JP4614307B2 - 演奏データ処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、所定の各音源に対応した演奏データを生成する演奏データ処理装置及びプログラムに関する。特に、音色(奏法)の割当て方法が異なる音源間において、いずれか一方に対応した演奏データを変換することによって他方の音源に対応した演奏データを自動的に生成する演奏データ処理装置及びプログラムに関する。
演奏データに基づき所望の音色の楽音を自動的に演奏する際には、一般的に音源が用いられる。最近では音色(奏法)の割当て方法が異なる音源が現れてきており、例えば演奏データ中にノートオンデータやノートオフデータのみならず各種の制御データを1乃至複数加えることによって、様々な音楽的表情や楽器らしさを表すある特定の奏法を再現することのできるようにした音源(この明細書ではこれを便宜的に通常音源と呼ぶ)、又は特定の奏法に対応した音楽的表情をノートオンの指示だけで再現することのできるようにした音源(この明細書ではこれを便宜的に奏法対応音源と呼ぶ)などがある。前記奏法対応音源の1例としては通常音色とは特性の異なる特殊音色(例えばスチールギター音色や電気ベースギター音色などの、1種類の楽器における演奏上の奏法の違いに対応した奏法依存音色など)を具えた特殊音源が従来から知られている。下記に示す特許文献1に記載の特殊音源においては1つの音色マッピングの中にベロシティ方向とノートナンバ方向に異なる音色(奏法)がマッピングされた特殊音色を具えており、該特殊音源では通常音源と異なり演奏データ中のノートオンデータやノートオフデータ内に含まれるベロシティやノートナンバを用いることによって音色(奏法)変更を行うことができるようになっている。そのため、こうした奏法対応音源を用いることによって、特定の奏法に従う非常に生々しい音楽的表情をより高品質に再現すると共に、多彩な音色での自動演奏を簡単な制御で行うことができる。
特願2002-066486号
上述したように、通常音源と奏法対応音源(例えば上記した特殊音源)とでは音色の割り当て方法が異なっており、そのためにそれぞれの音源で利用可能な演奏データではベロシティとノートナンバの使い方(つまり音色指定方法)が異なる。そこで、そうした使い方にあわせて各音源用の演奏データを生成する必要がある。そのために、例えば利用する音源を通常音源から奏法対応音源に(あるいは奏法対応音源から通常音源に)変更したような場合に音源変更前の演奏データをそのまま使用すると、演奏される楽音に音楽的破綻をきたすことが生じてしまうことから、音源変更前の演奏データをそのまま使用することはできない。すなわち、通常音源用の演奏データと奏法対応音源用の演奏データとの間ではデータの互換性がない。しかし、利用する音源を通常音源から奏法対応音源に(あるいは奏法対応音源から通常音源に)変更する度に、ユーザ自身が演奏の最初から各音源に対応した演奏データを新たに生成するには時間がかかり面倒でもあるし、またユーザに楽器毎の特性の違いに関する知識や音楽的な知識などがないと所望の奏法を反映した楽音演奏を行うための演奏データを生成することが非常に難しい、などの問題点があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、音色(奏法)の割当て方法が異なる音源間において利用する音源が変更された場合に音源変更前の演奏データを自動変換することにより、変更後の音源に対応した演奏データを自動的に生成することのできるようにした演奏データ処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る演奏データ処理装置は、所定の楽器音色に対応する通常音源用の演奏データを取得する演奏データ取得手段と、ここで、前記通常音源用の演奏データには所定の楽音要素を制御するための制御パラメータが含まれており、該制御パラメータの値は所定の連続的数値範囲内で変化して前記所定の楽音要素の制御値を示し、前記取得した通常音源用の演奏データの中から所定の特殊奏法に対応している部分を検出する検出手段と、前記取得した通常音源用の演奏データを、前記所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データに変換するデータ変換手段であって、前記奏法対応音源においては、前記所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、前記所定の特殊奏法に対応していることが検出された前記取得した通常音源用の演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色用の音源波形を指示する奏法指定データが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータ表されるようにし、また、前記所定の特殊奏法に対応していることが検出されなかった前記演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータが表されるようにする前記データ変換手段とを備える。
この発明によると、奏法対応音源においては、所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、通常音源用の演奏データを所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データに変換するに際して、通常音源用の演奏データの中から所定の特殊奏法に対応している部分を検出し、所定の特殊奏法に対応していることが検出された演奏データの部分に含まれる所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色用の音源波形を指示する奏法指定データが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータ表されるようにし、また、所定の特殊奏法に対応していることが検出されなかった演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータについても前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータが表されるようにしたことを特徴としている。これにより、所定の楽音要素を制御する制御パラメータという共通のデータ形式をとりながら、通常音源用の演奏データとそれとは音源タイプの異なる奏法対応音源用の演奏データとでは該制御パラメータの持つ意味合いを異ならせるようにしたデータ体系において、ユーザ自らが格別の演奏データ知識やデータ変換操作能力を有していなくても、通常音源用の演奏データがそれとは音源タイプの異なる奏法対応音源用の演奏データに自動的に変換されることとなり、ユーザは通常音源用の演奏データから奏法対応音源用の演奏データを簡単に得ることができるようになる。特に、所定の特殊奏法に対応していることが検出されなかった演奏データの部分に含まれる所定の楽音要素を制御する制御パラメータについても、該特殊奏法用の音源波形を使用しない場合における該制御パラメータの値を示すデータに変換するようにしているので、所定の特殊奏法が検出された場合に限らず、検出されなかった場合も、適切な奏法対応音源用の演奏データを確実に得ることができる。
