JP2009086521A - 電子音楽装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 キーマップが異なる音源機器からユーザが意図したとおりにドラムパターンの楽音を発生させる。
【解決手段】 ドラム音色に対応付けられた音高情報と発音タイミング情報とからなるパターンデータに、音高情報とドラム音色とを対応付けているキーマップを特定するキーマップ情報を付する。一方で、該パターンデータに基づき生成される演奏データの出力先である音源機器のキーマップを特定する。キーマップが異なる場合には、音源機器のキーマップにあわせてパターンデータの音高情報を変換し、前記変換したパターンデータに基づいてドラムパターンの演奏データを生成する。そして、該生成した演奏データを音源機器に対して出力する。これにより、電子音楽装置から発生させるのと同様に、ユーザは意図したとおりのドラムパターンの楽音をキーマップが異なる音源機器から発生させることが容易にできるようになる。
【選択図】 図6

Description

この発明は、演奏操作子の簡単な操作に応じてアルペジオの楽音を発生するための演奏データを自動的に生成する、電子音楽装置及びプログラムに関する。特に、キーマップが異なる外部音源装置から、ユーザが意図したとおりにドラムパターンの楽音を発生させることができるようにした電子音楽装置及びプログラムに関する。
従来から、ユーザによる所定範囲にある演奏操作子の簡単な操作(例えば、予め設定済みのアルペジオ鍵域内の各鍵に対する押鍵操作等)に応じて、予め選択されたアルペジオパターンデータに従ってアルペジオの楽音を発生するための演奏データを自動的に生成するアルペジオ自動生成機能を備えた、例えばシンセサイザーやコントロールキーボードなどの電子音楽装置が知られている(所謂アルぺジエータ)。こうしたアルぺジエータに関連するものとしては、例えば下記に示す特許文献1や特許文献2に記載されている発明がその一例である。
特開2001−022354号公報 特開2004−279953号公報
アルペジエータとしては、アルペジオ鍵域内のいずれかの鍵が押下されている間はドラムパターンの楽音(つまりはドラム音色のフレーズ楽音)を発生する、所謂フィックスドノートタイプと呼ばれるアルペジエータもある。このフィックスドノートタイプのアルペジエータにおいては、所定の音高情報(例えば、「C4」や「A5」などのノート情報)に対して、バスドラム、スネアドラム、ロータム、ハイタム、ハイハットクローズ、ハイハットオープンなどの当該電子音楽装置で使用できる複数のドラム音色を対応付けているキーマップが予め設定されており、前記音高の組み合わせによりドラムパターンを表すアルペジオパターンデータ(以下、単にパターンデータと呼ぶ)に従って、上記いずれかの鍵の押下に応じて演奏データが自動生成される。そして、該生成された演奏データと前記キーマップとに基づいて内蔵音源を動作させることにより、ドラムパターンの楽音を発生する。すなわち、内蔵音源を利用する場合、アルペジエータはキーマップにおける音高とドラム音色との対応付け関係(所謂マッピング)を考慮して作成されているパターンデータを元に楽音を発生するよう制御を行っていることから、ユーザはパターンデータを選択するだけで意図したとおりのドラムパターンの楽音をアルペジエータから発生させることができるようになっている。
ところで、ユーザは、アルペジエータに内蔵された音源を利用することなく(あるいはアルペジエータがそもそも音源を内蔵していないがために)、外部音源装置を利用して楽音を発生させたい場合がある。ドラムパターンの楽音をアルペジエータからではなく外部音源装置から発生させたい場合、外部音源装置に設定されているキーマップとアルペジエータに設定されているキーマップとが共通のキーマップ(つまり、音高情報とドラム音色との対応付け関係が全てにおいて同一であるキーマップ)でないと、外部音源装置からはユーザが意図したとおりのドラムパターンの楽音を発生させることができない。例えば、アルペジエータ側において「C4」に「バスドラム」、「E5」に「スネアドラム」が割り当てられているキーマップAが設定されている一方で、外部音源装置において「C4」に「ハイハットシンバル」、「E5」に「バスドラム」が割り当てられているキーマップBが設定されている場合、ユーザはバスドラム音色の楽音を発生させるつもりでアルペジエータから「C4」を意図的に発生させたとしても、外部音源装置側からはキーマップBに従い「C4」に対応付けられたハイハットシンバル音色の楽音が発生されてしまうことが生じ、外部音源装置からはユーザが意図していないちぐはぐなドラムパターンの楽音が発生されてしまう。
しかしながら、電子音楽装置や外部音源装置に設定されうるキーマップは多種多様であって、その全部のマッピング内容をユーザが把握しつつ、アルペジエータのキーマップにあわせて同一のキーマップを外部音源装置に設定することは非常に困難であるだけでなく、また外部音源装置とアルペジエータとで必ずしも同一のキーマップを有しているとは限らない。