JP2009083280A - 画像記録装置、その装置によるインク微振動処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体の位置ずれ量を考慮したインク微振動処理を行う際のノズル選定のための高速処理を不要とし、高品位な記録処理を継続するためのインク微振動処理を記録処理前に的確に行うことが可能な画像記録装置、その装置によるインク微振動処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】インク微振動処理制御部17は、搬送中の記録媒体21上にインク吐出による記録処理が行われる前の過程で、記録媒体21の搬送経路の上流側に配設されるノズル列13と、下流側に配設されるノズル列13との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて、全てのノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせる。
【選択図】 図1
【解決手段】インク微振動処理制御部17は、搬送中の記録媒体21上にインク吐出による記録処理が行われる前の過程で、記録媒体21の搬送経路の上流側に配設されるノズル列13と、下流側に配設されるノズル列13との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて、全てのノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像記録技術に関し、特に記録媒体上にインクを吐出して記録処理を行う複数のノズル内に貯えられたインクに対するインク微振動処理の制御技術に関する。
一般にフルライン型の画像記録装置は、例えばK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、及びY(イエロ)のインク色毎に記録媒体の幅を超える長尺の記録ヘッド(ノズル列)、又はKCMYのインク色毎に記録媒体の幅に満たない短尺の複数の記録ヘッド(ノズル列)を有する構成の画像記録部を備えている。このような画像記録装置は、画像記録部の対向位置に記録媒体を載置して所定の方向に搬送する媒体搬送部を備えている。そして、画像記録部のインク色毎の記録ヘッドは、記録媒体の搬送方向に対し直交する方向に、インク吐出を行う複数のノズルが記録媒体の幅以上の長さに亘るように配設している。
このような画像記録装置は、上位装置(ユーザのPC等)から記録データを含むジョブ情報の通知を受信する。画像記録装置は、受信したジョブ情報に基づいて、記録媒体搬送部が記録媒体を搬送する過程において画像記録部より各色のインクを吐出させて画像記録(記録処理)を行う。
しかし、このようなインクは、インク液滴として吐出されない状態が続くと、インクの溶媒である水分等が蒸発し、ノズル近傍のインクの粘度が上昇する傾向がある。記録ヘッドは、このインクの粘度の上昇により、ノズルに目詰まりが生じて記録処理の際にインクを吐出できない、又は吐出しても所定量のインク液滴を所定の飛翔速度で吐出できない事態が発生する。
例えば、特許文献1のインクジェット記録装置には、このような問題を解決する技術として、記録ヘッドからインク滴が吐出、又は飛翔しない程度にインクチャネル(インク室)の側壁を振動させて、ノズル内におけるインク粘度を上昇させない技術(以下、インク微振動処理と称する)が開示されている。このインクジェット記録装置は、記録媒体P(連続紙:切れ目のない長尺紙)の搬送経路中に、この記録媒体Pの幅方向に亘って設けられたラインヘッドと、記録媒体Pの搬送経路中におけるラインヘッドの前後にそれぞれ搬送ローラ対と、を設けている。そして、このインクジェット記録装置は、記録媒体Pの記録領域からはみ出た部分のノズルのインクメニスカスを、インクが飛翔しない範囲で振動させることによりノズル近傍のインク粘度の上昇を防止している。
特開2004-284283号公報
しかしながら、例えば記録媒体がカット紙で搬送速度が比較的速い画像記録装置においては、記録処理の前に記録媒体が当該記録媒体の搬送方向と直交する方向(記録媒体の幅方向)へ位置ずれが発生する場合がある。
このような記録媒体の位置ずれに対しては、例えば記録処理の前に記録媒体の両側端位置を検出する検出部を設け、この検出部による検出情報に基づいて記録位置をシフト補正(ノズルシフト)する方法が知られている。インクを吐出する予定であった記録ヘッドのノズルは、このシフト補正により、記録媒体の位置ずれ量に対応して他のノズルへノズルシフトされる。
従って、このように位置ずれが想定される記録媒体を扱う画像記録装置においては、インク微振動処理を行わせるノズルに対してもシフトさせる必要がある。このシフト補正は、記録媒体の両側端位置を検出する検出部の情報を常に反映させる必要があるため、インク微振動処理を行うノズルに対しても記録処理の前に高速でノズルシフトさせる必要が生じ煩雑な制御を行わなければならなくなる。
そこで本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の位置ずれ量を考慮したインク微振動処理を行う際のノズル選定のための高速処理を不要とし、高品位な記録処理を継続するためのインク微振動処理を記録処理前に的確に行うことが可能な画像記録装置、その装置によるインク微振動処理方法及びプログラムの提供を目的とする。
前述目的を達成するために、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、複数のノズルから形成されるノズル列の複数を記録媒体の搬送経路の上流側と下流側とに配設して成る記録ユニットを少なくとも1つ配設し、記録データに基づき複数のノズルからインクを吐出させて搬送中の記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置において、搬送中の記録媒体上に記録処理が行われる前の過程で上流側のノズル列と、下流側のノズル列との離間距離に対応する期間を少なくとも用い、全てのノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせるインク微振動処理制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様のひとつであるインク微振動処理方法は、複数のノズルから形成されるノズル列の複数を記録媒体の搬送経路の上流側と下流側とに配設して成る記録ユニットを少なくとも1つ配設し、記録データに基づき複数のノズルからインクを吐出させて搬送中の記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置によるインク微振動処理方法であって、通知される少なくとも1つのジョブ情報に基づいて、記録媒体の搬送を開始させ、搬送中の記録媒体上に記録処理が行われる前の過程で、予め記憶される上流側のノズル列と、下流側のノズル列との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて全てのノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせ、予め記憶される上流側のノズル列と、下流側のノズル列との各記録処理タイミングの前にインク微振動処理をそれぞれ停止させてから、各記録処理タイミングに基づいて先行する記録媒体上へそれぞれ記録処理を行なわせ、ジョブ情報に基づくジョブに後続の記録媒体に対する記録処理の指示がある場合に、インク微振動処理と、記録処理とを繰り返し行わせる、ことを特徴とする。
