JP2009086376A - 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、プリント基板 - Google Patents

感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、プリント基板 Download PDF

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Abstract

【課題】保存安定性及びラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性に優れ、かつ、バインダー樹脂の着色を低減し感材の色味が悪くなること(色故障)を抑制し、高精細な永久パターンを効率よく形成可能な感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、パターンが形成されるプリント基板の提供。
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル(A)と不飽和基を含有し且つ少なくとも1個の酸基を有する化合物(B)とから得られた共重合体の一部の酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた変性共重合体からなるバインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、触媒とを含む感光性組成物において、前記触媒の残存量が、前記バインダー固形分量に対して、500質量ppm以下であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感度及び保存安定性に優れ、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能な感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、前記感光性組成物を用いた永久パターン形成方法、該永久パターン形成方法により永久パターンが形成されるプリント基板に関する。
従来より、ソルダーレジストパターンなどの永久パターンを形成するに際して、支持体上に感光性組成物を塗布、乾燥することにより感光層を形成させた感光性フィルムが用いられている。前記永久パターンの製造方法としては、例えば、前記永久パターンが形成される銅張積層板等の基体上に、前記感光性フィルムを積層させて積層体を形成し、該積層体における前記感光層に対して露光を行い、該露光後、前記感光層を現像してパターンを形成させ、その後硬化処理等を行うことにより前記永久パターンが形成される。
前記永久パターンを形成するに際し、ビニル系高分子化合物の側鎖にエチレン性不飽和結合を導入させる方法としては、前記ビニル系高分子の側鎖のカルボキシル基に、触媒としてルイス塩基化合物等を用いて、エポキシ基を有する不飽和化合物(例えば、グリシジルメタクリレート)を付加して得る方法が一般的である(下記反応式参照)。
しかし、ソルダーレジスト用感光層のように、エポキシ化合物が混在する系では、エポキシ変性バインダーポリマーを合成する際に使用した変性触媒がポリマー中に存在すると、感光層に前記変性触媒が混入してしまうため、保管時にエポキシ化合物とバインダーポリマー由来のカルボキシル基が反応し、硬化してしまうことがあった。このため、非画像部が現像で除去できなくなってしまい、保存安定性が劣化する問題があった。また、前記変性触媒は、バインダー樹脂及びその樹脂溶液の着色の原因であり、そのバインダー樹脂の着色により感材の色味が悪くなる問題があった。
ここで、バインダー樹脂中に第3ホスフィンを0.5〜5重量%含有したり(特許文献1参照)、バインダー樹脂中に触媒を0.4〜0.6重量%含有して(特許文献2参照)、触媒の種類やその含有量を規定した提案はされている。
また、3価の有機リン化合物触媒を用いてエポキシ化合物と重合性モノカルボン酸とを反応させて不飽和エポキシエステル樹脂を合成した後、かかる3価有機リン化合物触媒を酸化することによって不活性化することによって、エポキシ基とカルボン酸との反応を促進する触媒を実質的に含有しない不飽和エポキシエステル樹脂の製造方法が開示されている(特許文献3)。
また、(メタ)アクリル酸エステル(A)と不飽和基を含有し且つ少なくとも1個の酸基を有する化合物(B)とから得られた共重合体の一部の酸基にエポキシ基含有不飽和化合物を付加させた変性共重合体(C)を得る際に、触媒の存在下に付加反応を行った後、触媒を失活させる変性重合体(D)からなる硬化性樹脂の製造方法が開示されている(特許文献4)。
しかしながら、これらにおいても、感材の保存安定性が不十分であり、バインダー樹脂の着色が大きく感材の色味が悪いという問題も解決されていない。
したがって、バインダーの種類及び触媒の残存量を十分に少なくすることにより、保存安定性に優れ、かつ、バインダー樹脂の着色を低減し感材の色味が悪くなること(色故障)を抑制し、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能な感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、前記感光性組成物を用いた永久パターン形成方法、前記永久パターン形成方法によりパターンが形成されるプリント基板、及び感光性組成物の製造方法は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが現状である。
特開平10-17779号公報 特開2000-191737号公報 特許第2593019号公報 特開2000−72814号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、バインダーの種類及び触媒の残存量を規定することにより、保存安定性及びラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性に優れ、かつ、バインダー樹脂の着色を低減し感材の色味が悪くなること(色故障)を抑制し、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能な感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、前記感光性組成物を用いた永久パターン形成方法、前記永久パターン形成方法によりパターンが形成されるプリント基板を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (メタ)アクリル酸エステル(A)と不飽和基を含有し且つ少なくとも1個の酸基を有する化合物(B)とから得られた共重合体の一部の酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた変性共重合体からなるバインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、触媒とを含む感光性組成物において、前記触媒の残存量が、前記バインダー固形分量に対して、500質量ppm以下であることを特徴とする感光性樹脂組成物である。
<2> 触媒の残存量が、バインダー固形分量に対して、300質量ppm以下である前記<1>に記載の感光性組成物である。
<3> 触媒が、トリフェニルホスフィンである前記<1>から<2>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<4> 光重合開始剤が、オキシム誘導体である前記<1>から<3>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<5> 熱架橋剤が、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、及びメラミン誘導体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<6> 熱架橋剤がエポキシ化合物であり、該エポキシ化合物がノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノール型エポキシ化合物、複素環含有エポキシ化合物、及び脂環式エポキシ化合物から選択される前記<5>に記載の感光性組成物である。
<7> 熱架橋剤が、エポキシ当量90g/eq.〜400g/eq.のエポキシ化合物と、エポキシ当量150g/eq.〜9,000g/eq.のエポキシ化合物とを含む前記<5>から<6>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<8> さらに熱硬化促進剤を含む前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<9> さらに無機フィラーを含む前記<1>から<8>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<10> 無機フィラーがシリカである前記<9>に記載の感光性組成物である。
<11> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を支持体上に有してなることを特徴とする感光性フィルムである。
<12> 長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<11>に記載の感光性フィルムである。
<13> 基体上に、前記<1>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を有することを特徴とする感光性積層体である。
<14> 感光層が、前記<11>から<12>のいずれかに記載の感光性フィルムにより形成された前記<13>に記載の感光性積層体である。
<15> 前記<1>から<10>のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法である。
<16> 露光が、350〜415nmの波長のレーザー光を用いて行われる前記<15>に記載の永久パターン形成方法である。
<17> 前記<15>から<16>のいずれかに記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、バインダーの種類及び触媒の残存量を規定することにより、保存安定性及びラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性に優れ、かつ、バインダー樹脂の着色を低減し感材の色味が悪くなること(色故障)を抑制し、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能な感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、前記感光性組成物を用いた永久パターン形成方法、前記永久パターン形成方法によりパターンが形成されるプリント基板を提供することができる。
(感光性組成物)
本発明の感光性組成物は、バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、熱架橋剤、及び触媒を含み、必要に応じて、その他の成分を含んでなる。
<バインダー>
前記バインダーとしては、(メタ)アクリル酸エステル(A)と不飽和基を含有し且つ少なくとも1個の酸基を有する化合物(B)とから得られた共重合体の一部の酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた変性共重合体からなる。
−(メタ)アクリル酸エステル(A)−
前記(メタ)アクリル酸エステル(A)としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロカクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソオクチルオキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
−不飽和基含有化合物(B)−
前記不飽和基含有化合物(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルフェノール、不飽和基とカルボン酸の間に鎖延長された変性不飽和モノカルボン酸、例えばβ−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ラクトン変性等エステル結合を有する不飽和モノカルボン酸、エーテル結合を有する変性不飽和モノカルボン酸等が挙げられる。
−−変性不飽和モノカルボン酸−−
前記変性不飽和モノカルボン酸として具体的には、(メタ)アクリル酸をラクトン変性した化合物として:
CH2=C(-R1)CO-[O(CR23)mCO]n-OH (1)
末端水酸基を酸無水物により酸変性させたラクトン変性物として:
CH2=C(-R1)COO-CH2CH2O[CO(CR2CR3)mO]nCOR4COOH (2)
「式(1)、(2)中、R1は、水素原子またはメチル基を表す。m個のR2およびR3は、各々水素原子、メチル基またはエチル基を表し、互いに異なっていてもよい。R4は炭素数1〜10の2価の脂肪族飽和または不飽和炭化水素基、炭素数1〜6の2価の脂環式飽和または不飽和炭化水素基、p-キシリレン基、フェニレン基等を表す。mは4〜8の整数、nは1〜10の整数を表す。」
