JP2009104681A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸パターンの記録層の凹部を充填材で充填し、表面を充分に平坦化できる生産効率が良い磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材42をエッチングする。次に、充填材36のエッチングレートが被覆材42のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により記録要素20Aの上の隔膜21の上面(隔膜21がない場合は記録要素20Aの上面)が露出し、且つ、被覆材42が記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存するように充填材36をエッチングする。
【選択図】図9

Description

従来、ハードディスク等の磁気記録媒体は、記録層を構成する磁性粒子の微細化、材料の変更、ヘッド加工の微細化等の改良により著しい面記録密度の向上が図られており、今後も一層の面記録密度の向上が期待されているが、磁気ヘッドの加工限界、磁気ヘッドの記録磁界の広がりに起因する記録対象のトラックに隣り合うトラックへの誤った情報の記録、再生時のクロストークなどの問題が顕在化し、従来の改良手法による面記録密度の向上は限界にきている。
これに対し、一層の面記録密度の向上を実現可能である磁気記録媒体の候補として、記録層が凹凸パターンで形成され、凹凸パターンの凸部が記録要素を構成するディスクリートトラックメディアや、パターンドメディアが提案されている。一方、ハードディスク等の磁気記録媒体ではヘッド浮上高さを安定させて良好な記録/再生特性を得るために表面の平坦性が重視される。従って、記録要素の間の凹部を充填材で充填し、記録層の上の余剰の充填材を除去して記録要素及び充填材の上面を平坦化することが好ましい。充填材としては非磁性で硬度が高いSiOやDLC(Diamond Like Carbon)を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。尚、DLCは磁気記録媒体の保護膜の材料としても用いられている。
SiOの充填材を成膜して凹部を充填する手法としては、スパッタリング法等を利用できる。DLCの充填材を成膜して凹部を充填する手法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等を利用できる。余剰の充填材を除去して表面を平坦化する手法としては、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法やドライエッチングを利用できる(例えば、特許文献2参照)。尚、DLCは硬度が高くCMPでDLCの充填材を除去することは困難であるので充填材としてDLCを用いる場合には、ドライエッチングで余剰の充填材を除去することが好ましい。尚、充填材がSiO等のDLC以外の材料である場合もドライエッチングで余剰の充填材を除去することができる。充填材は凹凸パターンの記録層に倣って凹凸パターンで成膜されるが、ドライエッチングは一般的に凹部よりも凸部を選択的に速くエッチングする傾向がある。
特開2003−109210号公報 特開2000−195042号公報
しかしながら、充填材の材料によっては(例えばDLCのような材料では)、ドライエッチングにより凹部よりも凸部が選択的に速くエッチングされる効果が低いものがあり、成膜された充填材の凹凸の段差が大きいと、ドライエッチングにより余剰の充填材を除去しても表面を充分に平坦化できないことがあった。
尚、凹凸パターンの記録層の上に成膜される充填材は成膜される膜厚が厚くなるにつれて次第に表面の凹凸の段差が減少する傾向があり、充填材を厚く成膜することで成膜される充填材の凹凸の段差を小さく抑制することが可能であるが、充填材を厚く成膜することで充填材を成膜する工程や余剰の充填材を除去する工程に要する時間が長くなり生産効率が低下する。又、必要な充填材の量も増加する。これにより、磁気記録媒体のコストアップにつながるという問題がある。
又、例えばDLCのような材料を厚く成膜しようとすると、充填材が被加工体の表面から剥がれたり被加工体の表面に付着しにくくなるなど、被加工体の一部に充填材を成膜できないという問題がある。
又、充填材を厚く成膜することで、記録層の上に堆積する余剰の充填材の量が多くなり、被加工体から除去される充填材の処理や真空チャンバーに付着する充填材の除去等のメンテナンスの負担が増大するという問題がある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、凹凸パターンの記録層の凹部を充填材で充填し、表面を充分に平坦化できる生産効率が良い磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基板及び基板の上に所定の凹凸パターンで形成され凹凸パターンの凸部が記録要素を構成する記録層を有する被加工体の上に充填材を成膜して充填材で凹凸パターンの凹部を充填し、充填材の上に被覆材を成膜し、充填材における記録要素の上の部分が露出するまで被覆材をエッチングし、被覆材のエッチングレートが充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材をエッチングし、充填材のエッチングレートが被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により記録要素の上面が露出し、且つ、被覆材が凹凸パターンの凹部の上に残存するように充填材をエッチングする磁気記録媒体の製造方法により上記目的を達成したものである。
又、本発明は、基板、基板の上に所定の凹凸パターンで形成され凹凸パターンの凸部が記録要素を構成する記録層及び記録層における少なくとも記録要素の上面に形成された隔膜を有する被加工体の上に充填材を成膜し充填材で凹凸パターンの凹部を充填し、充填材の上に被覆材を成膜し、充填材における記録要素の上の部分が露出するまで被覆材をエッチングし、被覆材のエッチングレートが充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材をエッチングし、充填材のエッチングレートが被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により記録要素の上の隔膜の上面が露出し、且つ、被覆材が凹凸パターンの凹部の上に残存するように充填材をエッチングする磁気記録媒体の製造方法により上記目的を達成したものである。
このように、まず充填材における記録要素の上の部分が露出するまで被覆材をエッチングし、更に被覆材のエッチングレートが充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材をエッチングし、次に充填材のエッチングレートが被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により記録要素の上面(又は記録要素の上の隔膜の上面)が露出し、且つ、被覆材が凹凸パターンの凹部の上に残存するように充填材をエッチングして充填材における記録要素の上の部分を除去することにより、凹凸パターンの凹部が充填材で充填された状態を維持しつつ記録要素の上の余剰の充填材を除去できるので、表面を効率よく平坦化することができる。
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