本発明の請求項2に係る演奏データ処理装置は、所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データを取得する演奏データ取得手段と、ここで、前記奏法対応音源においては、前記所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データには所定の楽音要素を制御するための制御パラメータが含まれており、該制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、前記取得した奏法対応音源用の演奏データにおいて、所定の特殊奏法に対応している演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値が、前記複数の音色のうち該所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であることによって所定の特殊奏法用の音源波形を指示する奏法指定データを表わすと共に1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御を示しており、また、前記特殊奏法に対応していない演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値は、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であることによって該特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータを表わすと共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示しており、前記取得した奏法対応音源用の演奏データの中から、所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた領域に所属する値を持つ制御パラメータを、前記奏法指定データとして検出する検出手段と、前記取得した奏法対応音源用の演奏データを、前記所定の楽器音色に対応する通常音源用の演奏データに変換するデータ変換手段であって、ここで、前記通常音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータの値は前記所定の連続的数値範囲内で変化して前記所定の楽音要素の制御値を示すものであり、前記検出された奏法指定データに対応する演奏データの部分を前記所定の特殊奏法を模擬するデータに変換すると共に、該検出された奏法指定データに対応する前記制御パラメータの値を、前記複数の音色のうち前記所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値からなっているものから、前記所定の連続的数値範囲内で該所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換し、また、前記奏法指定データとして検出されなかった前記制御パラメータについては、その値を前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値からなっているものから、前記所定の連続的数値範囲内で該所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換する前記データ変換手段とを備える。
これによると、所定の楽音要素を制御する制御パラメータという共通のデータ形式をとりながら、通常音源用の演奏データとそれとは音源タイプの異なる奏法対応音源用の演奏データとでは該制御パラメータの持つ意味合いを異ならせるようにしたデータ体系において、ユーザ自らが格別の演奏データ知識やデータ変換操作能力を有していなくても、通常音源用の演奏データとは音源タイプの異なる奏法対応音源用の演奏データが通常音源用の演奏データに自動的に変換されることとなり、ユーザは奏法対応音源用の演奏データから通常音源用の演奏データを簡単に得ることができるようになる。特に、奏法対応音源用の演奏データ中の制御パラメータのうち奏法指定データが検出されなかった制御パラメータについても前記所定の楽音要素の前記制御値を示す通常音源用の制御パラメータとなるようにデータ変換するようにしているので、奏法指定データが検出された場合に限らず、検出されなかった場合も、奏法対応音源用の演奏データを基にして適切な通常音源用の演奏データを確実に得ることができる。
本発明は装置の発明として構成し実施することができるのみならず、方法の発明として構成し実施することができる。また、本発明は、コンピュータまたはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施することができるし、そのようなプログラムを記憶した記憶媒体の形態で実施することもできる。
この発明によれば、音色(奏法)の割当て方法が異なる音源間において利用する音源の変更がなされた場合に、音源変更前の音源で利用可能な演奏データを音源変更後の音源で利用可能な演奏データへと自動変換することから、ユーザは手間をかけることなく変更後の音源に対応した演奏データを簡単に得ることができる、という効果を奏する。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、この発明に係る演奏データ処理装置を適用した電子楽器の全体構成を示したハード構成ブロック図である。本実施例に示す電子楽器は、マイクロプロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなるマイクロコンピュータによって制御される。CPU1は、この電子楽器全体の動作を制御するものである。このCPU1に対して、データ及びアドレスバス1Dを介してROM2、RAM3、検出回路4,5、表示回路6、音源回路7、効果回路8、外部記憶装置10、MIDIインタフェース(I/F)11および通信インタフェース(I/F)12がそれぞれ接続されている。更に、CPU1には、タイマ割込み処理(インタラプト処理)における割込み時間や各種時間を計時するタイマ1Aが接続されている。例えば、タイマ1Aはクロックパルスを発生し、発生したクロックパルスをCPU1に対して処理タイミング命令として与えたり、あるいはCPU1に対してインタラプト命令として与える。CPU1は、これらの命令に従って各種処理を実行する。
