JP2009179015A - 画像記録装置、画像記録装置の制御方法、及びそのプログラム - Google Patents

画像記録装置、画像記録装置の制御方法、及びそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】少ない消費電力で吐出不良の発生を防止することが可能な画像記録装置、画像記録装置の制御方法、及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】記録ユニット10は、記録媒体8を搬送する記録媒体搬送部4と、複数のノズルによって形成された各ノズル列11を記録媒体8の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る。画像記録装置1は、記録媒体搬送部4が記録媒体8を搬送する過程で記録媒体8上へ各ノズル列11の複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う。インク攪拌処理制御部18は、各ノズル列11のノズル内のインク室に貯えられているインクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列11の放置時間に基づき、ノズル列11毎に個別に決定すると共に、当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理をノズル列11に対し個別に実行させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像記録技術に関し、特に記録媒体に対しインクを吐出して記録処理を行う画像記録装置において、インクの増粘を防止又は回復する技術に関する。
従来、紙等の記録媒体に対して記録処理(記録データを記録)する画像記録装置としては、例えばインクジェット方式のフルライン型画像記録装置が知られている。
このフルライン型画像記録装置では、記録媒体が搬送される搬送方向(副走査方向)に対して直交する方向(主走査方向)に記録媒体の幅以上の長さに亘って形成された、インクの液滴を吐出する複数のノズルからなるノズル列(記録ヘッド)が、インク色毎に配設されている。これらインク色毎のノズル列は、副走査方向に所定の間隔に離間し、且つ記録媒体に対しノズルが対向するように、配設されている。
このような画像記録装置では、記録媒体とノズル列を有するラインヘッドとをノズルの配列方向と略直交する方向に相対的に移動させるだけで、記録媒体の全面に記録処理を行うことができる。従って、このような画像記録装置では、迅速に、且つキャリッジの移動や記録媒体の間欠的な搬送等を行わない簡易な動作で、記録処理を行うことができる。しかし、その一方、ラインヘッドには、短尺な記録ヘッドに比べ、コストが高い、歩留りが悪い、信頼性が低い等の課題がある。
これらの課題を解決する画像記録装置としては、一方向に配列された短尺ノズル列をノズル配列方向に複数配列して吐出ノズルが形成されているラインヘッドを備えているものがある。このようなラインヘッドは、コスト、歩留り、信頼性等の短尺ノズル列の利点を生かしつつ、ラインヘッドの利点をも併せ持っている。
ところで、このような画像記録装置では、インクが吐出されない状態が長時間続くと、ノズルの近傍において、インクの溶媒である水分等が蒸発することにより、ノズル近傍のインクの粘度が上昇(増粘)する場合がある。このようなノズル近傍におけるインクの増粘は、ノズルに目詰まりを生じさせるため、記録処理の際にインクが吐出されない、あるいは適正なインク滴が吐出されない等の不具合を発生させる。
このような不具合を解決する技術としては、例えばインクを吐出しない状態が長時間続いたノズルから専用のインク受滴容器へ向けてインクを吐出させることで、粘度が上昇したインクを排除して、インク詰まりしたノズルを回復させる技術が知られている。
また、このような不具合を解決する別の技術としては、ノズルに対し当接させた吸引口が、粘度の高くなったインクを吸い出す等の回復処理を定期的に行う技術が知られている。
しかしながら、このようなノズルの回復技術では、回復処理を行っている期間において記録処理を行うことができないため、画像記録装置での記録処理における稼動率(スループット)の低下を招くことになる。
従って、画像記録装置では、このような回復処理の実施回数又は実施時間を極力減らすことが求められている。
例えば特許文献1には、回復処理の実施の回数又は時間を減らす技術に関し、インクが吐出されない程度にノズル内のインク室を微振動させてインクを攪拌させることで、ノズル近傍のインクの増粘を防止し、若しくは増粘したインクを回復させるインクジェット式記録装置が開示されている。
この特許文献1のインクジェット式記録装置では、記録媒体の搬送位置を検出する搬送位置検出手段を備えている。駆動制御部は、この搬送位置で記録ヘッドに実施させる動作種別が示されたヘッド動作位置データに基づき、複数の圧力付与手段の駆動を、搬送位置毎に制御する。ここで、動作種別が記録動作である場合には、駆動制御部がインク滴を吐出させるノズルを指定する印字データに基づき、搬送位置のうちノズルからインク滴を吐出させる記録位置毎に、圧力付与手段を記録動作に適した駆動に制御する。一方、動作種別が記録動作以外である場合には、駆動制御部が全ての圧力付与手段を一律に、当該動作種別に応じた態様で制御する。
従って、特許文献1のインクジェット式記録装置によれば、動作種別が記録動作以外であるときに、圧力付与手段を微小駆動させることで、吐出不良の発生を効果的に防止することが可能となる。
特開2006−192581号公報
短尺ノズル列を複数配列して形成されている、前述したラインヘッドを備えた画像記録装置では、記録媒体の幅以上の長さに亘る多数の短尺ノズル列からインクを吐出させるため、消費電力の増大や短尺ノズル列の温度上昇が課題のひとつとなっている。しかも、記録処理の更なるスループット向上は、装置ユーザから常に求められており、従ってインク吐出周波数(記録処理中の単位時間当たりのインク吐出回数)は常に上昇する傾向にある。このような、消費電力の増大、ノズル列の温度上昇、及びインク吐出周波数の上昇は、いずれも、電源の大容量化やそれによるコストアップという問題を招くこととなる。
短尺ノズル列を複数配列して形成されているラインヘッドでは、短尺ノズル列毎にインク増粘の程度は一般的には異なっている。しかし、特許文献1に開示されている技術によれば、動作種別が記録動作以外である場合には、圧力付与手段を一律に微小駆動させるように制御する。このため、本来は微小駆動の必要がない圧力付与手段まで微小駆動させることで、吐出不良発生防止のための消費電力を不必要に増大させ、短尺ノズル列に不必要な温度上昇を生じさせてしまう。
そこで本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、少ない消費電力で吐出不良の発生を防止することが可能な画像記録装置、画像記録装置の制御方法、及びそのプログラムの提供を目的とする。
前述した目的を達成するために、本発明の態様のひとつである画像記録装置は、記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、複数のノズルによって形成されたノズル列を記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る少なくとも1つの記録ユニットとを有し、記録媒体搬送部が記録媒体を搬送する過程で当該記録媒体上へ複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う画像記録装置において、ノズル内のインク室に貯えられているインクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列の放置時間に基づき、記録ユニットに配設されている複数のノズル列毎に個別に決定すると共に、当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を当該複数のノズル列に対し個別に実行させるインク攪拌処理制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする。