さらに、本発明のさらなる別の態様のひとつであるプログラムは、複数のノズルから形成されるノズル列の複数を記録媒体の搬送経路の上流側と下流側とに配設して成る記録ユニットを少なくとも1つ配設し、記録データに基づき複数のノズルからインクを吐出させて搬送中の記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置によるインク微振動処理のための制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、通知される少なくとも1つのジョブ情報に基づいて、給送部による記録媒体の搬送を開始させる処理と、媒体搬送部によって搬送中の記録媒体上へ記録処理が行われる前の過程で、予め記憶される上流側のノズル列と、下流側のノズル列との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて全てのノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせる処理と、予め記憶される上流側のノズル列と、下流側のノズル列との各記録処理タイミングの前にインク微振動処理をそれぞれ停止させてから、各記録処理タイミングに基づいて先行する記録媒体上へそれぞれ記録処理を行なわせる処理と、ジョブ情報に基づくジョブに後続の記録媒体に対する記録処理の指示がある場合に、インク微振動処理と、記録処理とを繰り返し行わせる処理と、を前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の位置ずれ量を考慮したインク微振動処理を行う際のノズル選定のための高速処理を不要とし、高品位な記録処理を継続するためのインク微振動処理を記録処理前に的確に行うことが可能な画像記録装置、その装置によるインク微振動処理方法及びプログラムを提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像記録装置の一実施形態を概念的なブロック構成で示している。図2は、本実施形態の画像記録装置における各構成要素の配置例を模式的に示している。なお、以下の説明では、記録媒体の搬送方向に直交する方向(主走査方向)をX方向と称し、記録媒体の搬送方向(副走査方向)をY方向と称する。
図1は、本発明に係る画像記録装置の一実施形態を概念的なブロック構成で示している。図2は、本実施形態の画像記録装置における各構成要素の配置例を模式的に示している。なお、以下の説明では、記録媒体の搬送方向に直交する方向(主走査方向)をX方向と称し、記録媒体の搬送方向(副走査方向)をY方向と称する。
画像記録装置1は、記録媒体21の搬送経路の最上流側に少なくとも1つ配設される給送部2と、この給送部2の搬送経路下流側に配設される媒体検出部5と、さらに搬送経路下流側に配設される媒体搬送部6と、この媒体搬送部6の上方に対向配置される画像記録部10と、本実施形態の画像記録装置1の全体を統括制御する制御部14と、を少なくとも備える。
給送部2は、給送機構3と、給送トレイ4とを備える。給送部2は、制御部14の指示により、給送トレイ4に複数枚を積載収納された記録媒体21を、給送機構3における例えばピックアップローラを駆動して1枚ずつ媒体搬送部6へ給送する。
媒体検出部5には、例えばラインセンサ(line sensor)、又はCCDセンサ(charge-coupled device sensor:電荷結合素子センサ)を用い、給送部2から給送される記録媒体21の先後端及び両側端位置を検出した位置情報を制御部14へ通知する。
媒体検出部5には、例えばラインセンサ(line sensor)、又はCCDセンサ(charge-coupled device sensor:電荷結合素子センサ)を用い、給送部2から給送される記録媒体21の先後端及び両側端位置を検出した位置情報を制御部14へ通知する。
媒体搬送部6は、例えば回転軸に搬送情報生成部9が接続される従動ローラ23と、回転軸に搬送駆動部8が接続される駆動ローラ22とに、搬送部材7における無端ベルトを架設して構成する。さらに、この無端ベルトの上面内側には、複数の孔を有するプラテン(不図示)と、このプラテンの下方に吸引ファン(不図示)とを備えた構成とする。搬送駆動部8は、制御部14の指示によって駆動される例えばモータにより構成する。搬送情報生成部9は、例えばロータリエンコーダにより構成する。
媒体搬送部6は、制御部14の指示により給送部2から受け渡された記録媒体21を前述した吸引ファンの駆動により無端ベルト上に吸着保持させつつ、搬送駆動部8が無端ベルトを回動させて搬送経路下流側へ搬送する。この時、搬送情報生成部9は、無端ベルトの移動量(記録媒体21が搬送される距離)に対応するパルス信号(ロータリエンコーダ出力信号)を生成して、制御部14へ通知する。
画像記録部10は、ノズル列13,13-1-1乃至13-n-mと、ノズル列13の各ノズルを駆動するノズル列駆動部12,12-1乃至12-nと、を有する記録ユニット11,11-1乃至11-nを少なくとも1つ備える。このノズル列13とは、インクを吐出するための複数のノズルが記録媒体21の幅方向に直線状に配置された形態の総称を意味する。
画像記録部10は、ノズル列13,13-1-1乃至13-n-mと、ノズル列13の各ノズルを駆動するノズル列駆動部12,12-1乃至12-nと、を有する記録ユニット11,11-1乃至11-nを少なくとも1つ備える。このノズル列13とは、インクを吐出するための複数のノズルが記録媒体21の幅方向に直線状に配置された形態の総称を意味する。
従って、このノズル列13は、インクを吐出するための複数のノズルを直線状に配置したノズル列、又はこのノズル列を有する記録ヘッドを包含する。
ノズル列13には、例えば複数のインク室内に貯えられたインクを、インク室毎に設けられた圧電部材(例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)圧電セラミックス)の変形による容積変化で吐出させる方式のものを用いて構成する。
ノズル列駆動部12は、ノズル列13における複数のノズルの全部、又は一部において、