ROM2は、CPU1により実行される各種プログラムや各種データを格納するものである。RAM3は、CPU1が所定のプログラムを実行する際に発生する各種データを一時的に記憶するワーキングメモリとして、あるいは現在実行中のプログラムやそれに関連するデータを記憶するメモリ等として使用される。RAM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして利用される。演奏操作子4Aは楽音の音高を選択するための複数の鍵を備えた例えば鍵盤等のようなものであり、各鍵に対応してキースイッチを有しており、この演奏操作子4A(鍵盤等)はユーザによるマニュアル(手弾き)演奏のために使用できるのは勿論のこと、当該装置における自動演奏の演奏環境などを設定するための入力手段として使用することもできる。検出回路4は、演奏操作子4Aの各鍵の押圧及び離鍵を検出することによって検出出力を生じる。
設定操作子(スイッチ等)5Aは、自動演奏に関する各種情報等を入力するためのスイッチなどの操作子である。例えば、自動演奏に使用する演奏データの選択や演奏テンポ等の演奏環境の設定を行うためのスイッチ類(操作子)である。勿論、これら以外にも、音高、音色、効果等を選択・設定・制御するために用いる数値データ入力用のテンキーや文字データ入力用のキーボード、あるいはディスプレイ6Aに表示される所定のポインティングデバイスを操作するために用いるマウスなどの各種操作子を含んでいてよい。検出回路5は上記各スイッチの操作状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報をデータ及びアドレスバス1Dを介してCPU1に出力する。表示回路6は例えば液晶表示パネル(LCD)やCRT等から構成されるディスプレイ6Aに自動演奏に関する各種情報、あるいはCPU1の制御状態などを表示する。ユーザは該ディスプレイ6Aに表示されるこれらの各種情報を参照しながら、演奏環境の選択、入力、設定などを行うことができる。
音源回路7は複数のチャンネルで楽音信号の同時発生が可能であり、データ及びアドレスバス1Dを経由して与えられた、ユーザによる演奏操作子4Aの操作に応じてあるいは演奏データに基づき発生される各種演奏情報を入力し、これらの演奏情報に基づいて楽音信号を発生する。音源回路7から発生された楽音信号は、効果回路8を介して効果付与されてアンプやスピーカなどを含むサウンドシステム9から発音される。効果回路8は複数のエフェクトユニットを含んでおり、各エフェクトユニットは設定された効果パラメータに従い、それぞれ異なった効果を音源回路7からの楽音信号に付与することができる。この音源回路7と効果回路8とサウンドシステム9の構成には、従来のいかなる構成を用いてもよい。例えば、音源回路7はFM、PCM、物理モデル、フォルマント合成等の各種楽音合成方式のいずれを採用した通常音源又は後述する特殊音源(図2参照)であってよい。また、音源回路7は専用のハードウェアで構成してもよいし、CPU1によるソフトウェア処理で構成してもよい。
外部記憶装置10は、演奏データや奏法の違いによる複数の特殊音色(奏法依存音色)に対応した波形データなどの各種データ、あるいはCPU1が実行する各種制御プログラム等の制御に関するデータなどを記憶するものである。特殊音色(奏法依存音色)に対応した波形データを複数記憶する波形メモリ(波形ROM)を含んでいてよい。なお、上述したROM2に制御プログラムが記憶されていない場合、この外部記憶装置10(例えばハードディスク)に制御プログラムを記憶させておき、それをRAM3に読み込むことにより、ROM2に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。なお、外部記憶装置10はハードディスク(HD)に限られず、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD‐ROM・CD‐RAM)、光磁気ディスク(MO)、あるいはDVD(Digital Versatile Disk)等の着脱自在な様々な形態の外部記憶媒体を利用する記憶装置であればどのようなものであってもよい。あるいは、フラッシュメモリなどの半導体メモリであってもよい。
MIDIインタフェース(I/F)11は、外部接続された他のMIDI機器11A等からMIDI形式の演奏データ(MIDIデータ)を当該電子楽器へ入力したり、あるいは当該電子楽器からMIDI形式の演奏データ(MIDIデータ)を他のMIDI機器11A等へ出力するためのインタフェースである。他のMIDI機器11Aはユーザによる操作に応じてMIDIデータを発生する機器であればよく、鍵盤型、弦楽器型、管楽器型、打楽器型、身体装着型等どのようなタイプの操作子を具えた(若しくは、操作形態からなる)機器であってもよい。なお、MIDIインタフェース11は専用のMIDIインタフェースを用いるものに限らず、RS-232C、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)等の汎用のインタフェースを用いてMIDIインタフェース11を構成するようにしてもよい。この場合、MIDIイベントデータ以外のデータをも同時に送受信するようにしてもよい。MIDIインタフェース11として上記したような汎用のインタフェースを用いる場合には、他のMIDI機器11AはMIDIイベントデータ以外のデータも送受信できるようにしてよい。勿論、演奏データのデータフォーマットはMIDI形式のデータに限らず他の形式であってもよく、その場合はMIDIインタフェース11と他のMIDI機器11Aはそれにあった構成とする。
通信インタフェース(I/F)12は、例えばLANやインターネット、電話回線等の有線あるいは無線の通信ネットワークXに接続されており、該通信ネットワークXを介してサーバコンピュータ12Aと接続され、当該サーバコンピュータ12Aから制御プログラムあるいは各種データなどを電子楽器側に取り込むためのインタフェースである。すなわち、ROM2や外部記憶装置10(例えば、ハードディスク)等に制御プログラムや各種データが記憶されていない場合には、サーバコンピュータ12Aから制御プログラムや各種データをダウンロードするために用いられる。こうした通信インタフェース12は、有線あるいは無線のものいずれかでなく双方を具えていてよい。
なお、上述した電子楽器において、演奏操作子4Aは鍵盤楽器の形態に限らず、弦楽器や管楽器、あるいは打楽器等どのようなタイプの形態でもよい。また、電子楽器は演奏操作子4Aやディスプレイ6Aあるいは音源回路7などを1つの装置本体に内蔵したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MIDIインタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用いて各装置を接続するように構成されたものであってもよいことは言うまでもない。さらに、本発明に係る演奏データ処理装置を適用する装置としては電子楽器に限らず、パーソナルコンピュータや携帯電話等の携帯型通信端末、あるいはカラオケ装置やゲーム装置など、どのような形態の装置・機器に適用してもよい。携帯型通信端末に適用した場合、端末のみで所定の機能が完結している場合に限らず、機能の一部をサーバ側に持たせ、端末とサーバとからなるシステム全体として所定の機能を実現するようにしてもよい。