また、本発明の別の態様のひとつである画像記録装置の制御方法では、記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、複数のノズルによって形成されたノズル列を記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る少なくとも1つの記録ユニットとを有し、記録媒体搬送部が記録媒体を搬送する過程で当該記録媒体上へ複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う画像記録装置の制御方法であって、ノズル内のインク室に貯えられているインクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列の放置時間に基づき、記録ユニットに配設されている複数のノズル列毎に個別に決定することと、当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を当該複数のノズル列に対し個別に実行させることと、を含む、ことを特徴とする。
また、本発明の更なる別の態様のひとつであるプログラムは、記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、複数のノズルによって形成されたノズル列を記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る少なくとも1つの記録ユニットとを有し、記録媒体搬送部が記録媒体を搬送する過程で当該記録媒体上へ複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う画像記録装置の制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、ノズル内のインク室に貯えられているインクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列の放置時間に基づき、記録ユニットに配設されている複数のノズル列毎に個別に決定する処理と、当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を当該複数のノズル列に対し個別に実行させる処理と、を演算処理装置に行わせる、ことを特徴とする。
本発明によれば、少ない消費電力で吐出不良の発生を防止することが可能な画像記録装置、画像記録装置の制御方法、及びそのプログラムを提供できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わる画像記録装置の構成例を模式的に示している。
なお、以下の説明においては、記録媒体の搬送方向に対して直交する方向(主走査方向)をX方向又は記録媒体の幅方向と称し、記録媒体の搬送方向(副走査方向)をY方向と称し、更に、XY平面に直交する方向をZ方向と称する。
画像記録装置1は、図1に示されるように、給送部2と、画像記録部3と、記録媒体搬送部4と、制御部5と、を少なくとも備えて構成される。
給送部2は、収納カセット6と、ピックアップローラ7とを備えている。収納カセット6は、記録媒体8を複数枚載置収容する。ピックアップローラ7は、収納カセット6に載置収容されている記録媒体8の最上部の1枚に、常に当接している。
制御部5が駆動指示を出力して例えばモータ(不図示)を駆動させると、ピックアップローラ7が、収納カセット6に載置収容されている記録媒体8の最上部の1枚を取り出して搬送経路下流側へ給送する。この搬送経路における給送部2の下流側には媒体検出部9が配設されており、媒体検出部9の更に下流側には記録媒体搬送部4が配設されている。また、記録媒体搬送部4の上方には、画像記録部3が対向して配設されている。
媒体検出部9は例えば反射型光センサを備えて構成されている。媒体検出部9は、当該媒体検出部9の下方を給送されてくる記録媒体8のY方向における例えば先端部を検出して、その検出情報を制御部5へ通知する。
画像記録部3は、例えば複数の記録ユニット10(10−1乃至10−n)を垂下させて配設して構成されている。
記録ユニット10は、例えば記録処理のためのインクを吐出する複数のノズルによって形成された複数のノズル列11(11−1−1乃至11−n−m)と、制御部5の駆動指示により、各ノズル列11の複数のノズルをそれぞれ駆動するノズル列駆動部12(12−1−1乃至12−n−m)と、を備えて構成されている。
各記録ユニット10を構成している短尺のノズル列11は、吐出するインクの色毎にラインヘッドをそれぞれ構成している。ここで、記録ユニット10及びノズル列11に付した枝符号nは、インクの色数を示しており、2≦nの整数である。
また、各記録ユニット10は、例えば記録媒体8の最大幅以上の長さに亘ってノズル列11が配列されるように、短尺であるノズル列11をX方向に複数(図1では6個)配設してラインヘッドを構成している。ここで、ノズル列11に付した枝符号mは、画像記録部3に備えられているノズル列11の総数を示しており、2≦mの整数である。ノズル列駆動部12は、各々対応するノズル列11を駆動する。
ノズル列11は、例えば各ノズル内のインク室に貯えられたインクを、インク室毎に設けられた圧電部材(例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの圧電セラミックス)の変形によるインク室の容積変化で吐出させる方式のものを用いて構成されている。
記録媒体搬送部4は、記録媒体8を搬送するものであり、画像記録部3に対向した下方において、例えば搬送部材における無端ベルト13を、駆動ローラ14と従動ローラ15とに架設して構成されている。ここで、駆動ローラ14は、例えば当該駆動ローラ14の回動軸に、搬送駆動部16における例えばモータを連結して構成されている。また、従動ローラ15は、例えば当該従動ローラ15の回動軸に、搬送情報生成部17である例えばロータリエンコーダを連結して構成されている。
搬送情報生成部17におけるロータリエンコーダは、無端ベルト13に載置された記録媒体8の搬送距離(移動量)に対応するパルス信号を生成して制御部5へ通知する。また、制御部5が駆動指示を出力して搬送駆動部16におけるモータを駆動させると、このモータが駆動ローラ14を回動させる。これにより、無端ベルト13が、駆動ローラ14と従動ローラ15とにより回動させられる。
駆動ローラ14と従動ローラ15とに架設された無端ベルト13の内側(無端ベルト13上部の直下)には、例えば吸引部である吸引ファン(不図示)が配設されている。媒体検出部9の下方を通過して給送されてくる記録媒体8は、無端ベルト13上に載置され、制御部5の駆動指示によって駆動された吸引ファンの作用により無端ベルト13上に吸着されて、搬送経路下流側へ搬送される。
無端ベルト13が記録媒体8を載置する載置面は、各記録ユニット10のノズル列11に対向するように配設されている。
画像記録部3は、記録媒体搬送部4の無端ベルト13に吸着されて記録媒体8が搬送されてくる過程で、記録媒体8の記録面上へ、各記録ユニット10の各色ラインヘッドのノズル列11から、ジョブ情報に含まれる記録データに基づいてインクを吐出させて記録処理を行う。
制御部5は、インク攪拌処理制御部18を少なくとも備えている。制御部5は、例えば制御機能及び演算機能を有するmicroprocessor unit(MPU)等による処理回路と、Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)、Dynamic Random Access Memory(DRAM)、不揮発性メモリ等を備えている。ここで、制御部5は、例えばROMに予め記憶されている制御プログラムをMPUに実行させることで、インク攪拌処理制御部18として機能する。なお、インク攪拌処理制御部18は、短尺の各ノズル列11のノズル内のインク室に貯えられているインクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列11の放置時間に基づき、ノズル列11毎に個別に決定すると共に、当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を短尺の各ノズル列11に対し個別に実行させる。
