JP2009095195A - 電気接続箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体パネルにアース接続されるアース用バスバーをケース外部へ突出させている電気接続箱の防水性を高め内部回路材が収容されているケース内部への水の浸入を防ぐ。
【解決手段】車両に搭載される電気接続箱であって、ケース内部に収容された内部回路材と一端が接続され、ケースに設けた開口を通して外部に突出された他端側が車体パネルにアース接続されるアース用バスバーと、ケース内部に収容され、アース用バスバーをインサート成形して貫通させる端面部と、端面部より突出してアース用バスバーを隙間をあけて貫通させる筒部を備えた止水部品と、止水部品の筒部内面とアース用バスバーの外面との間に充填される止水材を備え、止水材の樹脂は、止水部品の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気接続箱に関し、詳しくは、車体パネルにアース接続されるアース用バスバーをケース内部から外部へ突出させている電気接続箱の防水性を高め、内部回路材の収容されているケース内部への水の浸入を防止するものである。
電気接続箱のケース内部に収容される内部回路材のアース接続構造として、本出願人は、特開2004−208429号公報(特許文献1)において、内部回路材と接続されたアース用バスバーをケース内部から外側に突出させ、これを車体パネルに直接アース接続する構造を提案している。
具体的には、図6に示すように、電気接続箱1のアッパーケース2とロアケース3で囲まれたケース内部に収容された内部回路材(図示せず)と接続されたアース用バスバー4を、アッパーケース2とロアケース3との隙間5から外側に突出させ、突出させたアース用バスバー4をブラケット6上面に延在させて共用ボルト(図示せず)にて車体パネル7に締結固定することにより、ケース固定とアース接続を同時に行っている。
しかし、前記のような電気接続箱1がエンジンルームなど車両の浸水領域に搭載される場合、外側に突出したアース用バスバー4の表面を伝って水が隙間5よりケース内部に浸入するおそれがある。この問題に対しては、例えば、特開平11−289171号公報(特許文献2)に記載されているように、ケースを形成する樹脂にアース用バスバー4をインサート成形してケースとアース用バスバー4との密着性を高める方法も考えられる。しかし、周囲の温度変化によりインサート成形部分の樹脂が膨張や収縮を繰り返すことで、アース用バスバー4と前記樹脂との間に隙間が生じ、この隙間から水がケース内部に浸入してしまうという問題がある。
特開2004−208429号公報 特開平11−289171号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、車体パネルにアース接続されるアース用バスバーをケース内部から外部へ突出させている電気接続箱の防水性を高め、内部回路材の収容されているケース内部への水の浸入を防止することを課題としている。
前記課題を解決するため、車両に搭載される電気接続箱であって、
ケース内部に収容された内部回路材と一端が接続され、前記ケースに設けた開口を通して外部に突出された他端側が車体パネルにアース接続されるアース用バスバーと、
前記ケース内部に収容され、前記アース用バスバーをインサート成形して貫通させる端面部と、該端面部より突出して前記アース用バスバーを隙間をあけて貫通させる筒部を備えた止水部品と、
前記止水部品の筒部内面と前記アース用バスバーの外面との間に充填される止水材を備え、
前記止水材の樹脂は、前記止水部品の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなることを特徴とする電気接続箱を提供している。
前記のように、アース用バスバーをインサート成形して貫通させる端面部と、該端面部より突出して前記アース用バスバーを隙間をあけて貫通させる筒部を備えた止水部品をケース内部に収容すると共に、前記止水部品の筒部内面と前記アース用バスバーの外面との間に、前記止水部品の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなる止水材を充填する構造としている。したがって、周囲の温度上昇によって熱膨張しにくい前記止水材が常にアース用バスバーと密着した状態で筒部を密封し、開口から浸入してきた水が端面部側へとさらに浸入するのを阻止することができる。