ここで、奏法対応音源の一例として、音源回路7、ROM2あるいは外部記憶装置10などに予め複数記憶され、演奏データ中のバンクセレクトデータ及びプログラムチェンジデータの指定により使用対象の音色が決定される通常音源とは特性の異なる特殊音源について、図2を用いて説明する。
本実施例において、異なる奏法によって演奏される楽器に関しては、1つの音色番号が割当てられた1種類の楽器音色に対して、奏法の違いによる複数の特殊音色(奏法依存音色)に対応した波形データをベロシティデータ及びノートナンバデータの各値に割り当てて複数記憶する。この点について、スチールギターの楽器音色を例に説明する。図2は特殊音色における音色・音量マッピングの一実施例を示す概念図であり、図2(a)はスチールギター音色に属する奏法依存音色の音名(ノートナンバ)に対する割り当てを示す図であり、図2(b)は同スチールギター音色に属する奏法依存音色のベロシティに対する割り当てを示す図である。なお、ベロシティデータは通常その値が大きくなるに従って大きくなる楽音信号の音量を表すもので、本実施形態においては「0」〜「127」の範囲にわたって変化する。ただし、ベロシティ「0」は、ノートオフと同じ意味を持つ。ノートナンバデータは通常その値が大きくなるに従って高音側に向かって変化する楽音信号の音高(音名)を表すもので、「0」〜「127」の範囲にわたって変化する。ここで、ノートナンバデータの値「0」は音名「C−2」に対応し、値「127」は音名「G8」にそれぞれ対応する。
スチールギターの場合、図2(a)に示すように、通常のスチールギター演奏において使用され得る音域C−2〜B6(ノートナンバで「0」〜「95」に対応)にわたって、オープンソフト奏法音色、オープンミドル奏法音色、オープンハード奏法音色、デッドノート奏法音色、ミュート奏法音色、ハンマリング奏法音色、スライド奏法音色及びビブラート奏法音色からなる8種類の奏法依存音色が割り当てられている。さらに、これらの奏法依存音色のそれぞれは、ベロシティデータの異なる値の範囲に割り当てられている。具体的には、図2(b)に示すように、例えばベロシティデータ値の範囲「1」〜「15」にはオープンソフト奏法音色、同値の範囲「16」〜「30」にはオープンミドル奏法音色、同値の範囲「31」〜「45」にはオープンハード奏法音色、同値の範囲「46」〜「60」にはデッドノート奏法音色、同値の範囲「61」〜「75」にはミュート奏法音色、同値の範囲「76」〜「90」にはハンマリング奏法音色、同値の範囲「91」〜「105」にはスライド奏法音色、および同値の範囲「106」〜「127」にはビブラート奏法音色が割り当てられている。
また、図2(a)に示すように、通常のスチールギターでは使用されない、すなわち通常楽音を発生し得ない音域C6〜G8(ノートナンバで「96」〜「127」に対応)の範囲には、特定の音高とは関連しない奏法依存音色が割り当てられている。音域C6〜E7(ノートナンバで「96」〜「110」に対応)の範囲には、ストラミング奏法音色が割り当てられている。このストラミング奏法音色は、さらにストロークの速さ、左手でミュートするポジションなどの違いに依存した複数の異なるストラミング奏法音色を含んでいる。これらの複数の異なるストラミング奏法音色のそれぞれは、音域C6〜E7内の異なる音高に割り当てられている。また、音域F7〜G8(ノートナンバで「111」〜「127」に対応)の範囲には、フレットノイズ奏法音色が割り当てられている。このフレットノイズ奏法音色は、さらに指やピックにより弦を引っかくことによるスクラッチ音、本体を叩いて発生させる音などの複数の異なるフレットノイズ奏法音色を含んでいる。これらの複数の異なるフレットノイズ奏法音色のそれぞれは、音域F7〜G8内の異なる音高に割り当てられている。
スチールギターの音域C−2〜B6に割り当てられた8種類の奏法依存音色のそれぞれに対しては一組ずつの波形データが用意されていてもよいが、本実施例では複数組のサブ波形データからなる波形データが用意されている。これらの複数組のサブ波形データのそれぞれは、所定音域(例えば、半オクターブ)ごとに設けられている。なお、本実施形態では、これらのサブ波形データはベロシティデータの異なる値に対して共通に設けられているが、同サブ波形データをベロシティデータの値に応じて異ならせておいてもよい。また、スチールギターの音域C6〜G8に割り当てられたストラミング奏法音色及びフレットノイズ奏法音色に関しては、前述した各複数種類ずつのストラミング奏法音色、フレットノイズ奏法音色のそれぞれに対して、一組ずつの波形データが用意されている。そして、これらの場合も、各波形データは波形メモリに記憶されている。なお、本実施例においては、前記各複数種類ずつのストラミング奏法音色、フレットノイズ奏法音色のそれぞれに対応した波形データは、ベロシティの異なる値に対して共通に設けられているが、同波形データをベロシティデータの値に応じて異ならせておいてもよい。
上述したように、スチールギター音色などの奏法依存音色を有する楽器音色の場合、音域C−2〜B6においてベロシティデータの値「1」〜「127」が複数種類の奏法依存音色に割り当てられているので、ベロシティデータの値をそのまま音量の制御に利用することができない。また、一方では、複数の異なるベロシティデータ値を含む所定範囲のベロシティデータが、8種類の奏法依存音色に割り当てられている。したがって、各奏法依存音色に割り当てられた所定範囲のベロシティデータ値を図2(b)の実線で示すような特性に変換してやれば、各奏法依存音色の楽音信号に対しても音量の制御が可能になる。すなわち、特殊音色は特定のパラメータ(例えばベロシティ)に従って所定の音楽要素(例えば音量)が不連続的に変化する特性を持つ。なお、図2(b)に示す破線は、「1」〜「127」にわたって変化するベロシティデータ値を利用した本来の通常音色に対する音量制御特性を表す。すなわち、通常音色は特定のパラメータ(例えばベロシティ)に従って所定の音楽要素(例えば音量)が連続的に変化する特性を持つ。
この点をスチールギター音色における5種類の特殊奏法について具体的に説明すると、例えば図2(b)のスチールギター音色のデッドノート奏法依存音色の場合には、同音色には「46」〜「60」の範囲内のベロシティデータ値が割り当てられている。したがって、この「46」〜「60」の範囲内のベロシティデータ値を小さな所定値(例えば「30」程度)〜大きな所定値(例えば「127」)にわたって変化するベロシティデータ値に変換すれば、分解能こそ低くなるが、デッドノート奏法依存音色の楽音信号の音量を小さな所定値から大きな所定値にわたって変化させることができる。また、スチールギター音色のミュート奏法音色の場合には、「61」〜「75」にわたるベロシティデータ値を小さな所定値(例えば「30」程度)〜大きな所定値(例えば「127」)にわたって変化するベロシティデータ値に変換すればよい。同様にして、スチールギター音色のハンマリング奏法音色、スライド奏法音色及びビブラート奏法音色の場合にも、ベロシティデータ値の変換により、各奏法依存音色の楽音信号の音量を変換したベロシティデータ値で制御することができる。
