JP2009276597A - 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法及び永久レジスト - Google Patents

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Abstract

【課題】LDI方式に適用した場合でも優れた感度が得られ、且つ、充分な保管安定性を有し、アンダーカットやオーバーハング等のない良好なレジスト形状を有するレジストパターンを形成することができる感光性樹脂組成物、感光性フィルム、レジストパターンの形成方法及び永久レジストを提供する。
【解決手段】(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー、(c)光重合開始剤、及び(d)熱硬化剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(d)熱硬化剤が一般式(1)で表されるマレイミド化合物を含有する感光性樹脂組成物。
Figure 2009276597

【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム、レジストパターンの形成方法及び永久レジストに関する。
各種電気及び電子機器の小型化、軽量化及び多機能化に伴い、それを構成する半導体素子、半導体パッケージ、プリント配線板、フレキシブル配線板等は高精細化しており、微細な開口パターンを形成できる感光性のソルダーレジストが要求されている。
ソルダーレジストには、一般的に、現像性、高解像性、絶縁性、表面硬化性、はんだ耐熱性及びめっき耐性等の特性に加え、−55℃〜125℃の温度サイクル試験(TCT)に対する耐クラック性、及び超加速高温高湿寿命試験(HAST)に対する微細配線間でのHAST耐性等の特性が求められる。
IRリフロー等のソルダリング工程で、はんだを接着させる際のソルダーレジストには、導体層の一部が露出した微細な開口パターンが設けられる。この開口部のレジスト形状は、はんだの密着性の観点から、図1(a)に示すような順テーパ形又は図1(b)に示すようなストレート形であることが要求される。これは、レジスト形状が図1(c)及び(d)に示すようにアンダーカットやオーバーハングのような逆テーパ形であると、はんだが付き難く、さらにその後の工程において、はんだが取れ易くなるためである。特に、近年のパッケージ基板用途のソルダーレジストに対しては、パッケージ構造のフリップチップ接続の増加と、バンプピッチの狭ピッチ化に対応するため、微細な開口パターンを有し、且つ、そのレジスト形状が優れていることが要求されている。
現在、ソルダーレジストを形成するために使用される感光性樹脂組成物は、硬化剤であるエポキシ樹脂と、アルカリ現像性を付与させるためのカルボン酸含有感光性プレポリマーとを別々に分けた液状2液タイプが主流である。感光性プレポリマーとしては、ノボラック型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型等のエポキシ樹脂にアクリル酸を付加し、その後、酸変性したアルカリ現像可能な感光性プレポリマーが広く使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
一方、近年、マスクを必要とせず、CAD(Computer−aided design)で作製した回路をレーザ光により直接描画する方法として、LDI(Lazer Direct Imaging)方式が注目されている。LDI方式は、フォトマスクを使わないためマスクコストの削減が可能で、レジストの開口部の位置合わせ精度及びスケーリング補正が容易であり、加えて、マスクへの異物の付着、汚れ、傷の管理が不要である等、多くの利点を有する。しかしながら、LDI方式ではレーザ光を高速移動させながら露光するため、一般的な一括露光方式と比較すると、露光エネルギー量が小さく、スループットの点で大幅にコストアップとなることが問題となっている。そこでLDI方式では、露光エネルギー量が小さくても充分に光硬化が可能な、より高感度の感光性樹脂組成物が要求されている。
特開平11−240930号公報
しかしながら、従来の感光性樹脂組成物は、LDI方式に対応し得る十分な感度を有しておらず、LDI方式への適用が困難となっている。また、従来の感光性樹脂組成物に光重合開始剤や増感剤を大量に添加することにより感度の向上を図ることはできるが、その場合、レジスト形状は悪化する傾向があり、また、レジストの熱キュア又ははんだリフローの際に発生するアウトガスが光重合開始剤量に伴い増加し、問題となる。
また、上述した従来の液状2液タイプのソルダーレジストでは、硬化剤のエポキシ樹脂と現像性付与に必要なカルボン酸を有する感光性プレポリマーが室温(25℃)で反応するため、保管安定性が充分でなく、特に感光性フィルムとしてドライフィルム化を行った場合に、取り扱いが困難であった。
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、LDI方式に適用した場合でも優れた感度が得られ、且つ、充分な保管安定性を有し、アンダーカットやオーバーハング等のない良好なレジスト形状を有するレジストパターンを形成することができる感光性樹脂組成物、感光性フィルム、レジストパターンの形成方法及び永久レジストを提供するものである。
本発明は、(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー、(c)光重合開始剤、及び(d)熱硬化剤を含有する感光性樹脂組成物であって、前記(d)熱硬化剤が、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物を含有する、感光性樹脂組成物を提供する。
Figure 2009276597
(一般式(1)中、Rは酸素原子、アルキレン基、アリーレン基から選ばれるいずれかの基又は2つ以上の基を含む2価の有機基を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はハロゲン原子を示し、m及びnはそれぞれ独立に1〜4の整数を示す。なお、m及びnが2以上の場合、複数存在するR及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の感光性樹脂組成物によれば、上記一般式(1)において、マレイミド基に結合したフェニレン基が1つ以上の置換基を有するマレイミド化合物を含有することにより、LDI方式に適用した場合でも優れた感度が得られ、且つ、アンダーカットやオーバーハング等のない良好なレジスト形状が形成可能となり、また充分な保管安定性を有する感光性フィルムを形成することができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、(e)バインダーポリマとして、アクリル共重合体を更に含有することが好ましい。これにより、本発明の感光性樹脂組成物は、塗膜性及びアルカリ現像性がより優れたものとなる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、前記(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーが、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシアクリレート化合物と、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物と、を反応させて得られるポリウレタン化合物を含有することが好ましい。これにより、本発明の感光性樹脂組成物は、感度がより優れたものとなる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、前記(c)光重合開始剤がアクリジン誘導体を含むことが好ましい。これにより、本発明の感光性樹脂組成物は感度及びレジスト形状がより優れたものとなる。
また本発明は、支持体と、該支持体上に塗布、乾燥して形成された上記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備える感光性フィルムを提供する。
本発明の感光性フィルムによれば、本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を備えることにより、LDI方式に適用した場合でも優れた感度が得られ、且つ、充分な保管安定性を有し、アンダーカットやオーバーハング等のない良好なレジスト形状を有するレジストパターンを形成することができる。
また本発明は、回路形成用基板上に上記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を設け、当該感光性樹脂組成物層に活性光線を画像状に照射し露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去する、レジストパターンの形成方法を提供する。
また、本発明は、回路形成用基板上に上記感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を設け、当該感光性樹脂組成物層に直接描画方式により活性光線を画像状に照射し露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去する、レジストパターンの形成方法を提供する。
また本発明は、上記レジストパターンの形成方法により形成される永久レジストを提供する。
本発明によれば、LDI方式に適用した場合でも優れた感度が得られ、且つ、充分な保管安定性を有し、アンダーカットやオーバーハング等のない良好なレジスト形状を有するレジストパターンを形成することができる感光性樹脂組成物、感光性フィルム及び感光性永久レジストを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
まず、好適な実施形態に係る感光性樹脂組成物について説明する。なお、本発明における(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及びそれに対応するメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリレートとはアクリレート及びそれに対応するメタクリレートを意味し、(メタ)アクリロイル基とはアクリロイル基及びそれに対応するメタクリロイル基を意味し、(メタ)アクリロキシ基とはアクリロキシ基及びそれに対応するメタクリロキシ基を意味する。
本発明の(a)成分であるカルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーとしては、例えば、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)のエステル化物に飽和又は不飽和多塩基酸無水物(a3)を付加した付加反応物等を用いることができる。これらは、次の二段階の反応によって得ることができる。最初の反応(以下、便宜的に「第一の反応」という。)では、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)とが反応する。次の反応(以下、便宜的に「第二の反応」という。)では、第一の反応で生成したエステル化物と、飽和又は不飽和多塩基酸無水物(a3)とが反応する。
