JP2009084139A - 高純度酸化亜鉛粉末の製造方法 - Google Patents

高純度酸化亜鉛粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛を原料として、純度99.9999質量%水準の高純度の酸化亜鉛粉末を製造する方法を提供する。
【解決手段】記の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする。
工程(1):金属亜鉛を塩酸溶液に溶解する。
工程(2):工程(1)で得られた塩化亜鉛水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、亜鉛及び不純物元素を吸着させた後、吸着後の樹脂に、塩酸濃度を変えた溶離液を通液して、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素が濃集された溶離液と亜鉛が濃集された溶離液とに分離して回収する。
工程(3):工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、中和剤として水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、水酸化亜鉛を得る。
工程(4):工程(3)で得られた水酸化亜鉛を、1200〜1400℃の温度でか焼する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高純度酸化亜鉛粉末の製造方法に関し、さらに詳しくは、純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛を原料として、純度99.9999質量%水準の高純度の酸化亜鉛粉末を製造する方法に関する。
従来、工業的に酸化亜鉛粉末を製造する方法としては、乾式法と湿式法に大別され、乾式法では、金属亜鉛を出発原料とし、高温下で金属亜鉛を熔融揮発させて、さらに過剰の空気と接触させることにより酸化亜鉛を製造するフランス法と呼ばれる方法、亜鉛鉱石を原料とし、酸化焙焼後にコークスで還元処理し、発生した亜鉛蒸気を過剰の空気と接触させて、酸化亜鉛を製造するアメリカ法と呼ばれる方法、亜鉛ショットブラスト集塵ダストを分離して酸化亜鉛粉末の原料とする分離工程と、この分離した原料を加熱・気化させた後、気化した亜鉛を空気又は酸素を含む気体により酸化させるかあるいは分離した原料を加熱しながら空気又は酸素を含む気体により酸化・気化させる酸化工程を含む方法((例えば、特許文献1参照。)等が挙げられる。また、湿式法では、硫酸亜鉛水溶液や塩化亜鉛水溶液をアルカリ水溶液で中和し、得られた中和澱物である水酸化物をか焼して、酸化亜鉛を得る方法が挙げられる。これら乾式法や湿式法で得られる工業用の酸化亜鉛の不純物元素の規格としては、日本工業規格(JIS)で定められている。表1に、工業用の酸化亜鉛の不純物元素の規格(1、2、3種)を示す。
Figure 2009084139
表1より、純度の一番高いJIS規格1種品では、酸化亜鉛は99.5%以上、Pbは0.005%以下、及びCdは0.002%以下と定められており、PbやCd以外の不純物元素については規格化されていない。
ところで、日本国内では、JIS規格1種品に分類される高純度酸化亜鉛粉末のほとんどが、前記フランス法で製造されている。ここで、フランス法で製造されたJIS規格1種品に分類される酸化亜鉛粉末のPbやCd以外の不純物元素濃度に関する調査結果を、表2に示す。なお、調査対象の酸化亜鉛粉末のサンプルとしては、酸化亜鉛粉末の国内メーカー4社の市販品を用いた。
Figure 2009084139
表2より、フランス法で製造されたJIS規格1種品に分類される高純度酸化亜鉛粉末で検出された不純物元素としては、Pb、Tl、Cd、Ag及びInが挙げられ、分析下限値以下の元素は含有されていないと仮定すると不純物元素レベルは99.99質量%程度である。また、フランス法の出発原料である純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛の不純物元素品位に関する調査結果を、表3に示す。
Figure 2009084139
表3より、出発原料の金属亜鉛で検出された不純物元素としては、Pb、Tl、Fe、Cu、Ag等が挙げられ、Pb、Tl、Ag等は酸化亜鉛粉末においても、不純物元素として検出されたことから、フランス法で製造される酸化亜鉛粉末中の不純物元素は、出発原料の金属亜鉛に由来している可能性が高いことが分かった。
したがって、フランス法のような従来の方法で99.9999質量%水準の高純度酸化亜鉛を製造するためには、出発原料の金属亜鉛の不純物元素レベルを99.9999質量%以上にする必要がある。ところが、99.9999質量%以上の高純度金属亜鉛の価格は、純度99.99質量%程度の市販金属亜鉛の400倍以上と高価であるので、出発原料として純度99.9999質量%以上の高純度金属亜鉛を使用するのは、実用面で困難である。