制御部5には、画像記録装置1本体に例えばLocal Area Network(LAN)を介して接続されている上位装置20である例えばホストコンピュータから、記録処理に関する情報であるジョブ情報が通知される。
ジョブ情報には、上位装置20において記録処理の指示を行うユーザ毎に制御部5へ通知され、例えばDRAMに記憶される。このジョブ情報には、記録媒体8に記録処理される記録画像の情報である記録データ、当該記録処理の対象とする記録媒体8についてのサイズ指定情報、当該記録画像についてのサイズ情報、記録媒体8に対する縦向き・横向きの指定情報、当該記録処理を行う枚数の情報、当該記録処理における解像度の指定情報、当該記録処理時において記録媒体8に残す余白の値の指定情報、インク攪拌処理の実行・非実行の指示情報等が含まれている。
次に図2について説明する。図2は、媒体検出部9及び各色記録ユニット10(10−1乃至10−4)の下方を記録媒体8(8−1及び8−2)が搬送される過程でなされる記録処理の様子を示すタイミングチャートである。なお、図2において、記録媒体8(8−1及び8−2)が搬送されていく様子を、Phase1、Phase2、Phase3の3つの状態で表している。
制御部5の例えば不揮発性メモリの所定の記憶領域には、媒体検出部9と各色の記録ユニット10−1乃至10−4との離間距離a、b、c、及びdを、搬送情報生成部17におけるロータリエンコーダの出力信号の累積パルス数に換算したものが、予め記憶されている。制御部5は、記録媒体8の先端部を検出したことで媒体検出部9から送られてくる検出情報をトリガとし、このトリガ以降に搬送情報生成部17におけるロータリエンコーダが出力するパルス数を監視する。そして、そのロータリエンコーダによる累積パルス数と、離間距離a、b、c、及びdから換算された累積パルス数とが一致したときの出力信号(パルス)に同期させて、DRAMから記録画像21の記録データを読み出して、無端ベルト13上に載置される記録媒体8(8−1、8−2)に対し記録処理を行う。
なお、図2では、記録媒体8と記録画像21との対応を示すために、記録ユニット10−1乃至10−4を通過中の記録媒体8−1だけでなく、記録ユニット10を通過する前の記録媒体8−2における記録画像21の記録位置を、記録媒体8−1における記録画像21の記録位置から距離eだけ離れた位置に、仮想的に示している。
次に図3について説明する。図3は、本発明の実施形態に係わる記録ユニット10の構成を模式的に示している。なお、図3においては、記録媒体8−1及び8−2の搬送方向において先行する記録画像21−1は、A4縦向き(長辺方向を搬送方向とする)の記録媒体8−1に記録処理を行うときの画像幅であり、後続する記録画像21−2は、A3縦向き若しくはA4横向き(短辺方向を搬送方向とする)の記録媒体8−2に記録処理を行うときの画像幅を必要とする場合を示している。
図3に示した記録ユニット10−1は、短尺である6個のノズル列11−1−1乃至11−1−6を有して構成されている。ここで、各ノズル列11−1−1乃至11−1−6のノズル間隔が300[dpi](ほぼ85[μm])でノズル数を640ノズルであるとすると、隣接するものと10ノズルほどが重なるように各ノズル列11−1−1乃至11−1−6を配設すれば、ラインヘッドとしての有効ノズル数は約3800となる。従って、ラインヘッドとしての有効画像記録幅を約320[mm]とすることができる。この場合には、記録ユニット10−1で、A3縦向き若しくはA4横向きの記録媒体8への記録処理に必要な画像記録幅(297[mm])を確保することができる。
なお、ここで、A4縦向きの記録媒体8に対し記録処理を行うのであれば、必要な画像記録幅(210[mm])を確保するための有効ノズル数は2500程度でよく、この場合であれば、前述したノズル列11を4個で記録ユニット10を構成することができる。
ここで、インク攪拌処理について説明する。
インク攪拌処理は、インクの増粘による吐出不良を防止するために、記録処理に先立って行われる処理である。このインク攪拌処理は、ノズル列11の各ノズル近傍のインクが増粘しないようにするために、若しくは増粘してしまったインクの粘度を低下させるために、ノズル内のインク室毎に設けられている圧電部材を振動させて、当該インク室に貯えられているインクを攪拌させる処理である。但し、インク室の振動は、攪拌によってインクがノズルから吐出されない程度の微振動とする。このようにすることで、画像記録装置1の各部や記録媒体8をインクで汚すことがなく、インクを無駄にすることも防止される。
ところで、インクの増粘は、インクの溶媒である水分等が蒸発することが主要因である。従って、その増粘の程度は、各ノズル内のインク室を振動させる動作(記録処理のためにノズルからインクを吐出させる動作を含む)を行うことなくノズル列11を放置していた放置時間(非動作時間)に依存して単調に増加する。このことを図3に例示した記録処理の場合について考える。
図3において、ノズル列11−1−2乃至11−1−5は、記録媒体8−1に対する記録画像21−1の記録処理に続き、記録媒体8−2に対する記録画像21−2の記録処理を行うので、記録画像21−2の記録処理の開始時点における放置時間は短い。従って、ノズル列11−1−2乃至11−1−5の各ノズル近傍のインクの増粘の程度は小さい。これに対し、記録ユニット10−1における両端のノズル列11−1−1及び11−1−6は、記録媒体8−1に対する記録画像21−1の記録処理ではインクを吐出しないため、記録画像21−2の記録処理の開始時点における放置時間は長い。従って、ノズル列11−1−1及び11−1−6の各ノズル近傍のインクの増粘の程度は、ノズル列11−1−2乃至11−1−5におけるものよりも顕著に大きくなっている。
以上のことから、両端のノズル列11−1−1及び11−1−6に対するインク攪拌処理では強い攪拌を行い、ノズル列11−1−2乃至11−1−5に対するインク攪拌処理ではそれよりも弱い攪拌を行えば、記録ユニット10−1全体でインク吐出不良を防止できる。ところが、ここで、ノズル列11−1−2乃至11−1−5に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−1及び11−1−6に対するものに必要とされるものと一律の攪拌の強さで行ってしまうと、インク攪拌処理のための電力が無駄に消費される上に、無益であるインク温度の上昇を招くこととなる。
次に、図1に示した画像記録装置1において行われる、本発明に係るインク攪拌処理についての2つの実施形態を説明する。
まず、第1実施形態に係わるインク攪拌処理について、図4を参照しながら説明する。
図4の上段に示した記録画像21−1及び21−2のうち、記録媒体8の搬送方向において先行する記録画像21−1は、A4縦向きである記録媒体8に記録処理を行うときの画像幅を有している。また、記録画像21−1に後続する記録画像21−2は、A3縦向き若しくはA4横向きである記録媒体8に記録処理を行うときの画像幅を有しているものとする。
短尺であるノズル列11−1−1乃至11−1−6は、搬送方向に互い違いに配置して端部のノズルが搬送方向に重なるようにしている。従って、記録媒体8の記録面上で記録した画像が結合するようするために、搬送方向において上流側に配置されているノズル列11−1−2、11−1−4、及び11−1−6と、その下流側に配置されているノズル列11−1−1、11−1−3、及び11−1−5との配設位置のずれ量hに応じ、ノズル列11−1−1、11−1−3、及び11−1−5による記録処理を、ノズル列11−1−2、11−1−4、及び11−1−6による記録処理よりも遅延させて行う。
なお、この遅延制御は、記録媒体8の搬送距離に応じて搬送情報生成部17であるロータリエンコーダから出力されるパルスの累積パルス数(カウント値)に基づいて行われる。図4の例では、横軸が時間の経過を示しているので、記録媒体8の搬送速度をvとすると、ノズル列11−1−2、11−1−4、及び11−1−6による記録処理よりもh/v時間の経過後に、ノズル列11−1−1、11−1−3、及び11−1−5による記録処理を行う。