上記エポキシ化合物(a1)としては、特に制限はないが、例えば、ビスフェノール型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、及び多官能エポキシ化合物等が挙げられる。
ビスフェノール型エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型とエピクロルヒドリンを反応させて得られるものが適しており、チバガイギー社製GY−260、GY−255、XB−2615、ジャパンエポキシレジン株式会社製エピコート828,1007,807等のビスフェノールA型、ビスフェノールF型、水添ビスフェノールA型、アミノ基含有、脂環式あるいはポリブタジエン変性等のエポキシ化合物が好適に用いられる。
ノボラック型エポキシ化合物としては、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノール及びアルキルフェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応して得られるノボラック類とエピクロルヒドリンを反応させて得られるものが適しており、東都化成社製YDCN−701,704、YDPN−638,602、ダウ・ケミカル社製DEN−431,439、チバガイギー社製EPN−1299、大日本インキ化学工業株式会社製N−730、770、865、665、673、VH−4150,4240、日本化薬株式会社製EOCN−120、BREN等が挙げられる。
また、その他の構造のエポキシ化合物としては、例えば、サリチルアルデヒド−フェノール又はクレゾール型エポキシ化合物(日本化薬株式会社製EPPN502H、FAE2500等)、大日本インキ化学工業株式会社製エピクロン840,860,3050、ダウ・ケミカル社製DER−330,337,361、ダイセル化学工業株式会社製セロキサイド2021、三菱ガス化学株式会社製TETRAD−X,C、日本曹達株式会社製EPB−13,27等も使用することができる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用され、混合物あるいはブロック共重合物を用いてもよい。
上記不飽和モノカルボン酸(a2)としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸や、飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物と1分子中に1個の水酸基を有する(メタ)アクリレート類又は飽和若しくは不飽和二塩基酸と不飽和モノグリシジル化合物との半エステル化合物類との反応物が挙げられる。この反応物としては、例えば、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、へキサヒドロフタル酸、マレイン酸、コハク酸などと、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどとを常法により等モル比で反応させて得られる反応物などが挙げられる。これらの不飽和モノカルボン酸は単独又は混合して用いることができる。これらの中でも、アクリル酸が好ましい。
飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物(a3)としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸及び無水トリメリット酸等が挙げられる。
第一の反応では、エポキシ化合物(a1)のエポキシ基と不飽和モノカルボン酸(a2)のカルボキシル基との付加反応により水酸基が生成する。第一の反応における、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)との比率は、エポキシ化合物(a1)のエポキシ基1当量に対して、不飽和モノカルボン酸(a2)が0.7〜1.05当量となる比率であることが好ましく、0.8〜1.0当量となる比率であることがより好ましい。
エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)とは有機溶剤に溶解させて反応させることができる。有機溶剤としては、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を用いることができる。
第一の反応では、反応を促進させるために触媒を用いることが好ましい。触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、及びトリフェニルホスフィン等を用いることができる。触媒の使用量は、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)の合計100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。
第一の反応において、エポキシ化合物(a1)同士又は不飽和モノカルボン酸(a2)同士、あるいはエポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)との重合を防止するため、重合防止剤を使用することが好ましい。重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、及びピロガロール等を用いることができる。重合防止剤の使用量は、エポキシ化合物(a1)と不飽和モノカルボン酸(a2)の合計100質量部に対して、0.01〜1質量部とすることが好ましい。第一の反応の反応温度は、60〜150℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
第一の反応では、必要に応じて不飽和モノカルボン酸(a2)と、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の多塩基酸無水物とを併用することができる。
第二の反応では、第一の反応で生成した水酸基及びエポキシ化合物(a1)中に元来ある水酸基が、飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物(a3)の酸無水物基と半エステル反応すると推察される。ここでは、第一の反応によって得られる樹脂中の水酸基1当量に対して、0.1〜1.0当量の多塩基酸無水物(a3)を反応させることができる。多塩基酸無水物(a3)の量をこの範囲内で調製することによって、(a)成分の酸価を調整することができる。
上述した感光性プレポリマーとしては、CCR−1218H、CCR−1159H、CCR−1222H、PCR−1050、TCR−1335H、ZAR−1035、ZAR−2001H、ZFR−1185及びZCR−1569H(以上、日本化薬株式会社製、商品名)等が商業的に入手可能である。
本発明の(a)成分であるカルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーは、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシアクリレート化合物と、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物と、を反応させて得られるポリウレタン化合物を含有することが好ましい。
ポリウレタン化合物は、上記のように、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシアクリレート化合物(以下、「原料エポキシアクリレート」という)、ジイソシアネート化合物(以下、「原料ジイソシアネート」という)、並びにカルボキシル基を有するジオール化合物(以下、「原料ジオール」という)を原料成分として得られる化合物である。まず、これらの原料成分について説明する。
原料エポキシアクリレートとしては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ノボラック型エポキシ化合物、及びフルオレン骨格を有するエポキシ化合物等に(メタ)アクリル酸を反応させて得られる化合物等が挙げられる。中でも、ポリウレタンの主骨格の一つとなる原料の分子内に2つ以上の水酸基とエチレン性不飽和基を有するエポキシアクリレート化合物のハードセグメント部の構造はビスフェノールA型構造のものが好ましく、UXE−3011、UXE−3012、UXE−3024(日本化薬株式会社製)等として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
原料ジイソシアネートとしては、イソシアナト基を2つ有する化合物であれば特に制限なく適用できる。例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリデンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、アリレンスルホンエーテルジイソシアネート、アリルシアンジイソシアネート、N−アシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、及びノルボルナン−ジイソシアネートメチル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
原料ジオールは、分子内に、アルコール性水酸基及び/又はフェノール性水酸基等の水酸基を2つ有するとともに、カルボキシル基を有する化合物である。水酸基としては、感光性樹脂組成物のアルカリ水溶液による現像性を良好にする観点から、アルコール性水酸基を有していることが好ましい。このようなジオール化合物としては、ジメチロールプロピオン酸及びジメチロールブタン酸等が例示できる。
次に、上述した原料成分を用いてポリウレタン化合物を製造する工程の例について説明する。
すなわち、ポリウレタン化合物の製造工程では、まず、原料エポキシアクリレート及び原料ジオールを、原料ジイソシアネートと反応させる。かかる反応においては、主に、原料アクリレートにおける水酸基と原料ジイソシアネートにおけるイソシアナト基との間、及び、原料ジオールにおける水酸基と原料ジイソシアネートにおけるイソシアナト基との間で、いわゆるウレタン化反応が生じる。この反応により、例えば、原料エポキシアクリレートに由来する構造単位と、原料ジオールに由来する構造単位とが、原料ジイソシアネートに由来する構造単位を介して交互に又はブロック的に重合されたような中間体が生じる。
次に、このような中間体と原料エポキシとを反応させて、ポリウレタン化合物を得る。この反応では、主に中間体におけるジオール化合物に由来するカルボキシル基と、原料エポキシの有するエポキシ基との間でいわゆるエポキシカルボキシレート化反応が生じる。このようにして得られるポリウレタン化合物は、例えば、上述した中間体から形成される主鎖と、原料エポキシアクリレートや原料エポキシに由来するエチレン性不飽和基を含む側鎖とを備えるものとなる。
このようなポリウレタン化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物が例示できる。
Figure 2009276597
ここで、一般式(2)中、R11はエポキシアクリレートの残基、R12はジイソシアネートの残基、R13は炭素数1〜5のアルキル基、R14は水素原子又はメチル基を示す。なお、残基とは、原料成分から結合に供された官能基を除いた部分の構造をいう。また、式中に複数ある基は、それぞれ同一でも異なってもいてもよい。また、上記ポリウレタン化合物が有する末端の水酸基は、飽和若しくは不飽和多塩基酸無水物で処理されていてもよい。