即ち、止水部品の端面部にアース用バスバーをインサート成形すると共に、該止水部品の筒部内を貫通する前記アース用バスバーの周囲に前記構成の止水材を充填するという二重の防水構造をとることにより、内部回路が収容されたケース内部への水の浸入を効果的に阻止して、内部基板のショートを防止することができる。
前記端面部と筒部からなる止水部品を形成する樹脂としては、例えば、ABS樹脂(熱膨張率:6×10−5〜13×10−5/℃)やナイロン樹脂(熱膨張率:7×10−5〜9×10−5/℃)などの熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
また、端面部にアース用バスバーをインサート成形した止水部品は、例えば、止水部品の射出成形金型の所定位置にアース用バスバーを予めセットした後、止水部品を形成する溶融状態の熱可塑性樹脂を前記金型内に射出して冷却固化させることにより得ることができる。
一方、アース用バスバーがインサート成形された前記止水部品の筒部内面と前記アース用バスバーとの間に充填される止水材は、前記のように止水部品を形成する樹脂よりも熱膨張率の低い樹脂から形成され、例えば、エポキシ樹脂(熱膨張率:2×10−5〜4×10−5/℃)やフェノール樹脂(熱膨張率:3×10−5/℃)などの熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
前記アース用バスバーを突出させる前記開口は前記ケースのアッパーケースとロアケースとの側壁接合面に設けられ、前記開口を通して外方へ突出したアース用バスバーは前記アッパーケースまたはロアケースの外面に突設したブラケットの表面に沿って延在し、該ブラケットとアース用バスバーとに連通したボルト穴が設けられ、アース接続とケース固定とが共用ボルトでなされるものとされ、
かつ、前記止水部品の筒部先端は前記開口を囲んでケースの側壁内面に当接されると共に、前記ケースの側壁より屈曲させた壁部の内面と前記筒部外周面との間にシールゴムリングが装着され、
さらに、前記アース用バスバーの一端が接続される内部回路材はアース回路用バスバーまたはプリント基板のアース回路であることが好ましい。
前記のように、アース用バスバーを突出させる開口をアッパーケースとロアケースの側壁接合面に設けることにより、前記アース用バスバーをアッパーケースとロアケースにより上下から押圧しながらグラツキのない安定した状態で外部に突出させることができ、アース用バスバーを突出させる開口の大きさを最小限に抑えることができる。したがって、開口からの水の浸入を抑制することが可能となると共に、アース用バスバーを挟み込んだ状態でアッパーケースとロアケースを組み付けるだけで、容易にアース用バスバーを外部に突出させることができるため、組み付け作業性も向上する。
また、前記のように、外部に突出させたアース用バスバーをブラケット表面に沿って延在させ、共用ボルトにてブラケットと一括で車体パネルに締結固定する構造としているため、少ない部品点数かつ省スペースでアース接続とケース固定を同時に行うことができ、組み付け作業性を向上させることができる。特に、アース用バスバーのアース接続をより確実に行うために、アッパーケースの外面に突設されたブラケットの下面側に前記アース用バスバーを延在させ、該アース用バスバーが車体パネルに密着した状態でボルト締結されることがより好ましい。
さらに、前記のように、止水部品の筒部先端を前記開口を囲んでケース側壁内面に当接させると共に、前記側壁より屈曲させた壁部の内面と前記筒部外周面との間にシールゴムリングを装着させることにより、ケース側壁ならびに壁部の内面と前記止水部品の外周面との間を密封状態として前記止水部品を所定位置に確実に固定すると共に、前記開口から浸入した水が止水部品の外周面側を通ってケース内部へ浸入するのを防止することができる。前記シールゴムリングの材質としては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などが好ましく用いられる。
