JP2009092317A - 吸収式冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮式冷凍装置を駆動するエンジンの排熱で駆動される吸収式冷凍装置において、圧縮式冷凍装置側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御することで、圧縮式冷凍装置の効率の向上と、冷凍システム全体のイニシャルコスト及びランニングコストの低減を両立させる。
【解決手段】蒸発器の出口の被冷却流体温度が外気温度と圧縮式冷凍装置Xの凝縮温度に基づいて算出される目標温度以下となった場合に、吸収器4の冷媒吸収能力を減少させる制御を行なうと同時に、冷媒ポンプ13を停止させ又は循環冷媒流量を減少させることで吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を減少させる。また、上記温度が目標温度以上となった場合には、吸収器4の冷媒吸収能力を減少させると同時に、冷媒ポンプ13を運転し又は循環冷媒流量を増加させることで吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を増加させる。
【選択図】図1

Description

本願発明は、圧縮式冷凍装置を駆動するエンジンの排熱で駆動される吸収式冷凍装置に関するものである。
従来の空冷吸収式冷凍装置は、吸収器で冷媒蒸気を吸収しながら溶液を空冷フィンで冷却する直接空冷方式であり、吸収器では、冷媒蒸気の吸収と吸収溶液の冷却を同時に行うことからその性能向上には気液界面の拡大が重要である。しかし、そのためには、上下の吸収器ヘッダーや吸収器伝熱管の壁面に流れる溶液に吸収させる冷媒蒸気の圧力損失を低下させるための大口径伝熱管、また蒸発器との冷媒蒸気連絡管の大口径化等が必要であって、装置の小型化への制約が大きい。
これに対して、吸収器に流入する溶液を空冷冷却器で過冷却し、吸収器内では単に冷媒蒸気を吸収させるだけで、吸収熱は過冷却された溶液の顕熱で取り去る間接空冷(溶液分離冷却)方式は、吸収器が従来よりも小型化されるので、小型の空冷吸収式冷凍装置では最も有利な方式と考えられる。
そして、この間接空冷方式の空冷吸収式冷凍装置をエンジンの排熱を利用して駆動すれば、装置の小型化と低コスト化が図れるので、従来の単に温熱を利用する形態から、温熱を冷熱に変換して利用する形態へ簡単に変更でき、排熱の有効利用が促進され、省エネ、CO2削減に大きく寄与できるものと考えられる。
ところで、この間接空冷方式の空冷吸収式冷凍装置の従来例としては、例えば、特許文献1に示されるものがあるが、この従来例のものでは、吸収器としては溶液を噴霧する方式のものを採用しているが、2重効用サイクルで、且つバーナにより溶液を加熱する従来の直火方式であり、排熱を利用した例は見当たらない。
また、エンジンで圧縮式冷凍装置を駆動し、その排熱で吸収式冷凍装置を駆動し、その冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却することで圧縮式冷凍装置の性能を向上させるようにした吸収式冷凍装置と圧縮式冷凍装置との組み合わせた冷凍システムの従来例としては、例えば、特許文献2に示されるものなど、多数の例がある。
特開平7−98163号公報 特開平9−53864号公報
ところで、エンジンで駆動される圧縮式冷凍装置と、その排熱で駆動される吸収式冷凍装置を組み合せたシステムにおいて、上掲の従来例では、単にその排熱を利用した吸収式冷凍装置の冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却するようにしたものである。
ところが、外気温度が低下した場合とか、圧縮式冷凍装置が部分負荷となった場合には、該圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度(即ち、凝縮温度)が低下することから、特に外気温度の低下と圧縮式冷凍装置の部分負荷とが重なった場合には、この圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度の低下が大きくなるため、吸収式冷凍装置の蒸発温度、もしくは蒸発器の出口における被冷却流体温度(圧縮式冷凍装置の冷媒温度)も低下し、該蒸発温度もしくは被冷却流体温度が予め設定される値(即ち、外気温と圧縮式冷凍装置の負荷に基づいて設定される温度値)よりも低下したような場合には、吸収式冷凍装置の冷凍能力が余剰状態となり、該吸収式冷凍装置側の冷媒に無駄が生じることになる。
一方、外気温が上昇した場合や、圧縮式冷凍装置の負荷が増加した場合には、圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度が上昇するため、吸収式冷凍装置の蒸発温度、もしくは蒸発器の出口における被冷却流体温度も上昇し、該蒸発温度もしくは被冷却流体温度が予め設定される値よりも上昇したような場合には、吸収式冷凍装置の冷凍能力が不足する状態となることから、冷凍能力を迅速に高める必要がある。
従って、大能力の排熱駆動の吸収式冷凍装置を設置することなく圧縮式冷凍装置の効率を向上させてランニングコストの低減を図るためには、圧縮式冷凍装置側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御することが必要である。
