JP2009091434A - 中間膜用重合性組成物、中間膜及び透明積層体 - Google Patents

中間膜用重合性組成物、中間膜及び透明積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性に優れており、かつ衝撃音や低周波音等の種々の振動や騒音を効果的に遮蔽する透明積層体を得ることができる中間膜用重合性組成物、並びに該中間膜用重合性組成物を用いた中間膜及び透明積層体を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリレートモノマーと、(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能なビニル系モノマーとを含むモノマー成分を含有し、該モノマー成分の共重合体のガラス転移温度Tgが−70〜0℃の範囲にあり、上記モノマー成分100重量部に対して、セルロース樹脂5〜80重量部と、架橋剤0.001〜25重量部と、光重合開始剤0.001〜10重量部とをさらに含有する、中間膜用重合性組成物、並びに該中間膜用重合性組成物に光を照射することにより得られた中間膜及び透明積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、合わせガラスなどの透明積層体の中間膜を形成するのに用いられる中間膜用重合性組成物に関し、より詳細には、透明性に優れており、かつ衝撃音や低周波音等の種々の振動や騒音を効果的に遮蔽する透明積層体を得ることを可能とする中間膜用重合性組成物、並びに該中間膜用重合性組成物を用いた中間膜及び透明積層体に関する。
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラス破片の飛散が少なく安全であるため、自動車等の車両、航空機、建築物等の窓ガラス等として広く使用されている。
合わせガラスとしては、少なくとも一対のガラス間に、例えばポリビニルアセタール樹脂からなる中間膜を介在させ、一体化させた合わせガラス等が挙げられる。上記ポリビニルアセタール樹脂としては、液状可塑剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂等が用いられている。
近年、軽量化やコスト等の問題から、合わせガラス全体の厚さを薄くしたり、ガラス板の代わりにポリカーボネート板等の透明樹脂板を用いたりする試みがなされてきている。しかし、合わせガラス全体の厚さを薄くした場合には、衝撃音や低周波音等の種々の振動や騒音を遮蔽する性能が低下するという問題があった。さらに、透明樹脂板を用いた場合には、中間膜が液状可塑剤を含むと、中間膜中の液状可塑剤が透明樹脂板を白化させ、透明性が低下するという問題もあった。
このような問題を解決するために、例えば、下記の特許文献1には、特定のポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含む2種の可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜が積層された合わせガラス用中間膜が開示されている。一方の可塑化ポリビニルアセタール樹脂膜が多量の液状可塑剤を含むことにより、遮音性の低下が防止されるとされている。しかしながら、中間膜が多量の液状可塑剤が含む場合には、低温できわめて過酷な環境下では液状可塑剤が硬化し、遮音性や強度が低下しがちであった。
また、下記の特許文献2には、塩素化ポリエチレン、ニトリルブタジエンゴム等の極性側鎖を有するベースポリマー材料に、塩素化パラフィン、スルフェンアミド系誘電体物質、液状ゴム材料等を配合してなる組成物が開示されている。該組成物では、振動や騒音の遮蔽性能に優れているとされている。
しかしながら、特許文献2に記載の組成物を用いて中間膜を作製した場合には、透明性が低かった。よって、この中間膜は、特に高い透明性が求められている自動車等の車両のガラスに用いることができなかった。
また、特許文献3には、(メタ)アクリレート系の光重合性組成物を用いた防振材中間膜等の粘弾性製品が開示されている。この光重合性組成物を用いた中間膜では、液状可塑剤による透明樹脂板の白化の問題は生じない。しかしながら、該中間膜では、振動や騒音を充分に遮蔽することができなかった。さらに、中間膜の粘着性が非常に高く、中間膜のガラス板や透明樹脂板等への貼り合せ作業が困難なことがあった。
特開平5−310449号公報 特開平11−80562号公報 特開平3−84007号公報
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、透明性に優れており、かつ衝撃音や低周波音等の種々の振動や騒音を効果的に遮蔽する透明積層体を得ることができる中間膜用重合性組成物、並びに該中間膜用重合性組成物を用いた中間膜及び透明積層体を提供することにある。
本発明によれば、(メタ)アクリレートモノマーと、前記(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能なビニル系モノマーとを含むモノマー成分を含有し、該モノマー成分の共重合体のガラス転移温度Tgが−70〜0℃の範囲にあり、前記モノマー成分100重量部に対して、セルロース樹脂5〜80重量部と、架橋剤0.001〜25重量部と、光重合開始剤0.001〜10重量部とをさらに含有することを特徴とする、中間膜用重合性組成物が提供される。