(1)基板及び該基板の上に所定の凹凸パターンで形成され該凹凸パターンの凸部が記録要素を構成する記録層を有する被加工体の上に充填材を成膜し該充填材で前記凹凸パターンの凹部を充填する充填材成膜工程と、前記充填材の上に被覆材を成膜する被覆材成膜工程と、前記充填材における前記記録要素の上の部分が露出するまで前記被覆材をエッチングする被覆材予備エッチング工程と、前記被覆材のエッチングレートが前記充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により前記被覆材をエッチングする被覆材主エッチング工程と、前記充填材のエッチングレートが前記被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により前記記録要素の上面が露出し、且つ、前記被覆材が前記凹凸パターンの凹部の上に残存するように前記充填材をエッチングする充填材エッチング工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(2) (1)において、前記充填材エッチング工程の後に、ドライエッチング法により前記被覆材及び前記記録要素をエッチングして前記凹凸パターンの凹部の上に残存する前記被覆材を除去する仕上平坦化工程が設けられたことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(3) (1)又は(2)において、前記充填材エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(4) (1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記被覆材主エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(5)基板、該基板の上に所定の凹凸パターンで形成され該凹凸パターンの凸部が記録要素を構成する記録層及び該記録層における少なくとも前記記録要素の上面に形成された隔膜を有する被加工体の上に充填材を成膜し該充填材で前記凹凸パターンの凹部を充填する充填材成膜工程と、前記充填材の上に被覆材を成膜する被覆材成膜工程と、前記充填材における前記記録要素の上の部分が露出するまで前記被覆材をエッチングする被覆材予備エッチング工程と、前記被覆材のエッチングレートが前記充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により前記被覆材をエッチングする被覆材主エッチング工程と、前記充填材のエッチングレートが前記被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により前記記録要素の上の前記隔膜の上面が露出し、且つ、前記被覆材が前記凹凸パターンの凹部の上に残存するように前記充填材をエッチングする充填材エッチング工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(6) (5)において、前記充填材エッチング工程の後に、ドライエッチング法により前記凹凸パターンの凹部の上に残存する前記被覆材及び前記記録要素の上の前記隔膜を除去する仕上平坦化工程が設けられたことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(7) (5)又は(6)において、前記充填材エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上の前記隔膜の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(8) (5)乃至(7)のいずれかにおいて、前記被覆材主エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上の前記隔膜の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(9) (1)乃至(8)のいずれかにおいて、前記充填材はDLCであることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(10) (1)乃至(9)のいずれかにおいて、前記被覆材主エッチング工程が前記被覆材予備エッチング工程を兼ねていることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
尚、本出願において、「凹凸パターンで形成された記録層」とは、連続記録層が所定のパターンで分割され記録要素を構成する凸部が相互に完全に分離した記録層の他、データ領域では相互に分離した凸部同士がデータ領域とサーボ領域との境界付近等では連続している記録層、又、例えば螺旋状の渦巻き形状の記録層のように、基板上の一部に連続して形成される記録層、凹凸パターンの下の層の凸部の上面と凹部の底面とに分離して形成され、凸部の上面に形成された部分が記録要素を構成する記録層、凹部が厚さ方向の途中まで形成されて底部において連続した記録層、凹凸パターンの下の層に倣って凹凸パターンで成膜された連続膜の記録層も含む意義で用いることとする。
又、本出願において「DLC」という用語は、炭素を主成分としSP混成軌道の炭素結合を有する材料という意義で用いることとする。「炭素を主成分とする材料」とは、材料を構成する総ての原子の原子数に対する炭素の原子数の比率が50%以上である材料であることを意味する。
又、本出願において「磁気記録媒体」という用語は、情報の記録、読み取りに磁気のみを用いるハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ等に限定されず、磁気と光を併用するMO(Magneto Optical)等の光磁気記録媒体、磁気と熱を併用する熱アシスト型の記録媒体も含む意義で用いることとする。
本発明によれば、凹凸パターンの記録層の凹部を充填材で充填し、表面を充分に平坦化できる生産効率が良い磁気記録媒体の製造方法を実現できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本発明の第1実施形態は、図1に示される被加工体10の出発体にドライエッチング等の加工を施し、図2及び3に示されるような所定のラインアンドスペースパターン(データトラックパターン)及びサーボパターン(図示省略)の形状に連続膜の記録層を加工する磁気記録媒体の製造方法に関するものであり、凹凸パターンの記録層の凹部を充填材で成膜して表面を平坦化する技術に特徴を有している。他の技術については本第1実施形態の理解に特に重要とは思われないため説明を適宜省略する。
被加工体10の出発体は、図1に示されるように、基板12、軟磁性層16、配向層18、連続膜の記録層20、隔膜21、第1マスク層22、第2マスク層24を有し、これらの層がこの順で基板12の上に形成された構成である。
基板12は、略円板形状である。基板12の材料としてはガラス、Al、Al等を用いることができる。
軟磁性層16は、厚さが50〜300nmである。軟磁性層16の材料としてはFe合金、Co合金等を用いることができる。
配向層18は、厚さが2〜40nmである。配向層18の材料としては非磁性のCoCr合金、Ti、Ru、RuとTaの積層体、MgO等を用いることができる。
記録層20は、厚さが5〜30nmである。記録層20の材料としてはCoCrPt合金等のCoCr系合金、FePt系合金、これらの積層体、SiO等の酸化物系材料の中にCoPt等の強磁性粒子をマトリックス状に含ませた材料等を用いることができる。
隔膜21は、厚さが1〜5nmである。隔膜21の材料としてはSiO、MgO、ITO(スズドープ酸化インジウム)、TaSi、Ti、TiN、TiO、SiC、DLC、等を用いることができる。又、隔膜21の材料としてSi、Ge、C(炭素)、Mn、Ta、Nb、Mo、Zr、W、Al、Ni、Cu、Cr、Co等やこれらの化合物を用いてもよい。
第1マスク層22は、厚さが3〜50nmである。第1マスク層22の材料としてはC(炭素)を用いることができる。第1マスク層22の材料としてDLCを用いてもよい。
第2マスク層24は、厚さが2〜30nmである。第2マスク層24の材料としてはNi、Cu、Cr、Al、Al、Ta等を用いることができる。
磁気記録媒体30は、ディスク形状の垂直記録型のディスクリートトラックメディアである。記録層20は、前記連続膜の記録層20がデータ領域において径方向に微細な間隔で多数の同心円弧状の記録要素20Aに分割された凹凸パターン形状であり、図2及び図3はこれを示している。尚、記録層20はサーボ領域において、所定のサーボパターンで多数の記録要素に分割されている(図示省略)。記録要素20Aの間の凹部34には充填材36が充填され、記録要素20A及び充填材36の上には保護層38、潤滑層40がこの順で形成されている。
充填材36としては、DLC、SiO、SiC、MgO、ITO、TaSi、TiN、TiO等を用いることができる。又、充填材36として、Si、Ge、C(炭素)、Ta、Ti、Nb、Mo、Zr、W、Al、Mn、Ni、Cu、Cr、Co等やこれらの化合物を用いてもよい。DLCには、例えば、水素を含有しないテトラヘドラルアモルファスカーボン、水素を含むアモルファスカーボンやこれらが混在したもの、更に部分的又は局所的にポリエチレンやポリアセチレンのような構造をもつものなどが存在する。尚、充填材36は隔膜21の材料と異なる。
