾトリアゾール、3−アミノトリアゾール、N(R33(R3は互いに同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜4のアルキル基及び/又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基)、ウレア、チオウレア等の含窒素有機化合物;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマー;R4OH(R4は炭素数1〜4のアルキル基)等のアルキルアルコール系化合物;等の防食剤:
水素、アルゴン、窒素、二酸化炭素、アンモニア等の溶存ガス:
フッ酸、フッ化アンモニウム、BHF(バッファードフッ酸)等のドライエッチング後に強固に付着したポリマー等の除去効果が期待できるエッチング促進剤:
過酸化水素、オゾン、酸素等の酸化剤:
また、溶媒として、エタノールなど水以外の成分を含んでいてもよい。
<洗浄液の製造方法>
本発明の洗浄液の製造方法は、特に限定されず従来公知の方法によればよく、例えば、洗浄液の構成成分(成分(A)〜(C)に、必要に応じて用いられるその他の成分(D)、(E)等)を混合することで製造することができる。通常、溶媒である(C)水に、成分(A)、(B)、必要に応じて用いられるその他の成分(D)、(E)等を混合することにより製造される。
その際の混合順序も、反応や沈殿物が発生するなど特段の問題がない限り任意であり、洗浄液の構成成分のうち、何れか2成分又は3成分以上を予め配合し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に成分を混合してもよい。
本発明の洗浄液は、洗浄に適した濃度になるように、各成分の濃度を調整して製造することもできるが、輸送、保管時のコストを抑制する観点から、それぞれの成分を高濃度で含有する洗浄液(以下、「洗浄原液」と称す。)を製造した後に水で希釈して使用されることも多い。この洗浄原液における各成分の濃度は、特に制限はないが、成分(A)、(B)及び必要に応じて添加される他の成分並びにこれらの反応物が、洗浄原液中で分離したり、析出しない範囲であることが好ましい。具体的には、洗浄原液の好適な濃度範囲は、成分(A)が、0.1〜10.0質量%の濃度であり、成分(B)はpH調整剤として用いるものによって適宜調整される。このような濃度範囲であると、輸送、保管時において、含有成分の分離を抑制でき、また、(C)水を添加することにより容易に洗浄に適した濃度の洗浄液として好適に使用することができる。
成分(A)の洗浄液中の好適な濃度範囲としては、0.0125質量%以上、より好適な範囲は0.020質量%以上であり、さらに好ましくは0.025質量%以上である。この濃度が0.0125質量%未満の場合、スラリー由来の不溶性析出物を除去できないおそれがある。また、成分(B)の濃度は、0.001〜0.5質量%であることが好ましい。
<半導体デバイス用基板の洗浄方法>
次いで、本発明の半導体デバイス用基板の洗浄方法(以下、「本発明の洗浄方法」と称す場合がある。)について説明する。
本発明の洗浄方法は、上述の本発明の洗浄液を半導体デバイス用基板に直接接触させる方法で行なわれる。洗浄対象となる半導体デバイス用基板としては、半導体、ガラス、金属、セラミックス、樹脂、磁性体、超伝導体などの各種半導体デバイス用基板が挙げられる。この中でも、本発明の洗浄液は、Ta、TiおよびRuからなる群から選ばれた1以上の金属を含むバリアメタルに腐食を引き起こすことなく効果的な洗浄を行えることができ、配線などとして表面に金属又は金属化合物を有する半導体デバイス用基板に対して好適であり、特に表面にCu配線を有する半導体デバイス用基板に対して好適である。
ここで、具体的に配線などとして半導体デバイス用基板の表面に使用される金属としては、バリアメタル層が前述したものであれば、W、Cu、Ta、Ti、Al、Cr、Co、Zr、Hf、Mo、Ru、Au、Pt、Ag等が挙げられ、金属化合物としては、これらの金属の窒化物、酸化物、シリサイド等が挙げられる。これらの中では、W、Cu、Al、Au、Pt、Ag並びにこれらを含有する金属化合物を使用したものが好適な洗浄対象である。