−−エーテル結合を有する変性不飽和モノカルボン酸−−
前記エーテル結合を有する変性不飽和モノカルボン酸としては、(メタ)アクリル酸にエチレンオキサイド等のエポキシ化合物を付加させ、付加物の分子末端水酸基を酸無水物により酸変性物とした次の一般式:
CH2=C(-R1)COO-[(CR23)mO]n-COR4COOH (3)
「式中、R1は、水素原子またはメチル基を表す。m個のR2およびR3は、各々水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基を表し、互いに異なっていてもよい。R4は炭素数1〜10の2価の脂肪族飽和または不飽和炭化水素基、炭素数1〜6の2価の脂環式飽和または不飽和炭化水素基、p-キシリレン、フェニレン基等を表す。mおよびnは1〜10の整数を表す。」が挙げられる。または、マレイン酸等のカルボン酸基を分子中に2個以上含む物であってもよい。また、これらは単独で用いても混合して用いても良い。
−−グリシジル(メタ)アクリレートを付加−−
次に、前記(A)および不飽和基含有化合物(B)から得られた共重合体の一部の酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加することにより変性共重合体が得られる。グリシジル(メタ)アクリレートは、1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性の不飽和基とエポキシ基とを有する。
このグリシジル(メタ)アクリレートの付加量は、得られる変性共重合体に対して5〜70重量%の範囲にあることが望ましい。付加量が5重量%未満であると紫外線硬化性が悪く、硬化被膜の物性が低下する。70重量%以上であると樹脂の保存安定性が悪くなる。
このようにして得られた変性共重合体は、酸価が、10〜150KOH-mg/g、さらには50〜150KOH-mg/gの範囲にあることが好ましい。この酸価が10KOH-mg/g未満の場合には希アルカリ水溶液での未硬化膜の除去が難しく、150KOH-mg/gを越えると硬化皮膜の耐水性、電気特性が劣るとの問題点がある。また、変性共重合体(D)は重量平均分子量が5,000〜100,000の範囲にあることが好ましい。重量平均分子量が5,000に満たないと(1)タックフリー性能が劣る、(2)露光後の塗膜の耐湿性が悪く現像時に膜べりが生じ、解像度が大きく劣ると云う問題点がある。また、重量平均分子量が100,000を超えると、(1)現像性が著しく悪くなる、(2)貯蔵安定性が劣る等の問題点がある。
変性共重合体製造の際の反応に用いる溶媒としては使用する原料を溶解するものであれば特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテートなどのエステル類、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類,ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類,ブチレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素などが用いられる。これらの溶媒は単独で、または混合して使用しても良い。
<触媒>
前記側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物のカルボキシル基に、1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性の不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル(メタ)アクリレートを付加させるに際しては、反応を迅速に行う観点から、触媒を用いる。
ここで、本発明において「触媒」とは、前記側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物のカルボキシル基に、1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性の不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる反応を促進するための物質を意味し、該物質が前記反応を促進していることは、例えば、ガスクロマトグラフィーを用いて、エポキシ基及びエチレン性不飽和結合を有する化合物が消費される速度と触媒無添加での速度を測定することにより確認できる。
前記触媒としては、特に制限はなく、通常、前記エポキシ基及びエチレン性不飽和結合を有するグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる際に用いられている触媒を、適宜選択することができ、例えば、カルボン酸の金属塩、アルキル尿素、アルキルグアニジン、ルイス酸塩基性化合物などが挙げられる。
前記カルボン酸の金属塩としては、例えば、ナフテン酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、オクトエン酸等のリチウム塩、クロム塩、ジルコニウム塩、カリウム塩、又はナトリウム塩が挙げられる。
前記アルキル尿素としては、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩、テトラメチル尿素などが挙げられる。
前記アルキルグアニジンとしては、例えば、テトラメチルグアニジンなどが挙げられる。
前記ルイス塩基性化合物としては、例えば、ホスフィン化合物、鎖状アルキル3級アミン化合物、芳香族3級アミン化合物、ヘテロ環状3級アミン化合物などが挙げられる。
前記ホスフィン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
前記鎖状アルキル3級アミン化合物としては、例えば、ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、トリ-n-オクチルアミンなどが挙げられる。
前記芳香族3級アミン化合物としては、例えば、ピリジン、ピコリン、ルチジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
前記ヘテロ環状3級アミン化合物としては、例えば、N−メチルピロリジン、N-メチルピペリジン、1,4−ジメチルピペラジン、キヌクリジン、1,4−ジアザビシクロ{2.2.2}オクタン(DABCO)、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノ−5−ネン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−5−セン(DBU)などが挙げられる。
前記触媒としては、付加反応促進効果、感材の保存安定性の観点から、ホスフィン化合物が好ましく、中でも、トリフェニルホスフィンが特に好ましい。
前記触媒の前記バインダー固形分中の固形分残存量は、500質量ppm以下であり、300質量ppm以下が好ましく、全く残存しないことがより好ましい。
ここで、前記触媒の残存量は、例えば、高速液体クロマトグラフィ、ガスクロマトグラフィーを用いて測定することができる。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレン性不飽和結合を1つ以上有する化合物が好ましい。
前記エチレン性不飽和結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、ビニルエステルやビニルエーテル等のビニル基、アリルエーテルやアリルエステル等のアリル基、などが挙げられる。
前記エチレン性不飽和結合を1つ以上有する化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノール等の多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号等の各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号等の各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
前記重合性化合物の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。該固形分含有量が5質量%未満であると、現像性の悪化、露光感度の低下などの問題を生ずることがあり、50質量%を超えると、感光層の粘着性が強くなりすぎることがある。
<光重合開始剤>
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、波長約300〜800nmの範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。前記波長は330〜500nmがより好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、メタロセン類などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性、及び感光層とプリント配線板形成用基板との密着性等の観点から、トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素、オキシム誘導体、ケトン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物が好ましい。
前記ヘキサアリールビイミダゾールとしては、例えば、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(3−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(4−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(4−メトキシフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(2−トリフルオロメチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、WO00/52529号公報に記載の化合物などが挙げられる。
前記ビイミダゾール類は、例えば、Bull.Chem.Soc.Japan,33,565(1960)、及びJ.Org.Chem,36(16)2262(1971)に開示されている方法により容易に合成することができる。
トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物等が挙げられる。
前記若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物としては、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記英国特許1388492号明細書記載の化合物としては、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭53−133428号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記独国特許3337024号明細書記載の化合物としては、例えば、2−(4−スチリルフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシスチリル)フェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(1−ナフチルビニレンフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−クロロスチリルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−3−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−フラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−ベンゾフラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物としては、例えば、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリ(ブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭62−58241号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−フェニルエチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ナフチル−1−エチニルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−トリルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシフェニル)エチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−イソプロピルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−エチルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−281728号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−34920号公報記載化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−1,3,5−トリアジン、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、更に2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