すなわち、従来のアルペジエータは、アルペジエータ及び外部音源装置のそれぞれに設定されているキーマップが共通であることを前提として制御することしか考慮されていないために、特にアルペジエータと外部音源装置のキーマップが異なる場合に、ユーザは意図したとおりのドラムパターンの楽音を外部音源装置から発生させることが難しかった、という問題点があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、アルペジエータで自動生成された演奏データに基づいて、アルペジエータとは異なるキーマップが設定されている外部音源装置からでも、ユーザが意図したとおりのドラムパターンの楽音を発生させることができるようにした電子音楽装置(アルペジエータ)及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る電子音楽装置は、演奏操作子と、音源機器を接続する接続手段と、所定の音高情報と所定のドラム音色とを対応付けたキーマップを1乃至複数記憶する第1の記憶手段と、ドラム音色に対応付けられた音高情報と発音タイミング情報とからなるパターンデータを1乃至複数記憶する第2の記憶手段であって、前記各パターンデータは音高情報とドラム音色とを対応付けている前記キーマップのうちのいずれか1つを特定するキーマップ情報を有するものと、前記パターンデータを選択する選択手段と、前記接続した音源機器のキーマップを特定する特定手段と、前記選択したパターンデータが有するキーマップ情報に基づくキーマップと前記特定した音源機器のキーマップとを比較し、前記各キーマップが異なる場合には前記選択したパターンデータの音高情報を前記音源機器のキーマップにあわせて変換する変換手段と、前記演奏操作子の操作に応じて、前記変換したパターンデータに基づいてドラムパターンの演奏データを生成する生成手段と、前記生成したドラムパターンの演奏データを前記接続した音源機器に対して出力する出力手段とを具備する。
この発明によると、パターンデータが有するキーマップ情報に基づくキーマップと接続手段に接続した音源機器のキーマップとを比較し、該比較に応じてパターンデータを変換した上で演奏データを生成し、該生成した演奏データを音源機器に対して出力する。すなわち、ドラム音色に対応付けられた音高情報と発音タイミング情報とからなるパターンデータに、音高情報とドラム音色とを対応付けている前記キーマップのうちのいずれか1つを特定するキーマップ情報を付したことから、パターンデータの選択に応じてユーザが意図したとおりのドラムパターンの楽音を発生するキーマップを特定できる。一方で、特定手段は、該パターンデータに基づき生成される演奏データの出力先である音源機器のキーマップを特定する。これらのキーマップが異なる場合には、音源機器のキーマップにあわせてパターンデータの音高情報を変換し、前記変換したパターンデータに基づいてドラムパターンの演奏データを生成する。そして、音源機器のキーマップにあわせたドラム音色に対応付けられた音高情報からなる演奏データを、接続した音源機器に対して出力するようにした。こうすることにより、電子音楽装置と音源機器のキーマップが異なる場合であっても、電子音楽装置から発生させるのと同様に、ユーザは意図したとおりのドラムパターンの楽音をキーマップが異なる音源機器から発生させることが簡単にできるようになる。
本発明は、装置の発明として構成し、実施することができるのみならず、方法の発明として構成し実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記憶媒体の形態で実施することもできる。
この発明によれば、アルペジエータと外部音源装置のキーマップが異なる場合には、外部音源装置のキーマップにあわせてパターンデータを変換し、該変換したパターンデータに基づき演奏データを自動生成し、該生成した演奏データを外部音源装置に出力するようにしたことから、アルペジエータと外部音源装置のキーマップが異なる場合であってもユーザが意図したとおりのドラムパターンの楽音を外部音源装置から発生させることができるようになる、という効果を得る。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、この発明に係る電子音楽装置を含んでなる楽音発生システムの全体構成の一実施例を示すシステムブロック図である。本発明に係る電子音楽装置DMは、ユーザによる例えば押鍵操作などの所定の演奏操作子の操作に応じて、ドラムパターンの楽音を発生するための演奏データ(例えばMIDIデータ等)を自動的に生成するアルペジオ自動生成機能を備えた電子音楽機器(つまり、フィックスドノートタイプのアルペジエータ)である。電子音楽装置DMの具体例を挙げると、例えば電子音楽装置DM自体が音源を内蔵しており、自機のみで演奏データに基づいて楽音を発生することが可能なシンセサイザーや電子ピアノなどの電子楽器、あるいは電子音楽装置DM自体は音源を内蔵しておらず自機のみでは演奏データに基づいて楽音を発生することができないが、演奏データを本電子音楽装置DMに接続した外部音源装置Xに対して出力することができ、該外部音源装置Xから楽音を発生させることができる、所謂コントロールキーボードやブレス(ウィンド)コントローラなどと呼ばれる音源制御機器である。なお、内蔵音源を有する電子楽器においても、任意に自機に接続された外部音源装置Xに対して演奏データを出力することにより、該演奏データに基づく楽音を外部音源装置Xから発生させることができるようになっていてよいことは言うまでもない。
上記電子音楽装置DMと有線あるいは無線の通信ラインを介して接続される外部音源装置Xは、複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であって、接続されている電子音楽装置DMから通信ラインを経由して受信した演奏データに基づいて楽音信号を発生する音源を少なくとも有する、専用の音源機器あるいは音源を内蔵した電子楽器などである。外部音源装置Xから発生される楽音信号は、アンプやスピーカなどを含むサウンドシステムSPから発音される。この外部音源装置Xは電子音楽装置DMと異なり、アルペジオ自動生成機能を搭載していない。したがって、外部音源装置Xは電子音楽装置DMから受信した演奏データに含まれる音高情報に基づき、さらにドラムパターンの楽音を発生するための演奏データを自動生成することなく、音高情報に応じた楽音をそのまま発生する。