上述したポリウレタン化合物の製造工程では、中間体を得る工程において、原料エポキシアクリレート、原料ジオール及び原料ジイソシアネート以外に、これらとは異なるジオール化合物を更に添加してもよい。これにより、得られるポリウレタン化合物の主鎖構造を変えることが可能となり、後述する酸価等の特性を所望の範囲に調整できる。また、上述した各工程では、適宜、触媒等を用いてもよい。
また、上述したポリウレタン化合物と原料エポキシとを更に反応させてもよい。この反応では、主に上記ポリウレタン化合物におけるジオール化合物に由来するカルボキシル基と、原料エポキシの有するエポキシ基との間でいわゆるエポキシカルボキシレート化反応が生じる。このようにして得られる化合物は、例えば、上述したポリウレタン化合物から形成される主鎖と、原料エポキシアクリレートや原料エポキシに由来するエチレン性不飽和基を含む側鎖とを備えるものとなる。
本実施形態のポリウレタン化合物としては、一般式(2)で表される化合物の中でも、ポリウレタンの主骨格の一つとなる原料エポキシアクリレートのハードセグメント部、すなわちR11がビスフェノールA型構造のものが好ましい。このようなポリウレタン化合物は、UXE−3011、UXE−3012、UXE−3024(サンプル名、日本化薬株式会社製)等として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
ポリウレタン化合物を感光性プレポリマーとして用いる場合の酸価は、20〜130mgKOH/gであることが好ましく、30〜110mgKOH/gであることがより好ましく、40〜90mgKOH/gであることがさらに好ましく、50〜80mgKOH/gであることが特に好ましい。これにより、感光性樹脂組成物のアルカリ水溶液による現像性が良好となり、優れた解像度が得られるようになる。
ここで、酸価は以下の方法により測定することができる。まず、測定樹脂溶液約1gを精秤した後、その樹脂溶液にアセトンを30g添加し、樹脂溶液を均一に溶解する。次いで、指示薬であるフェノールフタレインをその溶液に適量添加して、0.1NのKOH水溶液を用いて滴定を行う。そして、次式により酸価を算出する。
A=10×Vf×56.1/(Wp×I)
なお、式中、Aは酸価(mgKOH/g)を示し、Vfは0.1NのKOH水溶液の滴定量(mL)を示し、Wpは測定樹脂溶液重量(g)を示し、Iは測定樹脂溶液の不揮発分の割合(質量%)を示す。
また、ポリウレタン化合物の重量平均分子量は、塗膜性の観点から、3000〜30000であることが好ましく、5000〜20000であることがより好ましく、7000〜15000であることが特に好ましい。
上記ポリウレタン化合物は、カルボキシル基を有する重量平均分子量20000〜150000のアクリル共重合体と相溶性が良好であり、このようなポリウレタン化合物を感光性プレポリマーとして用いる場合、より均一な感光性樹脂組成物を得る観点から、後述する(e)バインダーポリマーとしては前記アクリル共重合体を共に用いることが好ましい。
なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる(標準ポリスチレンによる換算)。
さらに、(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーとして、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸と共重合し得るビニルモノマー共重合体の側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を導入した共重合体も適用可能である。ビニルモノマー共重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイヒ酸、クロトン酸、イタコン酸等のカルボキシル基を持つビニル重合性単量体と、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ラウリルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルトルエン、N−ビニルピロリドン、α−メチルスチレン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート等のビニル重合性単量体とを、有機溶剤中でアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、過酸化ベンゾイル等の重合開始剤を用いて一般的な溶液重合により得られるものを用いることができる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸と共重合し得るビニルモノマー共重合体の側鎖及び/又は末端にエチレン性不飽和結合を導入した共重合体を(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーとして用いる場合の酸価は、20〜180mgKOH/gであることが好ましく、30〜150mgKOH/gであることがより好ましく、40〜120mgKOH/gであることが特に好ましい。これにより、感光性樹脂組成物のアルカリ水溶液による現像性が良好となり、優れた解像度が得られるようになる。
また、上記の(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーの重量平均分子量は、塗膜性の観点から、3000〜30000であることが好ましく、5000〜20000であることがより好ましく、7000〜15000であることが特に好ましい。
本発明の(b)成分は、分子内に1個以上のエチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーである。このような光重合性モノマーとしては、例えば、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー又はウレタンオリゴマー等が挙げられる。また、これら以外にも、ノニルフェノキシポリオキシエチレンアクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β’−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及びEO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本実施形態に係る(b)成分は、アルカリ現像性を良好にする観点から、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る(b)成分は、感度及び解像度を良好にする観点から、なかでも2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンを含むことがより好ましい。2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカエトキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
上記化合物のうち、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパンは、FA−321M(日立化成工業株式会社製、商品名)又はBPE−500(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能であり、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタデカエトキシ)フェニル)プロパンは、BPE−1300(新中村化学工業株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。
また、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘプタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシノナプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシウンデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシドデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシトリデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラデカプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシペンタデカプロポキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサデカプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシジエトキシオクタプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシテトラエトキシテトラプロポキシ)フェニル)プロパン、及び2,2−ビス(4−((メタ)アクリロキシヘキサエトキシヘキサプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、本実施形態に係る(b)成分は、密着性、解像度及び耐電食性のバランスを良好にする観点から、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物を含むことが好ましい。多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレン基の数が2〜14でありプロピレン基の数が2〜14であるポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO・PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、EO変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート、PO変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート、EO・PO変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記化合物のうち、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートはKAYARAD−DPHA(東亜合成化学株式会社製、商品名)、トリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレートはSR−454(日本化薬株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。
なお、「EO」とは「エチレンオキシド」のことをいい、「PO」とは「プロピレンオキシド」のことをいう。また、「EO変性」とはエチレンオキシドユニット(−CH−CH−O−)のブロック構造を有することを意味し、「PO変性」とはプロピレンオキシドユニット(−CH(CH)−CH−O−)又はイソプロピレンオキシドユニット(−CH−CH(CH)−O−)のブロック構造を有することを意味する。