制御部14に指示された駆動条件に基づき圧電部材(PZT)を駆動させて、当該ノズルに対するインク微振動処理、又は記録処理を行わせる。
ノズル列駆動部12は、ノズル列13における複数のノズルの全部、又は一部において、
制御部14に指示された駆動条件に基づき圧電部材(PZT)を駆動させて、当該ノズルに対するインク微振動処理、又は記録処理を行わせる。
画像記録装置1は、カラー対応の画像記録部10を備える場合、この記録ユニット11-1乃至11-nを、例えば記録媒体21の搬送経路順に、K(ブラック)記録ユニット11-1、C(シアン)記録ユニット11-2、M(マゼンタ)記録ユニット11-3及びY(イエロ)記録ユニット11-4で配設して構成する。
以上の説明で示された符号nは、2≦nの整数で、記録ユニット11及びノズル列駆動部12の個数にそれぞれ対応する。また、符号mは、2≦mの整数で、ノズル列13の個数にそれぞれ対応する。例えばノズル列13-1-1乃至13-n-mは、4色のインクに対応する各記録ユニット11-1乃至11-4がそれぞれ6個のノズル列で構成した場合、ノズル列13-1-1乃至13-4-24となる。
なお、記録ユニット11によるノズル列13-1-1乃至13-n-mの配置構成については、後述する。
なお、記録ユニット11によるノズル列13-1-1乃至13-n-mの配置構成については、後述する。
制御部14は、後述するインク微振動処理と、記録処理との制御を行わせるためのインク微振動処理制御部7と、例えば記録処理される記録データ等を記憶するプレーンメモリ15と、記憶部16と、を少なくとも備える。
制御部14は、例えば制御機能及び演算機能を有するMPU(Micro Processor unit:演算処理装置)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及びMPUが作業領域として使用するDRAM(Dynamic Random Access Memory )等からなる制御処理回路と、画像記録装置1の制御に関する各種設定等を記憶しておく不揮発性メモリと、を少なくとも有する。本実施形態の画像記録装置1の制御部14では、例えばプレーンメモリ15をDRAMにより構成し、記憶部16を例えばROMと不揮発性メモリとで構成する。
制御部14は、演算処理装置に実行される制御プログラムを例えば記憶部16におけるROMに記憶し、演算処理装置がこの制御プログラムを読み出し実行することでインク微振動処理制御部7として機能する。
プレーンメモリ15は、記録処理される1乃至kラインの記録データ(kは2≦kの整数)を記憶する。
プレーンメモリ15は、記録処理される1乃至kラインの記録データ(kは2≦kの整数)を記憶する。
記憶部16は、画像記録装置1の制御に関する各種設定情報のひとつとして、媒体検出部5の検出位置から記録ユニット11-1乃至11-nのノズル列13-1-1乃至13-n-mによる複数のノズル形成位置までの離間距離に対応する設定搬送量情報を、前述した媒体搬送部6の搬送情報生成部9におけるロータリエンコーダのパルス信号数の累積値に換算して予め記憶している。
この離間距離に対応する設定搬送量情報は、図2に示される記録ユニット11-1が、後述する図4に示される2つのノズル列13-1-1,13-1-2で構成された場合を例に説明すると、記録媒体21の先端部が媒体検出部5の検出位置からノズル列13-1-1による複数のノズル形成位置まで搬送された際に搬送情報生成部9におけるロータリエンコーダが生成するパルス信号数の累積値(α3)と、記録媒体21の先端部が媒体検出部5の検出位置からノズル列13-1-2による複数のノズル形成位置まで搬送された際にロータリエンコーダが生成するパルス信号数の累積値(α4)と、になる。
制御部14は、例えば搬送される記録媒体21の先端部を媒体検出部5が検出した当該検出情報をトリガとして搬送情報生成部9におけるロータリエンコーダが生成するパルス信号数の累積値(搬送量情報)が、制御部14の記憶部16に記憶されるノズル列13-1-1乃至13-n-mにおける複数のノズル形成位置に対応するパルス信号数の累積値(設定搬送量情報)と一致した際に、ノズル列駆動部12-1乃至12-nを制御して記録処理を行わせる。
また、記憶部16は、画像記録装置1の制御に関する各種設定情報のひとつとして、後述する図4に示された上流側ノズル列13-1-1に対するインク微振動処理開始タイミングとしてのパルス信号数の累積値(α2)を設定搬送量情報として予め記憶している。なお、下流側ノズル列13-1-2に対するインク微振動処理開始タイミングは、前述したパルス信号数の累積値(α3)となる。
また、記憶部16は、画像記録装置1の制御に関する各種設定情報のひとつとして、後述する図4に示された先行する記録媒体21-1と、後続の記録媒体21-2との離間距離(間隔)を確保するための給送機構3による給送タイミングを決定する間隔設定情報を予め記憶している。
この間隔設定情報は、例えば前述した給送機構3が先行する記録媒体21-1を給送した後、給送機構3が後続の記録媒体21-2の給送を開始するまでの遅延時間とするか、例えば給送機構3の給送と同時に前述した媒体搬送部6による無端ベルト回動を開始させ、給送機構3が先行する記録媒体21-1を給送した後に搬送情報生成部9におけるロータリエンコーダが生成するパルス信号数の累積値とする。
さらに、記憶部16は、画像記録装置1の制御に関する各種設定情報のひとつとして、記録ユニット11-1乃至11-nのノズル列13-1-1乃至13-n-mの全ノズルに対しインク微振動処理を行わせる際のノズル列駆動部12-1乃至12-nに対する設定値を予め記憶している。この設定値は、例えばノズル列13-1-1乃至13-n-mにおける複数のインク室内に貯えられたインクを、複数のインク室毎に設けられた圧電部材(PZT)を駆動させてインク微振動させた際に、当該ノズルよりインクが吐出されない駆動電力値である。
上位装置18は、本発明の画像記録装置1の外部機器として、例えばLAN等を介して接続される。この上位装置18は、本発明の画像記録装置1に記録処理を行わせるユーザのコンピュータに相当し、本発明の画像記録装置1に対して記録処理に関する情報としてジョブ情報を通知する。
このジョブ情報には、記録媒体21に対し記録処理を行うための記録データと、記録媒体21の向きを指定する縦/横指定情報と、記録処理する際の記録媒体21の枚数指定情報と、が含まれる。
インク微振動処理制御部17は、ジョブ情報の記録データに基づいて、前述した離間距離に対応する情報を用いて、制御部14にノズル列駆動部12-1乃至12-nを制御させて記録処理を行わせる。
インク微振動処理制御部17は、ジョブ情報の記録データに基づいて、前述した離間距離に対応する情報を用いて、制御部14にノズル列駆動部12-1乃至12-nを制御させて記録処理を行わせる。