インク攪拌処理制御部18は、前述したジョブ情報に基づき、記録画像21−1についての記録処理が開始されるまでの放置時間と、記録画像21−1についての記録処理に続く記録画像21−2についての記録処理が開始されるまでの放置時間とを、ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々について個別に算出する。
制御部5の例えば不揮発性メモリの所定の記憶領域には、インクの増粘速度についての情報が予め記憶されている。ここで、インクの増粘速度は、インクの種別といったインクの物性より異なるので、インクの種別毎にインクの増粘速度についての情報を予め記憶しておくようにしてもよい。なお、この増粘速度情報は、例えば、画像記録装置1の工場出荷時に不揮発性メモリに記憶させるようにする。また、この代わりに、不図示のインクカートリッジに増粘速度情報を付しておくようにし、インクカートリッジの画像記録装置1への装着時に、この増粘速度情報が不揮発性メモリに記憶されるようにしてもよい。
なお、インクの増粘速度は、インク温度に依存するので、ノズル列11のノズル近傍にインク温度を検出する温度センサを設けるようにしてインク温度を計測し、この計測結果におけるインク温度情報を、不揮発性メモリの増粘の予測に反映させるようにしてもよい。
インク攪拌処理制御部18は、ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々について個別に、その放置時間に基づき、若しくは、その放置時間とインク種別毎の増粘速度情報及びインク温度情報のうち少なくとも一方の情報とに基づき、記録画像21−1についての記録処理開始時及び記録画像21−2についての記録処理開始時におけるインクの増粘の程度の予測を行う。そして、次に、インク攪拌処理制御部18は、この予測結果に基づき、インク攪拌処理における処理条件を決定する。
ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々について個別に決定されるこの処理条件は、インク攪拌処理での攪拌の強さを設定するものである。より詳細には、インク攪拌処理制御部18は、インク攪拌処理条件として、インク室を微振動させるときの振動時間(振動回数)、インク室を微振動させるために圧電部材に印加する電圧、インク室を微振動させるときの振動数(振動周波数)のうちの少なくとも1つ以上を決定する。なお、圧電部材への印加電圧は、インク室の振動における振幅の大きさに対応する。
以上のインク攪拌処理条件においては、振動時間が長いほど、圧電部材への印加電圧が高いほど、また、振動数が高いほど、インク攪拌処理における攪拌の強さは強くなり、そのための消費電力も多くなる。従って、インク攪拌処理制御部18は、インクの増粘の程度の予測結果に基づき、インク攪拌処理で強い攪拌を行う必要がある場合には、振動時間を長くし、圧電部材への印加電圧を高くし、振動数を高くするように、インク攪拌処理条件を決定する。また、インク攪拌処理制御部18は、インク攪拌処理で弱い攪拌を行う必要がある場合には、振動時間を短くし、圧電部材への印加電圧を低くし、振動数を低くするように、インク攪拌処理条件を決定する。
なお、説明を簡単にするために、本実施形態についての以降の説明では、インク攪拌処理条件のうちの振動時間のみに注目する。
記録媒体8の搬送方向において先行する記録画像21−1についての記録処理の開始前においては、記録画像21−1の記録処理に使用されるノズル列11−1−2乃至11−1−5の放置時間は極めて長かったので、強いインク攪拌処理が必要である。
このときノズル列11−1−2乃至11−1−5に対し実行するノズル微振動処理は、記録画像21−1の記録処理の開始が予測される時刻からノズル微振動処理に必要な時間だけ遡って開始すればよい。なお、記録処理の開始時刻は、大まかには記録媒体8の搬送開始を基準として予測することができるが、より詳細には、記録媒体8を媒体検出部9が検出した検出時刻を基準とし、媒体検出部9からノズル列11−1−2乃至11−1−5までの移動距離を、記録媒体8の搬送速度で除算することで予測できる。
図4の下段に示した記録処理及びインク攪拌処理の実行タイムチャートでは、インク攪拌処理の実行の継続時間、すなわち、インク室を微振動させるときの振動時間を斜線で示している。つまり、このタイムチャートでは、記録画像21−1についての記録処理の開始前において、ノズル列11−1−2及び11−1−4に対しては、時刻T0から時刻T2までの時間においてインク室の微振動を行わせ、ノズル列11−1−3及び11−1−5に対しては、時刻T1から時刻T3までの時間においてインク室の微振動を行わせることが示されている。なお、ここでは、
T2−T0=T3−T1
としている。そして、このインク攪拌処理の後には、記録画像21−1についての記録処理が行われる。
なお、ノズル列11の放置時間は、例えば、ノズル列11の各々についての振動動作の終了からの時間経過を制御部5に内蔵の不図示のタイマ等で計時するようにする。あるいは、インク攪拌処理制御部18が、ノズル列11の各々についての振動動作の終了時の計時情報に基づき、当該放置時間を算出することもできる。
次に、記録媒体8の搬送方向において記録画像21−1の記録処理に後続する記録画像21−2についての記録処理の開始前においては、記録画像21−1の記録処理に使用されるノズル列11−1−1乃至11−1−6のうち、その両端のノズル列11−1−1及び11−1−6の放置時間は極めて長かったので、強いインク攪拌処理が必要である。これに対し、ノズル列11−1−2乃至11−1−5の放置時間はノズル列11−1−1及び11−1−6よりも顕著に短いので、ノズル列11−1−1及び11−1−6に対するほどの強いインク攪拌処理が必要ではなく、それよりも弱いインク攪拌処理でインク吐出不良の防止が可能である。
以上の点を踏まえ、図4では、記録画像21−2についての記録処理の開始前において、両端のノズル列11−1−1及び11−1−6のうち、ノズル列11−1−6に対しては、時刻T4から時刻T6までの期間にインク室の微振動を行わせ、ノズル列11−1−1に対しては、時刻T5から時刻T7までの期間にインク室の微振動を行わせることが示されている。なお、ここでは、
T6−T4=T7−T5(=T2−T0=T3−T1)
としている。これに対し、ノズル列11−1−2乃至11−1−5のうち、ノズル列11−1−2及び11−1−4に対しては、時刻T5から時刻T6までの時間においてインク室の微振動を行わせ、ノズル列11−1−3及び11−1−5に対しては、時刻T6から時刻T7までの時間においてインク室の微振動を行わせることが示されている。なお、ここでは、
T6−T5=T7−T6(<T6−T4=T7−T5)
としている。そして、このインク攪拌処理の後には、記録画像21−2についての記録処理が行われる。
以上のように、第1実施形態では、記録ユニット10−1を構成するノズル列11−1−1乃至11−1−6の全てに対して一律のインク攪拌処理を実行するのではなく、ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々の放置時間に基づき攪拌の強さを個別に決定してインク攪拌処理を実行する。従って、第1実施形態によれば、少ない電力消費でインクの増粘防止効果が得られる。
次に図5について説明する。図5は、本第1実施形態においてインク攪拌処理の実行のために制御部5が行う制御処理の処理内容をフローチャートで示している。
図5に示した処理は、制御部5の不図示の不揮発性メモリに予め記憶しておいた制御プログラムをMPUが読み出して実行することにより実現される。制御部5は、この制御プログラムをMPUが実行することで、インク攪拌処理制御部18としても機能する。
制御部5は、まずステップS1において、上位装置20からジョブ情報が通知されたか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部5は、ジョブ情報が通知されたと判定した場合(判定結果がYes)、ステップS2に処理を進める。一方、制御部5は、ジョブ情報が通知されていないと判定した場合(判定結果がNo)、ジョブ情報が通知されるまでこのステップS1の処理を繰り返す。