また、上記グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート及び2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。なお、上述したような化合物を得るためのα,β−不飽和カルボン酸としては、例えば(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
また、ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーと、イソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物との付加反応物や、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、EO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート、及びEO又はPO変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる(c)光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラアルキル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパノン−1、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヘラーケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、アルキルアントラキノン、フェナントレンキノン等のキノン類、ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]等のオキシムエステル類、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン等のクマリン系化合物、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系化合物などを組み合わせて用いることができる。
本実施形態の(c)光重合開始剤としては、感度及びレジスト形状をより良好にする観点から、アクリジン誘導体を含むことが好ましい。アクリジン誘導体としては、例えば、9−フェニルアクリジン、9−アミノアクリジン、9−ペンチルアミノアクリジン、1,2−ビス(9−アクリジニル)エタン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、1,4−ビス(9−アクリジニル)ブタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,6−ビス(9−アクリジニル)ヘキサン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,8−ビス(9−アクリジニル)オクタン、1,9−ビス(9−アクリジニル)ノナン、1,10−ビス(9−アクリジニル)デカン、1,11−ビス(9−アクリジニル)ウンデカン、1,12−ビス(9−アクリジニル)ドデカン等のビス(9−アクリジニル)アルカン、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、9−ピラジニルアクリジン、9−モノペンチルアミノアクリジン、1,3−ビス(9−アクリジニル)−2−オキサプロパン、1,3−ビス(9−アクリジニル)−2−チアプロパン、1,5−ビス(9−アクリジニル)−3−チアペンタンなどが挙げられ、中でも1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタンがより好ましい。1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタンは、N−1717(株式会社アデカ製、商品名)として商業的に入手可能である。
本実施形態の(c)光重合開始剤としては、感度及びレジスト形状をより良好にする観点から、チオキサントン系化合物を含むことも好ましい。チオキサントン系化合物としては、例えば、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等が挙げられ、中でも2,4−ジエチルチオキサントンを含むことがより好ましい。2,4−ジエチルチオキサントンは、KAYACURE−DETX(日本化薬株式会社製、製品名)として商業的に入手可能である。
本発明の(d)熱硬化剤は、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物を含有する。
Figure 2009276597
一般式(1)中、Rは酸素原子、アルキレン基、アリーレン基から選ばれるいずれかの基又は2つ以上の基を含む2価の有機基を示し、R及びRはそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示し、m及びnはそれぞれ独立に1〜4の整数を示す。なお、m及びnが2以上の場合、複数存在するR及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(1)中のRは、アルキレン基としては炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基がより好ましく、1〜3のアルキレン基が特に好ましい。アリーレン基としては炭素数6〜20のアリーレン基が好ましく、炭素数6〜16のアリーレン基がより好ましい。また、酸素原子、アルキレン基、アリーレン基から選ばれる2つ以上の基を含む2価の有機基としては、下記一般式(3)で表されるものが好ましい。
Figure 2009276597
一般式(3)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基又はハロゲン原子を示し、p及びqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。なお、一般式(3)中、p及びqが2以上の場合、複数存在するR及びRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
一般式(3)中のR及びRは、いずれも炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。また、R及びRが炭素数1〜10のアルキル基である場合、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜10のアルコキシ基の場合、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基がより好ましい。
上記一般式(1)中のR及びRは、アルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。アルコキシ基としては炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜5のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基が特に好ましい。
また、上記一般式(1)で表されるビスマレイミド化合物の中でも、下記一般式(4)で表されるビスマレイミド化合物が特に好ましい。
Figure 2009276597
一般式(4)中、Rは酸素原子、アルキレン基、アリーレン基から選ばれるいずれかの基又は2つ以上の基を含む2価の有機基を示し、R、R、R10及びR11はそれぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。
上記一般式(4)中のR、R、R10及びR11は、アルキル基としては炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。アルコキシ基としては炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜5のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基が特に好ましい。
上記一般式(1)で表されるビスマレイミド化合物としては、例えば、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、3,3’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、3,3’,5,5’−テトラメチル−ジフェニルメタンビスマレイミド、3,3’,5,5’−テトラエチル−ジフェニルメタンビスマレイミド、3,3’,5,5’−テトラプロピル−ジフェニルメタンビスマレイミド、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド等が挙げられる。このうち、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミドはBMI−5000、BMI−5100(大和化成株式会社製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記一般式(1)で表されるマレイミド化合物を含む本発明の感光性樹脂組成物は、その他のマレイミド化合物と比較して、特に優れた感度及びレジスト形状を示し、且つ、充分な保管安定性、表面硬化性、はんだ耐熱性、耐クラック性、耐電食性等を有する。