保護層38は、厚さが1〜5nmである。保護層38の材料としてはDLCを用いることができる。尚、充填材36がDLCである場合、保護層38を構成するDLCと充填材36を構成するDLCは同じ種類でもよく、異なる種類でもよい。例えば、SP混成軌道の炭素結合の割合が相互に異なるDLCでもよい。
潤滑層40は、厚さが1〜2nmである。潤滑層40の材料としてはPFPE(パーフロロポリエーテル)を用いることができる。
次に、図4に示されるフローチャート等を参照して磁気記録媒体30の製造方法について説明する。
まず、前記図1に示される被加工体10の加工出発体を用意する(S102)。被加工体10の加工出発体は基板12の上に、軟磁性層16、配向層18、(凹凸パターンに加工される前の連続膜の)記録層20、隔膜21、第1マスク層22、第2マスク層24をこの順でスパッタリング法等により成膜することにより得られる。
次に、図5に示されるように、被加工体10の第2マスク層24の上にスピンコート法により樹脂材料を塗布し、更に図示しないスタンパを用いてインプリント法により樹脂材料に記録層20の凹凸パターンに相当する凹凸パターンを転写し、凹凸パターンの樹脂層26を形成する(S104)。インプリント法としては、紫外線等による光インプリント、熱インプリント等を用いることができる。光インプリントの場合、樹脂層26の材料としては紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。又、熱インプリントの場合、樹脂層26の材料としては熱可塑性樹脂等を用いることができる。樹脂層26の厚さ(凸部の厚さ)は、例えば、30〜300nmである。尚、樹脂材料として感光性レジスト又は電子線レジストを用い、光リソグラフィ又は電子線リソグラフィの手法で記録層20の凹凸パターンに相当する凹凸パターンの樹脂層26を形成してもよい。
次に、必要に応じてアッシングにより凹部底部の樹脂層26を除去してから、Arガスを用いたIBE(Ion Beam Etching)により、凹部底部の第2マスク層24を除去し、更に、Oガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)により、凹部底部の第1マスク層22を除去し、Arガスを用いたIBEにより、凹部底部の隔膜21及び記録層20を除去する(S106)。これにより、図6に示されるように多数の記録要素20Aに分割された前記凹凸パターンの記録層20が形成される。隔膜21は、記録要素20Aの上に残存する。即ち、記録要素20Aの上面に形成された隔膜21を有する被加工体10が得られる。尚、第1マスク層22が隔膜21の上に残存することがあるので、Oガスを反応ガスとするRIEにより、隔膜21の上に残存する第1マスク層22を完全に除去する。
次に、図7に示されるように、被加工体10の上に充填材36を成膜し充填材36で凹部34を充填する(S108)。充填材36がDLCである場合、被加工体10にバイアス電圧を印加しつつCVD法により被加工体10の上に充填材36を成膜する。CVDの原料のガスとしては、メタン、エチレン、トルエン等を用いることができる。充填材36がSiO等のDLC以外の材料である場合、スパッタリング法又はバイアススパッタリング法等の他の成膜法により被加工体10の上に充填材36を成膜してもよい。充填材36は、記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜される。尚、「記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜される」とは、記録層20の凹凸パターンに対して凹部の幅や凸部の幅、凹凸の段差が縮小又は拡大した凹凸パターンで成膜される場合も含む。凹部34を充填する充填材36の上面の高さは、記録要素20Aの上面の高さに対して−6〜+6nmであることが好ましく、凹部34を充填する充填材36の上面の高さが記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致していることが更に好ましい。「充填材36の上面の高さ」とは、充填材36の上面の基板12の厚さ方向における位置である。「記録要素20Aの上面の高さ」についても同様である。又、「−」は凹部34を充填する充填材36の上面が記録要素20Aの上面よりも基板12に近いことを意味する。又、「+」は凹部34を充填する充填材36の上面が記録要素20Aの上面よりも基板12から離れていることを意味する。又、「凹部34を充填する充填材36の上面の高さが記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致している」とは、両者の上面の高さの差が±4nmの範囲内であることを意味する。
次に、図8に示されるようにスパッタリング法等により、被加工体10の充填材36の上に被覆材42を成膜する(S110)。成膜される被覆材42の厚さは10〜70nmである。被覆材42としては隔膜21と同様の材料を用いることができる。具体的には、SiO、MgO、ITO、TaSi、TiN、TiO、SiC、DLC等の材料を用いることができる。又、Si、Ge、C(炭素)、Mn、Ta、Ti、Nb、Mo、Zr、W、Al、Ni、Cu、Cr、Co等や、これらの化合物を用いることもできる。
次に、被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により、充填材36における記録要素20Aの上の部分が露出するまで被覆材42をエッチングし(被覆材予備エッチング工程)、更に、被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材42をエッチングする(被覆材主エッチング工程)(S112)。この工程では、記録要素20Aの上の充填材36が実質的に完全に露出するまで被覆材42をエッチングすることが好ましい。又、図9に示されるように、この工程の終了時において被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さと記録要素20Aの上の隔膜21の上面の高さとがほぼ一致していることが好ましい。尚、「被覆材42の上面の高さが隔膜21の上面の高さとほぼ一致する」とは、両者の上面の高さの差が±4nmの範囲内であることを意味する。ドライエッチング法としては、例えば加工用ガスとしてAr、Kr、Xe等の希ガスを用いたIBE又はRIEを用いることができる。尚、本出願では、希ガスのように被エッチング物と化学的に反応しないガスを用いる場合でも、RIE装置を用いてエッチングを行う場合にはRIEという用語を用いることとする。加工用ガスの入射角は例えば被加工体10の表面に対して2°に設定する。尚、本出願において「加工用ガスの入射角」とは、加工用ガスの主たる進行方向と被加工体の表面とがなす角という意味で用いる。例えば、加工用ガスの主たる進行方向が被加工体の表面と平行である場合、入射角は0°である。図9中の矢印は、加工用ガスの入射方向を模式的に示したものである。このように加工用ガスの入射角を小さく設定することで凸部が凹部よりも速くエッチングされやすくなり、記録要素20Aの上の充填材36が被覆材42から露出しやすくなる。尚、加工用ガスの入射角は例えば被加工体10の表面に対して垂直な90°に設定してもよい。このように加工用ガスの入射角を大きく設定することでエッチングレートが高くなり、生産効率の向上に寄与する。又、RIEはIBEよりも加工用ガスの直進性が低く、加工用ガスの入射角を被加工体10の表面に対して垂直な90°に設定しても、一部の粒子は被加工体10の表面に対して傾斜した方向で被加工体に照射される。これにより、凸部が凹部よりも速くエッチングされやすくなり、記録要素20A上の充填材42が被覆材42から露出しやすくなる。尚、被覆材42における表面の凹凸の段差はエッチングの進行とともに減少する。