なお、外部音源装置Xは発生する楽音信号に対して、効果回路など(図示せず)を用いて所定の効果を付与することができるようにしてあってもよい。また、外部音源装置Xは、電子音楽装置DMから送信された演奏データに基づき楽音を発生する音源を有することに限らず、電子音楽装置DMから出力されたドラムパターンの楽音を発生する演奏データ等を記憶する記憶手段や、電子音楽装置DMから出力された演奏データに基づき楽譜等を表示する表示手段などを有していてもよい。
なお、外部音源装置Xにおける楽音信号発生方式はいかなるものを用いてもよい。例えば、発生すべき楽音の音高に対応して変化するアドレスデータに応じて波形メモリに記憶した楽音波形サンプル値データを順次読み出す波形メモリ読み出し方式、又は上記アドレスデータを位相角パラメータデータとして所定の周波数変調演算を実行して楽音波形サンプル値データを求めるFM方式、あるいは上記アドレスデータを位相角パラメータデータとして所定の振幅変調演算を実行して楽音波形サンプル値データを求めるAM方式等の公知の方式を適宜採用してよい。このように、外部音源装置Xの楽音合成方式は波形メモリ方式、FM方式、物理モデル方式、高調波合成方式、フォルマント合成方式、VCO+VCF+VCAのアナログシンセサイザ方式、アナログシミュレーション方式等、どのような方式であってもよい。また、共通の回路を時分割で使用することによって複数の発音チャンネルを形成するようなものでもよいし、各発音チャンネルがそれぞれ専用回路で構成されるようなものであってもよい。さらに、専用のハードウェアを用いて外部音源装置Xを構成するものに限らず、DSPとマイクロプログラム、あるいはCPUとソフトウェアを用いて外部音源装置Xを構成するようにしてもよい(所謂ソフトウェア音源)。すなわち、外部音源装置Xはソフトウェア音源を記憶する記憶手段を有してなり、該記憶手段に記憶されたソフトウェア音源の動作に従って楽音を発生可能な、例えばパーソナルコンピュータなどの装置であってよい。
図2は、この発明に係る電子音楽装置DMの全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。ただし、この実施例では、内蔵音源を有していないコントロールキーボードの例を示す。本実施例に示す電子音楽装置DMは、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータによって制御される。CPU1は、この電子音楽装置DM全体の動作を制御する。このCPU1に対して、通信バス1D(例えばデータ及びアドレスバス)を介してROM2、RAM3、検出回路4、表示回路5、通信インタフェース(I/F)6がそれぞれ接続されている。
ROM2は、CPU1により実行あるいは参照される各種制御プログラムや各種データ等を格納する。RAM3は、CPU1が所定のプログラムを実行する際に発生する各種データなどを一時的に記憶するワーキングメモリとして、あるいは現在実行中のプログラムやそれに関連するデータを一時的に記憶するメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして利用される。
操作子4Aは、楽音の音高を選択するための複数の鍵を備えた例えば鍵盤等のような演奏操作子、アルペジオ自動生成機能を起動した状態の「アルペジオ演奏モード」に当該電子音楽装置DMを機器設定するモード指定スイッチ、あるいは「アルペジオ演奏モード」時に発生させるドラムパターン(詳しくは後述する図4(a)に示すドラムセットデータ)を選択するドラムセット選択スイッチなどである。なお、上記鍵盤等の演奏操作子は操作されることに応じて、操作された鍵に予め割り当てられているノート情報,操作態様に応じたベロシティ,ノートオン/オフ等の各種イベント情報を含んでなる演奏データを発生するのは勿論のこと、当該電子音楽装置DMを「アルペジオ演奏モード」に機器設定するための手段、あるいはドラムセットデータを選択するための手段などとして使用することもできる。勿論、操作子4Aはこれら以外にも、数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボードなどの各種操作子を含んでいてもよい。検出回路4は、上記操作子4Aの操作状態を検出し、その操作状態に応じた演奏データやスイッチ情報等をデータ及びアドレスバス1Dを介してCPU1に出力する。
ユーザが上記モード設定スイッチを操作して、当該電子音楽装置DMを「アルペジオ演奏モード」に機器設定した場合には、固定的にあるいはユーザ設定に応じた鍵盤の任意の鍵域を「アルペジオ鍵域」に設定する。公知のように、この「アルペジオ鍵域」内に含まれるいずれかの鍵に対する押鍵操作に応じて、予めユーザが選択済みのドラムセットデータに従って、ドラム音色に対応付けられた固定的なノート情報、ベロシティ及びノートオン等の各種イベント情報を多数含んでなる演奏データ、ここではドラムパターンの楽音を発生するための演奏データが自動的に生成される。押鍵操作に応じて発生されるノートオンイベントに基づきアルペジオ自動生成機能による当該押鍵操作に応じた演奏データの自動生成が開始される一方、離鍵操作に応じて発生されるノートオフイベントに基づきアルペジオ自動生成機能による当該押鍵操作に応じた演奏データの自動生成は終了される(後述する図7参照)。
なお、上記「アルペジオ鍵域」以外の各鍵に対する押鍵(あるいは離鍵)操作に従って生成されるノート情報やベロシティ及びノートオン(あるいはノートオフ)等のイベント情報からなる演奏データは、通常の鍵盤演奏としての楽音発生のための演奏データとして用いられることは従来と同様である。