然るに、従来は、単にエンジンの排熱を利用した吸収式冷凍装置の冷熱で圧縮式冷凍装置の冷媒を過冷却するのみで、圧縮式冷凍装置側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するという考えはなく、従って、イニシャルコスト及びランニングコストの低減を図るという点において改善の余地がある。
そこで本願発明は、圧縮式冷凍装置を駆動するエンジンの排熱で駆動される吸収式冷凍装置において、圧縮式冷凍装置側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御することで、圧縮式冷凍装置の効率の向上と、冷凍システム全体のイニシャルコスト及びランニングコストの低減を両立させ得るようにした吸収式冷凍装置を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、圧縮式冷凍装置を駆動するエンジンの排熱を受けて作動する発生器と、凝縮器と、下部の冷媒溜りに溜まった冷媒を冷媒ポンプで上部へ循環させて散布し蒸発させる蒸発器と、流下液膜式の吸収器と、該吸収器に入る吸収溶液を過冷却する空冷過冷却器を備えた排熱駆動の吸収式冷凍装置において、上記蒸発器の上記冷媒溜りの容量を一定量に設定し余剰冷媒は上記吸収器の下部の希溶液溜りに流入させる一方、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させることで上記吸収器の能力を増減して吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものとし、上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度が外気温度と上記圧縮式冷凍装置の凝縮温度に基づいて算出される目標温度以下となった場合に、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて該吸収器の冷媒吸収能力を減少させる制御を行なうと同時に、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させて、上記蒸発器への冷媒の流入を停止させ又は冷媒の流入量を減少させることで吸収式冷凍装置の冷凍能力を減少させる一方、上記温度が上記目標温度以上となった場合には、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて該吸収器の冷媒吸収能力を増加させる制御を行なうと同時に、上記冷媒ポンプを運転し又は循環している冷媒流量を増加させて、上記蒸発器へ冷媒を流入させ又は冷媒の流入量を増加させることで吸収式冷凍装置の冷凍能力を増加させる制御を行なうことを特徴としている。
係る構成によれば、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて上記吸収器の冷媒吸収能力を増減し吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものとすることで、エンジンによって駆動される圧縮式冷凍装置の負荷に影響されることがないことから、冷凍能力の制御に際して排熱の入力制御を特に必要とせず、制御の簡略化によって低コスト化が可能となる。
また、上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度が上記外気温度と上記圧縮式冷凍装置の凝縮温度に基づいて算出される目標温度以下となった場合に、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて該吸収器の冷媒吸収能力を減少させる制御を行なうと同時に、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させ、上記蒸発器への冷媒の流入を停止させ又は冷媒の流入量を減少させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を減少させることで、該吸収式冷凍装置の冷凍能力を上記圧縮式冷凍装置側の過冷却要求度に対応させることができる。この場合、上記蒸発器下部の上記冷媒溜りの余剰冷媒は、上記吸収器の下部の上記希溶液溜りに流入して該希溶液溜り内の希溶液と混合され、これによって溶液の濃度変化が抑制される。
一方、上記温度が上記目標温度以上となった場合には、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて上記吸収器の冷媒吸収能力を増加させると同時に、上記冷媒ポンプを運転し又は循環している冷媒流量を増加させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を増加させる制御を行なうことで、上記圧縮式冷凍装置の冷媒の過冷却温度が増加し、該圧縮式冷凍装置の性能が、上記の制御を行なわない通常状態よりも向上することになる。
以上の相乗効果として、上記圧縮式冷凍装置の効率の向上と、冷凍システム全体のイニシャルコスト及びランニングコストの低減が両立されることになる。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度と、上記冷媒ポンプを運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度を、同一温度又は異なる温度としたことを特徴としている。