次に、充填材36のエッチングレートが被覆材42のエッチングレートよりも高く、且つ、隔膜21のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により、図10に示されるように記録要素20Aの上の隔膜21の上面が露出し、且つ、被覆材42が記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存するように充填材36をエッチングする(S114)。尚、「被覆材42が記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存する」とは、被覆材42の一部又は全部が凹部34の中(凹部34における記録要素20Aの上面よりも基板12に近い側の部分)に残存する場合も含む。この工程の終了時において被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さと記録要素20Aの上の隔膜21の上面の高さとがほぼ一致していることが好ましい。「被覆材42の上面の高さが隔膜21の上面の高さとほぼ一致する」とは、両者の上面の高さの差が±4nmの範囲内であることを意味する。又、この工程では、凹部34の上の被覆材42は実質的にエッチングされないことが好ましい。このように、被覆材42が記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存することで、凹部34内の充填材36をエッチングすることなく、記録要素20Aの上の余剰の充填材36を除去できる。ドライエッチング法としては、例えば加工用ガスとしてOガス、Oガスやこれらのプラズマ、これらのいずれかとAr、Kr、Xe等の希ガスとの混合ガスを用いたIBE又はRIEを用いることができる。尚、加工用ガスの入射角は例えば被加工体10の表面に対して垂直な90°に設定する。図10中の矢印は、加工用ガスの入射方向を模式的に示したものである。
次に、図11に示されるように、ドライエッチング法により被覆材42及び隔膜21をエッチングして凹部34の上に残存する被覆材42及び記録要素20Aの上の隔膜21を除去する(S116)。充填材エッチング工程(S114)の終了時において、被加工体10の表面が充分に平坦化されている場合、被覆材42のエッチングレートと隔膜21のエッチングレートとがほぼ等しく、且つ、これらのエッチングレートよりも充填材36のエッチングレートが低いドライエッチング法を用いるとよい。一方、充填材エッチング工程(S114)の終了時において、記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存する被覆材42の上面の高さと記録要素20Aの上の隔膜21の上面の高さとの間に段差が生じている場合は、被覆材42のエッチングレートと隔膜21のエッチングレートとに該段差が消滅又は充分に減少するような差があり、且つ、これらのエッチングレートよりも充填材36のエッチングレートが低いドライエッチング法を用いるとよい。ドライエッチング法としては、例えば加工用ガスとしてAr、Kr、Xe等の希ガスやこれらに反応性ガスを混合した混合ガスを用いたIBE又はRIEを用いることができる。尚、加工用ガスの入射角は例えば被加工体10の表面に対して垂直な90°に設定する。図11中の矢印は、加工用ガスの入射方向を模式的に示したものである。これにより、記録要素20Aの上面と凹部34を充填する充填材36の上面が露出し、更にこれらの高さがほぼ等しくなる。即ち、被加工体10の表面が充分に平坦化される。
次に、CVD法により記録要素20A及び充填材36の上に保護層38を形成する(S118)。更に、ディッピング法により保護層38の上に潤滑層40を塗布する(S120)。これにより、前記図2及び3に示される磁気記録媒体30が完成する。
このように、凹部34を充填する充填材36の上面の高さが記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致する程度に充填材36を薄く成膜しても(S108)、充填材36の上に更に被覆材42を成膜し(S110)、被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材42をエッチングし(S112)、充填材36のエッチングレートが被覆材42のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により記録要素20Aの上の隔膜21の上面が露出し、且つ、被覆材42が記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存するように充填材36をエッチングすることにより、記録層20の凹凸パターンの凹部34が充填材36で充填された状態を維持しつつ記録要素20Aの上の余剰の充填材36を除去できるので、表面を効率よく平坦化できる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。前記第1実施形態では被加工体10の加工出発体を作製する際に(凹凸パターンに加工される前の連続膜の)記録層20と第1マスク層22との間に隔膜21が形成され、隔膜21は磁気記録媒体30に残存していないのに対し、図12に示されるように本第2実施形態に係る被加工体50の加工出発体は記録層20と第1マスク層22との間に隔膜は形成されていない。又、図13及び図14に示されるように、本第2実施形態に係る磁気記録媒体60は、記録層20の凹凸パターンの凹部34の底面及び側面に隔膜62が形成されている。
磁気記録媒体60の製造方法について、図15のフローチャートに沿って説明する。尚、磁気記録媒体60の製造方法は前記第1実施形態に係る磁気記録媒体30の製造方法と多くの点が共通であるので共通の点については図1〜11と同一符号を用いることとして説明を適宜省略する。
被加工体50の加工出発体に、前記第1実施形態と同様に樹脂層形成工程(S104)、記録層加工工程(S106)を実行することにより、図16に示されるような、多数の記録要素20Aに分割された凹凸パターンの記録層20を有し記録要素20Aの上に隔膜が存在しない被加工体50が得られる。
次に、スパッタリング法等により、図17に示されるように、凹凸パターンの記録層20の上に隔膜62を成膜する(S202)。尚、隔膜62の厚さ及び材料は、隔膜21と同じでよい。隔膜62は記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで形成される。これにより、記録要素20Aの上面に形成された隔膜62を有する被加工体50が得られる。尚、隔膜62は、記録層20の凹凸パターンの凹部34の底面及び側面にも形成される。
この被加工体50に、図18に示されるように充填材成膜工程(S108)を実行し、更に図19に示されるように被覆材成膜工程(S110)を実行する。
次に、図20に示されるように被覆材エッチング工程(被覆材予備エッチング工程及び被覆材主エッチング工程)(S112)を実行し、更に図21に示されるように充填材エッチング工程(S114)を実行する。これにより、被覆材42が凹部34の上に残存した状態で記録要素20Aの上の隔膜62が露出する。尚、被覆材エッチング工程(S112)又は充填材エッチング工程(S114)の終了時において被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さと記録要素20Aの上の隔膜62の上面の高さとがほぼ一致していることが好ましい。
次に、図22に示されるように、被覆材42のエッチングレートと隔膜62のエッチングレートとがほぼ等しく、これらのエッチングレートよりも充填材36のエッチングレートが低いドライエッチング法により被覆材42及び隔膜62をエッチングして凹部34の上に残存する被覆材42及び記録要素20Aの上の隔膜62を除去する(S116)。これにより、記録要素20Aの上面と凹部34を充填する充填材36の上面が露出し、更にこれらの高さがほぼ等しくなる。即ち、被加工体50の表面が充分に平坦化される。
更に、保護層成膜工程(S118)、潤滑層成膜工程(S120)を実行することにより、前記図13及び図14に示される磁気記録媒体60が得られる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。前記第1及び第2実施形態では記録層20の上に隔膜21、62を形成して磁気記録媒体30、60を製造していたのに対し、本第3実施形態では記録層20の上に隔膜を形成しないで前記第1実施形態と同じ構成の磁気記録媒体10を製造する。尚、本第3実施形態の製造方法は前記第1及び第2実施形態の製造方法と多くの点が共通であるので共通の点については図1〜22と同一符号を用いることとして説明を適宜省略する。
