JP2003263160A - 楽音信号生成装置及び楽音信号生成プログラム - Google Patents

楽音信号生成装置及び楽音信号生成プログラム

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JP2003263160A
JP2003263160A JP2002067012A JP2002067012A JP2003263160A JP 2003263160 A JP2003263160 A JP 2003263160A JP 2002067012 A JP2002067012 A JP 2002067012A JP 2002067012 A JP2002067012 A JP 2002067012A JP 2003263160 A JP2003263160 A JP 2003263160A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音色セットを構成する複数の個々の音色毎に
音色を制御する。 【解決手段】 第1のパラメータ設定手段は、所定の複
数の音色の各々につき効果その他の楽音特性を個別に設
定するパラメータを含むパラメータセットを設定する。
楽音生成手段は、生成すべき楽音の音色に対応するパラ
メータセット中のパラメータに従って効果その他の楽音
特性を設定して楽音を生成する。第2のパラメータ設定
手段によりパラメータセットの中の少なくとも1つの音
色のパラメータの内容が任意に設定されている場合、制
御手段は設定されたパラメータでパラメータセット中の
一部のパラメータを置き換える。この場合、第2のパラ
メータ設定手段で設定したパラメータ内容に従い変更さ
れたパラメータセットを用いて効果その他の楽音特性を
付与した楽音を生成する。こうすると、音色セットを構
成している複数の個々の音色毎に音色を制御することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の音色拡張
ボードを接続することで音色を適宜に追加して使用する
ことが可能な楽音信号生成装置及び楽音信号生成プログ
ラムに関する。特に、同じパートであるにも関わらず異
なる音色でパーカッシブ的な楽音を出力するために用い
られるドラム音色等を音色拡張ボードで追加した場合
に、該ドラム音色等を構成している複数の個々の音色毎
に音色を制御することができるようにした楽音信号生成
装置及び楽音信号生成プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の音源装置や電子楽器などの楽音信
号生成装置においては、当該装置が元々初めから有して
いる機能にさらに他の各種機能を追加する機能拡張を、
装置本体に対して所定の拡張ボードをプラグイン接続す
ることによって簡単に行うことができるようになってい
る。こうした拡張ボードの1つである音色拡張ボードを
装着することによって、該装置本体に元々搭載されてい
る音色とは異なる音色で楽音を発生することができるよ
うにした楽音信号生成装置が従来から知られている。す
なわち、音色拡張ボードはピアノ、ギター、サックス、
トランペットなどに関する新規音色を多数記憶している
ものであって、外部から入力されたMIDIデータなどに従
って予めパート毎(例えばMIDIチャンネル毎)に割り当
てられた新規音色で楽音を発音する。音色拡張ボードと
してはピアノ、ギター、サックス、トランペットなどの
音色を記憶しているものの他に、例えばパーカッシブ的
な(つまり打楽器的な)役割を持つ音色を記憶している
ものがある。音色拡張ボードに記憶されたパーカッシブ
的な役割を持つ音色(以下、こうした音色をドラム音色
あるいはドラムキットと呼ぶ)を利用する場合には、同
じパートであるにも関わらず異なる音色で楽音を発音す
ることができる。例えば、ドラム音色を記憶した音色拡
張ボードでは、バスドラム、タムタム、スネアドラム、
フロアタム、ハイハットシンバル、サイドシンバル、ト
ップシンバルなどの複数の異なるドラム構成楽器音色を
1つのドラム音色として記憶していることから、こうし
た音色拡張ボード上のドラム音色が選択された場合には
外部から入力された例えばMIDIデータ内容に従って、同
じパートであっても前記MIDIデータ内容に対応してそれ
ぞれ異なるドラム構成楽器音色で楽音が発音されること
になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、音色拡張ボ
ードにより拡張される音色に対しては、効果付与などの
音色のエディットを行うことが可能である。例えば楽音
信号生成装置と通信インターフェイスを介して接続され
たパーソナルコンピュータ(以下、パソコン端末と呼
ぶ)からは直接的に音色拡張ボードに記憶された各音色
に対してエディットを行うことが可能であるし、楽音信
号生成装置からは間接的に音色拡張ボードに記憶された
各音色に対してエディットを行うことが可能となってい
る。しかし、従来の楽音信号生成装置は音色拡張ボード
に記憶された各音色に対するエディットをパート単位に
行うものであったために、音色拡張ボードに記憶された
ドラム音色に対してエディットを行う場合には該ドラム
音色を構成する多数の異なる音色全てを同じようにエデ
ィットしていた。したがって、音色拡張ボードに記憶さ
れたドラム音色を用いた場合、ユーザは演奏にあわせて
音色毎に異なる特徴をつけて楽音を発音させることがで
きずに非常に不都合である、という問題点があった。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、同じパートであるにも関わらず異なる音色でパーカ
ッシブ的な楽音を出力するために用いられるドラム音色
等を音色拡張ボードで追加した場合において、ユーザが
該ドラム音色等を構成する複数の個々の音色毎に音色の
制御を行うことができるようにした楽音信号生成装置及