前記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロモメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール等)などが挙げられる。
本発明で好適に用いられるオキシム誘導体としては、例えば、下記一般式(1)で表される。
ただし、上記一般式(1)中、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基のいずれかを表し、Rは、それぞれ独立に置換基を表す。mは、0〜4の整数を表し、2以上の場合は、互いに連結し環を形成してもよい。Aは、4、5、6、及び7員環のいずれかを表す。また、Aは、5及び6員環のいずれかであるのが好ましい。
また、本発明で用いられるオキシム誘導体(オキシム化合物)としては、下記一般式(2)で表されるものがより好ましい。
ただし、上記一般式(2)中、Rは、水素原子、置換基を有してもよいアシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基のいずれかを表し、Rは、それぞれ独立に置換基を表す。mは、0〜4の整数を表し、2以上の場合は、互いに連結し環を形成してもよい。Xは、CH、O、及びSのいずれかを表す。Aは、5及び6員環のいずれかを表す。
前記一般式(1)及び(2)中、Rで表されるアシル基としては、脂肪族、芳香族、及び複素環のいずれでもよく、更に置換基を有してもよい。
脂肪族基としては、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、デカノイル基、フェノキシアセチル基、クロロアセチル基、などが挙げられる。芳香族基としては、ベンゾイル基、ナフトイル基、メトキシベンゾイル基、ニトロベンゾイル基、などが挙げられる。複素環基としては、フラノイル基、チオフェノイル基、などが挙げられる。
置換基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びハロゲン原子のいずれかが好ましい。アシル基としては、総炭素数2〜30のものが好ましく、総炭素数2〜20のものがより好ましく、総炭素数2〜16のものが特に好ましい。このようなアシル基としては、例えば、アセチル基、プロパノイル基、メチルプロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、ベンジルカルボニル基、フェノキシアセチル基、2−エチルヘキサノイル基、クロロアセチル基、ベンゾイル基、パラメトキシベンゾイル基、2,5−ジブトキシベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、ピリジルカルボニル基、メタクリロイル基、アクリロイル基、などが挙げられる。
アルキルオキシカルボニル基としては、置換基を有していてもよく、総炭素数が2〜30のアルコキシカルボニル基が好ましく、総炭素数2〜20のものがより好ましく、総炭素数2〜16のものが特に好ましい。このようなアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニルブトキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、エトキシエトキシカルボニル基、が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、置換基を有していてもよく、総炭素数7〜30のアルコキシカルボニル基が好ましく、総炭素数7〜20のものがより好ましく、総炭素数7〜16のものが特に好ましい。この様なアリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、2−ナフトキシカルボニル基、パラメトキシフェノキシカルボニル基、2,5−ジエトキシフェノキシカルボニル基、パラクロロフェノキシカルボニル基、パラニトロフェノキシカルボニル基、パラシアノフェノキシカルボニル基、が挙げられる。
アルキルスルホニル基としては、更に、置換基を有してもよい。該置換基としては、例えば、フェニル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、シアノ基、カルボン酸基、スルホン酸基、ヘテロ環基、が好ましく挙げられる。アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、デシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基、ベンジルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、が特に好ましく挙げられる。
アリールスルホニル基としては、更に、置換基を有してもよい。該置換基としては、例えば、フェニル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、シアノ基、カルボン酸基、スルホン酸基、ヘテロ環基、が好ましく挙げられる。アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、クロロベンゼンスルホニル基、ブトキシベンゼンスルホニル基、2,5−ジブトキシベンゼンスルホニル基、パラニトロベンゼンスルホニル基、パーフルオロベンゼンスルホニル基、が特に好ましく挙げられる。
前記一般式(1)及び(2)中、Rで示される置換基としては、脂肪族、芳香族、複素芳香族、ハロゲン原子、−OR、−SR、−NR、が挙げられる。R、及びRは、互いに連結して環を形成してもよい。また、R、及びRは、それぞれ独立に水素原子若しくは脂肪族基、芳香族基、複素芳香族基のいずれかを表す。mが2以上であり、互いに連結して環を形成する場合は、それぞれ独立したRどうしで環を形成してもよく、R及びRの少なくともいずれかを介して環を形成してもよい。
前記置換基Rを介して環を形成する場合は下記構造が挙げられる。
前記構造式中、Y及びZは、CH、−O−、−S−、及び−NR−のいずれかを表す。
、R、及びRの脂肪族基、芳香族基、及び複素芳香族基の具体例としては、前記Rと同様のものが挙げられる。
前記一般式(1)で表されるオキシム化合物の具体例としては、下記構造式(1)〜(51)で表される化合物が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
なお、本発明で用いられるオキシム化合物は、H−NMRスペクトル、UV−vis吸収スペクトルを測定して同定することができる。
(オキシム化合物の製造方法)
前記本発明のオキシム化合物の製造方法としては、対応するオキシム化合物とアシル塩化物又は無水物との、塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン)存在下で、THF、DMF、アセトニトリル等の不活性溶媒中か、ピリジンのような塩基性溶媒中で反応させることにより容易に合成できる。前記反応温度としては、−10〜60℃が好ましい。
また、前記アシル塩化物として、クロロ蟻酸エステル、アルキルスルホニルクロライド、アリールスルホニルクロライドを用いることにより、対応する種々のオキシムエステル化合物が合成可能である。
前記オキシム化合物製造時の出発材料として用いられるオキシム化合物の合成方法としては、標準的な化学の教科書(例えばJ.March,Advanced Organic Chemistry,4th Edition,Wiley Interscience,1992)、又は専門的なモノグラフ、例えば、S.R. Sandler & W. Karo, Organic functional group preparations,Vol.3,Academic Pressに記載された、様々な方法によって得ることができる。
前記オキシム化合物の特に好ましい合成方法としては、例えば、アルデヒド又はケトンと、ヒドロキシルアミン、又はその塩とを、エタノール若しくはエタノール水のような極性溶媒中で反応させる方法が挙げられる。この場合、酢酸ナトリウム又はピリジンのような塩基を加えて、反応混合物のpHを制御する。反応速度がpH依存性であり、塩基は、開始時にか、又は反応の間連続的に加え得ることは周知である。
ピリジンのような塩基性溶媒を、塩基及び/又は溶媒若しくは助溶剤として用いることもできる。
前記反応温度としては、一般的には、混合物の還流温度、即ち、約60〜120℃が好ましい。
前記オキシム化合物の他の異なる好ましい合成方法としては、亜硝酸又は亜硝酸アルキルによる「活性」メチレン基のニトロソ化による方法が挙げられる。例えば、Organic Syntheses coll.Vol.VI(J.Wiley&Sons,New York,1988),pp.199 and 840に記載されたような、アルカリ性条件と、例えば、Organic Synthesis coll.Vol.V,pp.32 and 373,coll.Vol.III,pp.191 and 513,coll.Vol.II,pp.202,204 and 363に記載されたような、酸性条件との双方が、本発明における出発材料として用いられるオキシム化合物の合成に好適である。
前記亜硝酸としては、通常、亜硝酸ナトリウムから生成される。
前記亜硝酸アルキルとしては、例えば、亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸イソプロピル、亜硝酸ブチル又は亜硝酸イソアミル、が挙げられる。
前記オキシムエステルの基としては、2種類の立体配置(Z)又は(E)で存在するものであってもよい。慣用の方法によって、異性体を分離してもよいし、異性体混合物を光開始用の種として、そのままで用いてもよい。従って、本発明のオキシム化合物は、前記構造式(1)〜(51)の化合物の立体配置上の異性体の混合物であってもよい。
オキシム化合物は、保存安定性に優れ、高感度であることにより、重合性組成物に添加することで、保存時は重合を生じることなく保存安定性に優れ、エネルギー線、特に光の照射により活性ラジカルを発生して効率的に重合を開始し、該重合性化合物が短時間で効率的に重合し得る高感度な重合性組成物を得ることができる。
また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9、9’−アクリジニル)ヘプタン等)、N−フェニルグリシン等、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5-19475号、特開平7-271028号、特開2002-363206号、特開2002-363207号、特開2002-363208号、特開2002-363209号公報等に記載のクマリン化合物など)、アミン類(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸フェネチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−フタルイミドエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−メタクリロイルオキシエチル、ペンタメチレンビス(4−ジメチルアミノベンゾエート)、3−ジメチルアミノ安息香酸のフェネチル、ペンタメチレンエステル、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2−クロル−4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、エチル(4−ジメチルアミノベンゾイル)アセテート、4−ピペリジノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾイン、N,N−ジメチル−4−トルイジン、N,N−ジエチル−3−フェネチジン、トリベンジルアミン、ジベンジルフェニルアミン、N−メチル−N−フェニルベンジルアミン、4−ブロム−N,N−ジメチルアニリン、トリドデシルアミン、アミノフルオラン類(ODB,ODBII等)、クリスタルバイオレットラクトン、ロイコクリスタルバイオレット等)、アシルホスフィンオキシド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキシド、LucirinTPOなど)などが挙げられる。
更に、米国特許第2367660号明細書に記載されているビシナルポリケタルドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載されているα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、特開2002−229194号公報に記載の有機ホウ素化合物、ラジカル発生剤、トリアリールスルホニウム塩(例えば、ヘキサフロロアンチモンやヘキサフロロホスフェートとの塩)、ホスホニウム塩化合物(例えば、(フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウム塩等)(カチオン重合開始剤として有効)、WO01/71428号公報記載のオニウム塩化合物などが挙げられる。