また、スチールギター音色のオープンソフト奏法音色、オープンミドル奏法音色およびオープンハード奏法音色からなる3種類の奏法依存音色は、スチールギターを通常の奏法で弾いた際の弾く強さの問題で区分されたもので、奏法依存音色というよりは通常音色の音量の差によるものと見ることができる。しかも、これらの3種類の奏法依存音色は、互いに非常に類似している。したがって、これらの3種類の奏法依存音色に割り当てられている「1」〜「45」の範囲内のベロシティデータ値を小さな所定値(例えば「30」程度)〜大きな所定値(例えば「127」)にわたって変化するベロシティデータ値に変換すればよい。すなわち、これらの3種類の奏法依存音色は、通常の奏法の音色つまり上記特殊奏法に対応していない通常のスチールギター音色の音源波形を用い、ベロシティデータ値の大きさに応じて区別される。なお、図2(b)においては、変換後のベロシティデータ値の取り得る範囲は全ての種類の奏法依存音色に対して同じにしたが、奏法依存音色の種類ごとに異ならせてもよい。
本発明に係る演奏データ処理装置を適用した電子楽器では、特性の異なる通常音源と奏法対応音源との間において利用する音源が変更された場合に、音源変更前の演奏データを自動変換して変更後の音源に対応した演奏データを自動的に生成する。そこで、こうした処理を行う「演奏データの生成処理」について説明する。図3は、通常音源から奏法対応音源へと使用する音源が変更された場合に実行される「演奏データ生成処理」の一実施例を示すフローチャートである。図4は、「奏法音源指定情報書き込み処理」の一実施例を示すフローチャートである。ただし、ここでは奏法対応音源として上述の図2に示した特殊音源を用いた場合を例に説明する。
ステップS1では、通常音源用の演奏データ中から上記特殊奏法に対応する奏法対応部分とその奏法種類を検出する。奏法対応部分とその奏法種類を検出する方法としては、例えば音の長さが「極短音+長音」からなる連続した2音で構成され、かつ「それらの音高差が2半音以内」である箇所を奏法対応部分として、その箇所の奏法種類を「スライド奏法」として検出する。あるいは、周期的に音高が上下変動する(具体的には演奏データ中に周期的に変動するピッチベンドデータが存在する)箇所を奏法対応部分として、その箇所の奏法種類を「ビブラート奏法」として検出する。上記特殊奏法に対応する奏法対応部分とその奏法種類を検出しなかった場合には(ステップS2のNO)、上記特殊奏法に対応していない通常の奏法のスチールギター音色(上記オープンソフト奏法音色、オープンミドル奏法音色、オープンハード奏法音色)の割り当てに従い、元のベロシティデータの変換を行い(ステップS5)、変換後のベロシティデータに修正することによって特殊音源用の演奏データを生成する(ステップS6)。上述のように、通常音源で使用されるベロシティデータは通常その値が大きくなるに従って大きくなる楽音信号の音量を表すためのものであるが、特殊音源で使用されるベロシティデータは奏法の違いによる複数の特殊音色に対応した波形データを特定するためのものであることから、通常音源用の演奏データにおけるベロシティデータをそのまま特殊音源用の演奏データに用いることはできない。そこで、通常音源に対応する奏法(上記特殊奏法に対応していない通常の奏法のスチールギター音色)に割り当てられた所定範囲のベロシティデータ値に元のベロシティデータを変換する。例えば通常音源用の演奏データにおいて「1〜127」までの範囲内に設定され図2(b)の破線で示すような特性をもつベロシティデータを、「1〜45」までの範囲内に設定され図2(b)の実線で示すような特性をもつベロシティデータに変換する。こうすることにより、特殊奏法検出されなかった箇所において通常音源の場合と同じような音量の制御が可能になる。
他方、通常音源用の演奏データ中から上記特殊奏法に対応する奏法対応部分とその奏法種類を検出した場合には(ステップS2のYES)、当該奏法対応部分を「奏法なし」演奏データに修正する(ステップS3)。また、奏法種類に応じた奏法音源指定情報を書き込む(ステップS4)。この奏法音源指定情報の書き込み処理は、具体的には図4に示すように、ベロシティ変換テーブルを参照して元のベロシティを検出した奏法のベロシティに変換し(ステップS11)、変換後のベロシティに修正する(ステップS12)。こうした通常音源用の演奏データから特殊音源用の演奏データへのデータ変換の詳細については後述することから(図7又は図8参照)、ここでの説明を省略する。
なお、上記「奏法音源指定情報の書き込み処理」(図3のステップS4参照)は、奏法対応音源の種類によってその実行する処理内容が異なる。上述した図4に示した実施例では奏法対応音源として図2に示した特殊音源を用いた場合に実行する処理を示したが、奏法対応音源として奏法毎に別の音色が割り当てられている音源を利用する場合がある。そこで、このような音源を利用する場合に実行する処理について、図5を用いて説明する。図5は、「奏法音源指定情報書き込み処理」の別の実施例を示すフローチャートである。
図5に示すように、この場合には検出した奏法に対応した音色のプログラムチェンジを演奏データ中における奏法対応部分の前後にそれぞれ挿入する(ステップS21)。すなわち、奏法対応部分の前に挿入されたプログラムチェンジによって奏法対応音源を使用するように指定し、奏法対応部分の後に挿入されたプログラムチェンジによって通常音源を使用するように指定する。つまり、変更する一部のデータ区間の前後においてプログラムチェンジデータを配置し、使用する特殊音源の音色マップの指定・解除を行うようにする。こうすると、上述した実施例に示したように通常音源用の演奏データ全体を修正して特殊音源用の演奏データを生成することなく、通常音源用の演奏データの一部のみを変更して特殊音源用の演奏データを生成することができる。したがって、この場合には上記「演奏データ生成処理」(図3参照)においてステップS5及びステップS6の処理を省略する。すなわち、この場合にはベロシティデータの変更を行わなくてよいことから、前記各処理を省略する。
次に、特殊音源に対応した演奏データを用いて、通常音源に対応した演奏データを生成する場合を例に説明する。図6は、奏法対応音源から通常音源へと使用する音源が変更された場合に実行される「演奏データ生成処理」の一実施例を示すフローチャートである。ただし、ここでも奏法対応音源として上述の図2に示した特殊音源を用いた場合を例に説明する。