係る構成によれば、例えば、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度と上記冷媒ポンプを運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度を同一温度とした場合には、これを異なる温度とする場合に比して制御の簡略化、延いては装置の低コスト化が図れるが作動が繁雑となる。また、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度と上記冷媒ポンプを運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度を異なる温度とした場合、例えば、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度を、上記冷媒ポンプを運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度よりも低く設定した場合には、冷凍能力の増加制御がより早期に開始され、迅速な冷凍能力の増加が実現される。
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記目標温度を、外気温度のみに基づいて算出することを特徴としている。
係る構成によれば、例えば、上記目標温度を外気温度と上記圧縮式冷凍装置の凝縮温度に基づいて算出する場合に比して、制御の簡略化及び制御の迅速化が図れることになるが、精密さに欠けることになる。
本願の第4の発明では、上記第1、第2又は第3の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記冷媒ポンプの停止又は循環している冷媒流量の減少制御、及び上記冷媒ポンプの運転又は循環している冷媒流量の増加制御を、上記蒸発器の出口側における被冷却流体温度に代えて、上記蒸発器における冷媒の蒸発温度の検出値を用いて行なうことを特徴としている。
係る構成によれば、上記吸収式冷凍装置の冷凍能力の制御を該吸収式冷凍装置側における制御のみで実現できることから、制御系の構成が簡略化され、延いては装置の低コスト化が図れることになる。
本願の第5の発明では、上記第1、第2、第3又は第4の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記吸収式冷凍装置の運転・停止を上記発生器の溶液温度で制御するものとし、上記エンジンが停止状態であっても上記溶液温度が所定温度以上で且つ上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒貯留能力に余裕がある場合には該冷媒溜まりが満杯となるまで吸収式冷凍装置を運転し、又は溶液ポンプのみを運転し、上記発生器の溶液温度が上記所定温度以下になれば、上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒貯留能力に余裕があっても上記吸収式冷凍装置の運転を停止し、又は上記溶液ポンプの運転を停止することを特徴としている。
係る構成によれば、上記エンジンが停止状態であっても、冷媒の発生が可能な状態で且つ上記冷媒溜まりへの冷媒の貯留が可能な場合には、該冷媒溜まりに冷媒が溜められることから、無効冷媒量を少なくして冷媒の有効利用を図ることができる。
本願の第6の発明では、上記第1、第2、第3、第4又は第5の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記凝縮器から上記蒸発器に至る配管途中に冷媒タンクと冷媒電磁弁を順次設け、上記吸収式冷凍装置が運転中で且つ上記冷媒ポンプが停止しているときに上記冷媒電磁弁を閉として該冷媒タンクに冷媒を溜める一方、上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒量が減少したときには上記冷媒電磁弁を開として上記冷媒タンクの冷媒を上記冷媒溜まりに補充することを特徴としている。
係る構成によれば、上記吸収式冷凍装置が運転中で且つ上記冷媒ポンプが停止しているとき、即ち、上記凝縮器において液冷媒が生成されているが、吸収式冷凍装置に要求される冷凍能力が低く、上記冷媒ポンプが停止して上記蒸発器への冷媒供給が行なわれていないような場合においては、上記凝縮器からの液冷媒が余剰状態にあるため、この余剰冷媒を上記冷媒タンクに溜めることで、無効冷媒量を可及的に少なくすることができる。
一方、上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒量が減少したとき、即ち、上記吸収式冷凍装置の冷凍能力の増加が要求され、吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて吸収器の冷媒吸収能力を増加させ、これに伴って上記冷媒ポンプが運転され、上記冷媒溜まりの冷媒量が減少し、冷媒の補充が要求されるような場合には、上記冷媒タンクの冷媒が上記冷媒溜まりに補充されることで、このような冷媒の補充が行なわれない場合に比して、上記蒸発器への循環冷媒量が更に増加し、上記吸収式冷凍装置の冷凍能力の増加要求に対する応答性が向上し、その結果、吸収式冷凍装置の冷凍能力を圧縮式冷凍装置の運転条件の変化に対応させる制御が容易となる。