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上の組合せとしては、例えば、米国特許第3549367号明細書に記載のヘキサアリールビイミダゾールと4−アミノケトン類との組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物の組合せ、また、芳香族ケトン化合物(例えば、チオキサントン等)と水素供与体(例えば、ジアルキルアミノ含有化合物、フェノール化合物等)の組合せ、ヘキサアリールビイミダゾールとチタノセンとの組合せ、クマリン類とチタノセンとフェニルグリシン類との組合せなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と後述する増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の前記感光性組成物における含有量は、0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、0.5〜15質量%が特に好ましい。
<熱架橋剤>
熱架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性フィルムを用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、例えば、エポキシ化合物を含む化合物、(例えば、1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物)、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物を用いることができ、特開2007−47729号公報に記載されているようなオキシラン基を有するエポキシ化合物、β位にアルキル基を有するエポキシ化合物、オキセタニル基を有するオキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート及びその誘導体のイソシアネート基にブロック剤を反応させて得られる化合物などが挙げられる。
また、前記熱架橋剤として、メラミン誘導体を用いることができる。該メラミン誘導体としては、例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン(メチロール基を、メチル、エチル、ブチル等でエーテル化した化合物)等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、保存安定性が良好で、感光層の表面硬度あるいは硬化膜の膜強度自体の向上に有効である点で、アルキル化メチロールメラミンが好ましく、ヘキサメチル化メチロールメラミンが特に好ましい。
前記熱架橋剤の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、1質量%〜50質量%が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。該固形分含有量が1質量%未満であると、硬化膜の膜強度の向上が認められず、50質量%を超えると、現像性の低下や露光感度の低下を生ずることがある。
前記エポキシ化合物としては、例えば、1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも1分子中に2つ含むエポキシ化合物などが挙げられる。
前記1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業(株)製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば低臭素化エポキシ樹脂、高ハロゲン化エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、アリル基含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジフェニルジメタノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業(株)製」等)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン、トリグリシジルアミノフェノール等)、グリジジルエステル型エポキシ樹脂(フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等)ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、「GT−300、GT−400、ZEHPE3150;ダイセル化学工業製」等、)、イミド型脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、市販品としては「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学(株)製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業(株)製」等)、フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの、線状含リン構造を有するエポキシ樹脂、環状含リン構造を有するエポキシ樹脂、α−メチルスチルベン型液晶エポキシ樹脂、ジベンゾイルオキシベンゼン型液晶エポキシ樹脂、アゾフェニル型液晶エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型液晶エポキシ樹脂、ビナフチル型液晶エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂(株)製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有する前記エポキシ化合物以外に、β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも1分子中に2つ含むエポキシ化合物を用いることができ、β位がアルキル基で置換されたエポキシ基(より具体的には、β−アルキル置換グリシジル基など)を含む化合物が特に好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ化合物は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物は、室温における保存安定性の観点から、前記感光性組成物中に含まれる前記エポキシ化合物全量中における、全エポキシ基中のβ−アルキル置換グリシジル基の割合が、30%以上であるのが好ましく、40%以上であるのがより好ましく、50%以上であるのが特に好ましい。
前記β−アルキル置換グリシジル基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、β−ブチルグリシジル基、などが挙げられ、これらの中でも、前記感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させる観点、及び合成の容易性の観点から、β−メチルグリシジル基が好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物としては、例えば、多価フェノール化合物とβ−アルキルエピハロヒドリンとから誘導されたエポキシ化合物が好ましい。
前記β−アルキルエピハロヒドリンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルエピクロロヒドリン、β−メチルエピブロモヒドリン、β−メチルエピフロロヒドリン等のβ−メチルエピハロヒドリン;β−エチルエピクロロヒドリン、β−エチルエピブロモヒドリン、β−エチルエピフロロヒドリン等のβ−エチルエピハロヒドリン;β−プロピルエピクロロヒドリン、β−プロピルエピブロモヒドリン、β−プロピルエピフロロヒドリン等のβ−プロピルエピハロヒドリン;β−ブチルエピクロロヒドリン、β−ブチルエピブロモヒドリン、β−ブチルエピフロロヒドリン等のβ−ブチルエピハロヒドリン;などが挙げられる。これらの中でも、前記多価フェノールとの反応性及び流動性の観点から、β−メチルエピハロヒドリンが好ましい。
前記多価フェノール化合物としては、1分子中に2以上の芳香族性水酸基を含有する化合物であれば、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合物、ビフェノール、テトラメチルビフェノール等のビフェノール化合物、ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等のナフトール化合物、フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物等のフェノールノボラック樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド重縮合物等の炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物、キシレノール−ホルムアルデヒド重縮合物等の炭素数1〜10のジアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物、ビスフェノールA−ホルムアルデヒド重縮合物等のビスフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物、フェノールと炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノールとホルムアルデヒドとの共重縮合物、フェノール化合物とジビニルベンゼンの重付加物などが挙げられる。これらの中でも、例えば、流動性及び保存安定性を向上させる目的で選択する場合には、前記ビスフェノール化合物が好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物のジ−β−アルキルグリシジルエーテル;ビフェノールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、テトラメチルビフェノールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビフェノール化合物のジ−β−アルキルグリシジルエーテル;ジヒドロキシナフタレンのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビナフトールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のナフトール化合物のβ−アルキルグリシジルエーテル;フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;クレゾール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等の炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;キシレノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等の炭素数1〜10のジアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;ビスフェノールA−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;フェノール化合物とジビニルベンゼンの重付加物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;などが挙げられる。
これらの中でも、下記構造式(i)で表されるビスフェノール化合物、及びこれとエピクロロヒドリンなどから得られる重合体から誘導されるβ−アルキルグリシジルエーテル、及び下記構造式(ii)で表されるフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテルが好ましい。
ただし、前記構造式(i)中、Rは水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表し、nは0〜20の整数を表す。
ただし、前記構造式(ii)中、Rは水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表し、R”は水素原子、及びCHのいずれかを表し、nは0〜20の整数を表す。
これらβ位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、及びβ位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物を併用することも可能である。
更に、前記エポキシ化合物としては、特開2005−182004号公報〔0037〕に記載の市販品及びその混合物も、好適に用いることができる。
