JP2009087501A - 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009087501A
JP2009087501A JP2007259306A JP2007259306A JP2009087501A JP 2009087501 A JP2009087501 A JP 2009087501A JP 2007259306 A JP2007259306 A JP 2007259306A JP 2007259306 A JP2007259306 A JP 2007259306A JP 2009087501 A JP2009087501 A JP 2009087501A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic recording
layer
recording layer
magnetic
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007259306A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuzo Sasaki
有三 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2007259306A priority Critical patent/JP2009087501A/ja
Priority to PCT/JP2008/067744 priority patent/WO2009044733A1/ja
Priority to US12/678,086 priority patent/US8367229B2/en
Priority to CN2008801093190A priority patent/CN101809659B/zh
Publication of JP2009087501A publication Critical patent/JP2009087501A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/64Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/672Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having different compositions in a plurality of magnetic layers, e.g. layer compositions having differing elemental components or differing proportions of elements

Abstract

【課題】主記録層の基板面内方向の交換結合を低減することで、良好な熱安定性と記録再生特性をともに有し、高密度の情報の記録再生が可能な磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置を提供する。
【解決手段】非磁性基板上に、少なくとも裏打ち層と配向制御層、磁気記録層、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、磁気記録層は2層以上から構成され、基板側から第一磁気記録層、第二磁気記録層を含み、それぞれの磁気記録層の結晶磁気異方性エネルギー(K)が、第一磁気記録層が4×10(erg/cc)以上、第二磁気記録層が2×10(erg/cc)以下であり、第一磁気記録層が磁性Co合金結晶と酸化物からなる粒界部により構成し、平面TEM観察において粒界部面積を30%以上とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直磁気記録媒体およびこの垂直磁気記録媒体を用いた磁気記録再生装置に関するものである。
近年、磁気ディスク装置、可撓性ディスク装置、磁気テープ装置等の磁気記録装置の適用範囲は著しく増大され、その重要性が増すと共に、これらの装置に用いられる磁気記録媒体について、その記録密度の著しい向上が図られつつある。特にHDD(ハードディスクドライブ)では、MRヘッド、およびPRML技術の導入以来、面記録密度の上昇はさらに激しさを増し、近年ではさらにGMRヘッド、TuMRヘッドなども導入され1年に約100%ものペースで増加を続けている。
一方、HDDの磁気記録方式として、いわゆる垂直磁気記録方式が従来の面内磁気記録方式に代わる技術として近年急速に利用が広まっている。垂直磁気記録方式とは、情報を記録する記録層の結晶粒子が基板に対して垂直方向に磁化容易軸をもっている。この磁化容易軸とは、磁化の向きやすい方向を意味し、一般的に用いられているCo合金の場合、Coの六方最密構造の(002)結晶面の法線に平行な軸(c軸)である。これにより、高記録密度が進んだ際にも、記録ビット間の反磁界の影響が小さく、静磁気的にも安定という特徴がある。
垂直磁気記録媒体は、非磁性基板上にシード層、中間層、磁気記録層、保護層の順に成膜されるのが一般的である。また、保護層まで成膜した上で、表面に潤滑層を塗布する場合が多い。また、多くの場合、軟磁性裏打ち層とよばれる磁性膜がシード層の下に設けられる。シード層や中間層は磁気記録層の特性をより高める目的で形成される。具体的には、磁気記録層の結晶配向を整えると同時に磁性結晶の形状を制御する働きがある。