なお、上記「アルペジオ鍵域」の設定としては、鍵盤を低音側と高音側の2つに分割する分割点(所謂スプリットポイント)を選択してこの分割点から低音域側を「アルペジオ鍵域」とする、あるいは全ての鍵域から「アルペジオ鍵域」とする音高範囲をユーザが直接選択して設定するなどの従来知られた適宜のどのような方法であってもよい。
表示回路5は例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成される表示部5Aに、ROM2に記憶されているドラムセットデータの一覧表示、選択されたドラムセットデータに定義されているデータ内容、あるいはCPU1の制御状態などを表示する。ユーザは表示部5Aに表示されるこれらの各種画面を参照することで、所望のドラムパターンの楽音を発生するドラムセットデータを容易に選択することができる。
通信インタフェース(I/F)6は、外部音源装置Xに対して当該電子音楽装置DMからMIDI形式の演奏データを送信するMIDI入出力インタフェース、及び外部音源装置Xからキーマップ情報などの各種情報を受信するデータ入出力インタフェースとしての機能を備えた、例えばRS-232C、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)、ブルートゥース(商標)、赤外線送受信器等のインタフェースである。あるいは、LAN(Local Area Network)やインターネット、電話回線等の有線あるいは無線の通信ネットワークを介して、電子音楽装置DMとネットワーク上の外部音源装置X(例えば、ソフトウェア音源を有するサーバ装置)とを接続することができ、電子音楽装置DMとサーバ装置との間でMIDIデータやキーマップ情報などを送受信することができるネットワークインタフェースであってもよい。こうした通信インタフェース6は、有線あるいは無線のものいずれかでなく双方を具えていてよい。
なお、上述した電子音楽装置DMにおいて、演奏操作子としては鍵盤等の鍵盤楽器の形態に限らず、弦を備えたネック等の弦楽器の形態のもの、息を吹き込む管楽器の形態のもの(ブレスコントローラ)など、音高を選択できる演奏操作子であればどのようなものであってもよい。また、電子音楽装置DMは、操作子4Aや表示部5Aなどを1つの本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用いて各機器を接続するように構成されたものであってもよいことは言うまでもない。
なお、本発明に係る電子音楽装置DMは内蔵音源を有していないコントロールキーボード(音源制御機器)の形態に限らず、内蔵音源を有する電子楽器、ソフトウェア音源を有するパーソナルコンピュータ、あるいはPDAや携帯電話等の携帯型通信端末、さらにはカラオケ装置やゲーム装置など、どのような形態の装置・機器に適用してもよい。携帯型通信端末に適用した場合、端末のみで所定の機能が完結している場合に限らず、機能の一部をサーバ装置側に持たせ、端末とサーバ装置とからなるシステム全体として所定の機能を実現するようにしてもよい。
なお、外部音源装置Xは、図2に示した電子音楽装置DMの構成に加えて、音源や波形メモリ等を有する。ただし、図2において通信インタフェース6を介して接続される機器は電子音楽装置DMであることは言うまでもない。
次に、電子音楽装置DM及び/又は外部音源装置Xに予め記憶されている各種データについて、図3〜図5を用いて説明する。図3は、電子音楽装置DM及び外部音源装置Xの両装置に予め記憶されるキーマップの一実施例を示す概念図である。電子音楽装置DM及び外部音源装置Xにおいては、図3に示すキーマップのうちの少なくとも1つのキーマップが記憶される。すなわち、電子音楽装置DMや外部音源装置Xは1乃至複数のキーマップを記憶しうるものであって、該記憶したキーマップのいずれかを使用するようにユーザが選択/設定することができるようになっている。なお、電子音楽装置DMと外部音源装置Xのメーカが異なっている場合には、一般的に各装置に記憶されるキーマップは異なる。また、電子音楽装置DMや外部音源装置Xには、ユーザあるいは他のユーザが作成したキーマップを適宜に追加して記憶することができるようにもなっている。
キーマップは、例えば「C4」や「E4」などの特定の音高情報(ノート情報)と当該電子音楽装置DM(あるいは外部音源装置X)で使用することができる複数のドラム音色とを対応付けているデータである。このキーマップは、メーカが本電子音楽装置DM(あるいは外部音源装置X)を出荷する前などに、任意のノート情報と本電子音楽装置DM(あるいは外部音源装置X)に内蔵した多数のドラム音色とを組み合わせ、その組み合わせをROM2等に予め書き込んで記憶してある。この明細書では、データ内容(音高に対応付けられるドラム音色の種類や、音高とドラム音色との対応関係など)が異なるキーマップには異なる「タイプ」名を割り当てて区別するようにしている。