び楽音信号生成プログラムを提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る楽音信号生
成装置は、所定の複数の音色の各々につき効果その他の
楽音特性を個別に設定するパラメータを含むパラメータ
セットを設定する第1のパラメータ設定手段と、前記パ
ラメータセットの中の少なくとも1つの音色の前記パラ
メータの内容を任意に設定する第2のパラメータ設定手
段と、第1のパラメータ設定手段で設定されたパラメー
タセットを使用して楽音を生成する際に、前記第2のパ
ラメータ設定手段で設定されたパラメータで該パラメー
タセット中の一部のパラメータを置き換える制御手段
と、生成すべき楽音の音色に対応する前記置き換えられ
たパラメータセット中のパラメータに従って前記効果そ
の他の楽音特性を設定して該楽音を生成する楽音生成手
段とを具える。
【0006】この発明によると、所定の複数の音色の各
々につき効果その他の楽音特性を個別に設定するパラメ
ータを含むパラメータセットの中の少なくとも1つの音
色の前記パラメータの内容を任意に設定することで、音
色等を構成している複数の個々の音色毎に音色を制御す
ることができるようになる。すなわち、第1のパラメー
タ設定手段は、所定の複数の音色の各々につき効果その
他の楽音特性を個別に設定するパラメータを含むパラメ
ータセットを設定する。楽音生成手段は、生成すべき楽
音の音色に対応するパラメータセット中のパラメータに
従って効果その他の楽音特性を設定して該楽音を生成す
る。第2のパラメータ設定手段によって、前記パラメー
タセットの中の少なくとも1つの音色の前記パラメータ
の内容が任意に設定されている場合、制御手段は前記第
2のパラメータ設定手段で設定されたパラメータで該パ
ラメータセット中の一部のパラメータを置き換える。こ
のように、第2のパラメータ設定手段で設定したパラメ
ータ内容に従い変更されたパラメータセットを用いて、
効果その他の楽音特性を付与した楽音を生成するように
した。これにより、音色等を構成している複数の個々の
音色毎に音色を制御することができるようになる。
【0007】本発明は、装置の発明として構成し、実施
することができるのみならず、方法の発明として構成し
実施することができる。また、本発明は、コンピュータ
またはDSP等のプロセッサのプログラムの形態で実施
することができるし、そのようなプログラムを記憶した
記憶媒体の形態で実施することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0009】図1は、この発明に係る楽音信号生成装置
の実施の形態を示すハード構成ブロック図である。この
実施例では楽音信号生成装置としての音源装置に、拡張
ボードとして音色拡張ボードが装着されている場合を例
にとって説明する。勿論、本発明に係る楽音信号生成装
置は音源装置の形態に限らず、電子楽器やカラオケ装置
又は電子ゲーム装置、あるいは携帯通信端末などのマル
チメディア機器等、任意の製品応用形態をとっているも
のであってよい。
【0010】本実施例に示す音源装置MBは、マイクロ
プロセッサユニット(CPU)1、リードオンリメモリ
(ROM)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3か
らなるマイクロコンピュータの制御の下に各種の処理が
実行されるようになっている。CPU1は、この音源装
置MB全体の動作を制御するものである。このCPU1
に対して、通信バス1D(例えば、データ及びアドレス
バスなど)を介してROM2、RAM3、表示回路4、
検出回路5、MIDI入力インターフェイス6、設定機器イ
ンターフェイス7、入出力インターフェイス8、楽音合
成器9、ミキサー10、効果装置11がそれぞれ接続さ
れている。更に、CPU1には、タイマ割込み処理(イ
ンタラプト処理)における割込み時間や各種時間を計時
するタイマ1Aが接続されている。すなわち、タイマ1
Aは時間間隔を計数したり、演奏テンポを設定したりす
るためのテンポクロックパルスを発生する。このテンポ
クロックパルスの周波数は、操作子5Aの中の例えばテ
ンポ設定スイッチ等によって調整される。このようなタ
イマ1AからのテンポクロックパルスはCPU1に対し
て処理タイミング命令として与えられたり、あるいはC
PU1に対してインタラプト命令として与えられる。C
PU1は、これらの命令に従って各種処理を実行する。
各種処理としては、「パネル設定処理」(後述する)等
がある。
【0011】ROM2は、所望の音色での楽音信号生成
時に用いる波形データや音量・効果・音色等の楽音特性
を設定するための各種パラメータ(以下、こうしたパラ
メータを単に音色パラメータと呼ぶ)などの各種デー
タ、CPU1により実行あるいは参照される本体音源側
搭載機能に関する制御プログラム(例えば「パネル設定
処理」など)を格納するものである。RAM3は、該音
源装置MBに接続された音色拡張ボードPBの機能設定
データ(つまり音色拡張ボードPBを本体音源装置MB
側から制御するための情報)や現在の選択音色情報等の
各種データを一時的に記憶するワーキングメモリとし
て、あるいは現在実行中の制御プログラムやそれに関連
するデータを記憶するメモリ等として使用される。RA
M3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当て
られ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとして
利用される。
【0012】表示回路4は現在の選択音色情報などの各
種設定状態を液晶画面4Aに表示するのは勿論のこと、
CPU1の制御状態などを液晶画面4Aに表示する。勿
論、液晶画面4Aに限らない。操作子5Aは発音させる
音色の選択、本体音源装置MBに記憶された音色に対す
る音色パラメータの設定、音色拡張ボードPBに記憶さ
れた音色に対する音色パラメータの設定、あるいは音色
拡張ボードPBでのパターン発音の設定等を行うための