垂直磁気記録媒体の記録密度の高記録密度化には、熱安定性を保ちながら低ノイズ化を実現する必要がある。ノイズ低減としては、一般的に2つの方法が用いられる。1つ目は記録層の磁性結晶粒子を磁気的に分離、孤立化することで、膜面内方向の磁性結晶粒子間の磁気的相互作用を低減する方法である。2つ目は磁性結晶粒子の粒径を小さくする方法である。具体的には、例えば、記録層にSiO等を添加し、磁性結晶粒子がSiO等を多く含む粒界領域に取り囲まれた、いわゆるグラニュラ構造を有する垂直磁気記録層を形成する方法がある。しかしながらこのような方法で低ノイズ化を実施すると、熱安定性を確保するために、磁性結晶粒子の垂直磁気異方性エネルギー(K)を増加させる必要がある。しかしながら、磁気異方性エネルギーを増加させると、HやHcoが大きくなり、記録ヘッドでの書き込みが不十分になり、その結果、再生特性が悪化するという問題が生じる。
この問題を解決する方法として、上記のグラニュラ構造からなる垂直磁気記録層(主記録層)の上または下側に軟磁性粒子からなる補助層を設けた、いわゆるコンポジットメディアが提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1)。主記録層である硬磁性膜と補助層である軟磁性膜が交換結合しているために、ヘッドからの磁界印加時に補助層部分が先に磁化反転を開始することで、従来の垂直磁気記録媒体に比べて低い印加磁界で反転することが可能となる。また、主記録層と補助層の間に非磁性膜を設けることで、主記録層と補助層の静磁気結合をコントロールし、最適な特性の垂直磁気記録媒体を設計することが可能である。
しかしながら、上記の主記録層が基板面内方向にも交換相互作用を持つと相対的に主記録層と補助層間の交換相互作用が弱まり、補助層のみが先に磁化反転し、主記録層の反転磁界の低減効果が小さくなる。さらに単独で反転した補助層の磁気モーメントがノイズ成分となり記録再生特性が悪化する。
IEEE Transaction on Magnetics, vol.41, pp.537 特願2005−172601号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、主記録層の基板面内方向の交換結合を低減することで、良好な熱安定性と記録再生特性をともに有し、高記録密度が可能な垂直磁気記録媒体およびこれを用いた磁気記録装置を提供することを目的とする。
上記の目的を本発明は以下により達成する。
(1)非磁性基板上に、少なくとも裏打ち層、配向制御層、磁気記録層、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、磁気記録層は2層以上から構成され、基板側から第一磁気記録層、第二磁気記録層を含み、それぞれの磁気記録層の結晶磁気異方性エネルギー(K)が、第一磁気記録層で4×10(erg/cc)以上であり、第二磁気記録層で2×10(erg/cc)以下であり、第一磁気記録層がCoCrPtRu磁性合金結晶粒と酸化物からなる粒界部により構成され、第一磁気記録層の平面TEM観察において粒界部面積が全体の30%以上あることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
(2)前記第一磁気記録層と第二磁気記録層の間に交換結合制御層を有することを特徴とする(1)に記載の垂直磁気記録媒体。
(3)前記第一磁気記録層が、CoCrPtRu磁性合金結晶粒にAl,V,Ti,Mo,Nb,Zr,W,Ta,Hf,Re, Gd,Tb,Sm,Ce,Nd,Prから選ばれる少なくとも1種類の元素を3原子%〜8原子%の範囲内で含み、粒界部にAl,B,Bi,Ca,Cr,Fe,Hf,Mg,Mo,Nb,Ru,Si,Ta,Ti,W,Zrから選択される少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の垂直磁気記録媒体。
(4)磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に情報を記録再生する磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、磁気記録媒体が、(1)〜(3)の何れか1項に記載の垂直磁気記録媒体であることを特徴とする磁気記録再生装置。
本発明によれば、熱安定性に優れ、高記録密度特性に優れた垂直磁気記録媒体を提供することができる。
図1は本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例を表す断面図である。
本発明の垂直磁気記録媒体10は、例えば、非磁性基板1上に少なくとも軟磁性裏打ち層2、その直上の膜の配向性を制御する配向制御層を構成するシード層3、中間層4、垂直磁気記録層5、保護層6が順に積層された構造を有する。垂直磁気記録層5は主記録層である第一記録層5−1、交換結合制御層5−2、補助層である第二磁気記録層5−3からなる。
本発明の垂直磁気記録媒体に使用される非磁性基板としては、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等のAl合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリケート系ガラス、アモルファスガラス類、シリコン、チタン、セラミックス、サファイア、石英、各種樹脂からなる基板など、非磁性基板であれば任意のものを用いることができる。中でもAl合金基板や結晶化ガラス、アモルファスガラス等のガラス製基板を用いられることが多い。ガラス基板の場合、鏡面研磨を施した基板やRa<1(Å)のような低Ra基板などが好ましい。軽度であれば、テクスチャが入っていても構わない。