また、前記のように、アース用バスバーの一端が接続される内部回路材はアース回路用バスバーまたはプリント基板のアース回路であることが多い。例えば、プリント基板のアース回路には短冊状のアース用バスバーの一端を半田接続している。該半田接続によりプリント基板に対して垂直方向に立設されたアース用バスバーは水平方向に屈曲させて前記止水部品の端面部側へ突出させている。
前記アッパーケースに設けられたコネクタ収容部の底壁部に、ケース内部圧がケース外部圧より大きくなった際に内部空気を放出できる空気抜き穴を、前記コネクタ収容部に嵌合されるコネクタに覆われる位置に設けていることが好ましい。
防水構造を備えた電気接続箱ではケース内部が密封状態となるため、温度上昇によってケース内の圧力が上昇し、該圧力がシール部分にかかることで防水性が保てなくなる場合がある。したがって、前記のように、アッパーケースに設けられたコネクタ収容部の底壁部に、ケース内部圧がケース外部圧より大きくなった際に内部空気を放出できる空気抜き穴を設けておくことにより、シール部分に過剰な負荷を与えることなくシール部分の防水性を保つことができる。
さらに、前記空気抜き穴を、コネクタ収容部に嵌合されるコネクタに覆われる位置に設けているため、空気抜き穴から放出された空気は前記コネクタの各端子に接続された電線の被覆と銅線との隙間を通って外部へ放出され、また、嵌合されるコネクタによって空気抜き穴が外部に露出されないことから、水が空気抜き穴からケース内部へ浸入することも防止できる。
また、アッパーケースとロアケースで囲まれたケース内部を前記アース用バスバーの突出箇所を含めてシール部材で密封するのが好ましい。前記開口だけでなくあらゆる隙間からの水の浸入を防止することができる。特に、ロアケースの底壁全周にわたって設けた溝に前記シール部材を充填し、アッパーケース組み付け時に、前記止水部品の端面部の下端を含めてアッパーケースの下端が全周にわたって前記シール部材に当接され、アッパーケースとロアケースとの間が密封されていることが好ましい。
前記シール部材の材質としては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などが好ましく用いられる。
前述したように、本発明によれば、アース用バスバーをインサート成形して貫通させる端面部と、該端面部より突出して前記アース用バスバーを隙間をあけて貫通させる筒部を備えた止水部品をケース内部に収容し、前記止水部品の筒部内面と前記アース用バスバーの外面との間に、前記止水部品の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなる止水材を充填する構造としているため、周囲の温度上昇によって熱膨張しにくい前記止水材が常にアース用バスバーと密着した状態で前記筒部を密封し、開口から浸入してきた水が端面部側へとさらに浸入するのを阻止することができる。即ち、止水部品の端面部にアース用バスバーをインサート成形すると共に、該止水部品の筒部内を貫通する前記アース用バスバーの周囲に前記構成の止水材を充填するという二重の防水構造をとることにより、内部回路が収容されたケース内部への水の浸入を効果的に阻止して、内部基板のショートを防止することができる。
また、前記のように、アッパーケースに設けられたコネクタ収容部の底壁部に、ケース内部圧がケース外部圧より大きくなった際に内部空気を放出できる空気抜き穴を設けておくことにより、温度上昇によりケース内の圧力が上昇した場合でも、空気を放出することでシール部分に過剰な負荷を与えることなくシール部分の防水性を保つことができる。また、前記空気抜き穴を、コネクタ収容部に嵌合されるコネクタに覆われる位置に設けているため、空気抜き穴から放出された空気は前記コネクタの各端子に接続された電線の被覆と銅線との隙間を通って外部へ放出されると共に、嵌合されるコネクタによって空気抜き穴が外部に露出されないため、水が空気抜き穴からケース内部へ浸入することも防止できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は、本発明の実施形態を示しており、浸水領域であるエンジンルームに電気接続箱10を搭載している。アッパーケース11とロアケース12(本実施形態ではナイロンアロイ製)で囲まれた電気接続箱10のケース内部には、導体パターン(図示せず)を形成したプリント基板13を内部回路材として収容している。該プリント基板13のアース回路(図示せず)に、銅合金からなる短冊状のアース用バスバー14の一端14aを半田接続している。