操作子であり、物理的スイッチあるいは液晶画面4Aと
共同して動作するソフトウエアによるソフトスイッチに
より実現される。この操作子5Aを用いた音色の設定で
は本体音源装置MB及び音色拡張ボードPB内にそれぞ
れ記憶される音色、すなわち1パート全てを同じ音色で
楽音の発音を行うピアノ音色やギター音色あるいはサッ
クス音色など、あるいは同じパートであるにも関わらず
異なる音色でパーカッシブ的に楽音の発音を行うドラム
音色などを選択して設定することができるようになって
いる。音色拡張ボードPBに記憶された音色に対する音
色パラメータの設定を行う場合、該本体音源装置MBか
らは音色拡張ボードPB内に記憶された音色パラメータ
を直接的に変更設定することができないことから、上述
したRAM3に記憶されるノート指定音色制御オフセッ
トデータを用いて間接的に音色拡張ボードPB内に記憶
されている音色パラメータを変更設定するようになって
いる(後述する「パネル設定処理」参照)。
【0013】検出回路5は、上記操作子5Aの各操作子
の操作状態を検出し、その操作状態に応じたスイッチ情
報を通信バス1Dを介してCPU1に出力する。MIDI入
力インターフェイス6は、外部のMIDI機器6A(例えば
電子楽器、MIDIキーボード、MIDIシーケンサーを装備し
たパソコン端末など)等からMIDIデータを当該音源装置
MBへ入力するためのインターフェイスである。外部の
MIDI機器6Aはユーザによる操作に応じてMIDIデータを
発生する機器であればよく、鍵盤型、ギター型、管楽器
型、打楽器型、身振り型等どのようなタイプの操作子を
具えた(若しくは、操作形態からなる)機器であっても
よい。なお、上記MIDI入力インターフェイス6は専用の
MIDIインターフェイスを用いるものに限らず、RS23
2−C、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)、I
EEE1394(アイトリプルイー1394)等の汎用
のインターフェイスを用いてMIDI入力インターフェイス
6を構成するようにしてもよい。この場合、MIDIデータ
以外のデータをも同時に送受信するようにしてもよい。
MIDIインターフェイス6として上記したような汎用のイ
ンターフェイスを用いる場合には、外部のMIDI機器6A
はMIDIデータ以外のデータも送受信できるようにしてよ
い。
【0014】設定機器インターフェイス7は、外部のパ
ーソナルコンピュータ7A等から各種設定情報を当該音
源装置MB及び音色拡張ボードPBへ入力するためのイ
ンターフェイスである。外部のパーソナルコンピュータ
7Aは所定の専用ソフトを動作させることによって、本
体音源装置MB及び音色拡張ボードPBに記憶される各
種データに対して変更設定を行うことができる。すなわ
ち、上述した操作子5Aとは異なって、外部のパーソナ
ルコンピュータ7Aからは音色拡張ボードPBに記憶さ
れた音色パラメータなどを直接的に変更設定することが
できる(後述する「プラグインボードの設定処理」参
照)。入出力インターフェイス8は、この本体音源装置
MBと装着された音色拡張ボードPBとを接続するため
のインターフェイスである。楽音合成器9は、複数チャ
ンネル分の楽音信号を同時に発生することが可能であ
り、通信バス1Dを経由して与えられたMIDIデータを入
力し、このMIDIデータに基づいて楽音信号を発生する。
この楽音合成器9における楽音信号発生方式はいかなる
ものを用いてもよい。例えば、発生すべき楽音の音高に
対応して変化するアドレスデータに応じて波形メモリに
記憶した楽音波形サンプル値データを順次読み出す波形
メモリ読み出し方式、又は上記アドレスデータを位相角
パラメータデータとして所定の周波数変調演算を実行し
て楽音波形サンプル値データを求めるFM方式、あるい
は上記アドレスデータを位相角パラメータデータとして
所定の振幅変調演算を実行して楽音波形サンプル値デー
タを求めるAM方式等の公知の方式を適宜採用してもよ
い。すなわち、楽音合成器9の方式は、波形メモリ方
式、FM方式、物理モデル方式、高調波合成方式、フォ
ルマント合成方式、VCO+VCF+VCAのアナログ
シンセサイザ方式、アナログシミュレーション方式等、
どのような方式であってもよい。また、専用のハードウ
ェアを用いて楽音合成器9を構成するものに限らず、D
SPとマイクロプログラム、あるいはCPU1とソフト
ウェアを用いて楽音合成器9を構成するようにしてもよ
い。さらに、1つの回路を時分割で使用することによっ
て複数の発音チャンネルを形成するようなものでもよい
し、1つの発音チャンネルが1つの回路で形成されるよ
うなものであってもよい。
【0015】ミキサー10は、楽音合成器9から発生さ
れた楽音信号および後述するように音色拡張ボードPB
において発生された楽音信号あるいは効果装置11にお
いて所定の効果を付加された楽音信号などを混合する。
効果装置11は、ミキサー10から出力される楽音信号
や楽音合成器9からの楽音信号に対してビブラートやリ
バーブなど各種のエフェクトを施す。サウンドシステム
11Aは、効果装置11から出力される楽音信号を増幅
して出力する。
【0016】音色拡張ボードPBにおいて、入出力イン
ターフェイス24は前記本体音源装置MB側の入出力イ
ンターフェイス8と接続されるインターフェイスであ
る。該入出力インターフェイス24を介して、所定の制
御情報が前記本体音源装置MBからこの音色拡張ボード
PBに転送されるし、反対に音色拡張ボードPBで生成
した楽音信号等が本体音源装置MBに転送される。CP
U21は、この音色拡張ボードPB全体の動作を制御す
る。ROM22は該音色拡張ボードPBに搭載されてい
る機能に関する制御プログラム、拡張音色に関する波形
情報及び各種パラメータなどを含む音色制御データ、当
該音色拡張ボードPB側の機能を前記本体音源装置MB
で制御するための機能設定データなどを記憶する。RA
M23は、現在の選択音色情報、パターン発音時に使用