ステップS31では、特殊音源用の演奏データ中から上記特殊奏法の音色を検出する。例えば、奏法種類に応じた奏法音源指定情報(例えば特殊奏法の音色に対応したベロシティデータ値や所定のプログラムチェンジデータ値)が定義された箇所を特殊奏法の音色として検出する。特殊奏法の音色を検出しなかった場合(すなわち通常の奏法の音色である場合)には(ステップS32のNO)、元のベロシティデータの変換を行い(ステップS35)、変換後のベロシティデータに修正することによって通常音源用の演奏データを生成する(ステップS36)。すなわち、上記図3に示した処理におけるステップS5及びステップS6で実行された処理とは反対に、通常音源のベロシティデータ値に元のベロシティデータを変換する。他方、特殊奏法の音色を検出した場合には(ステップS32のYES)、対応する通常音色のデータ構造に変換する(ステップS33)。そして、通常音色指定情報を書き込む(ステップS34)。各特殊奏法の音色には予め対応する通常音色のデータ構成のルール(アルゴリズムやテンプレートなど)が定義されており、これらのルールにより定義される通常音色指定情報で記載された通常音色のデータ構造を各特殊奏法に対応する箇所に挿入する。
ここで、具体例を用いて上記「演奏データ生成処理」について説明する。具体的な奏法例としてスライド奏法に関して図7を、ビブラート奏法に関して図8をそれぞれ用いて説明する。図7(a)及び図8(a)は各奏法に対応した通常音源用の演奏データについて、図7(b)及び図8(b)は各奏法に対応した特殊音源用の演奏データについて、それぞれ図示したものである。ただし、この実施例では通常音源用の演奏データと特殊音源用の演奏データとの違いを理解し易くするために、各音源に対応した演奏データのデータ構成そのものだけでなく、演奏データに基づき演奏される楽音をディスプレイ6A等に表示されたピアノ鍵盤(黒鍵と白鍵)上に時間的に順次に展開しながら表示するピアノロール表示、演奏データに基づき読み出される元波形、演奏データに基づき生成される生成波形を便宜的にそれぞれ図示した。
図7(a)に示す音高とベロシティの組み合わせ及び各音毎の音の長さからなる演奏データは、ピアノロール表示に示すようにノートイベント「B3」「C3」が階段状に並んだスライド奏法に対応した部分のデータである。この演奏データを用いて元波形を読み出して再生すると、図示の生成波形のように音長の短い音高(B3)と音長の長い音高(C3)からなる階段状の波形が形成されることになる。すなわち、当該演奏データは、ピアノロール表示において長い斜線部で記した音長の長い音符が音高(C3)の被装飾音符であり、これに対して黒点で記した極短い音長の音符が前記被装飾音符よりも半音低い音高(B3)で生成される装飾部分の音符である奏法、つまりスライド奏法を再現する音楽的な構造を持った演奏データである。
「演奏データ生成処理」(図3参照)の実行に伴い通常音源用の演奏データの中から上記したような奏法対応部分と奏法種類を検出した場合には、当該奏法対応部分を奏法なし演奏データに修正する。例えば、当該スライド奏法に対応した部分を削除する。そして、前記削除部分に対して新たにスライド奏法波形を指定するための奏法音源指定情報を演奏データに書き込む。このようにして、図7(b)に示した特殊音源用の演奏データを新たに生成する。すなわち、奏法音源指定情報として、音高を被装飾音符の音高である「C3」に、スライド奏法に対応した波形を指定するためのベロシティデータ値(奏法音源指定情報)を「102」に(図2(b)参照)、音の長さが被装飾音符と装飾音符それぞれの長さの和である「短+長」に、それぞれ設定したスライド奏法に対応した特殊音源用の演奏データを生成する。この特殊音源用の演奏データは通常音源用の演奏データと異なり、スライド奏法を再現する音楽的な構造を持たない演奏データである。生成された演奏データをピアノロール形式で表示すると図示のように長い斜線部で記した音長の長い音符が1つのみ記されるが、この演奏データを再生すると生成波形に示すような短い音長の音高(B3)から長い音長の音高(C3)へとピッチが急激に変化するスライド奏法が再現される。
次に、ビブラート奏法に関して図8を用いて説明する。図8(a)に示す音高とベロシティの組み合わせ及びピッチベンド変化からなる演奏データは(ただし、ここでは便宜的に「音の長さ」を演奏データ長で表す)、ピアノロール表示に示すようにノートイベント「C3」のみに長い斜線部で記した音長の長い音符が記されると共に、これとは別にピッチベンド変化が記されるビブラート奏法に対応した部分のデータである。この演奏データを用いて元波形を読み出して再生すると、図示した生成波形のように音高が周期的に変化する生成波形が形成されることになる。すなわち、当該演奏データはビブラート奏法を再現する音楽的な構造を持った演奏データである。
「演奏データ生成処理」(図3参照)の実行に伴い通常音源用の演奏データの中から上記したような奏法対応部分と奏法種類を検出した場合には、当該奏法対応部分を奏法なし演奏データに修正する(例えばピッチベンドデータを削除)。そして、前記削除部分に対して新たにビブラート奏法波形を指定するための奏法音源指定情報を演奏データに書き込む。このようにして、図8(b)に示した特殊音源用の演奏データを新たに生成する。すなわち、奏法音源指定情報として、音高を「C3」に、ビブラート奏法に対応した波形を指定するためのベロシティデータ値(奏法音源指定情報)を「123」に(図2(b)参照)、それぞれ設定したビブラート奏法に対応した特殊音源用の演奏データを生成する(音の長さは変わらない)。生成された演奏データをピアノロール形式で表示すると図示のように長い斜線部で記した音長の長い音符のみが記されてピッチベンド変化は記されないが、この演奏データを再生すると生成波形に示すような周期的に音高が上下に変化するビブラート奏法が再現される。
なお、上記とは反対に図7(b)又は図8(b)に示した特殊音源用の演奏データを元に「演奏データ生成処理」(図6参照)を実行した場合には、図7(a)又は図8(a)に示した通常音源用の演奏データが生成されることは言うまでもない。
なお、演奏データ中から検出する奏法対応部分と奏法種類は、例示したスライド奏法やビブラート奏法に限らない。また、楽器ごと(音色ごと)に奏法の種類が異なるのが一般的であることから、奏法を検出する対象の演奏データがどの楽器のものかを判別し、判別した結果に従い検出する奏法の種類を決定するようにするのが望ましい。
なお、音源を変更した際の演奏データの生成処理を上述したように全て自動で処理するものに限らず、半自動としてもよい。例えば、奏法対応部分を検出した際に、そこを奏法対応音源で鳴らすか否かをユーザに適宜に問い合わせ、ユーザがYES(奏法対応音源で鳴らす)とした場合にのみ、奏法対応音源用の演奏データに変換するようにしてもよい。また、1曲の中の指定した一部分(時間方向の一部分、または一部のパート)についてのみ、奏法対応音源用の演奏データに変換するようにしてもよい。
なお、奏法対応音源が奏法パラメータ(例えばスライドの早さやビブラートの早さ、深さ等)にも対応している場合、通常演奏データから奏法対応部分を検出する際に奏法パラメータも検出し、それを奏法対応演奏データ中に記録するようにしてもよい。
なお、特殊音色(奏法依存音色)として、ベロシティ方向とノートナンバ方向に異なる音色(奏法)をマッピングした音色の例を示したが(図2参照)、ベロシティ方向とノートナンバ方向のどちらか一方のみに異なる音色をマッピングしたものでもよい。あるいは、それ以外のものとしてもよく、通常音色とは特性が異なるため、この特性に合わせて演奏データを作成する必要があるようなものならば、どのようなものであっても本発明を適用することができる。