前記アース用バスバー14は、図2〜図5に示すようにL字状に屈曲させており、半田接続によりプリント基板13に対して垂直方向に立設されたアース用バスバー14が水平方向に屈曲されて電気接続箱10の外部へ突出され、アース用バスバー14の他端側14bを車体パネル30にアース接続している。
具体的には、ケース内部には、前記水平方向に屈曲されたアース用バスバー14をインサート成形して貫通させる端面部15aと、端面部15aより突出してアース用バスバー14を隙間をあけて貫通させる筒部15bからなる止水部品15を収容している。また、止水部品15の筒部15b内面とアース用バスバー14の外面との間には、止水部品15の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなる止水材16を充填しており、本実施形態においては、止水部品15をナイロンアロイ(PA66/PPEアロイ)から形成する一方、止水材16を一液性エポキシ配合樹脂から形成している。
止水部品15の筒部15b内を貫通させたアース用バスバー14を、アッパーケース11とロアケース12との側壁11a、12a接合面に設けた開口17を通して電気接続箱10の外部に突出させ、アッパーケース11外面に突出したブラケット18の下面に沿って延在させている。ブラケット18の下面に沿って延在させた他端側のアース用バスバー14bはブラケット18の下面形状より若干小さめの略相似形状に加工し、ブラケット18のボルト穴18aと連通したボルト穴14cを設けている。したがって、図4に示すように、共用ボルト19で車体パネル30に締結固定することにより、ケース固定とアース接続が同時に行えるようにしている。
また、止水部品15の筒部15bの先端を、開口17を囲んでアッパーケース11およびロアケース12の側壁11a、12a内面に当接させると共に、側壁11a、12aより屈曲させた壁部11b、12bの内面と筒部15b外周面との間にシールゴムリング20を装着している。本実施形態においては、シールゴムリング20をエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)から形成している。
また、ロアケース12の底壁全周に設けた溝12cにシール部材21を充填しており、アッパーケース11を組み付けた際に、止水部品の端面部15aの下端15a−1およびアッパーケース11の下端11cが全周にわたってシール部材21に当接してアッパーケース11とロアケース12との間が密封されるようにしている。本実施形態においては、シール部材21をエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)から形成している。
一方、アッパーケース11には、コネクタ40(本実施形態においては雌コネクタ40)を嵌合するためのコネクタ収容部22を設けており、コネクタ収容部22に収容されるコネクタ40の各端子41(本実施形態においては雌端子41)がプリント基板13に半田接続された各端子23(本実施形態においては雄端子23)に嵌合することによりコネクタ接続される。
また、コネクタ収容部22の底壁部22aには、ケース内部圧がケース外部圧より大きくなった際に内部空気を放出できる空気抜き穴22bをコネクタ40で覆われる位置に設けており、本実施形態では、底壁部22aの中央付近に設けている。なお、空気抜き穴の位置、数は本実施形態に限定されない。
さらに、コネクタ40を防水コネクタとしており、コネクタハウジング42の空隙にパッキン材43を充填している。
以下、電気接続箱10の組み付けについて説明する。
まず、図3(A)に示すように、アース用バスバー14を端面部15aにインサート成形した止水部品15を作製する。インサート成形は、止水部品15の射出成形金型に予めアース用バスバー14をセットした後、止水部品15を形成する溶融樹脂を前記金型内に射出し冷却固化させることにより行なうことができる。