磁気ディスクの製造工程においては、まず基板の洗浄・乾燥が行われるのが通常であり、本発明においても各層の密着性を確保する見地からもその形成前に洗浄、乾燥を行うことが望ましい。洗浄については、水洗浄だけでなく、エッチング(逆スパッタ)による洗浄も含まれる。また、基板サイズも特に限定しない。
軟磁性裏打ち層は多くの垂直磁気記録媒体に設けられている。媒体に信号を記録する際、ヘッドからの記録磁界を導き、磁気記録層に対して記録磁界の垂直成分を効率よく印加する働きをする。材料としてはFeCo系合金、CoZrNb系合金、CoTaZr系合金などいわゆる軟磁気特性を有する材料ならば使用することができる。軟磁性裏打ち層は、アモルファス構造であることが特に好ましい。アモルファス構造とすることで、表面粗さ(Ra)が大きくなることを防ぎ、ヘッドの浮上量を低減することが可能となり、さらなる高記録密度化が可能となるためである。また、これら軟磁性層単層の場合だけでなく、2層の間にRuなどの極薄い非磁性薄膜をはさみ、軟磁性層間に反強磁性結合を持たせた構造が好ましい。裏打ち層の総膜厚は20(nm)〜120(nm)程度であるが、記録再生特性と書き込み特性とのバランスにより適宜決定される
配向制御層は複数層から構成し、基板側からシード層、中間層と呼ぶ。シード層の働きとしては、中間層や磁気記録層の粒径と結晶配向性の制御にある。シード層の材料としては、Taや面心方構造の(111)結晶面配向するNi、Ni−Nb、Ni−Ta、Ni−V、Ni−WなどNi合金が好ましい。
また、軟磁性裏打ち層がアモルファス構造をとる場合でも、材料や成膜条件によってRaが大きくなることがあるため、裏打ち層とシード層の間に非磁性のアモルファス層を成膜することでRaを下げ、磁気記録層の配向を向上させることができる。
中間層の材料は、磁気記録層と同様に六方最密構造をとる、RuやRe、またはそれらの合金が好ましい。中間層の働きは、磁気記録層の配向を制御することにあるので、六方最密構造をとらなくても磁気記録層の配向を制御できる材料であれば、用いることができる。配向制御層の総厚は記録再生特性と書き込み特性とのバランスから5(nm)以上20(nm)以下であることが好ましい。また、磁気記録層としてグラニュラ構造を有する磁気記録層を用いる場合は、中間層の表面凹凸が大きくすることで非磁性の酸化物や窒化物の結晶粒界への偏析が促進されるため、中間層の成膜時のガス圧が3(Pa)以上であることが好ましく、より好ましくは10(Pa)以上である。
本発明における垂直磁気記録層は主記録層であり、Kの高い第一磁気記録層、第一磁気記録層と第二磁気記録層の交換結合を強める交換結合制御層、補助層であり、Kの低い第二磁気記録層から構成される。第一磁気記録層のKが4×10(erg/cc)以上であり、第二磁気記録層のKが2×10(erg/cc)以下であることが好ましい。
本発明の構成において、第一磁気記録層と第二磁気記録層を強磁性的に交換結合することで、第二磁気記録層がない場合よりも低い外部磁界で磁化反転が起こる。第一・第二磁気記録層間の交換結合が適度な強さの場合には、Kの低い第二磁気記録層が先に磁化反転を開始し、第一・第二磁気記録層間の交換結合により、第二磁気記録層に引っ張られるように第一磁気記録層も磁化反転する(Incoherent Rotationと呼ばれる磁化反転モード)。このような場合は、第一磁気記録層の磁気モーメントが少しずつ反転するため、媒体全体としての熱安定性は保たれ、尚且つ書き込み特性が向上するため記録再生特性も向上する。第一・第二磁気記録層間の交換結合が適度な範囲より強いと、第一磁気記録層と第二磁気記録層の磁気モーメントが同時に反転し(Coherent Rotationと呼ばれる磁化反転モード)、2層のKが単純に平均化され熱安定性が劣化する。逆に交換結合が弱すぎると、第二磁気記録層だけが先に磁化反転してしまい、第一磁気記録層の反転磁界の低減効果が小さくなる。さらに単独で反転した第二磁気記録層の磁気モーメントがノイズ成分となり記録再生特性が悪化する。
本発明では、第一磁気記録層のKを、4×10〜7×10(erg/cc)の範囲内とすることが好ましく、第二磁気記録層のKを0.5×10〜2×10(erg/cc)の範囲内とするのが好ましい。
また第一・第二磁気記録層間の交換結合が適度なものであっても、第一磁気記録層の基板面内方向の交換結合の影響が大きいと、第一・第二磁気記録層間の交換結合が相対的に弱まり、Incoherentな磁化反転にならない。第一磁気記録層の面内方向の交換相互作用を抑制するため、本発明における第一磁気記録層の少なくとも1層は、強磁性の結晶粒と非磁性である酸化物による粒界とから構成されるグラニュラ構造をとり、第一磁気記録層の平面TEM画像において、粒界部の面積が30%以上あることが好ましい。第一磁気記録層の磁性結晶材料としては、Co、Cr、Pt、Ruを必須成分とし、これにグラニュラ構造を形成するための酸化物を添加したものを用いることが好ましい。酸化物としては、Al,B,Bi,Ca,Cr,Fe,Hf,Mg,Mo,Nb,Ru,Si,Ta,Ti,W,Zrから選択される少なくとも1種類の元素を用いることができる。また2種以上の元素の酸化物を添加することも可能である。
本発明の第一磁気記録層の粒界部の面積は、より好ましくは30%〜40%の範囲内、最も好ましくは32%〜35%の範囲内とする。
スパッタリングするターゲットの酸化物量を増やすことで面内方向の交換結合を抑制することはできるが、酸化物がスパッタされると、酸素と金属元素に分解されるので、CoCrPtRu合金のCoが分解した酸素によって酸化され、磁気モーメント(信号出力)が低下する恐れがある。このCoの酸化を抑制するため、他元素を添加してCoの代わりに酸素と結合させることが効果的である。本発明の第一磁気記録層としては、CoCrPtRuと酸化物の合金にAl,V,Ti,Mo,Nb,Zr,W,Ta,Hf,Reから選ばれる少なくとも1種類の遷移金属を3〜8(原子%)添加することが好ましい。遷移金属元素の代わりに、Gd,Tb,Sm,Ce,Nd,Prから選ばれる少なくとも1種類の希土類元素を3〜8(原子%)添加してもCoの酸化を抑制できる。