図3左端に示すキーマップ「タイプA」は例えばメーカAが電子音楽装置DMにデフォルトとして記憶したキーマップであって、このキーマップでは「C4」,「E4」,「G5」,「A5」,「B5」,「C6」の各ノートに対して、それぞれバスドラム,スネアドラム,ロータム,ハイタム,ハイハットオープン,ハイハットクローズの各ドラム音色を対応付けている。一方、図3中央に示すキーマップ「タイプB」は例えばメーカBが外部音源装置Xにデフォルトとして記憶したキーマップであって、このキーマップでは「C3」,「E3」,「G4」,「A4」,「B4」,「C4」の各ノートに対して、それぞれバスドラム,スネアドラム,ロータム,ハイタム,ハイハットオープン,ハイハットクローズの各ドラム音色を対応付けている。すなわち、「タイプA」と「タイプB」とを比べると、「タイプA」に比べて「タイプB」では1オクターブ低い音高に対して「タイプA」と同様に各ドラム音色が対応付けされている。さらに、図3右端に示すキーマップ「タイプC」はユーザが作成したキーマップであって、このキーマップでは「C4」,「E4」,「G5」,「A5」,「B5」,「C6」の各ノートに対して、それぞれハイハットクローズ,ハイハットオープン,ロータム,ハイタム,スネアドラム,バスドラムの各ドラム音色を対応付けている。すなわち、「タイプA」と「タイプC」とを比べると、「タイプA」に比べて「タイプC」では各ドラム音色を対応付けている音高は同じであるが、各音高に対応付けられるドラム音色が一部異なっている。
図4は、電子音楽装置DMのみに予め記憶されている各種データの一実施例を示す概念図である。図4(a)にドラムセットデータ、図4(b)に変換テーブルをそれぞれ示す。
図4(a)に示すドラムセットデータは、予めプリセットされたものやユーザが設定したものなど、音楽ジャンル別(例えば、ロック、ポップス、ジャズなど)に多数用意されているデータである。ドラムセットデータは、ドラムセット名、フレーズデータ、キーマップ情報を含む。ドラムセット名は各ドラムセットデータが属する音楽ジャンルを示し、データ毎に固有の名称が付されている(例えばロック1,ロック2など)。ユーザはこのドラムセット名を指定することで、演奏したい音楽ジャンルに適したドラムパターンの楽音を発生するドラムセットデータを任意に1つ選択することができる。
フレーズデータはドラムパターンを表すパターンデータであって、このパターンデータは、発音タイミング(時間)、固定ノート情報(ノートナンバ)、音量(ベロシティ)、音長(ゲートタイム)、その他(・・・)の5つの要素からなる1音分のデータを、例えば1小節分の時間長さに含まれる1乃至複数音分だけ定義したものである。1つのドラムセットデータには1つのフレーズデータが対応付けられていることから、ドラムセットデータが選択されることに応じて必然的に1つのパターンデータが選択されるようになっている。発音タイミング(時間)は、1音の発音開始タイミングに対応するクロック値を表すデータである。ノート情報(ノートナンバ)は、電子音楽装置DMに記憶されている上記キーマップのいずれかに定義されているドラム音色に対応付けられたノート情報のうちの、任意のノート情報を1乃至複数組み合わせたデータである。このノート情報は、通常の鍵盤演奏の楽音を発生する際の楽音の音高を決定するためのデータとして用いられるものではなく、ドラムパターンの楽音を発生する際のドラム音色を決めるためのデータとして用いられるものである。すなわち、パターンデータにおけるノート情報には、各ドラム音色に対応した音高情報が定義されている。音量(ベロシティ)は、1音を発音する際のベロシティ値(音量の制御などに利用されるデータ)を表すデータである。音長(ゲートタイム)は、1音を発音する際の発音開始から発音終了までの時間長を表すデータである。
キーマップ情報は該ドラムセットデータにおけるパターンデータを生成する際に用いられたキーマップ、つまりパターンデータのノート情報に関してドラム音色との対応付けを定義しているキーマップを特定するデータである。例えば、図3に示すキーマップ「タイプA」を元にパターンデータが生成されている場合には、キーマップ情報は「タイプA」となる。なお、ここでは一例として、電子音楽装置DMに1つのキーマップ「タイプA」のみしか記憶していない例を示し、従って図4(a)に示すように、複数ある各ドラムセットデータにおいてキーマップ情報はすべて同じ「タイプA」を示している。勿論、パターンデータを生成する際に元としたキーマップが各ドラムセットデータ毎に異なる場合には、ドラムセットデータ毎にキーマップ情報が異なることは言うまでもない。このようにして、各パターンデータには付帯情報としてキーマップを特定するキーマップ情報を付加するようにしている。なお、ドラムセットデータは上記した以外のその他のデータを含んでいてよい。
図4(b)に示す変換テーブルは、電子音楽装置DMに設定済みのキーマップと、外部音源装置Xに設定済みのキーマップとが異なる場合に、電子音楽装置DMで選択済みのパターンデータを外部音源装置Xに設定済みのキーマップにあわせて変換するためのデータである。上述したように、電子音楽装置DMと外部音源装置Xとにおいて各機器に設定済みのキーマップが異なる場合、電子音楽装置DMでパターンデータに基づいて自動生成した演奏データを外部音源装置Xで再生してドラムパターンの楽音を発生させようとすると、各装置に設定済みのキーマップのマッピングが異なることを原因として、ユーザが意図したとおりのドラムパターンの楽音を外部音源装置Xから発生させることができないことが生ずる。そこで、電子音楽装置DMのキーマップと外部音源装置Xのキーマップとが異なる場合には、電子音楽装置DMにおいて選択されたパターンデータを、外部音源装置Xのキーマップにあわせたパターンデータに予め変換する必要がある。変換テーブルは、そのために用意されたデータである。