次に、制御部5は、ステップS2において、通知されたジョブ情報に基づき、各記録媒体8への記録処理が開始されるまでの放置時間を個別に算出する処理と、この算出結果に基づき、若しくは、その放置時間とインク種別毎の増粘速度情報及びインク温度情報のうち少なくとも一方の情報とに基づき、記録処理開始時におけるインクの増粘の程度を予測する処理と、この予測結果に基づき、インク室を微振動させるときの振動時間を決定する処理とを、ノズル列11の各々について、前述した図4の説明のような手法を用いて個別に行う。
次に、制御部5は、ステップS3において、記録媒体搬送部4における現在の記録媒体8の搬送間隔の設定における記録画像21のページギャップ(図2に示した距離e)が、ステップS2の処理によって個別に決定された振動時間(すなわち、インク攪拌処理の実行の継続時間)のうちで最長である時間における記録媒体8の搬送距離(最大インク攪拌処理区間)よりも長いか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部5は、このページギャップの設定が最大インク攪拌処理区間よりも長いと判定した場合(判定結果がYes)、ステップS5に処理を進める。一方、制御部5は、このページギャップの設定が最大インク攪拌処理区間よりも長くはないと判定した場合(判定結果がNo)、ステップS4に処理を進める。
制御部5は、ステップS4では、記録媒体8の給送部2からの給送タイミングの設定を、前述した最長振動時間に基づき制御することで、記録媒体搬送部4による記録媒体8の搬送間隔を制御する処理を行い、その後はステップS5に処理を進める。
なお、前述したステップS3及びステップS4の処理は、記録媒体搬送部4による記録媒体8の搬送間隔の設定が狭いためにインク攪拌処理の実行の継続時間が確保できない場合に、この搬送間隔を広げて、この実行の継続時間を確保するためのものである。
次に、制御部5は、ステップS5において、通知されたジョブ情報に基づくジョブを開始させるために、記録媒体8の搬送開始を給送部2及び記録媒体搬送部4に対して指示する処理を行う。
次に、制御部5は、ステップS6において、ノズル列11の各々について、インク攪拌処理、すなわちノズル列駆動部12に指示を与えて各ノズル内のインク室を微振動させる処理を、ステップS2の処理によって決定された攪拌の強さ(振動時間)に従って個別に実行させる処理を行う。
次に、制御部5は、ステップS6において、通知されたジョブ情報に基づく記録媒体8への記録処理を、ノズル列11の各々についての所定のタイミングに従って個別に行う。
次に、制御部5は、ステップS8において、対応する記録処理を完了したジョブ情報に続く後続のジョブ情報が上位装置20から通知されたか否かを判定する処理を行う。ここで。制御部5は、後続のジョブ情報が通知されたと判定した場合(判定結果がYes)、ステップS2に処理を戻して前述した処理を繰り返す。一方、制御部5は、後続のジョブ情報が通知されていないと判定した場合(判定結果がNo)、図5に示した制御処理を終了する。
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、ノズル列11毎にインク攪拌処理の処理条件を個別に設定することが可能なので、インク攪拌処理により消費される電力を抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態に係わるインク攪拌処理について、図6を参照しながら説明する。
図6の上段に示した記録画像21−1及び21−2のうち、記録媒体8の搬送方向において先行する記録画像21−1は、A4縦向きである記録媒体8に記録処理を行うときの画像幅を有している。また、後続する記録画像21−2は、A3縦向き若しくはA4横向きである記録媒体8に記録処理を行うときの画像幅を有しているものとする。
本実施形態においては、インク攪拌処理制御部18は、まず、上位装置20より通知されたジョブ情報に含まれる記録データを解析して、当該記録データで表現されている記録画像21において色彩が白色である領域、すなわち、記録処理の実行中においてノズル列11からのインクの吐出を行わない領域を当該記録画像21から除外した記録データの信号(ページ信号)を、ノズル列11−1−1乃至11−1−6毎に生成する。図6の中段は、記録画像21−1及び21−2から、インクの吐出を行わない領域を除外して作成されたページ信号を示している。
ノズル列11−1−1乃至11−1−6に対するインク攪拌処理は、このノズル列11−1−1乃至11−1−6毎に生成されたページ信号で示されている画像についての記録処理の開始が予測される時刻よりも前に行うようにする。このために、インク攪拌処理制御部18は、まず、記録画像21−1においてページ信号に示されている画像についての記録処理が開始されるまでの放置時間と、記録画像22−1においてページ信号に示されている画像についての記録処理が開始されるまでの放置時間とを、ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々について個別に算出する。
なお、ノズル列11の放置時間は、例えばノズル列11の各々についての振動動作の終了からの時間経過を制御部5に内蔵の不図示のタイマ等で計時するようにする。あるいは、インク攪拌処理制御部18が、ノズル列11の各々についての振動動作の終了時の計時情報に基づき、当該放置時間を算出することもできる。
次に、インク攪拌処理制御部18は、ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々について個別に、その放置時間に基づき、若しくはその放置時間とインク種別毎の増粘速度情報及びインク温度情報のうち少なくとも一方の情報とに基づき、記録画像21−1についての記録処理開始時及び記録画像21−2についての記録処理開始時におけるインクの増粘の程度の予測を行う。そして、次に、インク攪拌処理制御部18は、この予測結果に基づき、インク攪拌処理における処理条件を決定する。このインクの増粘の程度の予測の手法とインク攪拌処理における処理条件の決定の手法とは、前述した第1実施形態におけるものと同様である。
なお、説明を簡単にするために、本実施形態についての以降の説明では、インク攪拌処理条件のうちの振動時間のみに注目する。
記録媒体8の搬送方向において先行する記録画像21−1についての記録処理の開始前においては、記録画像21−1の記録処理に使用されるノズル列11−1−2乃至11−1−5の放置時間は極めて長かったので、強いインク攪拌処理が必要である。
図6の下段に示した記録処理及びインク攪拌処理の実行タイムチャートでは、インク攪拌処理の実行の継続時間、すなわちインク室を微振動させるときの振動時間を斜線で示している。また、記録処理については、記録画像21−1及び21−2においてページ信号に示されている画像の記録がなされる時間が表されている。
このタイムチャートでは、記録画像21−1においてページ信号に示されている画像についての記録処理の開始前において、まず、ノズル列11−1−2に対して時刻T0から時刻T1までの時間においてインク室の微振動を行わせ、次に、ノズル列11−1−5に対して時刻T1から時刻T2までの時間においてインク室の微振動を行わせ、次に、ノズル列11−1−4に対して時刻T2から時刻T3までの時間においてインク室の微振動を行わせ、次に、ノズル列11−1−3に対して時刻T3から時刻T4までの時間においてインク室の微振動を行わせることが示されている。なお、ここでは、
T1−T0=T2−T1=T3−T2=T4−T3
としている。このように、本実施形態においては、ノズル列11−1−2乃至11−1−5に対してのインク攪拌処理を、ノズル列11−1−2乃至11−1−5間で互いに異なる期間において個別に実行させるようにし、ノズル列11−1−2乃至11−1−5間でインク攪拌処理が並行して実行されることがないようにする。
なお、このときのノズル列11−1−2乃至11−1−5間でのインク攪拌処理の実行順序は、上位装置20より通知されたジョブ情報に含まれる記録データに基づき、より具体的には、ノズル列11−1−2乃至11−1−5の各々について個別に算出した記録画像21−1についてのページ信号に基づき、決定する。