本発明に係る中間膜は、本発明の中間膜用重合性組成物に光を照射することにより得られる。
本発明に係る透明積層体は、本発明の中間膜が透明板に挟持されていることを特徴とする。
本発明によれば、中間膜用重合性組成物が上記特定のモノマー成分、セルロース樹脂、架橋剤及び光重合開始剤を上記特定の割合で含み、かつモノマー成分の共重合体のTgが上記特定の範囲にあるので、本発明の中間膜用重合性組成物を用いることにより、透明性に優れており、かつ衝撃音や低周波音等の種々の振動や騒音を効果的に遮蔽する透明積層体を提供することができる。
以下、本発明を詳述する。
本発明に係る中間膜用重合性組成物は、モノマー成分100重量部と、セルロース樹脂5〜80重量部と、架橋剤0.001〜25重量部と、光重合開始剤0.001〜10重量部とを含む。
上記モノマー成分は、(メタ)アクリレートモノマーと、該(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能なビニル系モノマーとを含む。
上記(メタ)アクリレートモノマーとしては特に限定されず、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの(メタ)アクリレートモノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリレートモノマーとしては、他の材料との相溶性が高いため、炭素数2〜18のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、炭素数2〜10のアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。
上記(メタ)アクリルモノマーと共重合可能なビニル系モノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸、カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシアルキル(メタ)アクリレート類等のカルボキシル基含有ビニルモノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニルモノマー;(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルラウリロラクタム、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレートなどの窒素含有ビニルモノマー等が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ビニル系モノマーとしては、他の材料との相溶性が高く、取扱性が高められるため、(メタ)アクリル酸が好ましい。
上記(メタ)アクリレートモノマーと、上記ビニル系モノマーとの配合割合としては特に限定されないが、上記(メタ)アクリレートモノマーと上記ビニル系モノマーとの合計100重量%中、上記ビニル系モノマーの配合量の好ましい下限は1重量%、好ましい上限は40重量%である。上記ビニル系モノマーを1〜40重量%の範囲内とすることで、透明積層体とした場合に中間膜のガラス板や透明樹脂板への接着性が確保される。上記ビニル系モノマーの配合量より好ましい下限は3重量%、より好ましい上限は30重量%である。
上記モノマー成分の共重合体すなわち上記(メタ)アクリレートモノマーと上記ビニル系モノマーとを含む混合物を共重合して得られた共重合体のガラス転移温度Tgは、−70〜0℃の範囲にある。モノマー成分の共重合体のTgが−70℃未満であると、高温環境条件において、外部の騒音等を効果的に遮蔽することができないことがある。上記モノマー成分の共重合体のTgが0℃を超えても、外部の騒音等を効果的に遮蔽することができないことがある。上記モノマー成分の共重合体のTgは、例えば昇温速度5℃/分で10Hzのせん断モードにて動的粘弾特性を測定した際のtanδのピーク温度を求めることにより得られる。ここで、Tgとは、ガラス転移温度を意味する。
上記セルロース樹脂として特に限定されず、例えば、メチルセルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、ヒドロキシプロピルセルロース樹脂等が挙げられる。上記セルロース樹脂としては、上記モノマー成分等との相溶性と、得られる中間膜の透明性に優れることから、エチルセルロース樹脂であることが好ましい。
上記セルロース樹脂を上記特定の範囲で配合することにより、本発明の中間膜用重合性組成物を用いて構成された中間膜を備える透明積層体において、所定の範囲において充分な損失係数を確保することができる。具体的には、0〜40℃及び振動数2000〜5000Hzにおける損失係数を少なくとも0.1以上とすることができる。セルロース樹脂を使用しなかった場合は、所定の範囲において、特に0〜40℃及び振動数2000〜5000Hzの全範囲において損失係数0.1以上を達成することが困難となる。さらに、セルロース樹脂を用いることで、中間膜用重合性組成物及び中間膜の粘着性を低減させ、取扱性を向上させることもできる。よって、本発明の中間膜用重合性組成物を用いて中間膜を作製すると、高い遮音性と、高い取扱性とを同時に実現することができる。