前記オキセタン化合物としては、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物が挙げられる。
具体的には、例えば、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート又はこれらのオリゴマーあるいは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタン基を有する化合物と、ノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、シルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂など、とのエーテル化合物が挙げられ、この他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。
また、前記ポリイソシアネート化合物としては、特開平5−9407号公報記載のポリイソシアネート化合物を用いることができ、該ポリイソシアネート化合物は、少なくとも2つのイソシアネート基を含む脂肪族、環式脂肪族又は芳香族基置換脂肪族化合物から誘導されていてもよい。具体的には、2官能イソシアネート(例えば、1,3−フェニレンジイソシアネートと1,4−フェニレンジイソシアネートとの混合物、2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート、1,3−及び1,4−キシリレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアネート−フェニル)メタン、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)、該2官能イソシアネートと、トリメチロールプロパン、ペンタリスルトール、グリセリン等との多官能アルコール;該多官能アルコールのアルキレンオキサイド付加体と、前記2官能イソシアネートとの付加体;ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート及びその誘導体等の環式三量体;などが挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物にブロック剤を反応させて得られる化合物、すなわちポリイソシアネート及びその誘導体のイソシアネート基にブロック剤を反応させて得られる化合物における、イソシアネート基ブロック剤としては、アルコール類(例えば、イソプロパノール、tert−ブタノール等)、ラクタム類(例えば、ε−カプロラクタム等)、フェノール類(例えば、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−sec−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等)、複素環式ヒドロキシル化合物(例えば、3−ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン等)、活性メチレン化合物(例えば、ジアルキルマロネート、メチルエチルケトキシム、アセチルアセトン、アルキルアセトアセテートオキシム、アセトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等)などが挙げられる。これらの他、特開平6−295060号公報記載の分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合及び少なくとも1つのブロックイソシアネート基のいずれかを有する化合物などを用いることができる。
前記メラミン誘導体としては、例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン(メチロール基を、メチル、エチル、ブチルなどでエーテル化した化合物)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、保存安定性が良好で、感光層の表面硬度あるいは硬化膜の膜強度自体の向上に有効である点で、アルキル化メチロールメラミンが好ましく、ヘキサメチル化メチロールメラミンが特に好ましい。
前記熱架橋剤は2種以上の混合物としても使用できる。組み合わせとしては、例えば、2官能の化合物同士の組み合わせ、2官能の化合物と3官能以上の化合物との組み合わせ、単官能の化合物と多官能の化合物との組み合わせが好ましい。これらの中でも、2官能の化合物同士の組み合わせ、2官能の化合物と3官能以上の化合物との組み合わせが特に好ましい。
前記2官能の化合物としては、エポキシ化合物における、ビスフェノール型エポキシ化合物が好ましく、具体的には、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、及びビフェノール型から選ばれる2種の組み合わせが好ましい。また、ビスフェノール型エポキシ化合物とノボラック型エポキシ化合物との組み合わせ、ビスフェノール型エポキシ化合物と複素環含有エポキシ化合物との組み合わせ、ビスフェノール型エポキシ化合物と脂環式エポキシ化合物との組み合わせ、ノボラック型エポキシ化合物と複素環含有エポキシ化合物との組み合わせ、複素環エポキシ化合物と脂環式エポキシ化合物との組み合わせも好ましい。
前記熱架橋剤の組み合わせは、例えば、エポキシ当量では、90〜400g/eq.のエポキシ化合物と、150〜9,000g/eq.のエポキシ化合物との組み合わせが好ましく、90〜300g/eq.の化合物と、150〜8,000g/eq.の化合物との組み合わせがより好ましい。すなわち、前記熱架橋剤が2種以上の化合物を含む混合物である場合には、該混合物のエポキシ当量が、150〜400g/eq.であることが好ましく、150〜300g/eq.であることがより好ましい。なお、エポキシ当量は、JIS K 7236に基づいて測定することができる。
前記樹脂の含有量比は、エポキシ当量の値が、小さい方の樹脂を樹脂A、高い方の樹脂を樹脂Bとした場合に、例えば質量比で、A:B=1:100〜100:1が好ましく、1:20〜20:1がより好ましく、1:10〜10:1が特に好ましい。
前記熱架橋剤の前記感光性組成物中の固形分含有量は、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。該固形分含有量が1質量%未満であると、硬化膜の膜強度の向上が認められず、50質量%を超えると、現像性の低下や露光感度の低下を生ずることがある。
<熱硬化促進剤>
前記熱架橋剤としてのエポキシ化合物や前記オキセタン化合物の熱硬化を促進するため、熱硬化促進剤として、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、前記エポキシ樹脂化合物や前記オキセタン化合物の硬化触媒、あるいは、これらとカルボキシル基の反応を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記エポキシ化合物、前記オキセタン化合物、及びこれらとカルボン酸との熱硬化を促進可能な熱硬化促進剤の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、通常0.01〜15質量%である。
また、前記熱架橋剤としてのエポキシ化合物や前記オキセタン化合物以外の熱架橋剤の熱硬化を促進するため、熱硬化促進剤として、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、グアナミン化合物(例えば、メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等)、S−トリアジン誘導体(例えば、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、前記熱架橋剤の硬化触媒、あるいは、これらとカルボキシル基の反応を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記熱架橋剤、及びこれらとカルボン酸との熱硬化を促進可能な熱硬化促進剤の前記感光性組成物中の固形分含有量は、0.01〜15質量%が好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、着色剤(着色顔料あるいは染料)、体質顔料、などが挙げられ、更に基材表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。
これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする感光性フィルムの安定性、写真性、膜物性などの性質を調整することができる。
−増感剤−
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から適宜選択することができるが、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドン、2−クロロ−10−ブチルアクリドン等)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン等)、及びチオキサントン化合物(チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルオキシチオキサントン、QuantacureQTX等)などがあげられ、他に特開平5-19475号、特開平7-271028号、特開2002-363206号、特開2002-363207号、特開2002-363208号、特開2002-363209号等の各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられ、これらの中でも、芳香族環や複素環が縮環した化合物(縮環系化合物)が好ましく、ヘテロ縮環系ケトン化合物、及びアクリジン類がより好ましい。前記ヘテロ縮環系ケトン化合物の中でも、アクリドン化合物及びチオキサントン化合物が特に好ましい。
前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
前記増感剤の含有量は、感光性フィルム用感光性樹脂組成物の全成分に対し、0.01〜4質量%が好ましく、0.02〜2質量%がより好ましく、0.05〜1質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.01質量%未満となると、感度が低下することがあり、4質量%を超えると、パターンの形状が悪化することがある。
−熱重合禁止剤−
前記熱重合禁止剤は、前記感光層における前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキルまたはアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート、などが挙げられる。
前記熱重合禁止剤の含有量は、前記感光層の前記重合性化合物に対して0.001〜5質量%が好ましく、0.005〜2質量%がより好ましく、0.01〜1質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.001質量%未満であると、保存時の安定性が低下することがあり、5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
−可塑剤−
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記可塑剤の含有量は、前記感光層の全成分に対して0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜40質量%がより好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
−着色顔料−
前記着色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、必要に応じて、公知の染料の中から、適宜選択した染料を使用することができる。
前記着色顔料の前記感光性組成物固形分中の固形分含有量は、永久パターン形成の際の感光層の露光感度、解像性などを考慮して決めることができ、前記着色顔料の種類により異なるが、一般的には0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。
−体質顔料−
前記感光性組成物には、必要に応じて、永久パターンの表面硬度の向上、あるいは線膨張係数を低く抑えること、あるいは、硬化膜自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることを目的として、無機顔料(無機フィラー)や有機微粒子を添加することができる。
前記無機顔料(無機フィラー)としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。これらの中でも、冷熱衝撃試験耐性の観点から、シリカが好ましい。
前記無機顔料(無機フィラー)の平均粒径は、10μm未満が好ましく、3μm以下がより好ましい。該平均粒径が10μm以上であると、光錯乱により解像度が劣化することがある。
前記有機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂などが挙げられる。また、平均粒径1〜5μm、吸油量100〜200m/g程度のシリカ、架橋樹脂からなる球状多孔質微粒子などを用いることができる。