なお、PCM音源の場合は奏法対応音源を実現するために奏法毎の波形データを用意すればよいが、FM、物理モデル、フォルマント音源などの場合は奏法毎に楽音合成パラメータや楽音合成アルゴリズムを用意すればよい。
なお、演奏データのフォーマットは、各イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの時間で表した「イベント+相対時間」、イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対時間で表した「イベント+絶対時間」、音符の音高と符長あるいは休符と休符長で表した「音高(休符)+符長」、演奏の最小分解能毎にメモリの領域を確保し、イベントの発生する時刻に対応するメモリ領域にイベントを記憶した「ベタ方式」等、どのような形式であってもよい。
この発明に係る演奏データ処理装置を適用した電子楽器の全体構成を示したハード構成ブロック図である。 特殊音色における音色・音量マッピングの一実施例を示す概念図であり、図2(a)は奏法依存音色の音名に対する割り当てを、図2(b)は奏法依存音色のベロシティに対する割り当てを示す図である。 通常音源から奏法対応音源へと使用する音源が変更された場合に実行される「演奏データ生成処理」の一実施例を示すフローチャートである。 「奏法音源指定情報書き込み処理」の一実施例を示すフローチャートである。 「奏法音源指定情報書き込み処理」の別の実施例を示すフローチャートである。 奏法対応音源から通常音源へと使用する音源が変更された場合に実行される「演奏データ生成処理」の一実施例を示すフローチャートである。 スライド奏法に関して演奏データ生成処理について説明するための概念図である。 ビブラート奏法に関して演奏データ生成処理について説明するための概念図である。
符号の説明
1…CPU、2…ROM、3…RAM、4、5…検出回路、4A…演奏操作子、5A…設定操作子、6…表示回路、6A…ディスプレイ、7…音源回路、8…効果回路、9…サウンドシステム、10…外部記憶装置、11…MIDIインタフェース、11A…MIDI機器、12…通信インタフェース、12A…サーバコンピュータ、X…通信ネットワーク、1D…通信バス(データ及びアドレスバス)

Claims (5)

  1. 所定の楽器音色に対応する通常音源用の演奏データを取得する演奏データ取得手段と、ここで、前記通常音源用の演奏データには所定の楽音要素を制御するための制御パラメータが含まれており、該制御パラメータの値は所定の連続的数値範囲内で変化して前記所定の楽音要素の制御値を示し、
    前記取得した通常音源用の演奏データの中から所定の特殊奏法に対応している部分を検出する検出手段と、
    前記取得した通常音源用の演奏データを、前記所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データに変換するデータ変換手段であって、
    前記奏法対応音源においては、前記所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、
    前記所定の特殊奏法に対応していることが検出された前記取得した通常音源用の演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色用の音源波形を指示する奏法指定データが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータ表されるようにし、また、前記所定の特殊奏法に対応していることが検出されなかった前記演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータが表されるようにする前記データ変換手段と
    を備える演奏データ処理装置。
  2. 所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データを取得する演奏データ取得手段と、ここで、前記奏法対応音源においては、前記所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データには所定の楽音要素を制御するための制御パラメータが含まれており、該制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、前記取得した奏法対応音源用の演奏データにおいて、所定の特殊奏法に対応している演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値が、前記複数の音色のうち該所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であることによって所定の特殊奏法用の音源波形を指示する奏法指定データを表わすと共に1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御を示しており、また、前記特殊奏法に対応していない演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値は、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であることによって該特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータを表わすと共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示しており、
    前記取得した奏法対応音源用の演奏データの中から、所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた領域に所属する値を持つ制御パラメータを、前記奏法指定データとして検出する検出手段と、
    前記取得した奏法対応音源用の演奏データを、前記所定の楽器音色に対応する通常音源用の演奏データに変換するデータ変換手段であって、ここで、前記通常音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータの値は前記所定の連続的数値範囲内で変化して前記所定の楽音要素の制御値を示すものであり、前記検出された奏法指定データに対応する演奏データの部分を前記所定の特殊奏法を模擬するデータに変換すると共に、該検出された奏法指定データに対応する前記制御パラメータの値を、前記複数の音色のうち前記所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値からなっているものから、前記所定の連続的数値範囲内で該所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換し、また、前記奏法指定データとして検出されなかった前記制御パラメータについては、その値を前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値からなっているものから、前記所定の連続的数値範囲内で該所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換する前記データ変換手段と