される設定情報(例えば、テンポデータ、パターンオン
/オフ情報など)、パーソナルコンピュータ7Aにより
生成された音色制御データ、発音用の音色制御データな
どを記憶する。タイマ21Aは、各種タイミング情報を
発生する。楽音合成器25はこの音色拡張ボードPBに
より拡張される音色の楽音信号を発生するものであり、
1または複数チャンネルの楽音を合成することができ
る。この楽音合成器25も前記本体音源装置MB側の楽
音合成器9と同様に各種の方式のものを用いることがで
きる。さらに、バス2Dはこの音色拡張ボードPB内の
各構成要素間におけるデータ転送を行うためのものであ
る。
【0017】ここで、上述した音色拡張ボードPB内の
ROM22に記憶される音色制御データについて、図2
を用いて説明する。図2は、音色拡張ボードPB内のR
OM22に記憶される音色制御データのデータ構成の一
実施例を示す概念図である。
【0018】上述したように、本体音源装置MBに装着
される音色拡張ボードPBが搭載している機能として、
少なくとも拡張音色として本体音源装置MBに対して更
にドラム音色を追加する機能を有する。この場合、音色
拡張ボードPBに記憶する音色制御データは、本体音源
装置MBに追加することのできるドラム音色を定義す
る。この実施例において、音色制御データは複数の各ド
ラム音色(ドラムキット)毎に、当該ドラム音色を構成
するドラム構成楽器音色全てに共通に係る複数の音色パ
ラメータをセットした共通パラメータセットと、各ノー
ト毎に割り当てられた個々のドラム構成楽器音色に係る
複数の音色パラメータと波形データとをセットした個別
パラメータセットとを含む。一般的に、1つのドラムキ
ットに対応するドラム音色は、例えば22インチのバス
ドラム、12インチと13インチのタムタム、14イン
チのスネアドラム、16インチのフロアタム、14イン
チのハイハットシンバル、16〜18インチのサイドシ
ンバル、20インチのトップシンバルなど複数のドラム
構成楽器音色で構成される。音色制御データは各ドラム
キット毎に付与されたドラムキット名(例えばドラムキ
ットA1、ドラムキットA2)を持ち、これによりドラ
ム構成楽器音色の異なる複数のドラムキットを区別す
る。そして、ドラムキット名に対応して複数の音色パラ
メータ(例えば、ボリューム、リバーブ、リバーブセン
ド、インサーションエフェクトなど)をセットで記憶す
る。この共通パラメータセットに基づいて、該ドラムキ
ットに含まれる複数のドラム構成楽器音色全てに対して
同じ楽音特性を付与するための制御がなされる。なお、
上記したような各パラメータは既知のものであることか
ら、これらのパラメータについての詳しい説明を省略す
る。
【0019】ドラム音色が音色設定された場合、MIDIデ
ータにおける個々のノートナンバ毎に前記ドラム音色に
含まれる個々のドラム構成楽器音色がそれぞれ割当てら
れる。例えば、MIDIデータを発生する外部MIDI機器6A
が鍵盤型のMIDIキーボードであるような場合、通常のピ
アノ音色設定であればノート「C4」が奏でられる鍵盤
操作に応じて22インチのバスドラムの音色の楽音を発
音したり、あるいはノート「A4」を奏でられる鍵盤操
作に応じて16〜18インチのサイドシンバルの音色の
楽音を発音する。通常、こうしたMIDIデータにおける個
々のノートを区別するデータとしてはノートナンバが用
いられる。そこで、音色制御データでは、MIDIノートナ
ンバ(この実施例では、ノートナンバ10(Note10)〜ノ
ートナンバ80(Note80)まで)毎に個々のドラム構成楽
器音色に関する定義データを記憶している。打楽器名
は、該ドラムキットに含まれる個々のドラム構成楽器の
名前である。例えば、「14インチスネアドラム」、
「16インチフロアタム」などである。チューン、レベ
ル、パン、リバーブセンド、インサーションエフェクト
On/Off、フィルタは音量・効果・音色等のパラメータ
であって、これらのパラメータにより該打楽器名の音色
に対しての楽音特性制御がなされる。波形アドレスは、
該打楽器名の音色に関しての波形データを記憶している
波形メモリにおける記憶アドレスである。RAM23に
記憶される音色制御データは設定機器インターフェイス
7を介して接続されたパーソナルコンピュータ7Aの操
作に従って生成されるものであるが(これについては後
述する)、そのデータ構造は上記ROM22に記憶され
る音色制御データと同様であることから説明を省略す
る。
【0020】なお、音色制御データで定義するデータ内
容は上述した内容に限らないことは言うまでもない。ま
た、上記音色制御データはノートナンバ毎にドラムキッ
トを構成する複数のドラム構成楽器音色がそれぞれ割当
てられたものに限らず、波の音や風の音あるいは特殊な
合成音などの音色がそれぞれ割当てられたものであって
もよい。
【0021】次に、上述した本体音源装置MBのRAM
3に記憶される音色拡張ボードPBの機能設定データの
1つであるノート指定音色制御オフセットデータについ
て、図3を用いて説明する。図3は、本体音源装置MB
におけるRAM3に記憶されるノート指定音色制御オフ
セットデータのデータ構成の一実施例を示す概念図であ
る。
【0022】ノート指定音色制御オフセットデータは音
色拡張ボードPB内に記憶されたドラム音色を本体音源
装置MB側から制御するためのデータであり、特定のノ
ートナンバ別に割当てられた個々のドラム構成楽器音色
に対する音色パラメータを変更するためのデータであ
る。この実施例では、4セットのノート指定音色制御オ
フセットデータを示し、それぞれが1つのノートナンバ
に対応する。音色拡張ボードPBは搭載している機能と
して、少なくとも拡張音色として本体音源装置MBに更
にドラム音色を追加する機能を有する。上述したよう
に、ドラム音色は例えば7つの異なるドラム構成楽器音
色を1つのドラムキットとして記憶されており、こうし
たドラム音色が選択された場合には外部MIDI機器6Aか