また、インク微振動処理制御部17は、給送機構3による間隔設定情報と、前述した記憶部16に予め記憶されるインク微振動処理を行わせる期間(タイミング)とに基づいて、記録ユニット11-1乃至11-nのノズル列13-1-1乃至13-n-mによる全ノズルに対し、制御部14にノズル列駆動部12-1乃至12-nを制御させてインク微振動処理を行わせる。詳細は後述する。
次に、本実施形態の画像記録装置における記録ユニットの構成例他について説明する。
図3は、本実施形態の画像記録装置における記録ユニットの構成例と、この記録ユニットによって記録媒体上に記録処理される記録データとの関係を示している。
なお、図3による説明では、説明を簡略化するため、本実施形態の画像記録装置の画像記録部10が、例えばK(ブラック)のインクを吐出するための記録ユニット11-1のみを備える構成で示している。また、記録ユニット11-1は、記録媒体21の搬送経路の上流側P2と下流側P3とに、当該搬送経路の搬送方向から見て各ノズル列の端部を含む一部分が重複するようにノズル列13-1-1乃至13-1-6を互い違いに配設した構成を示している。さらに記録データRが、記録媒体21の搬送経路の上流側P2に配設されるノズル列13-1-1,13-1-3,及び13-1-5が記録処理を担う記録データR1,R5,及びR9と、記録媒体21の搬送経路の下流側P3に配設されるノズル列13-1-2,13-1-4,及び13-1-6が記録処理を担う記録データR3,R7,及びR11と、上流側ノズル列及び下流側ノズル列の重複領域に対応する記録データR2,R4,R6,R8,及びR10とに分配された状態を示している。
本実施形態の画像記録装置1の記録ユニット11-1による記録処理では、記録媒体21の搬送経路の上流側P2に配設されるノズル列13-1-1,13-1-3,及び13-1-5によって記録処理がなされた記録媒体21が、L1(β1)だけ記録媒体21の搬送経路下流側に移動した後に、下流側P3に配設されるノズル列13-1-2,13-1-4,及び13-1-6が記録処理を行うことで、記録データRの1ライン分の記録処理が完了する。従って、ノズル列13-1-1,13-1-3,及び13-1-5によって記録処理が開始された後のL1(β1)期間では、下流側P3に配設されるノズル列13-1-2,13-1-4,及び13-1-6が記録処理のためのインク吐出を行わないことになる。
本実施形態の画像記録装置1のインク微振動処理は、このL1(β1)に対応する期間を少なくとも用いて行う。詳細は後述する。
なお、図3に示される本実施形態の記録ユニット11(11-1)は、記録媒体21の搬送経路の上流側と下流側とにそれぞれ一列のノズル列を配設した構成を示しているが、本実施形態の記録ユニット11の構成はこれに限らず、例えば上流側と下流側とにそれぞれ配設されるノズル列を、主走査方向に各ノズル列のノズルピッチをずらして形成した複数のノズル列から成る当該ノズル列としても良いし、例えば上流側と下流側とにそれぞれ配設されるノズル列を、三列以上で配設する構成としても良い。
なお、図3に示される本実施形態の記録ユニット11(11-1)は、記録媒体21の搬送経路の上流側と下流側とにそれぞれ一列のノズル列を配設した構成を示しているが、本実施形態の記録ユニット11の構成はこれに限らず、例えば上流側と下流側とにそれぞれ配設されるノズル列を、主走査方向に各ノズル列のノズルピッチをずらして形成した複数のノズル列から成る当該ノズル列としても良いし、例えば上流側と下流側とにそれぞれ配設されるノズル列を、三列以上で配設する構成としても良い。
次に、本実施形態の画像記録装置のインク微振動処理と記録処理とについて説明する。
図4は、本実施形態の画像記録装置による先行の記録媒体と後続の記録媒体とが搬送される過程で行われるインク微振動処理の期間と、記録処理の期間とを模式的に示している。また、図5は、図4に示された期間に行われる動作処理を説明するためのタイミングチャートである。
図4は、本実施形態の画像記録装置による先行の記録媒体と後続の記録媒体とが搬送される過程で行われるインク微振動処理の期間と、記録処理の期間とを模式的に示している。また、図5は、図4に示された期間に行われる動作処理を説明するためのタイミングチャートである。
なお、図4では、本実施形態の画像記録装置1の構成として、記録ユニット11-1が記録媒体の幅以上の長さに亘って複数のノズルを形成したノズル列13-1-1のみで示されているが、本発明に係る画像記録装置1は、これに限らず、カラー対応の場合に例えば前述した記録ユニット11-1乃至11-4を備える構成としても良い。
次に図4に示される各符号の意味について説明する。
<図4の符号>
記録データ24を記録媒体21へ記録処理する際の記録データ24の分割位置:23
ノズル列13-1-1によって記録媒体21へ記録処理される記録データ:24-1
ノズル列13-1-2によって記録媒体21への記録処理される記録データ:24-2
搬送時における記録媒体21-1(先行)と、記録媒体21-2(後続)との間隔
(期間):Y1(α1)
ノズル列13-1-1とノズル列13-1-2との離間距離(期間):L1(β1)
媒体検出部5の検出位置:P0
ノズル列13-1-1のノズル形成位置:P2
ノズル列13-1-2のノズル形成位置:P3
ノズル列13-1-1のノズル形成位置P2よりL1(β1)だけ搬送経路上流の位置
:P1
ノズル列13-1-1のノズルとノズル列13-1-2のノズルとが搬送経路の搬送方向
より見て重なる重複領域:OL1
以下、本実施形態のインク微振動処理と記録処理との説明では、図4に示されるように、記録媒体21-1(先行)と、記録媒体21-2(後続)とが給送された後とし、記録媒体21-1(先行)に対して記録媒体21-2(後続)が「Y1(α1)」の間隔(期間)が確保されて搬送されている場合を想定する。
<図4の符号>
記録データ24を記録媒体21へ記録処理する際の記録データ24の分割位置:23
ノズル列13-1-1によって記録媒体21へ記録処理される記録データ:24-1
ノズル列13-1-2によって記録媒体21への記録処理される記録データ:24-2
搬送時における記録媒体21-1(先行)と、記録媒体21-2(後続)との間隔
(期間):Y1(α1)
ノズル列13-1-1とノズル列13-1-2との離間距離(期間):L1(β1)
媒体検出部5の検出位置:P0
ノズル列13-1-1のノズル形成位置:P2
ノズル列13-1-2のノズル形成位置:P3
ノズル列13-1-1のノズル形成位置P2よりL1(β1)だけ搬送経路上流の位置
:P1
ノズル列13-1-1のノズルとノズル列13-1-2のノズルとが搬送経路の搬送方向
より見て重なる重複領域:OL1
以下、本実施形態のインク微振動処理と記録処理との説明では、図4に示されるように、記録媒体21-1(先行)と、記録媒体21-2(後続)とが給送された後とし、記録媒体21-1(先行)に対して記録媒体21-2(後続)が「Y1(α1)」の間隔(期間)が確保されて搬送されている場合を想定する。