本発明に係る上記一般式(1)で表されるマレイミド化合物は、加熱により開環し、それ自体が架橋し得る環状硬化剤であるが、本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、マレイミドの反応を加熱により更に効率よく開始させるための成分として、有機過酸化物を更に含有してもよい。本実施形態の有機過酸化物としては、熱重合反応を開始させる所望の温度にてラジカルを発生するものを選定することが好ましく、例えば、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げられる。本実施形態では、感光性フィルムを作製する際の乾燥炉やフィルムを基板に積層する際のラミネータの温度よりも分解温度が低いもの、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ジ−t−ブチルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド等は保管安定性及び硬化物性が低下するため好ましくない。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物が上記有機過酸化物を含む場合、その含有量は、一般式(1)で表されるマレイミド化合物20重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、0.4〜5重量部であることがより好ましい。0.1重量部未満だと短時間で硬化が完了せず硬化物が不均一となる傾向があり、10重量部を超えると硬化時に発泡したり、分解せずに残留した有機過酸化物により硬化物性が低下する傾向がある。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、(d)熱硬化剤として上記一般式(1)で表されるマレイミド化合物以外にその他の化合物を含んでいてもよい。その他の化合物としては、130℃〜200℃において熱反応が進行する化合物が好ましく、例えばエポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾオキサジン化合物、オキサゾリン化合物、環状カーボナート化合物、ブロック化したイソシアネート、メラミン誘導体等を用いることができる。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノールジグリシジルエーテル等のビフェノール型エポキシ樹脂、ビキシレノールジグリシジルエーテル等のビキシレノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及び、それらの二塩基酸変性ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの化合物としては市販のものを用いることができる。例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルとしてはエピコート828、エピコート1001及びエピコート1002(いずれもジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)等を挙げることができる。ビスフェノールFジグリシジルエーテルとしてはエピコート807(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)等を挙げることができ、ビスフェノールSジグリシジルエーテルとしてはEBPS−200(日本化薬株式会社製、商品名)及びエピクロンEXA−1514(大日本インキ化学工業株式会社製、商品名)等を挙げることができる。また、ビフェノールジグリシジルエーテルとしてはYL6121(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)等を挙げることができ、ビキシレノールジグリシジルエーテルとしてはYX4000H(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)等を挙げることができる。さらに、水添ビスフェノールAグリシジルエーテルとしてはST−2004及びST−2007(いずれも東都化成株式会社製、商品名)等を挙げることができ、上述した二塩基酸変性ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としてはST−5100及びST−5080(いずれも東都化成株式会社製、商品名)等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種類以上で使用される。
上記オキセタン化合物の例としては、一分子中にオキセタン環を2つ以上有するものは全て含まれ、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルメチル)オキセタン、1,4−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル等を挙げることができる。具体的な例としては、東亜合成株式会社製のアロンオキセタンシリーズや宇部興産株式会社のエタナコールオキセタンシリーズがある。これらは、単独で又は2種類以上で使用される。オキセタン化合物を用いる場合には、反応性が低いため、トリフェニルホスフィン等の硬化触媒を用いても良い。
上記ブロック型イソシアネートは、常温では不活性であるが加熱するとブロック剤が可逆的に解離してイソシアネート基を再生する。ブロック剤の解離温度は120〜200℃のものが好ましい。用いられるイソシアネート化合物としては、イソシアヌレート型、ビウレット型及びアダクト型が挙げられるが、密着性の見地からはイソシアヌレート型が好ましい。上記ブロック剤としては、ジケトン類、オキシム類、フェノール類、アルカノール類及びカプロラクタム類から選ばれる少なくとも一種の化合物が挙げられる。具体的には、メチルエチルケトンオキシム、ε−カプロラクタム等が挙げられる。
ブロック型イソシアネートは市販品として入手可能であり、例えば、スミジュールBL−3175、デスモジュールTPLS−2957、TPLS−2062、TPLS−2957、TPLS−2078、BL4165、TPLS2117、BL1100、BL1265、デスモサーム2170、デスモサーム2265(いずれも住友バイエルウレタン株式会社製、商品名)、コロネート2512、コロネート2513、コロネート2520(いずれも日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名)、B−830、B−815、B−846、B−870、B−874、B−882(いずれも三井武田ケミカル株式会社製、商品名)等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上で使用される。
特に、硬化レジストに対して絶縁性が求められる場合には、上述した化合物のうち、構造中にイソシアヌル骨格又はベンゼン環のような芳香族環を含むことが望ましい。このようなブロック型イソシアネートとしては、スミジュールBL−3175、スミジュールBL−4265(いずれも住友バイエルウレタン株式会社製、商品名)、B−870(三井武田ケミカル株式会社製、商品名)等が挙げられる。
メラミン誘導体は、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン等のアミノ基含有化合物にアルデヒドを反応させて得られる初期縮合物であり、例えば、トリメチロールメラミン樹脂、テトラメチロールメラミン樹脂、ヘキサメチロールメラミン樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂、ヘキサブトキシメチルメラミン樹脂、N,N′−ジメチロール尿素樹脂、サイメル300、サイメル301、サイメル303、サイメル325、サイメル350等のメラミン樹脂(三井東圧サイメル株式会社製、メラミン樹脂の商品名)、メラン523、メラン623、メラン2000等のメラミン樹脂(日立化成工業株式会社製、メラミン樹脂の商品名)、メラン18等の尿素樹脂(日立化成工業株式会社製、尿素樹脂の商品名)、メラン362A等のベンゾグアナミン樹脂(日立化成工業株式会社製、ベンゾグアナミン樹脂の商品名)などが挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上で使用される。特に好ましいアミノ樹脂としては、ヘキサメトキシメチルメラミン樹脂を挙げることができる。
本実施形態の感光性樹脂組成物がその他の熱硬化剤を含有する場合の含有量は、本発明における(d)成分の総量100重量部に対して、1〜50重量部であることが好ましく、10〜40重量部であることがより好ましく、15〜30重量部であることが特に好ましい。(d)成分の含有量がこのような範囲であると、感光性樹脂組成物の感度及びレジスト形状がより良好となる。
本発明の感光性樹脂組成物は、塗膜性及びアルカリ現像性をより良好にする観点から、(e)バインダーポリマーとして、アクリル共重合体を更に含有することが好ましい。
アクリル共重合体は、例えば、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル等を共重合成分としてラジカル重合させることにより得られる。特に、メタクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合成分として得られるビニル系共重合化合物が好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、及び(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記ビニル系共重合体化合物としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸とともに、これらと共重合し得るビニルモノマーを共重合させて得られるものを使用してもよい。このようなビニルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、メタクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、及びビニルトルエン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態に係るバインダーポリマーの酸価は、アルカリ現像性を良好にする観点から、50〜170mgKOH/gであることが好ましく、70〜150mgKOH/gであることがより好ましく、90〜130mgKOH/gであることがさらに好ましい。
また、バインダーポリマーの重量平均分子量(Mw)は、感光性樹脂組成物の塗膜性及びアルカリ現像性を良好にする観点から、20000〜150000であることが好ましく、40000〜120000であることがより好ましく、50000〜100000であることがより好ましい。なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる(標準ポリスチレンによる換算)。
本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じて、密着性、硬度及び耐めっき性等の特性を向上させる目的で、(f)無機及び/又は有機フィラーを用いることができる。無機フィラーとしては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、粉状酸化珪素、無定形シリカ、タルク、クレー、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の無機充填剤が挙げられる。有機フィラーとしては、ジアリルフタレート、ジアリルフタレートプレポリマ、アクリルゴム、ニトリルゴム(NBR)、シリコーン粉末、ナイロン粉末、エアロジル、ベントン、モンモリロナイト等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じて、アクリル系ポリマ−と完全に相溶しないエラストマを更に加えることが有効である。感光性樹脂組成物中にエラストマを含有させることにより、基板上の導体層との密着性をより良好にすることができ、更に、感光性樹脂組成物の硬化後の耐熱性、柔軟性及び強靭性を向上させることが可能となる。エラストマとしては、スチレン系エラストマ、オレフィン系エラストマ、ウレタン系エラストマ、ポリエステル系エラストマ、ポリアミド系エラストマ、アクリル系エラストマ、シリコーン系エラストマ等が例示できる。