上記モノマー成分100重量部に対して、上記セルロース樹脂は5〜80重量部の範囲で配合される。セルロース樹脂の配合量が5重量部未満であると、0〜40℃及び振動数2000〜5000Hzの全範囲において損失係数0.1以上を達成することが困難なことがあり、さらに粘着性が高くなり中間膜として製膜することが困難なことがある。また、セルロース樹脂の配合量が80重量部を超えると、0〜40℃及び振動数2000〜5000Hzの全範囲において損失係数0.1以上を達成することが困難なことがあったり、透明積層体とした場合に中間膜のガラス板や透明樹脂板への接着性が低下したりすることがある。セルロース樹脂の配合量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は50重量部である。
上記架橋剤としては特に限定されず、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの架橋剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記モノマー成分100重量部に対して、上記架橋剤は0.001〜25重量部の範囲で配合される。特に、上記架橋剤の配合量が0.001〜25重量部であると、透明性に優れた中間膜を得ることができる。架橋剤の配合量が0.001重量部未満であると、高温環境条件において中間膜として形状を保持することができないことがある。上記架橋剤の配合量が25重量部を超えると、透明積層体とした場合に中間膜のガラス板や透明樹脂板への接着性が低下することがある。架橋剤の配合量のより好ましい下限は0.01重量部、より好ましい上限は15重量部である。
上記光重合開始剤としては特に限定されず、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン[ダロキュア2959:メルク社製];2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン[ダロキュア1173:メルク社製];メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン[イルガキュア651:チバガイギー社製]、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン[イルガキュア184:チバガイギー社製]等のアセトフェノン系重合開始剤;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系重合開始剤;その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナート等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記モノマー成分100重量部に対して、上記光重合開始剤は0.001〜10重量部の範囲で配合される。光重合開始剤の配合量が0.001重量部未満であると、光重合を開始できないことがあり、10重量部を超えると、0〜40℃及び振動数2000〜5000Hzの全範囲において損失係数0.1以上を達成することが困難なことがあったり、上記(メタ)アクリレートモノマーと上記ビニル系モノマーの共重合体の分子量分布が広くなるため、粘着性が高くなり中間膜として製膜することが困難になったりすることがある。光重合開始剤の配合量のより好ましい下限は0.01重量部、より好ましい上限は15重量部である。
本発明に係る中間膜用重合性組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、粘着付与樹脂、増粘剤、チキソ性付与剤、増量剤、充填剤等の添加剤をさらに含有していてもよい。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変成テルペン樹脂、水添石油樹脂、C及びC系石油樹脂、クマロン樹脂等が挙げられる。なかでも、光重合時の重合阻害を引き起こさず、また、少量の添加で損失係数を向上できるので、水添石油樹脂が好適である。
本発明に係る中間膜は、上記中間膜用重合性組成物に光を照射することにより得られる。本発明の中間膜用重合性組成物に光が照射されると、中間膜用重合性組成物の光重合が進行する。
本発明の中間膜用重合性組成物を光重合する際に用いる光源としては特に限定されないが、波長420nm以下に発光分布を有する光源、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。なかでも、光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光するとともに、光重合開始剤以外の組成物成分の光吸収が少なく内部まで光が透過し、膜厚の厚い中間膜を製造できるので、ケミカルランプが好適である。