本発明の洗浄液による洗浄は、Ta、TiおよびRuからなる群から選ばれた1以上の金属を含むバリアメタル層を有する半導体デバイス用基板の洗浄に用いられる。ここで、バリアメタル層は、通常、単独の金属あるいは、その金属の窒化物や酸化物、シリサイド等の金属化合物を主たる成分とするものから構成され、これらの金属または金属化合物の金属として、Ta、TiおよびRuのいずれかが用いられたものが洗浄対象となる。
また、本発明の洗浄方法は、疎水性の強い低誘電率絶縁材料に対しても洗浄効果が高いため、低誘電率絶縁材料を有する半導体デバイス用基板に対しても好適である。
このような低誘電率材料としては、Polyimide、BCB(Benzocyclobutene)、Flare(Honeywell社)、SiLK(Dow Chemical社)等の有機ポリマー材料やFSG(Fluorinated silicate glass)などの無機ポリマー材料、BLACK DIAMOND(Applied Materials社)、Aurora(日本ASM社)等のSiOC系材料が挙げられる。
ここで、本発明の洗浄方法は、半導体デバイス用基板が、基板表面にCu配線とバリアメタルを有し、かつ、CMP処理後に基板を洗浄する場合に特に好適に適用される。
CMP工程では、研磨剤を用いて基板をパッドに擦り付けて研磨が行われる。研磨剤には、コロイダルシリカ(SiO2)、フュームドシリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、セリア(CeO2)などの研磨粒子が含まれる。このような研磨粒子は、半導体デバイス用基板の微粒子汚染の主因となるが、本発明の洗浄液は、基板に付着した微粒子を除去して洗浄液中に分散させると共に再付着を防止する作用を有しているため、微粒子汚染の除去に対して高い効果を示す。
また、研磨剤には、酸化剤、分散剤等の研磨粒子以外の添加剤が含まれることがある。特に、その表面に金属配線としてCu膜を有する半導体デバイス用基板におけるCMP研磨では、Cu膜が腐食しやすいため、防食剤が添加されることが多い。
防食剤としては、防食効果の高いアゾール系防食剤が好ましく用いられる。より具体的には、へテロ原子が窒素原子のみの複素環を含むものとして、ジアゾール系やトリアゾール系、テトラゾール系が挙げられ、窒素原子と酸素原子の複素環を含むものとして、オキサゾール系やイソオキサゾール系、オキサジアゾール系が挙げられ、窒素原子と硫黄原子の複素環を含むものとして、チアゾール系やイソチアゾール系、チアジアゾール系が挙げられる。その中でも特に、防食効果に優れるベンゾトリアゾール(BTA)系の防食剤が好ましく用いられている。
本発明の洗浄液は、このような防食剤を含んだ研磨剤で研磨した後の基板表面に適用すると、これら防食剤に由来した汚染を極めて効果的に除去できる点において優れている。即ち、研磨剤中にこれらの防食剤が存在すると、Cu膜表面の腐食を抑える反面、研磨時に溶出したCuイオンと反応し、多量の不溶性析出物を生じる。本発明の洗浄液は、このような不溶性析出物を効率的に溶解除去することができ、スループットの向上が可能である。
そのため、本発明の洗浄方法は、Cu膜とバリアメタルが共存した表面をCMP処理した後の半導体デバイス用基板の洗浄に好適であり、特にアゾール系防食剤が入った研磨剤でCMP処理した上記基板の洗浄に好適である。
上述のように本発明の洗浄方法は、本発明の洗浄液を半導体デバイス用基板に直接接触させる方法で行われる。なお、洗浄対象となる半導体デバイス用基板の種類に合わせて、好適な成分濃度の洗浄液が選択される。
洗浄液の基板への接触方法には、洗浄槽に洗浄液を満たして基板を浸漬させるディップ式、ノズルから基板上に洗浄液を流しながら基板を高速回転させるスピン式、基板に液を噴霧して洗浄するスプレー式などが挙げられる。この様な洗浄を行うための装置としては、カセットに収容された複数枚の基板を同時に洗浄するバッチ式洗浄装置、1枚の基板をホルダーに装着して洗浄する枚葉式洗浄装置などがある。