以上の状況から、純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛を原料として、純度99.9999質量%水準の高純度の酸化亜鉛粉末を製造する経済的に効率的な方法が求められている。
特開2003−95654号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛を原料として、純度99.9999質量%水準の高純度の酸化亜鉛粉末を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛から高純度酸化亜鉛を製造する方法について、鋭意研究を重ねた結果、金属亜鉛を塩酸溶液に溶解する工程、得られた塩化亜鉛水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素と亜鉛を分離回収する工程、得られた精製後の塩化亜鉛水溶液に中和剤を添加して、水酸化亜鉛を得る工程及び得られた水酸化亜鉛を1200〜1400℃の温度でか焼する工程を含む特定の方法により、純度99.9999質量%水準の高純度酸化亜鉛を製造することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする高純度酸化亜鉛粉末の製造方法が提供される。
工程(1):金属亜鉛を塩酸溶液に溶解する。
工程(2):工程(1)で得られた塩化亜鉛水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、亜鉛及び不純物元素を吸着させた後、吸着後の樹脂に、塩酸濃度を変えた溶離液を通液して、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素が濃集された溶離液と亜鉛が濃集された溶離液とに分離して回収する。
工程(3):工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、中和剤として水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、水酸化亜鉛を得る。
工程(4):工程(3)で得られた水酸化亜鉛を、1200〜1400℃の温度でか焼する。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記金属亜鉛は、不純物元素として、鉛、カドミウム、鉄、銅、銀、タリウム、アンチモン又はスズから選ばれる少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする
高純度酸化亜鉛粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記工程(3)で用いる中和のpHは、7〜8であることを特徴とする高純度酸化亜鉛粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、前記工程(4)でか焼の雰囲気は、空気雰囲気又は不活性ガス雰囲気であることを特徴とする高純度酸化亜鉛粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、前記工程(2)に先立って、前記工程(1)で得られた塩化亜鉛水溶液を酸化処理に付し、アンチモンをV価に酸化することを特徴とする高純度酸化亜鉛粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1の発明において、さらに、前記工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、亜鉛粉末を添加し、セメンテーション法によるスズの除去工程を含むことを特徴とする高純度酸化亜鉛粉末の製造方法が提供される。
本発明の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法は、純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛を原料として、純度99.9999質量%水準の高純度の酸化亜鉛粉末を効率的に製造することができるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法を詳細に説明する。
本発明に高純度酸化亜鉛粉末の製造方法は、下記の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする。
工程(1):金属亜鉛を塩酸溶液に溶解する。