ら受信したMIDIデータにおける個々のノートに関するノ
ートナンバ毎に前記7つのドラム構成楽器音色がそれぞ
れ割当てられる。そこで、各ノートナンバ毎に割り当て
られたドラム構成楽器音色の音色パラメータを制御する
ために、それぞれが1つのノートに対応するようにして
ノート指定音色制御オフセットデータは記憶される。し
がって、この実施例に示したノート指定音色制御オフセ
ットデータにおいては、上記7つのドラム構成楽器音色
のうち最大4つまでのドラム構成楽器音色に対しての音
色パラメータを変更設定することができるようになって
いる。ノート指定音色制御オフセットデータは、ノート
ナンバと複数の音色パラメータとを含む。ノートナンバ
は、ドラム音色におけるドラム構成楽器音色を割り当て
られたノートを指し示すMIDIデータである。音色パラメ
ータは音量・効果・音色等のパラメータであって、この
実施例においてチューン、レベル、パン、リバーブセン
ド、DCFのカットオフ(周波数)などについて、各々
オフセット値を持つ。
【0023】なお、ノート指定音色制御オフセットデー
タで定義するデータ内容は上述した内容に限らないこと
は言うまでもない。また、上述の実施例においては、ノ
ート指定音色制御オフセットデータを4セットのみ用意
したものを示したがこれに限らない。
【0024】図1に示した音源装置MBでは、拡張音色
として該音源装置MBに装着された音色拡張ボードPB
に記憶されているドラム音色を、該音源装置MBに元々
用意されている各種の音色と共に使用して楽音を出力す
ることができる。そこで、こうした音源装置MBの各種
音色と該音源装置MBに装着された音色拡張ボードPB
のドラム音色とを用いた場合における楽音出力処理の概
要について、図4を用いて簡単に説明する。図4は、音
源装置MBの各種音色と該音源装置MBに装着された音
色拡張ボードPBのドラム音色とを用いた場合の楽音出
力処理の概要を説明するためのブロック図である。な
お、図中の矢印は各種データや信号の流れを表すもので
ある。
【0025】この図4に示す実施例において、まず外部
のMIDI機器6AからMIDIデータが音源装置MBに対して
入力される。例えば外部MIDI機器6Aが鍵盤型の電子楽
器である場合にはユーザによる鍵盤操作などに応じたMI
DIデータが入力されるし、外部MIDI機器6Aがシーケン
サーである場合にはユーザが作成した一連のMIDIデータ
がシーケンス順に入力される。該入力されたMIDIデータ
がキーオン指示信号(つまりキーオンイベント)である
場合、音源装置MBの制御部1(CPU1)は楽音合成
部9にキーオン指示信号を送信する。楽音合成部9では
入力されたMIDIデータのMIDIチャンネルに応じて、音色
拡張ボードPBの制御部21(CPU21)に対しキー
オン指示信号を送信する。楽音合成部9が音色拡張ボー
ドPBの制御部21に対しキーオン指示信号を送信しな
かった場合、つまり該MIDIチャンネルに対して音色拡張
ボードPBのドラム音色のいずれかを割り当てていなか
った場合、楽音合成部9では音源装置MB本体に記憶さ
れている音色のうち予め指定済みの音色に基づいて楽音
信号を生成し、生成した楽音信号をミキサー10に送
る。
【0026】一方、楽音合成部9が音色拡張ボードPB
の制御部21に対しキーオン指示信号を送信した場合、
つまり該MIDIチャンネルに対して音色拡張ボードPBの
ドラム音色のいずれかを割り当てていた場合、音色拡張
ボードPBの制御部21は送信されたキーオン指示信号
に含まれるノートナンバに対応する音色制御データ(図
2参照)をRAM23の所定メモリ領域23Aに予め記
憶されている発音用の音色制御データから読み出し、該
読み出した発音用の音色制御データを音色拡張ボードP
Bの楽音合成部25に送信する。この際に、楽音合成部
9が音色拡張ボードPBの制御部21に対しキーオン指
示信号と共にノート指定音色制御オフセット信号を送信
していた場合には、制御部21は送信されたキーオン指
示信号に含まれるノートナンバに対応する音色制御デー
タをRAM23の所定メモリ領域23Aに予め記憶され
ている発音用の音色制御データから読み出す。そして、
該読み出した発音用の音色制御データにおける個別パラ
メータセットに含まれる各音色パラメータのうち、ノー
ト指定音色制御オフセット信号に基づいて該当する音色
パラメータに対してノート指定音色制御オフセットデー
タのオフセット値を演算する。こうして、RAM領域2
3Aに記憶されている発音用の音色制御データをオフセ
ット値にて修正設定する。演算終了後、発音用の音色制
御データは音色拡張ボードPBの楽音合成部25に送信
される。楽音合成部25では、発音用の音色制御データ
に基づきROM22から波形データを読み出し、該読み
出した波形データと受信した音色制御データの各音色パ
ラメータとに基づいて楽音信号を生成し、生成した楽音
信号をミキサー10に送信する。ミキサー10では、音
源装置MB本体で生成された所定の音色の楽音信号と、
音色拡張ボードPBで生成されたドラム音色の楽音信号
とを混合して外部へ出力する。
【0027】以上のようにして、図1に示した音源装置
MBでは、拡張音色として該音源装置MBに装着された
音色拡張ボードPBに記憶されているドラム音色を、該
音源装置MBに元々用意されている各種の音色と共に使
用して楽音を出力することができる。
【0028】なお、外部MIDI機器6Aから入力されたMI
DIデータがキーオン指示信号でなくプログラムチェンジ
信号(この実施例ではプログラムチェンジ信号でドラム
キットを変更するようにしたので、該信号がドラムキッ
ト変更指示信号となる)である場合、音源装置MBの制
御部1は楽音合成部9にプログラムチェンジ信号を送信
する。楽音合成部9では入力されたMIDIデータのMIDIチ
ャンネルに応じて、音色拡張ボードPBの制御部21
(CPU21)に対しプログラムチェンジ信号を送信す
る。音色拡張ボードPBの制御部21に対しプログラム