インク微振動処理制御部17は、搬送中の記録媒体21-1(先行)の先端が媒体検出部5の検出位置P0で検出され当該検出情報が制御部14に通知されると、制御部14に搬送情報生成部9におけるロータリエンコーダが生成するパルス信号の累積を開始させる。
次にインク微振動処理制御部17は、搬送中の記録媒体21-1(先行)の先端が位置P1に到達した時点から、ノズル列13-1-1の全ノズルに対して(β1)の期間だけインク微振動処理を行わせるべく制御部14に指示する。
次にインク微振動処理制御部17は、搬送中の記録媒体21-1(先行)の先端が位置P2に到達した時点から、ノズル列13-1-1のインク微振動処理を中止させてノズル列13-1-1の記録処理を行わせるように制御部14に指示する。
また、インク微振動処理制御部17は、一方で搬送中の記録媒体21-1(先行)の先端が位置P2に到達した時点から、ノズル列13-1-1のインク微振動処理を停止してから記録処理を開始させると共に、ノズル列13-1-2の全ノズルに対して(β1)の期間だけインク微振動処理を行わせるべく制御部14に指示する。
また、インク微振動処理制御部17は、一方で搬送中の記録媒体21-1(先行)の先端が位置P2に到達した時点から、ノズル列13-1-1のインク微振動処理を停止してから記録処理を開始させると共に、ノズル列13-1-2の全ノズルに対して(β1)の期間だけインク微振動処理を行わせるべく制御部14に指示する。
制御部14は、インク微振動処理を実行させる際、前述したノズル列駆動部12-1に対してノズルからインクが吐出されない程度にインク室内のインクが振動する電力を印加するように指示する。
前述したプレーンメモリ15は、記録処理される1乃至kラインの記録データ(kは2≦kの整数)を1ライン毎に、例えば図4に示される記録データ分割位置25を境界として、ノズル列13-1-1が記録処理を担う記録データ24-1と、ノズル列13-1-2が記録処理を担う記録データ24-2とに分配して記憶する。
前述したプレーンメモリ15は、記録処理される1乃至kラインの記録データ(kは2≦kの整数)を1ライン毎に、例えば図4に示される記録データ分割位置25を境界として、ノズル列13-1-1が記録処理を担う記録データ24-1と、ノズル列13-1-2が記録処理を担う記録データ24-2とに分配して記憶する。
インク微振動処理制御部17は、プレーンメモリ15に分配して記憶された1ライン記録データの一部分を、搬送情報生成部9におけるロータリエンコーダのパルス信号に同期して読み出しさせ、ノズル列13-1-1が記録データ24-1の1ライン記録データの一部分を記録処理した後、さらに(β1)の期間だけパルス信号が累積された後に、記録データ24-2の1ライン記録データの一部分の記録処理を行うべく制御部14に指示する。
インク微振動処理制御部17は、重複領域OL1に対応する各ノズルにおいて、記録データ24-1の1ライン記録データの一部分と、記録データ24-2の1ライン記録データの一部分とに基づくノズル毎の画素データを、ノズル列13-1-1とノズル列13-1-2とに例えば半分ずつ分配するつなぎ補正等の処理を行わせるべく制御部14に指示する。
インク微振動処理制御部17は、プレーンメモリ15に分配して記憶された2ライン乃至kラインの記録データに対しても、同様の手順で記録処理を行わせるべく制御部14に指示する。
制御部14は、これらインク微振動処理と記録処理とを行わせる際、前述した記憶部16から、図4の符号によって示された各設定値や、インク微振動処理のための電力値を読み出して実行する。
本実施形態の画像記録装置1では、媒体検出部5の検出位置P0からノズル列13-1-1までの離間距離(期間)と、ノズル列13-1-1とノズル列13-1-2との離間距離(期間)と、の関係がY3(α3)≧L1(β1)となるようにノズル列13-1-1及びノズル列13-1-2を配設している。また、本実施形態の画像記録装置1では、搬送時における記録媒体21-1(先行)と、記録媒体21-2(後続)との間隔(期間)と、ノズル列13-1-1とノズル列13-1-2との離間距離(期間)と、の関係がY1(α1)≧L1(β1)となり、記録媒体21-1(先行)と、記録媒体21-2(後続)との間隔が確保されるように設定する。
これにより、本実施形態の画像記録装置1では、図5に示されるように、インク微振動処理の期間を、L1(β1)より動作処理される期間が長いY1(α1)に設定することもできる。
次に、本実施形態の画像記録装置によるインク微振動処理と記録処理とを行わせるインク微振動処理方法及びプログラムについて説明する。
図6は、本発明に係るインク微振動処理方法及びプログラムの動作処理を説明するためのフローチャートである。
図6は、本発明に係るインク微振動処理方法及びプログラムの動作処理を説明するためのフローチャートである。
このフローチャートによる動作処理は、制御部14の演算処理装置が記憶部16に記憶された制御プログラムを読み出し実行することで、インク微振動処理制御部17として機能する。
なお、このフローチャートは、通知されたジョブ情報が複数の記録媒体21に対する記録処理を指定した場合の動作処理で示すと、先行する記録媒体21に対するインク微振動処理又は記録処理と、後続する記録媒体21に対する給送処理を含むインク微振動処理又は記録処理とが並行処理となり説明が煩雑となるので、通知されたジョブ情報が1枚の記録媒体21の動作処理を指定した場合で示している。また、本フローチャートを実施する画像記録装置1の記録ユニット11は、前述した図4に示される構成とする。
インク微振動処理制御部17は、同図において処理が開始(START)されると、まずステップS1において、ジョブ情報の通知を受信したか、否かを判定する。
インク微振動処理制御部17は、ジョブ情報の通知を受信したと判定した場合(ステップS1,YES)、ステップS2へ処理を移して記録媒体21の給送及び搬送を開始させる。また、インク微振動処理制御部17は、ジョブ情報の通知を受信していないと判定した場合(ステップS1,NO)、ステップS1で待機する。
インク微振動処理制御部17は、ジョブ情報の通知を受信したと判定した場合(ステップS1,YES)、ステップS2へ処理を移して記録媒体21の給送及び搬送を開始させる。また、インク微振動処理制御部17は、ジョブ情報の通知を受信していないと判定した場合(ステップS1,NO)、ステップS1で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS3において、上流側ノズル列13のインク微振動処理の開始タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、上流側ノズル列13のインク微振動処理の開始タイミングと判定した場合(ステップS3,YES)、ステップS4へ処理を移して上流側ノズル列13によるインク微振動処理を開始させる。また、インク微振動処理制御部17は、上流側ノズル列13によるインク微振動処理の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS3,NO)、ステップS3で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS5において、上流側ノズル列13のインク微振動処理の停止タイミングか、否かを判定する。