次に、図3(B)に示すように、アース用バスバー14を端面部15aにインサート成形した止水部品15の筒部15b内面とアース用バスバー14外面との間に止水材16を充填する。止水材16の充填量は、筒部15b全長にわたって充填してもよいが、本実施形態においては端面部15aから筒部15b全長の1/2程度の位置まで充填している。
続いて、図3(C)に示すように、筒部15bの外周面にシールゴムリング20を装着すると共に、アース用バスバー14の一端14aをプリント基板13のアース回路に半田接続する。
さらに、前記アース用バスバー14を半田接続したプリント基板13を、アッパーケース11内に組み付けてネジ24で締結固定し、さらに、シール部材21が溝12cに充填されたロアケース12と前記アッパーケース11とを組み付けてロック結合することにより、図2に示す電気接続箱10が得られる。
この際、アース用バスバー14はアッパーケース11とロアケース12との接合面の開口17より突出し、突出したアース用バスバー14がブラケット18の下面に沿って延在した状態となっている。また、止水部品15の筒部15b先端は開口17を囲んでアッパーケース11およびロアケース12の側壁11a、12a内面に当接させていると共に、側壁11a、12aより屈曲させた壁部11b、12bの内面と筒部15b外周面との間がシールゴムリング20で密封され、さらに、ロアケース12底壁側のシール部材21によって、アッパーケース11とロアケース12との間が全周にわたって密封された状態となっている。
前記のように、アース用バスバー14をインサート成形して貫通させる端面部15aと、端面部15aより突出してアース用バスバー14を隙間をあけて貫通させる筒部15bを備えた止水部品15をケース内部に収容し、止水部品15の筒部15b内面とアース用バスバー14の外面との間に、止水部品15の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなる止水材16を充填する構造としているため、周囲の温度上昇によって熱膨張しにくい止水材16が常にアース用バスバー14と密着した状態で筒部15bを密封し、開口17より浸入してきた水が端面部15a側へとさらに浸入するのを阻止することができる。即ち、止水部品15の端面部15aにアース用バスバー14をインサート成形すると共に、止水部品15の筒部15b内を貫通するアース用バスバー14の周囲に前記構成の止水材16を充填するという二重の防水構造をとることにより、内部回路が収容されたケース内部への水の浸入を効果的に阻止して、内部基板のショートを防止することができる。
また、前記のように、アース用バスバー14を突出させる開口17をアッパーケース11とロアケース12の側壁11a、12a接合面に設けることにより、アース用バスバー14をアッパーケース11とロアケース12により上下から押圧しながらグラツキのない安定した状態で外部に突出させることができ、アース用バスバー14を突出させる開口17の大きさを最小限に抑えることができる。したがって、開口17からの水の浸入を抑制できると共に、アース用バスバー14を挟み込んだ状態でアッパーケース11とロアケース12を組み付けるだけで、容易にアース用バスバーを外部に突出させることができるため、組み付け作業性も向上する。
また、前記のように、外部に突出させたアース用バスバー14をブラケット18下面に沿って延在させ、共用ボルト19にて一括で車体パネル30に締結固定する構造としているため、少ない部品点数かつ省スペースでアース接続とケース固定を同時に行うことができ、組み付け作業性を向上させることができる。
さらに、前記のように、止水部品15の筒部15b先端を、開口17を囲んでアッパーケース11およびロアケース12の側壁11a、12aの内面に当接させると共に、前記側壁11a、12aよりそれぞれ屈曲させた壁部11b、12bの内面と筒部15b外周面との間にシールゴムリング20を装着させることにより、側壁11a、12aならびに壁部11b、12bの内面と止水部品15の外周面との間を密封状態として止水部品15を所定位置に確実に固定すると共に、開口17から浸入した水が止水部品15の外周面側を通ってケース内部へ浸入するのを防止することができる。