チェンジ信号を送信しなかった場合、楽音合成部9では
該プログラムチェンジ信号に従って音源装置MB本体に
記憶されている音色のうちのいずれかに音色を変更して
楽音信号を生成する。一方、音色拡張ボードPBの制御
部21にプログラムチェンジ信号(つまりドラムキット
変更指示信号)を送信した場合、制御部21は該プログ
ラムチェンジ信号に対応する音色制御データをROM2
2あるいはRAM23から読み出し、該読み出した音色
制御データを音色制御データとしてRAM23の所定メ
モリ領域23Aに記憶する。このようにして、楽音信号
出力処理時における音色の変更を行うことができる。
【0029】以上のような楽音信号出力処理に先立ち、
図1に示した音源装置MBでは音色拡張ボードPBに記
憶されているドラム音色に係る音色制御データの各音色
パラメータ内容を適宜に変更することができる。音色制
御データの各音色パラメータ内容を変更するには、音源
装置MBから変更する方法と、該音源装置MBに接続さ
れたパーソナルコンピュータ7Aから変更する方法の2
通りの方法がある。音源装置MBから音色拡張ボードP
Bに記憶されたドラム音色の音色制御データ内容を変更
する場合、操作子5Aから個々のノートナンバに対応し
た音色制御データの各音色パラメータのオフセット値を
入力する。制御部1では操作子5Aからのオフセット値
の入力を受け付けると、RAM3に記憶したノート指定
音色制御オフセットデータ(図3参照)における各音色
パラメータ毎のオフセット値の設定を書き換える。該音
源装置MBに接続されたパーソナルコンピュータ7Aか
ら音色拡張ボードPBに記憶されたドラム音色の音色制
御データ内容を変更する場合、音色拡張ボードPBのR
AM23に記憶される音色制御データ内容を変更する。
このパーソナルコンピュータ7Aからは、音色制御デー
タの共通パラメータセットと個別パラメータセットにお
ける各音色パラメータの設定値を直接変更することがで
きる。
【0030】図1に示した音源装置MBでは、拡張音色
として該音源装置MBに装着された音色拡張ボードPB
に記憶された音色を使用するように設定することができ
る。そこで、こうした音源装置MBに装着された音色拡
張ボードPBに記憶された音色を使用するための「パネ
ル設定処理」について、具体例を用いて説明する。図5
は、図1に示した音源装置MBにおけるCPU1で実行
する「パネル設定処理」の一実施例を示すフローチャー
トである。以下、この図5に示したフローチャートに従
って、当該処理の動作を説明する。なお、この実施例で
は、プラグインボードとして該音源装置MBに装着され
た音色拡張ボードPBに搭載されている機能として、少
なくとも拡張音色として本体音源装置MBに更にドラム
音色を追加する機能を有する。
【0031】ステップS1では、プラグインボードの設
定の選択が行われたか否かを判定する。すなわち、該音
源装置MBにプラグイン装着された音色拡張ボードPB
(プラグインボード)に搭載されている音色拡張機能を
使用可能とするために、所望の音色拡張ボードPBに対
する各種設定が行われたか否かを判定する。プラグイン
ボードの設定の選択が行われていないと判定した場合に
は(ステップS1のNO)、プラグインボードの設定以
外のその他指示に対応する各種処理を実行する(ステッ
プS13)。一方、プラグインボードの設定の選択が行
われたと判定した場合には、所望の音色拡張ボードPB
に対する各種設定項目を受け付ける(ステップS2)。
このステップS2の処理で受け付ける各種設定として
は、チャンネル設定、ドラムキット選択設定、ノート別
設定などがある。チャンネル設定が行われた場合には
(ステップS3のYES)、チャンネル番号を受け付け
て(ステップS4)、該チャンネル番号の割り当てを設
定する(ステップS5)。これにより、音色拡張ボード
PBに記憶されたドラム音色を割り当てるべきMIDIチャ
ンネル番号を確保する。1チャンネルに対して1つのド
ラム音色を割り当てることにより、同じパートであるに
も関わらず異なる音色でパーカッシブ的な楽音を発音す
ることができるようになる。
【0032】ドラムキット選択設定が行われた場合には
(ステップS6のYES)、ドラムキット名称を受け付
けて(ステップS7)、該受け付けたドラムキット名称
に対応する音色制御データを割り当て設定する(ステッ
プS8)。例えば、ドラムキット名称として「ドラムキ
ットA1」が指定されている場合、音色拡張ボードPB
におけるROM22に記憶されている該「ドラムキット
A1」が付された音色制御データを割り当てるように設
定する。ノート別設定の選択が行われた場合には(ステ
ップS9のYES)、設定項目とその設定値を受け付け
て(ステップS10)、該設定値を記憶する(ステップ
S11)。すなわち、ノート指定音色制御オフセットデ
ータにおける各音色パラメータに対するオフセット値の
入力を受け付けて、該ノート指定音色制御オフセットデ
ータを音源装置MBのRAM3に記憶する。このよう
に、音源装置MBから音色拡張ボードPBに記憶された
ドラム音色の音色制御データ内容を変更する場合におい
ては、個々のノートナンバに対応した音色制御データの
各音色パラメータのオフセット値を入力することで、間
接的に変更することができるようになっている。ステッ
プS12では、プラグインボードに設定値を送信する。
ステップS13では、上記した以外のその他の指示に対
応する各種処理を実行する。
【0033】図1に示した音源装置MBでは、該音源装
置MBに装着された音色拡張ボードPBのROM22に
記憶されたドラムキット毎の音色制御データの内容を、
該音源装置MBに設定機器インターフェイス7を介して
接続されたパーソナルコンピュータ7A(以下、単にパ
ソコン端末7Aと呼ぶ)から適宜に変更することができ
るようになっている。そこで、こうした音色拡張ボード
PBに記憶されたドラムキット毎の音色制御データの内
容をパソコン端末7Aを用いて変更する「プラグインボ