インク微振動処理制御部17は、インク微振動処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS5,YES)、ステップS6へ処理を移してインク微振動処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、インク微振動処理の停止タイミングではないと判定した場合(ステップS5,NO)、ステップS5で待機する。
インク微振動処理制御部17は、インク微振動処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS5,YES)、ステップS6へ処理を移してインク微振動処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、インク微振動処理の停止タイミングではないと判定した場合(ステップS5,NO)、ステップS5で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS7において、上流側ノズル列13の記録処理の開始タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の開始タイミングと判定した場合(ステップS7,YES)、ステップS8へ処理を移して上流側ノズル列13の記録処理を開始させると共に、下流側ノズル列13のインク微振動処理を開始させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS7,NO)、ステップS7で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS9において、下流側ノズル列13のインク微振動処理の停止タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、インク微振動処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS9,YES)、ステップS10へ処理を移して下流側ノズル列13のインク微振動処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングではないと判定した場合(ステップS9,NO)、ステップS9で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS11において、下流側ノズル列13の
記録処理の開始タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の開始タイミングと判定した場合(ステップS11,YES)、ステップS12へ処理を移し下流側ノズル列13の記録処理を開始させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の開始タイミングではないといと判定した場合(ステップS11,NO)、ステップS11で待機する。
記録処理の開始タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の開始タイミングと判定した場合(ステップS11,YES)、ステップS12へ処理を移し下流側ノズル列13の記録処理を開始させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の開始タイミングではないといと判定した場合(ステップS11,NO)、ステップS11で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS13において、上流側ノズル列13の
記録処理の停止タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS13,YES)、ステップS14へ処理を移し上流側ノズル列13の記録処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングではないといと判定した場合(ステップS13,NO)、ステップS13で待機する。
記録処理の停止タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS13,YES)、ステップS14へ処理を移し上流側ノズル列13の記録処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングではないといと判定した場合(ステップS13,NO)、ステップS13で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS15において、下流側ノズル列13の
記録処理の停止タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS15,YES)、ステップS16へ処理を移し下流側ノズル列13の記録処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングではないといと判定した場合(ステップS15,NO)、ステップS15で待機する。
記録処理の停止タイミングか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングと判定した場合(ステップS15,YES)、ステップS16へ処理を移し下流側ノズル列13の記録処理を停止させる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理の停止タイミングではないといと判定した場合(ステップS15,NO)、ステップS15で待機する。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS17において、記録処理する後続の記録媒体の有無を判定する。インク微振動処理制御部17は、記録処理する後続の記録媒体が有ると判定した場合(ステップS17,YES)、ステップS3へ処理を移し以降の処理を行わせる。また、インク微振動処理制御部17は、記録処理する後続の記録媒体が無いと判定した場合(ステップS17,NO)、ステップS18へ処理を移す。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS18において、新規ジョブ情報の通知を受信したか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、新規ジョブ情報の通知を受信したと判定した場合(ステップS18,YES)、ステップS2へ処理を移して、前述した所定の給送タイミングに基づいて記録媒体21の給送を開始させる。