本願の第7の発明では、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記空冷過冷却器に備えられたファンの発停又は風量の増減によって上記吸収器に流入する上記過冷却溶液の温度を変化させることで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、過冷却溶液の温度を変化させての冷凍能力の制御が、間接空冷方式の特性を生かして、上記ファンの発停又は風量の増減によって極めて容易且つ迅速に行なえることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置の能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第8の発明では、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の発明に係る吸収式冷凍装置において、上記空冷過冷却器の入口側又は出口側に設けた流量調整弁によって上記吸収器に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、冷凍能力の制御が、流量調整弁による過冷却溶液の流量調整によって極めて容易且つ迅速に行なえることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置の能力を限界まで利用することが可能となる。
本願の第9の発明では、上記第1、第2、第3、第4、第5又は第6の発明に係る吸収式冷凍装置において、冷媒蒸気を吸収した上記吸収器からの希溶液と、上記発生器で冷媒蒸気を発生し且つ溶液熱交換器での熱交換によって温度が低下した濃溶液との混合溶液を吸引及び吐出する溶液ポンプの流量を増減することで冷凍能力を制御することを特徴としている。
係る構成によれば、上記溶液ポンプの流量を増減させることで、容易且つ迅速に冷凍能力を制御できることから、吸収式冷凍装置の能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置の能力を限界まで利用することが可能となる。
以上の結果、本願発明の吸収式冷凍装置によれば、圧縮式冷凍装置側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御することで、圧縮式冷凍装置の効率の向上と、冷凍システム全体のイニシャルコスト及びランニングコストの低減を両立させることができる。
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
I:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムは、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
上記吸収式冷凍装置Zは、冷媒として水(HO)を、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を採用するとともに、排温水を加熱源として用いた排熱駆動式の空冷吸収式冷凍装置であって、吸収希溶液を熱交換器1aにおいて排温水で加熱して冷媒蒸気と吸収濃溶液を生成させる発生器1と、該発生器1から管路51を通して流入される冷媒蒸気を凝縮させて冷媒液とする凝縮器2と、該凝縮器2から管路52を通して下部の冷媒溜り17に流入される冷媒液を管路63に設けられた冷媒ポンプ13により被冷却流体(即ち、次述の圧縮式冷凍装置Xの凝縮器23から出る冷媒)が内部に流れているプレート式熱交換器3aの上部側に循環させ、そのプレート面に散布してこれを蒸発させる蒸発器3と、上記蒸発器3で生成された冷媒蒸気を吸収させて吸収希溶液を生成させる流下液膜式の吸収器4と、上記発生器1へ管路53を通して流入される吸収希溶液と該発生器1から管路54を通して流出する吸収濃溶液をプレート式熱交換器5aにおいて熱交換させる溶液熱交換器5と、上記溶液熱交換器5からの吸収濃溶液と上記吸収器4の下部に設けた希溶液溜り16の吸収希溶液との混合溶液を管路55を通して流入させてこれを過冷却して上記吸収器4に流入させるファン7を備えた空冷式の溶液冷却器6と、上記吸収器4からの吸収希溶液を上記溶液熱交換器5を介して上記発生器1に流入させる溶液ポンプ9を備えて構成される。
ここで、上記蒸発器3と吸収器4は一体の躯体15内に収められており、上記蒸発器3の下部に設けられた上記冷媒溜り17から溢れた冷媒は、上記躯体15の底壁を流れて上記吸収器4の下部に設けられた上記希溶液溜り16に流入し、該希溶液溜り16内の吸収希溶液に混合される。これによって、上記発生器1で発生する冷媒量の増減で溶液濃度が大きく変化するのが防止され、過度の濃縮による蒸発器での冷媒凍結や発生器での溶液の結晶が回避できる。
上記圧縮式冷凍装置Xは、エンジン26によって駆動される圧縮機21と蒸発器22と凝縮器23と膨張弁24及び四路弁25を管路で接続して構成される。そして、上記凝縮器23で凝縮して流出する液冷媒は、管路61を介して上記吸収式冷凍装置Z側の上記蒸発器3のプレート式熱交換器3aにその下端側から流入し、その上端側から管路62を介して上記蒸発器22側へ流出するが、その際、上記吸収式冷凍装置の蒸発器3のプレート式熱交換器3aにおいて過冷却される。
そして、上記吸収式冷凍装置Zを上記圧縮式冷凍装置Xのエンジン26の排温水を熱源として駆動させるために、上記エンジン26の冷却水循環系と上記発生器1の熱交換器1aとが管路57,58によって接続されている。
以上のように構成された冷凍システムは以下のように作動する。
先ず、上記圧縮式冷凍装置Xにおいては、上記エンジン26によって上記圧縮式冷凍装置Xの圧縮機21を駆動し、該圧縮機21から吐出されたガス冷媒を上記凝縮器23において凝縮させて液冷媒とするとともに、該液冷媒をさらに上記吸収式冷凍装置Z側の上記蒸発器3において過冷却し、この過冷却冷媒を上記蒸発器22において蒸発させて室内の冷房を行なう。この場合、上記凝縮器23からの液冷媒を過冷却することで、その冷凍能力の向上が図られるものである。