例えば、電子音楽装置DMのキーマップが図3左端に示した「タイプA」であり、外部音源装置Xのキーマップが図3中央に示した「タイプB」である場合、これらのキーマップにおける音高とドラム音色の対応付け関係を見ると、上述したように「タイプA」に比べて「タイプB」は1オクターブ低い音高に「タイプA」と同じドラム音色がそれぞれ対応付けされている。従って、図4(b)に示す変換テーブルにおいて上記条件が交差する箇所には、「タイプA」と「タイプB」とにおいてマッピングされた音高の差である「−1」オクターブが変換内容として定義される。反対に、電子音楽装置DMのキーマップが「タイプB」であり、外部音源装置Xのキーマップが「タイプA」である場合、変換テーブルにおいて上記条件が交差する箇所には、「タイプB」と「タイプA」とにおいてマッピングされた音高の差である「+1」オクターブが変換内容として定義される。なお、この変換テーブルもキーマップと同様に、メーカが本電子音楽装置DMを出荷する前に予め書き込んで保存しておくとよい。
なお、変換テーブルの内容は上記したものに限らない。例えば、電子音楽装置DMのキーマップが図3左端に示した「タイプA」であり、外部音源装置Xのキーマップが図3右端に示した「タイプC」である場合には、マッピングが異なる箇所毎にオクターブ単位あるいはピッチ単位に音高を変換する音高差が変換テーブルに定義されることは言うまでもない。また、電子音楽装置DM又は外部音源装置Xのいずれか一方のみで使用することができるドラム音色が対応付けられている音高情報については、アルペジオ鍵域内においてドラム音色が対応付けられていない任意の音高情報へ変換するための音高差が定義されていればよい。さらに、変換テーブルは、ユーザが適宜に生成/変更することができてよい。
次に、外部音源装置Xに予め記憶されている音色データについて、図5を用いて説明する。図5は、外部音源装置Xに予め記憶されている音色データの一実施例を示す概念図である。
音色データは、予めプリセットされたものやユーザが設定したものなど、楽器タイプ別に用意されているデータである。図5に示すように、音色データは楽器タイプ、波形情報、音源キーマップ情報を含む。楽器タイプは各音色データで楽音を発音する際に使用する音色を、楽器名(例えば、グランドピアノ、オルガン、ギターなど)等により表したデータである。ユーザは、この楽器タイプを指定することで音色データを選択することができ、所望の音色(ただし、ドラム音色以外)で楽音を発生させることができるようになる。波形情報は楽器タイプに対応する音色の波形データを示すデータであって、図示しない波形メモリ等に記憶された該当する波形データに付された任意の固有の波形番号、波形メモリ(波形ROM)上における波形データ先頭の記憶位置を指し示すアドレス等を含む。波形データは、波形メモリに記憶したPCM、DPCM、ADPCMのような適宜の符号化形式からなる波形サンプルデータを単純に読み出すことで生成されるようなものであってもよいし、あるいは、高調波合成演算やFM演算、AM演算、フィルタ演算、フォルマント合成演算、物理モデル音源など、各種の公知の楽音波形合成方式を適宜採用したものであってもよい。音源キーマップ情報は該音色データで規定した音色と共に使用するドラム音色を定義しているキーマップを特定するデータである。なお、音色データは上記した以外のその他のデータを含んでいてよい。
次に、ユーザによる押鍵操作に応じてドラムパターンの楽音を発生する演奏データを自動的に生成し、該生成した演奏データに基づき外部音源装置Xから楽音を発生させる「発音制御処理」と、該処理に先行して実行する「キーマップチェック処理」について説明する。まず、「キーマップチェック処理」の処理動作について、図6を用いて説明する。図6は、「キーマップチェック処理」の一実施例を示したフローチャートである。当該処理は、電子音楽装置DMに外部音源装置Xが接続された状態で両機器の電源がオンされた場合、あるいはユーザによりドラムセットデータの選択が行われた場合、さらには外部音源装置Xから音色データの変更操作があったことを示す「変更コマンド」を受信した場合などに、その実行が開始される。以下、図6に示したフローチャートに従って、当該処理の処理動作を説明する。
ステップS1は、外部音源装置Xにおいて現在選択されている音色のキーマップ情報を取得する。すなわち、外部音源装置Xにおいてユーザにより楽器タイプの選択が行われており、この楽器タイプの指定に従って複数記憶されている音色データの中から該当する音色データが1つ特定される。上記したように、音色データにはキーマップ情報が定義されていることから、該特定された音色データのキーマップ情報を外部音源装置Xから取得することで、外部音源装置Xに設定済みのキーマップを特定する。ただし、上記方法に限らず、外部音源装置Xに設定済みのキーマップを特定することができれば他の方法であってもよい。例えば、外部音源装置Xがメーカや機種に依存する1種類のキーマップしか有していないような場合には、メーカIDや機種IDなどでキーマップを特定するようにしてもよい。なお、外部音源装置Xにおいては、楽器タイプの選択に応じて特定された音色データのキーマップ情報に基づき該当するキーマップが設定されるようになっており、これに基づき楽音が発生される。あるいは、外部音源装置Xにおいて、ユーザは多数のキーマップの中から所望のキーマップを選択/設定することができるようになっており、該選択/設定されたキーマップに関するキーマップ情報を有する楽器タイプ(音色データ)のみをユーザが任意に選択できるようにしてあってもよい。