また、本発明では、必要に応じて希釈剤を用いることが望ましい。希釈剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、ヘキサノール等の脂肪族アルコール類、ベンジルアルコール、シクロヘキサン等の炭化水素類、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケトン、ジブチルケトン等の脂肪族ケトン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキルエーテル類及びそのアセテート、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類及びそのアセテートジエチレングリコールジアルキルエーテル類、トリエチレングリコールアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキルエーテル類及びそのアセテート、ジプロピレングリコールアルキルエーテル類、また、トルエン、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ若しくはソルベントナフサ等の石油系溶剤、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル等のカルボン酸エステル類、アミン、アミド類の例えば、N,N‐ジメチルホルムアミド、N,N‐ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等や、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、3−ヒドロキシ−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−2−ペンタノン、6−ヒドロキシ−2−ヘキサノン等の溶剤を単独で、又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
さらに本発明の感光性樹脂組成物は、特に感光性樹脂組成物層と銅等の金属との密着が必要とされる場合に、密着性向上剤として、例えば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン−フェノール−ホルマリン樹脂、ジシアンジアミド、トリアジン化合物、エチルジアミノ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−s−トリアジン等のトリアジン誘導体類、イミダゾール系、チアゾール系及びトリアゾール系、シランカップリング剤等の添加剤類を用いることができる。市販品としては、2MZ−AZINE,2E4MZ−AZINE,C11Z−AZINE、2MA−OK(いずれも四国化成工業株式会社製、商品名)等が入手可能である。これらの化合物は感光性樹脂組成物層と金属との密着性の他、耐PCT性及び電食性等の特性を向上させることができる。
本実施形態に係る密着性向上剤としては、耐薬品性及び耐めっき性をより高水準で達成する観点から、中でもジシアンジアミドを含むことが好ましい。本実施形態の感光性樹脂組成物が上記密着性向上剤を含む場合、その含有量は、(a)及び(b)成分、又は、(e)成分が含まれる場合は(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましい。
また、本発明の感光性樹脂組成物は必要に応じて、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アイオジングリーン、ジスアゾイエロー、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック、アゾ系の有機顔料等の着色剤又は染料等を用いることができる。更にハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジン等の重合禁止剤、ベントン、モンモリロナイト、エアロジル、アミドワックス等のチキソ性付与剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤、レベリング剤などを、感光性樹脂組成物の所望の特性に影響を与えない範囲で含んでいてもよい。
次に、本実施形態に係る感光性樹脂組成物中の各成分の好適な含有量について説明する。
まず、(a)成分の含有量は、(a)及び(b)成分、又は、(e)成分が含まれる場合は(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、10〜80重量部であることが好ましく、25〜65重量部であることがより好ましく、35〜55重量部であることが特に好ましい。(a)成分の含有量がこのような範囲であると、感光性樹脂組成物の塗膜性、硬化膜の耐クラック性及びHAST耐性がより良好となる。
(b)成分の含有量は、(a)及び(b)成分、又は、(e)成分が含まれる場合は(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、5〜60重量部であることが好ましく、10〜50重量部であることがより好ましく、20〜40重量部であることが特に好ましい。(b)成分の含有量がこのような範囲であると、感度及び硬化膜強度がより良好となる。
(c)成分の含有量は、(a)及び(b)成分、又は、(e)成分が含まれる場合は(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましく、0.5〜3重量部であることが特に好ましい。(c)成分の含有量がこのような範囲であると、感度及びレジスト形状がより良好となる。
(d)成分の含有量は、(a)及び(b)成分、又は、(e)成分が含まれる場合は(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、1〜40重量部であることが好ましく、5〜35重量部であることがより好ましく、10〜30重量部であることが特に好ましい。(d)成分の含有量がこのような範囲であると、硬化膜のはんだ耐熱性及びめっき耐性がより良好となる。
本実施形態の感光性樹脂組成物が(e)バインダーポリマーを含有する場合、(e)成分の含有量は、(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、5〜50重量部であることが好ましく、10〜40重量部であることがより好ましく、15〜35重量部であることが特に好ましい。(e)成分の含有量がこのような範囲であると、感光性樹脂組成物の塗膜性及びアルカリ現像性がより良好となる。
本実施形態の感光性樹脂組成物が(f)無機及び/又は有機フィラーを含む場合、その含有量は、(a)及び(b)成分、又は、(e)成分が含まれる場合は(a)、(b)及び(e)成分の固形分総量100重量部に対して、5〜100重量部であることが好ましく、20〜80重量部であることがより好ましく、40〜60重量部であることが特に好ましい。(f)成分の含有量がこのような範囲であると、硬化膜の硬度及びめっき耐性がより良好となる。
なお、本発明に用いる希釈剤の含有量は、感光性樹脂組成物を液状のまま使用する場合には、全重量中の5〜40質量%であることが好ましい。
次に、好適な実施形態の感光性フィルムについて説明する。
本発明に係る感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に形成された本発明の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層とを備えるものである。感光性樹脂組成物層上には、該感光性樹脂組成物層を被覆する保護フィルムを更に備えていてもよい。
上記支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。上記支持体(重合体フィルム)の厚みは、5〜25μmとすることが好ましく、この厚みが5μm未満では、現像前の支持フィルムの剥離の際に支持フィルムが破れやすくなる傾向があり、25μmを超えると解像度が低下する傾向がある。なお、上記重合体フィルムは、一つを支持体として、他の一つを保護フィルムとして感光樹脂組成物層の両面に積層して使用してもよい。
上記保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムを用いることができる。市販のものとしては、例えば、王子製紙株式会社製の製品名「アルファンMA−410」、「E−200C」、信越フィルム株式会社製等のポリプロピレンフィルム、帝人株式会社製の製品名「PS−25」等のPSシリーズなどのポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられるが、これらに限られたものではない。上記保護フィルムの厚みは、1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましく、5〜30μmであることが更に好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。この厚みが1μm未満では、ラミネートの際に保護フィルムが破れる傾向があり、100μmを超えると廉価性に劣る傾向がある。なお、保護フィルムは、感光性樹脂組成物層及び支持体の接着力よりも、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムの接着力の方が小さいものが好ましく、また、低フィッシュアイのフィルムが好ましい。フィッシュアイとは、材料を熱溶融し、混練、押し出し、2軸延伸、キャスティング法等によりフィルムを製造する際に、材料の異物、未溶解物、酸化劣化物等がフィルム中に取り込まれたものである。
上記感光性樹脂組成物層は、本発明の感光性樹脂組成物を先に述べたような溶剤に溶解して固形分30〜70質量%程度の溶液(塗布液)とした後に、かかる溶液(塗布液)を支持体上に塗布して乾燥することにより形成することが好ましい。上記塗布は、例えば、ロールコータ、コンマコータ、グラビアコータ、エアーナイフコータ、ダイコータ、バーコータ等を用いた公知の方法で行うことができる。また、上記乾燥は70〜150℃、5〜30分間程度で行うことができる。感光性樹脂組成物中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する点から、感光性樹脂組成物の総量に対して3質量%以下とすることが好ましい。上記感光層の厚みは、用途により異なるが、乾燥後の厚みで10〜100μmであることが好ましく、15〜60μmであることがより好ましく、20〜50μmであることが特に好ましい。この厚みが10μm未満では、工業的に塗工困難な傾向があり、100μmを超えると感光性樹脂組成物層内部の感度及び解像度が低下する傾向がある。
上記感光性フィルムは、更にクッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層等の中間層等を有していてもよい。また、得られた感光性フィルムはシート状、又は巻芯にロール状に巻き取って保管することができる。なお、この際支持体が最も外側になるように巻き取られることが好ましい。上記ロール状の感光性フィルムロールの端面には、端面保護の見地から端面セパレータを設置することが好ましく、耐エッジフュージョンの見地から防湿端面セパレータを設置することが好ましい。また、梱包方法として、透湿性の小さいブラックシートに包んで包装することが好ましい。上記巻芯としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等のプラスチックなどが挙げられる。
次に、本発明の感光性フィルムを用いたレジストパターンの形成方法について説明する。
