JP2009102534A - プライマー組成物、土木建築構造体及び土木建築構造体の施工方法 - Google Patents

プライマー組成物、土木建築構造体及び土木建築構造体の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基体にプライマー組成物を塗布後一昼夜置いてラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を塗布するような塗り継ぎ時間を長く取った場合の層間接着性に優れかつ塗布のための可使時間の長いプライマー組成物、これを用いた土木建築構造体及びこれを用いる土木建築構造体の施工方法にある。
【解決手段】 ポリエーテルポリオール(a1)とジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)とジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(a2−2)との混合物からなるポリイソシアネート化合物(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A1)を水酸基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物(A2)とを反応させて得られるイソシアネート基及び不飽和二重結合含有ウレタン化合物(A)、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルからなる発泡触媒(B)を0.02〜0.5質量%未満含有すること。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ラジカル重合性不飽和樹脂被覆材をプライマー層に上塗りする際に、該被覆材を塗布するまでの塗り継ぎ時間を長時間取っても上塗り被覆層とプライマー層との層間接着性に優れる土木建築用プライマー組成物、土木建築構造体及び土木建築構造体の施工方法に関するものである。
従来から土木・建築分野では、基体へ樹脂を塗布する際に湿気硬化型ウレタンプライマー組成物が使用されている。
その場合に上層に使用する樹脂として、ラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を塗布する場合のプライマーとしては、ポリイソシアネート化合物、水酸基と不飽和二重結合基を有する化合物とを反応して得られる末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とするものが知られている。(特許文献1)
しかしながら、このプライマーは、塗布後一昼夜置く等塗り継ぎ時間を長時間取ってラジカル重合性樹脂被覆材を上塗りすると層間剥離するという問題、さらに、プライマーを塗布した際の乾燥時間(タックが取れるまでの時間)が短すぎるという問題があった。
また、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとの混合物を使用したウレタンプレポリマー、ビュウレットタイプ、イソシアヌレートタイプ、2官能プレポリマータイプのヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート、及びモルホリン骨格を分子内に有する3級アミン型反応促進剤とからなる一液反応型ポリウレタン樹脂系接着剤を床材と下地との接着に使用することが知られている。(特許文献2)
しかしながら、この接着剤は、塗布後一昼夜置く等塗り継ぎ時間を長く取ってラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を上塗りすると層間剥離するという問題、さらに、塗布後の塗り継ぎ時間が短いという問題があった。
特開平10−77444号公報 特開2003−129023号公報
本発明の目的は、基体にプライマー組成物を塗布後一昼夜置いてラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を塗布するような塗り継ぎ時間を長く取った場合にも、塗布したラジカル重合性不飽和樹脂被覆層とプライマー層との層間接着性に優れ、かつ塗布後の乾燥時間が適度な長さを有するプライマー組成物、これを用いた土木建築構造体及びこれを用いる土木建築構造体の施工方法にある。
本発明者らは、ラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を塗布する際のプライマー層表面が平滑であることに問題があるのではないかと考えてプライマーを研究した結果、特定の触媒を特定量使用することでプライマー表面が微凹凸にでき層間接着性の問題をある程度解決できることを見出したが、プライマー塗布後の乾燥時間が短すぎた。さらに研究した結果、乾燥時間の問題を特定のポリイソシアネート混合物を使用することで解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリエーテルポリオール(a1)とジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)とジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(a2−2)との混合物からなるポリイソシアネート化合物(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A1)と、水酸基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物(A2)とを反応させて得られるイソシアネート基及び不飽和二重結合含有ウレタン化合物(A)、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルからなる発泡触媒(B)を0.02〜0.5質量%未満含有することを特徴とするプライマー組成物、これを用いた土木建築構造体、及びこれを用いた土木建築構造体の施工方法を提供するものである。