本発明の洗浄液は、上記の何れの方法にも適用できるが、短時間でより効率的な汚染除去ができる点から、スピン式やスプレー式の洗浄に好ましく使用される。この場合において、洗浄時間の短縮、洗浄液使用量の削減が望まれている枚葉式洗浄装置に適用するならば、これらの問題が解決されるので好ましい。
また、本発明の洗浄方法は、物理力による洗浄方法、特に、洗浄ブラシを使用したスクラブ洗浄や周波数0.5メガヘルツ以上の超音波洗浄を併用すると、基板に付着した微粒子による汚染の除去性が更に向上し、洗浄時間の短縮にも繋がるので好ましい。特に、CMP後の洗浄においては、樹脂製ブラシを使用してスクラブ洗浄を行うのが好ましい。樹脂製ブラシの材質は、任意に選択し得るが、例えばPVA(ポリビニルアルコール)やその変性物であるPVF(ポリビニルホルマール)を使用するのが好ましい。
更に、本発明の洗浄方法による洗浄の前及び/又は後に、水による洗浄を行ってもよい。本発明の洗浄方法において、洗浄液の温度は、通常は室温でよいが、性能を損なわない範囲で30〜70℃程度に加温してもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を変更しない限り以下の実施例に限定されるものではない。
<洗浄液原液の調製>
成分(A):ヒスチジン、成分(B):テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAH:四日市合成株式会社)、成分(C):水、及び成分(D):クエン酸を混合して、表1および表2に示す組成の参考例1、実施例1〜20、比較例1〜7の半導体デバイス用基板洗浄液の原液を調製した。次いで、該洗浄液原液に、さらに水を加えて40倍希釈して表1および表2に示す組成の実施例および比較例の洗浄液(希釈液)を調製した。
<pH測定>
40倍に希釈した洗浄液をマグネティックスターラーを用いて攪拌しながら、pH計((株)堀場製作所「D−24」)でpHの測定を行なった。測定サンプルは恒温槽中で25℃に液温を保った。測定結果を表1および2に示した。
<pH測定>
実施例1の洗浄液をマグネティックスターラーを用いて攪拌しながら、pH計((株)堀場製作所製 商品名「D−24」)でpHの測定を行なった。測定サンプルは恒温槽中で25℃に液温を保った。実施例および比較例の各洗浄液の測定結果を表1および表2に示した。
<Cuエッチレートの測定(防食性の評価)>
Cu膜を成膜したシリコン基板を25mm角にカットし、蛍光X線分析装置(Rigaku社製 型式:「RIX3000」)を用いて基板の膜厚を測定した。続いて、実施例および比較例の洗浄液中に25℃に所定の時間1時間浸漬させた。浸漬後の基板を取り出してすぐに超純水で洗浄し、エアーブローで乾燥させた。
浸漬乾燥後の基板を再度、最初の測定条件と同様に蛍光X線分析装置で膜厚を測定し、Cu基板の溶解した膜厚量(膜厚減少量)を測定し、Cuエッチレート[nm/min]を求めた。結果を表1および表2に「Cu−Etch」として示した。
<Cu−BTA溶解度測定>
酢酸銅(II)(無水)を超純水で溶解し1.5質量%の水溶液(酢酸銅水溶液)を作製した。続いて、ベンゾトリアゾールを超純水で溶解し1.0質量%の水溶液(BTA水溶液)を作製した。酢酸銅水溶液に対し、2倍の重量のBTA水溶液を加え撹拌し、0.9質量%Cu−BTA水溶液を作製した。洗浄液40gに対して、Cu−BTA水溶液を100μL加え、2分間撹拌し、溶解の有無を目視で確認した。不溶物が観察されるまで、0.9%Cu−BTA水溶液を加え続けた。不溶物が観察されるまでの0.9%Cu−BTA水溶液の添加液量からCu−BTA溶解度[mg/L]を求めた。結果を表1および表2に「Cu-BTA」として示した。
[考察]
Cu−Etchの評価結果をもとに、防食性を評価した。Cu−Etchが、0.100(nm/min)以下のとき、防食性を〇とした。一方、0.100(nm/min)を超えるとき、防食性を×とした。