    を備える演奏データ処理装置。
  3. 奏法対応音源用の記憶装置において前記所定の楽器音色に対応する前記1種類の音色番号に対して割り当てられた前記複数の音色にそれぞれ対応して奏法対応音源用の波形データが複数種記憶されており、前記通常音源用の演奏データに含まれる前記制御パラメータは、ベロシティデータであり、前記所定の楽音要素の制御値は該ベロシティデータの値であることを特徴とする請求項1又は2に記載の演奏データ処理装置。
  4. コンピュータに、
    所定の楽器音色に対応する通常音源用の演奏データを取得する手順と、ここで、前記通常音源用の演奏データには所定の楽音要素を制御するための制御パラメータが含まれており、該制御パラメータの値は所定の連続的数値範囲内で変化して前記所定の楽音要素の制御値を示し、
    前記取得した通常音源用の演奏データの中から所定の特殊奏法に対応している部分を検出する手順と、
    前記取得した通常音源用の演奏データを、前記所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データに変換する手順であって、
    前記奏法対応音源においては、前記所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、
    前記所定の特殊奏法に対応していることが検出された前記取得した通常音源用の演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち該検出された特殊奏法に対応する音色用の音源波形を指示する奏法指定データが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータ表されるようにし、また、前記所定の特殊奏法に対応していることが検出されなかった前記演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値を、前記所定の連続的数値範囲内で前記所定の楽音要素の制御値を示すものから、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換することにより、該データ変換された制御パラメータの値が所属する前記1領域によって前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータが表されると共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示すデータが表されるようにする前記手順と
    を実行させるためのプログラム。
  5. コンピュータに、
    所定の楽器音色に対応する奏法対応音源用の演奏データを取得する手順と、ここで、前記奏法対応音源においては、前記所定の楽器音色に対応する1種類の音色番号に対して複数の音色が割り当てられており、該複数の音色には前記特殊奏法に対応している音色と前記特殊奏法に対応していない音色とが含まれており、前記奏法対応音源用の演奏データには所定の楽音要素を制御するための制御パラメータが含まれており、該制御パラメータのとりうる所定の連続的数値範囲を複数の領域に分割し、該分割した各領域に対して前記複数の音色の各々を割り当て、該各領域内の相対的数値によって該割り当てられた音色に関する前記所定の楽音要素の制御値を示し、これにより、前記奏法対応音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータは、該制御パラメータの値が前記複数の領域のどれに所属するかによって前記複数の音色のいずれかを指定し、かつ、該所属する1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を指定するものであり、前記取得した奏法対応音源用の演奏データにおいて、所定の特殊奏法に対応している演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値が、前記複数の音色のうち該所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であることによって所定の特殊奏法用の音源波形を指示する奏法指定データを表わすと共に1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御を示しており、また、前記特殊奏法に対応していない演奏データの部分に含まれる前記所定の楽音要素を制御する制御パラメータの値は、前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であることによって該特殊奏法に対応していない音色用の音源波形を指示するデータを表わすと共に該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示しており、
    前記取得した奏法対応音源用の演奏データの中から、所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた領域に所属する値を持つ制御パラメータを、前記奏法指定データとして検出する手順と、
    前記取得した奏法対応音源用の演奏データを、前記所定の楽器音色に対応する通常音源用の演奏データに変換する手順であって、ここで、前記通常音源用の演奏データに含まれる前記所定の楽音要素を制御するための制御パラメータの値は前記所定の連続的数値範囲内で変化して前記所定の楽音要素の制御値を示すものであり、前記検出された奏法指定データに対応する演奏データの部分を前記所定の特殊奏法を模擬するデータに変換すると共に、該検出された奏法指定データに対応する前記制御パラメータの値を、前記複数の音色のうち前記所定の特殊奏法に対応する音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値からなっているものから、前記所定の連続的数値範囲内で該所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換し、また、前記奏法指定データとして検出されなかった前記制御パラメータについては、その値を前記複数の音色のうち前記特殊奏法に対応していない音色に対して割り当てられた前記1領域に所属する値であって該1領域内の相対的数値によって前記所定の楽音要素の制御値を示す値からなっているものから、前記所定の連続的数値範囲内で該所定の楽音要素の制御値を示す値へとデータ変換する前記手順と
    を実行させるためのプログラム。
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