工程(2):工程(1)で得られた塩化亜鉛水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、亜鉛及び不純物元素を吸着させた後、吸着後の樹脂に、塩酸濃度を変えた溶離液を通液して、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素が濃集された溶離液と亜鉛が濃集された溶離液とに分離して回収する。
工程(3):工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、中和剤として水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、水酸化亜鉛を得る。
工程(4):工程(3)で得られた水酸化亜鉛を、1200〜1400℃の温度でか焼に付す。
本発明の製造方法において、工程(1)、(2)で、金属亜鉛を塩酸溶液に溶解し、得られた塩酸水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、亜鉛及び不純物元素を吸着させた後、吸着後の樹脂から吸着された金属を溶離する際に、陰イオン交換樹脂への塩酸水溶液中の金属元素の吸着度が塩酸濃度により異なるのを利用して、塩酸濃度を変えた溶離液を通液し、原料の金属亜鉛に由来する不純物元素と亜鉛を分離回収すること、工程(3)で、中和剤による不純物元素の混入を防止するため水酸化アンモニウム(NHOH)を用いて水酸化亜鉛を得ること、及び工程(4)で金属亜鉛の溶解に用いる塩酸から混入される塩素を揮発除去することができる高温で、か焼に付すことにより除去することが重要である。これによって、純度99.99質量%程度の市販の金属亜鉛を原料として、純度99.9999質量%水準の高純度の酸化亜鉛粉末を製造することが達成される。
本発明の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法を図を用いて説明する。図1に、本発明の高純度酸化亜鉛の製造方法のフロー図の一例を示す。
図1において、工程としては、金属亜鉛1の溶解工程2、陰イオン交換精製工程3、中和−ろ過工程4、及びか焼工程5から構成され、高純度酸化亜鉛6が得られる。
まず、上記溶解工程で、原料として用いられる金属亜鉛が塩酸溶液で溶解される。ここで、金属亜鉛としては、特に限定されるものではないが、純度99.99質量%程度の市販の電気亜鉛等が用いられる。また、塩酸溶液としては、得られる酸化亜鉛の不純物元素として残留される元素を含有しないものが選ばれる。また、その濃度としては、特に限定されるものではないが、金属亜鉛の溶解が効率的に短時間で行われるものが選ばれる。
次に、上記陰イオン交換精製工程では、金属亜鉛に含有される不純物元素を含む所定塩酸濃度の塩酸水溶液を陰イオン交換樹脂と接触させて、亜鉛及び不純物元素を吸着させた後、吸着後の樹脂に、塩酸濃度を変えた溶離液を通液して、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素のそれぞれが濃集された溶離液と亜鉛が濃集された溶離液とに分離して回収する。
例えば、表3に示されたように純度99.99質量%程度の市販金属亜鉛に含有される不純物元素としては、Pb、Tl、Fe、Cu、Ag、Cd等が挙げられるが、これらの不純物元素は、陰イオン交換樹脂を用いた際に、その分配係数の塩酸濃度依存性が亜鉛と異なることにより、吸着後の樹脂に通液させる溶離液の塩酸濃度を調整することにより、不純物元素のそれぞれが濃集された溶離液と亜鉛が濃集された溶離液とに分離して回収することができる。
ここで、陰イオン交換樹脂(三菱化学製、SA10A)を用いた陰イオン交換精製工程での不純物元素の除去について、具体例で説明する。ここでは、陰イオン交換樹脂(三菱化学製、SA10A)に対する各元素の分配係数(吸着度)と塩酸濃度の関係図(例えば、Krausら、Kekesiらにより求められた。)を参考に、亜鉛から各不純物を除去するために適した塩酸濃度を予測し、亜鉛からの不純物分離試験を行った。
最初に、4Nレベルの金属亜鉛を塩酸に溶解し、その後不純物元素を調整して、塩酸濃度が5.5N−HCl、Zn濃度が40g/L、及びPb、Cd、Cu、Fe、Al、Ca、In、Ga、Sb、Snが各0.02g/Lを含有する塩酸水溶液を作製し、図2に示す陰イオン交換樹脂(三菱化学製、SA10A)を充填したカラムを用いたイオン交換装置による不純物元素の除去試験を実施した。図2において、前記イオン交換装置は、直径70mmで高さ1000mmの塩化ビニル製で、充填高さ700mmで、充填量は約2.7Lとした大型のカラム7と、その上部に設置された液供給のための複数のポリエチレン製容器8からなる。