一方、上記吸収式冷凍装置Zにおいては、上記エンジン26からの排温水を受けて、上記発生器1で上記吸収器4からの吸収希溶液が加熱され、冷媒蒸気と吸収濃溶液が生成される。上記発生器1で発生した冷媒蒸気は、ファン8を備えた空冷式の上記凝縮器2において凝縮され、液冷媒とされる。
ここで、上記凝縮器2からの液冷媒は、上記管路52を通して上記蒸発器3の下部に設けた上記冷媒溜り17に流入される。そして、上記冷媒溜り17に流入された冷媒は、上記冷媒ポンプ13によって上記蒸発器3の上記プレート式熱交換器3aの上部側に循環され、該プレート式熱交換器3aの上部に散布器(図示省略)によって均等に散布され、該熱交換器3aの表面に沿って流下する間に蒸発して冷媒蒸気を発生する。また、このとき、その蒸発熱によって上記プレート式熱交換器3a内を流れる上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒を過冷却する。
一方、上記吸収器4においては、上記空冷過冷却器6において過冷却された吸収希溶液が散布器(図示省略)からプレート4aに均等に散布され、該プレート4aに沿って流下する間に上記蒸発器3からの冷媒蒸気を吸収して吸収希溶液とされ、上記希溶液溜り16に貯留される。
上記希溶液溜り16には、上記吸収器4において冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液と、上記蒸発器3から冷媒溜まり17の貯留量以上となった場合に流入する未蒸発冷媒からなる混合溶液が貯留されるとともに、この混合溶液は上記溶液ポンプ9によって上記発生器1側へ供給される。この際、上記溶液熱交換器5において、上記吸収器4側からの吸収希溶液と上記発生器1で生成された吸収濃溶液との間での熱交換によって熱回収が行なわれ、希溶液の温度を上げて濃溶液の温度を下げる。
そして、この吸収式冷凍装置Zにおいては、その冷凍能力が、上記吸収器4における吸収能力の調整によって増減制御される。即ち、上記吸収器4の吸収能力を高めて吸収希溶液への冷媒蒸気の吸収作用を高めることで、上記蒸発器3における蒸発能力(即ち、圧縮式冷凍装置X側の冷媒に対する過冷却能力)が高められ、結果的に吸収式冷凍装置Z全体としての冷凍能力が高められるものである。
ところで、既述のように、上記圧縮式冷凍装置Xの冷凍能力は、上記凝縮器23から出た冷媒の過冷却度によって変化し、過冷却度が高いほど冷凍能力が高くなる関係にある。従って、圧縮式冷凍装置Xの能力向上という点では、上記吸収式冷凍装置Zの冷熱によって上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒をできるだけ過冷却すればよいことになり、そのためには、上記圧縮式冷凍装置Xの冷凍能力に対応した過冷却温度を達成できるような能力の吸収式冷凍装置Zを組み合わせれば良いことになる。
ところが、外気温度が低下した場合とか、圧縮式冷凍装置が部分負荷となった場合には、該圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度(即ち、凝縮温度)が低下することから、特に外気温度の低下と圧縮式冷凍装置の部分負荷とが重なった場合には、この圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度の低下が大きくなるため、吸収式冷凍装置の蒸発温度、もしくは蒸発器の出口における被冷却流体温度(圧縮式冷凍装置の冷媒温度)も低下し、該蒸発温度もしくは被冷却流体温度が予め設定される値(即ち、外気温と圧縮式冷凍装置の負荷に基づいて設定される温度値)よりも低下したような場合には、吸収式冷凍装置の冷凍能力が余剰状態となり、該吸収式冷凍装置側の冷媒に無駄が生じることになる。
一方、外気温が上昇した場合や、圧縮式冷凍装置の負荷が増加した場合には、圧縮式冷凍装置の凝縮器出口の冷媒温度が上昇するため、吸収式冷凍装置の蒸発温度、もしくは蒸発器の出口における被冷却流体温度も上昇し、該蒸発温度もしくは被冷却流体温度が予め設定される値よりも上昇したような場合には、吸収式冷凍装置の冷凍能力が不足する状態となることから、吸収器への過冷却温度もしくは流量を増加させると同時に蒸発器への冷媒流量を増加させて冷凍能力を迅速に高める必要がある。
従って、大能力の排熱駆動の吸収式冷凍装置を設置することなく圧縮式冷凍装置の効率を向上させてランニングコストの低減を図るためには、圧縮式冷凍装置側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御することが必要である。
そこで、この実施形態においては、これらの事情を考慮して、圧縮式冷凍装置X側の運転条件の変化に対応させて吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を制御することで、大能力の排熱駆動の吸収式冷凍装置Zを設置することなく圧縮式冷凍装置Xの効率を向上させてランニングコストの低減を図るようにしている。
このような制御を実現するために、この実施形態では、間接空冷吸収式の特性を利用して、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度を変化させることで上記吸収器の冷媒吸収能力を増減して吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものとし、係る構成の下で、上記蒸発器3の出口における被冷却流体の温度が外気温度と上記圧縮式冷凍装置Xの凝縮温度に基づいて算出される目標温度以下となった場合に、上記吸収器4に流入する過冷却溶液の温度を変化させて該吸収器4の冷媒吸収能力を減少させる制御を行なうと同時に、