また、前記のように、アッパーケース11とロアケース12で囲まれたケース内部をアース用バスバー14の突出箇所を含めてシール部材21で密封することにより、開口17だけでなくあらゆる隙間からの水の浸入を防止することができる。
さらに、前記のように、アッパーケース11に設けられたコネクタ収容部22の底壁部22aに、ケース内部圧がケース外部圧より大きくなった際に内部空気を放出できる空気抜き穴22bを設けておくことにより、温度上昇によりケース内の圧力が上昇した場合でも、空気を放出することでシール部分に過剰な負荷を与えることなくシール部分の防水性を保つことができる。また、空気抜き穴22bを、コネクタ収容部22aに嵌合されるコネクタ40に覆われる位置に設けているため、空気抜き穴22bから放出された空気はコネクタ40の各端子41に接続された電線の被覆と銅線との隙間を通って外部へ放出されると共に、嵌合されたコネクタ40によって空気抜き穴22bが外部に露出されないことから、水が空気抜き穴22bからケース内部へ浸入することも防止できる。
本実施形態の電気接続箱の分解斜視図である。 (A)は電気接続箱の平面図であり、(B)はA−A断面図である。 (A)はアース用バスバーを端面部にインサート成形した止水部品の断面図、(B)は(A)の止水部品に止水材を充填した状態の断面図、(C)は(B)の止水部品の筒部外周面にシールゴムリングを装着し、アース用バスバーの一端をプリント基板のアース回路に半田接続した状態の正面図である。 ブラケットの下面に沿って延在させたアース用バスバーを共用ボルトにて車体パネルに締結固定している状態の断面図である。 コネクタ収容部にコネクタを嵌合させた状態の電気接続箱を示し、(A)は電気接続箱の平面図であり、(B)はB−B断面図である。 従来例を示す図面である。
符号の説明
10 電気接続箱
11 アッパーケース
11a 側壁
11b 壁部
11c 下端
12 ロアケース
12a 側壁
12b 壁部
12c 溝
13 プリント基板
14 アース用バスバー
14a 一端
14b 他端
14c ボルト穴
15 止水部品
15a 端面部
15a−1 下端
15b 筒部
16 止水材
17 開口
18 ブラケット
18a ボルト穴
19 共用ボルト
20 シールゴムリング
21 シール部材
22 コネクタ収容部
22a 底壁部
22b 空気抜き穴
23 雄端子
24 ネジ
30 車体パネル
40 雌コネクタ
41 雌端子

Claims (3)

  1. 車両に搭載される電気接続箱であって、
    ケース内部に収容された内部回路材と一端が接続され、前記ケースに設けた開口を通して外部に突出された他端側が車体パネルにアース接続されるアース用バスバーと、
    前記ケース内部に収容され、前記アース用バスバーをインサート成形して貫通させる端面部と、該端面部より突出して前記アース用バスバーを隙間をあけて貫通させる筒部を備えた止水部品と、
    前記止水部品の筒部内面と前記アース用バスバーの外面との間に充填される止水材を備え、
    前記止水材の樹脂は、前記止水部品の樹脂より熱膨張率が低い樹脂からなることを特徴とする電気接続箱。
  2. 前記アース用バスバーを突出させる前記開口は前記ケースのアッパーケースとロアケースとの側壁接合面に設けられ、前記開口を通して外方へ突出したアース用バスバーは前記アッパーケースまたはロアケースの外面に突設したブラケットの表面に沿って延在し、該ブラケットとアース用バスバーとに連通したボルト穴が設けられ、アース接続とケース固定とが共用ボルトでなされるものとされ、
    かつ、前記止水部品の筒部先端は前記開口を囲んでケースの側壁内面に当接されると共に、前記ケースの側壁より屈曲させた壁部の内面と前記筒部外周面との間にシールゴムリングが装着され、
    さらに、前記アース用バスバーの一端が接続される内部回路材はアース回路用バスバーまたはプリント基板のアース回路である請求項1に記載の電気接続箱。
  3. 前記アッパーケースに設けられたコネクタ収容部の底壁部に、ケース内部圧がケース外部圧より大きくなった際に内部空気を放出できる空気抜き穴が、前記コネクタ収容部に嵌合されるコネクタに覆われる位置に設けられている請求項2に記載の電気接続箱。
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