ステップS2は、電子音楽装置DMにおいて現在選択されているドラムセットデータのキーマップ情報を取得する。すなわち、ユーザは所望のドラムパターンの楽音を発生するドラムセットデータを選択することができ、上記したようにドラムセットデータにはキーマップ情報が定義されていることから、該選択されたドラムセットデータのキーマップ情報を取得することで、電子音楽装置DMに設定済みのキーマップを特定する。ステップS3は、前記外部音源装置Xから取得したキーマップ情報と前記電子音楽装置DMで選択されたドラムセットデータのキーマップ情報とを比較する。ステップS4は、上記2つのキーマップ情報が同じであるか否かを判定する。2つのキーマップ情報が同じ情報であると判定した場合、例えば「タイプ」が同じである場合には(ステップS4のYES)、ドラムセットデータのパターンデータをRAM3等にそのまま記憶する。すなわち、この場合には電子音楽装置DMにおいて選択されたドラムセットデータ内のパターンデータに基づき自動生成された演奏データをそのまま外部音源装置Xに送信したとしても、前記パターンデータを生成する際に元としたキーマップと、外部音源装置Xにおいて現在選択中の音色において参照すべきキーマップとが同じ「タイプ」、つまり音高とドラム音色との対応関係が一致するキーマップであることから、ユーザが意図したとおりにドラムパターンの楽音が外部音源装置Xから発音されるので、ドラムセットデータのパターンデータを読み出してRAM3にそのまま書き込んでおくだけでよい。
他方、2つのキーマップ情報が同じでないと判定した場合、例えば「タイプ」が異なる場合には(ステップS4のNO)、図4(b)に示した変換テーブルに従い選択されたドラムセットデータのパターンデータの変換を行い、該変換後のパターンデータをRAM3に記憶する(ステップS5)。例えば、前記パターンデータを生成する際に元としたキーマップが図3左端に示した「タイプA」であり、現在選択中の音色において参照すべきキーマップが図3中央に示した「タイプB」である場合には、図4(b)に示した変換テーブルに基づくと、パターンデータのノートナンバ全てを1オクターブダウンする。すなわち、この場合には電子音楽装置DMにおいて選択されたドラムセットデータ内のパターンデータに基づき自動生成された演奏データをそのまま外部音源装置Xに送信すると、前記パターンデータを生成する際に用いたキーマップと、外部音源装置Xにおいて現在選択中の音色において参照すべきキーマップとが異なる「タイプ」、つまり音高とドラム音色との対応関係が一致しないキーマップであることから、ユーザが意図したとおりにドラムパターンの楽音が外部音源装置Xから発音されない。そこで、外部音源装置Xにおいて現在選択中の音色において参照すべきキーマップに対応したパターンデータに、選択されたパターンデータを変換してRAM3に書き込んでおく。
次に、「発音制御処理」の処理動作について、図7を用いて説明する。図7は、「発音制御処理」の一実施例を示したフローチャートである。当該処理は、「アルペジオ演奏モード」に当該電子音楽装置DMが機器設定されることに応じて実行される。
ステップS11は、ユーザによるアルペジオ鍵域内におけるいずれかの鍵への操作が行われたか否かを検出する。ステップS12は、ユーザによるアルペジオ鍵域内でのいずれかの鍵に対して押鍵操作が行われているか否かを判定する。押鍵操作が行われていると判定した場合には(ステップS12のYES)、RAM3に記憶されているパターンデータ(上記ステップS5及びS6参照)に基づき、ドラムパターンの楽音を発生する演奏データを自動生成する(ステップS13)。パターンデータに基づき演奏データを自動生成する手順については公知であることから、ここでの説明を省略する。ステップS14は、該生成した演奏データを外部音源装置Xに対して送信する。このようにして、「アルペジオ演奏モード」時において、「アルペジオ鍵域」における押鍵操作に応じて適宜に発生されるノート情報やノートオンなどの各イベント情報については外部音源装置Xに対して送信しない代わりに、押鍵操作に応じて自動生成した演奏データを外部音源装置Xに対して送信する。他方、「アルペジオ鍵域」以外の鍵域における押鍵操作に応じて適宜に発生されるノート情報やノートオンなどの各イベント情報を含む演奏データについては、外部音源装置Xに対してそのまま送信する。外部音源装置Xでは電子音楽装置DMから送信された演奏データと、外部音源装置Xに設定済みのキーマップとに基づき音源を駆動して、ドラムパターンの楽音(ドラム音色のフレーズ楽音)及び鍵操作に応じた通常の演奏楽音(音色データに基づく音色の楽音)を発生する。
このように、電子音楽装置DMに接続された外部音源装置Xから楽音を発生させる場合に、前記外部音源装置Xに設定済みのキーマップを特定し、該特定したキーマップに基づきドラムパターンの楽音を生成するためのパターンデータを外部音源装置Xに設定済みのキーマップにあわせて変換し、これを用いるようにした。これにより、電子音楽装置DMとは異なるキーマップが設定されている外部音源装置Xからであっても、ユーザが電子音楽装置DM 側で意図したとおりのドラムパターンの楽音を発生させることが容易にできるようになる。特に、電子音楽装置DMにおいてはパターンデータ毎に付帯情報として新たにキーマップ情報を、外部音源装置Xにおいては音色データ毎に付帯情報として新たにキーマップ情報を持たせたことにより、電子音楽装置DM側において容易に外部音源装置Xに設定済みのキーマップを特定することができるようにしている。
なお、電子音楽装置DMと外部音源装置Xの各キーマップが異なる場合に実行するパターンデータの変換は、変換テーブルによる方法に限らない(図6のステップS5参照)。例えば、電子音楽装置DMと外部音源装置Xの各キーマップの組み合わせ毎にパターンデータを変換するためのアルゴリズムを予め用意しておき、該当のアルゴリズムに応じてパターンデータを変換するようにしてもよい。
なお、電子音楽装置DMが内蔵音源を有している場合には、ユーザが外部音源装置Xのみを利用する、電子音楽装置DMの内蔵音源のみを利用する、あるいは電子音楽装置DMと外部音源装置Xの両方を利用する、のいずれかを切り替えることができるようにしておき、この切り替えに応じて少なくとも電子音楽装置DM及び外部音源装置Xのいずれかからドラムパターンの楽音及び鍵操作に応じた通常の演奏楽音を発生できるようになっていてよい。