図6の中段に示した記録画像21−1についてのページ信号で示されている画像を参照すると、ノズル列11−1−3及び11−1−4は、ノズル列11−1−2及び11−1−5よりも後で当該画像についての記録処理が開始されることが分かる。従って、インク攪拌処理の実行順序は、ノズル列11−1−3及び11−1−4に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−2及び11−1−5に対するインク攪拌処理よりも遅い時間に行うようにする。
また、ノズル列11−1−2とノズル列11−1−5とは、記録媒体8の搬送方向の配設位置が異なっているので、記録画像21−1についてのページ信号で示されている画像についての記録処理は、ノズル列11−1−5によるものがノズル列11−1−2によるものよりも後で開始される。従って、ノズル列11−1−2とノズル列11−1−5との間でのインク攪拌処理の実行順序は、ノズル列11−1−5に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−2に対するインク攪拌処理よりも後に行うようにする。また、同様に、ノズル列11−1−3とノズル列11−1−4との間でのインク攪拌処理の実行順序は、ノズル列11−1−3に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−4に対するインク攪拌処理よりも後に行うようにする。
以上の結果、ノズル列11−1−2乃至11−1−5間でのインク攪拌処理の実行順序は、実行開始の遅い順に、ノズル列11−1−3、ノズル列11−1−4、ノズル列11−1−5、ノズル列11−1−2の順序となる。そして、この順序における最も遅い順番であるノズル列11−1−3に対し実行するノズル微振動処理が、記録画像21−1におけるノズル列11−1−3のページ信号で示されている画像の記録処理の開始が予測される時刻からノズル微振動処理に必要な時間だけ遡って開始するように、ノズル微振動処理の実行をスケジューリングする。そして、ノズル列11−1−3に対し実行するノズル微振動処理の開始時から、実行順序の遅い順に、すなわちノズル列11−1−4、ノズル列11−1−5、ノズル列11−1−2の順に遡ってノズル微振動処理の実行をスケジューリングする。
次に、記録媒体8の搬送方向において記録画像21−1の記録処理に後続する記録画像21−2についての記録処理の開始前においては、記録画像21−1の記録処理に使用されるノズル列11−1−1乃至11−1−6のうち、その両端のノズル列11−1−1及び11−1−6の放置時間は極めて長かったので、強いインク攪拌処理が必要である。これに対し、ノズル列11−1−2乃至11−1−5の放置時間はノズル列11−1−1及び11−1−6よりも顕著に短いので、ノズル列11−1−1及び11−1−6に対するほどの強いインク攪拌処理が必要ではなく、それよりも弱いインク攪拌処理でインク吐出不良の防止が可能である。
以上の点を踏まえ、図6では、記録画像21−2についての記録処理の開始前において、両端のノズル列11−1−1及び11−1−6のうち、ノズル列11−1−6に対しては、時刻T7から時刻T8までの期間にインク室の微振動を行わせ、ノズル列11−1−1に対しては、時刻T8から時刻T9までの期間にインク室の微振動を行わせることが示されている。なお、ここでは、
T8−T7=T9−T8
(=T1−T0=T2−T1=T3−T2=T4−T3)
としている。これに対し、ノズル列11−1−2乃至11−1−5では、まず、ノズル列11−1−2に対して時刻T9から時刻T10までの時間においてインク室の微振動を行わせ、次に、ノズル列11−1−4に対して時刻T10から時刻T11までの時間においてインク室の微振動を行わせ、次に、ノズル列11−1−5に対して時刻T11から時刻T12までの時間においてインク室の微振動を行わせ、次に、ノズル列11−1−3に対して時刻T12から時刻T13までの時間においてインク室の微振動を行わせることが示されている。なお、ここでは、
T13−T12=T12−T11=T11−T10=T10−T9
(<T8−T7=T9−T8)
としている。
なお、このときのノズル列11−1−1乃至11−1−6間でのインク攪拌処理の実行順序は、上位装置20より通知されたジョブ情報に含まれる記録データに基づき、より具体的には、ノズル列11−1−1乃至11−1−6の各々について個別に算出した記録画像21−2についてのページ信号に基づき、決定する。
図6の中段に示した記録画像21−2についてのページ信号で示されている画像を参照すると、当該画像についての記録処理の開始順の遅い方からの順序は、ノズル列11−1−3及び11−1−4、ノズル列11−1−2及び11−1−5、ノズル列11−1−1及び11−1−6の順であるように思われる。
ここで、ノズル列11−1−1とノズル列11−1−6とは、記録媒体8の搬送方向の配設位置が異なっているので、記録画像21−2についてのページ信号で示されている画像についての記録処理は、ノズル列11−1−1によるものがノズル列11−1−6によるものよりも後で開始される。従って、ノズル列11−1−1とノズル列11−1−6との間でのインク攪拌処理の実行順序は、ノズル列11−1−1に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−6に対するインク攪拌処理よりも後で行うようにする。また、同様に、ノズル列11−1−2とノズル列11−1−5との間でのインク攪拌処理の実行順序は、ノズル列11−1−5に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−2に対するインク攪拌処理よりも後で行うようにする。また、同様に、ノズル列11−1−3とノズル列11−1−4との間でのインク攪拌処理の実行順序は、ノズル列11−1−3に対するインク攪拌処理を、ノズル列11−1−4に対するインク攪拌処理よりも後で行うようにする。
また、ここで、ノズル列11−1−4とノズル列11−1−5との記録媒体8の搬送方向の配設位置のずれ幅hを考慮すると、ノズル列11−1−4とノズル列11−1−5とにおける記録処理の開始順序は、記録画像21−2についてのページ信号のみに基づき決定された順序とは逆になる。
以上の結果、ノズル列11−1−1乃至11−1−6間でのインク攪拌処理の実行順序は、実行開始の遅い順に、ノズル列11−1−3、ノズル列11−1−5、ノズル列11−1−4、ノズル列11−1−2、ノズル列11−1−1、ノズル列11−1−6の順序となる。そして、この順序における最後の順番であるノズル列11−1−3に対し実行するノズル微振動処理が、記録画像21−1におけるノズル列11−1−3のページ信号で示されている画像の記録処理の開始が予測される時刻からノズル微振動処理に必要な時間だけ遡って開始するように、ノズル微振動処理の実行をスケジューリングする。そして、ノズル列11−1−3に対し実行するノズル微振動処理の開始時から、実行順序の遅い順に、すなわち、ノズル列11−1−5、ノズル列11−1−4、ノズル列11−1−2、ノズル列11−1−1、ノズル列11−1−6の順に遡ってノズル微振動処理の実行をスケジューリングする。以上により、ノズル微振動処理の実行のためのスケジューリングが完了する。
なお、このノズル列11毎のスケジューリングにおいて、ノズル微振動処理の実行期間と、ページ信号で示されている画像についての記録処理の実行期間が重なるノズル列11があった場合には、当該記録処理の実行が開始される前にノズル微振動処理の実行が完了するように、ノズル微振動処理の実行開始時を前倒しする。
以上のように、本実施形態においては、ノズル列11−1−1乃至11−1−6に対してのインク攪拌処理を、ノズル列11−1−1乃至11−1−6間で互いに異なる期間において個別に実行させるようにし、ノズル列11−1−1乃至11−1−6間でインク攪拌処理が並行して実行されることがないようにする。本実施形態によれば、このようにすることにより、インク攪拌処理の実行のための消費電力の瞬間最大値が低く抑えられる。
次に図7について説明する。図7は、本第2実施形態においてインク攪拌処理の実行のために制御部5が行う制御処理の処理内容をフローチャートで示している。