まず、前記第2実施形態と同様に被加工体50の加工出発体に、前記第1実施形態と同様に樹脂層形成工程(S104)、記録層加工工程(S106)を実行することにより、前記図16に示されるような、多数の記録要素20Aに分割された凹凸パターンの記録層20を有し記録要素20Aの上に隔膜が存在しない被加工体50が得られる。
この被加工体50に、図23に示されるように充填材成膜工程(S108)を実行する。記録層20の凹凸パターンの凹部34を充填する充填材36の上面の高さは、記録要素20Aの上面の高さに対して−6〜+6nmであることが好ましく、−6〜+1nmであることがより好ましく、この範囲内で記録層20の凹凸パターンの凹部34を充填する充填材36の上面が、記録要素20Aの上面よりも基板12側に凹んでいることが更に好ましい。更に、図24に示されるように被覆材成膜工程(S110)を実行する。
次に、図25に示されるように被覆材エッチング工程(被覆材予備エッチング工程及び被覆材主エッチング工程)(S112)を実行する。この工程の終了時において被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さと記録要素20Aの上面の高さとがほぼ一致していることが好ましい。「被覆材42の上面の高さが記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致する」とは、両者の上面の高さの差が±4nmの範囲内であることを意味する。
次に、図26に示されるように充填材エッチング工程(S114)を実行する。これにより、被覆材42が記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存した状態で記録要素20Aが露出する。この工程の終了時において被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さと記録要素20Aの上面の高さとがほぼ一致していることが好ましい。
次に、図27に示されるように、ドライエッチング法により被覆材42及び記録要素20Aをエッチングして記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存する被覆材42及び記録要素20Aの上面近傍の部分を除去する(S116)。充填材エッチング工程(S114)の終了時において、被加工体50の表面が充分に平坦化されている場合、被覆材42のエッチングレートと記録層20のエッチングレートとがほぼ等しく、且つ、これらのエッチングレートよりも充填材36のエッチングレートが低いドライエッチング法を用いるとよい。一方、充填材エッチング工程(S114)の終了時において、記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存する被覆材42の上面の高さと記録要素20Aの上面の高さとの間に段差が生じている場合は、被覆材42のエッチングレートと記録層20のエッチングレートとに該段差が消滅又は充分に減少するような差があり、且つ、これらのエッチングレートよりも充填材36のエッチングレートが低いドライエッチング法を用いるとよい。ドライエッチング法としては、例えば加工用ガスとしてAr、Kr、Xe等の希ガスやこれらに反応性ガスを混合した混合ガスを用いたIBE又はRIEを用いることができる。これにより、凹部34を充填する充填材36の上面が露出し、更に充填材36の上面の高さと記録要素20Aの上面の高さがほぼ等しくなる。即ち、被加工体50の表面が充分に平坦化される。尚、記録層20の上に隔膜が形成されないため、記録層20の上の第1マスク層を除去する加工等で記録要素の上面近傍が変質する可能性があるが、仮にこのような変質が生じても、この工程で記録要素20Aの上面近傍の変質した部分は除去されるので磁気特性の劣化が防止される。
更に、保護層成膜工程(S118)、潤滑層成膜工程(S120)を実行することにより、前記図2及び図3に示される磁気記録媒体30が得られる。
尚、前記第1〜第3実施形態において、被覆材エッチング工程(S112)の終了時において、被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さと記録要素20Aの上の隔膜21(62)の上面の高さ又は記録要素20Aの上面の高さとがほぼ一致していることが好ましいと述べているが、これらの上面の高さが一致していない状態で被覆材エッチング工程(S112)を終了し、充填材エッチング工程(S114)の終了時においてこれらの上面の高さをほぼ一致させるようにしてもよい。
又、前記第1〜第3実施形態において、被覆材エッチング工程(S112)で用いるドライエッチング法の例として、加工用ガスとしてAr、Kr、Xe等の希ガスを用いたIBE又はRIEが示されているが、被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法であれば他のドライエッチング法を用いてもよい。
被覆材エッチング工程(S112)における、充填材36、被覆材42、隔膜21の材料、ドライエッチングの加工用ガスの好ましい組合せを表1に示す。
Figure 2009104681
又、前記第1〜第3実施形態において、1段階の被覆材エッチング工程(S112)で、被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により、充填材36における記録要素20Aの上の部分が露出するまで被覆材42をエッチングし、更に、被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により被覆材42をエッチングしているが、図28のフローチャートに示される本発明の第4実施形態のように、まず被覆材予備エッチング工程(S112A)で充填材36における記録要素20Aの上の部分が露出するまで被覆材42をエッチングし、次に、被覆材主エッチング工程(S112B)で被覆材42のエッチングレートが充填材36のエッチングレートと同じ又はよりも高いドライエッチング法により被覆材42をエッチングしてもよい。被覆材予備エッチング工程(S112A)では被覆材主エッチング工程(S112B)のドライエッチング法と同じドライエッチング法を用いてもよく、被覆材主エッチング工程(S112B)のドライエッチング法と異なるドライエッチング法を用いてもよいが、被覆材予備エッチング工程(S112A)では、被覆材主エッチング工程(S112B)におけるよりも、被覆材42のエッチングレートが高いドライエッチング法を用いることが好ましい。
又、前記第1〜第3実施形態において、充填材エッチング工程(S114)で用いるドライエッチング法の例として、加工用ガスとしてOガス、Oガスやこれらのプラズマ、これらのいずれかとAr、Kr、Xe等の希ガスとの混合ガスを用いたIBE又はRIEが示されているが、充填材36のエッチングレートが被覆材42のエッチングレートよりも高いドライエッチング法であれば他のドライエッチング法を用いてもよい。前記第4実施形態についても同様である。充填材エッチング工程(S114)における、充填材36、被覆材42、隔膜21(62)、ドライエッチングの加工用ガスの好ましい組合せを表2に示す。
Figure 2009104681
又、前記第1〜第3実施形態において、仕上平坦化工程(S116)で用いるドライエッチング法の例として、加工用ガスとしてAr、Kr、Xe等の希ガスやこれらに反応性ガスを混合した混合ガスを用いたIBE又はRIEが示されているが、被覆材42のエッチングレートや隔膜21(62)又は記録要素20Aのエッチングレートよりも充填材36のエッチングレートが低いドライエッチング法であれば他のドライエッチング法を用いてもよい。前記第4実施形態についても同様である。仕上平坦化工程(S116)における、充填材36、被覆材42、隔膜21(62)の材料、ドライエッチングの加工用ガスの好ましい組合せを表3に示す。
Figure 2009104681
又、前記第1〜第3実施形態において、充填材エッチング工程(S114)、仕上平坦化工程(S116)における加工用ガスの入射方向として被加工体10の表面に対して垂直な方向が例示されているが、被加工体10の表面に対して傾斜した入射角で被加工体10の表面に加工用ガスを照射してもよい。前記第4実施形態についても同様である。