ードの設定処理」について、具体例を用いて説明する。
図6は、図1に示した該音源装置MBに設定機器インタ
ーフェイス7を介して接続されたパーソナルコンピュー
タ7Aで実行する「プラグインボードの設定処理」の一
実施例を示すフローチャートである。以下、この図6に
示したフローチャートに従って、当該処理の動作を説明
する。
【0034】ステップS21では、パソコン端末7Aか
らの設定内容を受け付ける。パソコン端末7Aから受け
付ける設定内容としては、ドラムキット指定、修正指
示、記録指示などがある。ドラムキット指定が行われた
と判定した場合には(ステップS22のYES)、対応
するドラムキットのデータをプラグインボードから読み
出す(ステップS23)。すなわち、音色拡張ボードP
BにおけるROM22に記憶されているドラムキット毎
の音色制御データの中から、指定されたドラムキットの
音色制御データを読み出す。修正指示が行われたと判定
した場合には(ステップS24のYES)、変更値を受
け付けて(ステップS25)、取り込んだデータを変更
する(ステップS26)。すなわち、上記ステップS2
3において読み出したドラムキットに対応する音色制御
データの共通パラメータセット及び個別パラメータセッ
トにおける各音色パラメータ内容を、パソコン端末7A
から入力された内容に変更する。記録指示が行われたと
判定した場合には(ステップS27のYES)、プラグ
インボードに設定値を送信する(ステップS28)。す
なわち、パソコン端末7Aから入力された内容に設定変
更された音色制御データを音色拡張ボードPBのRAM
23に記憶する。なお、RAM23を不揮発性メモリで
構成すれば、ユーザが設定したこれらの音色制御データ
を電源のオンオフに関わらず記憶しておくことができ
る。ステップS29では、上記した処理以外のその他の
指示に対応する各種処理を実行する。このようにして、
音源装置MBに設定機器インターフェイス7を介して接
続されたパーソナルコンピュータ7Aでは、音源装置M
Bに装着された音色拡張ボードPBのROM22に記憶
されたドラムキット毎の音色制御データの内容を直接変
更することができるようになっている。
【0035】図1に示した音源装置MBに装着された音
色拡張ボードPBでは、該音源装置MBにMIDI入力イン
ターフェイス6を介して接続された外部MIDI機器6Aか
ら入力されたMIDIデータに従って、所定のチャンネルに
対して割り当て済みのドラムキットを用いてドラム音色
で楽音を発音するなどの各種処理を実行する。そこで、
こうした音色拡張ボードPBで実行する「プラグインボ
ードの処理」の実施例について、具体例を用いて説明す
る。図7は、図1に示した音色拡張ボードPBにおける
CPU21で実行する「プラグインボードの処理」の実
施例を示すフローチャートである。この「プラグインボ
ードの処理」は、装着されている音源装置MBの電源オ
ンと同時に起動され、音源装置MBの電源オフと同時に
終了する。
【0036】ステップS31では、初期化を行う。例え
ば、RAM23に記憶されているパソコン端末7Aを介
して設定された各ドラムキット毎の音色制御データや該
RAM23の所定メモリ領域23Aにバッファされた音
色制御データなどのデータクリアや各種処理パラメータ
を初期値に設定するなどの各種処理を実行する。音色拡
張ボードPBが本体音源装置MBから受信する信号とし
ては、キーオン指示信号、ドラムキット変更指示信号
(この実施例ではプログラムチェンジ信号)、オフセッ
ト信号、その他の制御信号などがある。キーオン指示信
号を受信した場合には(ステップS32のYES)、受
信したキーオン指示信号のノートナンバに対応する音色
制御データを発音用の音色制御データを記憶したRAM
領域23Aから読み出し(ステップS33)、該読み出
した音色制御データにおける波形アドレスに従って波形
データを読み出し(ステップS34)、さらに読み出し
た音色制御データの各音色パラメータと音色全体に係る
音色パラメータに従って楽音信号を生成して音源装置M
Bへ送信する(ステップS35)。
【0037】ドラムキット変更指示信号を受信した場合
には(ステップS36のYES)、指示のあったドラム
キットに対応する音色制御データをROM22またはR
AM23に記憶された音色制御データの中から読み出
し、RAM領域23Aに記憶された発音用の音色制御デ
ータと書き換える(ステップS37)。すなわち、音源
装置MBから送信されてきたMIDIデータがプログラムチ
ェンジ信号(つまりドラムキット変更指示信号)である
場合には、その指定のあったドラムキットの音色制御デ
ータをROM22またはRAM23から読み出し、読み
出した音色制御データを発音用の音色制御データとして
RAM領域23Aに記憶することでデータ書き換えを行
う。オフセット信号を受信した場合には(ステップS3
8のYES)、RAM領域23Aに記憶された発音用の
音色制御データにおける個別パラメータセットの各音色
パラメータ値をノート指定音色制御オフセットデータに
おける各音色パラメータのオフセット値を用いて修正す
る(ステップS39)。その他の制御信号を受信した場
合には(ステップS40のYES)、送信されてきた制
御信号に応じて処理を行う(ステップS41)。例え
ば、チャンネルを指定する制御信号を受信した場合に
は、音色制御ボードPBに記憶したドラム音色を割り当
てるMIDIチャンネルを変更する。各信号の受信処理を終
えるとステップS32の処理に戻って、上記ステップS
32〜ステップS41までの各処理を繰り返し実行す
る。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、同じパートであるに
も関わらず異なる音色でパーカッシブ的な楽音を発音す
るドラム音色等を構成する複数の個々の音色毎に音色パ
ラメータを適宜に変更できるようにしたことから、ドラ
ム音色等を音色拡張ボードで追加した場合に該ドラム音
色等を構成する個々の音色毎に異なる特徴を付与するこ