第一磁気記録層を形成する磁性結晶粒子の平均粒径は3(nm)以上10(nm)以下が好ましく、平均粒界幅は1(nm)以上2(nm)以下であることが好ましい。ここで平均結晶粒径および平均粒界幅、粒界部の面積は平面TEM観察像を用いて算出することができる。
第一磁気記録層はこれらの材料を用いた2層以上の多層構造としてもよい。その場合、少なくとも一層が、上述のグラニュラ構造を有すればよい。
交換結合制御層としては、非磁性の材料を用いることができる。材料は適宜決定されるが、一般的にはRuやReなどの六方最密構造を有する元素、または合金が用いられる。交換結合制御層の膜厚は、第一磁気記録層と第二磁気記録層の交換結合が強磁性的な結合である範囲が好ましい。本発明においては0.3〜2.5nmの範囲であることが好ましい。
保護層はヘッドと媒体との接触によるダメージから媒体を保護するためのものであり、カーボン膜、SiO膜などが用いられるが、多くの場合はカーボン膜が用いられる。膜の形成にはスパッタリング法、プラズマCVD法などが用いられるが、近年ではプラズマCVD法が用いられることが多い。マグネトロンプラズマCVD法も可能である。膜厚は1(nm)〜10(nm)程度であり、好ましくは2(nm)〜6(nm)程度、さらに好ましくは2(nm)〜4(nm)である。
図2は、上記垂直磁気記録媒体を用いた垂直磁気記録再生装置の一例を示すものである。図2に示す磁気記録再生装置は、図1に示す構成の垂直磁気記録媒体100と、磁気記録媒体100を回転駆動させる媒体駆動部101と、磁気記録媒体100に情報を記録再生する磁気ヘッド102と、この磁気ヘッド102を磁気記録媒体100に対して相対運動させるヘッド駆動部103と、記録再生信号処理系104とを備えて構成されている。
記録再生信号処理系104は、外部から入力されたデ−タを処理して記録信号を磁気ヘッド102に送り、磁気ヘッド102からの再生信号を処理してデ−タを外部に送ることができるようになっている。
本発明の磁気記録再生装置に用いる磁気ヘッド102には、巨大磁気抵抗効果(GMR)を利用したGMR素子、トンネル効果を利用したTuMR素子などを有した、より高記録密度に適した磁気ヘッドを用いることができる。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
(実施例1、比較例1)
HD用ガラス基板をセットした真空チャンバをあらかじめ1.0×10−5(Pa)以下に真空排気した。
次に、この基板上にスパッタリング法を用いて軟磁性裏打ち層としてCo10Ta5Zrを20(nm)、Ruを0.6(nm)、Co10Ta5Zrを20(nm)、ガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜した。次にシード層として、Ni10Wを0.6(Pa)で8(nm)、中間層としてRuをガス圧0.6(Pa)で10(nm)、さらに10(Pa)で10(nm)、Ar雰囲気中でそれぞれ成膜した。
第一磁気記録層として、88(Co5Cr20Pt8Ru8Ti)−12(SiO)、88(Co5Cr20Pt8Ru8Mo)−12(SiO)、88(Co7Cr20Pt8Ru5Nd)−12(SiO)、88(Co7Cr20Pt8Ru5Tb)−12(SiO)(mol%)を5(Pa)で12(nm)、Ar雰囲気中で成膜した。交換結合制御層としては、Ruをガス圧0.6(Pa)で、0.6(nm)成膜した(実施例1−1〜4)。その後、第二磁気記録層としてCo10Cr5Pt5Bを7(nm)、ガス圧0.6(Pa)のAr雰囲気中で成膜した。比較例の第一磁気記録層としては、92(Co5Cr20Pt8Ru8Ti)−8(SiO)、92(Co5Cr20Pt8Ru8Mo)−8(SiO)、92(Co7Cr20Pt8Ru5Nd)−8(SiO)、92(Co7Cr20Pt8Ru5Tb)−8(SiO)、88(Co5Cr20Pt8Ru)−12(SiO)(mol%)を5(Pa)で12(nm)、Ar雰囲気中で成膜し、その後交換結合制御層、第二磁気記録層を成膜した(比較例1−1〜5)。さらに保護層としてC膜を成膜して垂直磁気記録媒体とした。
得られた垂直磁気記録媒体(実施例1−1〜4と比較例1−1〜5)について、潤滑剤を塗布し、米国GUZIK社製リードライトアナライザ1632及びスピンスタンドS1701MPを用いて、記録再生特性の評価を行った。その後、Kerr測定装置により静磁気特性の評価をおこなった。また、平面TEM画像から、第一磁気記録層のグラニュラ構造を観察した。
それぞれの測定から実施例と比較例について、高信号雑音比(SNR)、オーバーライト(OW)、第一磁気記録層の酸化物粒界の割合、保磁力(Hc)、逆磁区核形成磁界(−Hn)の結果を表1に一覧表にして示した。
表1より、実施例ではHnが2000(Oe)(1Oeは約79A/mである。)程度あり、熱安定性を確保し、同時にSNRも高い値を示している。通常酸化物量を増やすと、基板面内方向の交換相互作用が弱くなるのでHnは低下する。実施例1−1〜4よりも比較例1−1〜5の方が、酸化物量が少ないにも拘らずHnが低いのは、第一磁気記録層の面内方向の交換結合により第一・第二磁気記録層間の交換結合が相対的に小さくなったため、第二磁気記録層が単独で磁化反転したことが原因と考えられる。
Figure 2009087501
本発明の垂直磁気記録媒体の断面構造を示す図である。 本発明の垂直磁気記録再生装置の構造を示す図である。