前記体質顔料の添加量は、5〜60質量%が好ましい。該添加量が5質量%未満であると、十分に線膨張係数を低下させることができないことがあり、60質量%を超えると、感光層表面に硬化膜を形成した場合に、該硬化膜の膜質が脆くなり、永久パターンを用いて配線を形成する場合において、配線の保護膜としての機能が損なわれることがある。
−−密着促進剤−−
各層間の密着性、又は感光性フィルムと基体との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
前記密着促進剤としては、例えば、特開平5−11439号公報、特開平5−341532号公報、及び特開平6−43638号公報等に記載の密着促進剤が好適挙げられる。具体的には、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、3−モルホリノメチル−1−フェニル−トリアゾール−2−チオン、3−モルホリノメチル−5−フェニル−オキサジアゾール−2−チオン、5−アミノ−3−モルホリノメチル−チアジアゾール−2−チオン、及び2−メルカプト−5−メチルチオ−チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、アミノ基含有ベンゾトリアゾール、シランカップリング剤などが挙げられる。
前記密着促進剤の含有量は、前記感光層の全成分に対して0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01〜10質量%がより好ましく、0.1質量%〜5質量%が特に好ましい。
本発明の感光性組成物によれば、触媒の残存量を規定したため、保存安定性に優れ、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく得ることができる。
(感光性組成物の製造方法)
前記感光性組成物の製造方法は、付加工程と、触媒失活工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。前記付加工程と前記触媒失活工程とは、同時に行われる。
<付加工程>
前記付加工程は、(メタ)アクリル酸エステル(A)と不飽和基を含有し且つ少なくとも1個の酸基を有する化合物(B)とから得られた共重合体の一部の酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させる工程である。
<触媒失活工程>
前記触媒失活工程は、前記触媒を失活させる、例えば、酸素をバブリングする工程である。
(感光性フィルム)
本発明の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に本発明の感光性組成物からなる感光層を有し、目的に応じて、熱可塑性樹脂層等の適宜選択されるその他の層を積層してなる。
<支持体>
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。
前記支持体は、合成樹脂製で、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記支持体の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2〜150μmが好ましく、5〜100μmがより好ましく、8〜50μmが特に好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さは、特に制限はなく、例えば、10〜20,000mの長さのものが挙げられる。
<感光層>
前記感光層は、上述したように、本発明の感光性組成物を用いて形成される。
前記感光層は、これをを露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギーが、0.1〜50mJ/cmであることが好ましく、0.2〜40mJ/cmであることがより好ましく、0.5〜30mJ/cmであることが特に好ましい。
前記最小エネルギーが、0.1mJ/cm未満であると、処理工程にてカブリが発生することがあり、50mJ/cmを超えると、露光に必要な時間が長くなり、処理スピードが遅くなることがある。
ここで、「該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギー」とは、いわゆる現像感度であり、例えば、前記感光層を露光したときの前記露光に用いた光のエネルギー量(露光量)と、前記露光に続く前記現像処理により生成した前記硬化層の厚みとの関係を示すグラフ(感度曲線)から求めることができる。
前記硬化層の厚みは、前記露光量が増えるに従い増加していき、その後、前記露光前の前記感光層の厚みと略同一かつ略一定となる。前記現像感度は、前記硬化層の厚みが略一定となったときの最小露光量を読み取ることにより求められる値である。
ここで、前記硬化層の厚みと前記露光前の前記感光層の厚みとが±1μm以内であるとき、前記硬化層の厚みが露光及び現像により変化していないとみなす。
前記硬化層及び前記露光前の前記感光層の厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、膜厚測定装置、表面粗さ測定機(例えば、サーフコム1400D(東京精密社製))などを用いて測定する方法が挙げられる。
前記感光層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1〜100μmが好ましく、2〜50μmがより好ましく、4〜30μmが特に好ましい。
<保護フィルム>
前記感光性フィルムは、前記感光層上に保護フィルムを形成してもよい。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜30μmが特に好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、層間接着力を調整することができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数は、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されることが好ましい。前記長尺状の感光性フィルムの長さは、特に制限はなく、例えば、10〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られることが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置することが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いる事が好ましい。
前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコール等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、30〜150℃で1〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。前記乾燥の際の温度は50〜120℃が特に好ましい。
<その他の層>
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂層、バリア層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の層が挙げられる。前記感光性フィルムは、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
<<熱可塑性樹脂層>>
前記熱可塑性樹脂層(以下、「クッション層」と称することもある。)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、アルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性であってもよく、不溶性であってもよい。
前記クッション層がアルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性である場合には、前記熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のケン化物、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体、スチレンと(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体などが挙げられる。
この場合の熱可塑性樹脂の軟化点(Vicat)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、80℃以下が好ましい。
前記軟化点が80℃以下の熱可塑性樹脂としては、上述した熱可塑性樹脂の他、「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分子の内、アルカリ性液に可溶なものが挙げられる。また、軟化点が80℃以上の有機高分子物質においても、該有機高分子物質中に該有機高分子物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げることも可能である。
また、前記クッション層がアルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性である場合には、前記感光性フィルムの層間接着力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、各層の層間接着力の中で、前記支持体と前記クッション層との間の層間接着力が、最も小さいことが好ましい。このような層間接着力とすることにより、前記積層体から前記支持体のみを剥離し、前記クッション層を介して前記感光層を露光した後、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することができる。また、前記支持体を残したまま、前記感光層を露光した後、前記積層体から前記支持体のみを剥離し、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することもできる。
前記層間接着力の調整方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記熱可塑性樹脂中に公知のポリマー、過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、離型剤などを添加する方法が挙げられる。
前記クッション層がアルカリ性液に対して不溶性である場合には、前記熱可塑性樹脂としては、例えば、主成分がエチレンを必須の共重合成分とする共重合体が挙げられる。
前記エチレンを必須の共重合成分とする共重合体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)などが挙げられる。
前記クッション層がアルカリ性液に対して不溶性である場合には、前記感光性フィルムの層間接着力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各層の層間接着力の中で、前記感光層と前記クッション層との接着力が、最も小さいことが好ましい。このような層間接着力とすることにより、前記積層体から前記支持体及びクッション層を剥離し、前記感光層を露光した後、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することができる。また、前記支持体を残したまま、前記感光層を露光した後、前記積層体から前記支持体と前記クッション層を剥離し、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することもできる。
前記層間接着力の調整方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記熱可塑性樹脂中に各種のポリマー、過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、離型剤などを添加する方法、以下に説明するエチレン共重合比を調整する方法などが挙げられる。
前記エチレンを必須の共重合成分とする共重合体におけるエチレン共重合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、60〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましく、65〜80質量%が特に好ましい。
前記エチレンの共重合比が、60質量%未満になると、前記クッション層と前記感光層との層間接着力が高くなり、該クッション層と該感光層との界面で剥離することが困難となることがあり、90質量%を超えると、前記クッション層と前記感光層との層間接着力が小さくなりすぎるため、該クッション層と該感光層との間で非常に剥離しやすく、前記クッション層を含む感光性フィルムの製造が困難となることがある。
前記クッション層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜50μmが好ましく、10〜50μmがより好ましく、15〜40μmが特に好ましい。