次にインク微振動処理制御部17は、ステップS13において、新規ジョブ情報の通知を受信したか、否かを判定する。インク微振動処理制御部17は、新規ジョブ情報の通知を受信したと判定した場合(ステップS12,YES)、ステップS2へ処理を移して、記録媒体21の給送及び搬送を開始させる。
また、インク微振動処理制御部17は、新規ジョブ情報の通知を受信していないと判定した場合(ステップS18,NO)、本動作処理を終了(END)する。
また、インク微振動処理制御部17は、新規ジョブ情報の通知を受信していないと判定した場合(ステップS18,NO)、本動作処理を終了(END)する。
以上説明したように、本実施形態の画像記録装置によれば、搬送中の記録媒体21上に記録処理が行われる前の過程で、記録媒体21の搬送経路の上流側に配設されたノズル列13と、下流側に配設されたノズル列13との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて、全てのノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行わせるので、インク粘度の上昇を常に回避して高品位な記録処理を継続して行うことができる。
また、本実施形態の画像記録装置によれば、記録ユニット11-1乃至11-nのノズル列13-1-1乃至13-n-mによる全ノズルに対してインク微振動処理を行わせるので、例えば媒体検出部5による記録媒体21の両側端位置の検出情報に基づいて、記録処理の前に高速でノズルシフトさせる等の煩雑な制御を不要とすることができる。
1…画像記録装置、2…給送部、3…給送機構、4…給送トレイ、5…媒体検出部、6…媒体搬送部、7…搬送部材、8…搬送駆動部、9…搬送情報生成部、10…画像記録部、11,11-1乃至11-n…記録ユニット、12,12-1乃至12-n…ノズル列駆動部、13,13-1-1乃至13-n-m…ノズル列、14…制御部、15…プレーンメモリ、16…記憶部、17…インク微振動処理制御部、18…上位装置、21,21-1,21-2…記録媒体、22…駆動ローラ、23…従動ローラ、24,24-1,24-2…記録データ、25…記録データ分割位置、26…給送開始位置。
Claims (19)
- 複数のノズルから形成されるノズル列の複数を記録媒体の搬送経路の上流側と下流側とに配設して成る記録ユニットを少なくとも1つ配設し、記録データに基づき前記複数のノズルからインクを吐出させて搬送中の前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置において、
前記搬送中の前記記録媒体上に前記記録処理が行われる前の過程で前記上流側の前記ノズル列と、前記下流側の前記ノズル列との離間距離に対応する期間を少なくとも用い、全ての前記ノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせるインク微振動処理制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする画像記録装置。 - 前記記録ユニットは、前記ノズル列の複数を前記記録媒体の前記搬送経路の前記上流側と前記下流側とに互い違いに、且つ隣接する前記ノズル列の互いの端部を含む一部分が前記搬送経路の搬送方向より見て所定の重なりを有して配設する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記記録ユニットは、前記記録媒体の幅以上の長さに前記複数のノズルが亘るように、前記ノズル列の複数を配設する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装置。
- 制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記インク微振動処理と、前記記録処理との制御を司る制御プログラムを当該制御部が少なくとも有する記憶部に予め記憶しており、
前記制御部の演算処理装置が前記制御プログラムを前記記憶部より読み出し実行することで、前記インク微振動処理制御部として機能する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。 - 前記搬送経路の最上流側には、積載した前記記録媒体を1枚ずつ前記搬送経路の下流側へ給送する給送部をさらに備え、
前記制御部は、前記インク微振動処理制御部の指示に基づき前記給送部から先行して前記給送された前記記録媒体と、前記給送部から後続して前記給送された前記記録媒体との間隔を前記離間距離以上の間隔に設定して前記給送する、ことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。 - 前記給送を前記離間距離以上の間隔に保って行わせるための間隔設定情報は、前記記憶部に予め記憶される、ことを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
- 前記記録ユニットの下方に対向して配設され、前記記録媒体を載置して搬送した際の搬送量を生成するための搬送情報生成部を有する媒体搬送部と、前記媒体搬送部に対し前記搬送経路の上流側に配設される媒体検出部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記記録媒体の搬送方向の端部を前記搬送中に前記媒体検出部が検出した後に前記搬送情報生成部が生成した搬送量情報を、前記インク微振動処理制御部が判定した結果に基づいて前記インク微振動処理を行わせる、ことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。 - 前記インク微振動処理制御部は、前記搬送された前記記録媒体の前記搬送量情報と、前記記憶部に予め記憶された前記インク微振動処理の開始タイミングに対応する設定搬送量情報とが一致したと判定した場合に前記インク微振動処理を開始させ、前記インク微振動処理の開始後に前記搬送量情報と、前記記憶部に予め記憶された前記インク微振動処理の停止タイミングに対応する設定搬送量情報とが一致したと判定した場合に前記インク微振動処理を停止させる、ことを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