符号の説明
1・・・・・非磁性基板、2・・・・・軟磁性裏打ち層、3・・・・・シード層、4・・・・・中間層、5−1・・・・・第一磁気記録層、5−2・・・・・交換結合制御層、5−3・・・・・第二磁気記録層、6・・・・・保護層、100・・・・・磁気記録媒体、101・・・・・媒体駆動部、102・・・・・磁気ヘッド、103・・・・・ヘッド駆動部、104・・・・・記録再生信号系

Claims (4)

  1. 非磁性基板上に、少なくとも裏打ち層、配向制御層、磁気記録層、保護層を有する垂直磁気記録媒体であって、磁気記録層は2層以上から構成され、基板側から第一磁気記録層、第二磁気記録層を含み、それぞれの磁気記録層の結晶磁気異方性エネルギー(K)が、第一磁気記録層で4×10(erg/cc)以上であり、第二磁気記録層で2×10(erg/cc)以下であり、第一磁気記録層がCoCrPtRu磁性合金結晶粒と酸化物からなる粒界部により構成され、第一磁気記録層の平面TEM観察において粒界部面積が全体の30%以上あることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記第一磁気記録層と第二磁気記録層の間に交換結合制御層を有することを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記第一磁気記録層が、CoCrPtRu磁性合金結晶粒にAl,V,Ti,Mo,Nb,Zr,W,Ta,Hf,Re, Gd,Tb,Sm,Ce,Nd,Prから選ばれる少なくとも1種類の元素を3原子%〜8原子%の範囲内で含み、粒界部にAl,B,Bi,Ca,Cr,Fe,Hf,Mg,Mo,Nb,Ru,Si,Ta,Ti,W,Zrから選択される少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 磁気記録媒体と、該磁気記録媒体に情報を記録再生する磁気ヘッドとを備えた磁気記録再生装置であって、磁気記録媒体が、請求項1〜3の何れか1項に記載の垂直磁気記録媒体であることを特徴とする磁気記録再生装置。
JP2007259306A 2007-10-03 2007-10-03 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置 Pending JP2009087501A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007259306A JP2009087501A (ja) 2007-10-03 2007-10-03 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置
PCT/JP2008/067744 WO2009044733A1 (ja) 2007-10-03 2008-09-30 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置
US12/678,086 US8367229B2 (en) 2007-10-03 2008-09-30 Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
CN2008801093190A CN101809659B (zh) 2007-10-03 2008-09-30 垂直磁记录介质和磁记录再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007259306A JP2009087501A (ja) 2007-10-03 2007-10-03 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009087501A true JP2009087501A (ja) 2009-04-23

Family

ID=40526160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007259306A Pending JP2009087501A (ja) 2007-10-03 2007-10-03 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8367229B2 (ja)
JP (1) JP2009087501A (ja)
CN (1) CN101809659B (ja)
WO (1) WO2009044733A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011216141A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Wd Media Singapore Pte Ltd 垂直磁気ディスクの製造方法
CN102725793A (zh) * 2010-01-26 2012-10-10 昭和电工株式会社 热辅助磁记录介质和磁记录再生装置
WO2016079916A1 (ja) * 2014-11-20 2016-05-26 富士電機株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011081873A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 Ulvac Japan Ltd 垂直磁気記録媒体用記録層、垂直磁気記録媒体、及び強磁性金属膜の作製方法
JP4892073B2 (ja) * 2010-03-30 2012-03-07 株式会社東芝 磁気記録媒体、その製造方法、及び磁気記録再生装置