又、前記第1〜第3実施形態において、仕上平坦化工程(S116)で記録層20の凹凸パターンの凹部34の上に残存する被覆材42や記録要素20Aの上の隔膜21(62)又は記録要素20Aの上面近傍の部分を除去しているが、充填材エッチング工程(S114)で記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の被覆材42や記録要素20Aの上の隔膜21(62)が除去されてしまうこともある。このような場合には、仕上平坦化工程(S116)は省略してもよい。又、充填材エッチング工程(S114)で記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の被覆材42や記録要素20Aの上の隔膜21(62)が除去されない場合であっても、凹部34の上の被覆材42や記録要素20Aの上の隔膜21(62)が最終製品に残存しても実用上問題がなければ、仕上平坦化工程(S116)を省略してもよい。又、仕上平坦化工程(S116)を実行し、仕上平坦化工程(S116)の終了時において最終製品に残存しても実用上問題がない程度に凹部34の上の被覆材42や記録要素20Aの上の隔膜21(62)を残存させてもよい。
又、前記第1〜第3実施形態において、第1マスク層22、第2マスク層24、樹脂層26を連続膜の記録層20の上に形成し、3段階のドライエッチングで記録層20を凹凸パターンに分割しているが、記録層20を高精度で分割できれば、マスク層、樹脂層の材料、積層数、厚さ、ドライエッチングの種類等は特に限定されない。前記第4実施形態についても同様である。
又、前記第1〜第3実施形態において、記録要素20Aの上に残存する第1マスク層22を完全に除去してから充填材36を成膜しているが、第1マスク層22の材料と充填材36とが同じ材料又は類似の材料である場合には、記録要素20Aの上に第1マスク層22が残存した状態で充填材36を成膜してもよい。類似の材料としては例えば、SP混成軌道の炭素結合の割合が相互に異なるDLCや、DLCとDLCではないC(炭素)を挙げることができる。前記第4実施形態についても同様である。
又、前記第1〜第3実施形態において、記録層20の下に軟磁性層16、配向層18が形成されているが、記録層20の下の層の構成は、磁気記録媒体の種類に応じて適宜変更すればよい。例えば、軟磁性層16と基板12との間に下地層や反強磁性層を形成してもよい。又、軟磁性層16、配向層18の一方又は両方を省略してもよい。又、基板上に記録層を直接形成してもよい。前記第4実施形態についても同様である。
又、前記第1〜第3実施形態において、磁気記録媒体30(又は60)は記録層20がトラックの径方向に微細な間隔で分割された垂直記録型のディスクリートトラックメディアであるが、トラックの径方向及び周方向の両方向に微細な間隔で分割されたパターンドメディア、渦巻き形状の記録層を有する磁気ディスク、凹凸パターンの下の層の凸部の上面と凹部の底面とに分離して形成され凸部の上面に形成された部分が記録要素である記録層を有する磁気ディスク、凹部が厚さ方向の途中まで形成されて底部において連続した記録層を有する磁気ディスク、凹凸パターンの下の層に倣って凹凸パターンで成膜された連続膜の凹凸パターンの記録層を有する磁気ディスクにも本発明は当然適用可能である。又、MO等の光磁気ディスク、磁気と熱を併用する熱アシスト型の磁気ディスク、更に、磁気テープ等ディスク形状以外の他の凹凸パターンの記録層を有する磁気記録媒体にも本発明を適用可能である。前記第4実施形態についても同様である。
前記第1実施形態のとおり、10枚の磁気記録媒体30のサンプルを作製した。具体的には、まず、記録層20を次の凹凸パターンに加工した(S106)。
記録要素20Aの径方向のピッチ:200nm
記録要素20Aの上面の径方向の幅:100nm
凹部の深さ:26nm
尚、記録層20の厚さは20nmだった。記録層20の材料はCoCr合金だった。又、隔膜21の厚さは2nmだった。隔膜21の材料はTaだった。
次に、ECRプラズマCVD法により凹凸パターンの上に充填材36を次の成膜条件で成膜し、凹部34を充填材36で充填した(S108)。
充填材36の材料:DLC
充填材36の成膜厚さ:24nm
原料ガス:C(エチレン)
原料ガスの流量:80sccm
チャンバー内圧力:1.06Pa
マイクロ波パワー:200W
RF電力:180W
Vdc(被加工体に実効的に印加される直流電圧):−350V
充填材36も記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜されたが、充填材36の凹凸の段差は、記録層20の凹凸の段差よりも減少した。充填材36の表面の凹凸の段差は25nmだった。又、凹部34を充填する充填材36の上面の高さは記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致していた。
次に、バイアススパッタリング法により充填材36の上に被覆材42を次の成膜条件で成膜した(S110)。
被覆材42の材料:Mn
被覆材42の成膜厚さ:15nm
ソースパワー(ターゲットに印加された電力):500W
バイアスパワー(被加工体10に印加された電圧):60W
チャンバー内圧力:0.3Pa
ターゲットと被加工体10との距離:300mm
被覆材42も記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜された。被覆材42の表面の凹凸の段差は25nmだった。
次に、IBEにより加工用ガスとしてArガスを用いて、次の条件で充填材36における記録要素20Aの上の部分が露出するまで被覆材42をエッチングし、更に被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さが記録要素20Aの上の隔膜62の上面の高さとほぼ一致するまで被覆材42をエッチングした(S112)。
Arガスの流量:16sccm
チャンバー内圧力:0.04Pa
加工用ガスの入射角:2°
ビーム電圧:700V
ビーム電流:1100mA
サプレッサー電圧:520V
エッチングを2分間行った時点でエッチングを停止した。記録要素20Aの上の被覆材42は完全に除去された。一方、凹部34の上には、約2nmの厚さの被覆材42が残存した。表面の凹凸の段差は13nmだった。尚、この条件における被覆材42、充填材36のエッチングレートは以下のとおりである。
被覆材42(Mn):0.11nm/sec
充填材36(DLC):0.11nm/sec
次に、IBEによりOガス及びArガスの混合ガスを加工用ガスとして用いて、次の条件で記録要素20Aの上の余剰の充填材36を除去した(S114)。
ガスの流量:50sccm
Arガスの流量:3sccm
チャンバー内圧力:0.08Pa
加工用ガスの入射角:90°
ビーム電圧:500V
ビーム電流:400mA
サプレッサー電圧:400V
エッチングを10秒間行った時点でエッチングを停止した。記録要素20Aの上の充填材36は完全に除去された。一方、凹部34の上の被覆材42は残存した。表面の凹凸の段差は0.8nmだった。尚、この条件における充填材36、被覆材42、隔膜62のエッチングレートは以下のとおりである。
充填材36(DLC):1.26nm/sec
被覆材42(Mn):0.10nm/sec
隔膜21(Ta):0.10nm/sec
次に、IBEにより加工用ガスとしてArガスを用いて、次の条件で記録要素20Aの上の隔膜21及び凹部34の上に残存する被覆材42を除去した(S116)。
Arガスの流量:16sccm
チャンバー内圧力:0.04Pa
加工用ガスの入射角:90°
ビーム電圧:500V
ビーム電流:500mA
サプレッサー電圧:400V
エッチングを4秒間行った時点でエッチングを停止した。記録要素20Aの上の隔膜21は完全に除去された。また、凹部34の上の被覆材42も完全に除去された。尚、この条件における隔膜62、被覆材42、充填材36のエッチングレートは以下のとおりである。
隔膜62(Ta):0.36nm/sec
被覆材42(Mn):0.48nm/sec
充填材36(DLC):0.08nm/sec
このようにして得られた各サンプルの4箇所の部位において、表面における記録要素20Aの上の径方向の中央の上の部分とこれに隣接する凹部34の径方向の中央の上の部分との段差をAFM(原子間力顕微鏡)を用いて測定した。10枚のサンプルの段差の相加平均値は0.5nmであった。即ち、表面が充分に平坦化されていることが確認された。