本発明は、特定の発泡触媒を特定量添加することで塗布後のプライマー表面を微発泡させることにより微凹凸プライマー面を形成することができるので、基体にプライマー塗布後一昼夜置いて重合性不飽和樹脂被覆材を塗布しても層間接着性に優れる土木建築構造体を得ることができる。さらに、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネートをポリイソシアネートに混合して用いることで乾燥時間を適度に長く取ることができるので、プライマー塗布作業を丁寧に行うことができかつ層間接着性にも優れるプライマー組成物、土木建築構造体、及び土木建築構造体の施工方法を提供できる。
以下に本発明を更に説明する。
本発明で用いるポリエーテルポリオール(a1)とは、水酸基を2個有するポリエーテル化合物で、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、トリメチロールプロパン等の単鎖ポリオールとアルキレンオキサイド類(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等)を単独または併用して重合させたポリアルキレンエーテルポリオール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられ、その数平均分子量は、好ましくは300〜5000のものである。前記(a1)には前記単鎖ポリオールを併用しても良い。
本発明で用いるポリイソシアネート化合物(a2)は、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)とジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(a2−2)との混合物からなるものである。塗り継ぎ時間を長く取るためにジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)を含むものである。その混合割合は、好ましくはジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)/ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(a2−2)=15〜35質量%/85〜65質量%の混合物である。ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)が15〜35質量%をはずれると充分な乾燥時間(タックがなくなるまでの時間)が得られない。
この混合物であるポリイソシアネート化合物(a2)は、例えば、2,4/2,6=80/20異性体比のトリレンジイソシアネート(80/20TDI)、65/35TDI、2,4−100TDI、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(ピュアーまたはモノメリックMDI)とその異性体、ポリメリックMDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トランスーシクロヘキサ1,4−ジイソシアネート(CHDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、m−キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、p−フェニレンジイソシアネート(PPDI)、4,4’−ジフェニルメタントリイソシアネート等の単体若しくは混合物が塗り継ぎ時間の延長効果を損なわない範囲で併用しても良い。
さらに、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A1)の製造法は、前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート化合物(a2)とをNCO/OH比が好ましくは1.5以上、より好ましくは1.5〜4で反応させて得られるものである。
本発明で使用する水酸基と重合性不飽和二重結合基を有する化合物(A2)とは、好ましくは水酸基及び重合性不飽和二重結合を各々1個有する化合物であり、好ましくは水酸基含有(メタ)アクリル化合物(A2−1)及び/又は水酸基含有アリルエーテル化合物(A2−2)である。
本発明の水酸基含有アクリル化合物(A2−1)としては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の様な水酸基を2個有するアルコールのモノ(メタ)アクリレート類;トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3個以上の水酸基を有するアルコールの部分(メタ)アクリレート類が挙げられる。