JP5638281B2 (ja) * 2010-04-30 2014-12-10 ダブリュディ・メディア・シンガポール・プライベートリミテッド 垂直磁気ディスク
JP5634749B2 (ja) * 2010-05-21 2014-12-03 ダブリュディ・メディア・シンガポール・プライベートリミテッド 垂直磁気ディスク
US8630060B2 (en) * 2012-03-09 2014-01-14 HGST Netherlands B.V. Thermally enabled exchange coupled media for magnetic data recording
US9808435B2 (en) * 2013-03-12 2017-11-07 Ecolab Usa Inc. Antiviral compositions and methods for inactivating non-enveloped viruses using alkyl 2-hydroxycarboxylic acids
US9558777B2 (en) 2014-11-26 2017-01-31 HGST Netherlands B.V. Heat assisted magnetic recording (HAMR) media having a highly ordered crystalline structure
US9129638B1 (en) * 2015-01-22 2015-09-08 HGST Netherlands B.V. High performance perpendicular magnetic granular media consisting of multiple exchange control layers
JP2017224371A (ja) * 2016-06-15 2017-12-21 昭和電工株式会社 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
CN112119047B (zh) * 2018-05-16 2023-06-30 Hoya株式会社 磁记录介质基板用玻璃、磁记录介质基板、磁记录介质、磁记录再生装置用玻璃间隔物和磁记录再生装置
CN112585295B (zh) * 2018-08-09 2023-04-04 Jx金属株式会社 溅射靶、磁性膜以及垂直磁记录介质

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048900A (ja) * 2004-07-05 2006-02-16 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 垂直磁気記録媒体

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6627301B2 (en) * 2000-03-28 2003-09-30 Showa Denko Kabushiki Kaisha Magnetic recording medium
JP2002358616A (ja) * 2000-06-12 2002-12-13 Toshiba Corp 磁気記録媒体および磁気記録装置
JP2003346317A (ja) * 2002-05-23 2003-12-05 Fuji Photo Film Co Ltd 垂直磁気記録媒体
KR100699822B1 (ko) * 2002-09-19 2007-03-27 삼성전자주식회사 수직자기기록 매체
US7470474B2 (en) * 2003-04-07 2008-12-30 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic recording medium, production process thereof, and magnetic recording and reproducing apparatus including both oxide and non-oxide perpendicular magnetic layers
JP4580817B2 (ja) 2005-05-27 2010-11-17 株式会社東芝 垂直磁気記録媒体及び垂直磁気記録再生装置
JP4405436B2 (ja) 2005-06-13 2010-01-27 国立大学法人東北大学 負異方性交換結合型磁気記録媒体及び磁気記録再生装置
US8116035B2 (en) 2005-06-13 2012-02-14 Tohoku University Magnetic recording medium having a secondary recording layer made of a material having a negative crystal magnetic anisotropy and magnetic recording and reproducing apparatus
JP2008090913A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Hoya Corp 磁気記録媒体
JP2008226416A (ja) * 2007-03-16 2008-09-25 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 垂直磁気記録媒体とその製造方法