Cu−BTAの評価結果をもとに、洗浄性を評価した。Cu-BTAが、300mg/L以上のとき、洗浄性を〇とした。一方、300(mg/L)未満のとき、洗浄性を×とした。
参考例1、実施例1〜20にかかる洗浄液は、防食性、洗浄性ともに〇であった。一方、比較例1、6にかかる洗浄液は、成分(A)のヒスチジン濃度が低く、洗浄性が×であった。また、比較例2〜5、7〜8にかかる洗浄液は、pHが10未満であり、防食性が×であった。
本発明の半導体デバイス用基板洗浄液は、半導体デバイス用基板表面に腐食を起こすことなく、効率的に洗浄を行うことが可能であり、本発明は、半導体デバイスやディスプレイデバイスなどの製造工程における汚染半導体デバイス用基板の洗浄処理技術として、工業的に非常に有用である。

Claims (8)

  1. バリアメタル層を有する半導体デバイス用基板の洗浄液であって、
    前記半導体デバイス用基板のバリアメタル層がTa、TiおよびRuからなる群から選ばれた1以上の金属を含み、
    前記洗浄液が、以下の成分(A)〜(D)を含有し、前記洗浄液のpHの値が10〜14であり、該洗浄液中の成分(A)の濃度が0.020質量%以上であり、成分(D)に対する成分(A)の質量比が2〜8であることを特徴とする半導体デバイス用基板洗浄液。
    成分(A):下記一般式(1)で示される化合物
    (上記式(1)において、R1は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を示す。R2はカルボキシル基、カルボニル基、エステル結合を有する官能基、炭素数1〜4のアルキル基又は水素原子を示す。R3は水素原子、アセチル基、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    成分(B):下記一般式(2)で示される有機第4級アンモニウム水酸化物を含むpH調整剤
    (R44+OH- ・・・(2)
    (上記式(2)において、R4は、水酸基、アルコキシ基、又はハロゲンにて置換されていてもよいアルキル基を示し、4個のR4は全て同一でもよく、互いに異なっていてもよい。)
    成分(C):水
    成分(D):クエン酸
  2. 前記成分(A)の一般式(1)で示される化合物がヒスチジン及びその誘導体またはその塩であることを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
  3. 更に成分(E):界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
  4. 前記成分(E)の界面活性剤が、アニオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
  5. 前記アニオン性界面活性剤が、アルキルスルホン酸及びその塩、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩、アルキルメチルタウリン酸及びその塩、並びにスルホコハク酸ジエステル及びその塩からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
  6. 前記成分(E)として、少なくとも、ドデシルベンゼンスルホン酸を用い、当該ドデシルベンゼンスルホン酸の濃度が、2.5×10-3質量%未満であることを特徴とする請求項5に記載の半導体デバイス用基板洗浄液。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体デバイス用基板洗浄液を用いて、半導体デバイス用基板を洗浄することを特徴とする半導体デバイス用基板の洗浄方法。
  8. 半導体デバイス用基板が、基板表面にCu配線とバリアメタルを有し、かつ、化学的機械的研磨を行った後の基板であることを特徴とする請求項7に記載の半導体デバイス用基板の洗浄方法。
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