水酸基含有アリルエーテル化合物(A2−2)としては、例えば、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレングリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物等が挙げられるが、水酸基を1個有するアリルエーテル化合物が好ましい。
本発明で使用するイソシアネート基及び重合性不飽和二重結合含有ウレタン化合物(A)の製造法は、前記イソシアネート基ウレタンプレポリマー(A1)と前記水酸基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物(A2)とを反応させルことで得られる、その反応比は、NCO/OH比で、好ましくは(A1)/(A2)=1.5〜10、より好ましくは1.5〜4.0である。遊離のイソシアネート基は、プライマー組成物固形分当たり5〜25重量%であることが好ましい。
前記のウレタン化合物(A)は、分子内に水酸基と不飽和二重結合を有する化合物(A2)により重合性不飽和二重結合基を導入するが、その含有量は、該ウレタン化合物(A)の固形分当たりの二重結合力価で好ましくは200〜5000、より好ましくは400〜1600である。ここで二重結合力価とは、ウレタン化合物(A)固形分重量/固形分中の二重結合数で計算されるものである。
前記ウレタン化合物(A)の固形分当たりの二重結合力価が、200より小さい場合は溶液の粘度が高くなり、プライマーとしての適正な粘度を越えて下地材への含浸性、塗装性が劣るものとなる。また、下地材に塗布したときプライマーの乾燥性が著しく遅くなると共に極端な場合は全く乾燥しないものとなりプライマーとしての機能を発揮しない。
逆に前記ウレタン化合物(A)中の固形分当たりの二重結合力価が、5000より大きい場合は、前述の粘度、乾燥性には支障がないが、樹脂中の二重結合の数が少なすぎるため、上層として塗布する重合性不飽和単量体を含有するラジカル重合性不飽和樹脂被覆材溶液をレドックス重合により硬化させる際に重合性不飽和樹脂被覆材中の二重結合との結合が希薄になり接着の向上には至らない。
本発明のプライマー組成物は、遊離のイソシアネート基及び不飽和二重結合を有したウレタン化合物(A)、発泡触媒(B)及び溶剤を含有した常温液状の溶液である。
本発明で使用する発泡触媒(B)は、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルからなるものである。前記発泡触媒(B)は前記エーテル化合物の誘導体であるジ(2,6−ジメチルモルホリノエチル)エーテルを含むものであっても良いが、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルを主成分とするものが好ましい。発泡触媒(B)の添加は、プライマー組成物の常温での湿気架橋反応の促進の際にプライマー表面に微発泡層を形成すること、及びラジカル重合性不飽和樹脂被覆材の塗布による塗り継ぎ時間を一昼夜と長く取っても変わらない層間接着性の付与に寄与するものである。
本発明で使用する発泡触媒(B)の添加量は、プライマー組成物中に0.02〜0.5質量%未満であり、好ましくは0.05〜0.4質量%である。0.5質量%以上の添加では発泡しすぎて微発泡表面のプライマー層とならず、次に塗布した重合性不飽和樹脂被覆材の硬化物表面平滑性が損なわれるし、0.02質量%より少ないと充分な層間接着性が得られない問題がある。
本発明のプライマー組成物の調製方法は、前記ウレタンプレポリマー(A1)と水酸基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物(A2)とをNCO/OH基比=1.5以上で反応させ、塗装性に適した粘度と乾燥性を得るために溶剤で適度に希釈して調製される。塗装性に適した粘度とは、20℃において1000cps以下が望ましい。希釈する固形分は、10〜60質量%以下が好ましい。
希釈剤として使用する溶剤は、ウレタン樹脂の希釈に用いる一般的な例えばトルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、セロソルブアセテート、ノルマルヘキサン、またビニル基を有するスチレン、ビニルトルエン、エチルアクリレート、メチルメタクリレート類の単体又は併用して用いることができる。
本発明のプライマー組成物の基体に塗布する塗布量は、基体の種類により異なるがコンクリート、モルタル、木材等の多孔質なものには、好ましくは0.2〜1.0kg/m2、表面が密な金属や高分子材料には、好ましくは0.05〜0.3kg/m2用いられる。
本発明のラジカル重合性不飽和樹脂被覆材とは、公知のレドックス重合反応で得られる不飽和基を有する不飽和樹脂と重合性不飽和単量体とからなるラジカル重合性不飽和樹脂組成物であり、この重合性不飽和単量体としては、例えばスチレン、ビニルトルエン、メチルスチレン、パラメチルスチレン、クロルスチレン、ジクロルスチレン、ビニルナフタレン、エチルビニルエーテル、メチルビニール、ケトンメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、グリシジルメタアクリレート等のビニル化合物及びジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、トリアリルシアヌレート等のアリル化合物、或いは不飽和オリゴマー等が挙げられ、これらに溶解する重合性不飽和樹脂が含まれているものである。