前記厚みが、5μm未満になると、基体の表面における凹凸や、気泡等への凹凸追従性が低下し、高精細な永久パターンを形成できないことがあり、50μmを超えると、製造上の乾燥負荷増大等の不具合が生じることがある。
(感光性フィルムの製造方法)
前記感光性フィルムは、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、前記感光性組成物に含まれる材料を、水又は有機溶剤に溶解、乳化又は分散させて、感光性フィルム用の感光性組成物溶液を調製する。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
次に、前記基体上又は前記支持体上に前記感光性組成物溶液を塗布し、乾燥させて感光層を形成し、感光性フィルムを製造することができる。
前記感光性組成物溶液の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリットコート法、エクストルージョンコート法、カーテンコート法、ダイコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ナイフコート法等の各種の塗布方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
(感光性積層体)
前記感光性積層体は、基体上に、前記感光層を少なくとも有し、目的に応じて適宜選択されるその他の層を積層してなる。
<基体>
前記基体は、感光層が形成される被処理基体、又は本発明の感光性フィルムの少なくとも感光層が転写される被転写体となるもので、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を持つものまで任意に選択できる。板状の基体が好ましく、いわゆる基板が使用される。具体的には、公知のプリント配線板製造用の基板(プリント基板)、ガラス板(ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
(感光性積層体の製造方法)
前記感光性積層体の製造方法として、第1の態様として、前記感光性組成物を前記基体の表面に塗布し乾燥する方法が挙げられ、第2の態様として、本発明の感光性フィルムにおける少なくとも感光層を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら転写して積層する方法が挙げられる。
前記第1の態様の感光性積層体の製造方法は、前記基体上に、前記感光性組成物を塗布及び乾燥して感光層を形成する。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基体の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記感光性組成物溶液の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性フィルムに用いたものと同じ溶剤が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
前記塗布方法及び乾燥条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性フィルムに用いたものと同じ方法及び条件で行う。
前記第2の態様の感光性積層体の製造方法は、前記基体の表面に本発明の感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層する。なお、前記感光性フィルムが前記保護フィルムを有する場合には、該保護フィルムを剥離し、前記基体に前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
前記加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、15〜180℃が好ましく、60〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜1.0MPaが好ましく、0.2〜0.8MPaがより好ましい。
前記加熱の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネーター(例えば、大成ラミネータ社製 VP−II、ニチゴーモートン(株)製 VP130)などが好適に挙げられる。
本発明の感光性フィルムは、本発明の前記感光性組成物を用いるため、保存安定性に優れ、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく得ることができる。
本発明の感光性フィルム及び前記感光性積層体は、バインダーの種類及び触媒の残存量を規定することにより、保存安定性に優れ、かつ、バインダー樹脂の着色を低減し感材の色味が悪くなること(色故障)を抑制し、高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能であるため、半導体分野における高精細な永久パターン(層間絶縁膜、保護膜、ソルダーレジストパターンなど)の形成用として広く用いることができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
本発明のパターン形成装置は、本発明の前記感光性積層体を備えており、光照射手段と光変調手段とを少なくとも有する。
本発明の永久パターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、適宜選択した現像工程等のその他の工程を含む。
なお、本発明の前記パターン形成装置は、本発明の前記永久パターン形成方法の説明を通じて明らかにする。
<露光工程>
前記露光工程は、本発明の感光性フィルムにおける感光層に対し、露光を行う工程である。本発明の前記感光性フィルム、及び基材の材料については上述の通りである。
前記露光の対象としては、前記感光性フィルムにおける感光層である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述のように、基材上に感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層して形成した積層体に対して行われることが好ましい。
前記露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、デジタル露光、アナログ露光等が挙げられるが、これらの中でもデジタル露光が好ましい。
[現像工程]
前記現像としては、前記感光層の未露光部分を除去することにより行われる。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ水溶液の塩基成分としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
前記弱アルカリ性の水溶液のpHは、例えば、約8〜12が好ましく、約9〜11がより好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度は、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25〜40℃が好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
〔硬化処理工程〕
前記硬化処理工程は、前記現像工程が行われた後、形成されたパターンにおける感光層に対して硬化処理を行う工程である。
前記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、前記永久パターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記永久パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度は、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間は、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
−保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン形成方法−
前記パターンの形成方法が、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかを形成する永久パターン形成方法である場合には、プリント配線板上に前記永久パターン形成方法により、永久パターンを形成し、更に、以下のように半田付けを行うことができる。
即ち、前記現像により、前記永久パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層による永久パターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)、ソルダーレジストとしての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
前記パターン形成装置及び永久パターン形成方法においては、前記永久パターン形成方法により形成される永久パターンが、前記保護膜又は前記層間絶縁膜であると、配線を外部からの衝撃や曲げから保護することができ、特に、前記層間絶縁膜である場合には、例えば、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体や部品の高密度実装に有用である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(バインダーの合成例1)
−バインダー1の合成−
1,000mL三口フラスコに1−メトキシ−2−プロパノール159gを入れ、窒素気流下、85℃まで加熱した。これに、ベンジルメタクリレート63.4g、メタクリル酸72.3g、V−601(和光純薬製)3.0gの1−メトキシ−2−プロパノール159g溶液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に5時間加熱して反応させた。次いで、加熱を止め、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(30/70mol%比)の共重合体を得た。
次に、前記共重合体溶液の内、120.0gを300mL三口フラスコに移し、グリシジルメタクリレート16.6g、p−メトキシフェノール0.16gを加え、撹拌し溶解させた。溶解後、空気バブリングを行いながら、トリフェニルホスフィン3.0gを加え、100℃に加熱し、20分経過した後、グリシジルメタクリレートを加えて付加反応を行った。グリシジルメタクリレートが消失したことを、ガスクロマトグラフィーで確認し、加熱を止めた。1−メトキシ−2−プロパノールを加え、固形分45質量%の下記構造式で表されるバインダー1の溶液を調製した。
得られたバインダーの質量平均分子量(Mw)をポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定した結果、30,000であった。また、水酸化ナトリウムを用いた滴定から、固形分あたりの酸価は、2.2meq/gであった。更に、ヨウ素価滴定により求めた固形分あたりのエチレン性不飽和結合の含有量(C=C価)は、2.1meq/gであった。さらに、残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で711ppmであった。
ただし、前記バインダー1中、*1は下記構造式(a)で表される構造及び下記構造式(b)で表される構造の混合(混合比は不明)を表す。
<触媒の残存量>
上記で調製した高分子化合物溶液を10倍に希釈し、GC−Mass(SIM:m/z=262)で測定し、TPPを定量した。
<<測定条件>>
カラム:DB-5(l:30m、Φ:0.53mm、d:1.5μm)
インジェクション温度:270℃
ディテクション温度:300℃
昇温条件 :270℃、2分保持後、10℃/min.の昇温速度で300℃まで昇温後
、5分保持
(バインダーの合成例2)
−バインダー2の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を25分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で600ppmであった。
(バインダーの合成例3)
−バインダー3の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を27分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で500ppmであった。
(バインダーの合成例4)
−バインダー4の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を30分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で470ppmであった。
(バインダーの合成例5)
−バインダー5の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を35分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で450ppmであった。
(バインダーの合成例6)