上記光源による光照射強度は、上記モノマー成分から得られるアクリル系共重合体の重合度を左右する因子であり、目的製品の性能毎に適宜制御することができ、特に限定されない。通常、アセトフェノン基を有する開裂型の光重合開始剤を配合した場合、光重合開始剤の光分解に有効な波長領域(光重合開始剤によって異なるが通常365nm〜420nmの光が用いられる)での光照射強度は、0.1〜100mW/cmが好ましい。
本発明に係る透明積層体では、上記中間膜が透明板に挟持されている。
上記透明板としては、ガラス板及び/又は透明樹脂板が挙げられる。上記透明積層体の具体例としては、例えば、上記中間膜がガラス板及び/又は透明樹脂板に挟持された透明積層体が挙げられる。透明積層体としては、中間膜が透明樹脂板に挟持されている透明積層体がより好ましい。透明樹脂板を用いた場合には、軽量化を進めることができる。特に透明樹脂板を用いた透明積層体を自動車等のフロントガラスに使用した場合には、車体を軽量化でき、また車体の燃費効率を高くでき、更には、環境負荷も低減できる。
上記ガラス板としては特に限定されず、ソーダ石灰ガラス板、リン珪酸ガラス板、石英ガラス板等、従来公知の透明ガラス板等を用いることができる。
上記透明樹脂板としては特に限定されないが、透明性が高く、耐衝撃性に優れていることから、ポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート板が好適である。
本発明の透明積層体を製造する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。中間膜とガラス板及び/又は透明樹脂板とは、粘着剤層を介して接合されていてもよい。
上記粘着剤層には、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ホットメルト系粘着剤等の各種粘着剤を用いることができる。粘着剤層の厚さは、中間膜の厚さの1/50以上であることが好ましい。また、粘着剤層の厚さは、中間膜の厚さの1/5以下であることが好ましい。粘着剤層の厚さが中間膜の厚さの1/50未満であると、低温での遮音性が低下することがあり、1/5を超えると、常温及び高温付近での遮音性が低下することがあり、特に夏場等の高温環境条件での遮音性が低下することがある。
以下、本発明について、実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(メタ)アクリレートモノマーとしてのn−ブチルアクリレート94重量部と、ビニル系モノマーとしてのアクリル酸6重量部とをモノマー成分として配合し、該モノマー成分を高速攪拌機(特殊機化工業社製「ホモディスパー」)で攪拌した。攪拌後のモノマー成分100重量部に、光重合開始剤としての2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバガイギー社製「イルガキュア651」)0.2重量部と、架橋剤としての1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.08重量部と、エチルセルロース樹脂(和光純薬工業社製「エチルセルロース(約49%エトキシ)」)28重量部とを添加し、均一になるまで混合することにより、中間膜用重合性組成物を得た。
(実施例2)
セルロース樹脂の添加量を28重量部から5重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(実施例3)
セルロース樹脂の添加量を28重量部から80重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(実施例4)
n−ブチルアクリレート94重量部を2−ヘチルヘキシルアクリレート94重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(実施例5)
架橋剤としてのヘキサンジオールジアクリレートの添加量を0.08重量部から20重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(実施例6)
光重合開始剤としての2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンの添加量を0.2重量部から5重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例1)
セルロース樹脂を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例2)
セルロース樹脂の添加量を28重量部から100重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例3)
n−ブチルアクリレートの添加量を94重量部から80重量部に代えたこと、並びにアクリル酸の添加量を6重量部から20重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例4)
架橋剤としてのヘキサンジオールジアクリレートを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例5)