なお、電子音楽装置DMは、予め記憶された所定のパターンデータ(アルペジオパターンデータ)に従って、ユーザにより押鍵操作された1乃至複数の鍵に対応する音高(ノート)を基にしてアルペジオの演奏データを自動生成し、これに基づき内蔵音源を動作させることにより、操作された1乃至複数の鍵に対応する押鍵音を所定のリズムで刻みながら1音ずつ時間的に分散したフレーズ楽音、つまりアルペジオ音(分散和音)を発生することができるものであってもよい。そうした場合、電子音楽装置DMは、上記したドラムパターンの楽音を発生する演奏データを自動生成することと、アルペジオの楽音を発生する演奏データを自動生成することとを、選択できるようになっていてよい。
この発明に係る電子音楽装置を含んでなる楽音発生システムの全体構成の一実施例を示すシステムブロック図である。 この発明に係る電子音楽装置の全体構成の一実施例を示したハード構成ブロック図である。 電子音楽装置及び外部音源装置の両装置に予め記憶されるキーマップの一実施例を示す概念図である。 電子音楽装置DMに予め記憶されている各種データの一実施例を示す概念図であって、図4(a)にドラムセットデータ、図4(b)に変換テーブルをそれぞれ示す。 外部音源装置に予め記憶されている音色データの一実施例を示す概念図である。 キーマップチェック処理の一実施例を示したフローチャートである。 発音制御処理の一実施例を示したフローチャートである。
符号の説明
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4…検出回路、4A…操作子、5…表示回路、5A…表示部、6…通信インタフェース、1D…通信バス、X…外部音源装置、SP…サウンドシステム

Claims (4)

  1. 演奏操作子と、
    音源機器を接続する接続手段と、
    所定の音高情報と所定のドラム音色とを対応付けたキーマップを1乃至複数記憶する第1の記憶手段と、
    ドラム音色に対応付けられた音高情報と発音タイミング情報とからなるパターンデータを1乃至複数記憶する第2の記憶手段であって、前記各パターンデータは音高情報とドラム音色とを対応付けている前記キーマップのうちのいずれか1つを特定するキーマップ情報を有するものと、
    前記パターンデータを選択する選択手段と、
    前記接続した音源機器のキーマップを特定する特定手段と、
    前記選択したパターンデータが有するキーマップ情報に基づくキーマップと前記特定した音源機器のキーマップとを比較し、前記各キーマップが異なる場合には前記選択したパターンデータの音高情報を前記音源機器のキーマップにあわせて変換する変換手段と、
    前記演奏操作子の操作に応じて、前記変換したパターンデータに基づいてドラムパターンの演奏データを生成する生成手段と、
    前記生成したドラムパターンの演奏データを前記接続した音源機器に対して出力する出力手段と
    を具備する電子音楽装置。
  2. 前記変換手段は、前記選択したパターンデータが有するキーマップ情報に基づくキーマップと前記特定した音源機器のキーマップとの組み合わせに応じて、各キーマップが同じドラム音色に割り当てている音高情報の音高差を求め、該求めた音高差により前記選択したパターンデータの音高情報を変換することを特徴とする請求項1に記載の電子音楽装置。
  3. 前記音源機器は、所定の音高情報と所定のドラム音色とを対応付けたキーマップを1乃至複数記憶するキーマップ記憶手段と、音色データを1乃至複数記憶する音色記憶手段と、前記音色データを選択する音色選択手段とを具備してなり、前記各音色データは前記キーマップ記憶手段に記憶されたキーマップのうちのいずれか1つを特定する音源キーマップ情報を有し、
    前記特定手段は、接続した音源機器で選択されている音色データが有する音源キーマップ情報を前記音源機器から取得し、該取得した音源キーマップ情報と前記選択したパターンデータが有するキーマップ情報とを比較することにより、前記各キーマップにおける音高情報とドラム音色の対応付け関係が異なるものであるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子音楽装置。
  4. コンピュータに、
    音源機器を接続する手順と、
    所定の音高情報と所定のドラム音色とを対応付けたキーマップを所定の記憶手段に1乃至複数記憶する手順と、
    ドラム音色と対応付けられている音高情報と発音タイミング情報とからなるパターンデータであって、前記パターンデータは音高情報とドラム音色とを対応付けている前記キーマップのうちのいずれか1つを特定するキーマップ情報を有するものを所定の記憶手段に1乃至複数記憶する手順と、
    前記パターンデータを選択する手順と、
    前記接続した音源機器のキーマップを特定する手順と、
    前記選択したパターンデータが有するキーマップ情報に基づくキーマップと前記特定した音源機器のキーマップとを比較し、前記各キーマップが異なる場合には前記選択したパターンデータの音高情報を前記音源機器のキーマップにあわせて変換する手順と、
    前記演奏操作子の操作に応じて、前記変換したパターンデータに基づいてドラムパターンの演奏データを生成する手順と、
    前記生成したドラムパターンの演奏データを前記接続した音源機器に対して出力する手順と
    を実行させるためのプログラム。
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