−バインダー6の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を40分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で350ppmであった。
(バインダーの合成例7)
−バインダー7の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を45分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で300ppmであった。
(バインダーの合成例8)
−バインダー8の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を50分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で220ppmであった。
(バインダーの合成例9)
−バインダー9の合成−
トリフェニルホスフィンを加えた後の経過時間を60分とした以外は、合成例1と同様の方法で合成した。残存TPP量の値はバインダーの固形分量に対して固形分換算で100ppmであった。
(実施例1)
−感光性組成物の調製−
各成分を下記の量で配合して、感光性組成物溶液を調製した。
〔感光性組成物溶液の各成分量〕
前記バインダー3(前記1−メトキシ−2−プロパノール溶液中に固形分質量45質量%)・・・49.64質量部
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(重合性化合物)・・・9.15質量部
・下記式1で表される光重合開始剤・・・0.55質量部
・増感剤(ジエチルチオキサントン)・・・0.40質量部
・エポトートZX−1059(エポキシ等量180g/eq.、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とエポキシ等量170g/eq.、ビスフェノールF型エポキシ樹脂との混合物)・・・4.99質量部
・熱硬化剤(ジシアンジアミド)・・・0.12質量部
・フッ素系界面活性剤(メガファックF−176,大日本インキ化学工業(株)製、30質量%2−ブタノン溶液)・・・0.13質量部
・シリカSO-C2・・・7.75質量部
・着色顔料・・・0.13質量部
・メチルエチルケトン・・・11.88質量部
・酢酸ノルマルプロピル・・・15.23質量部
−感光性フィルムの製造−
得られた感光性組成物溶液を、前記支持体としての厚み16μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に、塗布し、乾燥させて、膜厚30μmの感光層を形成した。次いで、該感光層の上に、前記保護フィルムとして20μm厚のポリプロピレンフィルムをラミネートで積層し、前記感光性フィルムを製造した。
−永久パターンの形成−
−−感光性積層体の調製−−
次に、前記基材として、プリント基板としての配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)社製、VP130)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された感光性積層体を調製した。
圧着条件は、真空引きの時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
<最短現像時間の評価>
前記感光性積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。
<感度の評価>
前記調製した感光性積層体における感光性フィルムの感光層に対し、前記支持体側から、以下に説明するパターン形成装置を用いて、0.1mJ/cmから21/2倍間隔で50mJ/cmまでの光エネルギー量の異なる光を照射して2重露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記積層体から前記支持体を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて前記最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。次いで、光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得た。該感度曲線から、硬化領域の厚みが露光前の感光層と同じ30μmとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量(感度)とした。結果を表1に示す。
<解像度の評価>
前記最短現像時間の評価方法と同じ方法及び条件で前記感光性積層体を作製し、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン/スペース=1/1でライン幅10〜50μmまで5μm刻みで各線幅の露光を行う。この際の露光量は、前記感光性フィルムの感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量(感度)である。室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取る。銅張積層板上の感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて前記最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去する。この様にして得られた硬化樹脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化樹脂パターンのラインにツマリ、ヨレ等の異常が無く、かつスペース形成可能な最小のライン幅を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。結果を表1に示す。
<保存安定性の評価>
前記感光性積層体を40℃ドライの促進条件の下、3日間保管した。この感光性積層体の最短現像時間を測定し、Freshからの最短現像時間の伸びを測定した。結果を表1に示す。
〔評価基準〕
◎:最短現像時間の伸びが1.5倍以下
○:最短現像時間の伸びが2.0倍未満
△:最短現像時間の伸びが2.0倍以上4.0倍未満
×:現像不可
<冷熱衝撃耐性の評価>
また、永久パターンに熱サイクル処理(−65℃で30分間加冷し、125℃で30分間加熱することを1サイクルとした加熱処理を500サイクル行う処理)を施し、2mm角の穴パターン(格子状)におけるクラックの入り方を観察するサーマルサイクルテストを行った(27個の格子状パターンのうち、何個のパターンにクラックが入るか)。結果を表1に示す。
<ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価>
前記感光性積層体を一日放置し、現像後、丸穴解像を測定した。表1に、解像可能な最小丸穴径を示した。
(実施例2)
バインダー3をバインダー4に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
バインダー3をバインダー1に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、及び冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
バインダー3をバインダー2に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、及び冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
バインダー3をバインダー5に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
バインダー3をバインダー6に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
バインダー3をバインダー7に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
バインダー3をバインダー8に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
バインダー3をバインダー9に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
バインダー3をバインダー9に変更し、シリカを硫酸バリウム15.85質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性積層体及び永久パターンを製造し、実施例1と同様にして、前記感光性積層体について、感度、解像度、保存安定性、冷熱衝撃試験耐性の評価、ラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
特に無機フィラーとしてシリカを用いた場合に、クラック発生率は低かった。
本発明の感光性組成物及び感光性フィルムは、触媒の残存量を規定することにより、保存安定性及びラミネート後の解像度(丸穴)経時安定性に優れ、かつ高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンなど)を効率よく形成可能であるため、半導体分野における高精細な永久パターン(層間絶縁膜、保護膜、ソルダーレジストパターンなど)の形成用として広く用いることができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
本発明の永久パターン形成方法は、本発明の前記感光性フィルムを用いるため、高精細な露光が必要とされる各種パターンの形成などに好適に使用することができ、特に、プリント基板の永久パターン形成に好適に使用することができる。

Claims (17)

  1. (メタ)アクリル酸エステル(A)と不飽和基を含有し且つ少なくとも1個の酸基を有する化合物(B)とから得られた共重合体の一部の酸基にグリシジル(メタ)アクリレートを付加させた変性共重合体からなるバインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋剤と、触媒とを含む感光性組成物において、前記触媒の残存量が、前記バインダー固形分量に対して、500質量ppm以下であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 触媒の残存量が、バインダー固形分量に対して、300質量ppm以下である請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 触媒が、トリフェニルホスフィンである請求項1から2のいずれかに記載の感光性組成物。
  4. 光重合開始剤が、オキシム誘導体である請求項1から3のいずれかに記載の感光性組成物。
  5. 熱架橋剤が、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ブロック化ポリイソシアネート化合物、及びメラミン誘導体から選択される少なくとも1種である請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物。
  6. 熱架橋剤がエポキシ化合物であり、該エポキシ化合物がノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノール型エポキシ化合物、複素環含有エポキシ化合物、及び脂環式エポキシ化合物から選択される請求項5に記載の感光性組成物。
  7. 熱架橋剤が、エポキシ当量90g/eq.〜400g/eq.のエポキシ化合物と、エポキシ当量150g/eq.〜9,000g/eq.のエポキシ化合物とを含む請求項5から6のいずれかに記載の感光性組成物。
  8. さらに熱硬化促進剤を含む請求項1から7のいずれかに記載の感光性組成物。
  9. さらに無機フィラーを含む請求項1から8のいずれかに記載の感光性組成物。
  10. 無機フィラーがシリカである請求項9に記載の感光性組成物。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を支持体上に有してなることを特徴とする感光性フィルム。
  12. 長尺状であり、ロール状に巻かれてなる請求項11に記載の感光性フィルム。
  13. 基体上に、請求項1から10のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層を有することを特徴とする感光性積層体。
  14. 感光層が、請求項11から12のいずれかに記載の感光性フィルムにより形成された請求項13に記載の感光性積層体。
  15. 請求項1から10のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対して露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とする永久パターン形成方法。
  16. 露光が、350〜415nmの波長のレーザー光を用いて行われる請求項15に記載の永久パターン形成方法。
  17. 請求項15から16のいずれかに記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板。
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