架橋剤としてのヘキサンジオールジアクリレートの添加量を0.08重量部から30重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例6)
光重合開始剤としての2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(比較例7)
光重合開始剤としての2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンの添加量を0.2重量部から15重量部に代えたこと以外は実施例1と同様にして、中間膜用重合性組成物を得た。
(評価)
(1)モノマー成分の共重合体のガラス転移温度Tg
中間膜用重合性組成物にそれぞれ含まれている(メタ)アクリレートモノマーと、上記ビニル系モノマーとの混合物100重量部に、光重合開始剤としての2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンを0.2重量部添加し、実施例1と同様に光重合することにより、モノマー成分の共重合体を得た。得られたモノマー成分の共重合体のガラス転移温度Tgを、レオメトリックス社製メカニカルスペクトロメーターRMS800を用いて、昇温速度5℃/分で10Hzのせん断モードにて測定したtanδのピーク温度を求めることにより測定した。
(2)取扱性評価
得られた中間膜用重合性組成物を、雰囲気酸素濃度が0.1体積%以下のイナートボックス内で剥離紙上に1.2mmの厚さに塗布し、その表面をポリエステルフィルムで被覆した。これにケミカルランプを用いて、光照射強度4mW/cm(波長360nm)で15分間光を照射し、光重合させ、厚さ1.2mmの中間膜を製膜した。下記基準で中間膜を製膜する際の取扱性評価を行なった。
なお、比較例1、6、及び7では、中間膜用重合性組成物の粘着性が非常に強く、中間膜とすることができなかったため、以下のラミネート加工性評価は行なわなかった。
◎:製膜でき、粘着性はほとんどなかった
○:粘着性はあるが、製膜できた
×:粘着性が強く、製膜することができなかった
(3)ラミネート加工性評価
2枚のポリカーボネート製透明樹脂板(帝人化成社製「PC−7129」)(300mm×300mm、厚さ4mm)を真空下80℃で6時間乾燥させた。乾燥後の2枚のポリカーボネート製透明樹脂板の間に、実施例1〜6及び比較例2〜5の中間膜用重合性組成物を用いて得られた各中間膜をそれぞれ挟み、120℃及び圧力6.6MPaの条件で5分間、プレス機(東邦マシナリー社製)により圧着を行い、ラミネート加工し、透明積層体を得た。
また、実施例1の中間膜用重合性組成物を用いて得られた中間膜を用いて、2枚のポリカーボネート製透明樹脂板を2枚のガラス板(日本板硝子社製「商品名フロート板ガラス」)(300mm×300mm、厚さ2mm)に代えたこと以外は同様にして、透明積層体を得た。
下記基準で透明積層体のラミネート加工性評価を行なった。
なお、比較例2、及び5では、ラミネート加工後に透明樹脂板が剥がれてしまったため、以下の耐熱性評価は行なわなかった。
○:透明積層体に剥離は確認されなかった
×:ラミネート加工後の透明積層体に剥離が確認された
(4)耐熱性評価
得られた透明積層体を100mm×100mmの大きさに切り出し、50℃及び相対湿度98%の恒温恒湿オーブンに14日間保管した。次いで、下記基準で14日間保管後の透明積層体の耐熱性評価を行なった。
なお、比較例4では、保管後に透明樹脂板が中間膜から剥がれたため、以下の透明性評価は行なわなかった。
○:保管後の透明積層体に剥離は確認されなかった
×:保管後の透明積層体に剥離が確認された
(5)透明性評価
耐熱性評価後の透明積層体のヘイズを、ヘイズメーター(日本電色工業社製「TC−H3DPK」)を用いて、23℃の条件で測定した。
(6)遮音性評価
得られた透明積層体を300mm×25mmの大きさに切り出した。切り出した透明積層体の損失係数を、SIGNAL ANALYZER SA−01A2(RION社製)を用いて、0℃、20℃、及び40℃の条件下で中央加振による共振法にて測定した。振動数2000〜5000Hzの範囲内にて観測されたすべての共振点について、その振動数と損失係数を求めて表1に示した。
結果を下記の表1に示す。
Figure 2009091434

Claims (3)

  1. (メタ)アクリレートモノマーと、前記(メタ)アクリレートモノマーと共重合可能なビニル系モノマーとを含むモノマー成分を含有し、該モノマー成分の共重合体のガラス転移温度Tgが−70〜0℃の範囲にあり、
    前記モノマー成分100重量部に対して、セルロース樹脂5〜80重量部と、架橋剤0.001〜25重量部と、光重合開始剤0.001〜10重量部とをさらに含有することを特徴とする、中間膜用重合性組成物。
  2. 請求項1に記載の中間膜用重合性組成物に光を照射することにより得られた中間膜。
  3. 請求項2に記載の中間膜が透明板に挟持されていることを特徴とする、透明積層体。
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