図7に示した処理は、制御部5の不図示の不揮発性メモリに予め記憶しておいた制御プログラムをMPUが読み出して実行することにより実現される。制御部5は、この制御プログラムをMPUが実行することで、インク攪拌処理制御部18としても機能する。
制御部5は、まずステップS101において、上位装置20からジョブ情報が通知されたか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部5は、ジョブ情報が通知されたと判定した場合(判定結果がYes)、ステップS102に処理を進める。一方、制御部5は、ジョブ情報が通知されていないと判定した場合(判定結果がNo)、ジョブ情報が通知されるまでこのステップS101の処理を繰り返す。
次に、制御部5は、ステップS102において、通知されたジョブ情報に含まれる記録データに基づきページ信号を作成する処理と、当該ジョブ情報及び当該ページ信号に基づき、当該ページ信号に示されている画像についての各記録媒体8への記録処理が開始されるまでの放置時間を個別に算出する処理と、この算出結果に基づき、若しくはその放置時間とインク種別毎の増粘速度情報及びインク温度情報のうち少なくとも一方の情報とに基づき、記録処理開始時におけるインクの増粘の程度を予測する処理と、この予測結果に基づき、インク室を微振動させるときの振動時間を決定する処理と、を、ノズル列11の各々について、前述した図6の説明のような手法を用いて個別に行う。
次に、制御部5は、ステップS103において、記録媒体搬送部4における現在の記録媒体8の搬送間隔の設定における記録画像21のページギャップが、ステップS102の処理によって個別に決定された振動時間のうちで最長である時間における記録媒体8の搬送距離(最大インク攪拌処理区間)よりも長いか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部5は、このページギャップの設定が最大インク攪拌処理区間よりも長いと判定した場合(判定結果がYes)、ステップS105に処理を進める。一方、制御部5は、このページギャップの設定が最大インク攪拌処理区間よりも長くはないと判定した場合(判定結果がNo)、ステップS104に処理を進める。
制御部5は、ステップS104において、記録媒体8の給送部2からの給送タイミングの設定を前述した最長振動時間に基づき制御することで、記録媒体搬送部4による記録媒体8の搬送間隔を制御する処理を行い、その後はステップS105に処理を進める。
なお、このステップS103及びステップS104の処理は、図5に示したステップS4及びステップS5の処理と同様のものである。
次に、制御部5は、ステップS105において、ノズル列毎インク攪拌処理実行タイミングのスケジューリング処理を実行する。なお、この処理では、図8に処理内容をフローチャートで示したサブルーチン処理が実行される。
この図8のサブルーチン処理では、制御部5は、まず、ステップS1051において、各ノズル列11に対するインク攪拌処理の実行順序を、上位装置20から通知されたジョブ情報に含まれている記録画像21の情報に基づき、前述した図6の説明の手法を用いて、記録処理の開始時が遅いノズル列11ほど実行順序が遅くなるように決定する処理を行う。
次に、制御部5は、ステップS1052において、前ステップの処理によって決定した実行順序の下で、各ノズル列11に対してのインク攪拌処理の実行開始時を、各ノズル列11が必要としている処理時間を確保した上で、ノズル列11間で互いに異なる期間に処理がされるように決定する処理を行い、その後は図7の処理に戻る。
次に、制御部5は、図7のステップS106において、通知されたジョブ情報に基づくジョブを開始させるために、記録媒体8の搬送開始を給送部2及び記録媒体搬送部4に対して指示する処理を行う。
次に、制御部5は、ステップS107において、ノズル列11の各々について、ステップS105の処理によってスケジューリングされた実行タイミングに従ったインク攪拌処理、すなわちノズル列駆動部12に指示を与えて各ノズル内のインク室を微振動させる処理を、ステップS102の処理によって決定された攪拌の強さ(振動時間)に従って個別に実行させる処理を行う。
次に、制御部5は、ステップS108において、通知されたジョブ情報に基づく記録媒体8への記録処理を、ノズル列11の各々についての所定のタイミングに従って個別に行う。
次に、制御部5は、ステップS109において、対応する記録処理を完了したジョブ情報に続く後続のジョブ情報が上位装置20から通知されたか否かを判定する処理を行う。ここで、制御部5は、後続のジョブ情報が通知されたと判定した場合(判定結果がYes)、ステップS102に処理を戻して前述した処理を繰り返す。一方、制御部5は、後続のジョブ情報が通知されていないと判定した場合(判定結果がNo)、図7に示した制御処理を終了する。
以上説明したように、本発明の第2実施形態によれば、インク攪拌処理により消費される電力の抑制が第一実施形態と同様に可能であると共に、各ノズル列11に対してのインク攪拌処理を、各ノズル列11間で互いに異なる期間において個別に実行させるようにするので、インク攪拌処理の実行のための消費電力の瞬間最大値が低く抑えられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。例えば、前述した本発明の実施形態に示された全体構成から幾つかの構成要素を削除してもよいし、更には各実施形態の異なる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の実施形態に係わる画像記録装置の構成例を模式的に示した図である。 記録処理の様子を示すタイミングチャートを示した図である。 本発明の実施形態に係わる記録ユニットの構成を模式的に示しを示す図である。 本発明の第1実施形態に係わるインク攪拌処理を説明する図である。 本発明の第1実施形態において制御部が行う制御処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 本発明の第2実施形態に係わるインク攪拌処理を説明する図である。 本発明の第2実施形態において制御部が行う制御処理の処理内容をフローチャートで示した図である。 ノズル列毎インク攪拌処理実行タイミングのスケジューリング処理の処理内容をフローチャートで示した図である。
符号の説明
1 画像記録装置
2 給送部
3 画像記録部
4 記録媒体搬送部
5 制御部
6 収納カセット
7 ピックアップローラ
8(8−1,8−2) 記録媒体
9 媒体検出部
10(10−1乃至10−n) 記録ユニット
11(11−1−1乃至11−n−m) ノズル列
12(12−1−1乃至12−n−m) ノズル列駆動部
13 無端ベルト
14 駆動ローラ
15 従動ローラ
16 搬送駆動部
17 搬送情報生成部
18 インク攪拌処理制御部
20 上位装置
21(21−1,21−2) 記録画像

Claims (19)

  1. 記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、複数のノズルによって形成されたノズル列を前記記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る少なくとも1つの記録ユニットとを有し、前記記録媒体搬送部が前記記録媒体を搬送する過程で当該記録媒体上へ前記複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う画像記録装置において、
    前記ノズル内のインク室に貯えられている前記インクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列の放置時間に基づき、前記記録ユニットに配設されている複数のノズル列毎に個別に決定すると共に、当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を当該複数のノズル列に対し個別に実行させるインク攪拌処理制御部を少なくとも備える、ことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記インク攪拌処理制御部を少なくとも備える制御部を更に備え、