前記第2実施形態のとおり、10枚の磁気記録媒体60のサンプルを作製した。具体的には、まず、記録層20を次の凹凸パターンに加工した(S106)。
記録要素20Aの径方向のピッチ:200nm
記録要素20Aの上面の径方向の幅:100nm
凹部の深さ:24nm
尚、実施例1と同様に記録層20の厚さは20nmだった。又、記録層20の材料はCoCr合金だった。
次に、スパッタリング法により凹凸パターンの記録層20が露出した被加工体50の上に隔膜62を次の成膜条件で成膜した(S202)。隔膜62は記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜された。
隔膜62の材料:TaSi
隔膜62の成膜厚さ:2nm
ソースパワー(ターゲットに印加された電力):500W
チャンバー内圧力:0.3Pa
ターゲットと被加工体50との距離:300mm
次に、ECRプラズマCVD法により隔膜62の上に充填材36を次の成膜条件で成膜し、凹部34を充填材36で充填した(S108)。
充填材36の材料:DLC
充填材36の成膜厚さ:22nm
原料ガス:C(エチレン)
原料ガスの流量:80sccm
チャンバー内圧力:1.06Pa
マイクロ波パワー:200W
RF電力:180W
Vdc(被加工体に実効的に印加される直流電圧):−350V
充填材36も記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜されたが、充填材36の凹凸の段差は、記録層20の凹凸の段差よりも減少した。充填材36の表面の凹凸の段差は23nmだった。又、凹部34を充填する充填材36の上面の高さは記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致していた。
次に、バイアススパッタリング法により充填材36の上に被覆材42を次の成膜条件で成膜した(S110)。
被覆材42の材料:SiO
被覆材42の成膜厚さ:35nm
ソースパワー(ターゲットに印加された電力):500W
バイアスパワー(被加工体50に印加された電圧):150W
チャンバー内圧力:0.3Pa
ターゲットと被加工体50との距離:250mm
被覆材42も記録層20の凹凸パターンに倣って凹凸パターンで成膜された。被覆材42の表面の凹凸の段差は22nmだった。
次に、IBEにより加工用ガスとしてArガスを用いて、次の条件で充填材36における記録要素20Aの上の部分が露出するまで被覆材42をエッチングし、更に被覆材42における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さが記録要素20Aの上の隔膜62の上面の高さとほぼ一致するまで被覆材42をエッチングした(S112)。
Arガスの流量:16sccm
チャンバー内圧力:0.04Pa
加工用ガスの入射角:2°
ビーム電圧:700V
ビーム電流:1100mA
サプレッサー電圧:520V
エッチングを2分15秒間行った時点でエッチングを停止した。記録要素20Aの上の被覆材42は完全に除去された。一方、凹部34の上には、約2nmの厚さの被覆材42が残存した。表面の凹凸の段差は12nmだった。尚、この条件における被覆材42、充填材36のエッチングレートは以下のとおりである。
被覆材42(SiO):0.24nm/sec
充填材36(DLC):0.11nm/sec
次に、IBEによりOガス及びArガスの混合ガスを加工用ガスとして用いて、次の条件で記録要素20Aの上の余剰の充填材36を除去した(S114)。
ガスの流量:50sccm
Arガスの流量:3sccm
チャンバー内圧力:0.08Pa
加工用ガスの入射角:90°
ビーム電圧:500V
ビーム電流:400mA
サプレッサー電圧:400V
エッチングを10秒間行った時点でエッチングを停止した。記録要素20Aの上の充填材36は完全に除去された。一方、凹部34の上の被覆材42は残存した。表面の凹凸の段差は0.8nmだった。尚、この条件における充填材36、被覆材42、隔膜62のエッチングレートは以下のとおりである。
充填材36(DLC):1.26nm/sec
被覆材42(SiO):0.10nm/sec
隔膜62(TaSi):0.10nm/sec
次に、IBEにより加工用ガスとしてArガスを用いて、次の条件で記録要素20Aの上の隔膜62及び凹部34の上に残存する被覆材42を除去した(S116)。
Arガスの流量:16sccm
チャンバー内圧力:0.04Pa
加工用ガスの入射角:90°
ビーム電圧:500V
ビーム電流:500mA
サプレッサー電圧:400V
エッチングを4秒間行った時点でエッチングを停止した。記録要素20Aの上の隔膜62は完全に除去された。また、凹部34の上の被覆材42も完全に除去された。尚、この条件における隔膜62、被覆材42、充填材36のエッチングレートは以下のとおりである。
隔膜62(TaSi):0.35nm/sec
被覆材42(SiO):0.43nm/sec
充填材36(DLC):0.08nm/sec
このようにして得られた各サンプルの4箇所の部位において、表面における記録要素20Aの上の径方向の中央の上の部分とこれに隣接する凹部34の径方向の中央の上の部分との段差をAFM(原子間力顕微鏡)を用いて測定した。10枚のサンプルの段差の相加平均値は0.4nmであった。即ち、表面が充分に平坦化されていることが確認された。
[比較例]
上記実施例1及び2に対し、製造条件を変更して10枚の磁気記録媒体のサンプルを作製した。具体的には、隔膜21(62)及び被覆材42を成膜しなかった。又、充填材成膜工程(S108)において、充填材36を59nmの厚さで成膜した。尚、この厚さ(59nm)は、前記実施例1及び2の隔膜21(62)、充填材36及び被覆材42の合計の厚さと等しい。
次に、IBEにより加工用ガスとしてArガスを用いて、次の条件で記録要素20Aの余剰の充填材36を除去した。
Arガスの流量:16sccm
チャンバー内圧力:0.04Pa
加工用ガスの入射角:2°
ビーム電圧:700V
ビーム電流:1100mA
サプレッサー電圧:520V
エッチングを5分22秒間行った時点でエッチングを停止した。充填材36における記録層20の凹凸パターンの凹部34の上の部分の上面の高さは記録要素20Aの上面の高さとほぼ一致した。又、記録要素20Aの上には充填材36が残存していた。尚、充填材36のエッチング量は35nmであり、この条件における充填材36のエッチングレートは0.11nm/secである。
このようにして得られた各サンプルの4箇所の部位において、実施例1及び2と同様に表面における記録要素20Aの上の径方向の中央の上の部分とこれに隣接する凹部34の径方向の中央の上の部分との段差をAFM(原子間力顕微鏡)を用いて測定した。10枚のサンプルの段差の相加平均値は8nmであった。
ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアのような面記録密度が高い磁気記録媒体では、数nm〜十数nmのヘッド浮上高さが想定されている。上記のように、被覆材42を成膜しないで充填材36をエッチングした比較例では、想定されるヘッド浮上高さと表面の段差とが同程度であったのに対し、充填材36の上に被覆材42を成膜してから所定のエッチング条件で被覆材42、充填材36を順次エッチングした実施例1及び2では、想定されるヘッド浮上高さよりも表面の段差が著しく小さく抑制されていた。即ち、充填材の上に被覆材を成膜してから前記各実施形態で示されるエッチング条件で被覆材、充填材を順次エッチングすることで、表面を充分に平坦化できることが確認された。
本発明は、ディスクリートトラックメディアやパターンドメディアのような凹凸パターンの記録層を有する磁気記録媒体の製造に利用できる。