本発明でいうレドックス重合とは、ビニル重合において開始剤として用いる過酸化物の他に更に還元剤を存在させる重合法で酸化還元重合ともいう。還元剤には鉄やクロムイオン、亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン、ヒドラジンなどの水溶性のものの他に−SH、−SOH、−NHNH、−COCH(OH)等の基を含む有機金属化合物が用いられる。
前記重合性不飽和樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルウレタン樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル系共重合体、不飽和ポリエステルアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等の1種以上が用いられる。
硬化剤とは、有機過酸化物であり、例えばジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系等の公知の物が使用され、還元剤(硬化促進剤)には、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルトなどの有機金属塩を単体或いは併用して硬化形成させることができる。
本発明で使用する重合性不飽和樹脂被覆材には、補強材が含まれてもよく、例えばガラス繊維、炭素繊維、有機繊維、金属繊維等の繊維強化材を好ましくは10〜70質量%含まれるよう積層して使用することができる。
本発明の基体とは、コンクリート、モルタルなどこれらに類する建築、土木建築分野に一般的に用いられている下地、または金属、木材等の下地も挙げられる。また、これら基体としては、既に以前一般プライマーを介して塗布されたウレタン塗膜材、エポキシ塗膜材、重合性不飽和樹脂被覆材が形成されている既設の床、壁、天井、柱等基材の場合を含むものであり、また合成高分子系の敷物、例えばPVC製のタイル、シートまたはゴム製のタイル、シート或いはこれらに類似するタイル、シート状のものが接着剤で基材に貼られている既設のものも下地基体に含まれる。
本発明の土木建築構造体とは、ビル・マンションの屋上、ベランダ等建築物、橋げた、高架橋の床版、トンネルの側面、駐車場、水槽等土木物等が挙げられる。
本発明の施工方法は、前記基体に本発明のプライマーを塗布した後、少なくとも1時間程度放置してプライマーの表面が微発泡して凹凸を形成し乾燥した後であれば、1昼夜放置の後でも、ラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を塗布し硬化させることで樹脂硬化物の上塗層を形成することができる。微発泡層を有する塗布プライマー面とは、微細な凹凸であり、プライマー表面に光を当てみると光沢のない表面であるものである。また、本発明の乾燥時間とは、塗布プライマー表面のタックがなくなるまでの時間で、指触で粘着がなくなるまでの時間である。好ましくは50〜70分程度の乾燥時間であれば、塗布作業性に優れるものである。
次に、本発明を、実施例、比較例により詳細に説明するが本発明はこれら実施例に限定
されるものではない。以下において部は、特に断りのない限り、すべて重量基準であるも
のとする。
(実施例1)
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに樹脂設計値の二重結合力価3670、NCO/OH比1.92になるようにルプラネートM−5S(BASF(株)製:クルードMDI、ジフェニルメタン2,4−ジイソシアネート20%含有) 228部、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート70部、ハイプロックスRT−330(大日本インキ化学工業(株)製:ポリエーテルポリオール水酸基価510)42部、1,3−ブチレングリコール3部、トリメチロールプロパン9部、乾燥したトルエン326部、乾燥した酢酸エチル327部を仕込み80℃で5時間反応を行い湿気硬化型ウレタンプライマー溶液を得た。45℃以下で2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルをプライマー溶液に対して0.3質量%投入、溶解した。
プライマー溶液の性状は、外観:褐色液体、遊離NCO%:3.44(固形分当たり:9.8質量%)、粘度:20CPS(20℃)、固形分:35%であった。
(比較例1)
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに樹脂設計値の二重結合力価1430、NCO/OH基比2.59になるようにミリオネートMRー200(日本ポリウレタン(株)製:クルードMDI、ジフェニルメタン2,4−ジイソシアネート非含有)322部、2ーヒドロキシエチル(メタ)アクリレート39部、ハイプロックスRT−330(大日本インキ化学工業(株)製:ポリエーテルポリオール水酸基価510)68部、乾燥したトルエン397.5部、乾燥した酢酸エチル397.5部を仕込み80℃で5時間反応を行い湿気硬化型ウレタンプライマー溶液を得た。
プライマー溶液の性状は、外観:褐色液体、遊離NCO%:5.04(固形分当たり:14.4質量%)、粘度:65CPS(20℃)、固形分:35%であった。
(比較例2)