    前記制御部は、演算処理装置と、制御プログラムを予め記憶している記憶部とを少なくとも備えて構成され、前記演算処理装置に前記制御プログラムを実行させることにより前記インク攪拌処理制御部として機能する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記インク攪拌処理制御部は、前記インク攪拌処理における攪拌の強さとして、前記インク攪拌処理の実行の継続時間を決定し、
    前記インク攪拌処理制御部は、更に、前記記録媒体搬送部による前記記録媒体の搬送間隔を、前記継続時間に基づき制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 前記インク攪拌処理制御部は、前記複数のノズル列に対しての前記インク攪拌処理を、当該複数のノズル列間で互いに異なる期間において個別に実行させる、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  5. 前記インク攪拌処理制御部は、前記インク攪拌処理を前記複数のノズル列間で互いに異なる期間において個別に実行させるときの当該複数のノズル列間での実行順序を、前記記録処理に関する情報であるジョブ情報に含まれている、前記記録媒体に記録される画像の情報に基づき決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 前記インク攪拌処理制御部は、前記インク攪拌処理における攪拌の強さを、前記インク室に貯えられている当該インクの種別及び当該インクの温度のうち少なくとも一方と、前記放置時間とに基づき決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  7. 前記インク攪拌処理は、攪拌の対象として前記インクを貯えている前記インク室を有する前記ノズルから当該インクを吐出させることなく当該インク室を振動させる処理を含み、
    前記インク攪拌処理制御部は、前記インク攪拌処理における攪拌の強さの決定として、前記インク室を振動させるときの振動数と、振動時間と、振動の振幅の大きさに対応する電圧とのうちの少なくとも1つ以上を決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  8. 記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、複数のノズルによって形成されたノズル列を前記記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る少なくとも1つの記録ユニットとを有し、前記記録媒体搬送部が前記記録媒体を搬送する過程で当該記録媒体上へ前記複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う画像記録装置の制御方法であって、
    前記ノズル内のインク室に貯えられている前記インクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列の放置時間に基づき、前記記録ユニットに配設されている複数のノズル列毎に個別に決定することと、
    前記当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を当該複数のノズル列に対し個別に実行させることと、を含む、ことを特徴とする画像記録装置の制御方法。
  9. 前記インク攪拌処理における攪拌の強さの決定では、前記インク攪拌処理の実行の継続時間を決定し、
    前記記録媒体搬送部による前記記録媒体の搬送間隔を、前記継続時間に基づき制御することを更に含む、ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置の制御方法。
  10. 前記複数のノズル列に対しての前記インク攪拌処理を個別に実行させるときには、当該複数のノズル列間で互いに異なる期間において個別に当該インク攪拌処理を実行させる、ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置の制御方法。
  11. 前記インク攪拌処理を前記複数のノズル列間で互いに異なる期間において個別に実行させるときの当該複数のノズル列間での実行順序を、前記記録処理に関する情報であるジョブ情報に含まれている、前記記録媒体に記録される画像の情報に基づき決定する、ことを特徴とする請求項10に記載の画像記録装置の制御方法。
  12. 前記インク攪拌処理における攪拌の強さの決定では、前記インク室に貯えられている当該インクの種別及び当該インクの温度のうち少なくとも一方と、前記放置時間とに基づき当該決定を行う、ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置の制御方法。
  13. 前記インク攪拌処理は、攪拌の対象として前記インクを貯えている前記インク室を有する前記ノズルから当該インクを吐出させることなく当該インク室を振動させる処理を含み、
    前記インク攪拌処理における攪拌の強さの決定では、前記インク室を振動させるときの振動数と、振動時間と、振動の振幅の大きさに対応する電圧とのうちの少なくとも1つ以上を決定する、ことを特徴とする請求項8に記載の画像記録装置の制御方法。
  14. 記録媒体を搬送する記録媒体搬送部と、複数のノズルによって形成されたノズル列を前記記録媒体の搬送方向に対して直交する方向に複数配設して成る少なくとも1つの記録ユニットとを有し、前記記録媒体搬送部が前記記録媒体を搬送する過程で当該記録媒体上へ前記複数のノズルからインクを吐出させて記録処理を行う画像記録装置の制御を演算処理装置に行わせるためのプログラムであって、
    前記ノズル内のインク室に貯えられている前記インクを攪拌するインク攪拌処理における攪拌の強さを、当該インク攪拌処理の実行対象とするノズル列の放置時間に基づき、前記記録ユニットに配設されている複数のノズル列毎に個別に決定する処理と、
    前記当該決定に従った攪拌の強さでのインク攪拌処理を当該複数のノズル列に対し個別に実行させる処理と、を前記演算処理装置に行わせる、ことを特徴とするプログラム。
  15. 前記インク攪拌処理における攪拌の強さを決定する処理では、前記インク攪拌処理の実行の継続時間を決定し、
    前記記録媒体搬送部による前記記録媒体の搬送間隔を、前記継続時間に基づき制御する処理を更に含む、ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
  16. 前記複数のノズル列に対しての前記インク攪拌処理を個別に実行させる処理では、当該複数のノズル列間で互いに異なる期間において個別に当該インク攪拌処理を実行させる、ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
  17. 前記インク攪拌処理を前記複数のノズル列間で互いに異なる期間において個別に実行させる処理における当該複数のノズル列間での実行順序を、前記記録処理に関する情報であるジョブ情報に含まれている、前記記録媒体に記録される画像の情報に基づき決定する処理を更に含む、ことを特徴とする請求項16に記載のプログラム。
  18. 前記インク攪拌処理における攪拌の強さを決定する処理では、前記インク室に貯えられているインクの種別及び当該インクの温度のうち少なくとも一方と、前記放置時間とに基づき当該決定を行う、ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
  19. 前記インク攪拌処理は、攪拌の対象として前記インクを貯えている前記インク室を有する前記ノズルから当該インクを吐出させることなく当該インク室を振動させる処理を含み、
    前記インク攪拌処理における攪拌の強さを決定する処理では、前記インク室を振動させるときの振動数と、振動時間と、振動の振幅の大きさに対応する電圧とのうちの少なくとも1つ以上を決定する、ことを特徴とする請求項14に記載のプログラム。
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