上記冷媒ポンプ13を停止させ又は循環している冷媒流量を減少させて、上記蒸発器3への冷媒の流入を停止させ又は冷媒の流入量を減少させることで上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を減少させる。
また、上記温度が上記目標温度以上となった場合には、上記吸収器4に流入する過冷却溶液の温度を変化させて該吸収器4の冷媒吸収能力を増加させると同時に、上記冷媒ポンプ13を運転し又は循環している冷媒流量を増加させて、上記蒸発器3へ冷媒を流入させ又は冷媒の流入量を増加させることで上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を増加させるように制御する。
具体的には、上記蒸発器3の出口側に温度センサ18を設けて該出口側における上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒の過冷却温度を検出する一方、上記圧縮式冷凍装置Xの上記凝縮器23の出口側の管路61に温度センサ19を設けて凝縮器温度(即ち、冷媒の凝縮温度)を検出するとともに、外気温センサ20を設けて外気温を検出するようにしている。
そして、上記温度センサ19で検出される凝縮器温度と上記外気温センサ20で検出される外気温に基づいて、上記吸収式冷凍装置Zの上記蒸発器3の出口側の目標温度(目標過冷却温度)を設定し、この目標温度と上記温度センサ18で検出される上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒温度(即ち、実際の過冷却温度)を比較し、該冷媒温度が上記目標温度となるように、上記吸収式冷凍装置Zによる過冷却度、即ち、吸収式冷凍装置Zに要求される冷凍能力を制御するものである。なお、ここでは実際の過冷却温度を上記圧縮式冷凍装置X側の冷媒温度として検出しているが、これに限定されるものではなく、例えば、上記蒸発器3における冷媒の蒸発温度を検出して用いることもできる。
この吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の具体的な制御は以下の通りである。
即ち、上記蒸発器3の出口における冷媒の温度が外気温度と上記圧縮式冷凍装置Xの凝縮温度に基づいて算出される目標温度以下となった場合は、上記空冷過冷却器6に設けられた上記ファン7の発停によって、あるいは該ファン7の風量を増減させることによって上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の温度を変化させて該吸収器4の冷媒吸収能力を減少させる制御を行なうと同時に、上記蒸発器3への冷媒の流入を停止させ又は冷媒の流入量を減少させて吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を減少させる。この結果、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を上記圧縮式冷凍装置X側の過冷却要求度に対応させることができる。この場合、上記蒸発器3の下部の上記冷媒溜り17の余剰冷媒は、上記吸収器4の下部の上記希溶液溜り16に流入して該希溶液溜り16内の希溶液と混合され、これによって溶液の濃度変化が抑制される。
一方、上記温度が上記目標温度以上となった場合には、上記吸収器4に流入する過冷却溶液の温度を変化させて上記吸収器4の冷媒吸収能力を減少させると同時に、上記冷媒ポンプ13を運転し又は循環している冷媒流量を増加させて吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を増加させる制御を行なうことで、上記圧縮式冷凍装置Xの冷媒の過冷却温度が増加し、該圧縮式冷凍装置Xの性能が、上記制御を行なわない通常状態よりも向上することになる。
以上の相乗効果として、上記圧縮式冷凍装置の効率の向上と、冷凍システム全体のイニシャルコスト及びランニングコストの低減が両立されることになる。
尚、この実施形態では、上記冷媒ポンプ13を停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度と、上記冷媒ポンプ13を運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度を同一温度としているが、本願発明はこれに限定されるものではなく、異なる温度とすることもできる。例えば、上記冷媒ポンプ13を停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度と上記冷媒ポンプ13を運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度を異なる温度とした場合、例えば、上記冷媒ポンプ13を停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度を、上記冷媒ポンプ13を運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度よりも低く設定した場合には、冷凍能力の増加制御がより早期に開始され、迅速な冷凍能力の増加が実現される。