温度計、撹拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた2リットルの四つ口フラスコに樹脂設計値の二重結合力価3670、NCO/OH比1.92になるようにルプラネートM−5S(BASF(株)製:クルードMDI、ジフェニルメタン2,4−ジイソシアネート20%含有) 228部、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート70部、ハイプロックスRT−330(大日本インキ化学工業(株)製:ポリエーテルポリオール水酸基価510)42部、1,3−ブチレングリコール3部、トリメチロールプロパン9部、乾燥したトルエン326部、乾燥した酢酸エチル327部を仕込み80℃で5時間反応を行い湿気硬化型ウレタンプライマー溶液を得た。45℃以下で2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルをプライマー溶液に対して0.8質量%投入、溶解した。 プライマー溶液の性状は、外観:褐色液体、遊離NCO%:3.44(固形分当たり:9.8質量%)、粘度:20CPS(20℃)、固形分:35%であった。
1)<層間接着性試験方法>塗り継ぎ可能時間による(高温条件下)
(1) ウレタン防水材(JISA6021適合品)で得られたウレタンシート上に、実施例1のプライマー、及び比較例1、比較例2のプライマーを、0.2kg/m2の塗布量で塗布した。塗布プライマーの25℃での乾燥時間は、実施例1:1時間、比較例1:45分、比較例2:40分であった。
(2)60℃条件下にこれらウレタンシートを置き、プライマー塗布後4、8、16、24時間経過後に防水材用不飽和ポリエステル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製品:ポリライト FR―250M)、#450ガラスマット(1ply)を使用して前記実施例1、比較例1,2のプライマー層を有するウレタンシート上にFRP層を積層形成した。
(3)ウレタンシート層とFRP層の間の接着状態を剥離強度により評価した。(ウレタンシートをJIS K6854−2の180度剥離試験法に準拠して、引っ張り強度測定をした。)
結果を表1、表2、表3に示した。
Figure 2009102534
Figure 2009102534
Figure 2009102534
実施例1では、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルからなる発泡触媒(B)を0.3質量%含有することから、プライマー層を微発泡とすることができるが、比較例2のごとく0.8質量%ではプライマー層が激しく発泡し大きく凹凸が生じているため、重合性不飽和樹脂被覆材層とプライマー層との間で剥がれるものであった。
本発明は、特定の発泡触媒を特定量添加することで塗布後のプライマー表面に微発泡を生成させ微凹凸表面を形成することができるので、基体にプライマー塗布後一昼夜置いて重合性不飽和樹脂被覆材を塗布しても層間接着性に優れる土木建築構造体を得ることができる。さらに、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネートをポリイソシアネート混合物として用いることで乾燥時間を長く取ることができるので、塗布作業を丁寧に行うことができる。

Claims (5)

  1. ポリエーテルポリオール(a1)とジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート(a2−1)とジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(a2−2)との混合物からなるポリイソシアネート化合物(a2)とを反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(A1)を水酸基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物(A2)とを反応させて得られるイソシアネート基及び不飽和二重結合含有ウレタン化合物(A)、2,2’−ジモルホリノジエチルエーテルからなる発泡触媒(B)を0.02〜0.5質量%未満含有することを特徴とするプライマー組成物。
  2. 水酸基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物(A2)が、水酸基含有アクリル化合物及び/又は水酸基含有アリルエーテル化合物である請求項1に記載のプライマー組成物。
  3. 前記(a2−1)と(a2−2)との混合比が、質量基準で(a2−1)/(a2−2)=15質量%〜35質量%/85質量%〜65質量%の範囲である請求項1もしくは2に記載のプライマー組成物。
  4. 基体上に前記請求項1記載のプライマー組成物によって形成されたプライマー層を有し、前記プライマー層上にラジカル重合性不飽和樹脂被覆材によって形成された樹脂硬化物層を有する構造体であって、前記プライマー層の表面が微発泡していることを特徴とする土木建築構造体。
  5. 前記請求項1記載のプライマー組成物を基体上に塗布した後、該塗布プライマー層を微発泡硬化させ、次いで、該プライマー層上にラジカル重合性不飽和樹脂被覆材を塗布し、硬化させることによって樹脂硬化物層を形成することを特徴とする土木建築構造体の施工方法。
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