JP5088629B2 (ja) * 2008-08-22 2012-12-05 昭和電工株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006048900A (ja) * 2004-07-05 2006-02-16 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 垂直磁気記録媒体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102725793A (zh) * 2010-01-26 2012-10-10 昭和电工株式会社 热辅助磁记录介质和磁记录再生装置
JP2011216141A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Wd Media Singapore Pte Ltd 垂直磁気ディスクの製造方法
WO2016079916A1 (ja) * 2014-11-20 2016-05-26 富士電機株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2016100036A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 富士電機株式会社 磁気記録媒体およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20100246060A1 (en) 2010-09-30
CN101809659A (zh) 2010-08-18
WO2009044733A1 (ja) 2009-04-09
CN101809659B (zh) 2012-10-17
US8367229B2 (en) 2013-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8367229B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
US8247094B2 (en) Perpendicular magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
KR100630583B1 (ko) 자기 기록 매체
US8277961B2 (en) Magnetic recording medium
JP5088629B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP4219941B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP5105333B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP2006024346A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP2009059402A (ja) 垂直磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記録再生装置
US20080075979A1 (en) Magnetic recording medium, method of manufacturing magnetic recording medium, and magnetic recording device
JP2008146816A (ja) 粒間交換強化層を含む多層記録構造を備えた垂直磁気記録媒体
JPWO2009014205A1 (ja) 垂直磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
US20090226763A1 (en) Perpendicular magnetic recording medium, production process thereof, and magnetic recording and reproducing apparatus
JP5105332B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP2008226416A (ja) 垂直磁気記録媒体とその製造方法
JP4772015B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP2008192249A (ja) 垂直磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP2003317221A (ja) 垂直磁気記録媒体
US20150036243A1 (en) Method for manufacturing magnetic recording medium, magnetic recording medium and magnetic recording and reproducing apparatus
JP2008276859A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP5127950B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2010027110A (ja) 垂直磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP5213470B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP5345543B2 (ja) 垂直磁気記録媒体の製造方法および磁気記録再生装置
JP2009146507A (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110524