まず、レジストを形成すべき基板上に、上述した感光性樹脂組成物からなる感光層を形成する。上記感光性フィルムの保護フィルムを感光性樹脂組成物層から剥離させ、露出した面をラミネート等により、基板上に形成された回路パターンを有する導体層を覆うように密着させる。密着性、追従性向上の観点から減圧下で積層する方法も好ましい。なお、感光性樹脂組成物は、感光性樹脂組成物のワニスをスクリーン印刷法やロールコータにより塗布する方法等の公知の方法により基板上に塗布することもできる。
次いで、必要に応じて上述した感光性フィルムから保護フィルムを除去する除去工程を行い、マスクパターンを通して、感光性樹脂組成物層の所定部分に活性光線を照射し、照射部の感光性樹脂組成物層を光硬化させる露光工程を行う。このとき、一括露光方式の露光機を用いても露光工程は可能であるが、直接描画方式のLDI方式の露光工程を用いることが好ましい。本発明の感光性樹脂組成物を用いた場合、LDI方式の光源としては、355nm又は405nmのレーザ光線のいずれでも良く、i線及びh線混線タイプのLDI装置にも対応可能である。
更に、感光層上に支持体が存在している場合にはその支持体を除去した後、ウエット現像又はドライ現像で光硬化されていない部分(未露光部)を除去して現像することにより、レジストパターンを形成することができる。
上記ウエット現像の場合、現像液としては、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の安全かつ安定であり操作性が良好なものが、感光性樹脂組成物の種類に対応して用いられる。また、現像方法としては、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知の方法が適宜採用される。
上記アルカリ性水溶液の塩基としては、アルカリ金属、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムの水酸化物である水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等、アルカリ金属、アンモニウム等の炭酸塩又は重炭酸塩である炭酸アルカリ又は重炭酸アルカリ、アルカリ金属のリン酸塩であるリン酸ナトリウム、リン酸カリウム等、アルカリ金属のピロリン酸塩であるピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等、安全かつ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。
また、このようなアルカリ性水溶液としては、例えば、0.1〜5質量%炭酸ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウムの希薄溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウムの希薄溶液が好ましく、そのpHは9〜11の範囲とすることが好ましい。また、このようなアルカリ性水溶液の温度は感光層の現像性に合わせて調節され、20〜50℃とすることが好ましい。更に、上記アルカリ性水溶液中には、現像を促進させるために界面活性剤、消泡剤等の少量の有機溶剤を混入させてもよい。
上記水系現像液としては、水及びアルカリ性水溶液若しくは一種以上の有機溶剤とからなるものが用いられる。ここでアルカリ性水溶液の塩基としては、上述したもの以外に、例えば、ホウ砂、メタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2、モルホリンが挙げられる。このような水系現像液のpHは、現像処理が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12であることが好ましく、pH9〜10であることがより好ましい。
上記有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが用いられる。このような有機溶剤の濃度は、通常、2〜90質量%であることが好ましい。また、このような有機溶剤の温度は、現像性にあわせて調節することができる。このような有機溶剤は単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。単独で用いる有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトンが挙げられる。更に、上記アルカリ性水溶液中には、現像を促進させるために界面活性剤、消泡剤等の少量の有機溶剤を混入させてもよい。
本発明のレジストパターンの形成方法においては、必要に応じて、上述した2種類以上の現像方法を併用して用いてもよい。現像の方式には、ディップ方式、バトル方式、スプレー方式、高圧スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等があり、高圧スプレー方式が解像度向上のためには最も適している。現像後に行われる金属面のエッチングには、例えば、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液等を用いることができる。
次に、本発明の感光性フィルムを用いた本発明の感光性永久レジストの好適な実施形態について説明する。
上記現像工程終了後、はんだ耐熱性及び耐薬品性等を向上させる目的で、高圧水銀ランプによる紫外線照射や加熱を行うことが好ましい。紫外線を照射させる場合は必要に応じてその照射量を調整することができ、例えば0.2〜10J/cm程度の照射量で照射を行うことができる。また、レジストパターンを加熱する場合は、130〜200℃程度の範囲で15〜90分程行われることが好ましい。
紫外線照射及び加熱は、両方を行ってもよい。この場合、両方を同時に行ってもよく、いずれか一方を実施した後に他方を実施してもよい。紫外線照射と加熱とを同時に行う場合は、はんだ耐熱性及び耐薬品性をより良好に付与する観点から、60〜150℃に加熱することが好ましい。
このようにして形成された感光性永久レジストは、基板にはんだ付けを施した後の配線の保護膜を兼ね、ソルダーレジストの諸特性を有しプリント配線板用、半導体パッケージ基板用、フレキシブル配線板用のソルダーレジストとして用いることが可能である。
上記ソルダーレジストは、例えば、基板に対し、めっきやエッチングを施す場合に、めっきレジストやエッチングレジストとして用いられる他、そのまま基板上に残されて、配線等を保護するための保護膜(感光性永久レジスト)として用いられる。
また、上述の露光工程において、前記導体層の所定部分が未露光となるパターンを有するマスク又は描画データを用いて露光を行った場合、これを現像することにより、未露光部分が除去され、基板上に形成された導体層の一部が露出した、開口パターンを有するレジストが得られる。その後、上述の感光性永久レジストを形成するのに必要な処理を行うことが好ましい。
本発明の感光性永久レジストを備えた基板は、その後、半導体素子などの実装(例えば、ワイヤーボンディング、C4はんだ接続)がなされ、そして、パソコン等の電子機器へ装着される。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
(実施例1〜6及び比較例1〜6)
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、実施例1〜6及び比較例1〜6について、表1及び表2に示す各成分を同表に示す配合量(重量部)で混合することにより、感光性樹脂組成物溶液を得た。
(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーとして、ポリウレタン化合物「UXE−3024」(日本化薬株式会社製)及び酸変性ビスフェノールF型エポキシアクリレート「ZFR−1158」(日本化薬株式会社製、商品名)を使用した。重量平均分子量は約10000で酸価は70mgKOH/gであった。
(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーとして、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン「FA−321M」(日立化成工業株式会社製、商品名)及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート「KAYARAD−DPHA」(日本化薬株式会社製、商品名)を用いた。
(c)光重合開始剤として、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン「N−1717」(株式会社アデカ製、商品名)及び2,4−ジエチルチオキサントン「KAYACURE−DETX」(日本化薬株式会社製、商品名)を使用した。
(d)熱硬化剤は、上記一般式(1)で表されるマレイミド化合物として、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド「BMI−5100」(大和化成株式会社製、商品名)を使用した。
上記一般式(1)で表されるマレイミド化合物以外のマレイミド化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド「BMI−1000」及び2,2−ビス[4−(4−N−マレイミジニルフェノキシ)フェニル]プロパン「BMI−4000」(いずれも大和化成株式会社製、商品名)を使用した。また、その他の熱硬化剤として、ブロック型イソシアネート「BL−3175」(住友バイエルウレタン株式会社製、商品名)、メチロール化メラミン「サイメル300」(三井東圧サイメル株式会社製、商品名)、ビフェニル型エポキシ樹脂「YX4000H」(ジャパンエポキシレジン株式会社製、商品名)を使用した。
(e)バインダーポリマーとして、カルボキシル基含有アクリルポリマーで、メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチル(17/53/30(重量比))の共重合体であり、重量平均分子量60000、酸価70mgKOH/gである樹脂(1)を用いた。
(f)無機及び/又は有機フィラーとして、硫酸バリウム「バリエースB-30」(堺化学工業株式会社製、商品名)を使用し、硫酸バリウム分散液を以下の方法で調整した。
前記感光性プレポリマー溶液45重量部、硫酸バリウム40重量部、メチルエチルケトン50重量部をスターミルLMZ(アシザワファインテック株式会社製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速12m/sにて3時間分散して硫酸バリウム分散液を調整した。(a)及び(f)成分については、上記調整した分散液を配合に使用した。
なお、これらの感光性樹脂組成物には、それぞれ希釈剤として、メチルエチルケトンを加えた。
Figure 2009276597
*数値は固形分(重量部)
Figure 2009276597
*数値は固形分(重量部)
次いで、この感光性樹脂組成物溶液を支持層である16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(G2−16、帝人株式会社製、商品名)上に均一に塗布することにより感光性樹脂組成物層を形成し、それを、熱風対流式乾燥機を用いて100℃で約10分間乾燥した。感光性樹脂組成物層の乾燥後の膜厚は、25μmであった。
続いて、感光性樹脂組成物層の支持体と接している側とは反対側の表面上に、ポリエチレンフィルム(NF−15、タマポリ株式会社製、商品名)を保護フィルムとして貼り合わせ、感光性フィルムを得た。
[感度の評価]