とができるようになる、という効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る楽音信号生成装置の実施の形態
を示すハード構成ブロック図である。
【図2】 音色拡張ボード内のROMに記憶される音色
制御データのデータ構成の一実施例を示す概念図であ
る。
【図3】 本体音源装置におけるRAMに記憶されるノ
ート指定音色制御オフセットデータのデータ構成の一実
施例を示す概念図である。
【図4】 音源装置の各種音色と該音源装置に装着され
た音色拡張ボードのドラム音色とを用いた場合の楽音出
力処理の概要を説明するためのブロック図である。
【図5】 音源装置におけるCPUで実行する「パネル
設定処理」の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】 音源装置に設定機器インターフェイスを介し
て接続されたパーソナルコンピュータで実行する「プラ
グインボードの設定処理」の一実施例を示すフローチャ
ートである。
【図7】 音色拡張ボードにおけるCPUで実行する
「プラグインボードの処理」の実施例を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1(21)…CPU、1A(21A)…タイマ、2(2
2)…ROM、3(23)…RAM、4…表示回路、4
A…液晶画面、5…検出回路、5A…操作子、6…MIDI
入力インターフェイス、6A…外部MIDI機器、7…設定
機器インターフェイス、7A…パーソナルコンピュー
タ、8(24)…入出力インターフェイス、9(25)
…楽音合成器、10…ミキサー、11…効果装置、11
A…サウンドシステム、1D(2D)…データ及びアド
レスバス、MB…音源装置、PB…音色拡張ボード(プ
ラグインボード)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年8月13日(2002.8.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の複数の音色の各々につき効果その
    他の楽音特性を個別に設定するパラメータを含むパラメ
    ータセットを設定する第1のパラメータ設定手段と、 前記パラメータセットの中の少なくとも1つの音色の前
    記パラメータの内容を任意に設定する第2のパラメータ
    設定手段と、 第1のパラメータ設定手段で設定されたパラメータセッ
    トを使用して楽音を生成する際に、前記第2のパラメー
    タ設定手段で設定されたパラメータで該パラメータセッ
    ト中の一部のパラメータを置き換える制御手段と、 生成すべき楽音の音色に対応する前記置き換えられたパ
    ラメータセット中のパラメータに従って前記効果その他
    の楽音特性を設定して該楽音を生成する楽音生成手段と
    を具えた楽音信号生成装置。
  2. 【請求項2】 前記パラメータセットと所定の複数の音
    色の全てに効果その他の楽音特性を共通に設定する共通
    パラメータセットとを記憶する記憶手段を具えてなり、 前記第1のパラメータ設定手段は、前記パラメータセッ
    トまたは前記共通パラメータセットの少なくともいずれ
    かを設定することを特徴とする請求項1に記載の楽音信
    号生成装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段は、前記パラメータセット
    における所定の複数の音色の各々につき効果その他の楽
    音特性を個別に設定するパラメータを所定の楽曲データ
    におけるノートナンバに対応させて記憶することを特徴
    とする請求項1に記載の楽音信号生成装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段と前記楽音生成手段とは所
    定の音色拡張ボードに搭載されてなり、 前記音色拡張ボードは着脱自在であることを特徴とする
    請求項1に記載の楽音信号生成装置。
  5. 【請求項5】 所定の複数の音色の各々につき効果その
    他の楽音特性を個別に設定するパラメータと共に複数の
    音色の各々について楽音データを有したパラメータセッ
    トを複数記憶する記憶手段を具えてなり、 前記第1のパラメータ設定手段は、前記記憶手段に記憶
    された複数のパラメータセットの中から選択的にパラメ
    ータセットを決定することにより、複数の音色の各々に
    つき効果その他の楽音特性を個別に設定し、 前記楽音生成手段は、生成すべき楽音の音色に対応する
    前記置き換えられたパラメータセット中のパラメータに
    従って前記効果その他の楽音特性を設定すると共に、所
    定の楽音生成指示に対応した該パラメータセットに含ま
    れる個々の楽音データに従って複数の音色の楽音を適宜
    に生成することを特徴とする請求項1に記載の楽音信号
    生成装置。
  6. 【請求項6】 コンピュータに、 所定の複数の音色の各々につき効果その他の楽音特性を
    個別に設定するパラメータを含むパラメータセットを設
    定する手順と、 前記パラメータセットの中の少なくとも1つの音色の前
    記パラメータの内容を任意に設定する手順と、 前記設定されたパラメータセットを使用して楽音を生成
    する際に、内容が任意に設定された前記パラメータセッ
    トの中の少なくとも1つの音色のパラメータで該パラメ
    ータセット中の一部のパラメータを置き換える手順と、 生成すべき楽音の音色に対応する前記置き換えられたパ
    ラメータセット中のパラメータに従って前記効果その他
    の楽音特性を設定して該楽音を生成する手順とを実行さ
    せるためのプログラム。
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