また、この実施形態では、上記目標温度を、外気温度と上記圧縮式冷凍装置Xの凝縮温度に基づいて算出するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、上記目標温度を外気温度のみに基づいて算出することもでき、係る構成によれば、例えば、上記実施形態の場合に比して、制御の簡略化及び制御の迅速化が図れる。
II:第2の実施形態
図2には、本願発明の第2の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムは、上記第1の実施形態に係る冷凍システムと基本構成を同じにするものであって、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
そして、この実施形態に係る冷凍システムが上記第1の実施形態に係る冷凍システムと異なる点は、上記第1の実施形態では、上記吸収式冷凍装置Zにおいて、上記凝縮器2からの液冷媒の全量を、上記管路管路52を介して上記蒸発器3の下部に設けた上記冷媒溜り17に流入させるようにしていたのに対して、この第2の実施形態では、上記管路52の途中に、冷媒タンク14と冷媒電磁弁10を設け、上記冷媒電磁弁10を閉とすることで上記冷媒タンク14に冷媒を溜めることができ、また該冷媒電磁弁10を開とすることで上記冷媒タンク14に貯留した冷媒を上記冷媒溜り17側へ流入させるようにした点である。
このように構成することで、例えば、上記吸収式冷凍装置Zが運転中で且つ上記冷媒ポンプ13が停止しているとき、即ち、上記凝縮器2において液冷媒が生成されているが、吸収式冷凍装置Zに要求される冷凍能力が低く、上記冷媒ポンプ13が停止して上記蒸発器3への冷媒供給が行なわれていないような場合においては、上記凝縮器2からの液冷媒が余剰状態にあるため、この余剰冷媒を上記冷媒タンク14に溜めることで、無効冷媒量を可及的に少なくすることができる。
一方、上記蒸発器3の下部の上記冷媒溜まり17の冷媒量が減少したとき、即ち、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の増加が要求され、これに伴って上記冷媒ポンプ13が運転され、上記冷媒溜まり17の冷媒量が減少し、冷媒の補充が要求されるような場合には、上記冷媒タンク14の冷媒が上記冷媒溜まりに補充されることで、このような冷媒の補充が行なわれない場合に比して、上記蒸発器3への循環冷媒量が更に増加し、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力の増加要求に対する応答性が向上し、その結果、吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を圧縮式冷凍装置Xの運転条件の変化に対応させる制御が容易となるものである。
尚、上記以外の構成及び作用効果は上記第1の実施形態の場合と同様であるので、ここでは図2の各構成部材に図1の各構成部材に対応させて同一の符号を付した上で、該第1の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
III:第3の実施形態
図3には、本願発明の第3の実施形態に係る冷凍システムが示されている。この冷凍システムも、上記第1の実施形態に係る冷凍システムと基本構成を同じにするものであって、排熱駆動の吸収式冷凍装置Zと圧縮式冷凍装置Xを組み合わせて構成される。
そして、この実施形態に係る冷凍システムが上記第1の実施形態に係る冷凍システムと異なる点は、上記第1の実施形態では、上記吸収式冷凍装置Zにおいて、上記吸収器4の冷媒吸収能力の制御を、上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の温度を調整することで行なっていたのに対して、この第2の実施形態では、上記吸収器4の冷媒吸収能力の制御を、上記空冷過冷却器6を循環する過冷却溶液の流量を調整することで行なうようにした点である。
即ち、この第3の実施形態においては、上記空冷過冷却器6の入口側に流量調整弁11を、又は出口側に流量調整弁12を設け、該流量調整弁11又は流量調整弁12によって、上記吸収器4に流入する過冷却溶液の流量を変化させるようにしている。さらに、上記溶液ポンプ9の流量を増減させることで、上記吸収器4に流入する過冷却溶液の流量を変化させるようにしている。
このように、上記吸収器4に流入する過冷却溶液の流量を、上記各流量調整弁11又は流量調整弁12の開度調整と上記溶液ポンプ9の流量調整によって増減制御することで、上記吸収器4の冷媒吸収能力、延いては、上記吸収式冷凍装置Zの冷凍能力を極めて容易且つ迅速に行なうことができ、この結果、上記吸収式冷凍装置Zの能力制御範囲を最少能力まで低下させることができ、延いては、圧縮式冷凍装置Xの能力を限界まで利用することが可能となる。
上記以外の構成及び作用効果は上記第1の実施形態の場合と同様であるので、ここでは図3の各構成部材に図1の各構成部材に対応させて同一の符号を付した上で、該第1の実施形態における該当説明を援用し、ここでの説明を省略する。
本願発明の第1の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。 本願発明の第2の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。 本願発明の第3の実施の形態に係る吸収式冷凍装置のシステム図である。
符号の説明
1 ・・発生器
2 ・・凝縮器
3 ・・蒸発器
4 ・・吸収器
5 ・・溶液熱交換器