まず、ポリエチレン製容器から、上記塩酸水溶液をローディング液として、2Lを90mL/minの速度でカラムに通液後、順次、不純物元素の溶離液として、5.5N−HCl10L及び1N−HCl10L、さらに亜鉛の溶離液として0.2N−HCl10Lを通液した。また、最後に純水20Lを通液した。この間、カラムからの流出液を1L毎に採取し、亜鉛および不純物元素の溶離曲線を求めた。結果を図3に示す。図3は、所定の塩酸濃度で所定量の溶離液を通液した際の、各溶離液のトータル通液量と流出液中のZn、Pb、Cd、Cu、Fe、Al、Ca、In、Ga、Sb、及びSnの濃度の関係を表したもので、陰イオン交換樹脂による亜鉛及び不純物元素の溶離曲線を示した図であり、溶離液量(Volume of effluent)と最大濃度に対する濃度比(C/CMAX)の関係を表す。
図3より、亜鉛の溶離曲線のピークと不純物元素Pb、Cd、Cu、Fe、Al、Ca、In、Gaのピークが重なっていないことから、これらの不純物元素については分離除去することができることが分かる。また、不純物元素のSbとSnに関しては、亜鉛の溶離曲線とピークが重なっているから分離除去ができていないことが分かる。
次に、アンチモンは、III価とV価で分配係数(D)が異なり、III価のアンチモンは亜鉛と分配係数(D)の塩酸濃度依存性が亜鉛とほぼ同様なのに対し、V価のアンチモンは1N−塩酸で亜鉛との分離が可能であると予想される。そこで、4Nレベルの金属亜鉛を塩酸に溶解し、その後不純物元素を調整して、塩酸濃度が5.5N−HCl、Zn濃度が20g/L、及びPb、Cd、Cu、Fe、Al、Ca、In、Ga、Sb、及びSnが各0.1g/Lを含有する塩酸水溶液を作製し、酸化剤として過酸化水素を加え、溶液中のアンチモンをIII価からV価に酸化させた後、陰イオン交換精製試験を行った。
ここで、陰イオン交換精製装置としては、図2と同形式の小型のものを用いた。前記イオン交換装置は、直径25mmで高さ400mmのパイレックス(登録商標)ガラス製で充填高さ250mmで、充填量は約120mLとした小型カラムと、その上部に設置された液供給のための複数のポリエチレン製容器からなる。
まず、ポリエチレン製容器から、上記塩酸水溶液をローディング液として、200mLを4mL/minの速度でカラムに通液後、順次、不純物元素の溶離液として、5.5N−HCl500mL及び1N−HCl300mL、さらに亜鉛の溶離液として0.2N−HC1500mLを通液した。また、最後に純水1000mLを通液した。この間、カラムからの流出液を50mL毎に採取し、亜鉛および不純物元素の溶離曲線を求めた。結果を図4に示す。図4は、所定の塩酸濃度で所定量の溶離液を通液した際の、各溶離液のトータル通液量と流出液中のZn、Pb、Cd、Cu、Fe、Al、Ca、In、Ga、Sb、及びSnの濃度の関係を表したもので、陰イオン交換樹脂による亜鉛及び不純物元素の溶離曲線を示した図であり、溶離液量(Effluent)と最大濃度に対する濃度比(C/CMAX)の関係を表す。
図4より、アンチモンと亜鉛の溶離曲線は重なっていないことから、ローディング溶液中のアンチモンを酸化させれば、アンチモンについても分離除去することが可能なことが分かる。ただし、スズについては、この試験においても亜鉛と溶離曲線が重なっていることから、陰イオン交換樹脂(三菱化学製、SA10A)による亜鉛からの分離除去は困難であると考えられる。
そこで、塩酸水溶液中のスズの分離方法として、亜鉛とスズの標準電極電位の差を利用したセメンテーション法で除去することができるか確認試験を実施した。ここで、スズを100ppm含む0.5Nの塩酸水溶液に亜鉛粉末を添加した。結果を図5に示す。図5は、亜鉛粉末によるセメンテーション法によるスズの除去において、亜鉛粉末の添加後の時間と液中のスズ濃度の関係を示す。
図5より、セメンテーション法によりスズは容易に塩酸水溶液中から分離除去することができることが分かる。
なお、市販の電気亜鉛を出発原料とした場合には、アンチモンとスズは不純物元素として含まれていないことから、酸化剤を用いて塩酸水溶液中のアンチモンを酸化処理する予備処理を行なうことなく、陰イオン交換精製のみで全ての不純物元素は亜鉛から分離除去することが可能である。
一方、アンチモンやスズが含まれている亜鉛メタルを出発原料とした場合においては、塩酸水溶液に過酸化水素等の酸化剤を添加して酸化処理に付し、アンチモンをV価に酸化した後、陰イオン交換精製工程に付すこと、或いは、陰イオン交換精製工程で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、亜鉛粉末を添加し、セメンテーション法によるスズの除去工程を設けることにより、アンチモン、スズの分離除去が可能であることから、本発明の陰イオン交換精製工程において、亜鉛から全ての不純物元素を分離除去することが可能である。
次いで、上記中和−ろ過工程では、上記イオン交換精製工程で得られた亜鉛が濃集された溶離液、すなわち、実質的に亜鉛のみを含有する塩化亜鉛水溶液に、中和剤として水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、水酸化亜鉛を得る。ここで、中和剤には、不純物元素の混入を防ぐために、水酸化アンモニウム(NHOH)を使用する。