12μm厚の銅箔をガラスエポキシ基材に積層したプリント配線板用基板(E−679、日立化成工業株式会社製、商品名)の銅表面を砥粒ブラシで研磨し、水洗後、乾燥した。このプリント配線板用基板上に連プレス式真空ラミネータ(MVLP−500、株式会社名機製作所製、商品名)を用いて、プレス熱板温度70℃、真空引き時間20秒、ラミネートプレス時間30秒、気圧4kPa以下、圧着圧力0.4MPaの条件の下、前記感光性フィルムの保護フィルムを剥離して積層し、評価用積層体を得た。
その後、室温(25℃)で1時間以上放置した後、得られた評価用積層体の支持体上に、21段ステップタブレット(イーストマンコダック社製)を密着させ、YAGレーザを光源とした波長355nmの活性光線を照射する、LDI方式の直接描画露光機Paragon9000(オルボテック社製)を用いて露光を行った。
露光後から室温で30分間放置した後、支持体のポリエチレンテレフタレートを除去し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で未露光部の感光性樹脂組成物を60秒間スプレー現像した。
現像後、21段ステップタブレットの残存ステップ段数が8.0となる露光エネルギー量を感光性樹脂組成物層の感度(単位;mJ/cm)とした。この数値が低いほど光感度が高いことを示す。
[レジスト形状の評価]
上記感度の評価と同様にして得られた評価用積層体を室温で1時間以上放置した後、直径80μmの開口パターンを有するデジタルデータを、オルボテック社製Paragon9000型露光機を使用して21段ステップタブレットの残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で、該評価用積層体の支持体上から直接描画露光した。
露光後、室温で30分間放置し、支持体のポリエチレンテレフタレートを除去し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で未露光部の感光性樹脂組成物を、最小現像時間(未露光部が現像される最小時間)の1.5倍の時間でスプレー現像した。スプレー現像後、株式会社オーク製作所製の紫外線照射装置を使用して1J/cmの紫外線照射を行い、さらに160℃、60分間で加熱処理し、直径80μmの開口部を有する永久マスクレジストパターンを形成した。
次いで、株式会社日立製作所製のS−2100A型走査型電子顕微鏡を用いてレジストパターンの直径80μmの開口部における断面を観察した。開口部のレジスト形状は、はんだの密着性の観点から、断面形状が図1(a)に示すような「順テーパ」形、又は図1(b)に示すような「ストレート」形であることが望ましい。露光不足により現像時にレジスト底部が溶出してできる、図1(c)に示す「アンダーカット」や、過露光によりレジスト上部が残ってせり出す、図1(d)に示す「オーバーハング」のような逆テーパ形状であると、はんだ付けの際、はんだの密着性が悪くなる可能性があり、好ましくない。なお、図1は、導体層11を備えるガラスエポキシ基材12上に、開口部13が形成されたソルダーレジスト10が設けられてなる、永久マスクレジストパターン1が形成されたプリント配線板用基板の概略断面図を示す。
レジスト形状の評価は、レジスト開口部の断面形状が図1(a)又は(b)に示す順テーパ形又はストレート形となっているものを「○」とし、図1(c)又は(d)に示すオーバーハング又はアンダーカットが発生し逆テーパ形となっているものを「×」とした。
[保管安定性]
作製した感光性フィルムを遮光性のブラックシートで梱包し、23℃で20日間放置した後、上記レジスト形状の評価と同様の条件で露光、現像、UV照射、加熱工程を経て永久マスクレジストパターンを形成させ、実体顕微鏡で観察し次の基準で評価した。すなわち、未露光部分に樹脂残りが認められないものを「○」とし、未露光部分に樹脂残りが認められたものを「×」とした。
[表面硬度の評価]
上記レジスト形状の評価と同様にして得た永久マスクレジストパターン表面の鉛筆硬度を、JIS K5600−5−4に準拠して測定し、レジスト表面におけるきずの有無を目視で観察した。測定には硬さ4Hの鉛筆(三菱鉛筆株式会社製)を用いた。表面硬度の評価は、4Hでレジスト表面にきずが生じないもの、すなわち鉛筆硬度が4H以上であるものを「○」とし、4Hでレジスト表面にきずが生じたもの、すなわち鉛筆硬度が3H以下であるものを「×」とした。
[はんだ耐熱性の評価]
上記感度の評価と同様にして得られた評価用積層体を室温で1時間以上放置した後、2mm角の開口パターンを有するデジタルデータを、オルボテック社製Paragon9000型露光機を使用して21段ステップタブレットの残存ステップ段数が8.0となるエネルギー量で、該評価用積層体の支持体上から直接描画露光した。
次いで、室温で1時間静置した後、該積層体上のポリエチレンテレフタレートを剥離し、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液で、最小現像時間(未露光部が現像される最小時間)の1.5倍の時間でスプレー現像した。スプレー現像後、株式会社オーク製作所製の紫外線照射装置を使用して1J/cmの紫外線照射を行い、さらに160℃、60分間で加熱処理し、2mm角の開口部を有するソルダーレジストが形成された評価基板を得た。
次いで、該評価基板にロジン系フラックス(MH−820V、タムラ化研株式会社製、商品名)を塗布した後、260℃のはんだ浴中に10秒間浸漬した。この処理を1回とし、計3回はんだ処理を行った。
このようにしてはんだめっきを施された評価基板上において、ソルダーレジストのクラック発生状況並びに基板からのソルダーレジストの浮き及び剥離の有無を100倍の金属顕微鏡により観察し、次の基準で評価した。すなわち、ソルダーレジストにクラックの発生が認められず、ソルダーレジストの浮き及び剥離も認められないものは「○」とし、それらのいずれかが認められるものは「×」とした。
[耐クラック性の評価]
上記はんだ耐熱性の評価と同様にして得た永久マスクレジストを形成させた評価基板を、−65℃の大気中に15分間晒した後、180℃/分の昇温速度で昇温し、次いで、150℃の大気中に15分間晒した後、180℃/分の降温速度で降温する熱サイクルを100回繰り返した。試験後、評価基板の永久レジスト膜のクラック及び剥離程度を100倍の金属顕微鏡により観察し、次の基準で評価した。すなわち、永久レジスト膜のクラック及び剥離を観察されなかったものは「○」とし、それらのいずれかを確認されたものは「×」とした。
[HAST耐性の評価]
12μm厚の銅箔をガラスエポキシ基材に積層したプリント配線板用基板(E−679、日立化成工業株式会社製、商品名)の銅表面にエッチング処理を施し、ライン/スペースが50μm/50μmのくし型電極を形成した。この基板を評価基板とし、基板上に上記はんだ耐熱性の評価と同様にして永久マスクレジストを形成させ、130℃、85%RH、20V条件下に100時間晒した。試験後、マイグレーションの発生の程度を、100倍の金属顕微鏡により観察し、次の基準で評価した。すなわち、永久レジスト膜にマイグレーションが発生しなかったものは「○」とし、マイグレーションが発生したものは「×」とした。マイグレーションとは、銅電極からソルダーレジストへ銅が溶出し、析出することにより、電極周辺のソルダーレジストの変色や絶縁抵抗の低下が起こる現象である。
結果を表3及び表4に示す。
Figure 2009276597
Figure 2009276597
表3から明らかなように、実施例1〜6は感度、レジスト形状及び保管安定性が共に良好である。さらに、実施例1、3及び5のように(a)カルボキシル基及び光重合性不飽和基を有する感光性プレポリマーとしてポリウレタン化合物を含む場合、より優れた感度が得られる。これに対し、表4から明らかなように、比較例1〜6は感度、レジスト形状及び保管安定性のいずれかが不充分である。従って、本発明の感光性樹脂組成物によれば、LDI方式に適用した場合でも優れた感度及びレジスト形状、並びに、充分な保管安定性が得られる。
本発明に係る感光性永久レジストの開口部を示す概略断面図である。
符号の説明
1…感光性永久レジスト、10…ソルダーレジスト、11…導体層、12…ガラスエポキシ基材、13…開口部

Claims (8)

  1. (a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマー、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー、(c)光重合開始剤、及び(d)熱硬化剤を含有する感光性樹脂組成物であって、
    前記(d)熱硬化剤が、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物を含有する、感光性樹脂組成物。
    Figure 2009276597
    (一般式(1)中、Rは酸素原子、アルキレン基、アリーレン基から選ばれるいずれかの基又は2つ以上の基を含む2価の有機基を示し、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はハロゲン原子を示し、m及びnはそれぞれ独立に1〜4の整数を示す。なお、m及びnが2以上の場合、複数存在するR及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  2. (e)バインダーポリマーとして、アクリル共重合体を更に含有する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(a)カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する感光性プレポリマーが、分子内に2つ以上の水酸基及びエチレン性不飽和基を有するエポキシアクリレート化合物と、ジイソシアネート化合物と、カルボキシル基を有するジオール化合物と、を反応させて得られるポリウレタン化合物を含有する、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記(c)光重合開始剤がアクリジン誘導体を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. 支持体と、該支持体上に塗布、乾燥して形成された請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層と、を備える感光性フィルム。
  6. 回路形成用基板上に請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を設け、当該感光性樹脂組成物層に活性光線を画像状に照射し露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去する、レジストパターンの形成方法。
  7. 回路形成用基板上に請求項1〜4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂組成物層を設け、当該感光性樹脂組成物層に直接描画方式により活性光線を画像状に照射し露光部を光硬化させ、未露光部を現像により除去する、レジストパターンの形成方法。
  8. 請求項6又は7に記載のレジストパターンの形成方法により形成される永久レジスト。
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