6 ・・空冷過冷却器
7 ・・ファン
8 ・・ファン
9 ・・溶液ポンプ
10 ・・冷媒電磁弁
11 ・・流量調整弁
12 ・・流量調整弁
14 ・・冷媒タンク
14a ・・堰
15 ・・躯体
16 ・・希溶液溜り
17 ・・冷媒溜り
18 ・・温度センサ
19 ・・温度センサ
20 ・・外気温センサ
21 ・・圧縮機
22 ・・蒸発器
23 ・・凝縮器
24 ・・膨張弁
25 ・・四路弁
26 ・・エンジン
30 ・・制御器
X ・・圧縮式冷凍装置
Z ・・吸収式冷凍装置

Claims (9)

  1. 圧縮式冷凍装置を駆動するエンジンの排熱を受けて作動する発生器と、凝縮器と、下部の冷媒溜りに溜まった冷媒を冷媒ポンプで上部へ循環させて散布し蒸発させる蒸発器と、流下液膜式の吸収器と、該吸収器に入る吸収溶液を過冷却する空冷過冷却器を備えた排熱駆動の吸収式冷凍装置であって、
    上記蒸発器の上記冷媒溜りの容量を一定量に設定し余剰冷媒は上記吸収器の下部の希溶液溜りに流入させる一方、
    上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させることで上記吸収器の能力を増減して吸収式冷凍装置の冷凍能力を制御するものとし、
    上記蒸発器の出口における被冷却流体の温度が外気温度と上記圧縮式冷凍装置の凝縮温度に基づいて算出される目標温度以下となった場合に、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて該吸収器の冷媒吸収能力を減少させる制御を行なうと同時に、上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させて、上記蒸発器への冷媒の流入を停止させ又は冷媒の流入量を減少させることで吸収式冷凍装置の冷凍能力を減少させる一方、
    上記温度が上記目標温度以上となった場合には、上記吸収器に流入する過冷却溶液の温度及び/又は過冷却溶液の流量を変化させて該吸収器の冷媒吸収能力を増加させる制御を行なうと同時に、上記冷媒ポンプを運転し又は循環している冷媒流量を増加させて、上記蒸発器へ冷媒を流入させ又は冷媒の流入量を増加させることで吸収式冷凍装置の冷凍能力を増加させる制御を行なうことを特徴とする吸収式冷凍装置。
  2. 上記冷媒ポンプを停止させ又は循環している冷媒流量を減少させる場合の目標温度と、上記媒ポンプを運転させ又は循環している冷媒流量を増加させる場合の目標温度を、同一温度又は異なる温度としたことを特徴とする請求項1記載の吸収式冷凍装置。
  3. 上記目標温度を、外気温度のみに基づいて算出することを特徴とする請求項1又は2記載の吸収式冷凍装置。
  4. 上記冷媒ポンプの停止又は循環している冷媒流量の減少制御、及び上記冷媒ポンプの運転又は循環している冷媒流量の増加制御を、上記蒸発器の出口側における被冷却流体温度に代えて、上記蒸発器における冷媒の蒸発温度の検出値を用いて行なうことを特徴とする請求項1、2又は3記載の吸収式冷凍装置。
  5. 上記吸収式冷凍装置の運転・停止を上記発生器の溶液温度で制御するものとし、
    上記エンジンが停止状態であっても上記溶液温度が所定温度以上で且つ上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒貯留能力に余裕がある場合には該冷媒溜まりが満杯となるまで吸収式冷凍装置を運転し、又は溶液ポンプのみを運転し、
    上記発生器の溶液温度が上記所定温度以下になれば、上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒貯留能力に余裕があっても上記吸収式冷凍装置の運転を停止し、又は上記溶液ポンプの運転を停止することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の吸収式冷凍装置。
  6. 上記凝縮器から上記蒸発器に至る配管途中に冷媒タンクと冷媒電磁弁を順次設け、
    上記吸収式冷凍装置が運転中で且つ上記冷媒ポンプが停止しているときに上記冷媒電磁弁を閉として該冷媒タンクに冷媒を溜める一方、
    上記蒸発器下部の上記冷媒溜まりの冷媒量が減少したときには上記冷媒電磁弁を開として上記冷媒タンクの冷媒を上記冷媒溜まりに補充することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の吸収式冷凍装置。
  7. 上記空冷過冷却器に備えられたファンの発停又は風量の増減によって上記吸収器に流入する上記過冷却溶液の温度を変化させることで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の吸収式冷凍装置。
  8. 上記空冷過冷却器の入口側又は出口側に設けた流量調整弁によって上記吸収器に流入する過冷却溶液の流量を変化させることで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の空冷吸収式冷凍装置。
  9. 冷媒蒸気を吸収した上記吸収器からの希溶液と、上記発生器で冷媒蒸気を発生し且つ溶液熱交換器での熱交換によって温度が低下した濃溶液との混合溶液を吸引及び吐出する溶液ポンプの流量を増減することで冷凍能力を制御することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の吸収式冷凍装置。
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