この際の中和のpHとしては、7〜8が好ましい。すなわち、pHが8を超えると、亜鉛がアミン錯体を形成して溶解するので、亜鉛の回収率が低下する。一方、pHが7未満では、亜鉛の中和が不十分であり、回収率が低下する。
その後、中和反応後の水酸化亜鉛は、ろ過後、水洗処理に付され、付着する母液の分離がなされる。
ここで、中和のpHの影響について、具体例で説明する。上記工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液として、試薬の酸化亜鉛粉末8.0gを1当量分のHClを含む塩酸溶液で溶解して得られた亜鉛濃度が18.7g/Lの塩化亜鉛水溶液300mlを用いて、これに中和剤として水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、その後、ろ過して水酸化亜鉛を得た。ここで、水酸化アンモニウム添加後の液の終点pHを、7及び9となるように調整した。その後、得られた水酸化亜鉛の回収率と塩素品位を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2009084139
表4より、終点pHが7の場合における亜鉛の回収率はほぼ100%と高い値となったが、終点pHが9の場合においては、亜鉛の回収率は45%程度と低下する。これは、過剰の水酸化アンモニウム添加により、亜鉛がアミン錯体を形成して溶解するためである。ここで、得られた水酸化亜鉛の塩素品位は、pH7又は9においても10質量%程度と大きな差は見られなかった。塩素品位が高い原因については、得られた水酸化亜鉛を水洗しても塩素品位が下がらないことから、塩素が塩化亜鉛の形態ではなく、水酸基の一部が塩素に置き換わった形態で存在していることが考えられる。なお、塩素が塩化亜鉛の形態で存在している場合は、塩化亜鉛は水に可溶であることから塩素は水洗により除去することできる。
最後に、上記か焼工程では、上記中和−ろ過工程で得られた水酸化亜鉛を、1200〜1400℃の温度でか焼に付し、水酸化亜鉛を分解脱水して、酸化亜鉛を得る。この際、1200℃以上の高温でか焼することで、同時に水酸化亜鉛中に混入している塩素分を分析下限値である5ppm以下にまで揮発除去させることができる。一方、温度が1400℃を超えると、それ以上の効果は見られない。
なお、塩素の除去は、熱力学的には、塩化亜鉛の方が、酸化亜鉛より安定であることから、塩素の除去反応としては、塩化亜鉛(亜鉛Cl)の酸素による分解反応ではなく、亜鉛Clの形で熔融揮発すると考えられ、より高温下でか焼に付す方が、塩化亜鉛の蒸気圧が高くなるので、塩素除去には有利である。
したがって、か焼の際に用いる雰囲気としては、亜鉛が還元されることなく酸化亜鉛が生成される雰囲気が用いられるが、空気雰囲気又は不活性ガス雰囲気が好ましい。
ここで、か焼の際の温度効果について、具体例で説明する。上記中和−ろ過工程で得られた塩素を10質量%含有する水酸化亜鉛約1gをアルミナ坩堝に入れて、空気雰囲気にて、800、900、1000、1100、1200、及び1300℃の6水準で各々1時間保持して、か焼に付し、酸化亜鉛中の塩素品位を求めた。結果を図6に示す。図6は、各々のか焼温度下で得られた酸化亜鉛中の塩素品位を示す。
図6より、1200℃以上の高温でか焼して得られた酸化亜鉛中の塩素品位は、分析下限値の5ppm以下となることが分かる。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例で用いた金属の分析は、ICP−mass分析法で行った。
(実施例1)
金属亜鉛を用いて、下記の工程(1)〜(4)に付し、高純度酸化亜鉛を得た。
(1)塩化亜鉛水溶液の生成
表3に示した4Nレベル純度の市販の電気亜鉛を塩酸溶液に溶解し、亜鉛濃度約40g/L、5.5N HClの塩化亜鉛水溶液を得た。
(2)工程(2):イオン交換精製工程
図2に示す陰イオン交換樹脂(三菱化学製、SA10A)を充填した大型カラムを設置したイオン交換装置を用いた。まず、上記塩化亜鉛水溶液をローディング液として用い、その2Lを90ml/minの速度でカラムに通液後、順次、不純物元素の溶離液として、5.5N−HCl10L及び1N−HCl10L、さらに亜鉛の溶離液として0.2N−HCl10Lを通液した。また、最後に純水20Lを通液した。その後、得られた亜鉛の溶離液の不純物元素品位を求めた。結果を表5に示す。
Figure 2009084139
表5より、Pb、Fe、Cu、Ag、Tlのほか、全ての不純物元素について分離除去されたことが分かる。
(3)工程(3):中和−ろ過工程
次に、中和−ろ過工程として、上記イオン交換精製工程で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、中和剤として高純度水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、終点pHを7に調整し、その後ろ過して、水酸化亜鉛を得た。