- 前記制御部は、前記インク微振動処理制御部に基づく前記上流側のノズル列に対する前記インク微振動処理を、前記搬送中の前記記録媒体が前記上流側のノズル列から少なくとも前記離間距離だけ手前に到達した時点から開始させて前記上流側のノズル列による前記記録処理が行われる前までの期間で行わせ、前記下流側のノズル列に対する前記インク微振動処理を、前記上流側のノズル列による前記記録処理の開始時点から前記下流側のノズル列による記録処理が行われる前までの期間で行わせる、ことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
- 前記間隔設定情報をα1とし、
前記離間距離情報をβ1とすると、
前記インク微振動処理制御部は、前記インク微振動処理を行わせる期間を、前記β1の期間を含むβ1≦α1の範囲で設定する、ことを特徴とする請求項6に記載の画像記録装置。 - 前記制御部には、外部機器としての上位装置が接続され、
前記上位装置からは、前記記録媒体上に前記記録処理を行う際に用いられるジョブ情報を受信する、ことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。 - 複数のノズルから形成されるノズル列の複数を記録媒体の搬送経路の上流側と下流側とに配設して成る記録ユニットを少なくとも1つ配設し、記録データに基づき前記複数のノズルからインクを吐出させて搬送中の前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置によるインク微振動処理方法であって、
通知される少なくとも1つのジョブ情報に基づいて、前記記録媒体の搬送を開始させ、
前記搬送中の前記記録媒体上に前記記録処理が行われる前の過程で、予め記憶される前記上流側の前記ノズル列と、前記下流側の前記ノズル列との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて全ての前記ノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせ、
予め記憶される前記上流側の前記ノズル列と、前記下流側の前記ノズル列との各記録処理タイミングの前に前記インク微振動処理をそれぞれ停止させてから、前記各記録処理タイミングに基づいて先行する前記記録媒体上へそれぞれ前記記録処理を行なわせ、
前記ジョブ情報に基づくジョブに後続の前記記録媒体に対する前記記録処理の指示がある場合に、前記インク微振動処理と、前記記録処理とを繰り返し行わせる、ことを特徴とするインク微振動処理方法。 - 前記搬送経路の最上流側に配設される給送部から先行して給送された前記記録媒体と、前記給送部から後続して前記給送された前記記録媒体との間隔を前記離間距離以上の間隔に設定して給送させる、ことを特徴とする請求項12に記載のインク微振動処理方法。
- 前記搬送された前記記録媒体の搬送量情報と、予め記憶された前記インク微振動処理の開始タイミングに対応する設定搬送量情報とが一致したと判定した場合に前記インク微振動処理を開始させ、前記インク微振動処理の開始後に前記搬送量情報と、予め記憶された前記インク微振動処理の停止タイミングに対応する設定搬送量情報とが一致したと判定した場合に前記インク微振動処理を停止させる、ことを特徴とする請求項12に記載のインク微振動処理方法。
- 前記上流側のノズル列に対する前記インク微振動処理を、前記搬送中の前記記録媒体が前記上流側のノズル列から少なくとも前記離間距離だけ手前に到達した時点から開始させ前記上流側のノズル列による前記記録処理が行われる前までの期間で行わせ、前記下流側のノズル列に対する前記インク微振動処理を、前記上流側のノズル列による前記記録処理の開始時点から前記下流側のノズル列による記録処理が行われる前までの期間で行わせる、ことを特徴とする請求項12に記載のインク微振動処理方法。
- 複数のノズルから形成されるノズル列の複数を記録媒体の搬送経路の上流側と下流側とに配設して成る記録ユニットを少なくとも1つ配設し、記録データに基づき前記複数のノズルからインクを吐出させて搬送中の前記記録媒体上に記録処理を行う画像記録装置によるインク微振動処理のための制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、
通知される少なくとも1つのジョブ情報に基づいて、給送部による前記記録媒体の搬送を開始させる処理と、
媒体搬送部によって前記搬送中の前記記録媒体上へ前記記録処理が行われる前の過程で、予め記憶される前記上流側の前記ノズル列と、前記下流側の前記ノズル列との離間距離に対応する期間を少なくとも用いて全ての前記ノズルのインク室内に貯えられたインクに対してインク微振動処理を行なわせる処理と、
予め記憶される前記上流側の前記ノズル列と、前記下流側の前記ノズル列との各記録処理タイミングの前に前記インク微振動処理をそれぞれ停止させてから、前記各記録処理タイミングに基づいて先行する前記記録媒体上へそれぞれ前記記録処理を行なわせる処理と、
前記ジョブ情報に基づくジョブに後続の前記記録媒体に対する前記記録処理の指示がある場合に、前記インク微振動処理と、前記記録処理とを繰り返し行わせる処理と、
を前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とするプログラム。 - 前記搬送経路の最上流側に配設される給送部から先行して給送された前記記録媒体と、前記給送部から後続して前記給送された前記記録媒体との間隔を前記離間距離以上の間隔に設定させるように前記演算処理装置に前記給送部を制御させる、ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
- 前記搬送された前記記録媒体の搬送量情報と、予め記憶された前記インク微振動処理の開始タイミングに対応する設定搬送量情報とが一致したと判定した場合に前記インク微振動処理を開始させる処理と、前記インク微振動処理の開始後に前記搬送量情報と、予め記憶された前記インク微振動処理の停止タイミングに対応する設定搬送量情報とが一致したと判定した場合に前記インク微振動処理を停止させる処理とを、前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
- 前記上流側のノズル列に対する前記インク微振動処理を、前記搬送中の前記記録媒体が前記上流側のノズル列から少なくとも前記離間距離だけ手前に到達した時点から開始させ前記上流側のノズル列による前記記録処理が行われる前までの期間で行わせる処理と、前記下流側のノズル列に対する前記インク微振動処理を、前記上流側のノズル列による前記記録処理の開始時点から前記下流側のノズル列による記録処理が行われる前までの期間で行わせる処理と、を前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
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Date | Code | Title | Description |
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