本発明の第1実施形態に係る磁気記録媒体の製造工程における被加工体の出発体の構造を模式的に示す断面図 同被加工体を加工して得られる磁気記録媒体の構造を模式的に示す径方向に沿う断面図 同磁気記録媒体の記録層の周辺の構造を拡大して示す径方向に沿う断面図 同磁気記録媒体の製造工程の概要を示すフローチャート 凹凸パターンの樹脂層が形成された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 記録層及び隔膜が凹凸パターンに加工された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同隔膜の上に充填材が成膜された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同充填材の上に被覆材が成膜された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同被覆材がエッチングされて記録要素の上の充填材が露出した同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同記録要素の上の充填材がエッチングされた同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 凹部の上に残存する被覆材及び記録要素の上の隔膜がエッチングされて表面が平坦化された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 本発明の第2実施形態に係る磁気記録媒体の製造工程における被加工体の出発体の構造を模式的に示す断面図 同被加工体を加工して得られる磁気記録媒体の構造を模式的に示す径方向に沿う断面図 同磁気記録媒体の記録層の周辺の構造を拡大して示す径方向に沿う断面図 同磁気記録媒体の製造工程の概要を示すフローチャート 記録層が凹凸パターンに加工された前記被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同記録層の上に隔膜が成膜された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同隔膜の上に充填材が成膜された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同充填材の上に被覆材が成膜された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同被覆材がエッチングされて記録要素の上の充填材が露出した同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同記録要素の上の充填材がエッチングされた同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 凹部の上に残存する被覆材及び記録要素の上の隔膜がエッチングされて表面が平坦化された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 本発明の第3実施形態に係る磁気記録媒体の製造工程において記録層の上に充填材が成膜された被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同充填材の上に被覆材が成膜された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同被覆材がエッチングされて記録要素の上の充填材が露出した同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 同記録要素の上の充填材がエッチングされた同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 凹部の上に残存する被覆材及び記録要素の上面近傍の部分がエッチングされて表面が平坦化された同被加工体の形状を模式的に示す径方向に沿う断面図 本発明の第4実施形態に係る磁気記録媒体の製造工程の概要を示すフローチャート
符号の説明
10、50…被加工体
12…基板
16…軟磁性層
18…配向層
20…記録層
20A…記録要素
21、62…隔膜
22…第1マスク層
24…第2マスク層
26…樹脂層
30、60…磁気記録媒体
34…凹部
36…充填材
38…保護層
40…潤滑層
42…被覆材
S102…被加工体の加工出発体用意工程
S104…樹脂層形成工程
S106…記録層加工工程
S108…充填材成膜工程
S110…被覆材成膜工程
S112…被覆材エッチング工程
S112A…被覆材予備エッチング工程
S112B…被覆材主エッチング工程
S114…充填材エッチング工程
S116…仕上平坦化工程
S118…保護層成膜工程
S120…潤滑層成膜工程
S202…隔膜成膜工程

Claims (10)

  1. 基板及び該基板の上に所定の凹凸パターンで形成され該凹凸パターンの凸部が記録要素を構成する記録層を有する被加工体の上に充填材を成膜し該充填材で前記凹凸パターンの凹部を充填する充填材成膜工程と、前記充填材の上に被覆材を成膜する被覆材成膜工程と、前記充填材における前記記録要素の上の部分が露出するまで前記被覆材をエッチングする被覆材予備エッチング工程と、前記被覆材のエッチングレートが前記充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により前記被覆材をエッチングする被覆材主エッチング工程と、前記充填材のエッチングレートが前記被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により前記記録要素の上面が露出し、且つ、前記被覆材が前記凹凸パターンの凹部の上に残存するように前記充填材をエッチングする充填材エッチング工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記充填材エッチング工程の後に、ドライエッチング法により前記被覆材及び前記記録要素をエッチングして前記凹凸パターンの凹部の上に残存する前記被覆材を除去する仕上平坦化工程が設けられたことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記充填材エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記被覆材主エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  5. 基板、該基板の上に所定の凹凸パターンで形成され該凹凸パターンの凸部が記録要素を構成する記録層及び該記録層における少なくとも前記記録要素の上面に形成された隔膜を有する被加工体の上に充填材を成膜し該充填材で前記凹凸パターンの凹部を充填する充填材成膜工程と、前記充填材の上に被覆材を成膜する被覆材成膜工程と、前記充填材における前記記録要素の上の部分が露出するまで前記被覆材をエッチングする被覆材予備エッチング工程と、前記被覆材のエッチングレートが前記充填材のエッチングレートと同じ又はこれよりも高いドライエッチング法により前記被覆材をエッチングする被覆材主エッチング工程と、前記充填材のエッチングレートが前記被覆材のエッチングレートよりも高いドライエッチング法により前記記録要素の上の前記隔膜の上面が露出し、且つ、前記被覆材が前記凹凸パターンの凹部の上に残存するように前記充填材をエッチングする充填材エッチング工程と、を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  6. 請求項5において、
    前記充填材エッチング工程の後に、ドライエッチング法により前記凹凸パターンの凹部の上に残存する前記被覆材及び前記記録要素の上の前記隔膜を除去する仕上平坦化工程が設けられたことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  7. 請求項5又は6において、
    前記充填材エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上の前記隔膜の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  8. 請求項5乃至7のいずれかにおいて、
    前記被覆材主エッチング工程の終了時において前記被覆材における前記凹凸パターンの凹部の上の部分の上面の高さと前記記録要素の上の前記隔膜の上面の高さとをほぼ一致させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記充填材はDLCであることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    前記被覆材主エッチング工程が前記被覆材予備エッチング工程を兼ねていることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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