(4)工程(4):か焼工程
次に、工程(3)で得られた水酸化亜鉛を、不活性のArガス雰囲気下に1300℃の温度で1時間か焼に付した。その後、得られた酸化亜鉛中の不純物元素品位を求めた。結果を表6に示す。
Figure 2009084139
表6より、分析下限値以下の元素は含有されていないと仮定すると、不純物元素レベルは99.9997質量%となり、ほぼ6N水準の酸化亜鉛が得られることが分かる。
以上の結果より、実施例1では、金属亜鉛を塩酸溶液に溶解する工程、得られた塩化亜鉛水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素と亜鉛を分離回収する工程、得られた精製後の塩化亜鉛水溶液に中和剤を添加して、水酸化亜鉛を得る工程及び得られた水酸化亜鉛をか焼に付す工程を含む本発明の方法に従って行われたので、純度99.99質量%程度の市販金属亜鉛を出発原料として、ほぼ99.9999質量%水準の高純度酸化亜鉛が得られること分かる。
以上より明らかなように、本発明の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法は、純度99.99質量%程度の市販金属亜鉛から、純度99.9999質量%水準の高純度酸化亜鉛粉末を製造することができ、得られた高純度酸化亜鉛は、発光素子、TFTあるいは透明導電膜等の半導体化合物として利用することにより半導体デバイスの機能性向上に有用である
本発明の高純度酸化亜鉛の製造方法のフロー図の一例を示す図である。 陰イオン交換樹脂を充填したカラムを用いたイオン交換装置を表す図である。 大型カラムを用いて所定の塩酸濃度で所定量通液した際の、陰イオン交換樹脂による亜鉛及び不純物元素の溶離曲線を示した図である。 小型カラムを用いて所定の塩酸濃度で所定量通液した際の、陰イオン交換樹脂による亜鉛及び不純物元素の溶離曲線を示した図である。 亜鉛粉末によるセメンテーション法によるスズの除去において、亜鉛粉末の添加後の時間と液中のスズ濃度の関係を示すである。 温度を変えてか焼に付した際の、各々のか焼温度下で得られた酸化亜鉛中の塩素品位を示す図である。
符号の説明
1 金属亜鉛
2 溶解工程
3 陰イオン交換精製工程
4 中和−ろ過工程
5 か焼工程
6 高純度酸化亜鉛
7 カラム
8 ポリエチレン製容器

Claims (6)

  1. 下記の工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする高純度酸化亜鉛粉末の製造方法。
    工程(1):金属亜鉛を塩酸溶液に溶解する。
    工程(2):工程(1)で得られた塩化亜鉛水溶液を陰イオン交換樹脂に接触させ、亜鉛及び不純物元素を吸着させた後、吸着後の樹脂に、塩酸濃度を変えた溶離液を通液して、該塩化亜鉛水溶液中に含有される不純物元素が濃集された溶離液と亜鉛が濃集された溶離液とに分離して回収する。
    工程(3):工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、中和剤として水酸化アンモニウム(NHOH)を添加して、水酸化亜鉛を得る。
    工程(4):工程(3)で得られた水酸化亜鉛を、1200〜1400℃の温度でか焼に付す。
  2. 前記金属亜鉛は、不純物元素として、鉛、カドミウム、鉄、銅、銀、タリウム、アンチモン又はスズから選ばれる少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法。
  3. 前記工程(3)で中和のpHは、7〜8であることを特徴とする請求項1に記載の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法。
  4. 前記工程(4)でか焼の雰囲気は、空気雰囲気又は不活性ガス雰囲気であることを特徴とする請求項1に記載の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法。
  5. 前記工程(2)に先立って、前記工程(1)で得られた塩化亜鉛水溶液を酸化処理に付し、アンチモンをV価に酸化することを特徴とする請求項1に記載の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法。
  6. さらに、前記工程(2)で得られた亜鉛が濃集された溶離液に、亜鉛粉末を添加し、セメンテーション法によるスズの除去工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の高純度酸化亜鉛粉末の製造方法。
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